JP2003029527A - 現像ローラ及び現像装置 - Google Patents

現像ローラ及び現像装置

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JP2003029527A
JP2003029527A JP2001217652A JP2001217652A JP2003029527A JP 2003029527 A JP2003029527 A JP 2003029527A JP 2001217652 A JP2001217652 A JP 2001217652A JP 2001217652 A JP2001217652 A JP 2001217652A JP 2003029527 A JP2003029527 A JP 2003029527A
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developing roller
silicone rubber
less
toner
developing
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JP2001217652A
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English (en)
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Yoshiyuki Takano
善之 高野
Makoto Nakamura
誠 中村
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境問題、コストを考慮してゴム材料の単層
で現像γの傾きを立たせ、飽和現像ポテンシャルを小さ
くするために低抵抗を満足し、ドラム感光体と回転当接
してもキズなどを生じない低硬度で、ローラ表面が有す
る非静電的付着力を小さくすることにより、感光体へ移
動するトナー量を安定させることができる現像ローラを
提供する。 【解決手段】 本発明の現像ローラ4は、芯金4aと芯
金4aに設けられた弾性層4bとから構成され、トナー
7を担持して回転しながら静電潜像が形成された像担持
体2に接触若しくは近接されて像担持体の表面にトナー
7を供給し、静電潜像を可視像化する現像ローラ4にお
いて、弾性層4bが単層でかつ主ポリマーがシリコーン
ゴムであり、シリコーンゴムの最大静止摩擦係数が0.6
以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー等の電子写真装置、静電記録装置に用いられ、像担持
体に形成された静電潜像を一成分現像剤により可視化す
る現像ローラの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機、プリンタ、ファクシミリ
等の電子写真装置、特に小型機分野では、 メンテナン
スの簡素化が進んでおり、非磁性1成分トナーの現像方
式が実用化されている。
【0003】一般に、ゴム又はエラストマーの弾性材料
により弾性層が構成された現像ローラを感光体ドラム
(像担持体ともいう)に接触させる現像方式、また、そ
の接触現像方式に用いられる現像ローラが各種提案され
ている。静電潜像が形成された感光体ドラムに、弾性を
有する現像ローラを当接させて、現像ローラの表面に薄
層化されたトナーを現像電界に応じて現像ローラから感
光体ドラムにトナーを移動させ、静電潜像を可視像化す
る方法が採用されている。この方法によれば、トナーに
磁性材料を使用することなく、カラー画像化が容易であ
るという利点がある。
【0004】現像システムの高寿命化、特に感光体ドラ
ムの高寿命化のために、低帯電電位化を図って、帯電時
のハザードを低減する試みがなされ、低現像ポテンシャ
ルで現像できる現像システムが必要になってきている。
【0005】また、高画質化という観点から、デジタル
画像の階調表現方法を面積階調にするため、多値から2
値にする必要があり、現像γ(横軸に現像ポテンシャ
ル、縦軸に感光体上のM/Aをプロットしてできる曲線を
いう)の傾きをできるだけ立たせることによって、飽和
現像ポテンシャルをできるだけ小さくする必要性が生じ
てきている。
【0006】M…感光体に付着したトナー重量(mg) A…単位面積(cm2) 現像γの傾きを立たせるためには、現像ローラを低抵抗
にする必要があることは公知の事実である。従来、通
常、弾性層と表面層の2層構成、あるいは弾性層と表面
層の接着性に問題がある場合には、接着層として中間層
を設けた3層構成を取り、各層の抵抗を調整・管理する
ことで、低抵抗を達成している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、2層、3層と層
構成を増やすと、材料費の増加、加工工程数の増加、そ
れらに伴う管理費用の増加等、コストアップ要因とな
る。また、昨今の環境問題を考慮すると、材料使用量の
増加による廃棄物の増加、表面層コーティング時に大量
の溶剤を使用、廃棄している等、世の中の流れと逆行す
るので望ましい方向ではない。弾性層単層で達成するこ
とこそが、最も低コストで環境対応となり得るものであ
る。
【0008】弾性層を低抵抗にするためには、カーボン
ブラック等の導電性付与剤を添加するのが一般的である
が、汎用の合成ゴムの場合には、カーボンブラック等の
導電性付与剤を高充填しなければ所望の低抵抗とはなら
ない。
【0009】また、汎用の合成ゴムにカーボンブラック
等の導電性付与剤を高充填すると、硬度アップという副
作用が発生する。硬度がアップすると、汎用の合成ゴム
