JP2005138209A - 耐摩耗性部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 特に高温での耐摩耗性を向上させ、切削工具、耐摩工具、機械部品、摺動部品、電気、電子部品等に対して好適に用いることができる耐摩耗性部材を提供する。
【解決手段】 本発明は、単層または複層のAl23層を有し、さらにAl23層と基材との間に単層または複層の(TixSi1-x)(Cy1-y)層を形成させた耐摩耗性部材に関する。基材とAl23層との間に形成される(TixSi1-x)(Cy1-y)層は非晶質構造を有することが好ましい。(TixSi1-x)(Cy1-y)層のうち少なくとも1層について、x=0.6〜0.95、y=0〜0.6の範囲内であることが好ましい。Al23層は結晶性、特にα−Al23構造またはγ−Al23構造を有するものが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、耐摩耗性、耐熱性および耐溶着性、特に高温での耐摩耗性および耐溶着性を向上させ、切削工具、耐摩工具、機械部品、摺動部品、電気、電子部品等に対して好適に用いられる耐摩耗性部材に関する。
近年、切削工具の耐摩耗性、耐熱性、および潤滑性を向上させるために、基材上にPVD法(物理蒸着法)やCVD法(化学蒸着法)でTiCN、TiAlN、TiSiN、Al23からなる化合物層を1層または複層として形成し、基材表面をこれらの化合物層で被覆することが一般的に行なわれている。
たとえば、特許文献1においては、チタン−アルミニウム合金の第一の層と、物理蒸着法によって第一の層に直接付着されるアルミナの層とを含むコーティング構成を有する切削工具が提案されている。
また、特許文献2においては、Siが10%以上60%以下であるa層と、Alが40%越え75%以下であるb層が、それぞれ1層以上交互に被覆され、さらにTiを主体とする窒化物からなるc層が母材表面直上に形成され、c層直上がb層である硬質皮膜被覆工具が提案されている。これらの硬質皮膜は特に物理蒸着法で形成される。
しかし、従来のPVD法によって形成させたTiNやTiCNからなる被膜の耐熱性は十分でなく、また、比較的高い耐熱性を有するTiAlNやTiSiNからなる被膜についても、高温環境下や高速切削および高速摺動時における耐熱性は必ずしも十分でないという問題がある。
一方、Al23からなる被膜は耐熱性に優れるため、Al23被膜を用いることは、十分な耐熱性および耐摩耗性を有する被膜を得る方法としては最も良いと言える。Al23層は、通常TiCN−Al23の複層として用いられる場合が多いが、Al23層を形成するためには、熱CVD法においては1000℃以上、PVD法においても500〜800℃という基材温度が必要とされる。基材温度が高い場合、Al23層を形成させるための酸素がTiCN層等の下地層をも通過して、基材表面または基材と被膜との界面に達する場合がある。基材表面または基材と被膜との界面が酸素によって酸化されると脆い酸化物層が形成され、基材と被膜との密着力が低下するために、十分な耐摩耗性および耐熱性が得られないという問題が生じる。
より低温でAl23層を形成する方法として、特許文献3には、中間層としてAl23層と同じコランダム構造を有する酸化物被膜を形成させることによって、300〜700℃の低温でコランダム構造のAl23層を形成させる方法が提案されている。しかし、被膜形成を低温で行なうことによって成膜時の基材の酸化は抑制できたとしても、切削時等の使用時には、耐摩耗性被膜の刃先が高温になることによって大気中の酸素が基材に達し、基材の酸化が生じるため、基材と被膜との間の密着力低下によって十分な耐摩耗性および耐熱性が得られないという問題は依然解決されていない。
特開平9−192906号公報 特開2000−326107号公報 特開2002−53946号公報
本発明は、上記の課題を解決し、特に高温での耐摩耗性を向上させ、切削工具、耐摩工具、機械部品、摺動部品、電気、電子部品等に対して好適に用いることができる耐摩耗性部材を提供することを目的とする。
