JP2006303312A - ステージ装置及び露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高精度なステージの移動を実現する
【解決手段】補助カウンタマス75が、少なくともY軸方向に移動可能なレチクルステージRSTの重心位置と、レチクルステージのY軸方向への移動による反力によりレチクルステージとは反対方向に移動するカウンタマス20の重心位置とを一致させるように移動するので、レチクルステージの重心に駆動力を作用させた場合に、レチクルステージとカウンタマスの重心が一致していることにより、ステージの移動に伴う反力がカウンタマスの重心に作用させることができる。これにより、カウンタマスに水平面内での回転方向のトルクを生じさせないので、カウンタマスの回転による影響を受けることなく高精度なステージの移動を実現することができる。
【選択図】図2
【解決手段】補助カウンタマス75が、少なくともY軸方向に移動可能なレチクルステージRSTの重心位置と、レチクルステージのY軸方向への移動による反力によりレチクルステージとは反対方向に移動するカウンタマス20の重心位置とを一致させるように移動するので、レチクルステージの重心に駆動力を作用させた場合に、レチクルステージとカウンタマスの重心が一致していることにより、ステージの移動に伴う反力がカウンタマスの重心に作用させることができる。これにより、カウンタマスに水平面内での回転方向のトルクを生じさせないので、カウンタマスの回転による影響を受けることなく高精度なステージの移動を実現することができる。
【選択図】図2
Description
本発明はステージ装置及び露光装置に係り、更に詳しくは、少なくとも水平面内の第1軸方向に移動可能なステージを備えるステージ装置及び該ステージ装置を備える露光装置に関する。
近年、半導体素子、液晶表示素子等を製造するリソグラフィ工程においては、マスク又はレチクル(以下、「レチクル」と総称する)とウエハ又はガラスプレート等の感光物体(以下、「ウエハ」と総称する)とを所定の走査方向(スキャン方向)に沿って同期移動しつつ、レチクルのパターンを投影光学系を介してウエハ上に転写する、ステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ)などが比較的多く用いられるようになってきた。
しかるに、走査型露光装置では、ウエハ側に加え、レチクル側にも、レチクルを駆動する駆動装置が必要である。最近の走査型露光装置では、レチクルの駆動装置として、レチクル定盤上にエアベアリング等により浮上支持されたレチクルステージを、例えば一対のリニアモータによって走査方向に所定ストローク範囲で駆動するとともに、走査方向及び非走査方向に微小駆動する装置が採用されている。また、レチクルの駆動装置としては、走査方向に直交する非走査方向(非スキャン方向)の両側に配置された一対のリニアモータによって、走査方向に所定ストローク範囲で駆動されるレチクル粗動ステージと、該レチクル粗動ステージに対して、スキャン方向及び非スキャン方向及びヨーイング方向にボイスコイルモータ等によって微少駆動されるレチクル微動ステージとを有する粗微動構造のステージ装置も用いられている。
また、レチクルステージの駆動に応じてリニアモータの固定子に生じる反力がレチクル定盤の振動要因や姿勢変化の要因となるのを極力抑制するため、前記反力を受けて、運動量保存則に従って、レチクルステージとは反対方向に移動するカウンタマス(錘部材)を有するカウンタマス機構が設けられたレチクルステージ装置もある。
この種の走査型露光装置が採用するレチクルステージ装置においては、レチクルステージを走査方向に駆動するために、一対のリニアモータの発生推力を、各リニアモータの推力の作用点とレチクルステージの重心との間の距離に応じて配分する必要がある。
このように駆動する場合、各リニアモータの発生推力の反力により、カウンタマスがレチクルステージの移動方向と反対方向のみならず、水平面内で回転してしまう場合がある。
本発明は、上述した事情の下になされたものであり、第1の観点からすると、少なくとも水平面内の第1軸方向に移動可能なステージ(RST)と;前記ステージの第1軸方向への移動による反力により前記ステージとは反対方向に移動するカウンタマス(20)と;前記ステージの重心位置と、前記カウンタマスの重心位置とを一致させるように移動する移動装置(75)と;を備えたことを特徴とするステージ装置である。
これによれば、ステージの重心に駆動力を作用させた場合に、ステージとカウンタマスの重心が一致していることにより、ステージの移動に伴う反力がカウンタマスの重心に作用し、カウンタマスに水平面内での回転方向のトルクが生じないので、カウンタマスの回転による影響を受けることなく高精度なステージの移動を実現することができる。
本発明は第2の観点からすると、マスクステージ(RST)に載置されたマスク(R)のパターンを基板ステージ(WST)に載置された基板(W)に転写する露光装置であって、前記マスクステージと前記基板ステージとの一方を前記ステージとして含む本発明のステージ装置を備えることを特徴とする露光装置である。
これによれば、高精度な露光を実現することが可能である。
なお、本発明を分かりやすく説明するために、一実施形態を表す図面の符号に対応付けて説明したが、本発明が当該実施形態に限定されるものでないことは言うまでもない。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
