JP2005140185A - パラレルリンク機構、ステージ装置及び露光装置 - Google Patents

パラレルリンク機構、ステージ装置及び露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ウエハテーブルの高精度な位置制御を実現する。
【解決手段】ウエハテーブルを支持する微動ユニット38Aを構成する一対の支持脚78A,78Bの一端には、弾性ヒンジをそれぞれ介してウエハテーブルを支持する連結部80が連結され、他端には弾性ヒンジを介して駆動機構(ボイスコイルモータ)で発生する推力を各支持脚に伝達する動力伝達部(74A,76A,74B,76B)が連結されている。この動力伝達部は、その作用点が支持脚の他端側の弾性ヒンジに接続され、その力点に駆動機構からの推力が作用するてこ機構とされている。すなわち、てこ機構が変位縮小機構の場合、力点への駆動機構からの推力の作用により、作用点に接続された支持脚の他端を力点に比べて小さな変位で駆動可能である。これにより、駆動機構の制御精度に比べて、より高精度な支持脚ひいてはウエハテーブルの駆動制御を実現できる。
【選択図】図7

Description

本発明は、パラレルリンク機構、ステージ装置及び露光装置に係り、更に詳しくは、可動体の少なくとも3自由度方向の位置又は姿勢を制御するパラレルリンク機構、該パラレルリンク機構を備えるステージ装置及び該ステージ装置を備える露光装置に関する。
従来より、半導体素子(集積回路)又は液晶表示素子等を製造するリソグラフィ工程では、種々の露光装置が用いられている。近年では、半導体素子の高集積化に伴い、ステップ・アンド・リピート方式の縮小投影型露光装置(いわゆるステッパ)や、このステッパに改良を加えたステップ・アンド・スキャン方式の走査型投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ)等の逐次移動型の投影露光装置が主流となっている。
この種の露光装置は、所定平面内で移動可能なステージと、該ステージ上に設けられた感光物体(ウエハ)を載置するためのテーブルとを有するステージ装置を備えている。このステージ装置では、テーブル上に載置された感光物体表面を投影光学系の像面に合わせるため、通常テーブルは駆動装置によって光軸方向(フォーカス方向)及び光軸に直交する面に対する傾斜方向(レベリング方向)の3自由度方向に駆動可能に構成されている。
露光装置に要求されるトータルの重ね合わせ精度(トータル・オーバレイ精度)が厳しくなるにつれ、テーブルを光軸に直交する面内でも微小駆動する必要が生じてきた。スキャニング・ステッパ(スキャナとも呼ばれる)などの走査型露光装置で特にその必要性が高い。そこで、最近では、テーブルをフォーカス方向及びレベリング方向の3自由度方向のみならず、光軸に直交する面内の3自由度方向にも微小駆動するステージ装置の開発がなされている。このようなステージ装置では、テーブルをフォーカス方向及びレベリング方向に駆動する駆動源としては、制御性の良いボイスコイルモータを用いることができるが、光軸に直交する面内の3自由度方向については、ある程度の推力を確保する必要からその駆動源として電磁石と磁性体との間の磁気力を用いた駆動機構(EIコア)を用いることが検討されている。
しかしながら、EIコアは、a.電流−推力特性や、ギャップ−推力特性などに非線形性があり、b.取付時及び制御による姿勢変化で、ローカルトルクや推力特性変化が発生する、すなわち固定子−可動子間姿勢変化の影響を受ける、などの理由により、制御性が著しく悪いという根本的な問題を有している。
そこで、近年では、駆動源として制御性の良好なボイスコイルモータを容易に採用することができる直動型のパラレルリンク機構(パラレルメカニズム)をテーブルの駆動装置として用いた露光装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかるに、特許文献1に開示されるような直動型のパラレルリンク機構をテーブルの駆動装置として用いる場合には、駆動源(例えばボイスコイルモータ)の制御精度が、連結棒の伸縮の制御精度の制約条件となるので、結果的にテーブルの制御精度を十分な精度に確保できないおそれがあった。すなわち、要求されるテーブルの微小駆動が困難になるおそれがあった。また、上記の直動型のパラレルリンク機構では、連結棒(リンク)そのものが伸縮する構造が採用されるため、連結棒の構造が複雑であるとともに、摩擦力の影響その他、構造上の問題で円滑な伸縮ができないことがあり、このような場合には、テーブルの高精度な位置制御が困難になってしまう。
また、露光装置では、解像度の向上に伴い、投影光学系が次第に大N.A.化する傾向にあり、これによりステージ上面と投影光学系との間の距離(投影光学系の光軸方向の距離)が狭小化する傾向にある。従って、テーブルの駆動装置としてパラレルリンク機構を採用する場合であっても、そのパラレルリンク機構の各リンクの駆動に要するスペースの寸法は、少なくとも投影光学系の光軸方向に関しては小さい方が望ましい。
さらに、通常、ステージ(又はテーブル)の位置計測にはレーザ干渉計が用いられているため、ステージ装置周辺の雰囲気の空気揺らぎ(空気の温度揺らぎ)に起因してレーザ干渉計によるステージ(又はテーブル)の位置計測誤差が発生するので、空気揺らぎの要因となる、駆動機構の発熱を極力抑制する必要がある。
特開平11−274031号公報
本発明は、上述のような事情の下になされたもので、その第1の目的は、可動体の位置制御に関する性能を向上させることが可能なパラレルリンク機構を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、テーブルの高精度な位置制御を実現することが可能なステージ装置を提供することにある。
また、本発明の第3の目的は、露光精度の向上が可能な露光装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、可動体の少なくとも3自由度方向の位置又は姿勢を制御するパラレルリンク機構であって、前記可動体(80,84,WTB)に第1ヒンジ部(89a,89b)をそれぞれ介してそれぞれの一端が連結された少なくとも3本の連結棒(78A,78B)と;前記各連結棒を個別に駆動するための少なくも3つの駆動機構(62A,62B)と;前記少なくとも3本の連結棒それぞれの他端に第2ヒンジ部(87a,87b)を介して連結され、対応する駆動機構で発生する推力を各連結棒に個別に伝達する動力伝達部(74A,76A、74B,76B)と;を備え、前記動力伝達部の少なくとも1つが、その作用点が前記第2ヒンジ部に接続され、その力点に前記駆動機構からの推力が作用するてこ機構であることを特徴とするパラレルリンク機構である。
この場合において、請求項2に記載のパラレルリンク機構の如く、前記動力伝達部の全てが、前記てこ機構であることとすることができる。
上記請求項1及び2に記載の各パラレルリンク機構において、請求項3に記載のパラレルリンク機構の如く、前記てこ機構は、変位縮小機構であることとすることができる。
上記請求項1〜3に記載の各パラレルリンク機構において、請求項4に記載のパラレルリンク機構の如く、前記可動体は、少なくとも鉛直方向に駆動され、前記各連結棒の他端部は、水平面内で直線駆動されることとすることができる。
上記請求項1〜4に記載の各パラレルリンク機構において、請求項5に記載のパラレルリンク機構の如く、前記てこ機構の運動方向を所望の面内方向に非接触にて制限する制限機構を更に備える構成とすることができる。
この場合において、請求項6に記載のパラレルリンク機構の如く、前記制限機構は、前記てこ機構を、前記所望の面の法線方向の一側と他側で非接触で挟持する一対の気体静圧軸受を含むこととすることができる。
上記請求項1〜6に記載の各パラレルリンク機構において、請求項7に記載のパラレルリンク機構の如く、前記てこ機構に設けられ、前記可動体の自重をキャンセルする自重キャンセル機構(101)と;前記自重キャンセル機構の剛性をキャンセルする剛性キャンセル機構(110)と:を更に備える構成とすることができる。
請求項8に記載の発明は、可動体の少なくとも3自由度方向の位置又は姿勢を制御するパラレルリンク機構であって、前記可動体(80,84,WTB)の互いに異なる少なくとも3箇所に、第1ヒンジ部(89a,89b)をそれぞれ介してそれぞれの一端が連結された少なくとも3本の連結棒(78A,78B)と;前記連結棒を個別に駆動するための少なくとも3つの駆動機構(62A,62B)と;前記少なくとも3本の連結棒それぞれの他端に第2ヒンジ部(87a,87b)を介して連結され、対応する駆動機構で発生する推力を各連結棒に個別に伝達する動力伝達部と;を備え、前記各連結棒それぞれの他端部は、前記駆動機構によって水平面内で直接駆動されるとともに、それぞれの駆動方向が互いに異なることを特徴とするパラレルリンク機構である。
この場合において、請求項9に記載のパラレルリンク機構の如く、前記動力伝達部に設けられ、前記可動体の自重をキャンセルする自重キャンセル機構(101)と;前記自重キャンセル機構の剛性をキャンセルする剛性キャンセル機構(110)と:を更に備える構成とすることができる。
