JP2005138264A - 切削加工方法および切削加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 急峻な形状変化のある被削面を切削する場合、工具干渉やびびりの発生によって高精度な加工が困難である。
【解決手段】 切削工具18のシャンク18aの長手方向に沿った工具軸線18cをワークWの被削面に対して垂直に保ち、この工具軸線18cを含む面内にて切削工具18の切刃ノーズ18bに楕円軌跡を描かせつつワークWの被削面を切削する本発明による切削加工方法は、ワークWに対する切削工具18の干渉を回避するために工具軸線18cをワークWの被削面Wに対して傾斜させるステップと、ワークWの被削面Wに対して切削工具18による切削力の背分力がほほ垂直となるように、楕円軌跡を修正した状態でワークWの被削面Wを切削するステップとを具えている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、ワークの被削面に対して切削工具のシャンクの長手方向に沿った工具軸線を垂直に保ち、この工具軸線を含む面内にて切削工具の切刃ノーズに楕円軌跡を描かせつつワークの被削面を切削する方法および装置に関する。
球体や円柱などのように単純な数式では表わすことができない、いわゆる自由曲面の高精度な鏡面加工を行う場合、例えば図10に示すように単一の切刃1aを持つ切削工具1を用いて工具ホルダ2を駆動回転させ、ワークWの被削面Wに対するフライス加工を行うフライカット法が一般に採用されている。
また、特許文献1では、図11に示すようにワークWの被削面Wに対して垂直な面内で切削工具1の切刃ノーズ1bに二点鎖線で示すような楕円軌跡を描かせ加工する方法が提案されているが、切削工具1のシャンク1cの長手方向に沿った工具軸線1dが被削面Wの法線方向を向くように、切削工具1の姿勢を制御する法線追跡を行うことにより、自由曲面の加工を可能にしている。
特開2002−36001号公報 特開2002−200519号公報
近年、複雑な不連続面を持ったワークや曲率半径の小さな光学部品などを製造する要求が高まっているが、底面に対して微小な垂直壁または斜面壁を持つ溝加工など、急峻な形状変化のある被削面を切削する場合、工具干渉やびびりなどの発生により、従来の方法では高精度な加工をすることが困難である。例えば、図12および図13は従来の方法では加工が困難な形状を持つワークWの一例を示し、150nm以下の形状精度および50nm以下の表面あらさRが要求されるものである。図12ではワークWに形成された矩形の窪みWの内面が被削面であり、図13ではワークWに形成された円弧状の3次元曲面Wが被削面である。従来の放電加工などではこのような被削面に対して上述したような加工精度を得ることができない。
自由曲面の高精度鏡面加工に多用されているフライカット法では、図14に示すように回転工具1を用いているため、この回転工具1の回転半径Rよりも小さな曲率半径を持つワークWの被削面Wを加工することができない。このため、図15に示すようなワークWに形成された窪みWを切削加工することも困難である。
また、切削工具に楕円軌跡を描かせる振動切削装置においても、図16に示すように直交する被削面Wの一方を加工する際に切削工具1が他方の被削面Wに対して干渉を生ずるため、工具軸線の法線追跡ができない。このため、干渉を避ける目的で背分力方向の工具軸線を一方の被削面Wに対して傾斜させた場合、この時の切削工具1の動きを順に図17〜図19に示すが、切削工具1の楕円軌跡に切り屑Wの切り取り作用を持たせることができず、良好な被削面Wを得ることができない。
さらに、特許文献2に開示されたような非回転工具を用いた加工方法においても、図12の形状を加工するためには、加工を所定の位置で停止し、その部分に精度の良い壁を創製する必要があるが、切りくずを切断し、精度良い加工面を加工することは困難である。
本発明の第1の形態は、切削工具のシャンクの長手方向に沿った工具軸線をワークの被削面に対して垂直に保ち、この工具軸線を含む面内にて前記切削工具の切刃ノーズに楕円軌跡を描かせつつワークの被削面を切削する方法において、ワークに対する前記切削工具の干渉を回避するために前記工具軸線をワークの被削面に対して傾斜させるステップと、ワークの被削面に対して前記切削工具による切削方向がほほ平行となるように、前記楕円軌跡を修正してワークの被削面を切削するステップとを具えたことを特徴とするものである。