図1には、一実施形態に係る露光装置10の概略的な構成が示されている。この露光装置10は、ステップ・アンド・スキャン方式の走査型投影露光装置、すなわちいわゆるスキャニング・ステッパである。
この露光装置10は、照明ユニットIOP、マスクとしてのレチクルRをY軸方向に所定のストロークで駆動するとともに、X軸方向、Y軸方向及びθz方向(Z軸回りの回転方向)に微少駆動するレチクルステージ装置12、投影光学系PL、基板としてのウエハWを保持してXY平面内でXY2次元方向に移動するウエハステージWST、及びこれらの制御系、並びに投影光学系PLなどが搭載されたボディBD等を備えている。
前記照明ユニットIOPは、光源及び照明光学系を含み、その内部に配置された視野絞り(マスクキングブレード又はレチクルブラインドとも呼ばれる)で規定される矩形又は円弧状の照明領域にエネルギビームとしての照明光ILを照射し、回路パターンが形成されたレチクルRを均一な照度で照明する。ここでは、照明光ILとしては、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)あるいはF2レーザ光(波長157nm)などの真空紫外光が用いられるものとする。
前記レチクルステージ装置12は、照明ユニットIOPの下方に配置されている。レチクルステージ装置12は、図1からわかるように、照明ユニットIOPの下方に所定間隔をあけて配置された、後述する第2コラム234の天板部を構成するレチクルステージ定盤16の上方に載置されている。
レチクルステージ定盤16は、後述する第2コラム234を構成する例えば4本の脚241(但し、図1における紙面奥側の2本の脚241は図示省略)によって略水平に支持されている。このレチクルステージ定盤16は、概略板状の部材から成り、そのほぼ中央には、照明光ILを通過させるためのX軸方向を長手方向とする矩形開口16bがZ軸方向に連通状態で形成されている。このレチクルステージ定盤16の上面がレチクルステージRSTの移動面とされている。
前記レチクルステージRSTは、レチクルステージ定盤16の上面(移動面)の上方に例えば数μm程度のクリアランスを介して浮上支持されている。このレチクルステージRST上には、レチクルRが、例えば真空吸着(又は静電吸着)により固定されている。レチクルステージRSTは、後述するレチクルステージ駆動系により、投影光学系PLの光軸AXに垂直なXY平面内で2次元的に(X軸方向、Y軸方向及びXY平面に直交するZ軸回りの回転方向(θz方向)に)微少駆動可能であるとともに、レチクルステージ定盤16上をY軸方向に指定された走査速度で駆動可能となっている。なお、レチクルステージ装置12の詳細な構成等については後に詳述する。
前記投影光学系PLは、レチクルステージRSTの図1における下方でボディBDを構成する第1コラム232に保持されている。ここで、ボディBDの構成について説明する。
ボディBDは、クリーンルームの床面F上に設置された第1コラム232と、この第1コラム232の上面に設置された第2コラム234とを備えている。第1コラム232は、4本の脚部237(但し、図1における紙面奥側の2本の脚部237は図示省略)と、これらの脚部237の上端面がその下端面にそれぞれ接続されるとともに、第1コラム232の天井を構成する鏡筒定盤238とを備えている。
各脚部237は、床面に設置された支柱240と、この支柱240の上部に設けられた防振ユニット239とを備えている。各防振ユニット239によって、床面Fからの微振動がマイクロGレベルで絶縁され、鏡筒定盤238に殆ど伝達されないようになっている。鏡筒定盤238は、そのほぼ中央部に、不図示の円形開口が形成され、この開口内に投影光学系PLがその光軸AX方向をZ軸方向として上方から挿入されている。
投影光学系PLの鏡筒の高さ方向のほぼ中央部には、フランジFLGが設けられ、該フランジFLGを介して投影光学系PLが鏡筒定盤238によって支持されている。鏡筒定盤238の上面には、投影光学系PLを取り囲む位置に、前述の4本の脚241(但し、図1における紙面奥側の2本の脚241は図示省略)の下端が固定されており、これらの脚241の上部に前述のレチクルステージ定盤16が載置され、水平に支持されている。すなわち、レチクルステージ定盤16とこれを支持する4本の脚241とによって第2コラム234が構成されている。
前記投影光学系PLとしては、ここでは両側テレセントリックな縮小系、かつ共通のZ軸方向の光軸を有する複数枚のレンズエレメントから成る屈折光学系が用いられている。この投影光学系PLの投影倍率βは、例えば1/4あるいは1/5である。このため、前述の如く、照明ユニットIOPからの照明光ILによりレチクルRが照明されると、レチクルRに形成された前述の照明領域内の回路パターンが投影光学系PLによりウエハW上の照明領域と共役な照明光ILの照射領域(露光領域)に縮小投影され、回路パターンの縮小像(部分等立像)が転写形成される。
