JP2020074214A - 複数軸を備えた工作機械の制御装置 - Google Patents

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幸季 亀田
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Abstract

【課題】切屑を細分化できる細断条件を加工条件から実際の切削加工に作成する。【解決手段】回転対称ワーク(W)を工具(11)により切削加工する工作機械(10)の制御装置(20)は、ワーク(W)および工具(11)の相対的な回転速度ならびに工具およびワークを相対的に送出す送り速度に基づいて、少なくとも一つの補助モータ(M1、M2)の加工指令を作成する加工指令作成部(22)と、回転速度および送り速度に基づいて、ワークの回転軸線回りにおける回転速度に対して非同期になるように且つ工具がワークを断続切削するように少なくとも一つの補助モータの揺動指令を作成する揺動指令作成部(23)と、加工指令に揺動指令を加算する加算部(24)と、揺動指令が加算された後で加工指令に基づいて少なくとも一つの補助モータを制御する制御部(26)とを含み、回転速度と揺動指令の揺動周波数に基づいて学習制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、複数軸の協調動作によりワークを切削加工する工作機械の制御装置に関する。特に、本発明は、回転対称ワークの外周面または内周面を工具により切削加工する工作機械の制御装置に関する。
工作機械の工具によりワークを加工する際に切屑が連続して発生すると、切屑が工具に絡まる場合がある。このような場合には、切屑を工具から除去するために工作機械を停止させる必要があり、時間がかかって生産効率が低下する。さらに、切屑によって、ワークが損傷する可能性があり、ワークの品質が低下する場合がある。
このような欠点を避けるために、従来技術では、特許文献1および特許文献2に開示されるように切屑を細分化させる振動切削が導入されている。特許文献1および特許文献2においては振動切削情報テーブルを予め作成し、振動切削情報テーブルに記載された条件に従って振動切削を行うようにしている。
特許第5033929号公報 特許第5139592号公報
しかしながら、従来技術では振動切削情報テーブルを予め作成する必要があり、このことは煩雑であり時間もかかる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、テーブルを作成することなしに、切屑を細分化できる細断条件を加工条件から実際の切削加工に作成することのできる工作機械の制御装置を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために1番目の発明によれば、回転対称ワークの外周面または内周面を工具により切削加工する工作機械の制御装置であって、前記ワークおよび前記工具を前記ワークの回転軸線回りに相対的に回転させる主モータと、前記ワークの前記外周面または内周面の母線に沿って前記工具および前記ワークを相対的に送出す少なくとも一つの補助モータと、前記ワークおよび前記工具の相対的な回転速度ならびに前記工具および前記ワークを相対的に送出す送り速度に基づいて、前記少なくとも一つの補助モータの加工指令を作成する加工指令作成部と、前記回転速度および前記送り速度に基づいて、前記ワークの回転軸線回りにおける前記回転速度に対して非同期になるように且つ前記工具が前記ワークを断続切削するように、前記少なくとも一つの補助モータの揺動指令を作成する揺動指令作成部と、前記加工指令に前記揺動指令を加算する加算部と、前記揺動指令が加算された後で、前記加工指令に基づいて前記少なくとも一つの補助モータを制御する制御部とを具備し、該制御部は、前記回転速度と前記揺動指令の揺動周波数に基づいて学習制御する、制御装置が提供される。
2番目の発明によれば、1番目の発明において、前記揺動指令作成部は、前記回転速度に基づいて、前記ワークまたは前記工具が一回転する毎に半周期ずつズレるように前記揺動指令の揺動周波数を作成すると共に、前記送り速度に基づいて前記揺動指令の揺動振幅を作成する。
3番目の発明によれば、1番目または2番目の発明において、前記揺動指令作成部は、前記少なくとも一つの補助モータのトルクが所定値を越えないように、前記揺動周波数と前記揺動振幅とを作成する。
4番目の発明によれば、1番目から3番目のいずれかの発明において、前記揺動指令作成部は、学習制御の制御帯域に基づいて、学習が収束するように前記揺動周波数と前記揺動振幅とを作成する。