この場合において、上記請求項1〜9に記載の各パラレルリンク機構において、請求項10に記載のパラレルリンク機構の如く、前記各連結棒は、その一部が肉抜きされていることとすることができる。
上記請求項1〜10に記載の各パラレルリンク機構において、請求項11に記載のパラレルリンク機構の如く、前記少なくとも3本の連結棒のうちの任意の連結棒、対応する動力伝達部及びこれら両者を連結する第2ヒンジ部は、一体成形されていることとすることができる。
上記請求項1〜11に記載の各パラレルリンク機構において、請求項12に記載のパラレルリンク機構の如く、前記駆動機構は、ボイスコイルモータを含むこととすることができる。
上記請求項1〜12に記載の各パラレルリンク機構において、請求項13に記載のパラレルリンク機構の如く、前記連結棒の前記可動体側の端部近傍の揺動を抑制する揺動キャンセル機構(96A,96B)を更に備える構成とすることができる。
請求項14に記載の発明は、2次元面内で移動可能なステージ(30)と;該ステージ上方で、物体(W)を保持するテーブル(WTB)と;前記可動体として前記テーブルを前記ステージに対して相対的に駆動する請求項1〜13のいずれか一項に記載のパラレルリンク機構と;を備えるステージ装置である。
この場合において、請求項15に記載のステージ装置の如く、前記パラレルリンク機構は、前記テーブルを前記ステージに対して6自由度方向に駆動することとすることができる。
請求項16に記載の発明は、マスク(R)に形成されたパターンを基板(W)に転写する露光装置であって、基板が前記物体として前記テーブルに保持される請求項14又は15に記載のステージ装置を具備することを特徴とする露光装置である。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図13に基づいて説明する。
図1には、一実施形態に係る露光装置100の概略構成が示されている。この露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ)である。この露光装置100は、照明系10、マスクとしてのレチクルRを保持するレチクルステージRST、投影光学系PL、基板(及び物体)としてのウエハWが載置されるテーブルとしてのウエハテーブルWTBを有するステージ装置50、及びこれらの制御系等を備えている。
前記照明系10は、光源、及び照明光学系を含み、その内部に配置された視野絞り(マスキングブレード又はレチクルブラインドとも呼ばれる)で規定される矩形又は円弧状の照明領域に照明光ILを照射し、回路パターンが形成されたレチクルRを均一な照度で照明する。照明系10と同様の照明系は、例えば特開平6−349701号公報などに開示されている。ここで、照明光ILとしては、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)などの遠紫外光、あるいはF2レーザ光(波長157nm)などの真空紫外光などが用いられる。
前記レチクルステージRST上には、レチクルRが、例えば真空吸着又は静電吸着などにより固定されている。レチクルステージRSTは、例えばリニアモータ及びボイスコイルモータ等を含む不図示のレチクルステージ駆動部によって、照明系10の光軸(後述する投影光学系PLの光軸AXに一致)に垂直なXY平面内で微少駆動(Z軸回りの回転(θz回転)を含む)可能であるとともに、所定の走査方向(ここでは図1における紙面直交方向であるY軸方向とする)に指定された走査速度で駆動可能となっている。
レチクルステージRSTのXY面内の位置情報(θz回転量を含む)は、その一部に形成され、あるいは設けられた反射面にレーザビームを照射するレチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)16によって、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。
レチクル干渉計16からのレチクルステージRSTの位置情報は主制御装置20に供給される。主制御装置20は、レチクルステージRSTの位置情報に基づいて不図示のレチクルステージ駆動部を介してレチクルステージRSTを駆動制御する。
前記投影光学系PLは、レチクルステージRSTの図1における下方に配置され、その光軸AXの方向がZ軸方向とされている。投影光学系PLとしては、例えば両側テレセントリックで所定の投影倍率β(βは例えば1/5又は1/4など)を有する屈折光学系が使用されている。このため、照明系10からの照明光ILによってレチクルRが照明されると、このレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してその照明領域内のレチクルRの回路パターンの縮小像(部分倒立像)が表面にレジスト(感光剤)が塗布されたウエハW上の前記照明領域に共役な照明光ILの照射領域(露光領域)に形成される。
前記ステージ装置50は、床面(又はベースプレートあるいはフレームキャスターなど)F上で複数(例えば3又は4個)の防振ユニット26を介してほぼ水平に支持されたステージベース40と、該ステージベース40の上方に配設されたウエハステージWSTと、該ウエハステージWSTを駆動するウエハステージ駆動部とを備えている。
前記各防振ユニット26は、床面Fからステージベース40に伝達される微振動をそれぞれマイクロGレベルで絶縁する。これらの防振ユニット26として、ステージベース40の所定箇所に固定された半導体加速度計等の振動センサの出力に基づいてステージベース40の振動を積極的に制振する、いわゆるアクティブ防振装置を用いることができることは勿論である。
前記ステージベース40の+Z側の面(上面)は、その平坦度が非常に高くなるように加工されており、ウエハステージWSTの移動基準面であるガイド面40aとされている。
前記ウエハステージWSTは、投影光学系PLの図1における下方で、後述するウエハステージ駆動部によって駆動され、ウエハWを保持して上記ガイド面40aに沿ってXY2次元移動するようになっている。
ウエハステージWSTは、天板31、及び後述するX軸リニアモータのX可動子32Xを含んで構成されるウエハステージ本体30と、天板31上にパラレルリンク機構38を介して搭載されたウエハテーブルWTBとを備えている。このウエハテーブルWTBの上面に、不図示のウエハホルダを介してウエハWが真空吸着(又は静電吸着)等により吸着保持されている。
前記ウエハステージ駆動部は、図1及び図2に示されるように、ウエハステージWSTを走査方向(Y軸方向)に直交する非走査方向であるX軸方向に駆動するX軸リニアモータ36Xと、ウエハステージWSTをX軸リニアモータ36Xと一体的に走査方向であるY軸方向に駆動する一対のY軸リニアモータ36Y1,36Y2とを備えている。
前記X軸リニアモータ36Xは、X軸方向を長手方向とする固定子としてのX軸リニアガイド34Xと、該X軸リニアガイド34Xに沿ってウエハステージWSTとともにX軸方向へ移動するX可動子32Xとを備えている。
X軸リニアガイド34Xは、X軸方向を長手方向とするガイド部材、及び該ガイド部材の内部に配設された複数の電機子コイルからなる電機子ユニットを備えている。このX軸リニアガイド34Xは、ウエハステージ本体30を構成するX可動子32Xと係合状態となっている。
前記X可動子32Xは、その内部開口をX軸リニアガイド34Xが挿入可能となる状態で天板31の底面に固定されている。このX可動子32Xは、断面矩形枠状でX軸方向に伸びる可動子ヨーク(マグネットプレート)132A(図3参照)と、該可動子ヨーク132Aの内面側の上下対向面に、前述のX軸リニアガイド34Xにそれぞれ対向してかつX軸方向に沿って所定間隔で交互に配列されたN極永久磁石,S極永久磁石から成る複数の界磁石132B(図3参照)とを備えている。この場合、相互に隣接する界磁石132B同士の極性は相互に逆極性であるとともに、相互に対向する界磁石同士の極性も相互に逆極性となっている。このため、可動子ヨーク132Aの内部空間には、X軸方向に沿って交番磁界が形成されている。
そして、X可動子32XとX軸リニアガイド34X、より具体的にはX軸リニアガイド34Xを構成する電機子ユニットとの間の電磁相互作用により発生する電磁力によりウエハステージWSTがX軸リニアガイド34Xに沿ってX軸方向に駆動される。すなわち、X可動子32XとX軸リニアガイド34Xとによって、ウエハステージWSTをX軸方向に駆動するムービングマグネット型の電磁力駆動方式のX軸リニアモータ36Xが構成されている。
ここで、X可動子32Xの底面には、複数、例えば4つの気体静圧軸受(不図示)が設けられ、これらの気体静圧軸受からステージベース40の上面(ガイド面)40aに向けて加圧気体が噴出されている。この場合、気体静圧軸受の軸受面とガイド面40aとの間の加圧気体の静圧(いわゆる隙間内圧力)と、ウエハステージWST全体の自重とのバランスにより、ウエハステージWSTが前述のガイド面40aの上方に数μm程度のクリアランスを介して非接触で浮上支持されている。