前記ウエハステージWSTは、ウエハホルダ25を介してウエハWを真空吸着等により保持し、例えばリニアモータ等を含むウエハ駆動系60(図1では不図示、図5参照)によって、ステージベースBSの上面に沿ってXY2次元方向に自在に駆動されるようになっている。ステージベースBSは、複数の防振ユニット86を介してほぼ水平に支持されており、防振ユニット86によって、床面FからステージベースBSに伝達される微振動(暗振動)が例えばマイクロGレベルで絶縁されるようになっている。なお、この防振ユニット86として、ステージベースBSの一部に取り付けられた半導体加速度計等の振動センサの出力に基づいてステージベースBSを積極的に制振するいわゆるアクティブ防振装置を用いることも可能である。
前記ウエハホルダ25の−Y側の端部には、平面鏡から成るY移動鏡56YがX軸方向に延設されている。このY移動鏡56Yにほぼ垂直にY軸レーザ干渉計57Yからの測長ビームが投射され、その反射光がY軸レーザ干渉計57Y内部のディテクタによって受光され、Y軸レーザ干渉計57Y内部の参照鏡の位置を基準としてY移動鏡56Yの位置、すなわちウエハWのY位置が検出される。
同様に、ウエハホルダ25の+X側の端部には、平面鏡から成るX移動鏡がY軸方向に延設されている(不図示)。そして、このX移動鏡を介してX軸レーザ干渉計57Y(図1では不図示、図5参照)によって上記と同様にしてX移動鏡の位置、すなわちウエハWのX位置が検出される。上記2つのレーザ干渉計の検出値(計測値)は主制御装置70に供給され、主制御装置70では、上記2つのレーザ干渉計の検出値をモニタしつつウエハ駆動系を介してウエハステージWSTの位置制御を行うようになっている。
次にレチクルステージ装置12について詳細に説明する。図2には、レチクルステージ装置12の構成部分が平面図にて示されている。
レチクルステージ装置12は、図2に示されるように、レチクルステージ定盤16上方に配置されたレチクルステージRST、及び該レチクルステージRSTを取り囲む状態で、レチクルステージ定盤16上方に配置されたカウンタマス本体20、及びレチクルステージRSTを駆動するレチクルステージ駆動系等を備えている。
前記カウンタマス本体20は、図2から分かるように、平面視矩形の枠状の形状を有し、下面の四隅近傍に設けられた差動排気型の気体静圧軸受34により、レチクルステージ定盤16上面に対して非接触で支持されている。このため、このカウンタマス本体20は、水平方向の力の作用により自由運動を行う。
このカウンタマス本体20の+X側端面には、図2に示されるように、2つのトリムモータTM1,TM2の可動子88a1,88a2の一端が固定されている。そしてこれら可動子88a1,88a2には、固定子88b1,88b2が係合しており、可動子88a1及び固定子88b1によって、カウンタマス本体20をX軸方向に微小駆動して、カウンタマス本体20のX軸方向の位置調整を行うトリムモータTM1が構成され、可動子88a2及び固定子88b2によって、カウンタマス本体20をX軸方向に微小駆動して、カウンタマス本体20のX軸方向の位置調整を行うトリムモータTM2が構成されている。各モータの発生推力を異ならせることによりカウンタマス本体20をZ軸回りの回転方向に微小駆動することも可能である。
また、カウンタマス本体20の+Y側端面には、トリムモータTM3の可動子88a3の一端が固定されている。そして該可動子88a3には固定子88b3が係合しており、可動子88a3、固定子88b3によって、カウンタマス本体20をY軸方向に微小駆動して、カウンタマス本体20のY軸方向の位置調整を行うトリムモータTM3が構成されている。
トリムモータTM1〜TM3を構成する各固定子88b1,88b2,88b3は、レチクルステージ定盤16とは物理的に分離された状態で床面F上で支持された平面視(上方から見て)略L字状の支持部材89に支持されている。
前記カウンタマス本体20の内部空間(枠内)には、−X側端部近傍、+X側端部近傍にY軸方向に伸びるY軸固定子22a、22bがそれぞれ配置され、これらY軸固定子22a、22bの内側にY軸方向に伸びるY軸ガイド24a,24bがそれぞれ配置されている。
これらY軸固定子22a、22b及びY軸ガイド24a,24bそれぞれの+Y側の端部は、カウンタマス本体20の+Y側の辺の内壁面に固定され、それぞれの−Y側の端部は、カウンタマス本体20の−Y側の辺の内壁面に固定されている。すなわち、これらY軸固定子22a、22b及びY軸ガイド24a,24bは、カウンタマス本体20の+Y側辺と−Y側辺の相互間に架設されている。この場合、Y軸固定子22a,22bは平面視で図2における左右対称に配置され、Y軸ガイド24a,24bは平面視で図2における左右対称に配置されている。
前記Y軸固定子22a、22bのそれぞれは、XZ断面T字状の形状を有し、Y軸方向に沿って所定ピッチで配置された複数の電機子コイルを有する電機子ユニットから成る。
前記Y軸ガイド24a,24bは、XZ断面矩形の形状を有し、その周囲の四面(上面、下面、右側面、左側面)の平坦度が高く設定されている。
前記レチクルステージRSTは、図2に示されるように、Y軸ガイド24a,24bに沿って移動するレチクル粗動ステージ28と、該レチクル粗動ステージ28に対してX軸方向、Y軸方向及びθz方向(Z軸回りの回転方向)に3つのアクチュエータ(ボイスコイルモータ)54a,54b,54cにより微小駆動されるレチクル微動ステージ30とを備えている。