の加工性が損なわれ、ローラ形状にすることが難しいだ
けではなく、たとえ現像ローラ形状に加工できたとして
も、感光体ドラムと当接させて回転させる際に、感光体
ドラムや現像ローラにキズ等が発生したり、ニップ幅が
小さくなる等、良質な画像を得られにくくなる。
【0010】単層のゴム材料、例えば、シリコーンゴム
の単層を用いて構成された現像ローラを搭載するプリン
ターが、沖データ株式会社、ブラザー株式会社、新潟NE
C株式会社等から発売されている。
【0011】しかし、シリコーンゴムの表面にはシロキ
サンオリゴマーが多く存在しており、その影響により、
多層タイプと比較して表面の粘着性が極めて大きいた
め、現像ローラのトナーの離型性が悪く、現像γが安定
しない、すなわち、感光体ドラム上のトナーM/Aが安定
しないという現象が見られる。
【0012】一方、多層タイプの現像ローラでは、その
表面層によって非静電的付着力が小さく抑えられている
ため、電界強度により感光体へ移動するトナー量が安定
する。ここで、トナーが現像ローラから感光体ドラムへ
移動するための条件を考えると次のようになる。
【0013】図6に示すように、現像ローラ50に付着
したトナー51が現像ローラ50から感光体ドラム52
に移動する条件は、電界強度をH、現像ローラ50への
静電的付着力F1、非静電的付着力(ファンデルワール
ス力、粘着力etc.)F2とすると、電界強度H>F1+
F2また、現像ローラ50の表面粗さが小さい(表面の
凹凸が少ない)ものほど、トナー51との接触面積が小
さくなるので、非静電的付着力F2が小さくなる。よっ
て、電界強度Hにより感光体ドラム52へ移動するトナ
ー51の量が安定する。
【0014】一般に、現像ローラ50は研削によって外
径精度やフレ精度を得ている。ゴム製の現像ローラ50
の場合、硬度が低いほど研削性が悪く、その表面は凹凸
が多いため、平滑に仕上ることが要求されている。
【0015】本発明は、上記の課題に鑑みなされたもの
であり、環境問題、コストを考慮してゴム材料の単層で
現像γの傾きを立たせ、飽和現像ポテンシャルを小さく
するために低抵抗を満足し、感光体ドラムと回転当接し
てもキズなどを生じない低硬度で、ローラ表面が有する
非静電的付着力を小さくすることにより、感光体へ移動
するトナー量を安定させることができる現像ローラを提
供すると共に、システムの高寿命化(高信頼性)、高画
質化を達成することのできる現像装置を提供することに
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の現像ロ
ーラは、芯金と該芯金に設けられた弾性層とから構成さ
れ、トナーを担持して回転しながら静電潜像が形成され
た像担持体に接触若しくは近接されて前記像担持体の表
面にトナーを供給し、前記静電潜像を可視像化する現像
ローラにおいて、前記弾性層が単層でかつ主ポリマーが
シリコーンゴムであり、前記シリコーンゴムの最大静止
摩擦係数が0.6以下であることを特徴とする。
【0017】請求項1に記載の発明によれば、芯金と芯
金の外周面に形成された弾性層とから構成された現像ロ
ーラの弾性層を単層かつその主ポリマーをシリコーンゴ
ムから構成し、このシリコーンゴムの最大静止摩擦係数
を0.6以下としたので、トナーが現像ローラ表面から受
ける非静電的付着力を十分小さくでき、従って、電界に
より現像ローラから潜像担持体へ移動するトナーの量を
安定化させることができ、従って、良質な画像を得るこ
とができる。
【0018】請求項2に記載の現像ローラは、該シリコ
ーンゴムの表面が、シランカップリング剤で表面改質処
理されていることを特徴とする。
【0019】請求項2に記載の発明によれば、該シリコ
ーンゴムの表面を、シランカップリング剤で表面改質処
理したので、現像ローラの表面に析出しているシロキサ
ンオリゴマーとシランカップリング剤とが反応すること
により表面が改質され、従って、粘着性を著しく低減さ
せること、すなわち、最大静止摩擦係数を0.6以下にす
ることが容易である。
【0020】従って、トナーが現像ローラの表面から受
ける非静電的付着力が小さくなるので、電界により現像
ローラから潜像担持体へ移動するトナー量が安定し、良
質な画像を得ることができる。
【0021】請求項3に記載の現像ローラは、前記シリ
コーンゴムを1Vの印加電圧でローラ体積方向に測定した
体積抵抗が、1.0E4Ω以下であることを特徴とする。
【0022】請求項3に記載の発明によれば、シリコー
ンゴムを1Vの印加電圧でローラ体積方向に測定した体積
抵抗を、1.0E4Ω以下としたので、現像γの傾きを大き
くすることができ、従って、150V以下の現像ポテンシャ
ルで現像担持体上のトナー付着量を容易に飽和させるこ
とができる。
【0023】従って、低電位で安定した現像が可能とな
り、システムの高寿命化(高信頼性)並びに多値から2
値への高画質化が可能となり、良質な画像を得ることが
できる。
【0024】請求項4に記載の現像ローラは、前記シリ
コーンゴムのA型硬度が25度以上で60度以下であること
を特徴とする。
【0025】請求項4に記載の発明によれば、シリコー
ンゴムのA型硬度を25〜60度の範囲としたので、低コス
トなドラム感光体システムへの対応が可能となる。
【0026】すなわち、現像ローラの表面の硬度が高す
ぎると、潜像担持体に当接して回転させた際に、潜像担
持体又は現像ローラ或いはその両方にキズ等が発生する
おそれが多大にあるが、この発生を抑えることができ、
良質な画像を得ることができる。
【0027】また、現像ローラの硬度が低すぎると、現
像ローラが変形や偏芯を起こすおそれがあるが、これを