X軸リニアガイド34Xの長手方向の両端部近傍の下面側には、気体静圧軸受39A,39Bが設けられている。これらの気体静圧軸受39A,39Bによって前述したウエハステージWSTと同様にしてX軸リニアガイド34Xが、ガイド面40aの上方に所定のクリアランスを介して非接触で浮上支持されている。
前記X軸リニアガイド34Xの長手方向の一端(−X側端)には、図1及び図2に示されるように、Y可動子32Y1が固定されている。このY可動子32Y1は、XZ断面T字状の形状を有し、その内部(又は外部)には不図示の電機子コイルが所定間隔(所定ピッチ)でY軸方向に沿って配設されている。
また、X軸リニアガイド34Xの長手方向の他端(+X側端)には、上記Y可動子32Y1と同様に構成されたY可動子32Y2が固定されている。
一方のY可動子32Y1は、図1、図2に示されるように、XZ断面U字状のY軸リニアガイド34Y1の内部に挿入された状態となっている。Y軸リニアガイド34Y1の内側の一対の対向面(上下の対向面)には前述のX可動子32Xと同様に、不図示の複数の界磁石がY軸方向に沿って所定間隔で配列されている。Y軸リニアガイド34Y1は、ステージベース40の−X側で床面F上に固定された2本の支持部材64によってその長手方向の両端部近傍を保持されている。
このように、本実施形態では、Y可動子32Y1と、Y軸リニアガイド34Y1とによってムービングコイル型の電磁力駆動方式のリニアモータであるY軸リニアモータ36Y1が構成されている。
他方のY軸リニアモータ36Y2もY軸リニアモータ36Y1と同様に構成されている。すなわち、Y軸リニアモータ36Y2は、ステージベース40の+X側で床面Fの上方にY軸方向に延設されたY軸リニアガイド34Y2と、該Y軸リニアガイド34Y2に挿入状態とされた前述のY可動子32Y2とを含んで構成されている。Y軸リニアガイド34Y2は、2本の支持部材66によってその長手方向の両端部近傍を保持されている。この場合も、Y可動子32Y2と、Y軸リニアガイド34Y2とによってムービングコイル型の電磁力駆動方式のリニアモータであるY軸リニアモータ36Y2が構成されている。
説明が前後したが、前記X軸リニアガイド34Xの+Y側の端面、−Y側の端面とそれぞれ対向するX可動子32Xの可動子ヨーク132Aの面との間には、不図示の気体静圧軸受がそれぞれ設けられ、それらの気体静圧軸受の加圧気体の静圧同士がバランスして可動子ヨーク132AとX軸リニアガイド34XとのY軸方向の位置関係が一定に維持されている。このため、Y軸リニアモータ36Y1,36Y2がY軸方向の駆動力(ローレンツ力)を発生すると、X軸リニアガイド34XがY軸方向に駆動されるが、この駆動力によりX軸リニアガイド34XとともにウエハステージWSTがY軸方向に駆動されるようになっている。
前記パラレルリンク機構38は、ウエハステージ本体30上でウエハテーブルWTBを下方から支持する3つの微動ユニット38A,38B,38C(図2、図4等参照)を含んで構成され、ウエハテーブルWTBをX軸方向、Y軸方向、Z軸方向、θx方向(X軸回りの回転方向)、θy方向(Y軸回りの回転方向)、θz方向(Z軸回りの回転方向)の6自由度方向に微小駆動する。なお、3つの微動ユニット38A〜38Cの具体的な構成等については後に詳述する。
前記ウエハテーブルWTBの上面端部には、図1に示されるように、ウエハレーザ干渉計(以下、「ウエハ干渉計」という)23からのレーザビームが照射される移動鏡21が固定され、外部に配置されたウエハ干渉計23により、移動鏡21からの反射光に基づいて、ウエハテーブルWTBのXY面内の位置(θz回転を含む)が例えば、0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。
ここで、実際には、ウエハテーブルWTBの上面には、図2に示されるように、−X側端部にX軸方向に直交する反射面を有する移動鏡21Xが設けられ、+Y側端部にY軸方向に直交する反射面を有する移動鏡21Yが設けられている。また、これに対応して、ウエハ干渉計も移動鏡21X,21Yにそれぞれレーザ光を照射してウエハテーブルWTBのX軸方向、Y軸方向の位置をそれぞれ計測するX軸干渉計23X、Y軸干渉計23Yが設けられている。本実施形態では、X軸干渉計23X及びY軸干渉計23Yは、ともに測長軸を複数有する多軸干渉計であり、これらの干渉計23X、23Yによって、ウエハテーブルWTBのX軸方向及びY軸方向の位置情報の他、ウエハテーブルWTBの回転(θz方向の回転(ヨーイング)、θx方向の回転(ピッチング)及びθy方向の回転(ローリング))の検出が可能となっている。このようにウエハ干渉計、及び移動鏡はそれぞれ複数設けられているが、図1ではこれらが代表的に移動鏡21、ウエハ干渉計23として示されている。
なお、例えば、ウエハテーブルWTBの端面を鏡面加工して反射面(移動鏡21X、21Yの反射面に相当)を形成しても良い。また、多軸干渉計は45°傾いてウエハテーブルWTBに設置される反射面を介して、投影光学系PLが載置される架台(不図示)に設置される反射面にレーザビームを照射し、投影光学系PLの光軸方向(Z軸方向)に関する相対位置情報を検出するようにしても良い。このとき、XY平面内の複数点でそれぞれZ軸方向の相対位置関係を検出し、ウエハテーブルWTBについてZ軸方向の位置情報に加えてXY平面に対する傾斜情報を求めるようにしても良い。
ウエハ干渉計23で計測されるウエハテーブルWTBの位置情報(又は速度情報)は図1の主制御装置20に送られ、主制御装置20では前記位置情報(又は速度情報)に基づいて前述のウエハステージ駆動部を構成するリニアモータ36X,36Y1,36Y2を介してウエハステージWST(ウエハテーブルWTB)の位置を制御する。
前記投影光学系PLの側面には、図1に示されるように、オフアクシス方式のアライメント検出系ASが設けられている。このアライメント検出系ASとしては、例えばウエハW上のレジストを感光させないブロードバンドな検出光束を対象マークに照射し、その対象マークからの反射光により受光面に結像された対象マークの像と不図示の指標の像とを撮像素子(CCD等)を用いて撮像し、それらの撮像信号を出力する画像処理方式のFIA(Field Image Alignment)系のセンサが用いられる。アライメント検出系ASは検出対象のマークの撮像結果を、主制御装置20へ向けて出力する。
なお、アライメント検出系としては、FIA系に限らず、コヒーレントな検出光を対象マークに照射し、その対象マークから発生する散乱光又は回折光を検出したり、その対象マークから発生する2つの回折光(例えば同次数)を干渉させて検出するアライメントセンサを単独であるいは適宜組み合わせて用いることは勿論可能である。
さらに、本実施形態の露光装置100では、ウエハWのZ軸方向に関する位置及びXY面に対する傾斜は、図示は省略されているが、例えば特開平6−283403号公報等に開示される多点焦点位置検出系から成るフォーカスセンサによって計測されるようになっており、このフォーカスセンサの出力が主制御装置20に供給され、主制御装置20ではウエハテーブルWTBを制御していわゆるフォーカス・レベリング制御を行うようになっている。なお、フォーカスセンサの検出点(結像光束の照射点)は、前述した露光領域の内部のみにあっても良いし、露光領域の内部及びその走査方向の両側にあっても良い。また、結像光束は、ピンホール像、スリット像に限らず、ある程度面積を持った所定形状(例えば平行四辺形など)の像を形成しても良い。
制御系は、図1に示される主制御装置20によって主に構成される。主制御装置20は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)等から成るいわゆるマイクロコンピュータ(又はワークステーション)を含んで構成され、装置全体を統括して制御する。主制御装置20は、例えば露光動作が的確に行われるように、例えばレチクルRとウエハWの同期走査、ウエハWのステッピング等を制御する。
次に、上記パラレルリンク機構38を構成する3つの微動ユニットについて、図3〜図13に基づいて詳細に説明する。
図3には、ウエハステージWSTの斜視図が示されており、図4には、図3のウエハステージWSTからウエハテーブルWTBが取り除かれたウエハステージWSTの構成各部が示されている。また、図5(A)及び図5(B)には、1つの微動ユニット38Aが一側及び他側から見た斜視図にて示されており、図6には、図5(A)の分解斜視図が示されている。
微動ユニット38A〜38Cは、図3及び図4に示されるように、ほぼ正六角形の天板31の上面に、その六角形の6辺のうちの1つおきの辺にそれぞれ沿って配置されている。微動ユニット38A〜38Cそれぞれの上端には、図4及び図6に示されるように、ねじ(スクリュ)99(図6参照)によってブロック状のアタッチメント84が固定されている。一方、ウエハテーブルWTBには、上記3つのアタッチメント84のそれぞれが嵌合可能な3つの開口が形成されており、これら3つの矩形開口のそれぞれにアタッチメント84が挿入された状態(図3参照)で、ウエハテーブルWTBが微動ユニット38A〜38Cによって支持されている。