これを更に詳述すると、前記レチクル粗動ステージ28は、平面視(上方から見て)逆U字状の形状を有し、そのU字の両端部(Y軸方向を長手方向とする部分)が、不図示ではあるがXZ断面が矩形枠状でY軸方向に伸び、その内部にY軸ガイド24a,24bがそれぞれ挿入された状態となっている。これらU字の両端部それぞれの内面(4面)には、複数の差動排気型の気体静圧軸受が設けられており、これら複数の差動排気型の気体静圧軸受により、Y軸ガイド24a、24bと粗動ステージとのZ軸方向及びX軸方向の間隔が数μm程度に維持されるようになっている。また、レチクル粗動ステージ28の−X側端面及び+X側端面には、磁極ユニットから成るY軸可動子48a,48bが設けられている。
前記Y軸可動子48a,48bは、図2に示されるように、前述した一対のY軸固定子22a,22bにそれぞれ係合し、レチクルステージRSTをY軸方向に駆動する、ムービングマグネット型の電磁力駆動リニアモータから成る一対のY軸リニアモータLMa,LMbを、それぞれ構成する。なお、Y軸リニアモータLMa,LMbとして、ムービングコイル型のリニアモータを用いても良い。
前記レチクル微動ステージ30は、真空チャックや静電チャック等から成るレチクルホルダを備え、該レチクルホルダによってレチクルRが吸着保持されている。このレチクル微動ステージ30上面の−X側端部には、X軸移動鏡62XがY軸方向に延設されており、レチクル微動ステージ30の−Y側端部には、Y軸移動鏡(たとえば、一対のレトロリフレクタ等から構成される)62Y1、62Y2が設けられている。
レチクル微動ステージ30と前述のレチクル粗動ステージ28との間には、3つの水平駆動用のボイスコイルモータ54a〜54cが設けられている。これらのボイスコイルモータ54a〜54cのうち、1つのボイスコイルモータ54cは、図2に示されるように、レチクル微動ステージ30の+X側に設けられ、その他2つのボイスコイルモータ54a,54bは、レチクル微動ステージ30の+Y側に設けられている。
これらのボイスコイルモータ54a〜54cのそれぞれは、レチクル粗動ステージ28側に固定された側面視T字状の電機子ユニットから成る固定子と、レチクル微動ステージ30側に固定され、前記固定子に対して、図2中の矢印方向に微小駆動される磁極ユニットから成る可動子とを有している。すなわち、レチクル微動ステージ30は、ボイスコイルモータ54cにより、レチクル粗動ステージ28に対してX軸方向に微小駆動されるとともに、ボイスコイルモータ54a,54bにより、レチクル粗動ステージ28に対してY軸方向及びθz方向に微小駆動されるようになっている。
レチクル微動ステージ30上のX軸移動鏡62Xの反射面に向けてX軸干渉計69Xからの干渉計ビームが照射され、干渉計ではその反射光を受光して基準面に対する相対変位を計測することにより、レチクル微動ステージ30のX軸方向に関する位置を計測する。
一方、レチクル微動ステージ30上の一対のY軸移動鏡62Y1,62Y2の反射面に向けて、一対のダブルパス干渉計(以下、Y軸干渉計と呼ぶ)69Y1,69Y2からの干渉計ビームが照射される。各干渉計ビームは、Y軸移動鏡62Y1,62Y2を介して、レチクルステージ定盤16上に設けられた反射面21a,21bに照射され、該反射面21a,21bで反射したそれぞれの反射光が同一光路を戻り、それぞれのY軸干渉計で受光され、それぞれのY軸移動鏡62Y1,62Y2の基準位置からのY軸方向に関する相対位置が計測される。また、Y軸干渉計69Y1,69Y2による各計測結果に基づいて、レチクル微動ステージ30のヨーイング量(θz回転量)を計測することが可能となっている。
各干渉計69X,69Y1,69Y2の計測値は、図5の主制御装置70に供給され、該主制御装置70によって前述のリニアモータLMa,LMb、ボイスコイルモータ54a〜54cが制御され、レチクル微動ステージ30の3自由度方向の位置及び姿勢制御が行われるようになっている。なお、図1においては、代表的に干渉計69Y2が図示されている。
ここで、一方のリニアモータLMbには、可動子と固定子とのX軸方向及びY軸方向に関する位置関係を検出するための2次元エンコーダENC1が設けられている(図5参照)。この場合、リニアモータLMbの可動子48bに2次元エンコーダENC1を構成するヘッドH1が設けられ、リニアモータLMbの固定子22bに2次元エンコーダENC1を構成する2次元スケールS1が設けられている。
また、カウンタマス本体20の下面(+Y側端部近傍)とレチクルステージ定盤16の上面との間にも、2つの2次元エンコーダENC2a、ENC2bが設けられている。この場合、カウンタマス本体20の下面にヘッドH2a,H2bが設けられ、レチクルステージ定盤16の上面に2次元スケールS2a,S2bが設けられている。
各エンコーダENC1,ENC2a,ENC2bによる計測結果は図5の主制御装置70に送られるようになっている。主制御装置70では、レチクル粗動ステージ28のレチクルステージ定盤16基準の位置を、カウンタマス本体20とレチクルステージ定盤16との相対位置関係を計測する2次元エンコーダENC2a,ENC2bによる検出結果と、レチクル粗動ステージ28とカウンタマス本体20との相対位置関係を計測するエンコーダENC1による検出結果とに基づいて検出する。
ところで、本実施形態のレチクルステージ装置12においては、図2に示されるように、カウンタマス本体20の+X側端部近傍に補助マス75が設けられている。この補助マス75は、X軸駆動用のリニアモータ77を介してカウンタマス本体20に取り付けられており、該リニアモータ77を介して、X軸に沿って駆動されるようになっている。