抑えることができ、従って、濃淡差(濃度ムラ)のない
良質な画像を得ることができる。
【0028】請求項5に記載の現像ローラは、前記シリ
コーンゴムの表面粗さがJIS規格Rzで5μm以下である
ことを特徴とする。
【0029】請求項5に記載の発明によれば、現像ロー
ラの表面粗さRzを5μm以下としたので、表面の凹凸がト
ナー体積平均粒径7μよりも小さく、従って、トナーと
現像ローラとの接触面積が小さくなるので、トナーが現
像ローラ表面から受ける非静電的付着力が小さくなり、
電界により現像ローラから潜像担持体へ移動するトナー
の量が安定し、良質な画像を得ることができる。
【0030】請求項6に記載の現像ローラは、A型硬度
が50度以下のシリコーンゴムの表面粗さをJIS規格Rz
で5μm以下にするために、そのシリコーンゴムの表面を
研磨テープを用いて磨いたことを特徴とする。
【0031】請求項6に記載の発明によれば、A型硬度50
度以下のシリコーンゴムの表面粗さRzを5μm以下にする
ために、そのシリコーンゴムの表面を研磨テープを用い
て磨いたので、研削では多大な時間を要しなければ達成
できない高表面性を短時間で得ることができる。
【0032】また、低硬度のシリコーンゴムでも、表面
精度を余り気にすることなく研磨ができることになり、
加工タクトの短縮になる。
【0033】現像ローラの表面性は、砥石のドレッシン
グ状態の影響を受けやすいが、研磨テープでは、常に清
浄な面によって研磨できるので、磨き上がりのばらつき
も小さくなる。
【0034】請求項7に記載の現像ローラは、A型硬度
が50度以下のシリコーンゴムの表面粗さをJIS規格Rz
で5μm以下にするために、そのシリコーンゴムの表面に
潤滑剤を加えながら、研磨テープを用いて磨いたことを
特徴とする。
【0035】請求項7に記載の発明によれば、A型硬度50
度以下のシリコーンゴムの表面粗さRzを5μm以下にする
ために、その表面に潤滑剤を加えながら、研磨テープを
用いて磨いたので、シリコーンゴムの表面と研磨テープ
間の滑りをよくすることができ、表面精度5μ以下を一
層短時間で得ることができる。
【0036】請求項8に記載の現像ローラは、A型硬度
が50度以下のシリコーンゴムの表面粗さをJIS規格Rz
で5μm以下にするために、そのシリコーンゴムの表面に
熱を加えながら研磨テープにより磨いたことを特徴とす
る。
【0037】請求項8に記載の発明によれば、A型硬度50
度以下のシリコーンゴムの表面粗さRzを5μm以下にする
ために、そのシリコーンゴムの表面に熱を加えながら、
研磨テープを用いて磨いたので、軟化したシリコーンゴ
ムの表面を磨くことになり、表面精度5μ以下をより一
層短時間で得ることができる。
【0038】また、潤滑剤を用いた場合には潤滑剤を廃
棄しなければならないが、加熱により研磨する場合に
は、潤滑剤を用いなくても良いので、廃棄物の低減につ
ながる。
【0039】請求項9に記載の現像装置は、請求項1〜5
に記載の現像ローラを用いた現像装置であって、像担持
体上の画像部の表面電位と現像バイアス電圧との電位差
が150V以下のときでも像担持体上へのトナー付着量が飽
和することを特徴とする。
【0040】請求項9に記載の発明によれば、感光体上
の画像部の表面電位と現像バイアスの差が150V以下で、
感光体上へのトナー付着量が飽和するので、低抵抗の現
像ローラであるにもかかわらず潜像担持体へのリーク等
を防止できる。また、低電位での2値現像を達成するこ
とができる。更に、潜像担持体の帯電電位を下げること
ができるので、潜像担持体の寿命を伸ばすことができ
る。
【0041】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係わる画像形成装
置の一実施例を示す概略図である。
【0042】その図1において、1は現像装置、2は感
光体ドラムである。現像装置1のケース3内には、現像
ローラ4、補給ローラ5、トナー攪拌部材6、トナー7
が設けられている。
【0043】補給ローラ5は芯軸5aの外周に円筒状ス
ポンジ5bを被覆して形成されている。トナー攪拌部材
6は回転軸6aと攪拌板6bとから構成され、回転軸6
aはケース3の側板に軸支されている。現像ローラ4は
芯金4aと単層の円柱状弾性体4bとから構成されてい
る。その現像ローラ4の外周面4cにはトナー層規制部
材8が臨まされている。
【0044】現像ローラ4の外周面4cは感光体ドラム
2に接触され、感光体ドラム2と現像ローラ4の芯金4
aとにはバイアス電圧Eが電極(図示を略す)を介して
印加されている。トナー7は攪拌部材6によって攪拌さ
れ、補給ローラ5により現像ローラ4の外周面4cに供
給され、トナー層規制部材8によって所定膜厚のトナー
薄層が現像ローラ4の外周面4cに形成される。その現
像ローラ4の回転によりトナー薄層が感光体ドラム2に
供給される。
【0045】バイアス電圧Eは感光体ドラム2の帯電電
位と露光後の残留電位との中間電位に設定されている。
現像ローラ4の外周面4cに付着しているトナー7が感
光体2との接触部に搬送され、感光体電位と現像バイア
スによる現像電界により、帯電トナーが感光体2に付着
し、これによって、感光体ドラム2の静電潜像が可視像
化される。
【0046】トナー7には、ポリエステル、ポリオ−
ル、スチレンアクリル等の樹脂に帯電制御剤(CCA)、色
剤を混合し、その周囲に、シリカ、酸化チタン等の物質
を添加剤として外添して、その流動性が高められたもの
が用いられる。
【0047】添加剤の粒径は通常0.1〜1.5μmの範囲で
ある。色剤にはカ−ボンブラック、フタロシアニンブル
−、キナクリドン、カ−ミン等が用いられる。トナー7