以下、微動ユニット38Aを代表的に採りあげて、その具体的構成について説明する。なお、以下においては、説明の便宜上、微動ユニット38AのZ軸に直交する水平面(XY面)内の短手方向(長手方向に直交する方向)をA軸方向、長手方向をB軸方向として説明する。なお、A軸、B軸は、X軸、Y軸を、所定角度だけZ軸回りに回転させた関係にある(図3参照)。
微動ユニット38Aは、該微動ユニット38Aを外側から見た斜視図である図5(A)及び内側から見た斜視図である図5(B)、並びに図5(A)の分解斜視図である図6に示されるように、微動ユニット本体60、該微動ユニット本体60の一部を上下から挟持する上側プレート58A及び下側プレート58B等を備えている。
前記微動ユニット本体60は、図7に示されるように、平面視(上方から見て)概略U字状の形状を有する固定部72、該固定部72の−A側にそれぞれ配置された一対のてこ部74A,74B、該てこ部74A,74Bに個別に接続されたスライド部76A,76B、該スライド部76A,76Bに第2ヒンジ部としての弾性ヒンジ87a,87b(図8参照)をそれぞれ介して一端がそれぞれ連結された一対の連結棒としての支持脚78A,78B、前記スライド部76A,76Bの各々と固定部72とをそれぞれ接続する接続部82A,82B、及び支持脚78A,78Bそれぞれの他端に第1ヒンジ部としての弾性ヒンジ89a、89b(図8参照)をそれぞれ介して連結された連結部80の各部を有している。本実施形態では、この微動ユニット本体60は、チタンあるいはSAS(ステンレス鋼)等を加工して一体成形されている。
ここで、上記微動ユニット本体60の構成各部について詳述する。前記固定部72は、図7に示されるように、長手方向の一側、他側それぞれの端部近傍に−A方向に突出した突起部71a、71bがそれぞれ設けられた全体として平面視(上方から見て)概略U字状の部分である。
一方のてこ部74Aは、図7に示されるように、一側の辺(B軸方向に延びる辺)が極端に長い平面視略L字状の形状を有し、そのL字の角部に凹部が形成され、この凹部が前述した突起部71aに丁度係合する形状となっている。この場合、てこ部74Aが、突起部71aの内側の部分に設けられたヒンジ部73aを介して固定部72に接続され、てこ部74Aはヒンジ部73aを中心としてAB面内(XY面内)で回動可能になっている。すなわちヒンジ部73aによって、てこ部74Aの支点が構成されている。従って、以下においては、ヒンジ部73aを「支点73a」とも呼ぶものとする。
てこ部74Aの−B側端部近傍には、該てこ部74Aの−A側の面から+A側の面まで貫通する貫通孔174aが形成されている。この貫通孔174aに対向する固定部72の部分には、不図示の貫通孔が形成されている。
他方のてこ部74Bは、図7に示されるように、てこ部74Aと左右対称ではあるが同様に構成されている。すなわち、てこ部74Bは、一側の辺(B軸方向に延びる辺)が極端に長い平面視略L字状の形状を有し、そのL字の角部に凹部が形成され、この凹部が前述した突起部71bに丁度係合する形状となっている。この場合、てこ部74Bが、突起部71bの内側の部分に設けられたヒンジ部73bを介して固定部72に接続され、てこ部74Bはヒンジ部73bを中心としてAB面内(XY面内)で回動可能になっている。すなわちヒンジ部73bによって、てこ部74Bの支点が構成されている。従って、以下においては、ヒンジ部73bを「支点73b」とも呼ぶものとする。
てこ部74Bの+B側端部近傍には、該てこ部74Bの−A側の面から+A側の面まで貫通する貫通孔174bが形成されている。この貫通孔174bに対向する固定部72の部分には、貫通孔171が形成されている(図6参照)。
一方のスライド部76Aは、図7に示されるように、てこ部74Aの短辺部に、±B側及び−A側の3方から係合するような形状を有し、その−B側の端部には、+B側より−B側の方が低くなった右下がりの傾斜面が形成されている。このスライド部76Aは、てこ部74Aの−B側の面の一部に部分75aを介して接続されている。この部分75aは、前述した貫通孔174a近傍を力点とした場合のてこ部74Aの作用点に相当する。従って、以下においては部分75aを「作用点75a」とも呼ぶものとする。また、この場合、てこ部74Aは、変位縮小機構を構成する。
スライド部76Aは、図7からもわかるように、その一部が肉抜きされ、軽量化が図られている。
他方のスライド部76Bは、図7に示されるように、スライド部76Aと左右対称ではあるが同様に構成されている。このスライド部76Bは、てこ部74Bの+B側の面の一部に部分75bを介して接続されている。この部分75bは、前述した貫通孔174b近傍を力点とした場合のてこ部74Bの作用点に相当する。従って、以下においては部分75bを「作用点75b」とも呼ぶものとする。また、この場合、てこ部74Bは、変位縮小機構を構成している。
前記一方の支持脚78Aは、図8に示されるように、その一端(下端)が弾性ヒンジ87aを介して前述のスライド部76Aの傾斜面に連結(接続)されている。支持脚78Aとスライド部76Aとの間に設けられた弾性ヒンジ87aは、例えば約1mm角程度の小さな部分から成り、弾性を有している。この弾性ヒンジ87aはボールジョイントと同等の機能を有しており、支持脚78Aは、その長手方向の軸及びこれに直交する面内の直交2軸の合計3軸の各軸回りに所定回転角の範囲で回動が可能な構成となっている。
支持脚78Aの他端(上端)は、図8に示されるように、上述の弾性ヒンジ87aと同様の弾性ヒンジ89aを介して連結部80に連結されている。従って、支持脚78Aは、連結部に対しても、直交3軸の各軸回りに所定回転角の範囲で回動が可能な構成となっている。支持脚78Aは、スライド部76A,76Bと同様にその強度を保ちつつ、一部が肉抜きされ軽量化が図られている。
他方の支持脚78Bは、図8に示されるように、支持脚78Aと左右対称ではあるが同様に構成されている。すなわち、支持脚78Bは、下端がボールジョイントと同等の機能を有する弾性ヒンジ87bを介してスライド部76Bの傾斜面に連結され、上端がボールジョイントと同等の機能を有する弾性ヒンジ89bを介して連結部80に連結されている。
そして、この場合、支持脚78A、78B及び連結部80の3部分は、ほぼ二等辺三角形状の構造物を構成している(図7、図8等参照)。連結部80は、図7に示されるように、−A方向(又は+A方向)から見て左右対称の逆U字状の形状を有し、その上端面が平坦面とされている。この連結部80の上面に前述したアタッチメント84が、ねじ止めされるようになっている(図6参照)。
前記一方の接続部82Aは、図7に示されるように、固定部72、てこ部74A及びスライド部76Aで囲まれる空間内に位置する直方体部材から成り、スライド部76Aと固定部72とを、スライド部76AのB軸方向の移動のみを許容した状態(すなわち、スライド部76AのB軸方向以外の方向への移動を拘束した状態)で連結している。
他方の接続部82Bは、図7に示されるように、固定部72、てこ部74B及びスライド部76Bで囲まれる空間内に位置する直方体部材から成り、スライド部76Bと固定部72とを、スライド部76BのB軸方向の移動のみを許容した状態(すなわち、スライド部76BのB軸方向以外の方向への移動を拘束した状態)で連結している。
上述のように構成される微動ユニット本体60には、図6に示されるように、駆動機構としてのボイスコイルモータ62A,62Bが取り付けられている。一方のボイスコイルモータ62Bとしては、概略円筒状の固定子64bと該固定子64bの内部に挿入され、該固定子の長手方向に沿って往復移動する可動子64aとを有する、シャフト型のモータが用いられている。このボイスコイルモータ62Bの固定子64aの一端部の外周部には、プレート64cが設けられている。ボイスコイルモータ62Bは、プレート64cとは反対側の端部から微動ユニット本体60の固定部72に形成された貫通孔171及びてこ部74Bに形成された貫通孔174bの内部に挿入され、固定子64bがプレート64cを介して固定部72に固定されている、また、可動子64aは、てこ部74Bの貫通孔174b内部に−A側から挿入されたキャップ65を介して、てこ部74Bに固定されている。
他方のボイスコイルモータ62Aは、ボイスコイルモータ62Bと同様に構成され、同様に、その固定子が固定部72に固定されるとともにその可動子がてこ部74Bに固定されている。
微動ユニット本体60が以上のような構成であることから、図9(A)に示されるように、一方のボイスコイルモータ62Bが可動子64aを+A方向に駆動する駆動力を発生すると、てこ部74Bの力点が支点73bを中心として矢印Dで示されるように回転駆動され、これにより、てこ部74Bの作用点は、支点73bを中心として矢印E方向に駆動される。すなわち、スライド部76B及び支持脚78Bの下端部が矢印F方向に駆動される。
この一方、図9(B)に示されるように、ボイスコイルモータ62Bが可動子64aを−A方向に駆動する駆動力を発生すると、てこ部74Bの力点が支点73bを中心として矢印D’で示されるように回転駆動され、これにより、てこ部74Bの作用点は、支点73bを中心として矢印E’方向に駆動される。すなわち、スライド部76B及び支持脚78Bの下端部が矢印F’方向に駆動される。ここで、スライド部76B及び支持脚78Bの下端部の+B方向又は−B方向の駆動量は、ボイスコイルモータ62Bの発生する駆動力、すなわち可動子64aの駆動量に応じたものとなる。
