JP2005140961A - 発光体、発光体を用いた汚染物質の分解方法または殺菌方法、発光体を用いた液体または気体の浄化方法 - Google Patents

発光体、発光体を用いた汚染物質の分解方法または殺菌方法、発光体を用いた液体または気体の浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造が容易で、光源との結合効率の高く、光が直接届き難い場所にも所望の量の光を導くことができる発光体、発光体を用いた汚染物質の分解方法または殺菌方法、発光体を用いた液体または気体の浄化方法を提供する。
【解決手段】第一部材11を、第一部材11よりも屈折率の低い材料からなる第二部材12で挟むように積層してなる発光体において、第一部材11と第二部材12の積層方向に光を発する光散乱部13を設ける。光散乱部13を局所的に設ける。第二部材12の表面に光触媒からなる膜を設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、発光体、発光体を用いた汚染物質の分解方法または殺菌方法、発光体を用いた液体または気体の浄化方法に関するものである。
光触媒反応は、光照射下で生じる強い酸化還元反応であることが知られている。例えば、酸化チタンのような光触媒活性を示す物質をフィルタやタイルに担持して、これらに光を照射することによって、液体や気体の浄化に応用する試みが積極的になされている。
光が届かない暗所において、光触媒担持フィルタによる浄化作用を望む場合、この光触媒担持フィルタまで光を導かなければならない。
そこで、光ファイバを用いて、光触媒機能を有するフィルタに紫外光を導く方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この方法では、光ファイバを曲げることによって、光ファイバ表面から光ファイバ内を伝搬する紫外光を漏れさせて、フィルタに紫外光を導いている。
しかながら、この方法では、表面から所定量の紫外光を漏れさせる光ファイバの製造が複雑である上に、光ファイバと紫外光を発する光源との結合効率が低いという問題がある。
特開平5−154387号公報
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、製造が容易で、光源との結合効率が高く、光が直接届き難い場所にも所望の量の光を導くことができる発光体、この発光体を用いた汚染物質の分解方法または殺菌方法、この発光体を用いた液体または気体の浄化方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、第一部材を、該第一部材よりも屈折率の低い材料からなる第二部材で挟むように積層してなる発光体であって、前記第一部材と前記第二部材の積層方向に光を発する構造が設けられている発光体を提供する。
上記構成の発光体において、前記構造は、局所的に設けられていることが好ましい。
上記構成の発光体において、前記構造は、前記第一部材と前記第二部材の積層方向に配された空隙部であることが好ましい。
上記構成の発光体において、前記第一部材はポリメチルメタクリレート、前記第二部材はフッ素系樹脂からなることが好ましい。
上記構成の発光体において、前記第一部材はフッ素系樹脂、前記第二部材は前記第一部材よりも屈折率の低いフッ素系樹脂からなることが好ましい。
上記構成の発光体において、前記第一部材の前記第二部材に対する比屈折率差は0.005以上、0.1以下、前記第一部材の厚みは30μm以上、1000μm以下、前記第二部材の厚みは30μm以上、1000μm以下であることが好ましい。
上記構成の発光体において、前記空隙部の直径は1μm以上、5mm以下、前記空隙部の分布密度は10個/cm以上、300個/cm以下であることが好ましい。
上記構成の発光体において、前記第二部材の表面に光触媒が配されていることが好ましい。
上記構成の発光体において、前記光触媒は、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、酸化スズ、酸化亜鉛、ルテニウムの酸化物、セリウムの酸化物、タングステンの酸化物、モリブデンの酸化物から選択される少なくとも1種からなることが好ましい。
上記発光体が複数収束されてバンドル化していることが好ましい。
本発明は、上記発光体を用いて、汚染物質を分解する汚染物質の分解方法を提供する。