5番目の発明によれば、1番目から4番目のいずれかの発明において、前記揺動指令作成部は、前記工具が前記ワークを加工することにより生じる切屑の所望長さに基づいて前記揺動周波数と前記揺動振幅とを作成する。
1番目の発明においては、回転軸線回りにおける回転速度に対して非同期になるように揺動指令の揺動周波数が決定され、工具がワークを断続切削可能なように揺動指令の揺動振幅が決定される。そして、そのような揺動指令が加算された加工指令に従ってモータを駆動してワークを切削加工している。さらに、学習制御が適用されるので、揺動指令に対する追従性を高められる。このため、テーブルを作成することなしに、ワークが細分化される細断条件を実際の切削加工に作成することができる。
2番目の発明においては、揺動指令の揺動周波数がワークまたは工具が一回転する毎に半周期ずつズレるので、揺動振幅を最小にできる。その結果、断続切削を効率的に実施することができる。
3番目の発明においては、揺動指令を加算した後の加工指令に基づいて少なくとも一つの補助モータを駆動する際に、モータのトルクが飽和するのを避けられる。
4番目の発明においては、さらに適切な揺動指令を求めることができる。
5番目の発明においては、短い切屑が要求される場合にはワークが傷付くのを避けられ、長い切屑が要求される場合にはトルクを抑えて工具へかかる負荷を低減することができる。
添付図面に示される本発明の典型的な実施形態の詳細な説明から、本発明のこれら目的、特徴および利点ならびに他の目的、特徴および利点がさらに明解になるであろう。
本発明に基づく制御装置を含むシステムの図である。 本発明に基づく制御装置の動作を示すフローチャートである。 本発明に基づく制御装置を含む他のシステムの図である。 円筒形ワークと工具とを示す図である。 円錐台形ワークと工具とを示す他の図である。 送り量と回転角度との関係を示す図である。 送り量と回転角度との関係を示す他の図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の図面において同様の部材には同様の参照符号が付けられている。理解を容易にするために、これら図面は縮尺を適宜変更している。
図1は本発明に基づく制御装置を含むシステムの図である。図1に示されるように、システム1は、工作機械10と、工作機械10を制御する制御装置20とを含んでいる。工作機械10は工具11を有しており、工具11は、回転対称なワークW、例えば円筒形、円錐形、または円錐台形などのワークの外周面または内周面を切削加工する。図1に示される例においては、工具11は円筒形ワークWの外周面を切削加工するものとする。また、図1などにおいては、ワークの中心回転軸線をZ軸、Z軸に対して垂直な軸線をX軸としている。
図1には円筒形のワークWが示されている。工作機械10の主モータM0はワークWをその中心回転軸線回りに回転させる。さらに、工作機械10の補助モータM1は工具11をワークWの母線に沿って送出す。なお、後述するように、二つ以上の補助モータM1、M2が工具11をワークWの母線に沿って送出す構成であってもよい。
主モータM0および補助モータM1、M2はサーボモータであるのが好ましい。そして、補助モータM1、M2は主モータM0と協調動作しつつ工具11を送出してワークWを切削加工するものとする。なお、主モータM0および補助モータM1、M2必要トルクは、切削負荷を除けばイナーシャと指令の角加速度より推定できるが、トルクを検出するための検出器T0、T1、T2がそれぞれ備えられていても良い。
制御装置20はデジタルコンピュータであり、ワークWの加工条件を含む加工条件記憶部29を有している。ワークWの加工条件は、ワークWの回転速度および工具11の送り速度を含んでいる。さらに、制御装置20は、回転軸線回りにおけるワークWおよび工具11の相対的な回転速度ならびに工具11およびワークWを相対的に送出す送り速度に基づいて、少なくとも一つの補助モータM1の加工指令を作成する加工指令作成部22を含んでいる。
さらに、制御装置20は、前述した回転速度および送り速度に基づいて、回転軸線回りにおける回転速度に対して非同期になるように且つ工具11がワークWを断続切削するように、少なくとも一つの補助モータM1の揺動指令を作成する揺動指令作成部23を有している。揺動指令は揺動周波数と揺動振幅とを含んでいる。
なお、断続切削とは、工具11が周期的にワークWに接触およびワークWから離間しながらワークWを切削加工することを意味し、揺動切削または振動切削ともいう。また、図1においてはワークWが回転すると共に工具11がワークWに対して揺動するようになっているが、工具11が回転すると共にワークWが工具11に対して揺動する構成であってもよい。