上記と同様に、他方の支持脚78Aも、ボイスコイルモータ62Aの発生する駆動力の方向及び大きさに応じて+B方向又は−B方向に駆動される。
図5(A)に戻り、上側プレート58A及び下側プレート58Bのそれぞれは、板状部材から成り、微動ユニット本体60の支持脚78A,78B及び連結部80を除いた部分に対して、数ミクロンの間隔をあけた状態となるように、微動ユニット本体60の上側、下側に不図示のスペーサをそれぞれ介して配置され、固定部72に対してそれぞれねじ止めされている。
下側プレート58Bの上面には、図6に示されるように、環状凹溝83,85が二重に形成されている。このうちの内側の環状凹溝83には、その内部に複数の給気口(不図示)が形成され、外側の環状凹溝85には、複数の排気口(不図示)が形成されている。なお、以下においては内側の環状凹溝83を「給気溝83」、外側の環状凹溝85を「排気溝85」と呼ぶものとする。
給気溝83の内部に形成された給気口は、不図示の給気管路及び給気管を介して窒素又は希ガスなどの低吸収性ガスを供給する不図示のガス供給装置に接続されている。また、排気溝85の内部に形成された排気口は、不図示の排気管路及び排気管を介して不図示の真空ポンプに接続されている。
また、上側プレート58Aの下面には、不図示ではあるが、上記の給気溝83、排気溝85と同様の形状及び機能を有する二重の環状凹溝が形成されている。
従って、ガス供給装置と真空ポンプとが作動状態にあるときは、上側プレート58Aの給気溝、下側プレート58Bの給気溝83から、微動ユニット本体60の対向する部分に対して、加圧気体(低吸収性ガス)がそれぞれ噴き付けられ、この噴き付けられた加圧気体の静圧により上側プレート58Aと微動ユニット本体60の対向する部分との間のクリアランス、下側プレート58Bと微動ユニット本体60の対向する部分との間のクリアランスがそれぞれ一定に維持され、結果的に、てこ部74A,74Bの運動方向が、水平面内方向に制限されるようになっている。この場合、上側プレート58Aと微動ユニット本体60の対向する部分との間のクリアランス、下側プレート58Bと微動ユニット本体60の対向する部分との間のクリアランスそれぞれの内部のガスは、上側プレート58A、下側プレート58Bそれぞれに形成された排気溝を介して真空ポンプの吸引力により外部に排気される。
これまでの説明から明らかなように、本実施形態では、前述したてこ部74A及びスライド部76Aによって、支持脚78Aの他端に弾性ヒンジ87aを介して連結され、ボイスコイルモータ62Aで発生する推力(駆動力)を支持脚78Aに伝達する動力伝達部が構成され、この動力伝達部が、その作用点73aが弾性ヒンジ87aに接続され、かつ、その力点にボイスコイルモータ62Aからの推力が作用するてこ機構を構成している。同様に、前述したてこ部74B及びスライド部76Bによって、支持脚78Bの他端に弾性ヒンジ87bを介して連結され、ボイスコイルモータ62Bで発生する推力(駆動力)を支持脚78Bに伝達する動力伝達部が構成され、この動力伝達部が、その作用点73bが弾性ヒンジ87bに接続され、かつ、その力点にボイスコイルモータ62Bからの推力が作用するてこ機構を構成している。
また、本実施形態では、給気溝83、排気溝85が形成された下側プレート58Bの全体によって差動排気型の気体静圧軸受が実質的に構成され、これと同様に、上側プレート58Aの全体によって差動排気型の気体静圧軸受が実質的に構成されている。そして、これら一対の気体静圧軸受によって、てこ部74A,74B(上記てこ機構)の運動方向をXY面内方向に非接触にて制限する制限機構が構成されている。
残りの2つの微動ユニット38B,38Cも、上述した微動ユニット38Aと同様に構成されている。
天板31上に図4に示されるような位置関係で配置された3つの微動ユニット38A〜38Cを含んで構成されたパラレルリンク機構38が適用されたウエハステージWSTでは、図3からも明らかなように、微動ユニット38A〜38Cを構成する連結部80及びアタッチメント84と、ウエハテーブルWTBとが、パラレルリンク機構38によってその位置・姿勢が制御される可動体を構成している。
次に、主制御装置20による、パラレルリンク機構38を用いた上記可動体の6自由度方向の位置・姿勢制御の様子について図10〜図13に基づいて説明する。上記の如く、可動体は、厳密には、微動ユニット38A〜38Cを構成する連結部80及びアタッチメント84と、ウエハテーブルWTBとによって構成されているが、以下の説明では、説明の便宜上からウエハテーブルWTBが可動体であるものとする。なお、図10〜図13には、ウエハテーブルWTB(可動体)及びウエハステージ本体30を構成する天板31、並びにパラレルリンク機構38を構成する3つの微動ユニット38A〜38Cをそれぞれ構成する各2本の支持脚(合計6本の支持脚)が模式的に示されている。これらの図において、点線で示された状態が基準となる状態(位置・姿勢)を示す。
主制御装置20では、例えば、微動ユニット38A〜38Cを構成する各一対のボイスコイルモータにてこ部が固定部に接近する方向(微動ユニット38Aでは、図9(A)に示される方向)の同一大きさの駆動力をそれぞれ発生させて、各支持脚を図10中に点線で示される状態から実線で示される状態に変化させることにより、ウエハテーブルWTBを距離L1だけ+Z方向に移動させることができる。勿論、主制御装置20では、この状態から、ウエハテーブルWTBを距離L1だけ−Z方向に移動させたい場合には、上記と逆向きで大きさが同じ駆動力を、各ボイスコイルモータに発生させれば良い。
また、主制御装置20では、例えば、微動ユニット38A〜38Cを構成する各ボイスコイルモータを適宜駆動制御して、各支持脚を図11中に点線で示される状態から実線で示される状態に変化させることにより、ウエハテーブルWTBを距離L2だけ水平面内(例えば、X軸方向、Y軸方向)で移動させることができる。
また、主制御装置20では、例えば、微動ユニット38A〜38Cを構成する各ボイスコイルモータを適宜駆動制御して、各支持脚を図12中に点線で示される状態から実線で示される状態に変化させることにより、ウエハテーブルWTBをその重心を通る軸周り(例えばX軸回り、又はY軸回り)に微小角度φ1だけ回転させることができ、これによりウエハテーブルWTBのθx回転(ピッチング量)又はθy回転(ローリング量)の調整が可能となる。
また、主制御装置20では、例えば、微動ユニット38A〜38Cを構成する各ボイスコイルモータを適宜駆動制御して、各支持脚を図13中に点線で示される状態から実線で示される状態に変化させることにより、ウエハテーブルWTBをその重心を通るZ軸回りに微小角度φ2だけ回転させることができ、これによりウエハテーブルWTBのθz回転(ヨーイング量)の調整が可能となる。
このように、本実施形態では、主制御装置20が、パラレルリンク機構38を構成する各ボイスコイルモータを駆動制御することで、ウエハテーブルWTBの6自由度方向(X,Y,Z,θx,θy,θz)の位置・姿勢制御を行うことができるようになっている。
上述のようにして構成された本実施形態の露光装置100では、通常のスキャニング・ステッパと同様に、不図示のレチクルアライメント系及びアライメント検出系AS及び基準マーク板等を用いたレチクルアライメント、アライメント検出系ASのベースライン計測、さらには、アライメント検出系ASを用いたウエハアライメント(EGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)等)などの露光のための準備作業が行われた後、次のようにして、露光が行われる。なお、準備作業中のウエハステージWSTの移動は、主制御装置20によりX軸リニアモータ36X、Y軸リニアモータ36Y1,36Y2を制御することにより行われる。
すなわち、主制御装置20では、まず、レチクル干渉計16からリアルタイムで供給されるレチクルステージRSTのXY面内の位置情報に基づいてレチクルステージRSTを移動し、レチクルRをY方向の走査開始点に設定する。また、主制御装置20では、上記のウエハアライメントの結果と、ウエハ干渉計23からリアルタイムで供給されるウエハステージWSTの位置情報とに基づいてX軸リニアモータ36X、Y軸リニアモータ36Y1,36Y2を制御してウエハW上の最初のショット領域の露光のための走査開始位置(加速開始位置)にウエハWが位置するように、ウエハステージWSTを移動する。
次いで、主制御装置20では、干渉計16,23からリアルタイムで供給されるレチクルステージRST、ウエハステージWSTの位置情報に基づいてレチクルステージ駆動部及びY軸リニアモータ36Y1,36Y2を制御して、レチクルステージRSTとウエハステージWSTとを投影倍率に応じた速度比で互いに逆方向に同期移動させて走査露光を行う。
上記の同期移動が終了すると、ウエハW上の最初のショット領域にレチクルRのパターンが転写される。
