JP2005138736A - 液圧ブレーキ装置 - Google Patents

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    • B60T11/10Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator without power assistance or drive or where such assistance or drive is irrelevant transmitting by fluid means, e.g. hydraulic
    • B60T11/16Master control, e.g. master cylinders
    • B60T11/232Recuperation valves

Abstract

【課題】 助勢装置によって補助ピストンを介してマスタピストンを助勢する液圧ブレーキ装置において、簡単な構造で、ブレーキベダルの戻し作動中にも良好なペダルフィーリングを確保する。
【解決手段】 マスタピストン12の有効断面積より大の有効断面積の大径部(21x)及び小の有効断面積の小径部(22x)を有する補助ピストン20をマスタピストンの後方に配置する。補助ピストン20が前進した状態から初期位置まで後退したときに、第1の弁部材(V1)を開弁すると共に、第2の弁部材(V2)を第1の弁部材に機械的に連結して第2の弁部材を開弁する開弁機構を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、液圧ブレーキ装置に関し、特に、助勢装置によって補助ピストンを介してマスタピストンを助勢する車両の液圧ブレーキ装置に係る。
車両の液圧ブレーキ装置として種々の構成のものが知られているが、例えば助勢手段(助勢装置)として負圧ブースタを備え、その失陥時及び助勢限界後にも適切な入出力特性を確保し得る液圧ブレーキ装置として、下記の特許文献1乃至3が提案されている。
これらの特許文献1乃至3に記載の液圧ブレーキ装置は、ブレーキペダルの操作に応じてマスタピストンを前進駆動し大気圧リザーバのブレーキ液を圧力室で加圧して出力するマスタシリンダと、前記ブレーキペダルの操作に応じて前記マスタピストンを助勢する助勢装置と、前記マスタピストンの後方に配置し、前記マスタピストンの有効断面積より大の有効断面積の大径部及び前記マスタピストンの有効断面積より小の有効断面積の小径部を有し、前記大径部と前記マスタピストンとの間に第1の圧力伝達室を形成すると共に、前記小径部と前記マスタピストンとの間に第2の圧力伝達室を形成し、前記大径部を前記助勢装置に連結する補助ピストンと、該補助ピストンを介して前記助勢装置によって前記マスタピストンを助勢するときには前記第1の圧力伝達室を密閉し、前記助勢装置による助勢を行なわないとき及び助勢限界後は前記第1の圧力伝達室を前記大気圧リザーバに連通する第1の弁部材と、常時は前記第1の圧力伝達室から前記第2の圧力伝達室へのブレーキ液の流れを許容し、前記第2の圧力伝達室から前記第1の圧力伝達室への流れを阻止して前記第2の圧力伝達室内の液圧を保持する第2の弁部材を備え、前記第1の弁部材の開弁時に前記第2の弁部材を開弁させ得るように構成されている。そして、特許文献1に記載の装置においては、補助ピストンが単一のピストン部材で構成されており、特許文献2及び3に記載の装置においては、補助ピストンが二つのピストン部材で構成されている。
特開2001−334926号公報 特開2002−154422号公報 特開2002−53028号公報
前掲の特許文献1及び3に記載の液圧ブレーキ装置によれば、簡単な構造で確実に、助勢手段の助勢限界後、及び助勢手段失陥時の適切な入出力特性を確保することができ、また、前掲の特許文献2に記載の装置によれば、マスタピストンの全長を短くでき、製作が容易で低コストとすることができる。然し乍ら、何れの液圧ブレーキ装置においても、ブレーキベダルの操作が解除され、ブレーキベダルの戻し作動中に、第1の圧力伝達室(第1圧力室)内の圧力低下に伴い第2の弁部材(第2バルブ、第2の弁手段)が開弁されるように構成されているので、第2の圧力伝達室(第2圧力室)内の液圧保持状態が解除され、補助ピストンが急に初期位置まで後退するため(特許文献2及び3では、小径部のピストンが大径部のピストンに当接するまで急に後退するため)、必ずしも良好なペダルフィーリングを確保することはできない。何れの液圧ブレーキ装置においても、第2の弁部材を含む開弁機構が液圧感応型とされ、液圧変化に応じた作動が企図されたものであるが、ペダルフィーリングの向上と構造の簡素化が要請されていた。