本発明は、単層または複層のAl23層と単層または複層の(TixSi1-x)(Cy1-y)層(但し、0<x<1、かつ0≦y<1、以下同じ)とを含む耐摩耗性被膜、および基材を含み、該(TixSi1-x)(Cy1-y)層が該Al23層と該基材との間に形成されている耐摩耗性部材に関する。
本発明において基材とAl23層との間に形成される(TixSi1-x)(Cy1-y)層は、非晶質構造、または、非晶質相の中に1〜50nmの範囲内の結晶質相を有するナノコンポジット構造を有することが好ましい。また結晶質相が、特に粒径が1〜50nmの範囲内の柱状組織からなることも好ましい。
(TixSi1-x)(Cy1-y)層のうち少なくとも1層は、x=0.6〜0.95、y=0〜0.6の範囲内となるものであることが好ましい。
本発明はまた、形成されるAl23層が結晶性である耐摩耗性部材に関する。特にAl23層がα−Al23構造を有するものが好ましい。
本発明において、耐摩耗性被膜全体の膜厚は、好ましくは0.5〜15μmの範囲内に設定される。また、Al23層のうち少なくとも1層の膜厚は0.1〜10μmの範囲内、(TixSi1-x)(Cy1-y)層のうち少なくとも1層の膜厚は0.2〜10μmの範囲内に設定されることがそれぞれ好ましい。
本発明はさらに、(TixSi1-x)(Cy1-y)層と基材との間に単層または複層の密着層を形成した耐摩耗性部材に関する。該密着層は、Tiおよび/またはAlの炭化物、窒化物、炭窒化物、窒酸化物、もしくはTiのうち1種以上を含み、密着層全体の膜厚が0.1〜10μmの範囲内となるように形成されることが好ましい。
本発明はさらに、(TixSi1-x)(Cy1-y)層とAl23層との間に単層または複層の中間層を有する耐摩耗性部材に関する。該中間層は、Ti、Cr、Si、Alから選択される1種以上の元素の炭化物、窒化物、酸化物、炭窒化物、窒酸化物のうち1種以上を含み、中間層全体の膜厚が0.2〜10μmの範囲内であることが好ましい。
本発明はさらに、最表面に単層または複層の表面層を形成した耐摩耗性部材に関する。該表面層は、Tiの炭化物、窒化物、炭窒化物、窒酸化物のうち1種以上を含み、表面層全体の膜厚が0.05〜5μmの範囲内であることが好ましい。
本発明に用いられる耐摩耗性被膜において、各層の形成方法に限定はないが、少なくともAl23層、好ましくは(TixSi1-x)(Cy1-y)層およびAl23層、さらに好ましくは耐摩耗性被膜を構成する層のすべてをPVD法によって形成させる方法が好適である。
本発明はさらに、基材の少なくとも一部を耐摩耗性被膜で被覆した耐摩耗性部材に関する。基材としては、高速度鋼、超硬合金、サーメット、cBN焼結体、ダイヤ焼結体、TiC−Al23焼結体、Si34焼結体が使用可能であり、特に高速度鋼が好ましく用いられる。
本発明の耐摩耗性部材は、切削工具、耐摩工具、機械部品、摺動部品、電気、電子部品等に対して使用可能であるが、特に切削加工用の切削工具に対して好適に使用できる。
本発明の耐摩耗性部材は、特に高温での耐摩耗性に優れ、切削工具、耐摩工具、機械部品、摺動部品、電気、電子部品等に対して好適に用いることができる。
本発明における耐摩耗性部材は、耐摩耗性被膜を超硬合金、サーメット、cBN焼結体、ダイヤ焼結体、TiC−Al23焼結体、Si34焼結体、高速度鋼等の基材に被覆することにより提供される。
図1は、本発明に係る耐摩耗性部材の構成の一例を示す断面図である。本発明の耐摩耗性部材12は、基材13の表面に、(TixSi1-x)(Cy1-y)層15を介在させてAl23層17を形成して得られることを特徴とする。図1は本発明の特に好ましい態様を示しており、基材13と(TixSi1-x)(Cy1-y)層15との間に密着層14、(TixSi1-x)(Cy1-y)層15とAl23層17との間に中間層16、Al23層17の表面に表面層18が、それぞれ形成され、耐摩耗性被膜11が構成されている。このようにして得られた耐摩耗性被膜11を基材13の表面に形成し、耐摩耗性部材12を得る。
