JPH11183757A - 光バスシステムおよび信号処理装置 - Google Patents

光バスシステムおよび信号処理装置

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JPH11183757A
JPH11183757A JP35084897A JP35084897A JPH11183757A JP H11183757 A JPH11183757 A JP H11183757A JP 35084897 A JP35084897 A JP 35084897A JP 35084897 A JP35084897 A JP 35084897A JP H11183757 A JPH11183757 A JP H11183757A
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JP
Japan
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signal light
optical
signal
light emitting
unit
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Application number
JP35084897A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Sakasai
一宏 逆井
Tsutomu Hamada
勉 浜田
Masao Funada
雅夫 舟田
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】受光量のばらつきの低減が図られた光バスシス
テム、およびその光バスシステムを用いた信号処理装置
を提供する。 【解決手段】光バス1の信号光入射部6に、入射した信
号光をその光バス1内部に向けて透過拡散して伝播する
透過拡散体13を備えるとともに、信号光出射部7に、
複数の信号光入射部6それぞれから入射し光バス1内部
を伝播してきた各信号光を、その信号光出射部7に対応
して配設された受光素子5に導く各屈折面14を備え
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号光を伝播する
シート状の光バスとその光バスを経由してきた信号光を
受光する受光体とからなる光バスシステム、およびその
光バスシステムを用いた信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超大規模集積回路(VLSI)の開発に
より、データ処理システムで使用する回路基板(ドータ
ーボード)の回路機能が大幅に増大してきている。回路
機能が増大するにつれて各回路基板に対する信号接続数
が増大するため、各回路基板(ドーターボード)間をバ
ス構造で接続するデータバスボード(マザーボード)に
は多数の接続コネクタと接続線を必要とする並列アーキ
テクチャが採用されてきている。接続線の多層化と微細
化により並列化を進めることにより並列バスの動作速度
の向上が図られてきたが、接続配線間容量や接続配線抵
抗に起因する信号遅延により、システムの処理速度が並
列バスの動作速度によって制限されることもある。ま
た、並列バス接続配線の高密度化による電磁ノイズ(E
MI:Electromagnetic Interf
erence)の問題もシステムの処理速度向上に対す
る大きな制約となる。
【0003】このような問題を解決し並列バスの動作速
度の向上を図るために、光インターコネクションと呼ば
れる、システム内光接続技術を用いることが検討されて
いる。光インターコネクション技術の概要は、『内田禎
二、第9回 回路実装学術講演大会 15C01,p
p.201〜202』や『H.Tomimuro et
al.,“Packaging Technology
for Optical Interconnect
s”,IEEE Tokyo No.33 pp.81
〜86,1994』、『和田修、エレクトロニクス19
93年4月号、pp.52〜55』に記載されているよ
うに、システムの構成内容により様々な形態の技術が提
案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来提案された様々な
形態の光インターコネクション技術のうち、特開平2−
41042号公報には、高速、高感度の発光/受光デバ