さらに、制御装置20は、加工指令に揺動指令を加算する加算部24と、揺動指令が加算された後で、加工指令に基づいて少なくとも一つの補助モータM1を制御する制御部26とを含んでいる。後述するように、制御部26は、ワークWおよび工具11の回転速度と揺動指令の揺動周波数に基づいて学習制御を行うものとする。
図2は本発明に基づく制御装置の動作を示すフローチャートである。はじめに、図2のステップS11において、加工指令作成部22は、加工条件記憶部29に記憶されたワークWの回転速度および工具11の送り速度に基づいて、補助モータM1の加工指令を作成する。
さらに、ステップS12においては、揺動指令作成部23は、前述した回転速度および送り速度に基づいて揺動指令を作成する。図1に示される例においては、工具11は回転軸線のみに沿って揺動するので、補助モータM1のためだけの揺動指令が作成される。
ここで、図3は本発明に基づく制御装置を含む他のシステムの図である。図3に示される例においては、円錐台形のワークWが配置されている。この場合には、工具11はワークWの母線に沿って斜方向に揺動してワークWの外周面を切削加工するようになっている。工具11はX方向およびZ方向の合成方向に移動するので、工具11を移動させるために二つの補助モータM1、M2が必要とされる。この場合には、ステップS12においては、二つの補助モータM1、M2のための揺動指令がそれぞれ作成されるものとする。なお、さらに多数の補助モータにより工具11を送出す構成であってもよい。
また、図4Aは円筒形ワークと工具とを示す、図1とは異なる図である。図4Aにおいては、工具11が円筒形ワークWの内周面を加工するようになっている。この場合には、単一の補助モータM1で十分であり、ステップS12においては補助モータM1のためだけの揺動指令が作成される。
これに対し、図4Bは円錐台形ワークと工具とを示す図である。図4Bにおいては工具11が円錐台形ワークWの内周面を加工するようになっている。このような場合には、前述したように二つの補助モータM1、M2が必要とされ、ステップS12においては、二つの補助モータM1、M2のための揺動指令がそれぞれ作成される。
以下においては、図1に示されるように工具11が円筒形ワークWの外周面を切削加工する場合について説明する。ただし、以下の説明は、図3、図4Aおよび図4Bに示される場合にも概ね同様であることが理解されるだろう。
図5は送り量と回転角度との関係を示す図である。図5における横軸はワークWの中心回転軸線、つまりZ軸に相当し、縦軸はワークWの回転角度を示している。図5には斜方向に延びる複数の直線状破線C1、C2、C3…が示されている。図5から分かるように、破線C1と横軸との間の交点の横軸座標は、次の破線C2の開始点における横軸座標に相当する。同様に、破線C2と横軸との間の交点の横軸座標は、次の破線C3の開始点における横軸座標に相当する。従って、これら複数の直線状破線C1、C2、C3…は揺動指令が無い場合においてワークW上における工具11の軌跡を示すのが分かるであろう。
また、図5に示される曲線A1、A2は、揺動指令がある場合においてワークW上における工具11の軌跡を示している。なお、図5に示される工具の曲線A1、A2は指令値であるものとする。
また、図5における曲線A1はワークWの第一回転目における工具11の軌跡であり、曲線A2はワークWの第二回転目における工具11の軌跡である。簡潔にする目的で、ワークWの第三回転目以降の工具11の軌跡は図示を省略している。これら曲線A1、A2は破線C1、C2を基準軸線とする正弦波に横軸方向の送り量を加算したものである。従って、本発明においては揺動指令は回転速度に対して非同期になる。
図2のステップS12において、揺動指令作成部23は以下のようにして揺動指令を作成する。はじめに、揺動指令作成部23は送り速度に基づいて破線C1を決定する。次いで、破線C1を基準軸線とする正弦波の揺動周波数を決定する。この場合には所定値を揺動周波数としてよい。なお、破線C2、C3を基準とする正弦波は破線C1を基準とする正弦波と同じ揺動周波数を有するものとする。
図5から分かるように、破線C1を基準軸線とする正弦波は初期位相を有さない。これに対し、破線C2以降を基準軸線とする正弦波は初期位相を有する。図5に示されるように、或る破線、例えば破線C2を基準軸線とする正弦波の初期位相は、一つ前の破線、例えば破線C1を基準軸線とする正弦波に対して半周期(180度)ズレるのが好ましい。その理由は、半周期ズレた場合には、揺動指令の揺動振幅を最小限にでき、その結果、最も効率的に切屑を細断できるためである。なお、破線C2を基準軸線とする正弦波の初期位相が180度以外の他の値であってもよい。