補助マス75の+X側面には反射面が形成されており、該反射面に対向するように補助マス75の+X側に設けられた干渉計79により補助マスのX軸方向に関する位置が検出され、その検出値が主制御装置70(図5参照)に出力されるようになっている。
なお、本実施形態においては、レチクルステージRSTのY軸に沿った移動により、リニアモータLMa,LMbの固定子22a、22bに反力が作用し、リニアモータLMa,LMbの固定子22a、22b、カウンタマス本体20、及びガイド24a、24bを含む構造体がレチクルステージRSTとは反対方向に移動するようになっている。従って、以下においては、この構造体をレチクルステージ用カウンタマスと呼ぶものとする。また、レチクルステージ用カウンタマスと補助マス75及び該補助マス75を駆動するリニアモータ77とを含んでカウンタマス全体と呼ぶものとする。
次に、前述した補助マス75をカウンタマス本体20に設けた理由等について、図3(A)、図3(B)及び図4に基づいて説明する。
図3(A)には、レチクルステージRSTの重心GRとレチクルステージ用カウンタマス(但し、図3(A)では補助マス75が設けられていない状態が図示されている)の重心GCのX軸方向に関する位置関係等が模式的に示されている。この図3(A)の上半部の図に示されるように、レチクルステージRSTの重心GRの位置は、リニアモータLMa、LMbが推力を発生する点(作用点)A、作用点Bから等距離の位置には存在しないものとし、図3(A)に示されるように、作用点Aからの距離がa、作用点Bからの距離がb(<a)であるものとする。
このような場合に、レチクルステージRST(の重心)に対してY軸に平行な方向の推力を作用させるためには、それぞれのリニアモータLMa,LMbに、次式(1)に示される関係を満たすような推力Fa,Fbを発生させる必要がある。
Fa×a=Fb×b…(1)
この場合、図3(A)の下半部の図に示されるように、リニアモータLMa,LMbの固定子には、各リニアモータLMa,LMbが発生した推力の反力(−Fa及び−Fb)が作用するようになっている。ここで、図3(A)に示されるように、重心CGの位置が作用点Aから距離a’で、かつ作用点Bから距離b’の位置にあり、レチクルステージRSTの重心GRとレチクルステージ用カウンタマスの重心GCとのX軸方向位置が一致していない場合には、モーメントの関係からレチクルステージ用カウンタマスの重心GCに時計回り方向のトルクが生じてしまうことになる。
この場合、図3(A)の下半部の図に示されるように、リニアモータLMa,LMbの固定子には、各リニアモータLMa,LMbが発生した推力の反力(−Fa及び−Fb)が作用するようになっている。ここで、図3(A)に示されるように、重心CGの位置が作用点Aから距離a’で、かつ作用点Bから距離b’の位置にあり、レチクルステージRSTの重心GRとレチクルステージ用カウンタマスの重心GCとのX軸方向位置が一致していない場合には、モーメントの関係からレチクルステージ用カウンタマスの重心GCに時計回り方向のトルクが生じてしまうことになる。
この時計回り方向のトルクが生じると、レチクルステージRSTの重心GRにY軸方向の推力を作用させているにもかかわらず、レチクルステージRSTをY軸方向に並進させることができなくなる。
そこで、本実施形態では、上記トルクの発生を防止するために、レチクルステージ用カウンタマスの重心GCから距離Lだけ離れた位置に補助マス75を設けることにより、図3(B)に示されるように、カウンタマス全体の重心を(a−a’)だけずらし、カウンタマス全体の重心GC’とレチクルステージRSTの重心とを一致させる(静的な重心を一致させる)こととしている。ここで、レチクルステージRSTの重心位置とカウンタマス全体の重心GC’とを一致させるとは、それぞれの重心位置を一致させるのみならず、所定の軸方向に関して一致させる場合も含んでいる。
この場合の距離Lは、重心回りのM1とM2とのモーメントの釣り合いから、次式(2)にて求められる。
L=(M1+M2)(a−a’)/M2 …(2)
ところで、レチクルステージRSTでは、レチクル微動ステージ30がボイスコイルモータ54cによりX軸方向に微小駆動されることから、これに応じて、レチクルステージRSTの重心GRもX軸方向に移動する。
図4の上半部の図には、レチクルステージRSTの重心GRがΔxだけ移動した状態が模式的に示されている。この場合の、レチクルステージRSTの重心GRの移動量は、レチクル微動ステージ30のX軸方向に関する位置を検出するX軸干渉計69Xの検出結果に基づいて算出できる。
この場合、レチクルステージRSTの重心GRの移動に追従するように、カウンタマス全体の重心GC’を移動させる必要があるので、補助マス75をリニアモータ77を介してΔyだけ移動する。この場合における補助マス75の移動量Δyは、重心回りのM1とM2とのモーメントの釣り合いから、次式(3)にて求めることができる。
Δy=L−(M1+M2)(a−a’−Δx)/M2 …(3)
また、この式(3)と上述した式(2)とにより、次式(4)が得られる。
Δy=(M1+M2)×Δx/M2 …(4)
従って、本実施形態においては、レチクルステージRSTの重心の移動量Δxに応じて、式(4)に基づいて、補助マス75をΔyだけ駆動することにより、レチクルステージRSTの重心(動的な重心)GRとカウンタマス全体の重心(動的な重心)GC’とのX軸方向に関する位置を常に一致させるようにしている。