本発明においては、切削工具のシャンクの長手方向に沿った工具軸線をワークの被削面に対して垂直に保ち、この工具軸線を含む面内にて切削工具の切刃ノーズに楕円軌跡を描かせつつワークの被削面を切削する。このような条件にて切削を行う際に切削工具とワークとに干渉が生ずる場合、工具軸線をワークの被削面に対して傾斜させてワークに対する切削工具の干渉を回避し、さらに切削工具による切削方向がワークの被削面に対してほぼ水平となるように、切削工具の切刃ノーズの楕円軌跡を修正した状態でワークの被削面を切削する。
本発明の第1の形態による切削加工方法において、工具軸線に対する楕円軌跡の長径の傾斜角がワークの被削面に対する工具軸線の傾斜角とほぼ等しいものであってよい。
本発明の第2の形態は、切削工具が取り付けられる工具ホルダと、この工具ホルダを支持する工具ヘッドと、この工具ヘッドに取り付けられ、当該工具ヘッドに対して前記工具ホルダを前記切削工具のシャンクの長手方向に沿った工具軸線と平行な第1の方向に振動させる第1のアクチュエータと、前記工具ヘッドに取り付けられ、前記工具ヘッドに対して前記工具ホルダを前記第1の方向に対して直交する第2の方向に振動させる第2のアクチュエータと、これら第1および第2のアクチュエータによる前記第1および第2の方向に沿った前記工具ホルダの振動周期および振幅を制御し、ワークの被削面に対して垂直な面内で前記切削工具の切刃ノーズに楕円軌跡を描かせる制御手段と、前記工具ヘッドを前記第1および第2の方向に対して直交する軸線回りに傾動可能に支持するヘッドストックと、このヘッドストックに対して前記工具ヘッドを前記軸線回りに傾動させてワークに対する前記切削工具の干渉を回避させるヘッド傾動手段とを具え、前記制御手段は、ワークの被削面に対する前記工具軸線の傾斜角と、この工具軸線に対する前記楕円軌跡の長径の傾斜角とがほぼ等しくなるように、前記第1および第2の方向に沿った振動の位相を制御することを特徴とする切削加工装置にある。
本発明においては、切削工具のシャンクの長手方向に沿った工具軸線がワークの被削面に対して垂直となるように、ヘッド傾動手段を操作し、制御手段を介して第1および第2のアクチュエータを作動させ、工具ヘッドに対して工具ホルダを第1および第2の方向に沿って往復移動させ、工具軸線を含む面内にて切削工具の切刃ノーズに楕円軌跡を描かせつつワークの被削面を切削する。このような条件にて切削を行う際に切削工具とワークとに干渉が生ずる場合、ヘッド駆動手段により工具ヘッドをヘッドストックに対して軸線回りに傾け、これによって工具軸線をワークの被削面に対して傾斜させてワークに対する切削工具の干渉を回避する。そして、この状態にてワークの被削面に対する工具軸線の傾斜角と、この工具軸線に対する楕円軌跡の長径の傾斜角とがほぼ等しくなるように、制御手段が第1および第2の方向に沿った工具ホルダの振動の位相を制御つつワークの被削面を切削する。
本発明の第2の形態による切削加工装置において、ワークが取り外し可能に固定されるワークテーブルと、このワークテーブルおよびヘッドストックを少なくとも軸線と平行な方向に相対移動させる送り手段とをさらに具えることができる。
本発明の切削加工方法によると、切削工具のシャンクの長手方向に沿った工具軸線をワークの被削面に対して垂直に保ち、この工具軸線を含む面内にて切削工具の切刃ノーズに楕円軌跡を描かせつつワークの被削面を切削する際、ワークの被削面と切削工具との干渉を避けるために切削工具の工具軸線をワークの被削面に対して傾斜させた場合でも、ワークの被削面に対して切削工具による切削方向がほほ平行となるように、楕円軌跡を修正してワークの被削面を切削するようにしたので、向きが異なる複数の被削面を持ったワークに対しても、常に高い加工精度で切削加工を行うことができる。
工具軸線に対する楕円軌跡の長径の傾斜角がワークの被削面に対する工具軸線の傾斜角とほぼ等しい場合、より良好な加工精度で切削加工を行うことができる。
本発明の切削加工装置によると、ワークの被削面に対する工具軸線の傾斜角と、この工具軸線に対する切削工具の切刃の楕円軌跡の長径の傾斜角とがほぼ等しくなるように、工具ヘッドに対して第1および第2の方向に沿った工具ヘッドの振動の位相を制御する制御手段を設けたので、向きが異なる複数の被削面を持ったワークに対しても、常に高い加工精度で切削加工を行うことができる。
ワークが取り外し可能に固定されるワークテーブルと、このワークテーブルおよびヘッドストックを少なくとも軸線と平行な方向に相対移動させる送り手段とをさらに具えた場合、広い面積の被削面を持つワークであっても、何ら問題なく切削加工を行うことができる。