本発明は、上記発光体を用いて、汚染物質を殺菌する汚染物質の殺菌方法を提供する。
本発明は、上記発光体を用いて、液体に含まれる汚染物質を分解また殺菌する液体の浄化方法を提供する。
本発明は、上記発光体を用いて、気体に含まれる汚染物質を分解また殺菌する気体の浄化方法を提供する。
本発明の発光体は、第一部材を、第二部材で挟むように積層してなり、第一部材と第二部材の積層方向に光を発する構造を有するから、紫外線あるいは可視光線が直接届き難い場所にも光を送り、所望の量の光を放射することができる。また、この発光体の表面に光触媒を配し、発光体から光を発することにより、光触媒に接触した液体や気体に含まれる汚染物質(有機物など)を分解して、液体や気体を浄化することができる。さらに、本発明の発光体は、構造が単純で、製造が容易であり、光源との結合効率も高い。
以下、本発明を実施した発光体について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る発光体をなすスラブ導波路における光の伝搬の様子を示す図であり、(a)はスラブ導波路の概略断面図、(b)はこのスラブ導波路における屈折率分布を示す図である。図1(a)において、符号1はコア、2はクラッドを示す。また、図1(b)において、nはクラッド2の屈折率、nはコア1の屈折率を示す。
図1に示すように、コア1を、コア1よりも屈折率の低い材料からなるクラッド2で挟み込むように積層してなるスラブ導波路では、コア1内に入射した光は、コア1とクラッド2との界面において全反射して、コア1内を伝搬する。
図2は、本発明に係る発光体の第一の実施形態を示す概略斜視図である。
この実施形態の発光体10は、第一部材11と、第一部材11よりも屈折率の低い材料からなる第二部材12、12とから構成されており、第一部材11を、第二部材12、12で挟むようにして積層してなるものである。
図2において、発光体10の厚み方向をx方向、幅方向をy方向、長手方向をz方向とする。
この実施形態では、発光体10としては、細幅かつ長尺のリボン状のスラブ導波路を例示する。スラブ導波路の発光体10において、第一部材11はコア、第二部材12はクラッドである。
発光体10では、長手方向の一端面10a(z方向)から第一部材11内に入射した光は、第一部材11と第二部材12との界面において全反射して、第一部材11内を伝搬する。
発光体10には、第一部材11と第二部材12の積層方向(x方向)、すなわち発光体10の長手方向とほぼ垂直な厚さ方向に光を発する構造(以下、「光散乱部」と称する。)13が設けられている。この光散乱部13は、発光体10の第一部材11または第二部材12のいずれか一方、あるいは、第一部材11および第二部材12の両方における屈折率分布を不均一にして、第一部材11内を伝搬する光を散乱させ、この散乱した光を発光体10の長手方向と異なる方向に漏れさせるためのものである。
この光散乱部13は、第一部材11と第二部材12との界面近傍、あるいは、第一部材11または第二部材12において、全域または局所的に設けられている。また、光散乱部13は、発光体10の積層方向における一面10b側または他面10c側のいずれか一方、あるいは、一面10b側および他面10c側の両方に設けられている。ここで光散乱部13が局所的に設けられているとは、光散乱部13が第一部材11あるいは第二部材12に帯状、塊(島)状に局在していることを言う。このように、光散乱部13を局所的に設けることにより、発光体10は、その周囲にほぼ均一に光を発することができる。
光散乱部13は、上述のように、第一部材11または第二部材12のいずれか一方、あるいは、第一部材11および第二部材12の両方における屈折率分布を不均一にして、第一部材11内を伝搬する光を散乱させることができる構造であればいかなるものであってもよい。光散乱部13としては、例えば、細孔などからなる空隙部、凹凸部などが挙げられる。これらの中でも、空隙部の形成が容易である点から、光散乱部は空隙部であることが好ましい。
発光体10では、光散乱部13が設けられていない部分における伝送損失が小さくなっており、光散乱部13における伝送損失がそれ以外の部分よりも大きくなっている。
光散乱部13が空隙部である場合、この空隙部は機械的、化学的または熱的に処理し、あるいは貫通させることにより設けられる。光散乱部13が凹凸部である場合、この凹凸部は突起物を有するローラを転がして、機械的、化学的または熱的に、第一部材11または第二部材12のいずれか一方、あるいは、第一部材11および第二部材12の両方の表面に接触させることにより設けられる。
