JP2001066440A - バンドル状ファイバの製造方法、光触媒フィルタおよびそれを用いたガス処理装置 - Google Patents

バンドル状ファイバの製造方法、光触媒フィルタおよびそれを用いたガス処理装置

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JP2001066440A
JP2001066440A JP24038699A JP24038699A JP2001066440A JP 2001066440 A JP2001066440 A JP 2001066440A JP 24038699 A JP24038699 A JP 24038699A JP 24038699 A JP24038699 A JP 24038699A JP 2001066440 A JP2001066440 A JP 2001066440A
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Yoji Toma
洋司 當麻
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファイバ群への液状接着剤の浸透深さが均等
化するようにして、該ファイバ群の端部を効果的に接着
させてバンドル状ファイバを製造する方法を提供する。 【解決手段】 密集された複数のファイバ端部を揃えて
固定し、その端面を含む側を下に向けた状態で液状接着
剤に接触させることにより、密集された複数のファイバ
同士が形成する隙間部を毛管現象により、液状接着剤を
上昇させ、この上昇速度が0.1〜0.01mm/分の
変化量にて低下した時点で該液状接着剤を固化させるこ
とにより、バンドル状ファイバを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バンドル状ファイ
バの製造方法、光触媒フィルタおよびそれを用いたガス
処理装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、多数の
密集したファイバの端部を効果的に接着させて品質に優
れるバンドル状ファイバを製造する方法、この方法によ
り得られたバンドル状光触媒ファイバをフィルタ基材と
する光触媒フィルタ、およびこの光触媒フィルタをガス
処理フィルタとして装着してなるガス処理装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバは、剛性を有するものであっ
てその口径が小さいため、多数本のファイバを密集させ
て束状(以下バンドル状と記す)にすることによって、
このバンドル状のファイバに光を導くことにより、例え
ば、光触媒技術等、各種応用製品に適用されている。
【0003】例えば、光触媒技術は、光触媒が光照射下
で生じる強い酸化力を主に利用したものであり、すなわ
ち、光触媒作用を有する金属化合物における光触媒作用
は、光エネルギーを吸収することで、スーパーオキサイ
ドアニオン(・O2 -)、ヒドロキシルラジカル(・O
H)などのイオン化酸素分子を発生させ、その結果有機
物を酸化分解するもので、近年、この光触媒作用をフィ
ルタに利用して、各種水処理、空気処理、環境浄化など
に応用しようとする試みが積極的に行われている。
【0004】例えば、フィルタ基材として、モノフィラ
メント型であって紫外域の光を透過するガラスファイバ
の表面に、前記ガラスファイバよりも屈折率が高い光触
媒を担持させたもの(以下光触媒ファイバという)が知
られている。この光触媒ファイバは、前記ガラスファイ
バをコア、光触媒層をクラッドとした構造を有し、コア
の屈折率をクラッドの屈折率よりも小さくすることで、
この光触媒ファイバに光(主に紫外域の光)を導入しそ
のガラスファイバ中を伝播させつつ表面の高屈折率の光
触媒層から漏れ出す光で、光触媒反応を起こさせるよう
にしている。この光触媒ファイバを用いたフィルタは、
単位面積当たりの表面積が広いファイバ表面の光触媒層
に効率よく光を照射できるので、小型で且つ処理能力が
高いフィルタとなる。
【0005】光触媒ファイバを利用したガス処理フィル
タにおいては、一般に、ファイバ状の導光体の表面に導
光体よりも高い屈折率を有する光触媒を担持させた光触
媒ファイバが、それらの端部を揃えて多数配設され、こ
れら多数の光触媒ファイバの少なくとも一端部側が接着
剤などで固定され、かつ各導光体の端面が研磨されてい
るものである。
【0006】このように、多数の光触媒ファイバの一端
部側が接着剤等で固定されているので、ファイバがばら
けたりするのを防止できるとともに、端面研磨時やガス
処理装置への装着時などにおいて取り扱いが容易とな
る。また、一端部側の各導光体の端面が研磨されている
ので、光源等からの紫外光を光触媒ファイバに有効に導
入することができる。
【0007】すなわち、光触媒ファイバを使用したガス
処理装置においては、多数本をもってバンドル化された
光触媒ファイバの一端部側には、各光触媒ファイバの導
光体内に紫外線を導入するための紫外線光源が設置され
ている。そして、紫外線光源と対向する光触媒ファイバ
の端面は、紫外線が効率よく導入されるように、研磨面
とされている。
【0008】通常、前記ガラスファイバを用いてバンド
ル状にした製品、もしくはバンドル状の光触媒ファイバ
を基材として用いた処理装置ないし浄化装置、例えば、
ガス処理装置の製造においては、ガス処理装置に合った
所定の長さにガラスファイバもしくは光触媒ファイバを
切断している。この切断には、ガラス材の切断に汎用さ
れているダイヤモンドカッターを備えたガラス切断機が
使用され、多数本のガラスファイバ、もしくは光触媒フ
ァイバが一度に切断される。このガラス切断機による切
断は切削切断であって、切断されたファイバの切断面
は、著しく荒れた状態もしくは磨り状態になっており、
所定量の光をファイバ内に導入できるような面状態は得
られない。
【0009】したがって、ガラスファイバもしくは光触
媒ファイバの端面研磨を容易にするために、通常多数本
のガラスファイバもしくは光触媒ファイバを密集させ、
その端部を接着剤で固定することでバンドル化したの
ち、このガラスファイバもしくは光触媒ファイバを、研
磨長さ(研磨によって擦り減るファイバ長さ)分を残し
て、所定の長さに切断して切り揃えた後、所定量の光を
ファイバ内に導入できるように、ガラスファイバもしく
は光触媒ファイバの端面を鏡面状に研磨することが行わ
れている。
【0010】光触媒ファイバ等のファイバ状の基材は、
ファイバ中に光を伝播することで所定の機能を発現する
ものであるから、所定の光をある程度の透過率にて透過
させなければならないために、複数のファイバからなる
バンドル化された基材が構成するファイバ端面に対し、
鏡面をもたせるようにするための研磨が必要となる。し
たがって、研磨工程においては、バンドル状態で光を透
過させるようにしなければならないため、複数の基材を
接着してバンドル化を行い、後に行う研磨工程に備え
て、大きな力を加えても基材がばらけないように、接着
剤の硬化後、研磨に耐えうる程度硬くなる接着強さを有
する接着剤を使用して、基材(ファイバ)をバンドル化
していた。
【0011】また、接着剤を使用した、研磨前のファイ
バのバンドル化には、次に述べるような目的も更に有し
ている。研磨工程においては、研磨剤として、例えば、
平均粒径が0.8〜1.2μmである酸化セリウム等が
使用されており、通常研磨工程においては流水を使用し
ているが、ファイバ口径が微小であるために、ファイバ
間に形成される隙間も微小であるので、この流水が密集
されたファイバに入り込んでしまう。この際、水ととも
に酸化セリウム自体が、毛細管現象でファイバ間に侵入
することで、各ファイバに研磨剤が付着するおそれがあ
る。
【0012】これを防ぐために各ファイバ端部におい
て、ファイバ同士が形成する隙間を埋め込むように、各
ファイバ間に、接着剤を浸透させて、それを硬化させた
上で、接着剤の塗布された、所定長さ分のファイバ端面
を研磨することが必要である。つまり、この場合、バン
ドル状ファイバにおける接着剤の塗布長さは研磨長さ以
上必要である。このようにすれば、端部が揃えられて密
集された多数のファイバ(以下ファイバ群と記す)が形
成する端面を、研磨することによって、平滑な面状にす
ることができ、バンドル状ファイバ中に、入射された光
を好ましく導光することができる。
【0013】したがって、このような用途のバンドル状
ファイバを製造するためには、前記用途で使用されるフ
ァイバをそれぞれ製造した後に、多数本のファイバの端
部が揃えられた状態で密集され、それらの端部が接着剤
により、バンドル化される。一般には、このバンドル化
において用いられる接着方法としては、ファイバ同士を
接着させる部分のみを接着剤に浸漬させる方法、接着剤
を吹き付ける方法、ファイバ1本ずつ接着剤を塗布する
方法等が挙げられるが、簡単な工程で多数本密集された
各ファイバに、接着剤を確実に塗布することができると