このようにすることで、リニアモータLMa、LMbによる反力がカウンタマス全体の重心GC’に作用するようになっているので、図3(A)のように、補助マス75を設けない場合において発生していたカウンタマス全体の回転を防止することが可能となっている。
上述のように構成された本実施形態の露光装置10によると、通常のスキャニング・ステッパと同様に、レチクルアライメント、不図示のアライメント系のベースライン計測、並びにEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)方式のウエハアライメント等の所定の準備作業が行われた後、以下のようにしてステップ・アンド・スキャン方式の露光動作が行なわれる。
まず、ウエハWのXY位置が、ウエハW上の最初のショット領域(ファースト・ショット)の露光のための走査開始位置(加速開始位置)となるように、ウエハステージWSTが移動される。同時に、レチクルRの位置が走査開始位置となるように、レチクルステージRSTが移動される。そして、2次元エンコーダENC1,ENC2a,ENC2b、X軸干渉計69X、Y軸干渉計69Y1,69Y2によって計測されたレチクルRの位置情報、及びウエハ側のY軸レーザ干渉計57Y及びX軸レーザ干渉計によって計測されたウエハWの位置情報に基づき、レチクルR(レチクルステージRST)とウエハW(ウエハステージWST)とを同期移動させることにより、走査露光が行なわれる。
このようにして、最初のショット領域に対するレチクルパターンの転写が終了すると、ウエハステージWSTが非走査方向(X軸方向)に1ショット領域分だけステッピングされた後、次のショット領域に対する走査露光が行なわれる。このようにして、ショット間ステッピング動作と走査露光とが順次繰り返され、ウエハW上に複数のショット領域にレチクルRのパターンが転写される。
上記の走査露光に際して、主制御装置70によりウエハステージWSTに対するレチクルステージRSTの追従制御が行われるが、この際にレチクルステージRSTの移動に伴う反力が、上記カウンタマス全体の移動によりキャンセルされている。
また、上述したように、レチクル微動ステージ30のX軸方向に関する移動に追従して、補助マス75をX軸方向に移動し、レチクルステージRSTの重心GRとカウンタマス全体の重心GC’とを一致させるようにしている。
従って、本実施形態では、レチクルステージRSTの駆動時に、該レチクルステージRSTの駆動に伴って生じる反力(X軸方向及びY軸方向の反力)を確実にキャンセルし、かつ反力に起因するヨーイングモーメントの発生を防止することができるので、レチクルステージRSTの駆動に伴う振動を抑制し、かつ、高精度なレチクルステージRSTの移動及び位置決めを実現することが可能となっている。
また、本実施形態では、上記の反力キャンセルのため、レチクルステージ定盤16上方をレチクルステージ用カウンタマスが移動する際に、その基準位置からのずれ量が許容値を超えないように、例えば露光に影響を与えない適宜なときに、主制御装置70により前述の3つのトリムモータTM1,TM2,TM3を用いてカウンタマス本体20を所定の基準位置に戻すようになっている。
この場合、トリムモータTM1,TM2,TM3がボディBDとは振動的に分離された支持定盤69により支持されているので、各モータの固定子に発生する振動は、床面Fに逃がされるようになっており、投影光学系PL等への振動の伝達が防止されている。
以上詳細に説明したように、本実施形態のレチクルステージ装置12によると、Y軸方向に移動可能なレチクルステージRSTの重心GRの位置(本実施形態ではX軸方向に関する位置)と、レチクルステージRSTのY軸方向への移動による反力によりレチクルステージRSTとは反対方向に移動するカウンタマス全体の重心GC’の位置(X軸方向に関する位置)とを一致させるように、補助マス75をリニアモータ77を介してX軸方向に移動するので、レチクルステージRSTの重心位置が移動した場合であっても、補助マス75の移動によりカウンタマス全体の重心GC’をレチクルステージRSTの重心GRに追従させることができるので、カウンタマス全体GC’に水平面内の回転方向のトルクが生じることがなく、レチクルステージRSTを高精度で移動し、かつ位置決めすることが可能となる。
また、本実施形態の露光装置によると、高精度な移動及び位置決めが可能なステージ装置をレチクルステージ装置として備えているので、レチクルの移動及び位置決めを高精度で行うことができ、露光精度を向上することが可能となる。
また、レチクルステージRSTに設けられた移動鏡62Xにビームを照射してレチクルステージRSTのX軸方向に関する位置を計測するレーザ干渉計のビームと干渉しない位置に、補助マス75を設けているので、高精度なレチクルステージの位置検出及び位置決めを実現することができる。
なお、上記実施形態では、補助マスを+X側端部近傍にのみ設ける場合について説明したが、これに限らず、X軸方向の両側(+X端部近傍及び−X側端部近傍)に一対の補助マスを設け、各補助マスの位置又は質量を調整することにより、カウンタマス全体の重心をレチクルステージの重心と一致させるようにしても良い。