そこで、本発明は、助勢装置によって補助ピストンを介してマスタピストンを助勢する液圧ブレーキ装置において、簡単な構造で、ブレーキベダルの戻し作動中にも良好なペダルフィーリングを確保し得る液圧ブレーキ装置を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するため、本発明は、請求項1に記載のように、ブレーキペダルの操作に応じてマスタピストンを前進駆動し大気圧リザーバのブレーキ液を圧力室で加圧して出力するマスタシリンダと、前記ブレーキペダルの操作に応じて前記マスタピストンを助勢する助勢装置と、前記マスタピストンの後方に配置し、前記マスタピストンの有効断面積より大の有効断面積の大径部及び前記マスタピストンの有効断面積より小の有効断面積の小径部を有し、前記大径部と前記マスタピストンとの間に第1の圧力伝達室を形成すると共に、前記小径部と前記マスタピストンとの間に第2の圧力伝達室を形成し、前記大径部を前記助勢装置に連結する補助ピストンと、該補助ピストンを介して前記助勢装置によって前記マスタピストンを助勢するときには前記第1の圧力伝達室を密閉し、前記助勢装置による助勢を行なわないとき及び助勢限界後は前記第1の圧力伝達室を前記大気圧リザーバに連通する第1の弁部材と、常時は前記第1の圧力伝達室から前記第2の圧力伝達室へのブレーキ液の流れを許容し、前記第2の圧力伝達室から前記第1の圧力伝達室への流れを阻止して前記第2の圧力伝達室内の液圧を保持する第2の弁部材とを備え、前記第1の弁部材の開弁時に前記第2の弁部材を開弁させ得るように構成した液圧ブレーキ装置において、前記補助ピストンが前進した状態から初期位置まで後退したときに、前記第1の弁部材を開弁すると共に、前記第2の弁部材を前記第1の弁部材に機械的に連結して前記第2の弁部材を開弁する開弁機構を備えることとしたものである。
前記開弁機構は、請求項2に記載のように、前記第1の弁部材と前記第2の弁部材との間に介装されたロッド部材と、前記助勢装置の出力部に装着された係合部材であって、前記補助ピストンが初期位置まで後退したときに前記第1の弁部材を押接して開弁すると共に、前記第1の弁部材及び前記ロッド部材を介して前記第2の弁部材を押接して開弁する係合部材を備えたものとするとよい。
前記補助ピストンは、請求項3に記載のように、前記マスタピストンの径より大径の大径部を有する第1のピストンと、該第1のピストンに連結し前記マスタピストンの有効断面積より小の有効断面積の小径部を有する第2のピストンを具備し、前記第1のピストンを前記助勢装置に連結する構成とし、あるいは、請求項4に記載のように、前記大径部及び前記小径部を有する単一のピストン部材としてもよい。
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、請求項1に記載の装置においては、補助ピストンが前進した状態から初期位置まで後退したときに、第1の弁部材を開弁すると共に、第2の弁部材を第1の弁部材に機械的に連結して第2の弁部材を開弁する開弁機構を備え、第2の圧力伝達室内の液圧保持状態の解除は補助ピストンの初期位置復帰時に機械的に行われるので、簡単な構造で、良好なペダルフィーリングを確保することができる。
前記開弁機構は、請求項2に記載のように構成することにより、簡素な連結構造となり、安価な装置となる。前記補助ピストンは、請求項3又は4に記載のように、必要とする入出力特性に応じて適宜設定することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態の液圧ブレーキ装置を示すもので、ブレーキペダル(図示せず)に加えられた踏力が入力ロッド30を介してブレーキ作動力として伝えられ、これに応じて助勢装置の負圧ブースタ40によって助勢されてマスタシリンダ10からブレーキ液圧が出力され、車両の各車輪に装着されたホイールシリンダ(図示せず)に供給されるように構成されている。