いう点で、ファイバ群におけるファイバ端面を含む側の
一端部を接着剤に浸漬させる方法が好適である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、接着剤による
ファイバのバンドル化には幾つかの問題点がある。すな
わち、ファイバの口径が全て同一に製造されていたとし
ても、1000本や10000本のような多数本密集さ
れた、口径の微小なファイバを規則正しく並べるのは困
難であって、それぞれのファイバによって形成されるそ
れぞれの隙間の面積を同一にすることは困難である。そ
のため、各ファイバの端面を下にして、前記ファイバ群
における端面を液状接着剤に接触させると、異なる面積
を有する面を底面とする空間(隙間部)に対してそれぞ
れ液状接着剤を浸透させることになり、毛細管現象によ
り、接着剤液面が上昇する際の上昇速度が隙間の底面積
に依存して異なることから、それぞれの隙間ごとにその
浸透長さは異なってしまう。すなわち、ファイバ群にお
ける接着剤の浸透は、ファイバの端面を下に向けて、微
小長さ分を接着剤に浸漬した状態で、前記ファイバ群に
おけるファイバ端面同士よりなる隙間から毛細管現象に
よって、接着剤がファイバ群長手方向に沿って浸透して
いくことで、接着剤の浸透長さにばらつきが出る。
【0015】ファイバ長手方向に浸透することにより塗
布される接着剤の塗布長さは研磨長さを意味し、ファイ
バ群における各ファイバへの接着剤の浸透の状態は研磨
に耐えうる硬さを意味するものである。しかしながら、
このような方法でバンドル状ファイバを製造した場合に
は、ファイバ群における接着剤の塗布長さが、ファイバ
群外周付近では長くなり、中心側付近では短くなってし
まう傾向があり、研磨に耐えうる程度の接着強さを得に
くい。また、接着剤の塗布長さにばらつきがあって、こ
の塗布長さが長くなってしまうと、例えば、光触媒ファ
イバであれば、光触媒を担持して利用できるエリアが狭
くなるから有効面積が小さくなり、フィルタ装置等とし
て適用するのには不利となる。
【0016】本発明は、このような事情のもとで、多数
の密集したファイバ同士が形成する隙間の大きさや各フ
ァイバの直径においてばらつきがあっても、ファイバ群
への液状接着剤の浸透長さが均等化するようにして、該
ファイバ群の端部を効果的に接着させてバンドル状ファ
イバを製造する方法、この方法により得られたバンドル
状光触媒ファイバをフィルタ基材とする光触媒フィル
タ、およびこの光触媒フィルタをガス処理フィルタとし
て装着してなるガス処理装置を提供することを目的とす
るものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、以下に示すこと
に着目した。ファイバ群におけるファイバの端面側を下
にして、ファイバ群下端部を液状接着剤に接触させるこ
とによって、各ファイバ同士よりなる各隙間部を形成す
るファイバ表面に沿って、毛細管現象により接着剤がフ
ァイバ群の下端部から上方向に向かって浸透しつつ、前
記接着剤の粘度などに応じ、所定の浸透長さ(上昇長
さ)に達した時点で接着剤の浸透速度(上昇速度)が急
激に低下し、その後所定の時間経過すると、隙間面積に
依存した浸透長さのばらつきが緩和されることに着目し
た。
【0018】そこで、本発明者は、この着目に基づき、
前記上昇速度が、所定の変化量にて低下した時点で、該
液状接着剤を固化させることにより、各ファイバ隙間に
おいて、ほぼ均一な浸透長さ(塗布長さ)の接着剤固化
層が形成されたバンドル状ファイバを製造しうること、
そして上記液状接着剤の上昇速度が所定の変化量にて低
下する時点における接着剤の浸透長さを、液状接着剤の
種類および/または粘度を選択することにより、容易に
制御しうること、さらに液状接着剤の固化は光照射によ
り行うのが有利であることを見出した。
【0019】本発明は、かかる知見に基づいて完成した
ものである。すなわち、本発明は、(1)光を透過し、
入射された光が内部を伝播しながら外部へ漏洩するファ
イバを複数用い、密集されたそれらの端部を接着するこ
とによりバンドル状ファイバを製造する方法において、
上記密集された複数のファイバ端部を揃えて固定し、そ
の端面を含む側を下に向けた状態で液状接着剤に接触さ
せることにより、密集された複数のファイバ同士が形成
する隙間部に毛管現象により、液状接着剤を上昇させ、
この上昇速度が0.1〜0.01mm/分の変化量にて
低下した時点で該液状接着剤を固化させることを特徴と
するバンドル状ファイバの製造方法、(2)液状接着剤
の固化を、密集された複数のファイバ端面に光を入射す
ることにより行う上記(1)のバンドル状ファイバの製
造方法、(3)液状接着剤が紫外線硬化型であると共
に、ファイバが紫外線を透過する材料からなるもの、ま
たは、液状接着剤が可視光硬化型であると共に、ファイ
バが可視光を透過する材料からなるものである上記
(2)のバンドル状ファイバの製造方法、(4)液状接
着剤の上昇速度が0.1〜0.01mm/分の変化量に
て低下する時点における接着剤の浸透長さを、液状接着
剤の種類および/または粘度により制御する上記
(1)、(2)、(3)のバンドル状ファイバの製造方
法、
【0020】(5)ファイバの口径が100〜150μ
mの範囲にある場合、液状接着剤の操作温度における粘
度が0.1〜10Pa・sである上記(1)〜(4)の
バンドル状ファイバの製造方法、(6)ファイバがガラ
スファイバである上記(1)〜(5)のバンドル状ファ
イバの製造方法、(7)ガラスファイバの表面に、それ
よりも高い屈折率を有する光触媒が担持された複数の光
触媒ファイバを用い、上記(1)〜(6)の方法により
バンドル化したファイバをフィルタ基材として使用した
ことを特徴とする光触媒フィルタ、(8)光触媒ファイ
バが、その表面に突起を有するものである上記(7)の
光触媒フィルタ、および(9)ガス処理フィルタを装着
し、被処理雰囲気に設置して、該ガス処理フィルタ中に
被処理雰囲気ガスを取り込んで分解処理するガス処理装
置であって、前記ガス処理フィルタとして、上記
(7)、(8)の光触媒フィルタを用いたことを特徴と
するガス処理装置、を提供するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】まず、本発明のバンドル状ファイ
バの製造方法について説明する。本発明のバンドル状フ
ァイバの製造方法は、光を透過し、入射された光が内部
を伝播しながら外部へ漏洩するファイバを複数用い、密
集されたそれらの端部を液状接着剤を用いて接着するこ
とにより、バンドル状ファイバを製造する方法である。
【0022】本発明の方法においては、ファイバ群にお
けるファイバの端面側を下にして、ファイバ群下端部を
液状接着剤(以下、単に接着剤と称すことがある。)に
接触させることによって、各ファイバ同士よりなる各隙
間部を形成するファイバ表面に沿って、毛細管現象によ
り該接着剤をファイバ群の下端部から上方向に向かって
浸透させ、その上昇速度が急激に低下した時点で該接着
剤を固化させる。この方法においては、各ファイバ上
に、ほぼ均等に塗布される接着剤の浸透長さは、設計上
の接着剤の塗布長さと略同等であって、例えば、mmオ
ーダーで制御可能であることが肝要である。このように
すると、ファイバ群において、多数のファイバ同士が形
成する多数の隙間においてその底面の面積にばらつきが
あっても、ほぼ均一の塗布長さで接着剤固化層が形成さ
れたバンドル状ファイバを製造することができる。
【0023】一般に、毛細管現象においては、浸透圧に
よる液面の高さの差をh、液が上昇する箇所の底面の円
の半径をr、液体密度をρ、重力加速度をg、表面張力
をγ、接触角度をθとすると、液面の高さの差hを式
(I)のように表わすことができる。 h=2・γ・cosθ/(r・ρ・g) ・・・・・・(I) ここで、式(I)においては、一般的な毛細管現象によ
る液面の上昇を対象とした関係式であるから、前記隙間
部の形状が円形であって、これをファイバ群中の隙間と
して考えると、すべての隙間部が一定の形状をもつとい
うことは言い難く、式(I)によれば、隙間底面の面積
が異なれば、液面の上昇も異なり、液面の高さの差hが
ばらつくこととなる。
【0024】すなわち、液状接着剤の浸透は、ファイバ
群の下端部を接着剤中に浸すと、ファイバ群におけるフ
ァイバ同士が形成する隙間部を、毛細管現象によって接
着剤が上昇していき、それとともに、ファイバ群の短手
方向に接着剤が浸透し、接着剤が所定浸透長さに達した
時点(臨界点)で、接着剤の上昇速度が急激に低下する
ようになる。したがって、ファイバ群におけるそれぞれ
のファイバが形成する隙間の大きさがばらついていて
も、接着剤液面の上昇速度が急激に低下した時点を基準
として、ファイバ群の接着剤への浸漬時間をコントロー
ルし、接着剤のファイバ群中への浸透長さを調整するこ
とで、各ファイバへの接着剤の塗布長さのばらつきが緩
和され、すべてのファイバに対してほぼ均等に接着剤を
塗布することが可能となる。
