JP2005136882A - 原稿読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数回に分けて読み取った原稿の画像データに対する画像処理に要する時間を短縮する。
【解決手段】原稿がコンタクトガラス(読取範囲)よりも大きい場合に、原稿を4回に分けて読み取る分割読取モードを実行可能にする。分割読取モードでは、4回の原稿の読み取りごとに、第2カウンタのカウント値Mを所定の閾値THN(N=1〜4)と比較し(ステップT12)、M≧THNであれば(ステップT12でYES)、その時点で原稿はカラー原稿であると判別して(ステップT15)、原稿判別を終了する。
【効果】原稿がカラー原稿と判別された場合には、4回分の原稿の読み取りが終了する前であっても、読み取った画像データに対して判別結果に応じた画像処理(カラー原稿に対応する階調処理)を並行して行うことができる。
【選択図】 図5

Description

この発明は、原稿の画像を読み取るための原稿読取装置に関する。
複写機などの原稿読取装置は、たとえば、原稿を載置するための透明なコンタクトガラスと、コンタクトガラスに対して原稿と反対側から原稿に向かって光を照射し、原稿で反射した光を検出して電気信号(画像データ)に変換するためのスキャナとを備えている。このような構成の原稿読取装置では、コンタクトガラスよりも大きいサイズの原稿の画像をスキャナで一度に読み取らせることはできない。
そこで、コンタクトガラス上に載置する原稿の位置を変えて、複数回に分けて原稿の画像をスキャナで読み取らせることにより、コンタクトガラスよりも大きいサイズの原稿の画像全体を読み取ることができるような機能が提案されている(たとえば、特許文献1および2参照)。
一方で、原稿読取装置の中には、読み取った原稿がモノクロ原稿およびカラー原稿のいずれであるかを自動で判別(原稿判別)する機能を備えているものがある。読み取った原稿の画像データは、その原稿がモノクロ原稿およびカラー原稿のいずれであるかによって異なる画像処理が施され、その画像処理後の画像データに基づく画像(トナー像)が用紙に形成(転写)される。このような機能を上記のように複数回に分けて原稿の画像を読み取るような機能を備えた原稿読取装置に適用する場合、たとえば、読み取られた複数回分の画像を原稿の画像に対応するように合成した後、その合成画像に含まれるモノクロ画素またはカラー画素の割合を検出することにより原稿判別を行うことができる。
特開平5−30339号公報 特開平7−162603号公報
しかしながら、上記のように読み取られた複数回分の原稿の画像を合成した後、その合成画像に基づいて原稿判別を行う場合、複数回の原稿の読み取りが終了した後でなければ原稿判別を行うことができない。したがって、一見してモノクロ原稿およびカラー原稿のいずれであるかが判別できるような原稿であっても、複数回の原稿の読み取りが終了して、それらの複数回分の原稿の画像を合成した後でなければ画像処理を行うことができず、画像処理に時間がかかるという問題がある。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、複数回に分けて読み取った原稿の画像データに対する画像処理に要する時間を短縮できる原稿読取装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、原稿をセットするための原稿セット部(21)と、上記原稿セット部における所定の読取範囲(R)内にある原稿の画像を読取可能な原稿読取部(2,22)と、上記読取範囲内に収まらない原稿の画像を複数回に分けて読み取らせるための分割読取モードを実行可能な分割読取モード実行手段(2,S5)と、分割読取モードで原稿の画像を複数回に分けて読み取らせる場合に、原稿の画像を読み取るごとに、その読み取った画像に基づいて原稿がモノクロ原稿およびカラー原稿のいずれであるかを判別する原稿判別手段(5)と
