JP2017069743A - 読取装置およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】見開き原稿を読み取る読取装置であって,適切な読み取り範囲となる可能性を高める技術を提供すること。【解決手段】MFP100は,コンタクトガラス11上にセットされた原稿の画像の一部を,イメージセンサ15を副走査方向に移動させて読み取り,読取結果に基づいて,原稿の画像に綴じ部領域が有るか否かを判断する。また,MFP100は,原稿の主走査方向の長さを検知する。MFP100は,出力サイズの設定と倍率の設定とに基づいて決められる原稿のサイズである推定サイズが定型サイズであり,かつ原稿の主走査方向の長さがその定型サイズの長辺以上である,とする条件を満たすか否かを判断する。そして,MFP100は,前記の条件を満たし,綴じ部領域が有ると判断された場合,読み取り範囲を,推定サイズの長辺を副走査方向として,推定サイズの範囲に決定する。【選択図】図9

Description

本発明は,読取装置およびプログラムに関する。さらに詳細には,原稿台にセットされた原稿の読み取り範囲を特定する技術に関するものである。
従来から,原稿の画像を読み取る読取装置であって,原稿台にセットされた原稿のサイズを自動的に判別する技術が知られている。例えば,特許文献1には,複写機であって,複数のセンサを用いて原稿台上の原稿の有無を検出し,検出結果から原稿のサイズを特定し,原稿のサイズが特定できない場合には,原稿台にセットし得る原稿のサイズの候補を推定する技術が開示されている。
特開2012−85203号公報
しかしながら,前記した従来の技術には,次のような問題があった。すなわち,本等の見開き原稿を1ページずつ読み取る場合において,原稿台に読み取り対象のページに加え,対となっている他のページまでセットされることがある。この場合に,読み取り範囲を誤って適切な画像を読み取れないことがある。従来の技術では,見開き原稿の読み取りについては考慮されていないことから,改善の余地がある。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,見開き原稿を読み取る読取装置であって,適切な読み取り範囲となる可能性を高める技術を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた読取装置は,原稿台と,読取部と,制御部と,を備え,前記制御部は,前記原稿台にセットされた原稿の画像を,前記読取部を副走査方向に移動させて読み取らせる読取処理と,前記読取処理での読取結果に基づいて,原稿の画像を出力する出力処理と,前記読取処理が実行される前に,前記原稿台にセットされた原稿の画像の一部を,前記読取部を副走査方向に移動させて読み取らせる一部読取処理と,前記原稿台にセットされた原稿の主走査方向の長さを検知する長さ検知処理と,出力サイズの設定と倍率の設定とに基づいて決められる原稿のサイズである推定サイズが定型サイズの1つである特定サイズであり,かつ前記長さ検知処理にて検知された長さが前記特定サイズの長辺以上であること,とする特定条件を満たすか否かを判断するサイズ判断処理と,前記一部読取処理での読取結果に基づいて,前記原稿の画像の主走査方向の範囲内に見開き原稿の綴じ部に相当する綴じ部領域が有るか否かを判断する綴じ部判断処理と,前記サイズ判断処理にて前記特定条件を満たすと判断され,さらに前記綴じ部判断処理にて前記綴じ部領域が有ると判断された場合,前記読取処理での読み取り範囲を,前記推定サイズの長辺を副走査方向として,前記推定サイズの範囲に決定する決定処理と,を実行することを特徴としている。
本明細書に開示される読取装置は,原稿の画像の一部を読み取り,その読取結果に基づいて,原稿の画像に綴じ部領域が有るか否かを判断する。また,読取装置は,出力サイズの設定と倍率の設定とに基づいて,原稿の推定サイズを得る。そして,読取装置は,推定サイズが定型サイズの1つであって,原稿の主走査方向の長さが推定サイズの長辺以上であり,綴じ部領域が有ると判断した場合,読み取り範囲を,推定サイズの長辺を副走査方向として,推定サイズの範囲に決定する。
すなわち,本明細書に開示される読取装置は,事前に検知された原稿の主走査方向の長さが,定型サイズの1つである特定サイズの長辺以上であった場合,原稿が主走査方向に長辺を配置した状態か,副走査方向に見開き原稿の1ページの長辺を配置した状態かを判別し難い。一方で,後者の場合,読み取った画像から綴じ部領域を検出できる可能性が高い。このことから,主走査方向の範囲内の綴じ部領域の有無によって両者を判別することで,より適切な読み取り範囲となる可能性が高い。
上記読取装置の機能を実現するための制御方法,コンピュータプログラム,および当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータにて読取可能な記憶媒体も,新規で有用である。