本発明の耐摩耗性部材は、単層または複層のAl23層と、Al23層と基材との間に形成される単層または複層の(TixSi1-x)(Cy1-y)層を含むことを特徴とする。
物理的および化学的に安定で高硬度のAl23の層を存在させると、耐摩耗性部材全体の耐熱性を大きく向上させることができるが、基材上にAl23層を形成した場合、Al23層形成時に酸素原子がAl23層を拡散、透過して基材に拡散し、基材表面に脆い酸化物層が形成されることによって、基材と耐摩耗性被膜との密着力が低下する。特に高温環境下では基材の酸化、および基材と耐摩耗性被膜との密着力低下の発生は顕著であり、耐摩耗性部材として十分な耐摩耗性および耐熱性を維持することが困難である。
本発明においては、Al23層と基材との間に(TixSi1-x)(Cy1-y)層を介在させる。TiSiCNは単体で耐酸化性に優れる化合物であり、高温で酸素を共存させても酸化され難い。したがって、Al23層形成時および耐摩耗性部材の使用時には、Al23層と基材との間に存在する(TixSi1-x)(Cy1-y)層によって、Al23層から基材への酸素原子の拡散が抑制される。
酸素原子が被膜内において拡散する機構としては、被膜に存在する結晶粒内部における被膜の酸化を伴う拡散と、粒界において被膜の酸化とは無関係に生じる拡散とが挙げられる。(TixSi1-x)(Cy1-y)層を形成することで、結晶粒内部における酸素原子の拡散が生じ難くなるため、Al23層から基材への酸素原子の拡散を抑制できるが、(TixSi1-x)(Cy1-y)層内の粒界における酸素原子の拡散を抑制する手段によって、(TixSi1-x)(Cy1-y)層の酸素原子の拡散抑制効果をさらに向上させることができる。
(TixSi1-x)(Cy1-y)層の結晶粒内部および粒界における酸素原子の拡散を抑制する方法としては、たとえば、TiとSiとの量比、および層の形成条件を調整することによって(TixSi1-x)(Cy1-y)層の膜質を制御する方法が挙げられる。たとえば(TixSi1-x)(Cy1-y)層が非晶質構造を有する場合、粒界が少ないために結晶粒内および粒界における酸素原子の拡散が抑制され好ましい。
一方、(TixSi1-x)(Cy1-y)層が結晶質相を有する場合、連続した粒界がほとんど存在しないように膜質を制御することによって、(TixSi1-x)(Cy1-y)層における酸素原子の拡散を効果的に抑制できる。具体的には、Si−NまたはSiリッチなTiSiCN相が非晶質の母相を形成し、その中に1〜50nmの粒径を有するTiNまたはTiリッチなTiSiN結晶質相を含有するナノコンポジット構造を形成させる方法等が採用できる。この場合、形成した層の表面側から基材表面へと繋がる連続した粒界がほとんど生成しないため、粒界による酸素原子の拡散を効果的に防止できる。なお、結晶質相の粒径が1nm以上であれば微結晶の存在によって(TixSi1-x)(Cy1-y)層は良好な耐摩耗性および耐熱性を示し、50nm以下であれば粒界が連続して生成しにくく、酸素原子の拡散が防止できる。
さらに(TixSi1-x)(Cy1-y)層は、粒径が1〜50nmの範囲内の微細な柱状組織を有しても良い。この場合、(TixSi1-x)(Cy1-y)層は良好な機械的特性を有するとともに、緻密な粒界が存在することにより酸素原子の拡散防止効果に優れる。
(TixSi1-x)(Cy1-y)層の結晶質/非晶質構造、結晶質相の粒径、柱状組織の形成等の膜質は、Tiに対するSiの組成比、成膜温度、成膜圧力、基材温度、バイアス電圧、反応ガス等につき、(TixSi1-x)(Cy1-y)層形成時に最適条件を選択することによって制御できる。
本発明に用いる(TixSi1-x)(Cy1-y)層においては、組成と成膜条件の制御によって所望の物性および耐熱性を確保することができる。したがって組成は成膜条件との関係で調整されるが、(TixSi1-x)(Cy1-y)層の少なくとも1層が、x=0.6〜0.95、さらにx=0.7〜0.9の範囲内となるようにSiを含有することが好ましい。xが0.6以上である場合、TiとSiとが適正な組成比で存在することによって所望の膜硬度が得られ、高温条件下での酸化の進行を防止できる。またxが0.95以下である場合、Siを一定量以上含有することによって(TixSi1-x)(Cy1-y)層としての良好な耐熱性が得られる。
