JP5606658B1 - 数値制御装置 - Google Patents

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Abstract

加工プログラム上の移動経路が加工対象に形成されるように、補正距離で加工プログラム上の移動経路を補正した補正経路を生成する補正経路生成部(453)と、加工対象に対して工具の基準位置を補正経路上で相対的に移動させる移動指令を生成する移動指令生成部(454)と、加工対象に対して工具の基準位置を補正経路に沿って相対的に振動させる振動条件を取得する振動指令解析部(452)と、指令移動量算出部(481)と、単位時間での振動による移動量である補正経路上振動移動量を算出する補正経路上振動移動量算出部(482)と、指令移動量と補正経路上振動移動量とを合成して合成移動量を算出する移動量合成部(483)と、を備える。

Description

本発明は、数値制御装置に関するものである。
従来では、旋削加工において、切削工具をワークに対して、少なくとも2軸方向に送り動作させる切削工具送り機構と、上記少なくとも2軸方向に切削工具を低周波振動させて切削工具送り駆動モータを制御する制御機構と、を有する数値制御装置が提案されている(たとえば、特許文献1〜3参照)。この数値制御装置では制御機構は、各種設定を行う操作手段と、操作手段によって設定されたワークの回転数または切削工具1回転当たりの切削工具の送り量に応じて、切削工具を少なくとも2軸方向に同期させて送り動作させる25Hz以上の低周波で動作可能なデータとして、送り軸のイナーシャまたはモータ特性等の機械特性に応じた少なくとも切削工具送り機構の前進量、後退量、前進速度、後退速度が予め表にされて格納されている振動切削情報格納手段と、振動切削情報格納手段に格納されている当該データに基づいて切削工具送り駆動モータを制御してなるモータ制御手段と、を有している。これによって、補間経路に沿って前進、後退動作を繰り返すことによって、低周波振動を生成している。
特許第5033929号公報 特許第5139591号公報 特許第5139592号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3では、プログラムで指令した経路そのものに対して振動条件を決定し、同経路上を振動しながら移動することが前提となっている。そのため、プログラムで指定した経路ではなく、数値制御装置が経路を補正または生成した場合の低周波振動切削については対応することができない。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、プログラムで指定した経路に基づいて数値制御装置が補正または生成した実際の工具の経路についても加工対象に対して工具が所定の周波数で振動しながら加工することができる数値制御装置を得ることを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる数値制御装置は、工具および加工対象の少なくともいずれか一方に設けられた2以上の駆動軸によって、前記工具と前記加工対象とを相対的に移動させながら前記加工対象の加工を行う数値制御装置であって、加工プログラム上の移動経路が前記加工対象に形成されるように、補正距離で前記加工プログラム上の移動経路を補正した補正経路を生成する補正経路生成手段と、前記加工対象に対して前記工具の基準位置を前記補正経路上で相対的に移動させる移動指令を生成する移動指令生成手段と、前記加工対象に対して前記工具の基準位置を前記補正経路に沿って相対的に振動させる振動条件を取得する振動指令解析手段と、単位時間での前記移動指令による移動量である指令移動量を算出する指令移動量算出手段と、前記移動指令に対応する時刻における前記単位時間での振動による移動量である補正経路上振動移動量を、前記振動条件を用いて算出する補正経路上振動移動量算出手段と、前記指令移動量と前記補正経路上振動移動量とを合成して合成移動量を算出し、前記合成移動量の算出基準となる位置から前記合成移動量だけ移動した位置が前記補正経路上に位置するように、前記単位時間内の移動量を求める移動量合成手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、プログラム上の移動経路を補正距離で補正した補正経路に対して補正経路に沿った振動を与えるようにしたので、プログラムで指定されていない補正経路についても、加工対象に対して工具が所定の周波数で相対的に振動しながら加工することができるという効果を有する。
図1は、実施の形態1による数値制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、補正経路の一例を示す図である。 図3は、旋削加工を行う実施の形態1による数値制御装置の軸の構成を模式的に示す図である。 図4は、実施の形態1による加工方法を模式的に示す図である。 図5は、実施の形態1による加工プログラムの一例を示す図である。 図6は、実施の形態1による振動を伴う補間処理の一例を示すフローチャートである。 図7は、補正経路が円弧状の場合のX軸とZ軸の指令位置を示す図である。 図8は、実施の形態2による数値制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 図9は、実施の形態2による振動を伴う補間処理の一例を示すフローチャートである。 図10は、実施の形態2による加工方法を模式的に示す図である。 図11は、実施の形態3による数値制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 図12は、新たな経路の挿入の一例を示す図である。 図13は、実施の形態3による振動を伴う補間処理の一例を示すフローチャートである。 図14は、実施の形態3による加工方法を模式的に示す図である。