また、光散乱部13の大きさや、単位面積当たりの数(以下、「分布密度」と言う。)を変えることにより、光の漏れ量を変えることができる。
例えば、光散乱部13が空隙部である場合、この空隙部の直径は1μm以上、5mm以下であることが好ましく、10μm以上、1mm以下であることがより好ましい。
空隙部の直径が1μm未満では、この空隙部から、光触媒機能を活性にするために十分な量の光を発することができない。一方、空隙部の直径が5mmを超えると、光を均一に散乱させることができない。
また、光散乱部13が空隙部である場合、この空隙部の分布密度は10個/cm以上、300個/cm以下であることが好ましく、30個/cm以上、100個/cm以下であることがより好ましい。
空隙部の分布密度が10個/cm未満では、光を十分に散乱させることができない。一方、空隙部の分布密度が300個/cmを超えると、光の散乱が大き過ぎて、光が発光体の先端に届かないうちに全部散乱してしまう。
第一部材11をなす材料としては特に限定されないが、曲げに強く、折れ難いことから合成樹脂が望ましく用いられる。合成樹脂の中でも、ポリメチルメタクリレート、フッ素系樹脂、石英ガラスなどの光触媒作用で分解されない材料で、発光体10内を伝搬する光の波長域に吸収ピークを持たない材料が望ましい。このような材料の中でも、比較的安価で、吸収され難い点から、ポリメチルメタクリレート、フッ素系樹脂が好ましい。
第二部材12をなす材料としては特に限定されないが、曲げに強く、折れ難いことから合成樹脂が望ましく用いられる。合成樹脂の中でも、第一部材11をなすフッ素系樹脂よりも屈折率の低いフッ素系樹脂、ポリメチルメタクリレート、石英ガラスなどの光触媒作用で分解されない材料で、発光体10内を伝搬する光の波長域に吸収ピークを持たない材料が望ましい。このような材料の中でも、比較的安価である点から、第一部材11をなすフッ素系樹脂よりも屈折率の低いフッ素系樹脂が好ましい。
第一部材11の第二部材12に対する比屈折率差は0.005以上、0.1以下であることが好ましく、0.01以上、0.05以下であることがより好ましい。
この比屈折率差が0.005未満では、光の閉じ込め作用が不十分である。一方、非屈折率差が0.1を超えると、光の閉じ込め作用が大き過ぎる。
第一部材11の厚みは30μm以上、1000μm以下であることが好ましく、50μm以上、300μm以下であることがより好ましい。
第一部材11の厚みが30μm未満では、第一部材11の強度が不十分になる。一方、第一部材11の厚みが1000μmを超えると、光の閉じ込め作用が大き過ぎる上に、曲げ難くなる。
また、第二部材12の厚みは30μm以上、1000μm以下であることが好ましく、50μm以上、300μm以下であることがより好ましい。
第二部材12の厚みが30μm未満では、第二部材12の強度が不十分になる。一方、第二部材12の厚みが1000μmを超えると、曲げ難くなり、光散乱部13の形成が難しくなる。
発光体10としては、第一部材11がポリメチルメタクリレートからなり、第二部材12がフッ素系樹脂からなるもの、または、第一部材11がフッ素系樹脂、第二部材12が第一部材11よりも屈折率の低いフッ素系樹脂からなるものが好ましい。このような構成の発光体10は、製造し易く、安価である。
発光体10からの光の漏れは、第一部材11または第二部材12のいずれか一方、あるいは、第一部材11および第二部材12の両方において、光散乱部13による屈折率分布の不均一に起因するものであり、発光体10の構造への依存度が小さい。したがって、発光体10を、第一部材11と第二部材12との比屈折率差が大きく、開口数が大きい構造とすることができる。これにより、光源との結合効率を高くすることができる。また、発光体10を、より大きな受光面を有する構造とすることができるから、入射光との結合効率を高くすることができる。
このような発光体10を製造するには、公知の積層シートの製造方法などを適用することができる。
例えば、第一部材11をなす樹脂シートを、第二部材12をなす樹脂シートで挟み、この状態で熱を加えて加圧することにより、第一部材11と第二部材12が貼り合わされてなるシート状の積層体が得られる。次いで、この積層体の所定位置に直径の小さい空隙部を設けた後に、所定の幅に裁断することにより、リボン状の発光体10が得られる。