なお、組成式(TixSi1-x)(Cy1-y)において、y=0〜0.6、さらにy=0〜0.3の範囲内である場合、Nを一定量以上含有することにより(TixSi1-x)(Cy1-y)層の耐熱性が確保されるため好ましい。
特に、組成式(TixSi1-x)(Cy1-y)において、x=0.7〜0.9、かつy=0〜0.3の範囲内となる組成とした場合には、比較的広範な成膜条件で良好な耐摩耗性および耐熱性を有する(TixSi1-x)(Cy1-y)層が得られる。
単層または複層の(TixSi1-x)(Cy1-y)層において、少なくとも1層の厚みは0.4〜10μm、さらに0.5〜5μmの範囲内であることが好ましい。0.4μm以上であれば酸素原子の拡散抑制効果が十分得られる一方、10μm以下であれば他層との密着性を確保でき、剥離が防止できる。
本発明の耐摩耗性部材には、単層または複層のAl23層を形成する。Al23層は、特に高い面負荷がかかり、高温環境になる切削工具の刃先部分、機械部品、摺動部品においては結晶性であることが好ましい。この場合Al23層はα−Al23あるいはγ−Al23の結晶構造を有するが、α−Al23の結晶構造は熱的に安定であるため好ましい。Al23層が結晶性である場合、非晶質の場合と比べて高温安定性および硬度の点で優れるため、耐摩耗性部材の耐熱性、耐摩耗性を向上させることができる。
単層または複層のAl23層において、少なくとも1層の厚みは0.1〜10μm、さらに0.2〜5μmの範囲内に設定されることが好ましい。厚みが0.1μm以上であればAl23層は耐熱性を十分に発揮でき、10μm以下であれば他層との密着性および耐摩耗性に優れる。
Al23層の結晶構造は、成膜時の圧力、基材温度、スパッタ電力、酸素流量を最適条件に調整することで制御できる。
本発明の耐摩耗性部材において、基材と(TixSi1-x)(Cy1-y)層との間には、単層または複層の密着層を形成させても良い。特に、密着層が、Tiおよび/またはAlの炭化物、窒化物、炭窒化物、窒酸化物、もしくはTiのうちいずれか1種以上を含む場合、基材と(TixSi1-x)(Cy1-y)層との密着性が向上し、耐剥離性が良好になるため好ましい。密着層の厚みは、密着層全体で0.1〜10μm、さらに0.2〜5μmの範囲内となることが好ましい。膜厚が0.1μm以上であれば十分な密着性向上の効果が得られ、10μm以下であれば耐摩耗性部材全体としての耐摩耗性が低下したり剥離が発生する危険性が少ない。
本発明においては、(TixSi1-x)(Cy1-y)層とAl23層との間に単層または複層の中間層を配置しても良い。中間層は、(TixSi1-x)(Cy1-y)層とAl23層との密着力を強化して両層の界面における層間剥離を防止したり、中間層に耐摩耗性の高い層を選択した場合には、耐摩耗性部材全体としての耐摩耗性の向上に寄与するという効果を有する。
中間層を形成するための材料としては、Tiを主成分とする元素の炭化物、窒化物、炭窒化物等が好ましく、これらを用いることによって密着力の高い向上効果が得られる。特に、Al、Cr、Siを含むTiの炭化物、窒化物、炭窒化物は、高硬度で耐摩耗性の向上効果にも優れるため好ましい。
一方、Alおよび/またはSiを主成分とする元素の窒化物、および各種元素の窒酸化物も、(TixSi1-x)(Cy1-y)層およびAl23層に対する密着性が高い点で良好である。窒酸化物とする元素は、特にTi、Cr、Al、Siのいずれかを主成分とすることができる。
また各種元素の酸化物を用いた場合には、Al23層との密着性の向上効果が高い上、耐熱性も向上させることができる。この場合、特にAlおよび/またはSiを主成分とする元素の酸化物は好適である。
中間層を形成するためのこれらの材料は単独で用いても良いが、これらを適宜組み合わせて複層とすることによって(TixSi1-x)(Cy1-y)層とAl23層との密着性をより向上させることが可能である。