の帯電極性は、本実施例では負帯電である。
【0048】トナー7には、場合によってはワックス等
を分散混合させた母体トナーに、上記の添加剤を外添し
たものも使用できる。
【0049】トナー7の体積平均粒径の範囲は3〜12μ
mが好適であるが、本実施例ではトナー体積平均粒径7
μmであり、1200dpi以上の高解像度の画像にも十分対
応することが可能である。
【0050】トナー層規制部材8には金属製のもの、こ
こでは、ステンレス製のものを用いたが、トナー層規制
部材8は、ステンレス製のものに限らず、リン青銅等、
各種金属製材料も使用することできる。また、ウレタン
ゴム、シリコーンゴム等の弾性体をトナー層規制部材8
に用いることができ、現像ローラ4の外周面4cとの接
触部分に各種の材料をコーティングしても良い。
【0051】現像ローラ4の芯金4aは、金属製のもの
であれば良く、従来から公知の構成、材料を用いて良
く、例えば、金属製の中実体からなる芯金、内部を中空
にくりぬいた金属製の円筒体等の構成のものが用いられ
る。また、その材料には、アルミニウム、ステンレス、
鉄にメッキを施したもの等を用いることができる。
【0052】現像ローラ4の弾性層4bにはシリコンゴ
ムが用いられている。このシリコンゴムは、低抵抗と低
硬度との条件を同時に満たすことができる弾性材料であ
る。
【0053】その他の合成ゴム、例えば、ポリウレタ
ン、EPDM、天然ゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、NB
R、エピクロルヒドリンゴム、ポリイソプレンゴム、ポ
リブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレ
ン−プロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム
及び、これらの混合物では、低抵抗と低硬度との条件を
同時に満たすことは非常に難しい。
【0054】シリコーンを架橋してゴム状物質とするた
めに、架橋剤、加硫剤を添加することができる。シリコ
ーンゴムの場合、一般的には有機過酸化物により架橋さ
せている。加硫助剤、加硫促進剤、加硫遅延剤等を用い
ることもできる。さらに、上記以外のゴム配合剤として
一般に用いられている発泡剤、可塑剤、軟化剤、粘着付
与剤、粘着防止剤、分離剤、離型剤、増量剤、着色剤
等、特性を損なわない範囲で添加することができる。
【0055】そのシリコーンゴムの表面はシロキサンオ
リゴマーの影響で、粘着性が大きいが、シランカップリ
ング剤で外周面(表面)4cの改質処理(シロキサンオ
リゴマーとシランカップリング剤を反応させる)をする
ことによって、その粘着性を低減できる。粘着性の評価
に最大静止摩擦係数を測定してみたが、シリコーンゴム
の表面を改質処理したものでは、最大静止摩擦係数が0.
6以下となり、全く測定できないほど高かった粘着性を
低減できた。
【0056】本発明の実施例では、アミノシラン系のシ
ランラップリング剤を用いているが、これに限定される
ものではない。例えば、シランカップリング剤として、
官能基がビニル基のもの(例えば、化学名として、ビニ
ルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエト
キシ)シラン)、エポキシ基のもの(例えば、化学名と
して、β-(3、4エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
メトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシ
シラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン)、メタクリロキシ基のもの(例えば、化学名とし
て、γ-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、
γ-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン)、ア
ミノ基のもの(例えば、化学名として、N-β(アミノエ
チル)γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-
β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリエ
トキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニ
ル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン)、クロロプ
ロピル基のもの(例えば、化学名として、γ-クロロプ
ロピルトリメトキシシラン)、メルカプト基のもの(例
えば、化学名として、γ-メルカプトプロピルトリメト
キシシラン)のものを用いることができる。
【0057】なお、シランカップリング剤の化学構造式
は、一般的に、図2に示すように表現され、ここで、符
号Xは各種合成樹脂の有機質材料と化学結合する反応基
であり、ビニル基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル
基、メルカプト基をいい、符号ORはガラス、金属等の
無機質材料と化学結合する反応基をいい、例えば、メト
キシ基、エトキシ基をいう。
【0058】さらに、現像ローラ4の弾性層4bを所要
の外径精度に形成して、その現像ローラ4の外周面(表
面)4cを研磨テープを用いて磨くことにより、弾性層
4bが低硬度でも表面粗さを小さくすることができた。
これによって、非静電的付着力を小さくすることがで