なお、上記実施形態では、補助マス75をX軸方向に駆動する場合について説明したが、本発明がこれに限られるものではなく、補助マスをZ軸方向に駆動することとしても良い。
例えば、図6に示されるように、補助マス75の上面にZ軸方向に駆動可能な補助マス75Bを設け、カウンタマス本体20の−X側端部近傍に補助マス75Cを設けることとしても良い。この場合、補助マス75B、75Cには、Z軸方向の駆動力を発生する一対のボイスコイルモータ74が接続されており、該ボイスコイルモータ74により、Z軸方向に駆動されるようになっている。
このような構成を採用することにより、まず、補助マス75B,75Cを所定の高さ位置に設定することにより、レチクルステージRSTの重心のZ軸方向に関する位置とカウンタマス全体の重心のZ軸方向に関する位置とを一致させる(静的な重心を一致させる)こととし、レチクルステージRSTの重心のZ位置が何らかの要因により変更された場合には、適宜、補助マス75B,75CをZ軸に沿って駆動することにより、レチクルステージRSTの重心のZ軸方向に関する位置とカウンタマス全体の重心のZ軸方向に関する位置とを一致させる(動的な重心位置を一致させる)こととすることができる。
この場合のレチクルステージRSTの重心のZ位置の変更は、例えば、レチクル微動ステージ30がレチクル粗動ステージ28に対して6自由度で移動可能な場合において、レチクル微動ステージ30のZ位置が変更された場合や、レチクルステージRSTが保持するレチクルRの重量の変化による重心位置の変更等が考えられる。
なお、図6のような構成に限らず、図7に示されるように、補助マス75とは別に、カウンタマス本体20の−X側端部及び+X側端部に補助マス75B,75Cを設けることとしても良い。このような構成を採用する場合にも、まず、補助マス75B,75Cを所定の高さ位置に設定することにより、レチクルステージRSTの重心のZ軸方向に関する位置とレチクルステージ用カウンタマスの重心のZ軸方向に関する位置とを一致させ(静的な重心位置を一致させ)、レチクルステージRSTの重心のZ位置が何らかの要因により変更された際には、適宜、補助マス75B,75CをZ軸に沿って駆動することにより、レチクルステージRSTの重心のZ軸方向に関する位置カウンタマス全体の重心のZ軸方向に関する位置とを一致させる(動的な重心位置を一致させる)こととすることができる。
なお、上記実施形態で説明したX軸方向に移動可能な補助マス75を設けずに、Z軸方向に移動可能な補助マス75B、75Cのみを設けることとしても良い。また、補助マス75がX軸方向及びZ軸方向に駆動自在な構成を採用することとしても良い。
なお、上記実施形態では、レチクルステージがレチクル微動ステージとレチクル粗動ステージとで構成される場合について説明したが、これに限らず、レチクルステージを一体物で構成し、該レチクルステージの所定方向の微動に伴う重心の移動に応じて、補助マスを駆動することとしても良い。
なお、上記実施形態では、レチクルステージ装置に本発明のステージ装置を採用した場合について説明したが、これに限らず、ウエハステージ装置に本発明のステージ装置を採用することも可能である。
すなわち、例えば、図8(A)に示されるように、ウエハステージ装置にカウンタマス本体20’を設けることとし、カウンタマス本体20’の内壁面(4面)それぞれに、ウエハステージWSTを駆動するリニアモータLM1〜LM4の固定子を固定する。そして、カウンタマス本体20’の四隅のうちの1箇所(図8(A)では、+X側かつ−Y側の端部)に、リニアモータ177X,177YによりXY方向に移動可能とされた補助マス75’を設ける。
この場合、補助マス75’のXY面内の位置を所定位置に設定することによりカウンタマスとウエハステージの静的な重心を合わせることとし、ウエハステージWSTが例えば図8(B)に示されるように、+X方向かつ−Y方向に移動した場合には、ウエハステージWSTの重心とカウンタマス全体の重心とが一致するように、補助マス75’をリニアモータ177X,177Yを介して+Xかつ−Y方向に移動させるようにする(静的な重心を合わせる)。
なお、ウエハステージ装置に採用される場合の補助マスの構成は、図8(A)、図8(B)の構成に限らず、図9(A)に示されるような構成を採用することも可能である。すなわち、カウンタマス本体20’の四隅近傍に、補助マス175A,175B,175C,175Dをそれぞれ設けることとし、リニアモータにより補助マス175A、175CがY軸方向に、補助マス175B,175DがX軸方向に移動可能に設定する。これにより、例えば図9(B)のようにウエハステージWSTを+X方向かつ−Y方向に移動した際にも、ウエハステージの重心移動に追従して、各補助マス175A〜175Dを駆動し、カウンタマス全体の重心をウエハステージの重心に一致させる(動的な重心を一致させる)ことができる。
なお、ウエハステージ装置及びレチクルステージ装置のいずれか一方に本発明のステージ装置を採用する場合に限らず、本発明のステージ装置をウエハステージ装置とレチクルステージ装置の両方に採用することとしても良い。
なお、上記実施形態では、レーザ干渉計と2次元エンコーダを用いて、レチクルステージとカウンタマスの位置を検出する場合について説明したが、本発明がこれに限らず、レーザ干渉計のみを用いる場合、又は2次元エンコーダのみを用いる場合のいずれかを採用することとしても良い。また、上記実施形態では、補助マスの位置をレーザ干渉計を用いて検出することとしたが、エンコーダ又はその他の計測装置を用いて補助マスの位置を検出することとしても良い。