イスを用いた光データ伝送方式をデータバスに適用した
例が開示されており、そこには、各回路基板の表裏両面
に発光/受光デバイスを配置し、システムフレームに組
み込まれた隣接する回路基板上の発光/受光デバイス間
を空間的に光で結合した、各回路基板相互間のループ伝
送用の直列光データバスが提案されている。この方式で
は、ある1枚の回路基板から送り出された信号光が、隣
接する回路基板で光/電気変換され、さらにその回路基
板で今度は電気/光変換されて、次に隣接する回路基板
に信号光を送り出すというように、各回路基板が順次直
列に配列され各回路基板上で光/電気変換および電気/
光変換を繰り返しながらシステムフレームに組み込まれ
たすべての回路基板間に伝達される。このため、信号伝
達速度は各回路基板上に配置された受光/発光デバイス
の光/電気変換速度および電気/光変換速度に依存する
と同時にその制約を受ける。また、各回路基板相互間の
データ伝送には、各回路基板上に配置された受光/発光
デバイスによる、自由空間を介在させた光結合を用いて
いるため、隣接する回路基板表裏両面に配置されている
発光/受光デバイスの光学的位置合わせが行なわれすべ
ての回路基板が光学的に結合していることが必要とな
る。さらに、各回路基板が自由空間を介して結合されて
いるため、隣接する光データ伝送路間の干渉(クロスト
ーク)が発生しデータの伝送不良が予想される。また、
システムフレーム内の環境、例えば埃などにより信号光
が拡散することによりデータの伝送不良が発生すること
も予想される。さらに、各回路基板が直列に配置されて
いるため、いずれかのボードが取り外された場合にはそ
こで接続が途切れてしまうので、それを補うための余分
な回路基板が必要となる。すなわち、回路基板を自由に
着脱することができず、回路基板の数が固定されてしま
うという問題がある。また、各回路基板が自由空間を介
して結合されているため、隣接する光データ伝送路間の
干渉(クロストーク)の発生や、システムフレーム内の
環境、例えば埃などによる信号光の拡散によりデータの
伝送不良が発生することも予想される。
【0005】これらのほかに、回路基板相互間のデータ
伝送の技術として、特開昭61−196210号公報に
は、平行な2面を有する、光源に対置されたプレートを
具備し、プレート表面に配置された回折格子および反射
素子により構成された光路を介して回路基板間を光学的
に結合する方式が開示されている。この方式では、1点
から発せられた光を固定された1点にしか伝送すること
ができず、電気バスのように全ての回路ボード間を網羅
的に接続することができないという配置上の制約が大き
い。また、複雑な光学系が必要となり、位置合わせ等も
難しいため、光学素子の位置ずれに起因する、隣接する
光伝送路間の干渉(クロストーク)が発生し、データの
伝送不良が予想されることや、回路基板間の接続情報は
プレート表面に配置された回折格子および反射素子によ
り決定されるため、回路基板を自由に抜き差しすること
ができず拡張性が低いというような様々な問題がある。
【0006】さらに、回路基板相互間のデータ伝送の他
の技術として、特開平4ー134415号公報には、空
気よりも屈折率の高い透明な物質の中に、負の曲率を有
する複数個のレンズがその物質の表面に形成されたレン
ズアレイと、その光源から出射した光をレンズアレイの
側面から入射せしめるための光学系とからなる方式が開
示されている。また、負の曲率を有する複数個のレンズ
に代えて、屈折率の低い領域やホログラムを構成した方
式も開示されている。これらの方式では、側面から入射
した光が上記負の曲率を有する複数個のレンズやこれに
代わる屈折率の低い領域やホログラムの構成された部分
から面上に分配されて出射する作用を用いている。従っ
て、入射位置と、複数個のレンズやこれに代わる屈折率
の低い領域やホログラムの構成された面上の出射位置と
の位置関係により、出射信号の強度がばらつくことが考
えられる。さらに、面上に構成された負の曲率を有する
複数個のレンズやこれに代わる屈折率の低い領域やホロ
グラムの位置に、回路基板の光入力素子を配置する必要
があるため、回路基板の配置にあたり自由度がなく拡張
性が低いというような様々な問題がある。
【0007】これらの問題を解決する手段として、シー
ト状の光バスの光伝送層内に、入射した信号光を拡散す
る光拡散部を設け、その光拡散部で拡散した信号光を光