次いで、揺動指令作成部23は前述した正弦波の振幅(揺動振幅)を決定する。図5に示される曲線A1と曲線A2とは、回転角度が90度の箇所B1と回転角度が270度の箇所B2とにおいて互いに重なっている。図5から分かるように箇所B1、B2においては曲線A1の破線C1からの最大値は、曲線A2の破線C2からの最小値よりも大きい。言い換えれば、揺動指令作成部23は、前の曲線A1と後の曲線A2とが部分的に互いに重なるように揺動振幅を決定する。なお、破線C2、C3を基準とする正弦波は破線C1を基準とする正弦波と同じ揺動振幅を有するものとする。
この重なり箇所B1、B2においては工具11がワークWから離間するのでワークWは加工されない。本発明においては、このような重なり箇所が周期的に発生するので所謂、断続切削を行うことができる。図5に示される例においては、曲線A2に従った動作により切屑が箇所B1、B2においてそれぞれ発生することとなる。つまり、第二回転目の曲線A2においては二つの切屑が発生する。そして、本発明では、このような断続切削が周期的に行われるので振動切削が可能となる。
なお、破線C3周りに形成される曲線A3(図5には示さない)は曲線A1と同じ形状である。従って、曲線A2と曲線A3とは、回転角度が180度の箇所において重なり、この箇所において切屑が発生することとなる。従って、第三回転目の曲線A3においては一つの切屑が発生する。以降、偶数回転目では二つの切屑が発生し、奇数回転目では一つの切屑が発生する。ただし、一回転目では切屑は発生しない。
このようにして揺動揺動周波数と揺動振幅とを定めることにより、揺動指令作成部23は揺動指令を作成する(ステップS12)。次いで、ステップS13において、この揺動指令は図1に示される加算部24を通じて加工指令に加算される。なお、図5に示される曲線A1、A2は揺動指令が加算された後の加工指令を示している。
次いで、図2のステップS14において制御部26は加工指令に基づいて主モータM0および補助モータM1をそれぞれ制御する。このため、本発明では、従来技術のように振動切削情報のテーブルを予め作成する必要はなく、ワークWの加工条件から、ワークWを実際に切削加工する前にワークWの細断条件を決定できる。
ところで、図6は送り量と回転角度との関係を示す、図5と同様な他の図である。図6には、指令値の曲線A1、A2に加えて、実位置の曲線A1’、A2’が示されている。図6に示されるように曲線A1、A2に対応した指令値に基づいて主モータM0および補助モータM1を駆動したとしても、実位置の曲線A1’、A2’は曲線A1、A2に完全には追従しない場合がある。図6に示される例では、指令値の曲線A1、A2と実位置の曲線A1’、A2’とが互いに離間しているので、断続切削が起きず、その結果、切屑が良好に形成されない。
このため、本発明では、図2のステップS15に示されるように、学習制御を用いて揺動指令への追従性を向上させる。学習制御は「繰返しパターンの決まった周期指令」への追従性を向上する制御方式であり、1周期目より2周期目、2周期目より3周期目……と周期が進むにつれて位置偏差を減少させることができる。具体的には、ワークWおよび工具11の1周期分の位置偏差を学習し補正量とすることで、揺動指令による周期的な位置偏差の増加を抑制する。なお、揺動指令を学習の対象とするため、学習帯域は揺動指令の揺動周波数に依存することとなる。
その結果、実位置の曲線A1’、A2’は、指令値の曲線A1、A2に次第に近づくようになり、最終的には指令値の曲線A1、A2に一致する。指令値の曲線A1、A2は箇所B1、B2を有するので、断続切削が確実に起こり、細断化された切屑を確実に形成できるようになる。
また、学習制御を行うための学習帯域には上限があり、上限を超えた場合、学習は収束せず位置偏差が残ってしまう。結果、切屑が良好に形成されないことになる。従って、本発明においては、学習制御を実施することが可能な範囲内で、最適な揺動周波数および揺動振幅を求める必要がある。
具体的には、トルクの低減手法と同様、後述するように切屑の長さを調整する(長くする)ことで、揺動指令の揺動周波数を低く抑えることができ、学習帯域に収めることができる。もちろん、加工条件の変更が可能であるなら、送り速度を低減しても良い。
また、本発明においては、最適な揺動周波数および揺動振幅を求めているので、必要トルクを最小化できる。
一方、必要最小化できたとしても、トルク飽和は起こりえる現象であり避ける必要がある。さらに、学習制御を適用するとトルクは増大し、より飽和しやすい傾向にある。従って、本発明においては、トルク飽和を起こさない範囲内で、最適な揺動周波数および揺動振幅を求める必要がある。