本発明によれば,見開き原稿を読み取る読取装置であって,適切な読み取り範囲となる可能性を高める技術が実現される。
実施の形態にかかるMFPの概略外観図である。 ADFを閉じた状態のMFPの概略外観図である。 MFPの電気的構成を示すブロック図である。 A4サイズの原稿の配置の例を示す説明図である。 A4サイズの原稿の配置の例を示す説明図である。 見開き原稿をセットする場合の例を示す説明図である。 見開き原稿読取処理の手順を示すフローチャートである。 原稿検知処理の手順を示すフローチャートである。 範囲決定処理の手順を示すフローチャートである。 一部画像の例を示す説明図である。
以下,本発明にかかる読取装置を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,画像読取機能を備えた複合機(MFP:Multi Function Peripheral)に本発明を適用したものである。
本形態のMFP100は,図1に示すように,用紙に画像を印刷する画像形成部1と,原稿の画像を読み取る画像読取部2とを備えている。画像形成部1の画像形成方式は,電子写真方式であっても,インクジェット方式であってもよい。また,カラー画像の形成が可能であっても,モノクロ画像専用であってもよい。また,画像読取部2は,カラー読み取りが可能であっても,モノクロ読み取りのみであってもよい。
MFP100の前面側には,入力部41と表示部42とを備えた操作パネル40が設けられている。入力部41は,例えば,スタートキー,ストップキー,テンキー等の各種のボタンによって構成され,ユーザによる入力を受け付ける。また,表示部42は,例えば,液晶ディスプレイからなり,各種の情報を表示する。
さらに,画像形成部1の下部には,複数の用紙トレイ45及び手差し口46が設けられている。それぞれの用紙トレイ45には,画像形成に用いるための用紙が収容される。MFP100は,例えば,ユーザの指示に基づいて,これらの用紙トレイ45または手差し口46から用紙を給紙して,画像形成部1にて画像を形成する。MFP100は,各用紙トレイ45に収容されている用紙のサイズを記憶している。MFP100は,各用紙トレイ45の用紙サイズを,自装置にて検知して取得してもよいし,ユーザ設定に基づいて記憶してもよい。
画像読取部2は,本体部10と,ADF(自動原稿搬送装置)20とを有している。本体部10は,コンタクトガラス11,12と,イメージセンサ15とを備えている。コンタクトガラス11,12は,透明ガラスであり,図1では,コンタクトガラス11の下部にイメージセンサ15が配置されている。イメージセンサ15は,主走査方向に並ぶ複数の光学素子を有し,副走査方向へ移動可能に設けられている。イメージセンサ15は,読取部の一例である。
ADF20は,図1中に白矢印で示すように,本体部10に対して開閉可能に設けられている。ADF20を開状態とすると,コンタクトガラス11の上面が開放され,その上に原稿をセットできる。つまり,ADF20の下面22は,コンタクトガラス11の上面を覆うフラットベッドカバーとして機能する。コンタクトガラス11は,原稿台の一例であり,ADF20の下面22は,カバー部の一例である。ADF20の下面22には,ADF20の下面22の開状態と閉状態とで異なる信号を出力するセンサ21が設けられている。
ADF20は,図2に示すように,閉状態とした場合,原稿のセットが可能である。MFP100は,ADF20に原稿がセットされた状態で,読み取りの指示を受け付けた場合,イメージセンサ15をコンタクトガラス12の下部に固定して,ADF20にて原稿を搬送しつつ,原稿の画像を光学的に読み取る。ADF20は,セットされた原稿を1枚ずつ搬送して,イメージセンサ15に対向する位置を通過させる。
一方,読み取り開始の指示を受け付けた際にADF20に原稿がセットされていない場合,MFP100は,イメージセンサ15を副走査方向へ移動させ,コンタクトガラス11上にセットされた原稿の画像を光学的に読み取る。なお,MFP100は,イメージセンサ15を移動させつつ読み取る場合,コンタクトガラス11の図1中で左下の一列から右上に向かって読み進む。つまり,MFP100は,読み取り時にイメージセンサ15を副走査方向の右向きに移動させる。
なお,厚さの大きい見開き原稿や,コンタクトガラス11の範囲から一部がはみ出す原稿を,コンタクトガラス11にセットした場合,ADF20の下面22を確実に閉状態とすることができない。ADF20の下面22が確実に閉状態となっていない場合,センサ21は,開状態の信号を出力する。つまり,センサ21が開状態で読み取り開始の指示を受け付けた場合,コンタクトガラス11上に見開き原稿がセットされている可能性が高い。