以下に添付図面を参照して、本発明の実施の形態にかかる数値制御装置を詳細に説明する。なお、これらの実施の形態により本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による数値制御装置の構成の一例を示すブロック図である。数値制御装置1は、駆動部10と、入力操作部20と、表示部30と、制御演算部40と、を有する。
駆動部10は、加工対象および工具のいずれか一方または両方を少なくとも2軸方向に駆動する機構である。ここでは、数値制御装置1上で規定された各軸方向に加工対象および/または工具を移動させるサーボモータ11と、サーボモータ11の位置・速度を検出する検出器12と、検出器12からの位置・速度に基づいて、加工対象および/または工具の位置や速度の制御を行う各軸方向のサーボ制御部13(X軸サーボ制御部13X,Z軸サーボ制御部13Z,・・・。なお、以下では、駆動軸の方向を区別する必要がない場合には、単にサーボ制御部13と表記する)と、を有する。また、加工対象に設けられた主軸を回転させる主軸モータ14と、主軸モータ14の位置・回転数を検出する検出器15と、検出器15からの位置・回転数に基づいて、加工対象に設けられた主軸の回転を制御する主軸制御部16と、を有する。
入力操作部20は、キーボード、ボタンまたはマウスなどの入力手段によって構成され、ユーザによる数値制御装置1に対するコマンドなどの入力、または加工プログラムもしくはパラメータなどの入力が行われる。表示部30は、液晶表示装置などの表示手段によって構成され、制御演算部40によって処理された情報が表示される。
制御演算部40は、入力制御部41と、データ設定部42と、記憶部43と、画面処理部44と、解析処理部45と、機械制御信号処理部46と、PLC(Programmable Logic Controller)回路部47と、補間処理部48と、加減速処理部49と、軸データ出力部50と、を有する。
入力制御部41は、入力操作部20から入力される情報を受け付ける。データ設定部42は、入力制御部41で受け付けられた情報を記憶部43に記憶する。たとえば入力された内容が加工プログラム432の編集の場合には、記憶部43に記憶されている加工プログラム432に編集された内容を反映させ、パラメータが入力された場合には記憶部43のパラメータ431の記憶領域に記憶する。
記憶部43は、制御演算部40の処理で使用されるパラメータ431、実行される加工プログラム432、表示部30に表示させる画面表示データ433などの情報を記憶する。パラメータ431として、たとえば工具ごとの径(半径)、加工を行うに当たって加工プログラム上の移動経路(以下、プログラム経路という)から実際の工具の移動経路にオフセットさせる量である補正距離などを例示することができる。補正として、工具長補正、摩耗補正、ノーズR補正、その他回転方向の補正、あるいは3次元的な補正、機械誤差の補正などを例示することができる。また、記憶部43には、パラメータ431、加工プログラム432以外の一時的に使用されるデータを記憶する共有エリア434が設けられている。画面処理部44は、記憶部43の画面表示データを表示部30に表示させる制御を行う。
解析処理部45は、1以上のブロックを含む加工プログラムを読み込み、読み込んだ加工プログラムを1ブロック毎に解析し、1ブロックでの移動経路を生成する移動経路生成部451と、加工プログラムに振動指令が含まれているかを解析し、振動指令が含まれている場合に、振動指令に含まれる周波数と振幅などの振動情報を生成する振動指令解析部452と、移動経路生成部451で生成された1ブロックでの移動経路から、実際の工具の経路である補正経路を生成する補正経路生成部453と、1ブロックでの補正経路から移動指令を生成する移動指令生成部454と、を有する。なお、この明細書においては、加工プログラムに含まれる振動指令の振幅は1ミクロン以上300ミクロン以下であることが望ましい。これは、振幅が1ミクロンより小さいと、切削効率が悪くなり、またサーボ系が応答できなくなるからであり、振幅が300ミクロンより大きいと、機械振動につながる虞があるからである。また、周波数は10Hz以上300Hz以下であることが望ましい。これは、周波数が10Hzより小さいと振動切削の効果が得られなくなるからであり、300Hzよりも大きいとサーボ系が応答できなくなるからである。
移動経路生成部451で生成される移動経路は、一般的にその命令によって加工された後の加工対象の輪郭の軌跡を示すものである。そのような加工対象の輪郭を得るために、工具で切削するのであるが、加工対象に対して工具を移動させる際の工具の基準位置(たとえば工具の中心位置)の軌跡は、上記移動経路とは異なる。それは、工具の基準位置と刃先の位置とが一致していないためである。そこで、実際の加工では、加工対象の輪郭となる加工プログラムの移動経路を、工具の基準位置と刃先の位置との差である補正距離を用いて、工具の基準位置の移動経路である補正経路に補正し、この補正経路を用いて制御を行う。補正経路生成部453では、この移動経路を補正経路に補正する処理を行う。たとえば、移動経路上の各点から垂直な方向に補正距離だけ離れた点を連ねたものを補正経路とする。この際、補正経路生成部453では、加工プログラムから加工に用いられる工具を取得し、その工具の径などの補正距離を記憶部43のパラメータ431から取得して、補正経路を生成する。