【0025】本発明においては、前記接着剤の上昇速度
が急激に低下する時点を、該接着剤の上昇速度が0.1
〜0.01mm/分の変化量にて低下した時点とする。
そして、この上昇速度が0.1〜0.01mm/分の変
化量にて低下した時点における接着剤の浸透長さは、液
状接着剤の種類および/または粘度を選択することによ
り、制御することができる。すなわち、隙間の面積(フ
ァイバ口径)に応じて、所定の粘性を有する液状接着剤
を選択するか、または接着剤の粘度をコントロールする
方法、あるいはその両方を採用することによって、該接
着剤の浸透長さを制御することができる。
【0026】接着剤においては、その粘度が高いほど、
毛細管現象により、ファイバ群中に浸透する接着剤の平
均浸透速度は小さくなるので、粘度の高い接着剤を選択
すると、所望浸透長さまで接着剤が浸透するのに時間が
かかる。一方、粘度の低い接着剤を選択すると、所望浸
透長さまで接着剤が浸透するのに時間はかからないもの
の、接着剤の浸透長さをコントロールしにくい。したが
って、例えば、何らかの要因によって、接着剤の粘度を
コントロールすることができるものを選択すれば、接着
剤の浸透速度をコントロールすることができるから、接
着剤の浸透速度が臨界点に達する環境を所望の浸透長さ
近傍で作り出すことができる。
【0027】具体的に、選択する接着剤の種類として
は、ファイバの口径及び浸透長さに応じ、適度な粘度を
有する接着剤の選択、もしくは、接着剤の粘度を容易に
コントロール可能な接着剤、例えば、接着剤の硬化条件
を光学的手段によって満たすことができるもの、接着剤
が前記隙間に浸透する時間が比較的長いものを選択する
のがよい。
【0028】ここで、本発明における接着方法によれ
ば、ファイバ群における各ファイバの端面側を下にし
て、前記ファイバ端面を接着剤に接触させることによっ
て、毛細管現象を利用して、バンドル状ファイバを製造
するものであるから、接着剤には、毛細管現象に影響を
及ぼすような大きさの粒子状のバインダーが混入されて
いないことが肝要である。該接着剤としては、例えば紫
外線硬化型などの樹脂を含む接着剤や、所定の温度とす
ることによって粘度コントロールが可能な接着剤を挙げ
ることができ、また粘度のコントロール法としては、接
着剤の温度を制御する方法や、増粘剤を加えて粘度を高
める方法などを挙げることができる。
【0029】また、加熱や冷却などにより、接着剤の温
度を制御することで、接着剤の粘度、ひいては浸透速度
をコントロールする場合には、以下の方法を用いるのが
よい。すなわち粘度が低すぎる接着剤を使用する場合に
は、接着剤の温度を高くすると粘度がさらに低くなっ
て、ファイバ群への接着剤の浸透速度が大きくなり、そ
の結果、接着剤が浸透しすぎるので、接着剤の温度を低
くして粘度を高め、接着剤の浸透速度を小さくするのが
よい。一方、粘度が高すぎる接着剤を使用する場合に
は、上記とは逆に温度を高くすることで、粘度を低下さ
せ、接着剤の浸透速度を大きくするのがよい。また、バ
ンドル状にするファイバの本数が少ない場合には、あま
り影響しないが、ファイバ本数が多い場合には、ファイ
バ群を接着剤に浸漬する際、ファイバそのものの容積に
起因した接着剤液面の上昇を考慮する必要がある。
【0030】ここで、ファイバ群中への接着剤の浸透速
度(上昇速度)と粘度との関係について説明する。図1
は、ファイバ群中への接着剤の平均浸透速度と粘度との
関係を説明するためのグラフである。この図において
は、ファイバ群における多数のファイバのファイバ径を
一定と仮定し、ファイバ群中への接着剤の浸透における
経時的な浸透速度については無視した上で説明する。図
1において、S1はファイバ群中の隙間の面積が平均値
である場合、S2は前記隙間の面積が最小である場合、
S3は前記隙間の面積が最大である場合について示して
おり、横軸は粘度(小→大)、縦軸は接着剤の経時的な
浸透速度の変化を無視した平均浸透速度(小→大)を表
している。図1に示す粘度と平均浸透速度との関係によ
れば、S1〜S3のいずれの場合においても、接着剤の
粘度が大きくなるほど、ファイバ群中への接着剤の浸透
速度が小さくなる。
【0031】例えば、粘度が比較的小さい点をA,粘度
が比較的大きい点をBとして説明すると、粘度がAであ
るときの、S1〜S3の場合における接着剤の平均浸透
速度を、それぞれa1,a2,a3とし、粘度がBであ
るときの、S1〜S3の場合における接着剤の平均浸透
速度を、それぞれ、b1,b2,b3とする。平均浸透
速度a2とa3の差と、平均浸透速度b2とb3との差
とを比較すると、平均浸透速度b2とb3との差の方が
小さく、粘度がBであるときの方が、ファイバ群中への
接着剤の浸透速度のばらつきが小さくなる。
【0032】本発明のバンドル状ファイバの製造方法に
おいては、生産性の点から、適度の平均浸透速度を有す
ることが望ましく、例えば、S1の場合において臨界点
の粘度がCになるような、粘度−平均浸透速度曲線の勾
配が緩やかになるところを選択するのが有利である。す
なわち、図1のS1の場合には粘度がCであれば、平均
浸透速度がc1となるが、隙間の面積に応じて平均浸透
速度は変わるので、S2の場合には粘度がCであれば、
平均浸透速度はc2、S3の場合には同様に平均浸透速
度はc3となり、図1からも分かるように、平均浸透速
度のばらつきは小さくなるから、ファイバ群の一端部に
おいて各ファイバに対して均等に接着剤が浸透するの
で、接着強さは十分なものとなる。このように、本発明
においては、ファイバ径に応じて、粘度―平均浸透速度
曲線の勾配が緩やかになる臨界点以上の粘度を有する接
着剤、もしくはこのような粘度にコントロール可能な接
着剤を使用することが有利である。
【0033】次に、接着剤の浸透長さと、浸透時間の関
係について説明する。図2は、ファイバ群中への接着剤
の浸透長さと浸透時間との関係を説明するためのグラフ
である。ここで、図2においては、ファイバ径と接着剤
の粘度をそれぞれ一定とし、図1と同様に、S1は、フ
ァイバ群中の隙間の面積が平均値である場合、S2は前
記隙間の面積が最小である場合、S3は前記隙間の面積
が最大である場合について示しており、横軸は接着剤の
浸透時間(小→大)、縦軸は接着剤の浸透長さ(小→
大)を表している。そして、ファイバ群におけるファイ
バの下端部を、各ファイバの各端面と接着剤液面とが接
するように前記ファイバ群を固定して接着剤に接触さ
せ、浸透時間による浸透長さの変化が示されている。図
2で分かるように、浸透時間が経過するに伴い反比例的
に接着剤の浸透速度が低下するので、浸透時間がTに達
するまでは浸透長さが急激に増加するが、浸透時間の臨
界点Tを経過した後は、浸透長さ−浸透時間曲線の勾配
がなだらかに増加するようになる。
【0034】すなわち、浸透時間の臨界点Tにおいて
は、接着剤の浸透長さは隙間の面積に応じて異なるが、
S1の場合には浸透長さがt1,S2の場合には浸透長
さがt2、S3の場合には浸透長さがt3であり、浸透
時間の臨界点Tにおいては、浸透長さのばらつきは、浸
透長さt2とt3の差程度にとどまる。したがって、本
発明のバンドル状ファイバの製造方法においては、接着
剤の浸透時間は、臨界点であるTよりも適当な時間長く
することが望ましい。具体的には、本発明においては、
接着剤の浸透速度(上昇速度)が0.1〜0.01mm
/分の変化量にて低下した時点で接着剤の浸透を停止
し、該接着剤を固化させる。
【0035】例えば、接着剤の浸透長さをd1にしよう
とした場合には、S1の場合には浸透時間をD1とし、
S2の場合にはD1よりも短い浸透時間D2、S3の場
合にはD1よりも長い浸透時間D3が本来なら必要であ
る。しかしながら、例えば、隙間の面積の大きさが平均
的なS1を基準とし、浸透時間をD1として接着剤を浸
透させた場合には、隙間の面積の大きさが小さいS2に
おける浸透長さはd2、隙間の面積が大きいS3におけ
る浸透長さはd3になるものの、浸透時間D1において
は浸透長さ−浸透時間曲線の勾配がなだらかであるた
め、隙間の面積に応じたばらつきは小さくなる。これら
図1および図2の特性を利用し、ファイバ径に応じて所
望の浸透長さに応じた、粘度の接着剤を選択することが
肝要である。
【0036】ファイバ群におけるファイバ口径が大きく
なれば、隙間の面積が大きくなり、ファイバ口径が小さ
くなれば、隙間の面積が小さくなるので、ファイバ口径
に応じ、使用する接着剤における許容できる(浸透長さ
の増加をコントロールできる)粘度の最小値(最低許容
粘度と記す)を決定するとともに、ファイバ口径に応
じ、使用する接着剤における許容できる(毛細管現象に
より前記隙間への接着剤の浸透が可能である)粘度の最
大値(最高許容粘度と記す)を決定することが重要であ
る。
【0037】本発明のバンドル状ファイバの製造方法に
おいては、ファイバ口径が100〜150μmの範囲に
ある場合、液状接着剤の操作温度における粘度は、好ま
しくは0.1〜10Pa・s(パスカル・秒)、より好
ましくは0.22〜7Pa・s、さらに好ましくは0.