図1に示すように、シリンダ1a乃至1dから成るシリンダボデー内に、マスタピストン11及び12を有するマスタシリンダ10と、補助ピストン20が収容されている。シリンダ1bには、径が異なるシリンダボア1e及び1fから成る段付孔が形成されている。シリンダ1cとシリンダ1dの間には環状の大気圧室C0が形成されており、大気圧リザーバ(図示せず)に連通している。シリンダ1cには、シリンダボア1e及び1fの内径より大の内径を有するシリンダボア1gが形成され、その側面には、大気圧室C0に連通するポート1pが形成されている。また、シリンダ1dの底部には、シリンダボア1fより小径の孔1hが形成されている。そして、シリンダ1aには給液ポート1i,1j及び出力ポート1k,1nが形成されている。
シリンダ1a内のシリンダ1b前端には、径方向に連通孔17が形成され、その両側にカップ状のシール部材(代表してS1で表す)が配設され、連通孔17を介してマスタ液圧室C1内が給液ポート1iに連通し得るように構成されている。また、シリンダ1bとシリンダ1cとの間には、径方向に連通孔18aが形成された環状部材18が介装され、その両側にシール部材S1が配設され、連通孔18aを介してマスタ液圧室C2内が給液ポート1jに連通し得るように構成されている。
シリンダボア1e内には有底筒体のマスタピストン11が収容され、シリンダ1aとマスタピストン11との間にマスタ液圧室C1が郭成されている。また、シリンダボア1f内にはマスタピストン12が収容され、マスタピストン11とマスタピストン12の間にマスタ液圧室C2が郭成されている。マスタピストン11は、シリンダボア1eとシリンダボア1fの間の段差で後端位置が規制され、非作動時の後端位置で、そのスカート部に形成された連通孔11aが連通孔17と対向し、給液ポート1iを介してマスタ液圧室C1が大気圧リザーバ(図示せず)に連通するように構成されている。出力ポート1kはマスタ液圧室C1に連通し、出力ポート1nはマスタ液圧室C2に連通している。
シリンダ1a内の先端面とマスタピストン11の凹部底面との間にはリターンスプリング13が張架され、マスタピストン11が後方に付勢されている。マスタピストン12は両端に中空部が形成され、略中央の隔壁で分離されている。マスタピストン12は、リターンスプリング16によって付勢され、非作動時にはマスタピストン12の後端面が補助ピストン20(図2に示すピストン部材22)の前端面に当接するように付勢されている。このように、マスタピストン12の後端位置は補助ピストン20との関係において規制され、非作動時にはその位置でマスタピストン12に形成された連通孔12cが環状部材18の連通孔18aと対向し、給液ポート1jを介してマスタ液圧室C2が大気圧リザーバ(図示せず)に連通するように構成されている。
本実施形態の補助ピストン20は、図2に拡大して示すように、ピストン部材21及び22が組み合わされて段付筒体に形成されたもので、先ず、ピストン部材21には段付孔の中空部が形成されており、その大径中空部はマスタピストン12の外径と同径で、その大径部21xの外周にカップ状のシール部材S2が配設され、シリンダボア1g内に液密的摺動自在に収容される。ピストン部材22は、マスタピストン12の有効断面積より小の有効断面積の小径部22xと、マスタピストン12の有効断面積と略同等の有効断面積を有する大径部22yと、後方に延出する小径の延出部22zが形成されている。前方の小径部22xはカップ状のシール部材S3を介してマスタピストン12の中空部に液密的摺動自在に支持されており、大径部22yはシール部材S4を介してピストン部材21の大径中空部に液密的摺動自在に支持され、後方の延出部22zはピストン部材21の小径中空部内に、カップ状のシール部材S6を介して液密的摺動自在に収容され、更に延出部22zの中空部内に、円柱状のプランジャ27が液密的摺動自在に収容されている。