を含むことを特徴とする原稿読取装置(1,T1〜T15)である。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素などを表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、分割読取モードで原稿の画像を複数回に分けて読み取らせる場合に、原稿の画像を読み取るごとに、その読み取った画像に基づいて原稿がモノクロ原稿およびカラー原稿のいずれであるかが判別される。したがって、複数回の原稿の読み取りが終了して、それらの複数回分の原稿の画像を合成する前であっても、原稿を読み取るごとに原稿がモノクロ原稿およびカラー原稿のいずれであるかを判別し、読み取った画像データに対して判別結果に応じた画像処理を並行して行うことができるので、複数回に分けて読み取った原稿の画像データに対する画像処理に要する時間を短縮できる。
請求項2記載の発明は、上記原稿判別手段(5,T1〜T15)は、分割読取モードで原稿の画像を複数回に分けて読み取らせる場合に、原稿の画像を読み取るごとに、その読み取った画像に含まれるモノクロ領域(たとえば、モノクロ画素)またはカラー領域(たとえば、カラー画素)を検出する領域検出手段(5,T6)と、上記領域検出手段により検出されたモノクロ領域またはカラー領域の割合に応じた数を計数する計数手段(5,T7〜T11)と、上記計数手段により計数された数を所定の閾値(THN)と比較することにより、原稿がモノクロ原稿およびカラー原稿のいずれであるかを判別する閾値比較手段(5,T12)とを含むことを特徴とする請求項1記載の原稿読取装置(1)である。
この構成によれば、閾値を適当な値にすることにより、複数回の原稿の読み取りが終了して、それらの複数回分の原稿の画像を合成する前であっても、原稿がモノクロ原稿およびカラー原稿のいずれであるかを良好に判別できる。
この場合、請求項3記載の発明のように、上記所定の閾値(THN)を変更するための閾値変更手段(4,45,46)を含むような構成であれば、閾値を適当な値に調整することができるので、原稿がモノクロ原稿およびカラー原稿のいずれであるかをより良好に判別できる。
上記計数手段(5,T7〜T11)は、上記領域検出手段(5,T6)により検出されたモノクロ領域またはカラー領域の割合に応じた数を加算するものであって、上記所定の閾値(THN)は、原稿を読み取るごとに増加するものであることが好ましい。
請求項4記載の発明は、上記原稿セット部(21)にセットされた原稿が上記読取範囲(R)内に収まっているか否かを検知するための原稿検知手段(24a,24b)と、上記原稿検知手段により、上記原稿セット部にセットされた原稿が上記読取範囲内に収まっていないと検知された場合に、分割読取モードを実行するか否かを決定するための分割読取モード実行決定手段(4,41,42)とを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の原稿読取装置(1)である。
この構成によれば、原稿セット部にセットされた原稿が読取範囲内に収まっていない場合、分割読取モード実行決定手段を操作するだけで分割読取モードが実行されるので、使い勝手がよい。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る画像形成装置1の電気的構成を示すブロック図である。
図1を参照して、画像形成装置1は、たとえばデジタル複写機であって、原稿の画像を読み取るための原稿読取部2と、この原稿読取部2で読み取った原稿の画像(トナー像)を用紙に形成(転写)するための画像形成部3と、当該画像形成装置1の動作内容の設定や動作状態の表示のための操作表示部4とを備えている。
画像形成部3の構成は、たとえば、感光体、メインチャージャ、現像装置および転写装置などを含む周知の構成である。すなわち、画像形成時には、略円筒状の感光体の表面がメインチャージャによって一様に帯電され、この感光体の表面に原稿読取部2で読み取った原稿の画像データに基づいて光が照射されることにより、感光体の表面にいわゆる静電潜像が形成される。静電潜像が形成された感光体の表面には、現像装置によりトナーが選択的に付着され、トナー像が形成される。そして、感光体の表面に形成されたトナー像は、転写装置の働きによって用紙に転写される。
操作表示部4は、たとえば、タッチパネル付きの表示画面を有する構成となっている。ユーザは、操作表示部4の表示画面に触れることで、各種設定操作を行うことができるようになっている。ただし、操作表示部4は、タッチパネル付きの表示画面を有する構成に限らず、画像形成装置1の動作内容を設定するために押操作される操作キーと、画像形成装置1の動作状態を表示するための表示部とが別個に設けられたような構成であってもよい。