25〜5Pa・sの範囲で選定される。このような条件
においては、ファイバ群中の各隙間部における接着剤の
浸透長さのばらつきが小さく、そのばらつきは、平均長
さの20%以下程度、通常10%以下となる。
【0038】次に、このようにして選択した接着剤を使
用し、バンドル状ファイバを製造する方法について、添
付図面に従って説明する。図3は、本発明のバンドル状
ファイバの製造方法における1例の工程図であって、ま
ず、所定本数のファイバ1を用意し、これらを密集させ
て揃えて並べ、固定用冶具2により、前記複数のファイ
バ1における接着長さ分の位置を固定する(図3
(a))。この際、複数のファイバ1それぞれに対し
て、均等な力が加えられた状態で固定されることが好ま
しい。このようにすると、各ファイバ1が形成する隙間
における底面積のばらつきを小さくすることができる。
また、固定用冶具2から外側に出すファイバの長さとし
ては、切断に要するファイバ長さ、すなわち切断部3の
長さと、研磨に要するファイバの長さ、すなわち研磨部
4の長さの和に相当する長さとなる。ここで、ファイバ
の用途によっては、ファイバ一端面に光を入射し、他端
面から光を出射させる場合があり、この場合には、ファ
イバ両端部を研磨する必要があるので、ファイバ両端部
共に上述した程度の長さを固定冶具2の外側に出して固
定する(図3(b))。なお、5は後述の接着部を示
す。
【0039】次に、固定用冶具2から外側に出ているフ
ァイバ1のそれぞれの長さが揃っていないときには、フ
ァイバの長さを切り揃える(図3(c))。この際、フ
ァイバ群を固定するため、切り落とし部用枠6にて、フ
ァイバ切断部3を固定し、切断に伴ってファイバが飛び
散らないようにすることが好ましい。そして、固定用冶
具2から外側に出ているファイバ一端を下にして所定長
さ分を接着剤用容器7に収容されている液状接着剤に浸
漬させる。接着剤に浸漬させる長さは、図1および図2
に示した特性に基づいて、浸透長さと、接着剤の粘度に
応じた浸透速度の臨界点及び平均浸透速度に基づいて設
定する。
【0040】すなわち、所定の浸透長さに近い長さ分、
接着剤が浸透するあたりのポイントが浸透速度の臨界点
となるように、ファイバ群下端に接着剤を浸漬させる浸
漬長さと、浸透時間を設定する。このようにすると、フ
ァイバ群におけるファイバ端面同士が形成する隙間から
上方向に向けて徐々に接着剤が浸透するので、ファイバ
群下端部から上方向に向けて、それぞれの隙間に接着剤
が入り込んでいくものである。この際、ファイバ同士が
形成する隙間の面積に基づいて、毛細管現象によって、
隙間の大きさに応じて、所定の浸透速度で接着剤の液面
が上昇する(図3(d))。
【0041】そして、接着剤の浸透速度が臨界点に達し
た後に、浸透速度が急激に低下、すなわち、接着剤の上
昇速度が0.1〜0.001mm/分の変化量にて低下
した時点(各ファイバに対して、接着剤の浸透長さがほ
ぼ均一になった時点)で、該接着剤を固化させる。この
接着剤の固化は、光を照射することによって行うのが有
利であり、そして、この場合、前記液状接着剤が紫外線
硬化型であると共に、ファイバが紫外線を透過する材料
からなるもの、または、液状接着剤が可視光硬化型であ
ると共に、ファイバが可視光を透過する材料からなるも
のであることが要求される。
【0042】ここで、光硬化型の接着剤を使用して、光
照射により接着剤を硬化させるための種々の条件につい
て説明する。上述したように、本発明のバンドル状ファ
イバの製造方法で使用するファイバは、モノフィラメン
ト型、もしくはコア・クラッド構造を有し、コアの屈折
率がクラッドの屈折率よりも小さいものである。ファイ
バの材質は、特に問わずに、ガラス、プラスチック等が
挙げられるが、いずれにしても、紫外線もしくは可視光
を透過する材質であることが要求される。そして、紫外
線透過型のファイバを用いた場合は、紫外線硬化型樹脂
である接着剤を使用して紫外線を前記接着剤に照射する
ことによって接着剤を硬化させることができ、また、同
様に可視光透過型ファイバを用いた場合は、可視光硬化
型樹脂である接着剤を使用して可視光を前記接着剤に照
射することによって接着剤を硬化させることができる。
ファイバとしては、ガラスファイバが好適である。
【0043】光の接着剤への照射は、本発明で使用する
ファイバが、入射した光をファイバ内で伝播する際に漏
らすものであることから、ファイバ群の端面、すなわ
ち、各ファイバの端面に、光を入射させることで、効率
よく光をファイバ内に導光させてそれによる漏れ光を利
用するのがよい。例えば、所定波長、所定光量の光をフ
ァイバ端面に入射することで、密集されたファイバに沿
って上昇している接着剤に対して、各ファイバ中を伝播
しながらファイバ外部へ漏れ出る光を照射するのがよ
い。また、接着剤の粘度を調整するためには、接着剤を
加熱して温度を上げ、粘度を下げる、あるいは接着剤を
冷却して温度を下げ、粘度を増大させる方法などを用い
ることができる(図3(e))。
【0044】このようなステップを経て、バンドル状フ
ァイバが製造される。本発明のバンドル状ファイバの製
造方法によれば、ファイバ群中に存在する多数の隙間の
大きさにばらつきがあっても、接着剤の塗布長さを容易
にコントロールできることから、各ファイバに塗布され
る接着剤の浸透長さの、各隙間の大きさに応じたばらつ
きを緩和することができ、各ファイバに対し、略均一の
長さにて接着剤を塗布することができる。
【0045】次に、本発明の光触媒フィルタについて説
明する。図4は、光触媒フィルタにおけるフィルタ基材
として用いられる光触媒ファイバの1例の斜視図であっ
て、この光触媒ファイバ20は、光ファイバのコアに相
当する導光体8の表面に、クラッドに相当する光触媒9
が担持された構造を有している。
【0046】フィルタ基材として用いられる光触媒ファ
イバからなる導光体の材質については、特に制限はな
く、従来、フィルタ基材として慣用されているものの中
から、任意のものを選択して用いることができる。この
導光体の材質としては、例えばガラス、セラミックス、
ガラスセラミックス、金属、金属メッシュ、プラスチッ
ク、結晶などが挙げられるが、光触媒作用を効果的に発
現させるために、光透過性のもの、例えばガラス、セラ
ミックス、プラスチック、結晶などが好ましい。この導
光体は単独の材料から成るものであってもよいし、2種
以上の材料を混合或いは複合して用いてもよい。
【0047】この導光体としては、紫外線を透過すると
ともに、光触媒自身と反応しないものであることが好ま
しい。さらに、光触媒活性を下げないものであることが
より好ましい。光触媒活性を下げない導光体としては、
光触媒中への不純物の拡散がなく光触媒活性を劣化させ
ないとともに、光触媒薄膜を形成し易く、化学的耐久性
や透明性などに優れ、長繊維に形成することが可能なも
のが挙げられる。本発明の光触媒フィルタにおいては、
フィルタ基材として用いられる光触媒ファイバからなる
導光体として、前記理由から、ガラスファイバが用いら
れる。すなわち、本発明の光触媒フィルタは、ガラスフ
ァイバの表面に、それよりも高い屈折率を有する光触媒
が担持された複数の光触媒ファイバを用い、前述の方法
によりバンドル化したファイバをフィルタ基材として使
用したものである。
【0048】前記ガラスファイバとしては、例えば、重
量%表示で、SiO2を30〜70%、アルカリ成分の
含有量が0〜10%である、低アルカリの珪酸塩ガラ
ス、アルミノ珪酸塩ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、また
は無アルカリガラスが挙げられ、特に光触媒担持用のガ
ラスファイバが好適である。
【0049】すなわち、ガラスファイバとしては、ファ
イバ口径1μm〜150μm程度のものを使用する。こ
のガラスファイバにアルミノシリケートガラスよりも屈
折率の高いセラミックス、ガラス、プラスチックスを担
持させると、フィルタ素材より漏れ出たハロゲン光によ
り、パテイキュレートを燃焼させることができる。
【0050】一方、前記光触媒としては、ゾルゲル法に
よりガラスファイバ上にコーティングされた二酸化チタ
ン膜が好適である。この二酸化チタンの屈折率は2.1
〜2.6であり、アルミノシリケートガラスは1.5前
後であり、クラッドに相当する二酸化チタンの方が屈折
率が高い。したがって、図4においては、ハロゲンラン
プからフィルタ基材に入射した光は、ガラスファイバ8
から漏れ出て、高屈折率物質である光触媒9からも漏れ
出す。この漏れ出した光が、捕集したパティキュレート
を効率よく燃焼させる。この際、バインダーを添加して
ガラスファイバ表面に対する密着強度を高めると、二酸
化チタン膜が有する保護機能を一層向上させることがで
きる。二酸化チタン膜厚は約0.1μmになるように調
整するのがよい。また、導入する光は、紫外線であって
もよい。このような光触媒ファイバは、多数本密集され
て前述の方法によりバンドル化が行われ、ガス処理装置
等に適用される。本発明の光触媒フィルタのフィルタ基
材としては、前記光触媒ファイバの表面に突起を有する
ものが、好適である。
【0051】図5は、本発明の光触媒フィルタにおける
フィルタ基材として用いられる光触媒ファイバの1例の
斜視図であって、この光触媒ファイバ20′は、ガラス
ファイバからなる導光体8′上に複数の突起形成用粒子
10が担持され、導光体8′および突起形成用粒子10
上に光触媒9が担持された構造を有している。この光触