具体的には、後述するように切屑の長さを調整する(長くする)ことで、揺動指令の揺動周波数を低く抑えることができ必要トルクを低減できる。もちろん、加工条件の変更が可能であるなら、送り速度を低減しても良い。
ところで、揺動振幅は可能な限り小さいのが好ましく、揺動周波数が低い場合には、より長い切屑が形成される。その際、主モータM0および補助モータM1、M2に要求されるトルクも小さくて済む。これに対し、揺動周波数が高い場合には、切屑の長さは短くなり、主モータM0および補助モータM1、M2に要求されるトルクも大きくなる。
操作者が所望長さの切屑を望んでいる場合には、操作者は切屑の所望の長さを揺動指令作成部23に入力する。これにより、揺動指令作成部23は切屑の所望長さに基づいて揺動周波数と揺動振幅とを作成する。例えば短い切屑が要求される場合にはワークWが傷付くのを避けられ、長い切屑が要求される場合にはトルクおよび学習帯域を抑えて工具11へかかる負荷を低減できるとともに学習を収束しやすくする。
典型的な実施形態を用いて本発明を説明したが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなしに、前述した変更および種々の他の変更、省略、追加を行うことができるのを理解できるであろう。
1 システム
10 工作機械
11 工具
20 制御装置
22 加工指令作成部
23 揺動指令作成部
24 加算部
26 制御部
29 加工条件記憶部
M0 主モータ
M1、M2 補助モータ
T0、T1、T2 トルク検出器
W ワーク

Claims (5)

  1. 回転対称ワーク(W)の外周面または内周面を工具(11)により切削加工する工作機械(10)の制御装置(20)であって、
    前記ワークおよび前記工具を前記ワークの回転軸線回りに相対的に回転させる主モータ(M0)と、
    前記ワークの前記外周面または内周面の母線に沿って前記工具および前記ワークを相対的に送出す少なくとも一つの補助モータ(M1、M2)と、
    前記ワークおよび前記工具の相対的な回転速度ならびに前記工具および前記ワークを相対的に送出す送り速度に基づいて、前記少なくとも一つの補助モータの加工指令を作成する加工指令作成部(22)と、
    前記回転速度および前記送り速度に基づいて、前記ワークの回転軸線回りにおける前記回転速度に対して非同期になるように且つ前記工具が前記ワークを断続切削するように、前記少なくとも一つの補助モータの揺動指令を作成する揺動指令作成部(23)と、
    前記加工指令に前記揺動指令を加算する加算部(24)と、
    前記揺動指令が加算された後で、前記加工指令に基づいて前記少なくとも一つの補助モータを制御する制御部(26)とを具備し、
    前記揺動指令作成部は、前記回転速度に基づいて、前記ワークまたは前記工具が一回転する毎に半周期ずつズレるように前記揺動指令の揺動周波数を作成すると共に、前記送り速度に基づいて前記揺動指令の揺動振幅を作成し、
    前記揺動振幅は、前記ワークの第n回転目(nは自然数)における前記工具の軌跡と、前記ワークの第(n+1)回転目における前記工具の軌跡とが部分的に互いに重なるように決定され、
    前記工具の軌跡は、前記揺動指令が無い場合における前記ワーク上の前記工具の軌跡を基準軸線とする正弦波に横軸方向の送り量を加算することにより得られる、制御装置。
  2. 前記制御部は、前記ワークおよび前記工具の一周期分の位置偏差を学習し補正量とすることで、前記揺動指令による周期的な位置偏差の増加を抑制するようにした、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記揺動指令作成部は、前記少なくとも一つの補助モータのトルクが所定値を越えないように、前記揺動周波数と前記揺動振幅とを作成する請求項1または請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記揺動指令作成部は、学習制御の制御帯域に基づいて、学習が収束するように前記揺動周波数と前記揺動振幅とを作成し、前記学習帯域は前記揺動指令の揺動周波数に依存する請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 前記揺動指令作成部は、前記工具が前記ワークを加工することにより生じる切屑の所望長さに基づいて前記揺動周波数と前記揺動振幅とを作成する請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置。
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