き、システムの高寿命化(高信頼性)、高画質化を達成
できるようになる。
【0059】次に、このような現像ローラ4は電気特
性、特に電気抵抗が重要であり、抵抗を調整するため
に、各種の導電性付与剤が弾性層4aに添加されてい
る。導電性材料には、粉体材料として、ケッチェンブラ
ックEC、アセチレンブラック等の導電性カーボン、SA
F、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カー
ボン、酸化処理等を施したカラー用カーボン、熱分解カ
ーボン、インジウムドープ酸化スズ(ITO)、酸化スズ、
酸化チタン、酸化亜鉛、銅、銀、ゲルマニウム等の金属
及び金属酸化物、ポリアニリン、ポリピロール、ポリア
セチレン等の導電性ポリマー等が用いられる。また、導
電性付与剤には、イオン導電性物質もあり、過塩素酸ナ
トリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸カルシウム、塩
化リチウム等の無機イオン性導電物質、さらに、変性脂
肪酸ジメチルアンモニウムエトサルファート、ステアリ
ン酸アンモニウムアセテート、ラウリルアンモニウムア
セテート、オクタデシルトリメチルアンモニウム過塩素
酸塩等の有機イオン性導電性物質も用いられる。
【0060】本発明の現像装置1では、弾性層4cの抵
抗値として、1.0・E4Ω(Eは数学上の自然定数)以下
が要求される。抵抗値が1.0・E4Ωを超えると、現像ポ
テンシャルが150V以下で、感光体ドラム2上へのトナ
ー付着量を飽和させることが難しいからである。
【0061】現像ローラ4の弾性層4bの表面の硬度
は、25〜60度、望ましくは50度以下で25度以上である
ことが要求される。その硬度が高すぎると、感光体ドラ
ム2に現像ローラ4が当接して回転するときに、感光体
ドラマ2の表面又は現像ローラ4の弾性層4aの表面若
しくはその両方の面にキズ等が発生しやすくなり、良質
な画像が得られなくなるおそれがあるからである。ま
た、感光体ドラム2と現像ローラ4とのニップ幅が小さ
くなるので、良質な現像を行うことができなくなる可能
性もある。その一方、その弾性層4aの硬度が低すぎる
と、現像ローラ4が変形したり偏芯したりすることの影
響を受けて、画像に濃度ムラが発生するおそれがある。
【0062】現像ローラ4の弾性層4aの表面粗さはJ
IS規格Rzで5μm以下が要求される。表面粗さが大きい
ということは、表面の凹凸が多いということであり、ト
ナー7と現像ローラ4の弾性層4aとの接触面積が大き
くなるので、非静電的付着力が大きくなり、その結果電
界を加えることによって現像ローラ4から感光体ドラム
2へ移動すべきトナー7の量が不安定となるからであ
る。
【0063】現像ローラ4の最大静止摩擦係数には0.6
以下が要求される。弾性層4aの表面の粘着性と最大静
止摩擦係数には相関があり、粘着性が低くなるに伴っ
て、最大静止摩擦係数が小さくなる。その最大静止摩擦
係数が大きすぎると、非静電的付着力が大きくなり、そ
の結果電界を加えることによって現像ローラ4から感光
体ドラム2へ移動すべきトナー7の量が不安定となるか
らである。
【0064】
【実施例・比較例】実施例および比較例1〜4は、SUS製
のφ8mm芯金4aの周囲に、表1に示す材料処方の弾性層
4bを、表1に示す加硫条件のもとで形成し、C/GC#150
の砥石を用いて研削を行い、φ16mmにその外径を調整し
た。その後、実施例3、4、比較例4を除く弾性層の表面
を、HGC#3000の研磨テープを用いて磨いた。実施例3、
4、比較例4は、研削によって、十分な表面粗さが得られ
ていたので、研磨テープによる磨きを行う必要がなかっ
た。その後、実施例及び比較例1〜4の表面を、シランカ
ップリング処理した。
【0065】具体的には、信越化学製の2種類のシラン
カップリング剤(製品名:KBE-903、化学名:γ-アミノ
プロピルトリエトキシシラン、構造式:(C2H5O)3SiC3
H6NH2と製品名:KBM-903、化学名:γ-アミノプロピル
トリメトキシシラン、構造式:(CH3O)3SiC3H6NH2)を
トルエンを用いて適宜希釈し、これをガーゼに浸漬し
て、拭き取るようにして弾性層4aの外周面4cに塗布
し、15〜30min間風乾した後、180℃の温度で2時間乾燥
させた。
【0066】ここで、実施例1〜4、比較例1〜3に用いた
弾性層4aの材料は、信越化学社製のシリコーンゴムで
あり、それ以外の実施例、比較例は、東レ・ダウコーニ
ング社製のシリコーンゴムである。
【0067】比較例5〜12については、その材料処
方、加硫、シランカップリング処理はそれぞれ実施例
1、2、実施例5〜実施例12と同様であり、テープ研
磨を行っていない点のみが異なる。
【0068】比較例13〜22は、その材料処方、加
硫、テープ研磨処理はそれぞれ実施例1〜10と同様であ
り、シランカップリング処理を行っていない点のみが異
なる。
【0069】なお、ヒドリンとNBRにケッチェンブラッ
クを添加し、A型硬度が25度以上で60度以上の硬度
と1.0・E4Ω以下の実抵抗とを同時に満足するか否
かの実験を行ってみたが、抵抗は1.0・E4Ω以下の
条件を満たしたが、A型硬度は高すぎた。また、液状ウ
レタンにケッチェンブラックを添加した場合、A型硬度
は条件を満たしたが、抵抗は高すぎ条件を満たすことが
できなかった。
【0070】実施例および比較例の材料処方ならびに試
作工程・条件
【0071】
【表1−1】
【0072】
【表1−2】
【0073】このようにして得られた現像ローラ4の現
像特性評価と画像(黒ベタ)の確認を行った。
【0074】現像特性の評価条件は、以下の通りであ