媒ファイバ20′においては、突起形成用粒子10とガ
ラスファイバからなる導光体8′との間のみ、二酸化ケ
イ素を含む密着強化材が担持されていることが好まし
く、そして、該突起形成用粒子10を覆うように、二酸
化チタンなどの光触媒9がコートされている。このよう
な構造を有する光触媒ファイバについての詳細は後で説
明する。
【0052】次に、本発明のガス処理装置について説明
する。本発明のガス処理装置は、ガス処理フィルタを装
着し、被処理雰囲気に設置して、該ガス処理フィルタ中
に被処理雰囲気ガスを取り込んで分解処理するガス処理
装置であって、上記ガス処理フィルタとして、前述の本
発明の光触媒フィルタを用いたものである。
【0053】図6は、本発明のガス処理装置を製造する
ための1例の工程図であって、まず、所定の組成を有す
るガラス材を使用して、溶融ガラスをプッシング法でフ
ァイバ状に成形する紡糸工程aにてガラスファイバを製
造する。次いで、コート工程bにおいて、所望により突
起形成用粒子をコーティングにより形成する突起形成工
程b−1を施したのち、光触媒をコーティングする光触
媒コート工程b−2が行われる。このようにして、光触
媒ファイバからなるフィルタ基材が製造される。
【0054】次に、製造されたフィルタ基材を使用して
ガス処理装置の組み立て工程cが行われる。この組立工
程cにおいては、ガス処理装置の容器内にフィルタ基材
を適量充填して固定する。この際、フィルタ基材の長さ
は必ずしも一定ではなく、ガス処理装置の大きさに適合
するように、フィルタ基材の長さを揃えるために、この
後に切断工程dが行われる。続いて、切断されたフィル
タ基材の一端面を所定の浸透長さにて接着する、前記図
3に説明したような接着工程eが行われ、更に、両端面
が接着されてバンドル状にされたフィルタ基材の端面研
磨工程fが行われることで、ガス処理装置の製造工程が
終了する。
【0055】この際用いるガラス材としては、前述した
ように光触媒を励起する紫外光に対して透光性を有し、
しかも光触媒と反応しないガラスが望ましい。具体的に
は、前述の重量%表示で、SiO2を30〜70%含有
し、アルカリ成分の含有量が0〜10%の珪酸塩ガラ
ス、アルミノ珪酸塩ガラス、ホウ珪酸塩ガラス、無アル
カリガラス、あるいはソーダライムガラス表面を石英ガ
ラスでコーティングしたものなどが挙げられるが、製造
コストや加工性を考慮すると、より好ましいガラス材と
しては、上述した条件を満たすものであって、例えば、
HOYA(株)製硝種PFG1(商品名、ガラス組成
は、重量%で、SiO2が53.0%、Al23が1
4.6%、B23が8.9%、CaOが20.6%、K
2Oが0.3%、MgOが1.9%、BaOが0.7
%)を使用することができ、このガラス材に対し、紡糸
工程が行われることにより、ガラス材がファイバ化さ
れ、所望の長さに切り揃えられることで、例えば、直径
が約125μm、長さが約130mmのガラスファイバ
が得られる。
【0056】前記ガラスファイバに、所望により突起を
形成するために、突起形成用粒子のコーテイングが行わ
れるが、この工程においては、突起形成用粒子を懸濁さ
せたバインダ成分を有するコート液にガラスファイバを
漬けて引き上げ、ガラスファイバ表面に突起を形成する
のが好ましい。この突起は、個々のフィルタ基材間に距
離を持たせるために設けられるものである。このような
フィルタ基材を用いることにより、流体を通してもフィ
ルタとしての空孔度(メッシュ)が経時的に変化しづら
く、長期にわたって一定の空孔度を維持することが容易
なフィルタを得やすい。その結果として、フィルタ性能
が長期にわたって維持されるフィルタを容易に得ること
ができる。
【0057】また、フィルタ基材の表面に形成する突起
の大きさや当該突起の分布密度を変えることで、当該フ
ィルタ素材を単に束ねたり積層してフィルタを作製した
としても、得られるフィルタの空孔度を容易にかつ高精
度に制御することが可能である。例えば、一般の家庭の
室内において花粉や埃を捕獲する空気清浄器、あるいは
サブミクロンサイズの塵でも問題となる工場などのクリ
ーンルームで使用される集塵フィルタ等においても、空
気中の浮遊粒子を捕獲するという点では同様であるもの
の、捕獲する浮遊粒子のサイズが異なるので、フィルタ
に要求される性能も自ずと異なってくる。しかしなが
ら、前記突起を有するフィルタ素材では、フィルタ基材
の表面に形成する突起の大きさや当該突起の分布密度を
変えることで、得られるフィルタの空孔度を容易に高精
度に制御することができる。
【0058】この突起形成用粒子は、その形状として
は、例えば、球状、不定形状、棒状、鱗片状、繊維状、
多孔体等が挙げられる。また、材質としては、例えば、
セラミックス、ガラス、ガラスセラミックス、金属、プ
ラスチックス、結晶(アルミナ、ジルコニア、チタニ
ア、ムライト、コーデイライト、マグネシア、チタン酸
バリウム)等が挙げられる。これらの突起形成用粒子は
1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても
よいが、特にガラスビーズが好ましい。また、突起形成
用粒子の大きさは、ガラスファイバの口径や粒子の形状
により異なり、一概に定めることはできないが、例え
ば、ガラスビーズのような球状の場合には、平均粒子径
0.1〜1000μmの範囲のものが好ましく、例え
ば、石英ガラスや前記硝種PFG1においては、口径が
約125μmの基材に対しては、10〜125μmの範
囲のものが好ましい。
【0059】本発明においては、このようにして所望に
より突起が形成されたガラスファイバに対して、二酸化
チタンなどの光触媒のコーテイングが行われる。ここ
で、光触媒ファイバは、導光体の表面に、導光体よりも
屈折率の高い光触媒を担持させたものであり、導光体と
してのガラスファイバの表面に、ゾル・ゲル法等を用い
て、光触媒、例えば二酸化チタンを担持させて光触媒フ
ァイバを作製したものが好ましい。光触媒としては、例
えば、チタン酸化物またはその化合物、鉄酸化物または
その化合物、亜鉛酸化物またはその化合物、ルテニウム
酸化物またはその化合物、セリウム酸化物またはその化
合物、タングステン酸化物またはその化合物、モリブデ
ン酸化物またはその化合物、カドミウム酸化物またはそ
の化合物、ストロンチウム酸化物またはその化合物など
が挙げられる。これらの光触媒を一種単独で用いてもよ
く、二種以上の光触媒を混合ないし併用して用いてもよ
い。
【0060】また、光触媒としては、前述したもの以外
にも、チタン酸バリウム(BaTi49)、チタン酸ス
トロンチウム(SrTiO3)、チタン酸ナトリウム
(Na2Ti69)、二酸化ジルコニウム、硫化カドミ
ウム、α−Fe23等が知られているが、これらの中で
二酸化チタンが代表的である。
【0061】また、この光触媒には、触媒活性層増強、
密着強度増強、安定性増強、光反応増強、吸着性増強等
の作用のある物質を添加物として加えることができる
し、それらの物質を光触媒層のアンダーコート層として
使用することもできる。このような物質としては、例え
ば、Cr,Ag、Cu,Pt,Ru,Pd,Rh,S
n,Si,In,Pb,As,Sb,P等の金属、また
はそれらの酸化物もしくは化合物等が挙げられる。
【0062】このようにして得られた突起を有するもし
くは有しない光触媒ファイバを用いたバンドル状ファイ
バを、フィルタ基材としてガス処理装置に適用する場
合、ファイバ間を空気が通り抜けやすくするために、そ
の圧力損失を小さくするという点が課題とされている。
特に、光触媒ファイバにおいては、光触媒と空気との接
触面積を向上させる必要があり、光触媒と空気とが接触
することによって光触媒反応を促進しやすくしているの
で、このような構成を有する光触媒ファイバを用いたガ
ス処理装置はガス処理効率が高くなる。
【0063】しかしながら、例えば、突起が光触媒ファ
イバに形成されていると、突起の大きさが一定でない限
り、ファイバ同士が形成する隙間の面積が均一になりに
くく、また、光触媒ファイバを密集させて均一な力を加
えようとしても困難である。したがって、光触媒ファイ
バをバンドル化するために、ファイバ群における端部の
接着を行なう接着工程において、ファイバ間の隙間の大
きさにばらつきが生じているので、ファイバ下端に浸漬
させた接着剤の浸透長さに著しくばらつきが生じる。こ
のような接着剤のばらつきは不都合が生じ、特に、光触
媒ファイバをガス処理装置に応用した場合には機能上問
題となる。
【0064】すなわち、接着剤が毛細管現象でファイバ
群中に浸透しすぎると、光触媒を担持して利用できるエ
リアが狭くなるから、光触媒としての有効面積が小さく
なり、光触媒反応が促進される面積が減少する。また、
逆に、接着剤が毛細管現象でファイバ群中に十分に浸透
されないと、研磨工程における研磨時にファイバ長の減
少に伴って、接着剤が塗布された部分が減少し、接着剤
が塗布されていない部分まで研磨されてしまうために、
バンドル化されたファイバがばらけてしまう。
【0065】したがって、本発明においては、ファイバ
群において形成される隙間を、その口径に対応させて、
適度な粘度を有する接着剤を選択し、それによって、こ
れら隙間への接着剤の浸透を、接着剤の浸透速度の臨界
点を利用することで制御する。すなわち、ファイバ群下
端部の所定浸透長さまで接着剤が浸透した時点で、接着
剤の上昇速度が急激に低下、すなわち、上昇速度が0.