原稿読取部2には、原稿を載置するための透明なコンタクトガラス(原稿台)21が備えられている。コンタクトガラス21は、たとえば、当該画像形成装置1の外形を区画する略直方体形状のハウジング(図示せず)の上面に備えられていて、原稿の画像を読み取らせる際には、コンタクトガラス21上に、その原稿の画像が下を向くようにして原稿を載置することとなる。そして、コンタクトガラス21に対して原稿と反対側(下方)に配置されたスキャナ22から原稿に向かって光を照射し、原稿で反射した光を検出して電気信号に変換することにより、原稿の画像データ(レッド(R)、グリーン(G)およびブルー(B)の各色につき多値(0〜255)の濃度値データ)が得られる。
また、原稿読取部2には、コンタクトガラス21上に原稿がセットされたか否かを検知するための原稿セットセンサ23が備えられていて、この原稿セットセンサ23からの出力信号が制御部5に入力されるようになっている。画像形成装置1には、たとえば、コンタクトガラス21に対して上方から対向する閉状態と、コンタクトガラス21上から退避した開状態との間で回動可能に配置され、原稿を1枚ずつスキャナ22側へと自動的に供給するための自動原稿供給装置(図示せず)が備えられている。自動原稿供給装置は、コンタクトガラス21上に原稿をセットする際に開閉される。原稿セットセンサ23は、自動原稿供給装置の開閉状態に基づいて、コンタクトガラス21上に原稿がセットされたか否かを検知するものであってもよい。
図2は、ハウジングの上面1aの構成を示す概略平面図である。
図1および図2を参照して、コンタクトガラス21は、その前辺および後辺がそれぞれ左右方向に延び、これらの前辺および後辺よりも短い左辺および右辺がそれぞれ前後方向に延びる略長方形状であって、その面積がハウジングの上面1aの面積よりも小さく、ハウジングの上面1aの左後方寄りに配置されている。原稿をコンタクトガラス21上にセットする場合には、原稿の左後隅をコンタクトガラス21の左後隅に合わせる。この場合、原稿のサイズがコンタクトガラス21よりも大きい場合には、図2において破線で示すように、原稿Pの前端部および右端部がコンタクトガラス21からハウジングの上面1aに張り出すこととなる。
この実施形態では、コンタクトガラス21の下方からコンタクトガラス21上に載置された原稿に光を照射することにより原稿の画像を読み取るので、コンタクトガラス21上にある原稿の画像のみをスキャナ22で読み取ることができ、コンタクトガラス21からハウジングの上面1aに張り出している部分の原稿の画像をスキャナ22で読み取ることはできない。すなわち、コンタクトガラス21の上方には、原稿をセットした場合にスキャナ22により画像を読取可能な範囲(読取範囲R)が形成されている。
ハウジングの上面1aには、コンタクトガラス21の左側前方および後側右方の位置に、それぞれ上方に原稿があるか否かを検知するための読取範囲外センサ24a,24bが配置されている。これらの読取範囲外センサ24a,24bの検知結果に基づいて、原稿がコンタクトガラス21上からハウジングの上面1a(読取範囲R外)に張り出しているか否かを判定することができる。
この実施形態では、原稿のサイズがコンタクトガラス21よりも大きい場合、コンタクトガラス21上に載置する原稿の位置を変えて、複数回(たとえば、4回)に分けて原稿の画像をスキャナ22で読み取らせることにより、コンタクトガラス21よりも大きいサイズの原稿の画像全体を読み取ることができるモード(分割読取モード)を実行できるようになっている。分割読取モードでは、4回の読み取り時ごとに、操作表示部4に、コンタクトガラス21上にセットする原稿の位置を指示するための画面(第1〜第4原稿セット指示画面)が表示される。
再び図1を参照して、原稿読取部2(スキャナ22)で読み取られた原稿の画像データは、原稿がモノクロ原稿およびカラー原稿のいずれであるかを自動で判別(原稿判別)するための原稿判別部5に入力される。原稿判別部5は、たとえばマイクロコンピュータを含む構成であって、原稿判別時に計数を行うための2つのカウンタ(第1カウンタ51および第2カウンタ52)が備えられている。原稿判別部5で原稿判別が行われた後、原稿の画像データは画像処理部6に入力される。