図2は、補正経路の一例を示す図である。図2(a)に示されるように、プログラム経路P11上の各点から垂直に補正距離dだけ移動した点を結んだものが補正経路P12となる。この補正経路P12が工具の実際の移動経路となり、これによって加工対象はプログラム経路P11で示される輪郭を有することになる。プログラム経路P11に曲線が含まれたり、あるいはプログラム経路P11にコーナが含まれたりなどする場合には、プログラム経路P11と、補正経路P12の長さは異なる場合がある。また、図2(b)に示されるように、プログラム経路P11を補正距離dだけ単純に平行移動したものが補正経路P12となる場合もある。この場合には、プログラム経路P11と補正経路P12の長さは等しくなる。なお、実施の形態1では、工具の基準位置と刃先との間に距離がある場合に補正経路を生成するのではなく、たとえば新品状態の工具では刃先は鋭利であるが、使用につれて摩耗し、その位置が新品状態とは違ってくるような場合などにも補正経路を生成してもよい。
機械制御信号処理部46は、解析処理部45によって、数値制御軸(駆動軸)を動作させる指令以外の機械を動作させる指令としての補助指令を読み込んだ場合に、補助指令が指令されたことをPLC回路部47に通知する。PLC回路部47は、機械制御信号処理部46から補助指令が指令されたことの通知を受けると、その補助指令に対応する処理を実行する。
補間処理部48は、解析処理部45が解析した補正経路を用い、単位時間(補間周期)で移動する移動量である指令移動量を算出する指令移動量算出部481と、振動指令解析部452からの振動情報に基づいて補正経路上で工具または加工対象を振動させるための単位時間での移動量である補正経路上振動移動量を算出する補正経路上振動移動量算出部482と、単位時間当たりの指令移動量と補正経路上振動移動量とを合成した合成移動量を算出する移動量合成部483と、補正経路内を通るように単位時間当たりの合成移動量から各駆動軸の移動量を算出する合成移動量分解部484と、を有する。
加減速処理部49は、補間処理部48から出力された各駆動軸の合成移動量を、予め指定された加減速パターンに従って加減速を考慮した単位時間当たりの移動指令に変換する。軸データ出力部50は、加減速処理部49で処理された単位時間当たりの移動指令を、各駆動軸を制御するサーボ制御部13X,13Z,・・・に出力する。
工具または加工対象を振動させながら加工を行うためには、上記したように、加工を行う際に、加工対象と工具とを相対的に移動させればよい。図3は、旋削加工を行う実施の形態1による数値制御装置の軸の構成を模式的に示す図である。この図では、紙面内に直交するZ軸とX軸を設けている。図3(a)は、加工対象61を固定し、たとえば旋削加工を行う旋削加工用工具である工具62のみをZ軸とX軸方向に移動させる場合であり、図3(b)は、加工対象61をZ軸方向に移動させ、工具62をX軸方向に移動させる場合である。これらのいずれの場合でも、移動させる対象(加工対象61および/または工具62)にサーボモータ11を設けることで、以下に説明する処理を行うことが可能となる。
図4は、実施の形態1による加工方法を模式的に示す図である。ここでは、紙面内に直交するZ軸とX軸が設けられ、このZX面内の移動経路に沿って工具62と加工対象とを相対的に移動させながら加工を行う場合が示されている。
移動経路P11は、プログラム経路を示している。工具62では、基準位置である中心位置62aと、加工対象の輪郭を旋削するための刃先位置62b(加工対象と接する工具の位置)と、の間が補正距離dだけ離れている。そのため、補正経路P12は、プログラム経路P11に対して補正距離dだけX軸の負方向にずらした位置に設定される。
そして、補正経路P12に沿って工具62の中心位置62aを加工対象に対して相対的に移動させる際に、補正経路P12をなぞるように工具62を振動させるようにしている。これによって、プログラム経路P11の位置を輪郭とする加工を行うことができる。なお、工具62を振動させるという記載は、工具62の加工対象61に対する相対的な運動であり、実際には図3に示したように、工具62と加工対象61のいずれを動かしてもよい。以下の説明も同様である。
図5は、実施の形態1による加工プログラムの一例を示す図である。加工プログラムは、行(ブロック)ごとに読み込まれ、実行されていく。この加工プログラム中の行402の「G00 X20.0 Z0.0;」は位置決めの指令であり、行403の「G01 X20.0 Z30.0;」は直線補間の指令であり、一般的な数値制御装置で使用される指令である。
一方、行401の「G200 F50 A0.03;」と行404の「G201;」は、この実施の形態1の振動切削を指令するものであり、新たに設けられる指令である。ここでは、指令「G200」は振動切削の開始を意味するものであり、指令「G201」は振動切削の終了を意味するものである。また、「F」とそれに続く数値は振動させる周波数(Hz)を意味するものであり、「A」とそれに続く数値は振動させる振幅(たとえばmm)を意味するものである。なお、これは一例であり、振動切削の開始と終了、振動させる周波数と振幅を意味する記号は、他のものであってもよく、周波数と振幅の指令値についても任意の数値で構わないが、曲線経路上で精度良く振動させるため、また、切削により発生する切屑を振動により細かく分断するために、微小な振動(振幅が数百マイクロメートル以下かつ周波数が数百Hz以下)を一般的に指令する。なお、この例では、振動条件が加工プログラム中で指定される場合を示しているが、振動条件が加工プログラム中で指定されていなくてもよい。
つぎに、実施の形態1の数値制御装置による加工方法について説明する。図6は、実施の形態1による振動を伴う補間処理の一例を示すフローチャートである。