あるいは、厚めの第一部材11と、厚めの第二部材12とをあらかじめ重ね合わせておき、これに熱を加えて、厚みが薄くなるように延伸することにより、一度に大量のリボン状の発光体10を製造することができる。
例えば、第一部材11をポリメチルメタクリレートからなるシート、第二部材12をフッ素系樹脂で形成する場合、ポリメチルメタクリレートからなるシートの表面における光を散乱させたい部分を粗して、シートの表面に凹凸を形成した後に、ポリメチルメタクリレートからなるシートをフッ素系樹脂からなるシートで挟み、熱を加えて延伸しても、同様の効果を示す発光体10を製造することができる。また、フッ素系樹脂からなるシートにおけるポリメチルメタクリレートからなるシートに接触する面を粗して、この面に凹凸を形成した後に、ポリメチルメタクリレートからなるシートをフッ素系樹脂からなるシートで挟み、熱を加えて延伸しても、同様の効果を示す発光体10を製造することができる。さらに、ポリメチルメタクリレートからなるシートとフッ素系樹脂からなるシートとを貼り合わせて積層体とした後、フッ素系樹脂の表面を粗して凹凸を形成しても、同様の効果を示す発光体10を製造することができる。このような製造方法によれば、表面積が大きく、光触媒が担持され易い発光体10を製造することができる。
また、発光体10には、積層方向における一面10bまたは他面10cのいずれか一方、あるいは、一面10bおよび他面10cの両方、すなわち、2つの第二部材12、12の表面12a、12aのいずれか一方または両方に、光触媒が配されていてもよい。光触媒は、膜状、粒状(点状)に、上記の表面12a、12aの全域または局所的に設けられる。しかしながら、光触媒作用を効果的に示すためには、光触媒は、表面12a、12aのほぼ全域にわたって、少なくとも光散乱部13の周辺および内部に設けられていることが好ましい。特に、光散乱部13が空隙部である場合、光触媒はこの空隙部の内壁面に設けられていることが好ましい。
光触媒としては特に限定されないが、例えば、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、酸化スズ、酸化亜鉛、または、ルテニウム、セリウム、タングステン、モリブデンなどの酸化物などが挙げられる。これらの光触媒は、単体で使用してもよいが、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
上記の光触媒の中でも、高活性な光触媒として酸化チタンを使用することができる。特に、汚染物質の分解、除去を目的とする場合、アナターゼ型酸化チタンが望ましいが、用途に応じてルチル型酸化チタンを用いることもできる。
上記の光触媒を、発光体10の一面10b、他面10cに担持させる方法は、特に限定されない。例えば、酸化チタン微粒子を低融点ガラスなどの無機バインダーと混合して、この混合物を発光体10の一面10b、他面10cに塗布することにより、発光体10の一面10b、他面10cに酸化チタン微粒子からなる光触媒を配することができる。また、光触媒の前駆体を発光体10の一面10b、他面10cに塗布した後、発光体10の一面10b、他面10cにおいて化学反応を起こさせて、光触媒を配することもできる。
また、必要に応じて、光触媒の光触媒作用によって分解されるのを防止するために、光触媒と、発光体10の一面10b、他面10cとの間に、フッ素添加樹脂からなる保護層を設けてもよい。
このように、発光体10の一面10b、他面10cに、光触媒を配することにより、発光体10は、光触媒機能を有するものとなる。このように光触媒が配された発光体10にあっては、発光体10内を伝搬する光が光散乱部13から漏れ、この漏れた光によって光触媒が活性化される。そして、この光触媒に液体や気体が接触すると、この液体や気体に含まれる汚染物質(例えば、細菌、有機汚染、粉塵など)が分解除去または殺菌されることにより、液体や気体が浄化される。
光触媒が配された発光体10を用いて、気体や液体を浄化するには、この発光体10を浄化したい場所に配置し、この発光体10内に光を伝搬させる。すると、発光体10内を伝搬する光が光散乱部13から漏れ、この漏れた光によって光触媒が活性化して、光触媒作用を示す。したがって、光が届かない暗所においても、気体や液体に含まれる汚染物質の分解除去または殺菌を行なうことができる。