次に、主制御装置20では、ウエハW上の次のショッット領域の露光のための加速開始位置にウエハWが位置するようにウエハステージWSTを移動するショット間ステッピング動作を行った後、上記と同様にして、ウエハW上の第2番目のショット領域に対する走査露光を行う。
このようにして、ショット間ステッピング動作と走査露光動作とが交互に繰り返されることで、ウエハW上の複数のショット領域にレチクルRのパターンがそれぞれ転写される。
上記の走査露光中に、主制御装置20では、レチクルステージRSTとウエハテーブルWTBとの同期移動が高精度に行われるように、両者の同期誤差(位置ずれ量)に応じてパラレルリンク機構38を構成する各ボイスコイルモータを制御して、ウエハテーブルWTBをX軸方向、Y軸方向及びθz方向に微小駆動することで、レチクルRとウエハWとを精度良く同期移動させることができ、これにより高精度な重ね合わせ露光を実現できるようになっている。
また、主制御装置20では、フォーカスセンサからリアルタイムで通知されるウエハW上の露光領域内のフォーカス、レベリング計測結果に基づき、その露光領域が常に投影光学系PLの焦点深度の範囲内に合致するようなウエハステージWSTのZ、θx、θyの制御目標値を算出し、その算出結果に基づいて、パラレルリンク機構38を構成する各ボイスコイルモータを制御してウエハテーブルWTBのZ、θx、θy方向の位置・姿勢を制御するようになっている。すなわち、このようにして、投影光学系PLとウエハW(ウエハテーブルWTB)とのZ、θx、θyの3自由度方向の相対位置の調整、すなわちフォーカス・レベリング制御が高精度に行われ、デフォーカスに起因するパターン転写像の劣化が極力防止されるようになっている。
以上詳細に説明したように本実施形態に係るウエハステージWSTを構成するパラレルリンク機構38によると、該パラレルリンク機構38を構成する3つの微動ユニット38A〜38Cをそれぞれ構成する各一対の支持脚78A,78Bそれぞれの一端には、弾性ヒンジ89a、89bをそれぞれ介して上述した可動体(WTB、80、84)が連結されており、各一対の支持脚78A,78Bそれぞれの他端には弾性ヒンジ87a、87bを介して、各支持脚を個別に駆動するためのボイスコイルモータ62A,62Bで発生する推力を各支持脚に個別に伝達する動力伝達部(74A,76A、74B,76B)が連結されている。そして、各動力伝達部として、その作用点が弾性ヒンジ87a又は87bに接続され、その力点にボイスコイルモータ62A又は62Bからの推力が作用するてこ機構が採用されている。ここで、各てこ機構は、変位縮小機構として構成されている。
従って、ボイスコイルモータ62A又は62Bによりてこ機構の力点を駆動することにより、てこ機構の作用点に接続された弾性ヒンジ87a又は87bを介して支持脚78A又は78Bの他端を、てこ機構の力点に比べて小さな変位で駆動することが可能となる。すなわち、駆動機構がボイスコイルモータなどである場合に、そのボイスコイルモータの制御精度に比べてより高精度な支持脚の駆動制御、ひいては高精度な可動体(WTB、80、84)の位置制御が可能となる。さらに、各てこ機構は、変位縮小機構として構成されているので、各ボイスコイルモータの発生推力が変位縮小率の逆数倍に拡大された推力により対応する支持脚の駆動が可能となる。従って、各ボイスコイルモータの発生推力は小さくても良いので、小型のボイスコイルモータを採用することが可能となり、そのボイスコイルモータの発熱を極力抑制することが可能となる。
また、パラレルリンク機構38を構成する3つの微動ユニット38A〜38Cをそれぞれ構成する各一対の支持脚78A,78Bそれぞれの下端部(他端部)は、各ボイスコイルモータの発生推力を変位縮小率の逆数倍に拡大した推力で水平面内で駆動されるとともに、それぞれの駆動方向が支持脚毎に互いに異なっている。この場合、各支持脚自体に伸縮機構を設ける必要がなく、各支持脚の構造を簡略化することができるとともに、支持脚の伸縮動作の不具合そのものが発生することがない。この結果、高精度な支持脚の駆動制御、ひいては高精度な可動体の位置制御が可能となる。また、パラレルリンク機構38では、各支持脚の他端部を対応する動力伝達部及びボイスコイルモータが水平面内で駆動することから、支持脚の駆動に必要なスペースの少なくとも水平面に直交する鉛直方向(高さ方向)に関する寸法を極力小さくすることが可能となる。
また、本実施形態に係るステージ装置50によると、パラレルリンク機構38により、2次元面内で移動可能なステージ本体30上方で保持されたウエハテーブルWTBがステージ本体30に対して相対的に駆動されることから、ウエハテーブルWTBのステージ本体30に対する高精度な位置制御(相対位置の調整)を実現することが可能となる。しかも、パラレルリンク機構38は、ウエハテーブルWTBを6自由度方向に微小駆動することができるようになっているので、ウエハテーブルWTBのステージ本体30に対する6自由度方向の高精度な相対位置の調整が可能である。
また、本実施形態の露光装置100によると、ウエハWがウエハテーブルWTBに保持されるステージ装置50を具備するので、露光の際などに、ウエハWのステージ本体30に対する6自由度方向の位置を高精度に制御することが可能となる。この結果、露光装置100によると、レチクルステージRSTとウエハテーブルWTBとの相対位置の高精度な調整(レチクルとウエハとの高精度な重ね合わせ)及びウエハWの高精度なフォーカス・レベリング制御が可能となり、ひいては高精度な露光(レチクルに形成されたパターンのウエハ上への転写)を実現することが可能になる。
また、露光装置100では、パラレルリンク機構38を構成する各ボイスコイルモータの発熱が抑制されているので、その発熱に起因する雰囲気の温度揺らぎを抑制することができ、これによりレーザ干渉計によるウエハテーブルWTBの位置計測精度が向上し、この点においても重ね合わせ精度の向上が可能である。
なお、上記実施形態において、図14の変形例に示されるような、支持脚78A,78Bの可動体側の端部近傍の揺動を抑制するための揺動キャンセル機構としての首振り防止機構96A,96Bを、更に設けても良い。一方の首振り防止機構96Aは、支持脚78Aの上端部近傍の周囲を取り囲む状態で配置されたリング型の永久磁石92Aと、該永久磁石92Aを下側プレート58Aの上面から所定高さの位置で支持する支持部材94Aとから構成されている。ここで、永久磁石92Aとしては、図15に示されるような内周多極磁石が用いられている。他方の首振り防止機構96Bは、首振り防止機構96Aと同様に、内周多極磁石から成るリング型の永久磁石92Bと、該永久磁石を下側プレート58Aの上面から所定高さの位置で支持する支持部材94Bとから構成されている。
首振り防止機構96A,96Bによると、永久磁石92A,92Bの磁界の影響により、支持脚78A,78Bの可動体側の端部近傍の揺動を抑制することが可能となる。
また、パラレルリンク機構38を構成する支持脚78A,78Bには、常時ウエハテーブルWTBの自重がかかることから、上記実施形態の構成を採用した場合、ボイスコイルモータにウエハテーブルWTBの自重を支持するための推力を常時発生させる必要がある。しかし、このようにすると、ボイスコイルモータの発熱により、その周辺への熱的な影響が大きくなることが懸念される。かかる点に鑑みて、上記実施形態において、図16の変形例に示されるような補助機構120を、微動ユニット38A〜38Cのてこ部(74A,74B)のそれぞれに対して、更に設けることとしても良い。この補助機構120は、図16に示されるように、自重キャンセル機構としてのつる巻きばね101と、該つる巻きばね101の剛性をキャンセルする剛性キャンセル機構としての剛性キャンセラ110とを備えている。
前記つる巻きばね101は、圧縮コイルばねとも呼ばれ、圧縮力の作用によりフックの法則に従って縮み、その縮み量は、圧縮力の大きさに比例する。この場合、つる巻きばね101は、下側プレート58Bの上面に固定された固定部材103の側面(+A側面)とてこ部材74Aの側面(−A側面)との間に配置されている。このつる巻きばね101は、一端が固定部材103に固定され、他端がてこ部材74Aに固定されている。
前記剛性キャンセラ110は、下側プレート58Bの上面にその下端面が固定され、その側面(+A側面)の中央部に開口112aが形成された筐体112と、該筐体112の内部でA軸方向に関して対向する2面にそれぞれ埋め込まれた永久磁石114,116と、該永久磁石114,116の中間に配置された磁性体板118と、該磁性体板118がその一端に固定され、その他端がてこ部材74Aに固定された軸119とを備えている。