中間層の膜厚は、全体で0.001〜10μm、さらに0.1〜5μmの範囲内であることが好ましい。0.001μm以上であれば密着性向上の効果が十分得られ、10μm以下であれば中間層内での剥離による密着力低下を防止できる。
この他、本発明の耐摩耗性被膜の最表面には、たとえば表面の潤滑性を向上させる目的で表面層を形成させても良い。表面層に用いられ得る材料としては、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)やMoS2、WC(炭化タングステン)等の潤滑性の高いものが好適である。これらの材料からなる表面層を形成させることにより、初期の摺動特性を向上させることができる。また、Tiの炭化物、窒化物、炭窒化物、窒酸化物のうち少なくとも1種からなる単層または複層の表面層を配置すれば、耐摩耗性を維持しつつ潤滑性を向上させることができる。
表面層の膜厚は、表面層全体で0.05〜5μm、さらに0.1〜2μmの範囲内であることが好ましい。0.05μm以上であれば最表面を十分に被覆することができるため潤滑性向上の効果が発揮でき、5μm以下であれば表面層自体の剥離を防止できる。
本発明のAl23層は、CVD法(化学蒸着法)、PVD法(物理蒸着法)のいずれによっても形成可能であるが、CVD法を用いる場合には、基板温度を1000〜1100℃程度に保持する必要がある。一方PVD法では、基板温度を500〜800℃の比較的低温に保持すれば良い。したがって、基材表面または基材と耐摩耗性被膜との界面における酸化を抑制できる点では、より低温での形成が可能なPVD法が有利である。また、PVD法で形成されたAl23膜は膜内に圧縮残留応力を有する。したがって、切削工具や機械部品等において、衝撃が加わることにより万一亀裂が生じても、亀裂が伸展し難く、耐欠損性、耐チッピング性において優れるという利点も有する。
本発明においては、Al23層のみをPVD法で形成しても良いが、(TixSi1-x)(Cy1-y)層およびAl23層、さらに耐摩耗性被膜を構成する層のすべてをPVD法で形成した場合、基材表面または基材と耐摩耗性被膜との界面における酸化の抑制効果、耐欠損性および耐チッピング性の向上効果がさらに顕著なものとなる。
本発明に適用されるPVD法の詳細は限定されるものではないが、イオンプレーティング法、スパッタリング法等は好適に用いられ得る。特に、冷陰極アーク式のイオンプレーティング法、アンバランストマグネトロンスパッタ法、デュアルマグネトロンスパッタ法等により(TixSi1-x)(Cy1-y)層、Al23層を形成する場合、より高いエネルギーを持つ粒子によって緻密な層が形成されるため好ましい。
また、密着層、中間層、表面層としてのTiN層およびTiCN層を、比較的低い基材温度で層の形成が可能なMT−CVD法で形成した場合にも、基材表面または基材と耐摩耗性被膜との界面における酸化を抑制し、耐摩耗性および耐熱性を向上させることは可能である。
本発明の耐摩耗性部材の典型的な構成としては、基材上に密着層、(TixSi1-x)(Cy1-y)層、中間層、Al23層、表面層がこの順に積層されたものが挙げられる。各層は単層または複層とすることができるが、各々の層の層間、または複層の場合には層内に、さらに別の層を形成させても良い。また、基材上、または基材上に形成した密着層上に、(TixSi1-x)(Cy1-y)層とAl23層とを複数回繰り返して形成する方法等によって、基材表面または基材とAl23層との界面の酸化を防止して耐摩耗性を向上させつつ、より優れた耐熱性を有する耐摩耗性部材を得ることができる。
本発明の耐摩耗性部材は以上のような構成を有することができるが、耐摩耗性被膜全体としての膜厚は0.5〜15μmの範囲内であることが好ましい。膜厚が0.5μm以上であれば耐摩耗性が十分得られ、15μm以下であれば基材と耐摩耗性被膜との密着性低下による剥離を効果的に防止することができる。さらに、より環境の厳しい切削工具や摺動部品においては、耐摩耗性被膜全体の膜厚が1〜5μmの範囲内であることが特に好ましい。