画像処理部6は、たとえばマイクロコンピュータを含む構成であって、マイクロコンピュータがプログラム処理を実行することにより、モノクロ画像データ生成部61、画像縮小部62、階調処理部63および画像合成部64などを機能的に備えている。
モノクロ画像データ生成部61は、原稿がモノクロ原稿である場合に、原稿読取部2で読み取った原稿の画像データ(RGBの3成分)を1成分の画像データとすることによりモノクロ画像データを生成するものである。
画像縮小部62は、読み取った原稿の画像データを使用する用紙に対応する大きさに縮小するものである。
階調処理部63は、原稿の画像データに対して、いわゆるスクリーン処理や誤差拡散処理などの階調処理を施すものである。階調処理部63では、原稿の画像データに対して、その原稿がモノクロ原稿およびカラー原稿のいずれであるかによって異なる処理が施される。
画像合成部64は、分割読取モードで読み取った複数回分の画像を原稿の画像に対応するように合成するものであって、たとえば、複数回分の画像に含まれる互いに重複する画像を検出し、それらの画像が互いに合致するように複数回分の画像を合成する(いわゆるパターンマッチング)。画像合成部64で合成された原稿の画像データは、画像形成部3に与えられる。
図3は、原稿の読み取りを行う際の原稿読取部2における制御の流れを示すフローチャートである。
図3を参照して、原稿セットセンサ23からの検知信号に基づいて、コンタクトガラス21上に原稿がセットされたと判断されると(ステップS1でYES)、読取範囲外センサ24a,24bからの検知信号に基づいて、原稿が読取範囲R内に収まっているか否かが判定される(ステップS2)。そして、原稿が読取範囲R内に収まっている場合には(ステップS2でYES)、分割読取モードではなく通常読取モード(原稿の読み取りを1回だけ行うモード)で原稿の読み取りが行われる(ステップS6)。
一方、原稿が読取範囲R内に収まっていない場合には(ステップS2でNO)、通常読取モードを実行して、そのときコンタクトガラス21上(読取範囲R内)にある原稿の画像のみを読み取らせるか、または、分割読取モードを実行して、原稿全体の画像を複数回に分けて読み取らせるかを選択するためのモード選択画面が操作表示部4に表示される(ステップS3)。
図4は、モード選択画面の具体例を示す図である。
モード選択画面には、「原稿が複写可能な範囲を超えています」というメッセージが表示されて、原稿がコンタクトガラス21上(読取範囲R内)に収まっていない旨、すなわち原稿の画像全体を1回の読み取りで複写することができない旨がユーザに報知される。
また、モード選択画面には、通常読取モードを実行して、そのときコンタクトガラス21上(読取範囲R内)にある原稿の画像のみを読み取らせる(現在の状態でコピーを行う)ための通常読取モードキー41と、分割読取モードを実行して、原稿全体の画像を複数回に分けて読み取らせる(原稿全体のコピーを行う)ための分割読取モードキー42が表示される。
再び図3を参照して、モード選択画面が表示された操作表示部4の表示画面にユーザが触れることにより、通常読取モードキー41が操作されて、通常読取モードが選択された場合には(ステップS4でNO)、分割読取モードではなく通常読取モード(原稿の読み取りを1回だけ行うモード)で原稿の読み取りが行われる(ステップS6)。
一方、分割読取モードキー42が操作されて、分割読取モードが選択された場合には(ステップS4でYES)、分割読取モードで原稿の読み取りが行われる(ステップS5)。
このような場合な構成によれば、コンタクトガラス21上にセットされた原稿が読取範囲R内に収まっていない場合、モード選択画面を操作するだけで分割読取モードが実行されるので、使い勝手がよい。
図5は、分割読取モードで原稿の読み取りを行った場合の原稿判別の流れを示すフローチャートである。また、図6は、第1〜第4原稿セット指示画面の具体例を示す図である。