図17(A)には、磁性体板118のA軸方向の位置と剛性キャンセラ110の永久磁石が磁性体板118に及ぼす力との関係が示されている。この図17(A)において、横軸は磁性体板118のA軸方向の位置(永久磁石114と永久磁石116との中央の位置(中立位置という)を原点とする)を示す。また、この図17(A)において、曲線Faは、永久磁石116が磁性体板118に及ぼす力(磁気的吸引力)を示し、曲線Fbは、永久磁石114が磁性体板118に及ぼす力(磁気的吸引力)を示し、曲線Fabは、永久磁石116、永久磁石114がそれぞれ磁性体板118に及ぼす力の合力を示す。なお、この図17(A)では、磁性体版118が+A方向に移動させる力を正(+)の力としている。この図17(A)からわかるように、磁性体板118が中立位置にあるとき、曲線Fabが原点Oを通るので、磁性体板118には力が作用しない(両永久磁石による力が相殺される)ようになっており、また、磁性体板118が中立位置から離れれば離れるほど、磁性体板118に作用する力の絶対値が大きくなるようになっている。
図17(B)には、前記つる巻きばね101の縮み量と、つる巻きばね101に作用する力(圧縮力)との関係が、縮み量を横軸として示されている。この図17(B)からわかるように、つる巻きばね101に作用する力(すなわちつる巻きばね101が発生する力)が零のとき、つる巻きばね101の縮み量は零(つる巻きばね101が自然長)であり、つる巻きばね101に作用する力(つる巻きばね101が発生する力)が大きくなるのに比例して縮み量も大きくなる。ここで、ウエハテーブルWTBの質量の1/6(1本のつる巻きばね101が受け持つべき質量分)をMとすると、ウエハテーブルWTBの自重を支持した際につる巻きばね101の縮み量がNであれば、つる巻きばね101の発生する力のみでウエハテーブルWTBの自重を支持することができる(図17(B)参照)。
そこで、補助機構120では、つる巻きばね101が自然長からNだけ縮んだ状態で、剛性キャンセラ110の磁性体板118が中立位置となるように予め調整がなされている。これにより、補助機構120全体が発生する力(すなわちつる巻きばね101が発生する力と剛性キャンセラ110が発生する力の合力)を、図17(C)に点線で示されるように、ほぼ一定(M)とすることができる。このようにすることで、てこ部材74A,74Bを駆動しないときには、ボイスコイルモータ64A(及び64B)に駆動力を発生させなくとも、ウエハテーブルWTBの位置・姿勢を所定の状態に維持することができる。従って、ボイスコイルモータ64A(及び64B)の発熱による影響を極力低減することが可能となっている。この場合、図17(A)の曲線Fabの原点における接線の傾きと、図17(B)の直線の傾きの絶対値がほぼ同一となるようにつる巻きばね101のばね定数及び永久磁石114,116の磁力を調整しておく必要がある。
なお、上記実施形態では、パラレルリンク機構38を構成する微動ユニット38A〜38Cが備えるてこ部74A,74Bを含むてこ機構(動力伝達部)が変位縮小機構として構成された場合について説明したが、本発明がこれに限られるものではなく、例えばてこ機構が変位拡大機構として構成されていても良い。この場合、ボイスコイルモータ62A,62Bによるてこ部の駆動量を支持脚の駆動量に比べて小さくすることができる。
また、上記実施形態では、ボイスコイルモータ62A,62Bの推力を支持脚78A,78Bに伝達する動力伝達部の全てをてこ部74A,74Bを含むてこ機構によって構成する場合について説明したが、本発明がこれに限定されないことは勿論である。すなわち、6本の支持脚(連結棒)に個別に対応する6つの動力伝達部のうちの一部のみがてこ機構であっても良いし、てこ機構を用いることなく、6本の支持脚のそれぞれの下端部を水平面内で相互に異なる方向に個別に駆動する6つの駆動機構を前述の6つの動力伝達部に変えて設けることとしても良い。
なお、上記実施形態では、微動ユニット38A〜38Cの支持脚を駆動するため、ボイスコイルモータによりてこ部を水平面内で駆動する場合について説明したが、本発明がこれに限られるものではなく、図18に示される微動ユニット38A’のように、ウエハテーブルWTBの下面に支点を有するてこ部274A,274Bと、該てこ部274A,274Bに弾性ヒンジを介してそれぞれ接続された支持脚278A,278B、及び該支持脚278A,278Bを弾性ヒンジを介して連結する連結部280を備える構成の微動ユニットを採用しても良い。この場合、てこ部274A,274Bはボイスコイルモータにより、鉛直方向に駆動される。この図18に示される微動ユニット38A’を採用しても、上記実施形態と同等の効果を得ることができる。
なお、上記実施形態では、リンク機構の各支持脚(連結棒)を駆動する駆動機構としてボイスコイルモータを用いる場合について説明したが、これに限らず、リニアモータその他のリニアアクチュエータを駆動機構として採用しても良い。
また、上記実施形態では、パラレルリンク機構38を構成する微動ユニット38A(及び38B,38C)の微動ユニット本体60を一体成形する場合について説明したが、本発明がこれに限られるものではなく、同様の構成を各部につき別部材にて構成しても良いことは勿論である。
なお、上記実施形態では、光源としてKrFエキシマレーザ、ArFエキシマレーザ等の遠紫外域のパルスレーザ光源、あるいはF2レーザ(出力波長157nm)等の真空紫外光源を用いるものとしたが、これに限らず、Ar2レーザ(出力波長126nm)などの他の真空紫外光源、紫外域の輝線(g線、i線など)を出力する超高圧水銀ランプなどを用いても良い。また、例えば、真空紫外光として上記各光源から出力されるレーザ光に限らず、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(Er)(又はエルビウムとイッテルビウム(Yb)の両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。
なお、上記実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式等の走査型露光装置に本発明が適用された場合について説明したが、本発明の適用範囲がこれに限定されないことは勿論である。すなわちステップ・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置にも本発明は好適に適用できる。また、露光装置に限らず、レーザリペア装置、半導体検査装置、その他の試料を所定の移動面内で移動させる必要がある装置であれば、本発明のステージ装置を適用することができる。
なお、複数のレンズから構成される照明光学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み、光学調整をするとともに、多数の機械部品からなるレチクルステージやウエハステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより、上記実施形態の露光装置を製造することができる。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
また、上記実施形態では、本発明のパラレルリンク機構がウエハを搭載するウエハステージ装置に採用された場合について説明したが、これに限らず、マスクとしてのレチクルを搭載するレチクルステージなどにも広く適用することができる。
また、上記実施形態では、本発明が半導体製造用の露光装置に適用された場合について説明したが、これに限らず、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置や、プラズマディスプレイ、有機EL、薄膜磁気へッド、撮像素子、マイクロマシン、DNAチップなどを製造するための露光装置などにも本発明は広く適用できる。
また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。ここで、DUV(遠紫外)光やVUV(真空紫外)光などを用いる露光装置では一般的に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、螢石、フッ化マグネシウム、又は水晶などが用いられる。
以上のように、本発明のパラレルリンク機構では、少なくとも3本の連結棒(78A,78B)それぞれの一端には、第1ヒンジ部(89a,89b)をそれぞれ介して可動体(80,84,WTB)が連結されており、各連結棒それぞれの他端には第2ヒンジ部(87a,87b)を介して、前記各連結棒を個別に駆動するための駆動機構(62A,62B)で発生する推力を各連結棒に個別に伝達する動力伝達部(74A,76A,74B,76B)が連結されている。そして、動力伝達部の少なくとも1つとして、その作用点が第2ヒンジ部に接続され、その力点に駆動機構からの推力が作用するてこ機構が採用されている。従って、例えば、てこ機構を変位縮小機構として構成することにより、駆動機構によりてこ機構の力点を駆動することで、てこ機構の作用点に接続された第2ヒンジ部を介して連結棒の他端を、てこ機構の力点に比べて小さな変位で駆動することが可能となる。すなわち、駆動機構がボイスコイルモータなどである場合に、そのボイスコイルモータの制御精度に比べてより高精度な連結棒の駆動制御、ひいては高精度な可動体の位置制御が可能となる。勿論、てこ機構の力点に比べて連結棒の他端を大きな変位で駆動する場合には、てこ機構を変位拡大機構として構成すれば良い。