なお、本発明において形成される各々の層の膜厚は、CVD法またはPVD法を用いた場合、蒸着条件の調整によって制御できる。すなわち蒸発源の放電による成膜時の圧力、放電時間等の蒸着条件は、材料組成および所望の膜厚に応じて最適な条件を選択すれば良い。
形成された層の層厚および膜構造は、断面のSEM観察およびTEM観察によって評価することができる。また結晶構造は、X線入射角を1°に固定した薄膜法によって得られるX線回折パターン、およびTEM装置を用いた電子線回折パターンによって評価することができる。
<実施例>
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜12)
基材として、組成がJIS規格P30、形状がJIS−SNG432である超硬合金製切削チップを用い、基材表面に冷陰極アーク式のイオンプレーティングおよびアンバランストマグネトロンスパッタ、または、デュアルマグネトロンスパッタ法を用いて耐摩耗性被膜を形成した。
図2は、本発明に好適に適用されるデュアルマグネトロンスパッタ法について説明する図である。成膜装置には、アーク蒸発源21、22およびスパッタ蒸発源23、24を配置し、蒸発源間の中心点を中心として、これらの蒸発源間で回転する基材保持具25に、基材26として切削チップを装着した。
アーク蒸発源21に密着層の材料である金属材料またはセラミックス材料、アーク蒸発源22に(TixSi1-x)(Cy1-y)層の材料であるTiSi(チタンシリコン)、スパッタ源23に中間層の材料である金属材料またはセラミックス材料、スパッタ源24にAl23層の材料であるAl(アルミニウム)を、それぞれセットした。
成膜装置内を真空度1×10-3Pa以下に真空引きし、ガス導入口27からAr(アルゴン)ガスを導入した。真空度を3Paに保持し、基材を500℃まで加熱して1時間保持した。切削チップに1000Vの電圧を印加し、Arガス中でグロー放電させて、Arイオンによる基材表面のクリーニングを行なった後、Arガスを排気した。
次に、所定の反応ガスを成膜装置に導入し、切削チップに対して所定の基板バイアス電圧を印加した後に、アーク蒸発源21を真空アーク放電させて、金属材料またはセラミックス材料の蒸発源をイオン化させることにより、切削チップ上に密着層を形成した。
続いて、所定の反応ガスを成膜装置内に導入し、アーク蒸発源22を放電させて(TixSi1-x)(Cy1-y)層を形成させた。
次に、Arおよび所定の反応ガスを成膜装置内に導入し、スパッタ源23を放電させて切削チップ上に中間層を形成した。同様に、ArガスおよびO2ガスを成膜装置内に導入し、基材を所定の成膜温度にした後、スパッタ源24を放電させてAl23層を形成した。最後に、成膜装置内に所定の反応ガスを導入し、アーク蒸発源21を再び放電させて表面層を形成し、表面被覆切削チップ試料を得た。
なお、本発明の実施例および比較例を通じ、反応ガスとしては、炭化物、窒化物、炭窒化物の形成にはN2ガスおよびCH4ガス、炭窒化物の形成にはN2ガス、CH4ガスおよびCO2ガス、窒酸化物の形成にはN2ガスおよびO2ガスを用いた。
蒸着源の放電条件、放電時の圧力、基材温度、反応ガスの導入流量等は、形成させる層の組成、層厚によって最も適した条件を採用した。代表的な成膜条件として、実施例1についての成膜条件を表1に示す。
Figure 2005138209
Figure 2005138209
Figure 2005138209
形成させた各層の組成、膜厚および膜構造を表1〜表3に示す。各層の組成はXPS(X線光電子分光法)によって測定した。また膜厚、組織構造、結晶質相の粒径は、断面のSEM観察およびTEM観察によって評価し、結晶構造は、X線入射角を1°に固定した薄膜法によって得られるX線回折パターン、およびTEM装置を用いた電子線回折パターンによって評価した。
(TixSi1-x)(Cy1-y)層の結晶構造については、非晶質のものを「amo.」、ナノコンポジット構造のものを「nc」、柱状組織を有するものを「柱状」と表記し、結晶質相を有するものについては該結晶質相の粒径を示した。