まず、解析処理部45の移動経路生成部451によって加工プログラムから工具および/または加工対象の位置と速度を含むプログラム経路が生成され、補正経路生成部453によって、パラメータを用いて実際の工具の基準位置に合わせてプログラム経路を補正した補正経路が生成される。そして、移動指令生成部454によって補正経路を有する移動指令が生成され、補間処理部48に出力される。この補正は、たとえば工具の基準位置と刃先との間の補正距離、または刃先の摩耗によって生じる位置ずれ量を考慮した補正距離に基づいて行われる。また、振動指令解析部452によって、加工プログラムに含まれる周波数と振幅を含む振動条件が補間処理部48に出力される。これによって、補間処理部48は、解析処理部45から出力される移動指令と振動条件を取得する(ステップS11)。
ついで、補間処理部48の指令移動量算出部481は、補正経路に基づいて生成された移動指令から単位時間(補間周期)当たりの指令移動量(移動指令による移動量である)を算出する(ステップS12)。これは、直線補間、円弧補間などの種類によって、予め定められた手法によって求められる。
その後、補正経路上振動移動量算出部482は、単位時間当たりの振動による移動量である補正経路上振動移動量を算出する(ステップS13)。補正経路上振動移動量は取得した振動条件(周波数、振幅)の基本振動波形を想定し、今回の補間時刻に対応する基本振動波形上の位置を求め、前回補間時刻時の位置との差として今回補間時刻に対応する補正経路上振動移動量を求める。基本振動波形として、正弦波または矩形波などを例示することができる。
ついで、移動量合成部483は、指令移動量と補正経路上振動移動量とを合成した合成移動量を算出する(ステップS14)。ここでは、指令移動量に補正経路上振動移動量を加算するものとする。
その後、合成移動量分解部484は、補正経路内を通るように、単位時間当たりの合成移動量を各駆動軸の成分に分解した軸移動量を算出する(ステップS15)。そして、算出した軸移動量は、軸データ出力部50を介して各駆動軸のサーボ制御部13に出力される(ステップS16)。
なお、ステップS14で、合成移動量の終点の位置が加工開始位置から加工方向の反対側に位置してしまう場合、または合成移動量の終点が加工終了位置から加工方向側を過ぎてしまう場合には、意図しない領域まで加工されることになる。そのため、合成移動量の終点の位置が加工開始位置から加工方向の反対側に位置してしまう場合には、合成移動量の終点の位置が加工開始点までとなるように、また合成移動量の終点が加工終了位置から加工方向側を過ぎてしまう場合には、合成移動量の終点が加工終了点までとなるように、合成移動量を補正してもよい。
その後、指令移動量算出部481は、指令済みの指令移動量のそれまでの合算値が目標移動量未満であるかを判定する(ステップS17)。指令移動量の合算値が目標移動量未満である場合(ステップS17でYesの場合)には、ステップS12へと処理が戻り、上述した処理が繰り返し実行される。一方、指令移動量の合算値が目標移動量に到達した場合(ステップS17でNoの場合)には、加工が目標位置まで進行したので、処理が終了する。
図7は、補正経路が円弧状の場合のX軸とZ軸の指令位置を示す図である。図7(a)に示されるように、紙面内にZ軸とX軸を取り、ZX平面内で加工対象に対して工具62が円弧状の補正経路を描くように、工具62または加工対象の位置を移動させていく。この加工の最中には、振動の位置が時間に対して正弦波を描くような振動を加える。加工開始点P0における工具62の加工対象に対する移動方向はZ軸方向となっており、加工終了点P1における工具62の加工対象に対する移動方向はX軸方向となっている。そのため、加工開始では振動はZ軸方向の成分のみでX軸方向の成分はない。工具62が補正経路上を進行するにつれて、振動の各駆動軸方向の成分は、Z軸方向で徐々に減少し、X軸方向で徐々に増大するようになる。そして、加工終了では、振動はX軸方向のみでZ軸方向の成分はない。このように、工具62の移動方向に応じて振動角度が変化する様子が、図7(b)と(c)に示されている。
この実施の形態1では、加工中に移動経路に沿って加える振動の周波数と振幅とを規定した振動切削を行う指令を加工プログラムに設け、加工プログラム中の移動指令に基づくプログラム経路から、補正情報に基づいて加工対象に対する工具62の基準位置の軌跡である補正経路を生成し、この補正経路での加工に対して、補正経路に沿った振動を加えるようにした。これによって、補正経路以外の位置を削ったり、加工対象を削りすぎたりすることを防ぐことができる。このとき、補正経路に沿った振動を、振幅が数百マイクロメートル以下かつ周波数が数百Hz以下の低周波振動とすることで、切削により発生する切屑を振動により細かく分断することができる。
また、合成移動量が加工開始位置から加工方向の反対側になってしまう場合には、合成移動量の終点が加工開始点までとなるように合成移動量を補正し、また合成移動量が加工終了位置から加工方向側を過ぎてしまう場合には、合成移動量の終点が加工終了点までとなるように、合成移動量を補正するようにした。これによって、加工開始位置と加工終了位置をはみ出した加工を行うことがないという効果も有する。
さらに、加工プログラムに振動切削を行う指令を記述するようにしたので、加工時に加える振動に関する表を制御演算部40が保持する必要がなく、また表に振動に関する加工条件を入力する手間を省くことができるという効果も有する。また、補間処理時に振動を付加するので、補間処理よりも大きい周期で実行される処理(たとえばプログラムの解析処理)で振動を付加する場合に比して、より高い周波数の振動を発生させて加工を行うことができるという効果を有する。
実施の形態2.