而して、シリンダボア1gの内面とマスタピストン12及びピストン部材22の外面との間でシール部材S1とシール部材S2及びS4との間に第1の圧力伝達室C3が郭成され、ピストン部材21後方のシリンダボア1g内に大気圧室C5が郭成される。そして、マスタピストン12の中空部の内面と小径部22x(シール部材S3)との間に第2の圧力伝達室C4が郭成されるが、これについては後述する。
ピストン部材21の小径中空部は、カップ状のシール部材S5を介してシリンダ1cの孔1hに液密的摺動自在に支持されている。ピストン部材21の側面には、大気圧室C5に連通すると共に軸方向を長軸とする長穴21s及び21tが、図2の上下2箇所に形成されており、また、ピストン部材22の延出部22zには貫通孔22hが形成されている。これらの貫通孔22h、長穴21s及び21tにピン28が挿通され、プランジャ27が貫通孔22h、長穴21s及び21tに対して軸方向に所定距離移動可能に支持されている。
更に、ピストン部材21の小径中空部には、ブレーキペダル(図示せず)の操作量を伝達する第1の伝達部材31と、反力ゴムディスク33を介してブレーキペダル操作に応じた負圧ブースタ40(後述)による助勢力を伝達する第2の伝達部材32が収容されている。第1の伝達部材31はロッドで構成され、その前端がプランジャ27の後端に当接可能に配置され、第1の伝達部材31の後端が、反力ゴムディスク33を貫通して延出する伝達ピストン34の先端に当接するように配置されている。一方、第2の伝達部材32は筒体で、その中空部に伝達ピストン34の先端部及び第1の伝達部材31が収容されている。第2の伝達部材32は、その前端がピストン部材22に当接し、胴部32bが反力ゴムディスク33を介してパワーピストン43に支持されている。従って、補助ピストン20を構成するピストン部材22はピストン部材22の延出部22zを介して第2の伝達部材32に連結され、プランジャ27は第1の伝達部材31を介して伝達ピストン34に連結されている。
そして、図2及び図3に示すように、補助ピストン20内には本発明の第1の弁部材及び第2の弁部材並びに開弁機構が配設されている。先ず、ピストン部材22の前方に段付凹部22aが形成され、その後端の底部に、貫通孔22hに開口する連通孔22bが形成され、弁体V1に対する弁座が構成されている。連通孔22b内にはピン26が摺動自在に収容され、これらの間隙がブレーキ液の流路となる。ピン26の前端は弁体V1に当接し、ピン26の後端はピン28の外側面に当接するように配設される。尚、弁体V1はピン26の前端に固着することとしてもよい。
そして、前端にピン25aを有するロッド25が段付凹部22a内に収容され、後端が球状の弁体V1に当接するように配置されている。ロッド25にはスプリング25sが係止され、弁体V1が連通孔22b方向に付勢されている。図3に示すように、ロッド25には、軸方向に連通用の溝25bが形成されている。尚、弁体V1をロッド25の後端に固着することとしてもよい。更に、段付凹部22a内に、弁座部材24、球状の弁体V2及びスプリング24sが収容され、弁体V2がスプリング24sによって弁座部材24の連通孔24b(弁体V2に対する弁座を構成)方向に付勢されている。即ち、これら弁体V2及びスプリング24sによって、逆止弁機能を有する第2の弁部材が構成されている。そして、段付凹部22aの前端の大径部は第2の圧力伝達室C4に連通する開口部となっている。
上記の構成になる第1及び第2の弁部材並びに開弁機構によれば、ブレーキ操作が行なわれていない図1乃至図3の状態では、第1の圧力伝達室C3及び第2の圧力伝達室C4は連通孔22c、22b、貫通孔22h、長穴21s,21t、ポート1pを介して大気圧室C0に連通している。ブレーキペダル操作が行なわれ、後述の負圧ブースタ40の作動により補助ピストン20が前進し(プランジャ27及びピン28は相対的に後退)、図4に示すようにスプリング25sの付勢力により弁体V1が連通孔22bに着座すると、第1の圧力伝達室C3及び第2の圧力伝達室C4と大気圧室C0との連通が遮断される。このように、弁体V1が連通孔22bに着座した状態では、第1の圧力伝達室C3及び第2の圧力伝達室C4はブレーキ液が充填された密閉空間となり、マスタピストン12と補助ピストン20が流体的に結合(液圧ロックという)される。このとき、補助ピストン20を構成するピストン部材21の有効断面積がマスタピストン12の有効断面積より大であるので、ピストン部材21の前進移動に伴いマスタピストン12が前進して第2の圧力伝達室C4が拡張し、この状態でマスタピストン12と補助ピストン20が一体的に移動することとなる。