Al23層の結晶構造については、非晶質のものを「amo.」、α−Al23構造のものを「α」、γ−Al23構造のものを「γ」と表記した。
(比較例1)
(TixSi1-x)(Cy1-y)層を形成せず、従来法である熱CVD法によって耐摩耗性被膜を形成し、表面被覆切削チップ試料を得た。形成させた各層の組成、膜厚および膜構造を表4に示す。
(比較例2)
Al23層を形成せず、従来法である冷陰極アーク式のイオンプレーティング法でTiAlN層を形成し、耐摩耗性被膜を切削チップ上に被覆し、表面被覆切削チップ試料を得た。形成させた各層の組成、膜厚および膜構造を表4に示す。
Figure 2005138209
(比較例3)
基材上にAl23層を形成し、その上に(TixSi1-x)(Cy1-y)層を形成して得られた耐摩耗性被膜を、切削チップ上に被覆した。なお密着層と(TixSi1-x)(Cy1-y)層は冷陰極アーク法、Al23層はアンバランストスパッタ法で、それぞれ形成し、表面被覆切削チップ試料を得た。形成させた各層の組成、膜厚および膜構造を表4に示す。
形成した表面被覆切削チップ試料について、被覆材としてSCM435を用い、表5の切削条件にて連続切削試験と断続切削試験をそれぞれ行ない、切れ刃のニゲ面摩耗幅を測定した。結果を表6に示す。
Figure 2005138209
Figure 2005138209
表6の結果より、本発明に係る実施例1〜12では、比較例1〜3と比べて、連続切削試験と断続切削試験の少なくとも一方についてニゲ面摩耗幅が小さく、特に実施例5、8〜11に関しては、連続切削試験および断続切削試験の両方でニゲ面摩耗幅が小さい。よって、本発明の耐摩耗性部材が良好な耐摩耗性および耐熱性を有することが分かる。
(実施例13〜18)
基材となる市販の切削チップとして、サーメットまたは立方晶窒化ホウ素焼結体をセットし、成膜装置のアーク蒸発源を3基、アンバランストマグネトロンスパッタ源を3基とし、実施例1〜12と同様の方法で表面被覆切削チップ試料を得た。なお中間層1、2および(TixSi1-x)(Cy1-y)層はアーク蒸着源を用い、密着層1、2およびAl23層はアンバランストマグネトロンスパッタ源を用いてそれぞれ形成した。形成させた層の組成、膜厚および膜構造を表7および表8に示す。
Figure 2005138209
Figure 2005138209
(比較例4)
実施例13〜18と同様の基材を用いた他は比較例1と同様の方法で、表面被覆切削チップ試料を得た。形成させた各層の組成、膜厚および膜構造を表9に示す。
(比較例5)
実施例13〜18と同様の基材を用いた他は比較例2と同様の方法で、表面被覆切削チップ試料を得た。形成させた各層の組成、膜厚および膜構造を表9に示す。
(比較例6)
実施例13〜18と同様の基材を用いた他は比較例3と同様の方法で、表面被覆切削チップ試料を得た。形成させた各層の組成、膜厚および膜構造を表9に示す。
Figure 2005138209
形成した表面被覆切削チップ試料について、被覆材としてSCM435を用い、表10の切削条件にて連続切削試験と溝を有する丸棒切削試験をそれぞれ行ない、切れ刃のニゲ面摩耗幅を測定した。結果を表11に示す。
Figure 2005138209
Figure 2005138209
表11の結果より、比較例4〜6では、連続切削試験および溝を有する丸棒切削試験の両方でニゲ面摩耗幅が大きいのに対し、本発明に係る実施例13〜18では、連続切削試験および溝を有する丸棒切削試験の少なくとも一方でニゲ面摩耗幅が小さく、特に実施例16〜18では連続切削試験および溝を有する丸棒切削試験の両方におけるニゲ面摩耗幅が小さい。よって、本発明の耐摩耗性部材は良好な耐摩耗性と耐欠損性を示すことが分かる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明によれば、超硬合金、サーメット、cBN焼結体、ダイヤ焼結体、TiC−Al23焼結体、Si34焼結体等の基材の表面に、単層または複層の(TixSi1-x)(Cy1-y)層を介在させ、さらに単層または複層のAl23層を形成することにより、優れた耐摩耗性、耐熱性、耐剥離性、耐欠損性を有する耐摩耗性部材が得られる。本発明の耐摩耗性部材を切削工具や機械部品等として用いた場合、良好な耐摩耗性、耐熱性などの特性を長期にわたって維持することが可能である。