また、汚染物質を分解除去または殺菌する処理速度を高めるためには、複数の発光体10を用いればよい。例えば、発光体10を多数収束し、これらの両端を接着、研磨してバンドル化すれば、1つの光源から全ての発光体10に光を入射することができる。さらに、発光体10をバンドル化すれば、発光体10の配置が容易になるため、汚染物質の処理効率が向上する。
また、発光体10は、その長手方向の一端面10aを、発光ダイオード(LED)と接続して、この発光ダイオードから出射した光を発光体10に入射することもできる。また、発光体10は、太陽光を伝搬させることにも適しており、発光体10の一面10b、他面10cに可視光活性型の光触媒を配することにより、室内光を利用して、汚染物質の分解除去または殺菌を行なうこともできる。
このように、光触媒が配された発光体10を用いれば、気体や液体の浄化を効率よく行なうことができる。
図3は、本発明に係る発光体の第二の実施形態を示す概略斜視図である。
この実施形態の発光体20は、第一部材21と、第一部材21よりも屈折率の低い材料からなる第二部材22、22とから構成されており、第一部材21を、第二部材22、22で挟むようにして積層してなるものであり、第一部材21と第二部材22の積層方向に光散乱部23が設けられている。
図3に示すように、本発明の発光体は、幅広のシート状の発光体20としてもよい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
第一部材用シートとして、厚み200μmのポリメチルメタクリレートからなるシートを用意した。また、第二部材用シートとして、厚み100μmのフッ素系樹脂からなるシートを用意した。
次いで、ポリメチルメタクリレートのシートを、フッ素系樹脂のシートで挟み、この状態で熱を加えて、加圧することにより、ポリメチルメタクリレートのシートとフッ素系樹脂のシートが積層されてなるシート状の積層体を作製した。
次いで、この積層体の所定位置に直径約100μmの空隙部を、分布密度が100個/cmとなるように設けた後に、幅10mmに裁断して、リボン状の発光体を得た。
得られた発光体における第一部材の第二部材に対する比屈折率差は約1%であった。
また、この発光体における波長0.365μmの紫外光の伝送損失を測定したところ、空隙部が設けられていない部分における伝送損失は測定できないほどに小さく、空隙部が設けられている部分における伝送損失は約15dB/mであった。
この発光体の積層方向における一面または他面に、市販の光触媒用途の酸化チタンスラリーを塗布した後、加熱して、積層方向における一面または他面が光触媒活性を有する酸化チタン膜で被覆された発光体を得た。得られた酸化チタン膜の厚みは0.5μmであった。
この酸化チタン膜で被覆された発光体を用いて、アセトアルデヒドの分解実験を行った。図4は、アセトアルデヒドの分解実験装置を示す模式図である。
チャンバ31の中には、アセトアルデヒド濃度を500ppmに調整した空気32を封入した。チャンバ31のほぼ中央部には、酸化チタン膜で被覆された発光体を15本束ねてバンドル化した発光体バンドル33を配置した。発光体バンドル33の一方の端面には発光体に光を入射するための光入射冶具34を取り付け、この光入射冶具34には波長365nmの紫外光源35を取り付けた。紫外光源35から発せられ、光入射冶具34を介して発光体バンドル33に入射される紫外光の強度を3500mW/cmとした。所定時間毎にチャンバ31内の二酸化炭素濃度(ppm)を測定した。結果を図5に示す。
(実施例2)
第一部材用シートとして、厚み300μmのポリメチルメタクリレートからなるシートを用意した。また、第二部材用シートとして、厚み100μmのフッ素系樹脂からなるシートを用意した。
次いで、ポリメチルメタクリレートのシートを、フッ素系樹脂のシートで挟み、この状態で熱を加えて、加圧することにより、ポリメチルメタクリレートのシートとフッ素系樹脂のシートが積層されてなるシート状の積層体を作製した。
次いで、この積層体の所定位置に直径約200μmの空隙部を、分布密度が50個/cmとなるように設けた後に、幅10mmに裁断して、リボン状の発光体を得た。
得られた発光体における第一部材の第二部材に対する比屈折率差は約5%であった。
また、この発光体における波長0.365μmの紫外光の伝送損失を測定したところ、空隙部が設けられていない部分における伝送損失は測定できないほど小さく、空隙部が設けられている部分における伝送損失は約4dB/mであった。