伝送層内の全ての方向に伝播させるようにした光バス方
式が考えられる。この光バス方式では、拡散された信号
光がシート状の光バスの光伝送層内で伝播するため、前
述した特開平2−41042号公報のように回路基板の
数が固定されることがなく、また、特開昭61−196
210号公報のように発光/受光デバイスの光学的位置
合わせの困難さがないという特徴を有する。特に、信号
光入射部と信号光出射部をシート状の光バスを介して対
向する位置に配置することにより、光の利用効率を高め
ることができる。
【0008】しかしながら、上記方式では、入射された
信号光は拡散して出射されるため、信号光出射部におい
て出力分布をもつ。具体的には、信号光入射部の正面に
ある信号光出射部では高い出力が得られるが、正面から
外れるにしたがい出力が低下する。また、このような光
路を通った信号光は、シート状光バスの信号光出射部に
おいて、さらに外側に屈折して出て行くため、受光素子
への結合効率が低下する。従って、信号光入射部と信号
光出射部との相対位置関係により、同じ信号光出射部で
も信号光入射部の位置により受光量がばらつくという問
題点がある。
【0009】本発明は、上記事情に鑑み、受光量のばら
つきの低減が図られた光バスシステム、およびその光バ
スシステムを用いた信号処理装置を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の光バスシステムは、一方の端縁に沿って配列され
た、信号光の入射を担う複数の信号光入射部と、上記一
方の端縁とは反対側の他方の端縁に沿う、信号光の出射
を担う信号光出射部とを有し、上記信号光入射部から入
射した信号光を伝播して上記信号光出射部から出射する
シート状の光バスと、上記信号光出射部に対応して配設
され、その信号光出射部から出射した信号光を受光する
受光体とを備えた光バスシステムであって、上記信号光
出射部が、上記複数の信号光入射部それぞれから入射し
その光バス内部を伝播してきた各信号光を、その信号光
出射部に対応して配設された受光体に導く各単位光学素
子の集合からなることを特徴とする。
【0011】また、上記目的を達成する本発明の信号処
理装置は、基体、信号光を出射する信号光出射端および
その信号光出射端から出射される信号光に担持させる信
号を生成する回路と、信号光を入射する信号光入射端お
よびその信号光入射端から入射した信号光が担持する信
号に基づく信号処理を行なう回路とのうちの少なくとも
一方が搭載された複数枚の回路基板、一方の端縁に沿っ
て配列された、信号光の入射を担う複数の信号光入射部
と、上記一方の端縁とは反対側の他方の端縁に沿う、信
号光の出射を担う信号光出射部とを有し、上記信号光入
射部から入射した信号光を伝播して上記信号光出射部か
ら出射するシート状の光バスであって、上記信号光入射
部が、入射した信号光をその光バス内部に向けて拡散し
て伝播する拡散体を備えるとともに、上記信号光出射部
が、上記複数の信号光入射部それぞれから入射しその光
バス内部を伝播してきた各信号光を、その信号光出射部
に対応する所定の信号光受光部に導く各単位光学素子の
集合からなるものである光バス、および上記回路基板
を、その回路基板に搭載された信号光出射端ないし信号
光入射端が上記信号光入射部ないし上記信号光受光部に
おいて上記光バスと結合される状態に上記基体上に固定
する、複数の基板固定部を備えたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明の光バスシステムの一実施形
態を示す平面図、図2は、図1に示す光バスの信号光出
射部の拡大図、図3は、図1に示す光バスの信号光出射
部におけるA−A’断面図、図4は、図1に示す光バス
の信号光入射部におけるB−B’断面図である。
【0013】図1に示す光バスシステム10には、一方
の端縁に沿って配列された、複数の発光素子4からの信
号光の入射を担う複数の信号光入射部6(図1では例示
的に4つの信号光入射部6を示す)と、一方の端縁とは
反対側の他方の端縁に沿う、信号光の出射を担う信号光
出射部7とを有し、信号光入射部6から入射した信号光
を伝播して信号光出射部7から出射するシート状の光バ
ス1が備えられている。また、光バスシステム10に
は、信号光出射部7に対応して配設され、その信号光出
射部7から出射した信号光を受光する受光素子5(本発
明にいう受光体の一例)も備えられている。
【0014】光バス1を構成する信号光入射部6には、