1〜0.01mm/分の変化量にて低下し、隙間面積に
依存した接着剤の浸透長さばらつきが緩和され、ほぼ均
等な浸透長さになるので、例えば光学的手段などによ
り、ファイバ群中の隙間への接着剤の浸透を止めて接着
剤を固化させるものである。このようにすることで、光
触媒が塗布されていれば、光触媒の有効面積を大きくし
て空気と光触媒との接触面積を略最大にし、突起を有す
るガラスファイバであれば、圧力損失の小さいフィルタ
基材の均等長さでのバンドル化を、目的とするものであ
る。
【0066】ここで、光触媒が担持された基材において
は、後の接着工程eにて、接着剤硬化のために、フィル
タ端面から光を入射させて、ファイバから漏れ出る光を
照射するのがよい。この際用いる光硬化型接着剤として
は、前述したように可視光硬化型接着剤や、紫外線硬化
型接着剤が挙げられる。
【0067】光触媒ファイバとしては、上述したよう
に、端面から入射された紫外光を外部に漏洩することに
より、光触媒に紫外光を照射することで、光触媒反応を
促進して、光触媒層と接触する有機物を分解するもので
ある。したがって、可視光硬化型接着剤を用いる場合に
は問題無く、ファイバのバンドル化を行うことができる
が、紫外線硬化型接着剤をファイバのバンドル化に適用
する場合には、対策を講じなければならない。
【0068】紫外線硬化型接着剤をファイバのバンドル
化に適用する場合には、特に図示しないが、例えば、光
触媒コート工程b−2の際に、接着剤塗布領域には光触
媒をコートしない、もしくは、光触媒がコートされても
接着剤塗布時にはそれが接着剤塗布領域に残らないよう
にしてファイバをバンドル化する工程が必要になる。こ
のようにすれば、たとえ紫外線硬化型接着剤を使用して
も、紫外線硬化型接着剤と光触媒層が直接接することは
ないから、好適にバンドル状ファイバを製造することが
できる。
【0069】次に、以下に示す図7に従い、組立て工程
cについて説明する。図7は、フィルタ基材として光触
媒ファイバを用いた本発明のガス処理装置を組み立てる
場合の1例の工程図であって、まず、(a)に示す枠体
11(ガス処理装置の容器となる)について説明する。
この枠体11は、ガス処理装置の底部となる通気性部材
である金属フィルタ12と、組み立ての最終工程(図7
(d))で取り付けられ、ガス処理装置の蓋部の通気性
部材である金属フィルタ12′との間の間隔を定めると
ともに、被処理ガスが光触媒ファイバ(フィルタ基材)
20(20′)の束を貫通せずに側方に逃げてしまうの
を防止するためのスペーサ13、13′とから主に構成
されている。
【0070】ここで、前記各金属フィルタ12、12′
は、通常ステンレス製のメッシュ、例えば、20メッシ
ュ、30メッシュ、40メッシュ、60メッシュのう
ち、いずれかを3〜5枚組み合わせて、真空焼結した
後、圧延したもので、通気性と、多数のフィルタ基材2
0(20′)を押し付けた状態で保持できる強度とを持
っており、底部の金属フィルタ12は各スペーサ13、
13′にネジで固定されている。
【0071】次いで、光触媒ファイバ20(20′)
を、ガス処理装置におけるフィルタ基材として使用する
のに必要な本数分以上用意する。つまり、ガス処理装置
に導入可能な最大限のフィルタ基材20(20′)の本
数が必要であって、ガス処理装置の製造工程において
は、ガス処理装置を組み立てる工程でフィルタ基材の充
填を行なってそれらを固定してから、フィルタ基材の調
整、例えば、端面処理を行なうという方法を適用してい
る。
【0072】図7(b)に示すように、フィルタ基材2
0(20′)は、角柱状の各スペーサ13、13′の長
手方向に沿って充填される。そして、図7(b)に示す
ように、フィルタ基材20(20′)を底部の金属フィ
ルタ12上に、スペーサ13、13′の長手方向に沿っ
て、スペーサと平行に導入する。フィルタ基材の充填に
おいては、1回のフィルタ基材20(20′)の導入
を、ガス処理装置の断面における短辺方向に、数10段
程度、底部の金属フィルタ12上に敷き詰めるようにし
て、フィルタ基材20(20′)を数回に分けて枠体1
1に導入する。この際、後述する切断工程及び研磨工程
を考慮して、フィルタ基材20(20′)の両端部がそ
れぞれ枠体11の外側へ所定の長さ分出るように配置し
つつ、フィルタ基材20(20′)を平行に揃えながら
補充する、というステップを繰り返し行なう。このフィ
ルタ基材20(20′)を平行に揃えるという工程で
は、フィルタ基材20(20′)同士が交わることのな
いようにする。
【0073】そして、枠体11に導入したフィルタ基材
20(20′)が十分充填されたところで、金属フィル
タ12′で蓋をし、適量のフィルタ基材が充填されてい
るかどうかを判断する。適量か否かは、金属フィルタ1
2′で蓋をしてフィルタ基材20(20′)が固定さ
れ、かつ金属フィルタ12′をネジ14で止めることが
できる程度であることを確認して、適量を調整する。そ
して、図7(c)に示すように、フィルタ基材20(2
0′)の量が適量になった時点で、図7(d)及び図7
(d)を90度回転させて正面から見たときの図7
(e)に示すように、金属フィルタ12′をネジ14で
止めて、充填されたフィルタ基材20(20′)を固定
する。なお、15はネジ14が取り付けられるネジ穴で
ある。フィルタ基材20(20′)には接着剤等が塗布
されていないので、枠体11によって多数のフィルタ基
材20(20′)をおさえて固定している。
【0074】次に、枠体11に導入・充填された複数の
フィルタ基材20(20′)に対して、両端部の切断が
行われる。この切断工程は、各フィルタ基材20(2
0′)の端部が切り揃えられる工程であって、例えば、
約130mm長のフィルタ基材20(20′)を用いて
いるのであれば、両端部をそれぞれ5mmずつ切り落と
すことで、120mm長のフィルタ基材20(20′)
を得ることができる。フィルタ基材20(20′)の切
断は、例えば、金属フィルタ12、12′の端面に沿っ
て行なえばよい。この切断においては、ダイヤモンドカ
ッターのような複数のファイバを一度に切断できるもの
を用いる。その後、未切断のもう一方のフィルタ基材2
0(20′)端部に対し、前記と同様のステップにて、
切断を行なうことで切断工程が終了される。次に、切り
揃えられたフィルタ基材であるファイバに対してバンド
ル化のための接着工程が行われる。
【0075】金属フィルタから外側に出ているファイバ
群下端のファイバ端面同士が形成する隙間がそれぞれ接
着剤に接するように、所定長さ分を接着剤に浸漬させ
る。接着剤に浸漬させる長さは、図1、図2に示した特
性に基づいて、浸透長さと、接着剤の粘度に応じた浸透
速度の臨界点及び平均浸透速度により基づいて設定す
る。つまり、所定の浸透長さに近い長さ分、接着剤が浸
透するあたりのポイントが浸透速度の臨界点となるよう
に、ファイバ群への接着剤の浸透時間を設定する。接着
剤の浸漬長さは、接着剤とファイバ群におけるファイバ
端面同士が形成する隙間とが接すればよく、浸漬長さが
短いのが好ましい。
【0076】そして、接着剤の浸透速度が臨界点に達
し、各ファイバに対して、接着剤の浸透長さが略均一に
なった時点、すなわち、ファイバにおける所定の浸透長
さにおいて、接着剤を、例えば光学的手段により固化さ
せる。具体的には、接着剤が紫外線硬化型または可視光
硬化型であれば、所定波長、所定光量の紫外線または可
視光を、密集されたファイバ端面から入射し、各ファイ
バからの漏れ光を接着剤に対して照射する。ここで、本
発明のガス処理装置は、フィルタ基材として光触媒ファ
イバが用いられるので、上述した理由から、可視光硬化
型の接着剤を用いるのが好ましい。その後、通常知られ
た方法により研磨処理を施すことにより、本発明のガス
処理装置が得られる。
【0077】図8は、本発明のガス処理装置の1例の斜
視図である。図8において、30はガス処理ユニットで
あり、ガス処理ユニット30は、通気性部材としての金
属フィルタ12、12′と、金属フィルタ12、12′
間に束ねられた状態で挟み込まれた多数本のフィルタ基
材20(20′)と、金属フィルタ12、12′間の間
隔を定めると共に、被処理ガスがフィルタ基材20(2
0′)の束を貫通せずに側方に逃げてしまうのを防止す
るためのスペーサ13、13′とから主に構成されてい
る。また、各フィルタ基材20(20′)は、角柱状の
スペーサ13、13′の長手方向に沿って配置されてい
る。
【0078】密集された多数のフィルタ基材20(2
0′)の一端部側には、各フィルタ基材20(20′)
内に紫外線を導入するための紫外線光源として、直管型
の紫外線ライト16が設置されている。紫外線ライト1
6からの光としては、人や野菜などに無害な320〜4
50nm程度の近紫外の光が好ましい。紫外線ライト1
6と対向するフィルタ基材20(20′)の端面は、紫
外線が効率よく導入されるように、研磨された研磨面と
されている。また、紫外線ライト16のフィルタ基材2
0(20′)とは反対側には、紫外線ライト16の光が
フィルタ基材20(20′)の端面に効率よく照射され
るために、断面円弧状の反射面を有する反射鏡17が設
けられている。
【0079】このようなガス処理装置を被ガス処理雰囲