図8は、実施の形態2による数値制御装置の構成の一例を示すブロック図である。この数値制御装置1は、実施の形態1と解析処理部45と補間処理部48の構成が異なる。
解析処理部45は、実施の形態1の移動経路生成部451と補正経路生成部453とを含まず、読み込んだ1ブロック中に数値制御装置1で自動的に経路を生成する指示(以下、経路生成指示という)が含まれるかを解析し、経路生成指示が含まれている場合に、その経路生成指示にしたがって追加指令を生成する追加指令生成部455をさらに有する。また、移動指令生成部454は、1以上のブロックを含む加工プログラムを読み込み、読み込んだ加工プログラムを1ブロック毎に解析し、1ブロックで移動する移動指令を生成する。
補間処理部48は、実施の形態1の補正経路上振動移動量算出部482を含まず、振動指令解析部452からの振動情報に基づいて、移動指令生成部454で規定されるプログラム経路における工具または加工対象を振動させるための単位時間での移動量である通常経路上振動移動量を算出する通常経路上振動移動量算出部485と、振動指令解析部452からの振動情報に基づいて、追加指令生成部455で規定される追加経路上における工具または加工対象を振動させるための単位時間での移動量である追加経路上振動移動量を算出する追加経路上振動移動量算出部486と、をさらに備える。
また、移動量合成部483は、指令移動量算出部481で算出された指令移動量と、通常経路上振動移動量算出部485で算出された通常経路上振動移動量と、追加経路上振動移動量算出部486で算出された追加経路上振動移動量と、を用いて合成移動量を算出する。具体的には、移動指令生成部454で規定されるプログラム経路に対応する指令移動量に対しては通常経路上振動移動量で合成を行い、追加指令生成部455で規定される追加経路に対応する指令移動量に対しては追加経路上振動移動量で合成を行う。なお、実施の形態1と同一の構成要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
つぎに、実施の形態2の数値制御装置による加工方法について説明する。図9は、実施の形態2による振動を伴う補間処理の一例を示すフローチャートである。
まず、解析処理部45の移動指令生成部454によって加工プログラムから工具および/または加工対象の位置と速度を含むプログラム経路を有する移動指令が補間処理部48に出力され、また追加指令生成部455によって工具および/または加工対象の位置と速度を含む追加経路を有する追加指令が補間処理部48に出力される。追加指令は、加工プログラム中で経路生成指示を含むブロックがある場合に、追加指令生成部455が経路生成指示を補間処理部48に渡す形式に指令化したものである。また、振動指令解析部452によって、加工プログラムに含まれる周波数と振幅を含む振動条件が補間処理部48に出力される。これによって、補間処理部48は、解析処理部45から出力される移動指令と振動条件を取得する(ステップS51)。
ついで、補間処理部48の指令移動量算出部481は、移動指令と追加指令とから単位時間(補間周期)当たりの指令移動量(移動指令と追加指令による移動量である)を算出する(ステップS52)。これは、直線補間、円弧補間などの種類によって、予め定められた手法によって求められる。
その後、通常経路上振動移動量算出部485は、移動指令から得られるプログラム経路に対して、単位時間当たりの振動による移動量である通常経路上振動移動量を算出し、追加経路上振動移動量算出部486は、追加指令から得られる追加経路に対して、単位時間当たりの振動による移動量である追加経路上振動移動量を算出する(ステップS53)。通常経路上振動移動量と追加経路上振動移動量は取得した振動条件(周波数、振幅)の正弦波を想定し、今回の補間時刻に対応する正弦波上の位置を求め、前回補間時刻時の位置との差として今回補間時刻に対応する振動移動量を求める。
ついで、移動量合成部483は、指令移動量と、通常経路上振動移動量および追加経路上振動移動量とを合成した合成移動量を算出する(ステップS54)。ここでは、移動指令に含まれるプログラム経路での指令移動量に通常経路上振動移動量を加算し、追加指令に含まれる追加経路での指令移動量に追加経路上振動移動量を加算する。
その後、合成移動量分解部484は、プログラム経路と追加経路とをつなぎ合わせた移動経路内を通るように、単位時間当たりの合成移動量を各駆動軸の成分に分解した軸移動量を算出する(ステップS55)。そして、算出した軸移動量は、軸データ出力部50を介して各駆動軸のサーボ制御部13に出力される(ステップS56)。
なお、ステップS54で、合成移動量の終点の位置が加工開始位置から加工方向の反対側に位置してしまう場合、または合成移動量の終点が加工終了位置から加工方向側を過ぎてしまう場合には、意図しない領域まで加工されることになる。そのため、合成移動量の終点の位置が加工開始位置から加工方向の反対側に位置してしまう場合には、合成移動量の終点の位置が加工開始点までとなるように、また合成移動量の終点が加工終了位置から加工方向側を過ぎてしまう場合には、合成移動量の終点が加工終了点までとなるように、合成移動量を補正してもよい。
その後、指令移動量算出部481は、指令済みの指令移動量のそれまでの合算値が目標移動量未満であるかを判定する(ステップS57)。指令移動量の合算値が目標移動量未満である場合(ステップS57でYesの場合)には、ステップS52へと処理が戻り、上述した処理が繰り返し実行される。一方、指令移動量の合算値が目標移動量に到達した場合(ステップS57でNoの場合)には、加工が目標位置まで進行したので、処理が終了する。