図5および図6を参照して、分割読取モードでは、まず、第1カウンタ51のカウント値Nおよび第2カウンタ52のカウント値Mがそれぞれリセットされた後(ステップT1)、第1カウンタ51のカウント値Nが+1される(ステップT2)。その後、図6(a)に示すように、原稿の右後隅をコンタクトガラス21の右後隅に合わせるべき旨のメッセージ、およびコンタクトガラス21に対する原稿のセット位置を視覚的に分かりやすく示す画像を含む第1原稿セット指示画面が操作表示部4に表示される(ステップT3)。この第1原稿セット指示画面の指示に従って原稿をセットした後、操作表示部4に備えられたスタートキー(図示せず)が操作されると(ステップT4でYES)、そのときコンタクトガラス21上(読取範囲R内)にある原稿の画像(すなわち、原稿の表側から見て左上寄りの部分)がスキャナ22によって読み取られる(ステップT5)。
その後、読み取った原稿の画像を構成する複数の画素を順次注目画素として、その注目画素がモノクロ画素およびカラー画素のいずれであるかが判別される(画素判別;ステップT6)。より具体的には、各注目画素について、レッド(R)、グリーン(G)およびブルー(B)の各濃度値の差分値(|R−G|、|R−B|および|G−B|)が算出され、各差分値のうち少なくとも1つの値が所定の閾値以上であれば、その注目画素がカラー画素と判別される一方、すべての差分値が上記所定の閾値未満であれば、その注目画素がモノクロ画素と判別される。
そして、読み取られた画像に含まれるカラー画素の割合が1/3未満の場合には(ステップT7でYES)、第2カウンタ52のカウント値Mが+1される(ステップT8)。読み取られた画像に含まれるカラー画素の割合が1/3以上であって(ステップT7でNO)、2/3未満の場合には(ステップT9でYES)、第2カウンタ52のカウント値Mが+3される(ステップT10)。読み取られた画像に含まれるカラー画素の割合が2/3以上の場合には(ステップT9でNO)、第2カウンタ52のカウント値Mが+5される(ステップT11)。
その結果、第2カウンタ52のカウント値Mが閾値TH1(たとえば、「5」)以上となった場合には(ステップT12でYES)、その時点で原稿はカラー原稿であると判別される(ステップT15)。一方、第2カウンタ52のカウント値Mが閾値TH1未満の場合には(ステップT12でNO)、第1カウンタ51のカウント値Nが「4」であるか否かが判定される(ステップT13)。
このとき、第1カウンタ51のカウント値Nは「1」であるので(ステップT13でNO)、第1カウンタ51のカウント値Nが+1された後(ステップT2)、図6(b)に示すように、原稿の左後隅をコンタクトガラス21の左後隅に合わせるべき旨のメッセージ、およびコンタクトガラス21に対する原稿のセット位置を視覚的に分かりやすく示す画像を含む第2原稿セット指示画面が操作表示部4に表示される(ステップT3)。この第2原稿セット指示画面の指示に従って原稿をセットした後、操作表示部4に備えられたスタートキーが操作されると(ステップT4でYES)、そのときコンタクトガラス21上(読取範囲R内)にある原稿の画像(すなわち、原稿の表側から見て右上寄りの部分)がスキャナ22によって読み取られる(ステップT5)。
そして、読み取られた画像に含まれるカラー画素の割合が1/3未満の場合には(ステップT7でYES)、第2カウンタ52のカウント値Mが+1される(ステップT8)。読み取られた画像に含まれるカラー画素の割合が1/3以上であって(ステップT7でNO)、2/3未満の場合には(ステップT9でYES)、第2カウンタ52のカウント値Mが+3される(ステップT10)。読み取られた画像に含まれるカラー画素の割合が2/3以上の場合には(ステップT9でNO)、第2カウンタ52のカウント値Mが+5される(ステップT11)。
その結果、第2カウンタ52のカウント値Mが閾値TH2(たとえば、「8」)以上となった場合には(ステップT12でYES)、その時点で原稿はカラー原稿であると判別される(ステップT15)。一方、第2カウンタ52のカウント値Mが閾値TH2未満の場合には(ステップT12でNO)、第1カウンタ51のカウント値Nが「4」であるか否かが判定される(ステップT13)。
以後同様にして、4回目の原稿の読み取りが終了するまで(ステップT13で第1カウンタ51のカウント値Nが「4」になるまで)、原稿の右前隅をコンタクトガラス21の右前隅に合わせるべき旨のメッセージ、およびコンタクトガラス21に対する原稿のセット位置を視覚的に分かりやすく示す画像を含む第3原稿セット指示画面(図6(c)参照)、ならびに、原稿の左前隅をコンタクトガラス21の左前隅に合わせるべき旨のメッセージ、およびコンタクトガラス21に対する原稿のセット位置を視覚的に分かりやすく示す画像を含む第4原稿セット指示画面(図6(d)参照)が、3回目および4回目の原稿の読み取り時にそれぞれ操作表示部4に表示され(ステップT3)、それぞれの原稿読み取りごとに画素判別が行われて(ステップT6)、読み取られた画像に含まれるカラー画素の割合に応じた値が第2カウンタ52のカウント値Mに加算される(ステップT7〜T11)。