更にブレーキペダル(図示せず)が踏み込まれ、負圧ブースタ40の助勢限界を越えると第1の伝達部材31(図2)が前進するが、その前端面がプランジャ27の後端面に当接して前進する。この結果、図5に示すようにプランジャ27、ピン28及びピン26によって弁体V1が連通孔22bから離座し、第1の圧力伝達室C3が貫通孔22h、長穴21s,21t、ポート1p(図2)を介して大気圧室C0に連通し、第1の圧力伝達室C3内が減圧される。これにより、プランジャ27がピン28を介してピン26ひいてはピストン部材22に機械的に結合し、プランジャ27の押圧力がピン28、ピン26、弁体V1そしてロッド25を介して弁体V2に伝達される。このとき、第2の圧力伝達室C4内の圧力の方が第1の圧力伝達室C3内の圧力より高いので、弁体V2は連通孔24bに着座した状態に維持され、密閉空間の第2の圧力伝達室C4が維持される。
一方、例えば失陥時において、補助ピストン20が停止した状態でブレーキ操作が行なわれ、プランジャ27がピストン部材22に対して相対的に前進駆動されると、プランジャ27がピン28に当接する。更にプランジャ27が前進駆動されると、ピン28及びピン26を介して弁体V1が前方に駆動され、弁体V1が連通孔22bから離座すると共に、弁体V2もロッド25を介して前方に駆動されて連通孔24bから離座し、第1の圧力伝達室C3及び第2の圧力伝達室C4は大気圧室C0と連通した状態で、プランジャ27がピン28を介してピストン部材22、ひいてはこれに当接するマスタピストン12に機械的に結合し、プランジャ27に付与される力がピン28及びピストン部材22を介してマスタピストン12にそのまま伝達される。
次に、負圧ブースタ40は、図1に示すように、シェルと呼ばれる容器状のハウジング41a,41bが固定隔壁41c及び可動壁42a,42bを介して重合され、可動壁42a,42bの前方に夫々、定圧室(負圧室)CP1,CP2が郭成され、可動壁42a,42bの後方に夫々、変圧室VP1,VP2が郭成されている。定圧室CP1,CP2は連通孔41dを介して相互に連通し、インレット41eを介して吸気マニホールド(図示せず)等の負圧源に連通接続されており、負圧が維持されている。また、変圧室VP1,VP2も連通孔41fを介して相互に連通している。可動壁42a,42bは何れも受圧板とダイヤフラムから成り、その中央部に、円筒状のパワーピストン43の一方の開口端部が気密的に固着され、パワーピストン43の他方の開口端部はハウジング41bを貫通して後方に延出し、円筒部43aが形成されている。
パワーピストン43はハウジング41bの開口部に対し摺動自在に支持されており、更にブーツ50によって囲繞されている。尚、ブーツ50は入力ロッド30に固定されているが、パワーピストン43の開口端部に連通孔51が形成されている。そして、パワーピストン43の前方端部と前方のハウジング41aの内面との間にはスプリング44が配設され、可動壁42a,42bが後方のハウジング41b方向に付勢されている。
入力ロッド30はパワーピストン43内の中心軸上に位置するように配置され、その先端に球継手を介してプランジャ45が接続されている。このプランジャ45は、パワーピストン43内に形成された軸方向の連通孔に摺動自在に支持されており、連通孔の周囲には弁座43bが形成されている。而して、この弁座43bを囲繞すると共に、弁座43bに当接するように環状の弁体46aを付勢して成る第1の制御弁機構46がパワーピストン43内に構成されている。この第1の制御弁機構46はコントロールバルブと呼ばれるもので、更に、プランジャ45の後方端部に弁座45bを形成し、この弁座45bに当接するように環状の弁体47aを付勢して成る第2の制御弁機構47が連結されている。この第2の制御弁機構47はエアバルブと呼ばれるもので、円筒状の弾性部材の前端に弁体47aが形成され、後端に支持したスプリング48aによって弁座43b方向に付勢するように配置されている。第2の制御弁機構47を構成する弾性部材の後端もスプリング48bによって弁座43b方向に付勢するように配置されており、この付勢力によって、筒体部43aの内側に形成された段差に係止されている。