本発明をワークの表面に形成された矩形の窪みの内壁を切削加工する場合に応用した一実施形態について、図1〜図9を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこのような実施形態のみに限らず、特許請求の範囲に記載された本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が可能であり、従って本発明の精神に帰属する他の技術にも当然応用することができる。
本実施形態における切削加工装置の外観を図1に模式的に示し、その工具ヘッドの部分を抽出拡大断面構造を図2に模式的に示す。すなわち、ベッド11上にはこのベッド11に対して左右方向(以下、X軸方向と呼称する)および前後方向(以下、Y軸方向と呼称する)に移動可能なXYステージ12が取り付けられており、このXYステージ12上には当該XYステージ12に対して上下方向(以下、Z軸方向と呼称する)に延在する軸線回り(以下、C軸回りと呼称する)に回転可能なワークテーブル13が取り付けられている。ワークWが固定されるワークテーブル13は割り出し回転可能であり、しかも旋削加工を可能とするために連続高速回転もできるようになっている。
一方、ベッド11を跨ぐ門形フレーム14には、ワークテーブル13の上方に位置し、門形フレーム14に対してZ軸方向に移動可能なクロスビーム15の両端部が取り付けられている。本発明におけるヘッドストックとしてのクロスビーム15には、このクロスビーム15に対してY軸方向の軸線回り(以下、B軸回りと呼称する)に回転可能な図示しないB軸回転ステージがあり、このB軸回転ステージに工具ヘッド16が取り付けられている。また、この工具ヘッド16には、当該工具ヘッド16の旋回軸線と直交する2方向、つまり上下方向および左右方向に変位可能な工具ホルダ17が取り付けられている。さらに、この工具ホルダ17には切削工具18が必要に応じて交換可能に装着され、そのシャンク18aの長手方向に沿った工具軸線18cが工具ヘッド16の旋回軸線と直交するよう、基本的には工具軸線18cがZ軸方向に延在するように切刃ノーズ18bを下向き状態にして位置決めされる。本実施形態における切削工具18は、先端に単結晶ダイヤモンドチップを接合した平バイトの形態を有する。
従って、工具ホルダ17に取り付けられる切削工具18は、XYステージ12およびワークテーブル13の3軸(X,Y,C軸)と、クロスビーム15およびB軸回転ステージの2軸(Z,B軸)とで5軸制御可能であり、これらの作動を制御するNC制御装置19によってワークテーブル13に固定されるワークWの被削面に対して任意の加工姿勢を取ることができるようになっている。本実施形態においては、このNC制御装置19によってワークWおよび切削工具18の切刃ノーズ18bを20nm以下の誤差にて精密位置決めすることができる。
工具ホルダ17には、工具ホルダ17のY軸方向の旋回軸線と直交する上下方向に任意の周期および任意の振幅にて工具ホルダ17を揺動させる第1のアクチュエータ20が取り付けられ、弾性継手21を介して工具ヘッド16に連結されている。本実施形態においては、第1のアクチュエータ20による工具ホルダ17の揺動方向と、工具ホルダ17に取り付けられる切削工具18の工具軸線18cとが平行となるように設定されている。また、この第1のアクチュエータ20と同様に、工具ホルダ17の旋回軸線および第1のアクチュエータ20による工具ホルダ17の揺動方向に対してそれぞれ直交する左右方向に任意の周期および任意の振幅にて工具ホルダ17を揺動させる第2のアクチュエータ22が工具ホルダ17に取り付けられ、弾性継手23を介して工具ヘッド16に連結されている。これら弾性継手21,23は、個々のアクチュエータ20,22による工具ホルダ17の揺動方向に沿って弾性変形せず、これと直交する方向にのみ弾性変形可能となっている。第1および第2のアクチュエータ20,22にはケーブル24および増幅器25を介して発振装置26が接続している。この発振装置26から発せられる信号が増幅器25にて増幅され、任意の波形を持つ駆動電流としてケーブル24から第1および第2のアクチュエータ20,22にそれぞれ供給される。
このようにして、第1および第2のアクチュエータ20,22の振動周期とそれらの振動振幅とを同期させることにより、図3に示すように工具ホルダ17に取り付けられた切削工具18の先端の切刃ノーズ18bに工具ヘッド16の旋回軸線に対して垂直な面内で任意の楕円軌跡を描かせ、これをワークWの被削面に対する切削運動として機能させることができる。本実施形態では、第1および第2のアクチュエータ20,22による工具ホルダ17の駆動周波数が100〜500Hz,切削工具18の工具軸線18c方向に沿った振幅(図3中、上下方向)が10〜50μm,これと直交する切削力の主分力方向の振幅(図3中、左右方向)が20〜100μm程度となるように設定される。