入射した信号光を光バス1内部に向けて透過するととも
に拡散する透過拡散体13が備えられている。一方、信
号光出射部7は、複数の信号光入射部6それぞれから入
射し光バス1内部を伝播してきた各信号光を、信号光出
射部7に対応して配設された受光素子5に導く、図2に
示すような平面形状を有する屈折面14(本発明にいう
単位光学素子の一例)の集合からなっている。また、信
号光出射部7には、図3に示すように、シート厚さ方向
に進む光を閉じ込める反射面8aを有する導光路8が備
えられている。
【0015】また、光バス1は、図3に示すように、光
伝送層11と、その光伝送層11を覆うように隣接して
設けられているクラッド層12を有する。光伝送層11
は、信号光の伝送を担う層であり、本実施形態では光透
過率の高い、厚さ0 .5mmのPMMA( ポリメチルメ
タクリレート、屈折率:1.49)が用いられている。こ
のようなシート状の光バス1を作製するには、シート状
のPMMAを所定の大きさに切り出し、その後信号光出
射部7の屈折面14を切削研磨し、所望の形状に成型し
てもよいし、あるいは、あらかじめ型を用意して、その
型を加熱し、PMMAが十分に溶ける温度にしておき、
十分に加熱され溶融状態にあるPMMAをその型に流し
込むことによって作製してもよい。クラッド層12は、
光伝送層11内の信号光が厚さ方向に漏れるのを防ぐた
めに設けられている。クラッド層12には、光伝送層1
1よりも低い屈折率を有する材料が選定されている。こ
のクラッド層12により信号光の伝搬効率が高められて
いる。本実施形態では、光伝送層11にPMMAを採用
したため、クラッド層には含フッ素ポリマが好適に採用
される。クラッド層12を形成するには、例えば溶液状
のフッ素含有樹脂材料を光伝送層11上に塗布してもよ
いし、あるいはシート状に整形された材料であれば、熱
圧着等により形成してもよい。含フッ素ポリマの屈折率
は、1.30〜1.36程度であるが、本実施形態では
屈折率1.36の含フッ素ポリマを用いている。
【0016】透過拡散体13は、本実施形態では、図4
に示されるように、光伝送層11と平行に入射される信
号光を透過するとともに拡散し、さらにその信号光を光
伝送層11の内部で反射するように、光伝送層11の側
面に設けられている。透過拡散体13の性能としては、
発光素子4からの光ビームに対する透過率が高いものが
よく、透過光の分布曲線が完全拡散体の真球特性に近い
特性を有するものが好ましい。透過拡散体13として
は、例えば50μmのポリエステル基板上にシリカ系の
顔料を混入したアクリル系樹脂層10μmからなる光拡
散フィルム材が使用できる。
【0017】次に、信号光入射部6に入射した信号光
が、透過拡散体13により拡散され、信号光出射部7に
おいて、複数の屈折面14により受光素子5に導かれる
様子について説明する。図1に示す光バス1の伝播距離
Lは40mm、受光素子5の幅Wは1mmである。ま
た、信号光入射部6は、ある信号光入射部6の正面に位
置する受光素子5中心からのX方向に0mm、10m
m、20mm、30mmの位置に配列されている。この
ような光バスシステム10に、信号光入射部6側に配置
された発光素子4からの信号光が入射される。すると、
信号光入射部6に入射された信号光が、透過拡散体13
により透過拡散され、光バス1内に伝播される。このと
き、透過拡散体13により拡散された信号光は、図4に
示すように、あらゆる角度で光伝送層11に入射され
る。入射された信号光は、光伝送層11の上面および下
面に達した時、光伝送層11を覆うように設けられたク
ラッド層12の有する屈折率と光伝送層11の有する屈
折率との屈折率差による全反射の条件を満たすすべての
光が、光伝送層11に閉じ込められ光伝送に寄与する。
一方、全反射の条件を満たさないものは、反射を繰り返
すことにより、ほとんどすべてのものが光伝送層11か
ら出ていく。また、シート面上での信号光の広がりは、
拡散の作用により光伝送層11内すべての方向に伝播し
ていくが、拡散面では通常その法線方向の光が強い。法
線とθ方向に進む光の光度Iは、理想的な拡散面では、
ランバートのコサイン法則により、以下の式で表され
る。
【0018】I=I0 cosθ I0 は、法線方向の光度を表す。光度Iは、法線方向の
光度I0 にθの余弦を乗じて表せるので、拡散点に対し
て球状の分布となる。平面状では、図4に示す実線aの