また、上記実施形態ではカウンタマス側に補助マスを設けることにより、ステージの重心とカウンタマスの重心とを一致させる場合について説明したが、これに限らず、ステージ側に補助マスを設けることにより、ステージの重心とカウンタマスの重心とを一致させるようにしても良い。
また、上記実施形態では、レチクルステージを構成するレチクル微動ステージがレチクル粗動ステージに対してX、Y、θz方向に微小駆動される場合について説明したが、これに限らず、Z軸駆動用のボイスコイルモータ等の微動機構を設けることにより、Z、θx、θy方向にレチクル微動ステージを微小駆動することとしても良い。
なお、上記実施形態では,本発明に係るステージ装置が真空紫外光を用いた走査型の露光装置のレチクルステージ装置に適用された場合について説明したが、これに限らず、本発明に係るステージ装置は,投影光学系を用いることなくマスクと基板とを密着させてマスクパターンを基板に転写するプロキシミティタイプのアライナーのマスクステージ装置や、液晶用の一括転写方式の走査型露光装置などのマスクステージ装置あるいはプレートステージ装置などに好適に適用できる。この他、EBPS方式の電子線露光装置、波長5〜30nm程度の軟X線領域の光を露光光として用いるいわゆるEUVL等の露光装置にも本発明に係るステージ装置は適用できる。
また、露光装置に限らず、その他の精密機械などにも本発明に係るステージ装置は好適に適用できる。
また、上記実施形態では、投影光学系PLとして縮小系を用いる場合について説明したが、投影光学系は等倍系および拡大系のいずれでも良い。また、いわゆるカタディオプトリック系(反射屈折系)、あるいは反射光学素子のみから成る反射系を用いても良い。
なお、上記実施形態例では、本発明が半導体製造用の露光装置に適用された場合について説明したが、これに限らず、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子、有機EL、マイクロマシン、DNAチップなどを製造するための露光装置などにも本発明は広く適用できる。
また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。
なお、例えば国際公開WO99/49504号などに開示される、投影光学系PLとウエハとの間に液体が満たされる液浸露光装置に本発明を適用しても良い。
以上説明したように、本発明のステージ装置は、ステージを少なくとも水平面内の第1軸方向に移動するのに適している。また、本発明の露光装置は、マスクステージに載置されたマスクのパターンを基板ステージに載置された基板に露光するのに適している。
10…露光装置、12…レチクルステージ装置(ステージ装置)、18…カウンタマス本体(カウンタマスの一部)、22a,22b…固定子(カウンタマスの一部)、24a,24b…Y軸ガイド(カウンタマスの一部)、28…レチクル粗動ステージ(粗動ステージ)、30…レチクル微動ステージ(微動ステージ)、69X…X軸干渉計(位置計測装置)、75…補助マス(移動装置)、R…(マスク)、RST…レチクルステージ(ステージ、マスクステージ)、W…ウエハ(基板)、WST…ウエハステージ(基板ステージ)。
Claims (7)
- 少なくとも水平面内の第1軸方向に移動可能なステージと;
前記ステージの第1軸方向への移動による反力により前記ステージとは反対方向に移動するカウンタマスと;
前記ステージの重心位置と、前記カウンタマスの重心位置とを一致させるように移動する移動装置と;を備えたことを特徴とするステージ装置。 - 前記移動装置は、前記カウンタマスに設けられていることを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。
- 前記移動装置は、前記水平面内で前記第1軸方向に直交する第2軸方向に移動することを特徴とする請求項1又は2に記載のステージ装置。
- 前記移動装置は、前記水平面に直交する第3軸方向に移動することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のステージ装置。
- 前記ステージは、粗動ステージと、該粗動ステージに対して微小駆動可能とされた微動ステージとを備え、
前記移動装置は、前記微動ステージの移動に応じて移動することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のステージ装置。 - 前記第1軸方向に沿って前記ステージに設けられた移動鏡に計測ビームを照射して前記水平面内で前記第1軸方向に直交する第2軸方向に関する前記ステージの位置を計測する位置計測装置を更に備え、
前記移動装置を前記計測ビームと干渉しない位置に設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のステージ装置。 - マスクステージに載置されたマスクのパターンを基板ステージに載置された基板に転写する露光装置であって、
前記マスクステージと前記基板ステージとの一方を前記ステージとして含む請求項1〜6のいずれか一項に記載のステージ装置を備えることを特徴とする露光装置。
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