第1および第2のアクチュエータ20,22による工具ホルダ17の上下方向および左右方向の変位は、工具ホルダ17に取り付けられた一対の変位センサ27,28によってそれぞれ検出され、信号処理装置29を介して変位制御装置30へと出力されるようになっている。NC制御装置19との間での情報の授受が行われる変位制御装置30は、上述した第1および第2のアクチュエータ20,20を駆動するための発振装置26の作動を制御するようになっている。これら一対の変位センサ27,28は、工具ヘッド16の熱変位が生じにくい箇所に取り付けることが好ましく、切削工具18が描く楕円軌跡をこれら一対の変位センサ27,28によって検出し、適当な楕円軌跡を設定する。
このような振動切削加工装置を用いて図12に示すようなワークWの表面に形成された矩形の窪みWの内壁を切削加工する場合、ワークWはワークテーブル13上にセットされ、XYステージ12によりベッド11上を動かされる一方、工具ヘッド16がクロスビーム15により昇降されてワークWと切削工具18との相対的な位置合わせが行われる。工具ヘッド16に搭載された第1および第2のアクチュエータ20,22は、変位制御装置30を介して発振装置26により生成される任意波形の電流により、増幅器25を介して所定の周波数および振幅にて駆動され、切削工具18の切刃ノーズ18bを被削面に対して垂直な面内で楕円軌跡を描かせ、これによって150nm以下の寸法形状精度と50nm以下の表面あらさRとを達成し得る被削面の切削加工を行う。この場合、ワークWまたは切削工具18の送りは、基本的に切刃ノーズ18bの楕円軌跡に対して直交する方向に行われる。
窪みWの底面Wに対する切削加工のように、ワークWの被削面に対して工具軸線18cが法線方向を向く図4中、実線で示すような通常の加工条件の場合、その切削原理を図5に示す。すなわち、図中、二点鎖線で示す切刃ノーズ18bの移動軌跡における切込み開始点iから切削工具18が窪みWの底面Wに切り込みを開始し、切込み終了点oにて切削工具18が窪みWの底面Wから離れ、底面Wの一部が切り屑Wとなって切り取られる。
これに対し、窪みWの側壁Wを切削する場合のように、切削工具18がワークWと干渉するために図4中、二点鎖線で示すように工具軸線18cを窪みWの側壁Wに対して傾斜させる必要がある場合、この場合にはすくい角αが負の値に傾いている。この場合の切削原理を図6に示す。すなわち、図中の二点鎖線で示す切刃ノーズ18bの移動軌跡から明らかなように、楕円軌跡の長径(図中、上下方向)が窪みWの側壁Wと平行となるように、第1および第2のアクチュエータ20,22の振動周期とそれらの振動振幅との同期関係をずらすことにより、この移動軌跡における切込み開始点iから切削工具18が窪みWの側壁Wに切り込みを開始し、切込み終了点oにて切削工具18が窪みWの側壁Wから離れ、側壁Wの一部が切り屑Wとなって切り取ることができる。この切削過程を図7〜図9に順に示す。
この場合、窪みWの側壁Wに対する切削工具18のすくい角αが大きな負の値となっている上に断続切削となることから、加工中にびびりを生じることなく、安定して窪みWの側壁Wを切削することができる。ただし、切削性や切り屑Wの排出性などの観点から、被削面に対する工具軸線18cの傾斜角αは、30°程度までに抑えることが好ましい。また、本実施形態においては切削工具18の切刃ノーズ18bを点状に小さくすることで、被削面の形状の如何にかかわらず加工可能となる自由度を増大させている。ただし、図4において隅部は楕円軌跡のRになる。
上述した実施形態では、矩形の被削面を持つ窪みWの内壁の切削加工について説明したが、加工対象となるワークWの被削面が自由曲面の場合、この被削面を形成する最小曲率半径の部分よりも小さな曲率半径の切刃を持った先丸バイト(Rバイト)を切削工具として使用することが好ましい。この場合においても、工具軸線18cが常にワークWの被削面の法線方向を向くように法線追跡を行うことで、高精度な加工面を得ることができる。もちろん、工具干渉が発生する場合には先の実施形態と同様な方法によって工具軸線18cを被削面に対して傾け、この傾斜角に応じて工具軸線18cに対する楕円軌跡の長径の傾斜角がほぼ等しくなるように、切刃ノーズの楕円軌跡を修正することにより、従来のような不具合を生ずることなく、円滑な加工を続けることができる。