続いて,MFP100の電気的構成について説明する。MFP100は,図3に示すように,CPU31と,ROM32と,RAM33と,NVRAM(不揮発性RAM)34と,を含むコントローラ30を備えている。CPU31は,制御部の一例である。コントローラ30が制御部であってもよい。なお,図3中のコントローラ30は,CPU31等,MFP100の制御に利用されるハードウェアを纏めた総称であって,実際にMFP100に存在する単一のハードウェアを表すとは限らない。
ROM32には,MFP100を制御するための各種制御プログラムや各種設定,初期値等が記憶されている。RAM33は,各種制御プログラムが読み出される作業領域として,あるいは,データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。CPU31は,ROM32から読み出した制御プログラムに従って,その処理結果をRAM33またはNVRAM34に記憶させながら,MFP100の各構成要素を制御する。
また,MFP100は,画像形成部1と,画像読取部2と,センサ21と,ネットワークインターフェース37と,USBインターフェース38と,操作パネル40とを備え,これらがコントローラ30に電気的に接続されている。ネットワークインターフェース37は,有線LAN,無線LAN等を用いてネットワークを介して接続された装置と通信を行うためのハードウェアである。USBインターフェース38は,USBケーブル等を介して接続された装置と通信を行うためのハードウェアである。
続いて,本形態のMFP100において,イメージセンサ15を移動させつつコンタクトガラス11上の原稿を読み取る際の読取動作について説明する。本形態のMFP100は,A3サイズの原稿を読取可能な装置である。つまり,コンタクトガラス11の大きさは,A3サイズ以上である。また,イメージセンサ15の主走査方向の読取可能な長さは,A3短辺の長さ以上であり,イメージセンサ15の副走査方向への移動可能な範囲は,A3長辺の長さ以上の範囲である。
MFP100のコンタクトガラス11にA4サイズの原稿Gをセットする場合,図4に示すA位置の配置と図5に示すB位置の配置との2通りの配置が可能である。図4に示すA位置は,主走査方向に原稿Gの長辺をセットした配置であり,図5に示すB位置は,主走査方向に原稿Gの短辺をセットした配置である。図4と図5では,図中に矢印で示すように,上下方向が主走査方向であり,左右方向が副走査方向である。
なお,図4と図5でコンタクトガラス11の左上の角部に示した基準位置Pは,MFP100の読み取りの開始点である。MFP100は,基準位置Pを含む主走査方向の1ラインから読み取りを開始し,副走査方向へ読み進む。そのため,例えばA4サイズの原稿では,基準位置Pに一隅が接するようにセットされることが推奨される。図4と図5に示した例では,いずれも原稿の角部を基準位置Pに配置している。
MFP100は,A4サイズの原稿を読み取る場合,原稿の配置がA位置であるかB位置であるかによって,副走査方向の読み取り範囲が異なる。具体的には,原稿がA位置の場合の副走査方向の読み取り範囲は,基準位置PからA4短辺の長さに相当する位置までである。また,原稿がB位置の場合の副走査方向の読み取り範囲は,基準位置PからA4長辺の長さに相当する位置までである。
本形態のMFP100では,読み取り対象の原稿のサイズを指定する入力は不要である。MFP100は,読み取り対象の原稿のサイズを,出力に関する設定に基づいて推定する。例えば,コピーの指示では,MFP100は,出力に関する設定として,出力する用紙のサイズの設定と,拡大または縮小の倍率の設定とを受け付ける。そして,MFP100は,受け付けた出力に関する設定に基づいて,原稿のサイズを推定する。例えば,100%コピーの指示であって,出力用紙のサイズがA4であれば,MFP100は,原稿のサイズがA4であると推定する。
なお,出力用紙のサイズについては,MFP100は,直接,用紙サイズの指定を受け付けてもよいし,出力する用紙を給紙する用紙トレイ45の指定を受け付けて,当該用紙トレイ45に収容されている用紙のサイズを読み出して使用してもよい。また,MFP100は,読み取り対象の原稿のサイズの入力を受け付けてもよく,その場合,受け付けたサイズを原稿のサイズとする。
さらに,MFP100は,MFP100は,原稿の主走査方向の長さを取得する。MFP100は,イメージセンサ15を基準位置Pから副走査方向に少し動かし,主走査方向に読取可能な全範囲であって副走査方向に一部の範囲を読み取る。そして,MFP100は,読み取った一部の画像に基づいて,原稿の主走査方向の長さを検知する。
そして,MFP100は,推定した原稿のサイズと,検知した原稿の主走査方向の長さとから,原稿の配置を判断する。例えば,読み取り対象の原稿のサイズがA4であると推定した場合,MFP100は,原稿の主走査方向の長さがA4長辺の長さ以上であれば,A位置であると判断し,原稿の主走査方向の長さがA4長辺の長さより短ければ,B位置であると判断する。このように,MFP100は,原稿の配置がA位置であるかB位置であるかを自動判断する。