図10は、実施の形態2による加工方法を模式的に示す図であり、(a)は加工プログラムの一例を示す図であり、(b)は(a)の加工プログラムを実行した場合の移動経路を示す図であり、(c)は(a)の加工プログラムを実行したときの各軸での振動状態を示す図である。図10(a)に示される加工プログラムでは、X=xb,Z=0からX=xb,Z=zbまで切削し、そこからX=0,Z=zbまで切削する移動経路において、コーナ部分(X=xb,Z=zb付近)を面取りすることを示している。また、実施の形態1と同様に、移動に際して振動を加える加工であることが規定されている。
図10(a)での移動経路が図10(b)に示されている。図10(a)の加工プログラムでは、X=xb,Z=zb付近で、面取り加工を行うことが指示されている。そのため、移動経路はPa1,Pa2,Pa3で示される。このうち、Pa1,Pa3は図10(a)の加工プログラム中の指令に明示される通常のプログラム経路である。一方、Pa2は、図10(a)の加工プログラムに示されておらず、経路生成指示「C」に基づいて追加指令生成部455で生成された追加指令によって生成される追加経路である。
実施の形態2では、プログラム経路Pa1,Pa3でプログラム経路に沿った振動を加えながら加工を行うようにするとともに、追加経路Pa2でも追加経路に沿った振動を加えながら加工を行うようにしている。この状態が図10(c)に示されている。プログラム経路Pa1は、Z軸に沿った加工であるので、X軸方向のみ振動している。追加経路Pa2では、Z軸方向とX軸方向の両方で振動が行われている。そして、プログラム経路Pa3は、X軸に沿った加工であるので、Z軸方向のみ振動している。このように、加工プログラム中では明示されず、追加指令生成部455で生成される追加指令に基づく追加経路に対しても振動を付加することが可能になる。
実施の形態2では、加工プログラム中に経路生成指示が存在する場合に、その経路生成指示にしたがって生成した追加経路に対しても振動を生成するようにした。これによって、加工プログラムにユーザによって指定された経路以外の経路が存在する場合でも振動を伴う加工を行うことができるという効果を有する。
実施の形態3.
実施の形態1では、加工プログラムで規定された移動経路から、工具の径などの補正距離を考慮して加工対象に対する工具の基準位置の軌跡である補正経路を作成し、この補正経路に対して振動を加える場合を説明した。また、実施の形態2では、加工プログラムに経路生成指示が含まれている場合に、経路生成指示に基づいた追加指令を生成し、この追加指令による追加経路に対して振動を加える場合を説明した。一方、現実の加工においては、移動指令で規定されるプログラム経路から補正経路を作成した際に、補正経路間に新たな経路を挿入しなければならない場合も存在する。実施の形態3では、移動指令または追加指令で規定される経路に対して補正された補正経路と、それらの補正経路間に挿入される挿入経路と、に対して振動を伴う加工を行うことができる数値制御装置について説明する。
図11は、実施の形態3による数値制御装置の構成の一例を示すブロック図である。この数値制御装置は、実施の形態1とは解析処理部45と補間処理部48の構成が異なる。
解析処理部45は、実施の形態1の構成に、読み込んだ1ブロック中に経路生成指示が含まれるかを解析し、経路生成指示が含まれている場合に、その経路生成指示にしたがって追加指令を生成する追加指令生成部455と、追加指令での移動経路である追加経路を生成する追加経路生成部456と、をさらに有する。
また、補正経路生成部453は、プログラム経路と追加経路とに基づいて補正距離dを用いて補正経路を生成する。さらに、補正経路生成部453は、加工プログラム中にノーズR補正などの加工プログラムには規定されていない経路を挿入するモード(以下、経路挿入モードという)が含まれているかを解析し、経路挿入モードが含まれている場合には、経路挿入モードに基づいて加工プログラムには規定されていない新たな挿入経路を生成して、補正経路を生成する処理を行う。
図12は、新たな経路の挿入の一例を示す図である。ここでは、プログラム経路P11中の経路の向きが変わる点に対してノーズR補正を行う場合を示している。具体的には、プログラム経路P11に対して、補正距離dで補正を行い、経路Pa1,Pa3,Pa5を作成している。しかし、この補正経路の作成処理だけでは、経路Pa1の端部A1と経路Pa3の端部A2との間と、経路Pa3の端部A3と経路Pa5の端部A4との間と、は結ばれない。ここでは、ノーズR補正によって端部A1と端部A2との間に経路Pa2が挿入され、端部A3と端部A4との間に経路Pa4が挿入される。その結果、経路Pa1〜Pa5からなる補正経路P12が生成される。
補間処理部48は、振動指令解析部452からの振動情報に基づいて、追加指令で規定される追加経路に対応する補正経路上で工具または加工対象を振動させるための単位時間での移動量である追加経路上振動移動量を算出する追加経路上振動移動量算出部486をさらに備える。
また、補正経路上振動移動量算出部482は、振動指令解析部452からの振動情報に基づいて、補正経路生成部453で生成された補正経路のうち追加経路に対応しない経路上で工具または加工対象を振動させるための単位時間での移動量である追加経路上振動移動量を算出する。ここで、補正経路のうち追加経路に対応しない経路には、プログラム経路を補正距離で補正した経路と、経路挿入モードに基づいて生成された挿入経路と、を含む。