プランジャ45の先端に形成された摺動部の後方には、環状の縮径部45aが形成されており、この縮径部45aに対し軸方向に所定距離移動し得るようにキー部材49が嵌合されている。キー部材49はパワーピストン43の外周から突出し、ハウジング41bに係合してプランジャ45の後方への軸方向移動を規制するように配置されており、これにより可動壁42a,42bの復帰位置が規定される。パワーピストン43の前方には凹部が形成されており、反力弾性部材たる反力ゴムディスク33を介装した状態で、第2の伝達部材32の後端部32bが凹部に嵌合されている。第1の伝達部材31の後端に当接する伝達ピストン34は反力ゴムディスク33を貫通して後端でプランジャ45の先端面に当接するように配設され、軸方向に移動可能に支持されている。
而して、負圧ブースタ40による助勢時には、変圧室VP1,VP2内の圧力上昇により可動壁42a,42bの押圧力が所定値に達すると、反力ゴムディスク33が伝達ピストン34と対向する部分は後方に膨出して伝達ピストン34の先端面に当接し、このプランジャ45に対し、可動壁42a,42bの押圧力に比例した後方側への反力が加わり、この反力と入力ロッド30に加えられる操作力との差に応じて第1の制御弁機構46及び第2の制御弁機構47が制御される。尚、上記負圧ブースタ40の作動及びこれに伴うマスタシリンダ10の基本作動は前掲の特許文献1乃至3と同様であるので、詳細な説明は省略する。
而して、上記の構成に成る本実施形態の液圧ブレーキ装置の作動に関し、特に開弁機構の作動を中心に説明する。図1及び図2に示すように、通常のブレーキ作動時には、ブレーキペダル(図示せず)が操作されると補助ピストン20のピストン部材22が前進し、第1の弁部材の弁体V1が閉弁し第1の圧力伝達室C3内が昇圧される。また、第2の弁部材の弁体V2もブレーキペダルストロークに応じて閉弁し、第2の圧力伝達室C4内が密閉状態とされ、所謂液圧ロック室が形成される。マスタピストン12はピストン部材21前方の大径部21xとの有効断面積差(シリンダ径差)によって、ピストン部材21に対して相対的に前進(図の左方向)し、第2の圧力伝達室C4は拡張される。この場合において、閉弁された弁体V2は、その逆止弁機能により、第1の圧力伝達室C3から第2の圧力伝達室C4へのブレーキ液の補給のみが可能であり(逆は不可)、ピストン部材21の相対移動に応じて第1の圧力伝達室C3から第2の圧力伝達室C4にブレーキ液が供給される。
そして、負圧ブースタ40がその助勢限界点になると、第2の制御弁機構47(エアバルブ)に相対変位が発生し、弁体V1(第1の弁部材)が開弁し、第1の圧力伝達室C3が大気圧室C0に連通し、密閉状態が解除される。このとき、第2の圧力伝達室C4が密閉状態とされるので、第1の圧力伝達室C3が解除されてもマスタピストン12は後退することなく、助勢限界点以降は、マスタピストン12と補助ピストン20(のピストン部材22)は液圧ロックされた状態で一体的に作動し、有効断面積が小さいマスタピストン12による小径作動となって、増圧される。
ブレーキベダル(図示せず)の戻し作動時には、第2の圧力伝達室C4が密閉された状態のまま補助ピストン20が後退する。そして、補助ピストン20が初期位置に戻されると、弁体V1がピン28及びピン26によって押動され、連通孔22bから離座して開弁すると共に、弁体V2がピン28及びピン26並びにロッド25によって押動され、連通孔24bから離座して開弁し、第2の圧力伝達室C4内の密閉状態が機械的に解除される。このように、本実施形態によれば、ブレーキベダルの戻し過程で第2の圧力伝達室C4内の密閉状態が解除されることはなく、補助ピストン20の初期位置復帰時の機械的作動によって解除されるため、ペダルフィーリングを損なうことなく、円滑なブレーキ作動を行うことができる。しかも、弁体V1及びV2の開弁機構が従来装置に比べ簡単な構造となるので、低コスト化が可能となる。