る。
【0075】感光体ドラム2の線速:180mm/s、感光体
ドラム2の線速比:×1.1、供給線速比:×3.0、当接条
件:約6g/mm、感光体ドラム2に印加すべきバイアス電
圧Eを200V、150V、100V、50V、0V、-50Vの各印加
電圧とし、感 光体ドラム2上に付着したトナー7の付
着量を測定した。なお、現像ローラ4 の弾性層4aの
トナー薄層は5秒間空回しにより形成し、その後、各バ
イアス 条件で実験を行った。
【0076】画像出しは以下の条件とした。
【0077】感光体ドラム2の線速:330mm/s、感光体
ドラム2の線速比:×1.1、供給線速比:×3、感光体ド
ラム2へのバイアス電圧を200Vとした。
【0078】実施例及び比較例の現像ローラ4の主要特
性と飽和現像ポテンシャル並びに画像結果
【0079】
【表2】
【0080】なお、飽和現像ポテンシャルとは感光体ド
ラム2上でのトナー付着量が飽和する現像ポテンシャル
をいう。
【0081】体積抵抗の測定は、図3に示すように、現
像ローラ4を一本の金属電極9に載置し、現像ローラ4
の芯金4aの両端部4d、4eに500gの荷重Fを加
え、抵抗計10の+、−電極の一方を端部4dに接続す
ると共に他方を端部4eに測定し、現像ローラ4の両端
部4d、4eに1Vの電位差を与えて30秒後の抵抗値
を測定した。なお、その抵抗計10にはアドバンテスト
社製のR8340Aを用いた。
【0082】最大静止摩擦係数の測定は、図4に示すよ
うに、現像ローラ4の弾性層4aにOHPシート10を
重ねて乗せ、OHPシート10の一端に100g強の重
り11を取り付け、その他端に引っ張りゲージ(プッシ
ュプル)ゲージ12を取り付け、OHPシート10が1
mm/secで動き出す際の最大静止摩擦係数を引っ張
りゲージ12により測定した。
【0083】その現像特性の評価結果が図5(a)、図
5(b)に示されている。図5(a)には、代表的に、
実施例1、実施例2、実施例5についての現像ポテンシ
ャルとM/Aとの比が示され、図5(b)には、代表的
に、比較例1、比較例2、比較例13、比較例14につ
いての現像ポテンシャルとM/Aとの比が示されてい
る。
【0084】図示を略す実施例、比較例の現像特性の評
価結果は、図示した結果とほぼ同様であった。
【0085】なお、実施例1、2、5〜10の材料処方で試
作したワークを、水をかけながらかつ熱をかけながら研
磨テープで磨いた。表面粗さRzは実施例1、2、5〜1
0とほぼ同等だった。
【0086】しかし、単に研磨テープで磨くよりも短時
間で所望の表面粗さRzを得ることができた。さらに、飽
和現像ポテンシャルや画像も、実施例1、2、5〜10
のものとほぼ同等であり、副作用は見られなかった。
【0087】以下に、現像評価特性について考察する。
【0088】実施例1〜10及び比較例1〜4は、各種のシ
リコーンゴムを用いて弾性層を形成し、研削又はテープ
研磨により表面粗さRzを5μm以下にし、シランカップリ
ング剤で表面処理をした現像ローラである。
【0089】実施例1〜10では、150V以下のバイアス電
圧で現像ポテンシャルが飽和し、画像も良好であった。
【0090】比較例1では、体積抵抗が1.0E4Ωより
も高く、A型硬度が低かった。体積抵抗が高いので、15
0V以下のバイアスで現像ポテンシャルが飽和せず、ま
た、A型硬度が低すぎるため、画像には濃淡差(濃度ム
ラ)が発生した。
【0091】比較例2では、体積抵抗が1.0E4Ωより
もやや高く、A型硬度は25度以上60度以下であっ
た。しかし、体積抵抗がやや高いため、150〜200Vの範
囲で現像ポテンシャルが飽和しており、低電位現像が達
成されなかった。ただし、A型硬度は25度以上60度
以下の範囲であるため、画像は良好であった。
【0092】比較例3では、体積抵抗は1.0E4Ω以下
であるが、A型硬度が25度未満であった。体積抵抗は
1.0E4Ω以下であるため、現像ポテンシャルは150V
以下で飽和しているが、A型硬度が低すぎるため、画像
には濃淡差(濃度ムラ)が発生した。
【0093】比較例4では、体積抵抗は1.0E4Ω以下
であるが、A型硬度60度を超えていた。体積抵抗は
1.0E4Ω以下であるため、現像ポテンシャルは150V
以下で飽和しているが、A型硬度が高すぎるため、ニッ
プ幅が狭くなり、全体的に薄い画像となっていた。
【0094】比較例5〜12は、実施例1、2及び実施例5〜
10とは、表面粗さRzが大きい点で異なっている。現像ポ
テンシャルは実施例と同等であったが、もやっぽい(ド
ットがつぶれている)画像となった。表面の凹凸に入り
込んでしまったトナーが、現像ローラ4から感光体ドラ
ム(像担持体)2へ移動できずに、ドットの再現性が得
られなかったためと考えられる。
【0095】比較例13〜23は、実施例1〜10とは、シラ
ンカップリング処理をしていない点で異なっている。最
大静止摩擦係数が測定できないほど粘着性が大きいた
め、現像ローラ4から感光体ドラム2へ移動するトナー
量が安定せず、絶対量が少ないだけでなく、現像γが極
めて不安定であった。画像も濃淡差が大きく、白く抜け
ている個所も多く見られた。低電位現像を実現するため
には、現像ローラ4の抵抗を低抵抗にし、現像γの傾き
をできるだけ立たせることが必須条件であり、従来は、
比較的実現が容易である多層構成によりこの低電位現像
という目的を達成していたが、昨今の環境問題、ゴミの
低減、溶剤使用量の低減などを考慮すると、単層で達成
させることが望ましい。また、像担持体には感光体ドラ
ム2や感光ベルトがあるが、感光体ドラム2の方が低コ
ストであり、こちらに対応させることが望ましい。よっ