また、本発明のパラレルリンク機構では、少なくとも3本の連結棒(78A,78B)それぞれの一端には、第1ヒンジ部(89a,89b)をそれぞれ介して可動体(80,84,WTB)が連結されており、各連結棒それぞれの他端には第2ヒンジ部(87a,87b)を介して、前記各連結棒を個別に駆動するための駆動機構(62A,62B)で発生する推力を各連結棒に個別に伝達する動力伝達部(74A,76A,74B,76B)が連結されている。この場合、各連結棒それぞれの他端部は、駆動機構によって水平面内で駆動されるとともに、それぞれの駆動方向が互いに異なっている。従って、各連結棒自体に伸縮機構を設ける必要がなく、各連結棒の構造を簡略化することができるとともに、連結棒の伸縮動作の不具合が発生することがないので、結果的に高精度な連結棒の駆動制御、ひいては高精度な可動体の位置制御が可能となる。また、各連結棒の他端部を対応する駆動機構が水平面内で駆動することから、連結棒の駆動に必要なスペースの少なくとも水平面に直交する鉛直方向(高さ方向)に関する寸法を極力小さくすることが可能となる。さらに、各連結棒それぞれの他端部の水平面内での駆動方向が互いに異なっているので、例えば各連結棒(第1、第2ヒンジ部を含む)及び動力伝達部を、同一構成のユニットとしてそれぞれ構成することが可能である。
更に、本発明のステージ装置では、本発明のパラレルリンク機構により、2次元面内で移動可能なステージ(30)上方で保持されたテーブル(WTB)がステージに対して相対的に駆動されることから、テーブルのステージに対する高精度な位置制御を実現することが可能となる。
更に、本発明の露光装置では、基板(W)が前記物体として前記テーブルに保持される本発明のステージ装置を具備するので、露光の際などに、基板の位置を高精度に制御することが可能になり、結果的に高精度な露光(マスクに形成されたパターンの基板上への転写)が可能になる。
本発明のパラレルリンク機構は、可動体の少なくとも3自由度方向の位置又は姿勢を制御するのに適している。また、本発明のステージ装置は、物体を2次元面内で粗動するとともに少なくとも3自由度方向に微動するのに適している。また、本発明の露光装置は、マスクに形成されたパターンを基板に転写するのに適している。
本発明の一実施形態に係る露光装置の概略構成を示す図である。 図1のウエハステージ装置を示す斜視図である。 図2のウエハステージを取り出して拡大して示す図である。 図3のウエハテーブルを取り外した状態を示す図である。 図5(A)、図5(B)は、微動ユニット38Aを取り出して示す斜視図である。 図5(A)の分解斜視図である。 図5(B)の微動ユニット38Aから微動ユニット本体60を取り出して示す斜視図である。 図7の微動ユニット本体をA軸方向から見た図である。 図9(A)、図9(B)は、微動ユニットの駆動原理を説明するための図である。 ウエハテーブルの6自由度方向の駆動を説明するための図(その1)である。 ウエハテーブルの6自由度方向の駆動を説明するための図(その2)である。 ウエハテーブルの6自由度方向の駆動を説明するための図(その3)である。 ウエハテーブルの6自由度方向の駆動を説明するための図(その4)である。 微動ユニットに首振り防止機構を設けた変形例に係るリンク機構を示す図である。 首振り防止機構を構成する永久磁石92Aを示す図である。 自重キャンセル機構及び剛性キャンセル機構を設けた変形例に係るリンク機構を示す図である。 図17(A)〜図17(C)は、図16の機構の作用を説明するための図である。 微動ユニットの変形例を示す図である。
符号の説明
10…露光装置、30…ウエハステージ本体(ステージ)、38…パラレルリンク機構、58A…上側プレート(制限機構の一部)、58B…下側プレート(制限機構の一部)、62A,62B…ボイスコイルモータ(駆動機構)、74A,74B…てこ部(動力伝達部の一部、てこ機構の一部)、76A,76B…スライド部(動力伝達部の一部、てこ機構の一部)、75a,75b…作用点、78A,78B…支持脚(連結棒)、80…連結部(可動体の一部)、84…アタッチメント(可動体の一部)、87a,87b…弾性ヒンジ(第2ヒンジ部)、89a,89b…弾性ヒンジ(第1ヒンジ部)、96A,96B…首振り防止機構(揺動キャンセル機構)、100…露光装置、101…つる巻きばね(自重キャンセル機構)、110…剛性キャンセラ(剛性キャンセル機構)、R…レチクル(マスク)、W…ウエハ(物体、基板)、WTB…ウエハテーブル(テーブル、可動体の一部)。

Claims (16)

  1. 可動体の少なくとも3自由度方向の位置又は姿勢を制御するパラレルリンク機構であって、
    前記可動体に第1ヒンジ部をそれぞれ介してそれぞれの一端が連結された少なくとも3本の連結棒と;
    前記各連結棒を個別に駆動するための少なくも3つの駆動機構と;
    前記少なくとも3本の連結棒それぞれの他端に第2ヒンジ部を介して連結され、対応する駆動機構で発生する推力を各連結棒に個別に伝達する動力伝達部と;を備え、
    前記動力伝達部の少なくとも1つが、その作用点が前記第2ヒンジ部に接続され、その力点に前記駆動機構からの推力が作用するてこ機構であることを特徴とするパラレルリンク機構。
  2. 前記動力伝達部の全てが、前記てこ機構であることを特徴とする請求項1に記載のパラレルリンク機構。
  3. 前記てこ機構は、変位縮小機構であることを特徴とする請求項1又は2に記載のパラレルリンク機構。
  4. 前記可動体は、少なくとも鉛直方向に駆動され、
    前記各連結棒の他端部は、水平面内で直線駆動されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のパラレルリンク機構。
  5. 前記てこ機構の運動方向を所望の面内方向に非接触にて制限する制限機構を更に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のパラレルリンク機構。
  6. 前記制限機構は、前記てこ機構を、前記所望の面の法線方向の一側と他側で非接触で挟持する一対の気体静圧軸受を含むことを特徴とする請求項5に記載のパラレルリンク機構。
  7. 前記てこ機構に設けられ、前記可動体の自重をキャンセルする自重キャンセル機構と;
    前記自重キャンセル機構の剛性をキャンセルする剛性キャンセル機構と:を更に備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のパラレルリンク機構。
  8. 可動体の少なくとも3自由度方向の位置又は姿勢を制御するパラレルリンク機構であって、
    前記可動体の互いに異なる少なくとも3箇所に、第1ヒンジ部をそれぞれ介してそれぞれの一端が連結された少なくとも3本の連結棒と;
    前記連結棒を個別に駆動するための少なくとも3つの駆動機構と;
    前記少なくとも3本の連結棒それぞれの他端に第2ヒンジ部を介して連結され、対応する駆動機構で発生する推力を各連結棒に個別に伝達する動力伝達部と;を備え、
    前記各連結棒それぞれの他端部は、前記駆動機構によって水平面内で直接駆動されるとともに、それぞれの駆動方向が互いに異なることを特徴とするパラレルリンク機構。
  9. 前記動力伝達部に設けられ、前記可動体の自重をキャンセルする自重キャンセル機構と;
    前記自重キャンセル機構の剛性をキャンセルする剛性キャンセル機構と:を更に備えることを特徴とする請求項8に記載のパラレルリンク機構。
  10. 前記各連結棒は、その一部が肉抜きされていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のパラレルリンク機構。
  11. 前記少なくとも3本の連結棒のうちの任意の連結棒、対応する動力伝達部及びこれら両者を連結する第2ヒンジ部は、一体成形されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のパラレルリンク機構。
  12. 前記駆動機構は、ボイスコイルモータを含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のパラレルリンク機構。
  13. 前記連結棒の前記可動体側の端部近傍の揺動を抑制する揺動キャンセル機構を更に備えることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のパラレルリンク機構。
  14. 2次元面内で移動可能なステージと;
    該ステージ上方で、物体を保持するテーブルと;
    前記可動体として前記テーブルを前記ステージに対して相対的に駆動する請求項1〜13のいずれか一項に記載のパラレルリンク機構と;を備えるステージ装置。
  15. 前記パラレルリンク機構は、前記テーブルを前記ステージに対して6自由度方向に駆動することを特徴とする請求項14に記載のステージ装置。
  16. マスクに形成されたパターンを基板に転写する露光装置であって、
    基板が前記物体として前記テーブルに保持される請求項14又は15に記載のステージ装置を具備することを特徴とする露光装置。
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