ように円形の分布となる。このため、受光素子5の正面
に位置する信号光入射部6からの信号光強度に比べ、そ
の受光素子5の正面から外れたところに位置する信号光
入射部6からの信号光強度は低くなってしまう。
【0019】そこで、本実施形態の光バスシステム10
では、図2に示すように、屈折面14それぞれが、複数
の信号光入射部6のいずれかに、複数(例えば2つ)の
屈折面が同じ信号光入射部に対応づけられるのを許容し
て、対応づけられている。以下、図5、図6を参照して
説明する。図5は、図1に示す光バスの信号光出射部の
構造と信号光の集光を説明する図、図6は、図5におけ
る信号光出射部の拡大図である。
【0020】図5には、ある信号光入射部6の正面に位
置する受光素子5中心からのX方向に10mm、20m
m、30mm(光バス1の最端部)ずれた位置に配列さ
れた信号光入射部6(入射部A,B,Cと称する)から
の信号光が、その受光素子5に入射される様子が示され
ている。具体的には、図6に示すように、入射部A,B
から伝播される信号光a,bは屈折面14_1,14_
2により屈折され、受光素子5の幅W(1mm)より広
い範囲に集光される。また、入射部Cから伝播される信
号光cは2つの屈折面14_3a,14_3bにより屈
折される。屈折にあたり、信号光cの、屈折面14_3
aによる部分は、受光素子5の幅Wより広い範囲に集光
され、信号光cの、屈折面14_3bによる部分は、受
光素子5の幅Wより狭い範囲に集光されるため、光バス
1の最端部に位置する入射部Cからの信号光cの、屈折
面14_3aによる光量の低減が、屈折面14_3bに
より補われる。尚、光バス1の正面に位置する信号光入
射部6からの信号光(図示せず)は、屈折面14_4に
より屈折され、受光素子5の幅Wより狭い範囲に集光さ
れる。このように、屈折面14_1,14_2,14_
3aにより屈折した信号光は、受光素子5を覆いより広
い範囲に照射され、各屈折面の位置が受光素子5の正面
から外れるにしたがってその照射範囲は広がり、屈折面
14_3b,14_4により屈折した信号光は、受光素
子5の一部分のみに照射される。すなわち、各信号光入
射部6に対応する屈折面ごとに面積の和を求めたとき
に、信号光出射部7の正面から離れた位置に配設された
信号光入射部6に対応する屈折面ほど広い面積の和を有
するものであるため、光強度が弱い信号光であっても多
くの光量が受光素子5に結合され、均一性を高めること
ができる。また、受光素子5の位置がずれた場合、ある
いは信号光入射部6での信号光入射点がずれた場合にお
いても、受光素子5での受光量の大きな減少は起こら
ず、安定してデータ伝送を行なうことができる。
【0021】また、本実施形態の光バスシステム10で
は、図3に示すように、信号光出射部7に光伝送層11
の厚さ方向について、受光素子5に向かう信号光を閉じ
込めるミラー面8aからなる導光路8が設けられている
ため、信号光出射部7に設けられた屈折面14から出射
した信号光の、光伝送層11の厚さ方向への拡散が防止
され、光の利用効率が高まる。
【0022】本実施形態の光バスシステム10では、信
号光出射部7が、各信号光入射部6に対応した、各信号
光入射部6からの信号光を受光素子5に結合させるため
の複数の屈折面14を有するため、信号光入射部6に入
射され透過拡散体13により透過拡散された信号光が、
各信号光入射部6に対応した屈折面14により屈折して
受光素子5に導かれる。従って、信号光入射部6の拡散
分布に起因した受光素子5での信号光量のばらつき、お
よび信号光入射部6と信号光出射部7の相対位置関係に
よる受光素子5での信号光量のばらつきが改善され、各
信号光出射部7で均一性のよい出力が得られる。また、
信号光出射部7に設けられた各信号入射部6に対応した
屈折面14は、シート状光バス1を構成するシート状伝
送媒体の端面に形成されるものであるため、信号光入射
部6,信号光出射部7が一体して形成されることとなり
部品点数が減るばかりでなく、それら信号光入射部6,
信号光出射部7の接続が容易となる利点を有する。ま
た、信号光出射部に、その信号光出射部の正面に位置す
る信号光入射部6に対応する1つの屈折面を形成する
と、信号光出射部の構造が一層簡素化される。
【0023】尚、本実施形態の光バスシステム10で
は、信号光出射部7に、単位光学素子の一例として屈折
面14を設けたもので説明したが、これに限られるもの
ではなく、信号光出射部に反射面を設け、その反射面に