て、現像ローラ4には、画像に影響がない程度の低硬度
も同時に求められている。低抵抗・低硬度を同時に満足
させるために、ヒドリンやNBRに導電剤を添加して、そ
のときの特性変化を確認したが、導電剤を高充填しなけ
れば低抵抗にならず、硬度が高すぎる。また、液状ウレ
タンを用いて、成形でき得る限界まで導電剤を充填した
が、硬度は満足しても、抵抗が高すぎる。これに対し
て、シリコーンゴムは低抵抗と低硬度との条件を同時に
満足することができる弾性材料であることを、我々は発
見した。ところが、シリコーンゴムは、表面にシロキサ
ンオリゴマーが存在しており、その影響で、粘着性が大
きく、非静電的付着力が作用するため、電界強度による
トナーの安定した移動が難しい。すなわち、現像ローラ
4として使用するには課題があった。この課題に対し
て、我々はシランカップリング剤を用いて表面改質処理
することによって、シロキサンオリゴマーとシランカッ
プリング剤とを反応させて、オリゴマーでなくならさ
せ、粘着性を低減させることにした。すなわち、最大静
止摩擦係数を0.6以下とし、これにより、現像ローラ4
から感光体ドラム2へ移動するトナー7の量を安定さ
せ、低電位現像を可能とした。また、表面粗さRzが大
きい、すなわち、表面の凹凸が多いと、トナー7と現像
ローラ4との接触面積とが大きくなるので、非静電的付
着力が大きくなり、研削により外径やフレ精度を出す工
程では、一般的に、低硬度ほど表面粗さが大きくなる
が、この課題に対しては、研磨テープにより、その表面
を磨くことによって、シリコーンゴムの表面を平滑にす
ることができ、感光体ドラム2へ移動するトナー7の量
が安定する。
【0096】これらの結果、電界により、現像ローラ4
から感光体ドラム2へ移動するトナー7の量が安定し、
良質な画像が得られる。
【0097】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、芯金と
芯金の外周面に形成された弾性層とから構成された現像
ローラの弾性層を単層かつその主ポリマーをシリコーン
ゴムから構成し、このシリコーンゴムの最大静止摩擦係
数を0.6以下としたので、トナーが現像ローラ表面から
受ける非静電的付着力を十分小さくでき、従って、電界
により現像ローラから潜像担持体へ移動するトナーの量
を安定化させることができ、従って、良質な画像を得る
ことができる。
【0098】請求項2に記載の発明によれば、該シリコ
ーンゴムの表面を、シランカップリング剤で表面改質処
理したので、現像ローラの表面に析出しているシロキサ
ンオリゴマーとシランカップリング剤とが反応すること
により表面が改質され、従って、粘着性を著しく低減さ
せること、すなわち、最大静止摩擦係数を0.6以下にす
ることが容易である。
【0099】従って、トナーが現像ローラの表面から受
ける非静電的付着力が小さくなるので、電界により現像
ローラから潜像担持体へ移動するトナー量が安定し、良
質な画像を得ることができる。
【0100】請求項3に記載の発明によれば、シリコー
ンゴムを1Vの印加電圧でローラ体積方向に測定した体積
抵抗を、1.0E4Ω以下としたので、現像γの傾きを大き
くすることができ、従って、150V以下の現像ポテンシャ
ルで現像担持体上のトナー付着量を容易に飽和させるこ
とができる。
【0101】従って、低電位で安定した現像が可能とな
り、システムの高寿命化(高信頼性)並びに多値から2
値への高画質化が可能となり、良質な画像を得ることが
できる。
【0102】請求項4に記載の発明によれば、シリコー
ンゴムのA型硬度を25〜60度の範囲としたので、低コス
トなドラム感光体システムへの対応が可能となる。
【0103】すなわち、現像ローラの表面の硬度が高す
ぎると、潜像担持体に当接して回転させた際に、潜像担
持体又は現像ローラ或いはその両方にキズ等が発生する
おそれが多大にあるが、この発生を抑えることができ、
良質な画像を得ることができる。
【0104】また、現像ローラの硬度が低すぎると、現
像ローラが変形や偏芯を起こすおそれがあるが、これを
抑えることができ、従って、濃淡差(濃度ムラ)のない
良質な画像を得ることができる。
【0105】請求項5に記載の発明によれば、現像ロー
ラの表面粗さRzを5μm以下としたので、表面の凹凸がト
ナー体積平均粒径よりも小さく、従って、トナーと現像
ローラとの接触面積が小さくなるので、トナーが現像ロ
ーラ表面から受ける非静電的付着力が小さくなり、電界
により現像ローラから潜像担持体へ移動するトナーの量
が安定し、良質な画像を得ることができる。
【0106】請求項6に記載の発明によれば、A型硬度50
度以下のシリコーンゴムの表面粗さRzを5μm以下にする
ために、そのシリコーンゴムの表面を研磨テープを用い
て磨いたので、研削では多大な時間を要しなければ達成
できない高表面性を短時間で得ることができる。
【0107】また、低硬度のシリコーンゴムでも、表面
精度を余り気にすることなく研磨ができることになり、
加工タクトの短縮になる。
【0108】現像ローラの表面性は、砥石のドレッシン
グ状態の影響を受けやすいが、研磨テープでは、常に清
浄な面によって研磨できるので、磨き上がりのばらつき
も小さくなる。
【0109】請求項7に記載の発明によれば、A型硬度50
度以下のシリコーンゴムの表面粗さRzを5μm以下にする
ために、その表面に潤滑剤を加えながら、研磨テープを
用いて磨いたので、シリコーンゴムの表面と研磨テープ
間の滑りをよくすることができ、表面精度5μ以下を一
層短時間で得ることができる。
【0110】請求項8に記載の発明によれば、A型硬度50
度以下のシリコーンゴムの表面粗さRzを5μm以下にする