この発光体の積層方向における一面または他面に、市販の光触媒用途の酸化チタンスラリーを塗布した後、加熱して、積層方向における一面または他面が光触媒活性を有する酸化チタン膜で被覆された発光体を得た。得られた酸化チタン膜の厚みは0.5μmであった。
この酸化チタン膜で被覆された発光体を用いて、実施例1と同様にしてアセトアルデヒドの分解実験を行った。結果を図6に示す。
図5、図6の結果から、空隙部の直径が大きくなると、二酸化炭素の発生量が増加することが確認された。すなわち、アセトアルデヒドの分解速度が速くなり、処理効率が向上することが確認された。
本発明の発光体は、可視光など、別の波長帯の光の散乱媒体としても適用可能である。
本発明に係る発光体をなすスラブ導波路における光の伝搬の様子を示す図であり、(a)はスラブ導波路の概略断面図、(b)はこのスラブ導波路における屈折率分布を示す図である。 本発明に係る発光体の第一の実施形態を示す概略斜視図である。 本発明に係る発光体の第二の実施形態を示す概略斜視図である。 アセトアルデヒドの分解実験装置を示す模式図である。 実施例1における二酸化炭素濃度の経時変化を示すグラフである。 実施例2における二酸化炭素濃度の経時変化を示すグラフである。
符号の説明
10,20・・・発光体、11,21・・・第一部材、12、22・・・第二部材、31・・・チャンバ、32・・・空気、33・・・発光体バンドル、34・・・光入射冶具、35・・・紫外光源。

Claims (14)

  1. 第一部材を、該第一部材よりも屈折率の低い材料からなる第二部材で挟むように積層してなる発光体であって、
    前記第一部材と前記第二部材の積層方向に光を発する構造が設けられていることを特徴とする発光体。
  2. 前記構造は、局所的に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の発光体。
  3. 前記構造は、前記第一部材と前記第二部材の積層方向に配された空隙部であることを特徴とする請求項1または2に記載の発光体。
  4. 前記第一部材はポリメチルメタクリレート、前記第二部材はフッ素系樹脂からなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の発光体。
  5. 前記第一部材はフッ素系樹脂、前記第二部材は前記第一部材よりも屈折率の低いフッ素系樹脂からなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の発光体。
  6. 前記第一部材の前記第二部材に対する比屈折率差は0.005以上、0.1以下、前記第一部材の厚みは30μm以上、1000μm以下、前記第二部材の厚みは30μm以上、1000μm以下であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の発光体。
  7. 前記空隙部の直径は1μm以上、5mm以下、前記空隙部の分布密度は10個/cm以上、300個/cm以下であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の発光体。
  8. 前記第二部材の表面に光触媒が配されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の発光体。
  9. 前記光触媒は、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、酸化スズ、酸化亜鉛、ルテニウムの酸化物、セリウムの酸化物、タングステンの酸化物、モリブデンの酸化物から選択される少なくとも1種からなることを特徴とする請求項8に記載の発光体。
  10. 請求項8または9に記載の発光体が複数収束されてバンドル化していることを特徴とする発光体。
  11. 請求項9ないし10のいずれか1項に記載の発光体を用いて、汚染物質を分解することを特徴とする汚染物質の分解方法。
  12. 請求項9ないし10のいずれか1項に記載の発光体を用いて、汚染物質を殺菌することを特徴とする汚染物質の殺菌方法。
  13. 請求項9ないし10のいずれか1項に記載の発光体を用いて、液体に含まれる汚染物質を分解また殺菌することを特徴とする液体の浄化方法。
  14. 請求項9ないし10のいずれか1項に記載の発光体を用いて、気体に含まれる汚染物質を分解また殺菌することを特徴とする気体の浄化方法。
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