本発明による切削加工装置の一実施形態を表す概念図である。 図1に示した切削加工装置の工具ヘッドの部分を抽出拡大した概念図である。 切削工具の先端部の抽出拡大図である。 図3に示した切削工具による加工姿勢を模式的に表す概念図である。 ワークの底面を加工している状態を表す模式図である。 ワークの側壁を加工している状態を表す模式図である。 図8および図9と共にワークの側壁を加工している状態を表す模式図であり、切込み開始状態を示している。 図7および図9と共にワークの側壁を加工している状態を表す模式図であり、切込み終了直前の状態を示している。 図7および図8と共にワークの側壁を加工している状態を表す模式図であり、切込みを完了した状態を示している。 従来の切削加工装置による加工形態の一例を示す概念図である。 従来の切削加工装置による加工形態の別な一例を示す概念図である。 本発明の対象となったワークの一例の外観を表す立体投影図である。 本発明の対象となるワークの他の一例の外観を表す立体投影図である。 図13に示すワークに対してフライカット法による切削状態を示す模式図である。 図12に示すワークに対してフライカット法による切削状態を示す模式図である。 ワークの被削面に対して工具干渉を起こした状態を示す模式図である。 図18および図19と共に図16に示した被削面に対して工具干渉を避けつつ振動切削を行った従来方法による工程図であり、切込み開始直前の状態を表す。 図17および図19と共に図16に示した被削面に対して工具干渉を避けつつ振動切削を行った従来方法による工程図であり、切込み中の状態を表す。 図17および図18と共に図16に示した被削面に対して工具干渉を避けつつ振動切削を行った従来方法による工程図であり、切込み終了直後の状態を表す。
符号の説明
11 ベッド
12 XYステージ
13 ワークテーブル
14 門形フレーム
15 クロスビーム
16 工具ヘッド
17 工具ホルダ
18 切削工具
18a シャンク
18b 切刃ノーズ
18c 工具軸線
19 NC制御装置
20 第1のアクチュエータ
21 弾性継手
22 第2のアクチュエータ
23 弾性継手
24 ケーブル
25 増幅器
26 発振装置
27,28 変位センサ
29 信号処理装置
30 変位制御装置
W ワーク
窪み
底面
切り屑
側壁
i 切り込み開始点
o 切り込み終了点
α すくい角

Claims (4)

  1. 切削工具のシャンクの長手方向に沿った工具軸線をワークの被削面に対して垂直に保ち、この工具軸線を含む面内にて前記切削工具の切刃ノーズに楕円軌跡を描かせつつワークの被削面を切削する方法において、
    ワークに対する前記切削工具の干渉を回避するために前記工具軸線をワークの被削面に対して傾斜させるステップと、
    ワークの被削面に対して前記切削工具による切削方向がほぼ平行になるように、前記楕円軌跡を修正してワークの被削面を切削するステップと
    を具えたことを特徴とする切削加工方法。
  2. 前記工具軸線に対する前記楕円軌跡の長径の傾斜角が、ワークの被削面に対する前記工具軸線の傾斜角とほぼ等しいことを特徴とする請求項1に記載の切削加工方法。
  3. 切削工具が取り付けられる工具ホルダと、
    この工具ホルダを支持する工具ヘッドと、
    この工具ヘッドに取り付けられ、当該工具ヘッドに対して前記工具ホルダを前記切削工具のシャンクの長手方向に沿った工具軸線と平行な第1の方向に振動させる第1のアクチュエータと、
    前記工具ヘッドに取り付けられ、前記工具ヘッドに対して前記工具ホルダを前記第1の方向に対して直交する第2の方向に振動させる第2のアクチュエータと、
    これら第1および第2のアクチュエータによる前記第1および第2の方向に沿った前記工具ホルダの振動周期および振幅を制御し、ワークの被削面に対して垂直な面内で前記切削工具の切刃ノーズに楕円軌跡を描かせる制御手段と、
    前記工具ヘッドを前記第1および第2の方向に対して直交する軸線回りに傾動可能に支持するヘッドストックと、
    このヘッドストックに対して前記工具ヘッドを前記軸線回りに傾動させてワークに対する前記切削工具の干渉を回避させるヘッド傾動手段と
    を具え、前記制御手段は、ワークの被削面に対する前記工具軸線の傾斜角と、この工具軸線に対する前記楕円軌跡の長径の傾斜角とがほぼ等しくなるように、前記第1および第2の方向に沿った振動の位相を制御することを特徴とする切削加工装置。
  4. ワークが取り外し可能に固定されるワークテーブルと、このワークテーブルおよび前記ヘッドストックを少なくとも前記軸線と平行な方向に相対移動させる送り手段とをさらに具えたことを特徴とする請求項3に記載の切削加工装置。
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