移動量合成部483は、指令移動量算出部481で算出された指令移動量と、補正経路上振動移動量算出部482で算出された補正経路上振動移動量と、追加経路上振動移動量算出部486で算出された追加経路上振動移動量と、を用いて合成移動量を算出する。具体的には、補正経路中の追加経路に対応しない経路についての指令移動量に対しては補正経路上振動移動量で合成を行い、補正経路中の追加経路に対応する経路についての指令移動量に対しては追加経路上振動移動量で合成を行う。なお、実施の形態1と同一の構成要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
つぎに、実施の形態3の数値制御装置による加工方法について説明する。図13は、実施の形態3による振動を伴う補間処理の一例を示すフローチャートである。
まず、解析処理部45の移動経路生成部451によって加工プログラムから工具および/または加工対象の位置と速度を含むプログラム経路が生成される。また、追加指令生成部455によって工具および/または加工対象の位置と速度を含む追加指令が生成され、これからプログラム上の移動経路である追加経路が生成される。さらに、補正経路生成部453によって、パラメータを用いて実際の工具の基準位置に合わせてプログラム経路と追加経路とを補正した補正経路が生成される。このとき、経路挿入モードが加工プログラム中にある場合には新たな挿入経路が補正経路に挿入される。そして、移動指令生成部454によって補正経路に関する移動指令が生成され、補間処理部48に出力される。また、振動指令解析部452によって、加工プログラムに含まれる周波数と振幅を含む振動条件が補間処理部48に出力される。これによって、補間処理部48は、解析処理部45から出力される移動指令と振動条件を取得する(ステップS71)。
ついで、補間処理部48の指令移動量算出部481は、補正経路に基づいて生成された移動指令から単位時間(補間周期)当たりの指令移動量(移動指令による移動量である)を算出する(ステップS72)。これは、直線補間、円弧補間などの種類によって、予め定められた手法によって求められる。
その後、補正経路上振動移動量算出部482は、補正経路中の追加経路に対応しない経路に対して、単位時間当たりの振動による移動量である補正経路上振動移動量を算出し、追加経路上振動移動量算出部486は、補正経路中の追加経路に対応する経路に対して、単位時間当たりの振動による移動量である追加経路上振動移動量を算出する(ステップS73)。補正経路上振動移動量と追加経路上振動移動量は取得した振動条件(周波数、振幅)の正弦波を想定し、今回の補間時刻に対応する正弦波上の位置を求め、前回補間時刻時の位置との差として今回補間時刻に対応する振動移動量を求める。
ついで、移動量合成部483は、指令移動量と、補正経路上振動移動量および追加経路上振動移動量とを合成した合成移動量を算出する(ステップS74)。ここでは、補正経路中の追加経路に対応しない経路での指令移動量に補正経路上振動移動量を加算し、補正経路中の追加経路に対応する経路での指令移動量に追加経路上振動移動量を加算する。
その後、合成移動量分解部484は、補正経路内を通るように、単位時間当たりの合成移動量を各駆動軸の成分に分解した軸移動量を算出する(ステップS75)。そして、算出した軸移動量は、軸データ出力部50を介して各駆動軸のサーボ制御部13に出力される(ステップS76)。
なお、ステップS74で、合成移動量の終点の位置が加工開始位置から加工方向の反対側に位置してしまう場合、または合成移動量の終点が加工終了位置から加工方向側を過ぎてしまう場合には、意図しない領域まで加工されることになる。そのため、合成移動量の終点の位置が加工開始位置から加工方向の反対側に位置してしまう場合には、合成移動量の終点の位置が加工開始点までとなるように、また合成移動量の終点が加工終了位置から加工方向側を過ぎてしまう場合には、合成移動量の終点が加工終了点までとなるように、合成移動量を補正してもよい。
その後、指令移動量算出部481は、指令済みの指令移動量のそれまでの合算値が目標移動量未満であるかを判定する(ステップS77)。指令移動量の合算値が目標移動量未満である場合(ステップS77でYesの場合)には、ステップS72へと処理が戻り、上述した処理が繰り返し実行される。一方、指令移動量の合算値が目標移動量に到達した場合(ステップS77でNoの場合)には、加工が目標位置まで進行したので、処理が終了する。
図14は、実施の形態3による加工方法を模式的に示す図であり、(a)は加工プログラムの一例を示す図であり、(b)は(a)の加工プログラムを実行した場合の移動経路を示す図である。図14(a)に示される加工プログラムでは、X=xa,Z=0からX=xa,Z=zaまで切削し、そこからX=xb,Z=zaまで切削する経路において、コーナ部分(X=xa,Z=za付近)を面取りし、さらに面取りした部分の両端部付近でノーズR補正を行うことを示している。また、実施の形態1と同様に、移動に際して振動を加える加工であることが規定されている。
図14(a)でのプログラム経路および補正経路が図14(b)に示されている。まず、プログラム経路P11が算出される。具体的には、加工プログラムから経路Pa01,Pa03が生成される。また、加工プログラムには面取り指示が含まれるため、追加指令生成部455によって面取りの追加指令が生成される。そして、追加経路生成部456によって面取りの追加指令によって生成される追加経路Pa02が生成される。そのため、プログラム経路P11はPa1,Pa2,Pa3によって構成されることになる。