より信号光を反射させて受光素子上に集光させてもよ
い。さらに、信号光出射部に反射面を設け、かつ光伝送
層の表面に屈折面を設けて、信号光を受光素子上に集光
させてもよい。
【0024】また、本実施形態の光バスシステムでは、
信号光出射部の正面から外れた最端部の信号光入射部か
らの信号光に対してのみ、二つの屈折面を用いて受光素
子上に集光させたが、すべての信号光入射部からの信号
光に対して複数の屈折面を用いて受光素子上に集光し
て、さらに均一性を高めてもよい。さらに、本実施形態
の光バスシステム10では、1つの光伝送層11と、そ
の光伝送層11に隣接して設けられたクラッド層12と
により説明したが、これに限られるものではなく、複数
の光伝送層と、これら光伝送層相互間に、各光伝送層に
接して設けられたクラッド層と、それらのクラッド層に
挟まれた、それらのクラッド層を跨ぐ信号光の伝送を防
止する遮光層とを備えて、クロストークをさらに減少し
てもよい。また、信号光入射部に、光バスをその光バス
のシート状に広がる面の直上から見たときに信号光が入
射する入射面側ほど狭まった形状を有するテーパ面を備
え、さらに効率よく均一性の高い出力を得るようにして
もよい。さらに、信号光入射部に、透過拡散体13の代
わりに、光信号の分岐を担う複数の微小光学素子からな
る光分岐部を備え、その信号光入射部で伝播方向を規定
したものと組み合わせることにより、さらに効率よく均
一性の高い出力を得るようにしてもよい。また、複数の
光伝送層を備え、ある1つの信号光入射部から他の1つ
の信号光出射部に複数ビットからなる並列光信号を送信
したり、信号光の波長で互いに区別することにより、1
つの光伝送層で複数の光信号の同時受信を行ない、ある
1つの信号光入射部からある1つの信号光出射部への光
信号と、それらとは独立した、他の1つの信号光入射部
から他の1つの信号光出射部への光信号との同時送受信
を行なうものであってもよい。
【0025】図7は、図1に示す光バスの信号光出射部
とは異なる信号光出射部を示す図である。図7に示すシ
ート状の光バス21の信号光出射部27には、受光素子
25に向かう信号光をその受光素子25上に集光させる
集光手段として、曲面形状(凸面形状)を有する屈折面
24が備えられている。このように、信号光出射部27
に曲面形状を有する屈折面24を備え、シート状の光バ
ス1内を伝播してきた信号光を屈折して受光素子25上
に集光させると、より多くの範囲からの信号光を受光素
子25上に集光させることができるため、光の利用効率
を一層高めることができる。また、受光面積の小さな受
光素子を用いても多くの光量を受光することができるた
め、より高速に信号を伝送することができる。また、信
号光出射部に、曲面形状を有する反射面を備えて、信号
光を受光素子上に集光させてもよい。
【0026】次に、本実施形態の光バスシステム10を
用いた信号処理装置について説明する。図8は、本発明
の信号処理装置の一実施形態の概略構成図である。本発
明にいう基体の一例である支持基板2上に、前述した、
光伝送層11とクラッド層12を有するシート状の光バ
ス1が複数積層され固定されている。また、支持基板2
上には、基板用コネクタ2_2が固定され、各基板用コ
ネクタ2_2には各回路基板3が着脱自在に装着され
る。さらに支持基板2上には、電気配線2_1が設けら
れており、それらの電気配線2_1は、基板用コネクタ
2_2を経由して、基板用コネクタ2_2に装着された
回路基板3上のVLSIなどの電子回路3_1と電気的
に接続される。また、回路基板3には、発光素子4およ
び受光素子5が備えられており、回路基板3を基板用コ
ネクタ2_2に装着することにより、発光素子4が光バ
ス1の信号光入射側に配置され、受光素子5が光バス1
の信号光出射側に配置される。ある電子回路3_1で処
理され出力された電気信号は、発光素子4により電気/
光変換(E/O変換)され、変換された信号光が受光素
子5により光/電気変換(O/E変換)され、変換され
た電気信号が他の電子回路3_1に入力され処理され
る。本実施形態の信号処理装置では、前述した光バス1
を備えたものであるため、信号光の伝送効率が高めら
れ、かつ各受光素子間での受光量のばらつきの低減が図
られたシステムが構築される。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。本
発明の実施例として、図1に示す光バスシステム10を