図6は、本発明の他の実施形態に係る液圧ブレーキ装置の補助ピストン部分を示すもので、実質的に同じ部品については同一の符号を付している。図1及び図2の補助ピストン20においては、大径部21xを有するピストン部材21と小径部を有するピストン部材22の二部品で構成されているのに対し、本実施形態の補助ピストン200においては、小径部211及び大径部212を含み単一のピストン部材210で構成することとしたものである。これにより、入出力特性が前述の実施形態とは異なるが、一層簡単な構造とすることができる。尚、ピストン部材210の大径部212の後方部分を分割して二部品で構成することとしてもよく、その場合でも、前述の実施形態に比べ、簡単な構造となる。
本発明の一実施形態に係る液圧ブレーキ装置の断面図である。 本発明の一実施形態に係る液圧ブレーキ装置の一部を拡大して示す断面図である。 本発明の一実施形態における開弁機構の作動状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態における開弁機構の作動状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態における開弁機構の作動状態を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る液圧ブレーキ装置の一部を拡大して示す断面図である。
符号の説明
10 マスタシリンダ
40 負圧ブースタ
11,12 マスタピストン
20,200 補助ピストン
V1,V2 弁体
C1 マスタ液圧室
C2 大気圧室
C3 第1の圧力伝達室
C4 第2の圧力伝達室
RS 大気圧リザーバ

Claims (4)

  1. ブレーキペダルの操作に応じてマスタピストンを前進駆動し大気圧リザーバのブレーキ液を圧力室で加圧して出力するマスタシリンダと、前記ブレーキペダルの操作に応じて前記マスタピストンを助勢する助勢装置と、前記マスタピストンの後方に配置し、前記マスタピストンの有効断面積より大の有効断面積の大径部及び前記マスタピストンの有効断面積より小の有効断面積の小径部を有し、前記大径部と前記マスタピストンとの間に第1の圧力伝達室を形成すると共に、前記小径部と前記マスタピストンとの間に第2の圧力伝達室を形成し、前記大径部を前記助勢装置に連結する補助ピストンと、該補助ピストンを介して前記助勢装置によって前記マスタピストンを助勢するときには前記第1の圧力伝達室を密閉し、前記助勢装置による助勢を行なわないとき及び助勢限界後は前記第1の圧力伝達室を前記大気圧リザーバに連通する第1の弁部材と、常時は前記第1の圧力伝達室から前記第2の圧力伝達室へのブレーキ液の流れを許容し、前記第2の圧力伝達室から前記第1の圧力伝達室への流れを阻止して前記第2の圧力伝達室内の液圧を保持する第2の弁部材とを備え、前記第1の弁部材の開弁時に前記第2の弁部材を開弁させ得るように構成した液圧ブレーキ装置において、前記補助ピストンが前進した状態から初期位置まで後退したときに、前記第1の弁部材を開弁すると共に、前記第2の弁部材を前記第1の弁部材に機械的に連結して前記第2の弁部材を開弁する開弁機構を備えたことを特徴とする液圧ブレーキ装置。
  2. 前記開弁機構が、前記第1の弁部材と前記第2の弁部材との間に介装されたロッド部材と、前記助勢装置の出力部に装着された係合部材であって、前記補助ピストンが初期位置まで後退したときに前記第1の弁部材を押接して開弁すると共に、前記第1の弁部材及び前記ロッド部材を介して前記第2の弁部材を押接して開弁する係合部材を備えたことを特徴とする請求項1記載の液圧ブレーキ装置。
  3. 前記補助ピストンが、前記マスタピストンの径より大径の大径部を有する第1のピストンと、該第1のピストンに連結し前記マスタピストンの有効断面積より小の有効断面積の小径部を有する第2のピストンを具備し、前記第1のピストンを前記助勢装置に連結することを特徴とする請求項1又は2記載の液圧ブレーキ装置。
  4. 前記補助ピストンが、前記大径部及び前記小径部を有する単一のピストン部材から成ることを特徴とする請求項1又は2記載の液圧ブレーキ装置。
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