ために、そのシリコーンゴムの表面に熱を加えながら、
研磨テープを用いて磨いたので、軟化したシリコーンゴ
ムの表面を磨くことになり、表面精度5μ以下をより一
層短時間で得ることができる。
【0111】また、潤滑剤を用いた場合には潤滑剤を廃
棄しなければならないが、加熱により研磨する場合に
は、潤滑剤を用いなくても良いので、廃棄物の低減につ
ながる。
【0112】請求項9に記載の発明によれば、感光体上
の画像部の表面電位と現像バイアスの差が150V以下で、
感光体上へのトナー付着量が飽和するので、低抵抗の現
像ローラであるにもかかわらず潜像担持体へのリーク等
を防止できる。また、低電位での2値現像を達成するこ
とができる。更に、潜像担持体の帯電電位を下げること
ができるので、潜像担持体の寿命を伸ばすことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる現像装置の概要図である。
【図2】 シランカップリング剤の化学構造式の一般式
を示している。
【図3】 現像ローラの体積抵抗の測定の一例を示す図
である。
【図4】 最大静止摩擦係数の測定の一例を示す図であ
る。
【図5】 本発明に係わる現像ローラの評価特性と比較
例の現像ローラの評価特性とを示すグラフであって、
(a)は本発明の実施例1、2、5の現像ローラの現像
ポテンシャルと現像γとの関係を示すグラフを示し、
(b)は比較例の1、2、13、14の現像ローラの現
像ポテンシャルと現像γとの関係を示すグラフを示して
いる。
【図6】 現像ローラから感光体ドラムへのトナーの移
動を説明するための説明図である。
【符号の説明】
2…感光体ドラム(像担持体) 4…現像ローラー 4a…芯金 4b…弾性層 7…トナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H073 BA02 BA13 CA02 2H077 AD06 AD13 AD35 EA14 FA01 FA03 FA22 FA25 3J103 AA02 AA13 BA41 FA12 GA02 GA57 GA58 HA03 HA12 HA53

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯金と該芯金に設けられた弾性層とから
    構成され、トナーを担持して回転しながら静電潜像が形
    成された像担持体に接触若しくは近接されて前記像担持
    体の表面にトナーを供給し、前記静電潜像を可視像化す
    る現像ローラにおいて、 前記弾性層が単層でかつ主ポリマーがシリコーンゴムで
    あり、前記シリコーンゴムの最大静止摩擦係数が0.6以
    下であることを特徴とする現像ローラ。
  2. 【請求項2】 該シリコーンゴムの表面が、シランカッ
    プリング剤で表面改質処理されていることを特徴とする
    請求項1に記載の現像ローラ。
  3. 【請求項3】 前記シリコーンゴムを1Vの印加電圧でロ
    ーラ体積方向に測定した体積抵抗が、1.0E4Ω以下であ
    ることを特徴とする請求項2に記載の現像ローラ。
  4. 【請求項4】 前記シリコーンゴムのA型硬度が25度以
    上で60度以下であることを特徴とする請求項3に記載の
    現像ローラ。
  5. 【請求項5】 前記シリコーンゴムの表面粗さがJIS
    規格Rzで5μm以下であることを特徴とする請求項4に記
    載の現像ローラ。
  6. 【請求項6】 A型硬度が50度以下のシリコーンゴムの
    表面粗さをJIS規格Rzで5μm以下にするために、その
    シリコーンゴムの表面を研磨テープを用いて磨いたこと
    を特徴とする請求項5に記載の現像ローラ。
  7. 【請求項7】 A型硬度が50度以下のシリコーンゴムの
    表面粗さをJIS規格Rzで5μm以下にするために、その
    シリコーンゴムの表面に潤滑剤を加えながら、研磨テー
    プを用いて磨いたことを特徴とする請求項6に記載の現
    像ローラ。
  8. 【請求項8】 A型硬度が50度以下のシリコーンゴムの
    表面粗さをJIS規格Rzで5μm以下にするために、その
    シリコーンゴムの表面に熱を加えながら研磨テープによ
    り磨いたことを特徴とする請求項6に記載の現像ロー
    ラ。
  9. 【請求項9】 請求項1〜5に記載の現像ローラを用いた
    現像装置であって、像担持体上の画像部の表面電位と現
    像バイアス電圧との電位差が150V以下のときでも像担持
    体上へのトナー付着量が飽和することを特徴とする現像
    装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US7449269B2 (en) 2004-01-14 2008-11-11 Sharp Kabushiki Kaisha Electrophotographic photoreceptor having defined mobility of electric charges in photosensitive layer and image forming device incorporating same
US9122204B2 (en) 2013-09-17 2015-09-01 Ricoh Company, Ltd. Developing device, process cartridge, image forming apparatus, and image forming method

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