作製した。また、従来例として、従来の、透過拡散体お
よび単位光学素子が備えられていない光バスシステムを
作製した。
【0028】図9は、本実施例の光バスシステムと従来
の光バスシステムとの受光量分布を比較して示すグラ
フ、図10は、本実施例の光バスシステムと従来の光バ
スシステムとの、受光量の平均値およびばらつきを比較
して示す図である。図9に示すグラフの縦軸は、受光素
子の正面に位置する信号光入射部からの信号光強度を1
とした場合の受光量を示し、横軸は受光素子の中心から
の距離を示している。尚、横軸に示す距離10mm,2
0mm,30mmは、前述した図5に示す入射部A,入
射部B,入射部Cからの信号光にそれぞれ対応する。図
9に示すように、本実施例では受光量の減少は受光素子
の中心から離れた場合であっても、従来例と比較し小さ
かった。また、図10に示すように、本実施例では受光
量の平均値は、従来例の0.79と比較し0.90と大
きく、さらに受光量のばらつきは、従来例の0.21と
比較し0.13と小さかった。このように、本実施例の
光バスシステム10では、受光量が安定して多く得ら
れ、かつばらつきを小さく抑えることができた。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光バスシ
ステムによれば、信号光出射部が、複数の信号光入射部
それぞれから入射し光バス内部を伝播してきた各信号光
を、その信号光出射部に対応して配設された受光体に導
く各単位光学素子の集合からなるものであるため、全体
として、複数の信号光入射部から入射した信号光が空間
的に複数に分割して受光体に集光される。従って、信号
光の伝送効率が高められ、かつ信号光入射部の拡散分布
に起因した受光体での信号光量のばらつき、および信号
光入射部と信号光出射部の相対位置関係による受光体で
の信号光量のばらつきが改善される。また、各信号光出
射部に対応する位置に各受光体を配置した場合、各受光
体間での信号光量のばらつきが改善され均一性のよい出
力を得ることができる。
【0030】また、本発明の信号処理装置によれば、信
号光出射部が、上述の単位光学素子を備えたものである
ため、信号光の伝送効率が高められ、かつ受光体での信
号光量のばらつきが改善されることとなり、安定したデ
ータ伝送が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光バスシステムの一実施形態を示す平
面図である。
【図2】図1に示す光バスの信号光出射部の拡大図であ
る。
【図3】図1に示す光バスの信号光出射部におけるA−
A’断面図である。
【図4】図1に示す光バスの信号光入射部におけるB−
B’断面図である。
【図5】図1に示す光バスの信号光出射部の構造と信号
光の集光を説明する図である。
【図6】図5における信号光出射部の拡大図である。
【図7】図1に示す光バスの信号光出射部とは異なる信
号光出射部を示す図である。
【図8】本発明の信号処理装置の一実施形態の概略構成
図である。
【図9】本実施例の光バスシステムと従来の光バスシス
テムとの受光量分布を比較して示すグラフである。
【図10】本実施例の光バスシステムと従来の光バスシ
ステムとの、受光量の平均値およびばらつきを比較して
示す図である。
【符号の説明】
1,21 シート状光バス 2 支持基板 3 回路基板 4 発光素子 5,25 受光素子 6 信号光入射部 7,27 信号光出射部 8 導光路 8a 反射面 10 光バスシステム 11 光伝送層 12 クラッド層 13 透過拡散体 14,14_1,14_2,14_3a,14_3b,
14_4,24 屈折面 2 支持基板 2_1 電気配線 2_2 基板用コネクタ 3 回路基板 3_1 電子回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の端縁に沿って配列された、信号光
    の入射を担う複数の信号光入射部と、前記一方の端縁と
    は反対側の他方の端縁に沿う、信号光の出射を担う信号
    光出射部とを有し、前記信号光入射部から入射した信号
    光を伝播して前記信号光出射部から出射するシート状の
    光バスと、前記信号光出射部に対応して配設され、該信
    号光出射部から出射した信号光を受光する受光体とを備
    えた光バスシステムであって、 前記信号光出射部が、前記複数の信号光入射部それぞれ