気、例えば、冷蔵庫内や車内などに設置すると、冷蔵庫
内や車内等の空気は、金属フィルタ12、12′間に、
バンドル状の多数のフィルタ基材20(20′)におけ
る空隙を通って流れる。一方、紫外線ライト16からの
紫外線が光触媒ファイバ20(20′)の端面に照射さ
れ、光触媒ファイバ20(20′)中を伝播しつつ、そ
のガラスファイバ表面の高屈折率の光触媒から漏れ出
す。この際、フィルタを通過する空気中のアンモニア、
トリメチルアミン等の悪臭成分、エチレン、アセトアル
デヒド等の植物の成長促進成分、NOx等は光触媒と接
触し、光触媒反応により分解され除去される。したがっ
て、室内・車内・庫内等の雰囲気や排気ガス等を浄化す
るガス処理装置(脱臭装置、空気清浄器、ガス除去装
置、排ガス浄化装置等)に広く利用できる。本発明のガ
ス処理装置は、大量の光触媒ファイバを接着し、研磨さ
れた端面から光を入射させることによって、その表面で
光触媒反応を起こし、強い酸化力と還元力を生じ、フィ
ルタに捕集された物質を分解して除去する。分解除去し
得るガス中の捕集可能な物質としては、例えばフュー
ム、ダスト、大気塵、たばこの煙、粉塵、悪臭物質(ア
セトアルデヒド、メチルメルカプタンなど)が挙げら
れ、溶液中に含まれる物質としては、例えば汚泥、有機
物、トリハロメタンなどが挙げられる。
【0080】以上、フィルタ基材としてのガラスファイ
バおよび光触媒ファイバを例として説明したが、本発明
のバンドル状ファイバの製造方法はこれに限定されるも
のではなく、ステッパ用ガラスファイバ、ヒーター用フ
ァイバなどにも適用することができる。
【0081】
【実施例】次に、実施例により、本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明は、この例によってなんら限定され
るものではない。
【0082】実施例 口径約125μm、紫外線透過型のガラスファイバであ
る、PFG1を6000本用意し、これらのガラスファ
イバを用いて、前記ガラスファイバ上に接着剤を10m
m長にて塗布することでガラスファイバをバンドル化さ
せて製造したバンドル状ガラスファイバの製造方法につ
いて説明する。
【0083】ガラスファイバのバンドル化において、フ
ァイバ同士が形成する隙間の大きさ、ファイバ口径に応
じて、まず、接着剤を選択する。そして、口径約125
μmのガラスファイバを300本程度用意し、実験的に
粘度と平均浸透速度との関係を調べた。
【0084】図9に、口径約125μmのガラスファイ
バにおける平均浸透速度と粘度との関係をグラフで示
す。ここで、接着剤としては、表1に示す紫外線(U
V)硬化型、可視光硬化型を用いた。紫外線(UV)硬
化型の接着剤を硬化させるのには、高圧水銀灯、ケミカ
ルランプ等により、所定波長の紫外光を照射することが
必要であり、可視光硬化型接着剤を硬化させるのには、
高圧水銀灯、ハロゲンランプ等により、所定波長の可視
光を照射することが必要である。接着剤の種類として
は、エポキシ樹脂またはアクリル樹脂のいずれかを選択
する。特にどちらを選択しても硬化条件的に大差は見ら
れなかった。
【0085】
【表1】
【0086】図9によれば、平均浸透速度が臨界点にな
る粘度は、(株)スリーボンド製スリーボンド3102
を使用した場合に、接着剤の粘度が250×10-3Pa
・s付近であることが明らかであって、粘度がそれ以下
になると、平均浸透速度が大きくなりすぎて、ファイバ
のバンドル化に使用するには、浸透長さの制御が困難で
あると共に、浸透を停止するのに困難であった。また、
平均浸透速度も、前記250×10-3Pa・sの粘度の
接着剤を使用した場合には、mmオーダーの浸透長さの
制御を4〜5秒で行なうことができたので、前記条件の
ファイバのバンドル化においては、粘度が250×10
-3Pa・s以上の接着剤を使用する必要があることが明
らかとなった。
【0087】更に、図9には示していないが、表1に示
すアクリル系可視光硬化型接着剤である、東亜合成
(株)製ラックストラックLCR753を冷却手段、例
えば、氷、スポットクーラー、冷凍システム等により冷
却し、−20〜0℃位に保持することにより、粘度を1
0Pa・s、20Pa・s、30Pa・s程度に調整し
て、同様な実験を行ったところ、粘度が20Pa・s、
30Pa・sである場合には、時間が経過しても、多数
のガラスファイバの隙間に十分に接着剤が浸透しなかっ
た。
【0088】すなわち、このようにして得たガラスファ
イバ群を観察したところ、粘度が20Pa・sの接着剤
を用いたときは、ガラスファイバ群における接着剤の塗
布部においては、その外周部に接着剤が塗布されてバン
ドル状になっているものの、中心部近くのガラスファイ
バについては、接着剤が十分に塗布されてなく、ファイ
バ群中心部近くのガラスファイバに塗布された接着剤の
長さは十分ではなかった。そして、粘度が30Pa・s
の接着剤を用いたときは、粘度が大きすぎて毛細管現象
により接着剤液面が、ファイバ群の隙間部に上昇しなか
った。一方、粘度が10Pa・sの場合は、ガラスファ
イバ群における各ガラスファイバに対し、ほぼ均等長さ
にて接着剤が塗布されており、接着強さも充分であっ
た。
【0089】また、口径100μm、150μmのガラ
スファイバを用いて同様の実験を行ったが、この場合
も、接着剤塗布長さのばらつきの許容範囲を1mm以内
とすることができた。したがって、口径が100〜15
0μmのガラスファイバにおいては、バンドル化に用い
る接着剤の最低許容粘度が250×10-3Pa・s、最
高許容粘度が10Pa・sであることが明らかとなっ
た。
【0090】これらの結果と、ガス処理装置に使用され
るガラスファイバのバンドル化という用途から、各ファ
イバにおける接着剤の塗布長さばらつきをほぼ0にする
ために、平均浸透速度の小さい5Pa・sの粘度を有す
る、アクリル系可視光硬化型接着剤である、東亜合成
(株)製ラックストラックLCR753を、6000本
のガラスファイバのバンドル化用接着剤として適用し
た。接着剤の塗布長さを10mmにすることから、密集
されて固定されたガラスファイバ6000本の下端を接
着剤に浸漬させる長さを1mmにし、9mm分を毛細管
現象で各ガラスファイバ間に浸透させることにした。
【0091】図10(a)にこの場合の接着剤の浸透時
間と塗布長さとの関係を、図10(b)に接着剤の浸透
時間と浸透速度との関係をグラフで示し、図3(d)〜
(e)の本発明に係る接着方法を用いて実施例について
説明する。ここで、図10(a),(b)の説明におい
ては、浸透長さについては、多数のガラスファイバにお
ける浸透長さの平均値、浸透速度については、多数のガ
ラスファイバにおける隙間に浸透する接着剤における各
ガラスファイバでの浸透速度の平均値を使って説明す
る。
【0092】図3(d)に示すように、接着剤をガラス
ファイバの下端部約1mmに接着剤を浸漬させた。この
際、ガラスファイバ6000本に対し、下端約約1mm
分を容器に約10ml収容された接着剤に5分間浸漬す
ることで、浸透圧によって接着剤が、浸透長さ約7mm
分、密集されたガラスファイバ群における隙間を上昇し
た。この接着剤液面の上昇は、図10(b)に示すよう
に、浸漬直後は浸透速度が速く、例えば、浸漬時間が2
分の時点では浸透速度が約1.5mm/分であるが、こ
の浸透速度が徐々に低下し、接着剤が約7mm上昇した
時点における浸透速度は、約0.6mm/分であった。
【0093】そして、接着剤が約7mm上昇した後は、
前記接着剤の浸透速度が大幅に低減しはじめた。図10
(b)からも分かるように、前記接着剤がさらに2mm
上昇して、平均浸透長さが約10mmになった時点で
は、浸透速度が、約0.2mm/分低下し、この間に
0.4mm/分程度低下したことになる。つまり、図1
0(a)によれば、浸透時間が5分経過するまでは、浸
透が適度な速度で進み、平均浸透長さが7mmを越えた
時点で浸透速度が急激に低下しているために、2mmの
接着剤の上昇に10分を要し、浸透時間が約15分経過
した時点での浸透速度は0.14mm/分程度であっ
た。
【0094】また、図10(b)から分かるように、浸
透時間5〜6分においては、浸透速度は0.1mm/分
程度の変化量で低下しており、浸透時間10〜11分に
おいては、浸透速度は0.012mm/分程度の変化量
で低下している。
【0095】このようにして、15分間、ガラスファイ
バ群の下端部を接着剤に浸漬させ、図3(e)に示すよ
うに、可視光(高圧水銀灯80W/cm、照度100m
W/cm2(405nm))を照射して、接着剤を硬化
させることで、ガラスファイバ表面に各光触媒ファイバ
ごとの接着剤塗布長さの平均値が10mmとなるよう
に、接着剤硬化層が形成された。そして、ガラスファイ
バを上下反対にして、同様に接着剤の塗布を行い、光触
媒ファイバ下端から約1mmの長さで接着剤に浸漬さ
せ、前記光触媒ファイバ上に接着剤硬化層を平均値で1
0mm分形成した。
【0096】このようにして、平均値が10mm長の接
着剤硬化層を光触媒ファイバ両端に形成して成るバンド
ル状光触媒ファイバについて、ファイバ群中の隙間のば
らつきに起因した、接着剤の塗布長さのばらつきを調べ