そして、3回目の原稿の読み取りが終了したときに、第2カウンタ52のカウント値Mが閾値TH3(たとえば、「11」)以上となった場合(ステップT12でYES)、および、4回目の原稿の読み取りが終了したときに、第2カウンタ52のカウント値Mが閾値TH4(たとえば、「14」)以上となった場合には(ステップT12でYES)、その時点で原稿はカラー原稿であると判別される(ステップT15)。一方、4回目の原稿の読み取り終了したときに第2カウンタ52のカウント値Mが閾値TH4未満の場合には(ステップT12でNO、ステップT13でYES)、原稿はモノクロ原稿であると判別される(ステップT14)。
この実施形態では、分割読取モードで原稿を複数回(たとえば、4回)に分けて読み取らせる場合に、原稿を読み取るごとに、その読み取った画像に基づいて原稿がカラー原稿であるか否かが判別される(ステップT12)。したがって、複数回の原稿の読み取りが終了して、それらの複数回分の原稿の画像を合成する前であっても、原稿を読み取るごとに原稿がカラー原稿であるか否かを判別し、原稿がカラー原稿と判別された場合には、読み取った画像データに対して判別結果に応じた画像処理(カラー原稿に対応する階調処理)を並行して行うことができるので、複数回に分けて読み取った原稿の画像データに対する画像処理に要する時間を短縮できる。
ただし、複数回の原稿の読み取りごとに原稿がカラー原稿であるか否かを判別し、カラー原稿である場合にはその時点で原稿判別を終了するような構成に限らず、ステップT12において、第2カウンタ52のカウント値Mが所定の閾値未満であるか否かを判別することにより、原稿を読み取るごとに、その読み取った画像に基づいて原稿がモノクロ原稿であるか否かを判別し、モノクロ原稿である場合にはその時点で原稿判別が終了するような構成であってもよい。
図7は、上記実施形態の変形例に係る操作表示部4の表示の一例を示す図である。
上記実施形態では、4回の原稿の読み取りごとに加算された第2カウンタ52のカウント値Mを予め定められた閾値(閾値TH1(=5)、閾値TH2(=8)、閾値TH3(=11)、閾値TH4(=14))と比較することにより原稿判別を行うような構成について説明したが、これらの閾値THNは、ユーザの操作によって変更可能であってもよい。この変形例では、所定の操作が行われた場合に、操作表示部4に、図7に示すような原稿判別に用いる閾値THNを変更するための画面(原稿判別基準変更画面)を表示させるような構成となっている。
原稿判別基準変更画面には、原稿判別時に原稿がカラー原稿と判別される度合い(カラー判定精度)を示すための左右横長のインジケータ43が表示され、初期状態ではインジケータ43の左右方向中央を指すようにポインタ44が表示される。この状態では、閾値THNの値は上記実施形態における値(閾値TH1(=5)、閾値TH2(=8)、閾値TH3(=11)、閾値TH4(=14))となっている。
この状態から、インジケータ43の左側前方に配置されたカラー優先キー45が操作されると、その操作ごとにポインタ44が一定距離ずつ左側に移動し、原稿判別時に原稿がカラー原稿と判別されやすくなるように、閾値THNが徐々に全体としてより小さい値に変更される。一方、インジケータ43の右側前方に配置されたモノクロ優先キー45が操作されると、その操作ごとにポインタ44が一定距離ずつ右側に移動し、原稿判別時に原稿がカラー原稿と判別されにくくなるように、閾値THNが徐々に全体としてより大きい値に変更される。
このように、原稿判別に用いる閾値THNを変更することができるような構成とすれば、閾値THNを適当な値に調整することができるので、原稿がモノクロ原稿およびカラー原稿のいずれであるかをより良好に判別できる。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、読み取られた画像に含まれるカラー画素の割合に応じて第2カウンタ52のカウント値Mに加算する値は、4回の原稿の読み取り時に常に同一(カラー画素が1/3未満の場合に「1」、カラー画素が1/3以上2/3未満の場合に「3」、カラー画素が2/3以上の場合に「5」)な構成に限らず、4回の原稿の読み取りごとに異なる値をカウント値Mに加算するような構成であってもよい。この場合、4回の原稿の読み取り時にそれぞれカウント値Mに加算する値は、それまでに読み取った原稿の画像の面積(画素数)に比例する値であってもよい。