本発明に係る耐摩耗性部材の構成の一例を示す断面図である。 本発明に好適に適用されるデュアルマグネトロンスパッタ法について説明する図である。
符号の説明
11 耐摩耗性被膜、12 耐摩耗性部材、13 基材、14 密着層、15 (TixSi1-x)(Cy1-y)層、16 中間層、17 Al23層、18 表面層、21,22 アーク蒸着源、23,24 スパッタ源、25 基材保持具、26 基材、27 ガス導入口。

Claims (17)

  1. 単層または複層のAl23層と、単層または複層の(TixSi1-x)(Cy1-y)層(但し、0<x<1、かつ0≦y<1)とを含む耐摩耗性被膜、および基材を含み、前記(TixSi1-x)(Cy1-y)層が前記Al23層と前記基材との間に配置された耐摩耗性部材。
  2. 前記(TixSi1-x)(Cy1-y)層(但し、0<x<1、かつ0≦y<1)のうち少なくとも1層が非晶質構造を有する、請求項1に記載の耐摩耗性部材。
  3. 前記(TixSi1-x)(Cy1-y)層(但し、0<x<1、かつ0≦y<1)のうち少なくとも1層が、非晶質相の中に粒径が1〜50nmの範囲内である結晶質相を有するナノコンポジット構造からなる、請求項1に記載の耐摩耗性部材。
  4. 前記(TixSi1-x)(Cy1-y)層(但し、0<x<1、かつ0≦y<1)のうち少なくとも1層が、粒径が1〜50nmの範囲内である柱状組織を有する、請求項1に記載の耐摩耗性部材。
  5. 前記(TixSi1-x)(Cy1-y)層(但し、0<x<1、かつ0≦y<1)のうち少なくとも1層において、x=0.6〜0.95、かつy=0〜0.6の範囲内である、請求項1に記載の耐摩耗性部材。
  6. 前記Al23層のうち少なくとも1層がα−Al23構造またはγ−Al23構造を有する結晶性のAl23層である、請求項1に記載の耐摩耗性部材。
  7. 前記(TixSi1-x)(Cy1-y)層(但し、0<x<1、かつ0≦y<1)と基材との間に単層または複層の密着層を有する、請求項1に記載の耐摩耗性部材。
  8. 前記密着層のうち少なくとも1層が、Tiおよび/またはAlの炭化物、窒化物、炭窒化物、窒酸化物、もしくはTiのうち1種以上を含み、前記密着層全体の膜厚が0.1〜10μmの範囲内である、請求項7に記載の耐摩耗性部材。
  9. 前記(TixSi1-x)(Cy1-y)層(但し、0<x<1、かつ0≦y<1)と前記Al23層との間に単層または複層の中間層を有する、請求項1に記載の耐摩耗性部材。
  10. 前記中間層のうち少なくとも1層が、Ti、Cr、Si、Alから選択される1種以上の元素の炭化物、窒化物、酸化物、炭窒化物、窒酸化物のうち1種以上を含み、前記中間層全体の膜厚が0.2〜10μmの範囲内である、請求項9に記載の耐摩耗性部材。
  11. 最表面に表面層を有する、請求項1に記載の耐摩耗性部材。
  12. 前記表面層のうち少なくとも1層は、Tiの炭化物、窒化物、炭窒化物、窒酸化物のうち1種以上を含み、前記表面層全体の膜厚が0.05〜5μmの範囲内である、請求項11に記載の耐摩耗性部材。
  13. 少なくとも前記Al23層がPVD法で形成された、請求項1に記載の耐摩耗性部材。
  14. 前記基材の少なくとも一部が前記耐摩耗性被膜で被覆されてなる、請求項1に記載の耐摩耗性部材。
  15. 前記基材が、超硬合金、サーメット、cBN焼結体、ダイヤ焼結体、TiC−Al23焼結体、Si34焼結体から選択される、請求項1に記載の耐摩耗性部材。
  16. 前記基材が高速度鋼である、請求項1に記載の耐摩耗性部材。
  17. 切削工具に対して用いられる、請求項1に記載の耐摩耗性部材。
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