たところ、最小の塗布長さは、9.8mm、最大の塗布
長さは10.4mmであり、その差は0.6mmであ
り、塗布長さばらつきを1mm以内にすることができ
た。
【0097】また、ガラスファイバ口径が125μmの
ときに、接着剤の最低許容粘度が250×10-3Pa・
s、最高許容粘度が10Pa・sであることが分かった
ことから、前記式(I)でこれを近似することができ、
例えば、ガラスファイバ口径が、30μmのときは粘度
が60〜2400×10-3Pa・s、70μmのときは
140〜5600×10-3Pa・s、100μmのとき
は粘度が200〜8000×10-3Pa・s、400μ
mのときは粘度が800〜32000×10-3Pa・
s、800μmのときは粘度が1600〜64000×
10-3Pa・sのように近似して、使用する接着剤の種
類の選択に適用することができる。
【0098】特に言及しないが、このような結果を光触
媒ファイバのバンドル化に適用することももちろん可能
である。この場合、光触媒の膜厚については微小なた
め、実用上考慮することが必要でないため、無視するこ
とができ、同様にして、バンドル化に使用する接着剤を
選択することが可能である。
【0099】例えば、約125μmのガラスファイバを
用いて、これらガラスファイバをTiO2水溶液に所定
時間浸漬させた後、担持に不要な余剰のTiO2水溶液
を吹き飛ばすことにより、ガラスファイバ表面にTiO
2を0.1μm厚で担持した光触媒ファイバを製造し、
これらの光触媒ファイバをバンドル化するのに表1に示
したような接着剤を使用することもできる。この場合、
紫外線硬化型樹脂もしくは可視光硬化型樹脂のいずれも
適用することができるが、紫外線硬化型樹脂を用いる場
合には、上述したように、紫外線の照射による悪影響が
出ないような対策を施した上で適用し、また、前記した
ような粘度の可視光硬化型樹脂を用いる場合は、上述し
たように、接着剤を冷却もしくは加熱し、粘度をコント
ロールすることで、好適な粘度を有する接着剤を適用す
ることが可能となる。
【0100】また、特に、浸透長さについては限定され
ず、任意に設定して、他の条件を調整することによって
も所望の浸透長さを得ることができる。また、バンドル
状ファイバの製造において接着剤の塗布を基材(ガラス
ファイバ、光触媒ファイバ)両端に対して行ったが、こ
れに限定されることなく、一端のみに対して行うことも
勿論可能であり、接着工程をさらに短縮化することがで
きる。例えば、光触媒フィルタの製造方法として本発明
のバンドル状ファイバの製造方法を適用する場合には、
両端を接着する場合について例を挙げて説明したが、光
の入射面が一方向であれば、一端の接着で済ますことが
でき、光触媒フィルタの製造工程も短縮化される。
【0101】
【発明の効果】本発明によれば、毛細管現象を利用し
て、接着剤の塗布長さ、接着剤の浸透速度を、接着剤の
物性に基づき、容易にコントロールしうるので、特に製
造工程を複雑化させることなく、最適なファイバのバン
ドル化を実現することができる。特に、フィルタ素材の
製造に本発明を適用することにより、圧力損失を低減さ
せることや光触媒反応を促進させる面積を大きくするこ
とが可能となり、フィルタの信頼性、品質を向上させる
ことが可能となる。また、フィルタ以外にも適用できる
各種応用製品用のファイバ等において、特に、密集され
た多数の基材に対し、塗布長さにむらのないバンドル化
が可能となり、高信頼のバンドル状ファイバを提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ファイバ群中への接着剤の平均浸透速度と粘度
との関係を説明するためのグラフである。
【図2】ファイバ群中への接着剤の浸透長さと浸透時間
との関係を説明するためのグラフである。
【図3】本発明のバンドル状ファイバの製造方法におけ
る1例の工程図である。
【図4】光触媒フィルタにおけるフィルタ基材として用
いられる光触媒ファイバの1例の斜視図である。
【図5】本発明の光触媒フィルタにおけるフィルタ基材
として用いられる光触媒ファイバの1例の斜視図であ
る。
【図6】本発明のガス処理装置を製造するための1例の
工程図である。
【図7】フィルタ基材として光触媒ファイバを用いた本
発明のガス処理装置を組み立てる場合の1例の工程図で
ある。
【図8】本発明のガス処理装置の1例の斜視図である。
【図9】ガラスファイバにおける平均浸透速度と粘度と
の関係の1例を示すグラフである。
【図10】接着剤の浸透時間と塗布長さとの関係の1例
を示すグラフ(a)および接着剤の浸透時間と浸透速度
との関係の1例を示すグラフ(b)である。
【符号の説明】
1 ファイバ 2 固定用治具 3 切断部 4 研磨部 5 接着部 6 切り落とし部用枠 7 接着剤用容器 8 ガラスファイバからなる導光体 9 光触媒 10 突起形成用粒子 11 枠 12,12′ 金属フィルタ 13,13′ スペーサ 14 ネジ 15 ネジ穴 16 紫外線ライト 17 反射鏡 20,20′ 光触媒ファイバ(フィルタ基材) 30 ガス処理ユニット
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 6/00 306 G02B 6/00 326 326 B01D 53/36 J Fターム(参考) 2H038 BA01 BA22 2H046 AA42 AA43 AC28 AD00 4C080 AA07 BB02 HH05 JJ03 KK08 MM02 NN01 QQ03 QQ11 4D048 AA22 AB03 BA07X BA08Y BA14Y BA15Y BA16Y BA36Y BA41X BA42Y BA46Y BB06 BB12 BB18 CA02 CC08 CC40 CC41 EA01 4G069 AA01 AA03 AA08 BA04A BA04B BA14A BA14B BA48A CA01 CA10 CA11 CA17 DA06 EA03X EA03Y EE07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を透過し、入射された光が内部を伝播
    しながら外部へ漏洩するファイバを複数用い、密集され
    たそれらの端部を接着することによりバンドル状ファイ
    バを製造する方法において、上記密集された複数のファ
    イバ端部を揃えて固定し、その端面を含む側を下に向け
    た状態で液状接着剤に接触させることにより、密集され
    た複数のファイバ同士が形成する隙間部に毛管現象によ
    り、液状接着剤を上昇させ、この上昇速度が0.1〜
    0.01mm/分の変化量にて低下した時点で該液状接
    着剤を固化させることを特徴とするバンドル状ファイバ
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 液状接着剤の固化を、密集された複数の
    ファイバ端面に光を入射することにより行う請求項1に
    記載のバンドル状ファイバの製造方法。
  3. 【請求項3】 液状接着剤が紫外線硬化型であると共
    に、ファイバが紫外線を透過する材料からなるもの、ま
    たは、液状接着剤が可視光硬化型であると共に、ファイ
    バが可視光を透過する材料からなるものである請求項2
    に記載のバンドル状ファイバの製造方法。
  4. 【請求項4】 液状接着剤の上昇速度が0.1〜0.0
    1mm/分の変化量にて低下する時点における接着剤の
    浸透長さを、液状接着剤の種類および/または粘度によ
    り制御する請求項1、2または3に記載のバンドル状フ
    ァイバの製造方法。
  5. 【請求項5】 ファイバの口径が100〜150μmの
    範囲にある場合、液状接着剤の操作温度における粘度が
    0.1〜10Pa・sである請求項1ないし4のいずれ
    か1項に記載のバンドル状ファイバの製造方法。
  6. 【請求項6】 ファイバがガラスファイバである請求項
    1ないし5のいずれか1項に記載のバンドル状ファイバ
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 ガラスファイバの表面に、それよりも高
    い屈折率を有する光触媒が担持された複数の光触媒ファ
    イバを用い、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の
    方法によりバンドル化したファイバをフィルタ基材とし
    て使用したことを特徴とする光触媒フィルタ。
  8. 【請求項8】 光触媒ファイバが、その表面に突起を有
    するものである請求項7に記載の光触媒フィルタ。
  9. 【請求項9】 ガス処理フィルタを装着し、被処理雰囲
    気に設置して、該ガス処理フィルタ中に被処理雰囲気ガ
    スを取り込んで分解処理するガス処理装置であって、前
    記ガス処理フィルタとして、請求項7または8に記載の
    光触媒フィルタを用いたことを特徴とするガス処理装
    置。
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