    から入射し該光バス内部を伝播してきた各信号光を、該
    信号光出射部に対応して配設された受光体に導く各単位
    光学素子の集合からなることを特徴とする光バスシステ
    ム。
  2. 【請求項2】 前記単位光学素子が、前記他方の端縁に
    形成された屈折面であることを特徴とする請求項1記載
    の光バスシステム。
  3. 【請求項3】 前記単位光学素子それぞれが、前記複数
    の信号光入射部のいずれかに、1つの信号光入射部への
    複数の単位光学素子の対応づけを許容して、対応づけら
    れてなることを特徴とする請求項1記載の光バスシステ
    ム。
  4. 【請求項4】 前記複数の信号光入射部のうちの1つの
    信号光入射部が前記信号光出射部の正面に位置するもの
    であって、この正面に位置する信号光入射部には単一の
    単位光学素子が対応づけられてなることを特徴とする請
    求項3記載の光バスシステム。
  5. 【請求項5】 前記単位光学素子が、各信号光入射部に
    対応する単位光学素子ごとに面積の和を求めたときに、
    前記信号光出射部の正面から離れた位置に配設された信
    号光入射部に対応する単位光学素子ほど広い面積の和を
    有するものであることを特徴とする請求項3記載の光バ
    スシステム。
  6. 【請求項6】 前記単位光学素子それぞれを経由して前
    記受光体に向かう光束の幅と該受光体の受光面の幅が相
    互に異なる寸法を有することを特徴とする請求項1記載
    の光バスシステム。
  7. 【請求項7】 前記単位光学素子が、該単位光学素子を
    経由して前記受光体に向かう信号光を該受光体上に集光
    させる集光手段を備えたものであることを特徴とする請
    求項1記載の光バスシステム。
  8. 【請求項8】 前記信号光出射部が、前記光バスの厚さ
    方向について、前記単位光学素子を経由した後の、前記
    受光体に向かう信号光を閉じ込めるミラー面を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の光バスシステム。
  9. 【請求項9】 基体、 信号光を出射する信号光出射端および該信号光出射端か
    ら出射される信号光に担持させる信号を生成する回路
    と、信号光を入射する信号光入射端および該信号光入射
    端から入射した信号光が担持する信号に基づく信号処理
    を行なう回路とのうちの少なくとも一方が搭載された複
    数枚の回路基板、 一方の端縁に沿って配列された、信号光の入射を担う複
    数の信号光入射部と、前記一方の端縁とは反対側の他方
    の端縁に沿う、信号光の出射を担う信号光出射部とを有
    し、前記信号光入射部から入射した信号光を伝播して前
    記信号光出射部から出射するシート状の光バスであっ
    て、前記信号光入射部が、入射した信号光を該光バス内
    部に向けて拡散して伝播する拡散体を備えるとともに、
    前記信号光出射部が、前記複数の信号光入射部それぞれ
    から入射し該光バス内部を伝播してきた各信号光を、該
    信号光出射部に対応する所定の信号光受光部に導く各単
    位光学素子の集合からなるものである光バス、および前
    記回路基板を、該回路基板に搭載された信号光出射端な
    いし信号光入射端が前記信号光入射部ないし前記信号光
    受光部において前記光バスと結合される状態に前記基体
    上に固定する、複数の基板固定部を備えたことを特徴と
    する信号処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005140961A (ja) * 2003-11-06 2005-06-02 Fujikura Ltd 発光体、発光体を用いた汚染物質の分解方法または殺菌方法、発光体を用いた液体または気体の浄化方法

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JP2005140961A (ja) * 2003-11-06 2005-06-02 Fujikura Ltd 発光体、発光体を用いた汚染物質の分解方法または殺菌方法、発光体を用いた液体または気体の浄化方法

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