つぎに、プログラム経路P11から補正経路P12が生成される。具体的には、プログラム経路P11に対して、補正距離dで補正を行い、経路Pa01,Pa02,Pa03に対応する経路Pa1,Pa3,Pa5を作成する。この状態では、経路Pa1の端部A1と経路Pa3の端部A2との間と、経路Pa3の端部A3と経路Pa5の端部A4との間に経路はない。その後、ノーズR補正によって端部A1と端部A2との間に経路Pa2が挿入され、端部A3と端部A4との間に経路Pa4が挿入される。その結果、経路Pa1〜Pa5からなる補正経路P12が生成される。
そして、補正経路上振動移動量算出部482は追加経路Pa02に対応しない経路Pa1,Pa2,Pa4,Pa5に対して補正経路上振動移動量を算出し、追加経路上振動移動量算出部486は追加経路Pa02に対応する経路Pa3に対して追加経路上振動移動量を算出する。そして、これらが指令移動量と合成される。
実施の形態3では、加工プログラム中に経路挿入モードが含まれる場合に、補正した経路の端部間を結ぶ挿入経路を生成し、補正した経路間に挿入経路を挿入して補正経路を生成し、この補正経路に対しても振動を生成するようにした。また、加工プログラム中に経路生成指示がさらに含まれる場合に、その経路生成指示にしたがって生成した追加経路に対しても振動を生成するようにした。これによって、加工プログラムでユーザによって指定された経路以外の経路が補正経路上に存在する場合でも、補正経路全体にわたって振動を伴う加工を行うことができるという効果を有する。
なお、上記した実施の形態1〜3は、ドリル加工に対しても適用することができる。
以上のように、本発明にかかる数値制御装置は、加工プログラムを用いた工作機械の数値制御に適している。
1 数値制御装置、10 駆動部、11 サーボモータ、12 検出器、13 サーボ制御部、13X X軸サーボ制御部、13Z Z軸サーボ制御部、14 主軸モータ、15 検出器、16 主軸制御部、20 入力操作部、30 表示部、40 制御演算部、41 入力制御部、42 データ設定部、43 記憶部、44 画面処理部、45 解析処理部、46 機械制御信号処理部、47 PLC回路部、48 補間処理部、49 加減速処理部、50 軸データ出力部、61 加工対象、62 工具、62a 中心位置、62b 刃先位置、431 パラメータ、432 加工プログラム、433 画面表示データ、434 共有エリア、451 移動経路生成部、452 振動指令解析部、453 補正経路生成部、454 移動指令生成部、455 追加指令生成部、456 追加経路生成部、481 指令移動量算出部、482 補正経路上振動移動量算出部、483 移動量合成部、484 合成移動量分解部、485 通常経路上振動移動量算出部、486 追加経路上振動移動量算出部。

Claims (4)

  1. 工具および加工対象の少なくともいずれか一方に設けられた2以上の駆動軸によって、前記工具と前記加工対象とを相対的に移動させながら前記加工対象の加工を行う数値制御装置であって、
    加工プログラム上の移動経路が前記加工対象に形成されるように、補正距離で前記加工プログラム上の移動経路を補正した補正経路を生成する補正経路生成手段と、
    前記加工対象に対して前記工具の基準位置を前記補正経路上で相対的に移動させる移動指令を生成する移動指令生成手段と、
    前記加工対象に対して前記工具の基準位置を前記補正経路に沿って相対的に振動させる振動条件を取得する振動指令解析手段と、
    単位時間での前記移動指令による移動量である指令移動量を算出する指令移動量算出手段と、
    前記移動指令に対応する時刻における前記単位時間での振動による移動量である補正経路上振動移動量を、前記振動条件を用いて算出する補正経路上振動移動量算出手段と、
    前記指令移動量と前記補正経路上振動移動量とを合成して合成移動量を算出し、前記合成移動量の算出基準となる位置から前記合成移動量だけ移動した位置が前記補正経路上に位置するように、前記単位時間内の移動量を求める移動量合成手段と、
    を備えることを特徴とする数値制御装置。
  2. 前記加工プログラムに追加経路を生成する経路生成指示が含まれる場合に、前記経路生成指示に基づいた追加指令を生成する追加指令生成手段と、
    前記追加指令に対応する時刻における前記単位時間での振動による移動量である追加経路上振動移動量を、前記振動条件を用いて算出する追加経路上振動移動量算出手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 前記追加指令から前記追加経路を生成する追加経路生成手段をさらに備え、
    前記補正経路生成手段は、前記追加経路生成手段で前記追加経路が生成されると、前記追加経路を前記補正距離で補正する機能をさらに備え、
    前記移動量合成手段は、前記補正された追加経路に対応する経路では、前記指令移動量と前記追加経路上振動移動量とを合成し、前記補正された追加経路以外の経路では、前記指令移動量と前記補正経路上振動移動量とを合成して前記合成移動量を算出することを特徴とする請求項2に記載の数値制御装置。
  4. 前記補正経路生成手段は、前記加工プログラムには規定されていない経路を挿入する経路挿入モードが含まれているかを解析し、前記経路挿入モードが含まれている場合には、前記補正経路の生成時に挿入経路を生成し、
    前記補正経路上振動移動量算出手段は、前記挿入経路を含む前記補正経路に対する前記移動指令について、前記補正経路上振動移動量を算出し、
    前記移動量合成手段は、前記挿入経路を含む前記補正経路で、前記指令移動量と前記補正経路上振動移動量とを合成することを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
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