また、第2カウンタ52のカウント値Mに加算する値に対応するカラー画素の割合は、3段階(カラー画素が1/3未満、カラー画素が1/3以上2/3未満、カラー画素が2/3以上)ではなく、2段階であってもよいし、4段階以上であってもよい。
上記実施形態では、分割読取モードにおいて原稿を4回に分けて読み取るような構成について説明したが、たとえば、原稿を2回または3回に分けて読み取るような構成であってもよいし、5回以上に分けて読み取るような構成であってもよい。
複数回に分けて読み取った原稿の画像は、縮小されて用紙に形成されるような構成に限らず、たとえば、複数枚分の画像に分割されて、これらの分割された画像が複数枚の用紙の片面、または1ないし複数枚の用紙の両面に形成されるような構成であってもよい。
上記実施形態では、原稿読取装置の一例として、デジタル複写機を例にとって説明したが、この発明は、デジタル複写機に限らず、スキャナ装置などの他の原稿読取装置にも適用可能である。
この発明の一実施形態に係る画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。 ハウジングの上面の構成を示す概略平面図である。 原稿の読み取りを行う際の原稿読取部における制御の流れを示すフローチャートである。 モード選択画面の具体例を示す図である。 分割読取モードで原稿の読み取りを行った場合の原稿判別の流れを示すフローチャートである。 第1〜第4原稿セット指示画面の具体例を示す図である。 上記実施形態の変形例に係る操作表示部の表示の一例を示す図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 原稿読取部
21 コンタクトガラス
22 スキャナ
24a,24b 読取範囲外センサ
4 操作表示部
41 通常読取モードキー
42 分割読取モードキー
5 原稿判別部
P 原稿
R 読取範囲

Claims (4)

  1. 原稿をセットするための原稿セット部と、
    上記原稿セット部における所定の読取範囲内にある原稿の画像を読取可能な原稿読取部と、
    上記読取範囲内に収まらない原稿の画像を複数回に分けて読み取らせるための分割読取モードを実行可能な分割読取モード実行手段と、
    分割読取モードで原稿の画像を複数回に分けて読み取らせる場合に、原稿の画像を読み取るごとに、その読み取った画像に基づいて原稿がモノクロ原稿およびカラー原稿のいずれであるかを判別する原稿判別手段と
    を含むことを特徴とする原稿読取装置。
  2. 上記原稿判別手段は、
    分割読取モードで原稿の画像を複数回に分けて読み取らせる場合に、原稿の画像を読み取るごとに、その読み取った画像に含まれるモノクロ領域またはカラー領域を検出する領域検出手段と、
    上記領域検出手段により検出されたモノクロ領域またはカラー領域の割合に応じた数を計数する計数手段と、
    上記計数手段により計数された数を所定の閾値と比較することにより、原稿がモノクロ原稿およびカラー原稿のいずれであるかを判別する閾値比較手段と
    を含むことを特徴とする請求項1記載の原稿読取装置。
  3. 上記所定の閾値を変更するための閾値変更手段を含むことを特徴とする請求項2記載の原稿読取装置。
  4. 上記原稿セット部にセットされた原稿が上記読取範囲内に収まっているか否かを検知するための原稿検知手段と、
    上記原稿検知手段により、上記原稿セット部にセットされた原稿が上記読取範囲内に収まっていないと検知された場合に、分割読取モードを実行するか否かを決定するための分割読取モード実行決定手段と
    を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の原稿読取装置。
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