また,読み取り対象の原稿Gは,本や冊子のように,中央に綴じ部を有する見開き原稿の1ページである場合もある。見開き原稿の中の1ページをコピーしたいユーザは,見開き原稿を見開き状態に開いて,コンタクトガラス11上に伏せて置く。コピーの指示に応じて,MFP100は,前述したように,原稿のサイズと原稿の配置とを推定する。例えば,1ページがA4サイズの見開き原稿の1ページ分のコピー指示であった場合,MFP100は,原稿のサイズをA4サイズと推定し,主走査方向の長さを検知する。
読み取り対象のページを,前述したA位置となるように原稿がセットされている場合,原稿の主走査方向の長さは,A4長辺の長さ以上であり,MFP100は,A位置であると判断する。そして,MFP100は,読み取り範囲を,主走査方向にA4長辺の長さであり,副走査方向にA4短辺の長さの範囲と決定する。
一方,読み取り対象のページを,前述したB位置となるように原稿がセットされている場合,図6に示すように,読み取り対象ではないページの一部がコンタクトガラス11上に載る。つまり,見かけ上,原稿の主走査方向の長さは,A4長辺の長さ以上である。そのため,図6に示すようにセットされた見開き原稿に対し,前述したように主走査方向の長さに基づいて原稿の配置を判断した場合,A位置と判断してしまう可能性がある。
本形態のMFP100は,上述したような自装置による読み取り範囲の誤認を抑制するために,出力用の読み取りに先立って原稿の一部を読み取り,その読取結果に基づいて原稿の読み取り範囲を決定する。決定方法の詳細は後述する。そして,MFP100は,決定した読み取り範囲の読み取りを実行して,指定された出力形式にて出力する。
続いて,本形態のMFP100にて前述した見開き原稿の読み取り動作を実現するための処理である見開き原稿読取処理の手順について,図7のフローチャートを参照して説明する。この見開き原稿読取処理は,原稿のサイズが設定されていない状態で,読み取りを含む動作モードの開始指示を受け付けたことを契機に,CPU31にて実行される。読み取りを含む動作モードとしては,例えば,スキャン,コピーが該当する。
見開き原稿読取処理では,CPU31は,まず,デフォルトの出力設定に基づいて,デフォルトの原稿のサイズを推定し,推定サイズとする(S101)。具体的には,CPU31は,設定されている出力サイズと倍率とに基づいて逆算することで,原稿のサイズを推定する。さらに,CPU31は,動作開始の指示を受け付けたか否かを判断する(S102)。
動作開始の指示を受け付けていないと判断した場合(S102:NO),CPU31は,ADF20の下面22が開閉されたか否かを判断する(S103)。具体的には,CPU31は,センサ21の出力信号に基づいて,ADF20の下面22,すなわち,コンタクトガラス11のカバーの状態が,開状態から閉状態へ,または,閉状態から開状態へと変化したか否かを判断する。なお,S103では,CPU31は,閉状態から開状態へと変化した場合にYESと判断し,開状態から閉状態へと変化した場合にはNOと判断するとしてもよい。
ADF20の下面22が開閉されていないと判断した場合(S103:NO),CPU31は,出力設定が変更されたか否かを判断する(S104)。S104では,CPU31は,出力サイズの設定と,倍率の設定との少なくとも一方の設定が変更された場合に,出力設定が変更されたと判断する。出力サイズと倍率以外の設定が変更された場合には,CPU31は,S104にてNOと判断する。そして,出力設定が変更されていないと判断した場合(S104:NO),CPU31は,S102に戻り,開始指示の受け付け,ADF20の下面22の開閉,設定変更のいずれかとなるまで待機する。
出力設定が変更されたと判断した場合(S104:YES),CPU31は,新たな設定による原稿の推定サイズを取得する(S105)。そして,S105の後,または,ADF20の下面22が開閉されたと判断した場合(S103:YES),CPU31は,原稿の主走査方向の長さを取得する処理である原稿検知処理を実行する(S106)。なお,ADF20の下面22が閉状態から開状態へと変化したことで原稿検知処理を実行する場合には,原稿のセットに必要と推定される所定の待ち時間の経過を待ってから原稿検知処理を実行してもよい。
ADF20の下面22が開閉された場合,コンタクトガラス11上に原稿がセットされた可能性が高い。また,出力サイズの設定や倍率の設定が変更された場合,変更後の設定から算出される推定サイズの原稿がセットされる可能性が高い。そのため,これらの場合には,原稿検知処理を読み取り動作開始の指示の受け付けに先立って実行することで,読み取り範囲を早期に決定でき,読み取りを早期に開始できる可能性が高まる。
次に,原稿検知処理の手順について,図8のフローチャートを参照して説明する。原稿検知処理では,CPU31は,画像読取部2に原稿の一部の画像を読み取らせる(S201)。S201は,一部読取処理の一例である。
具体的には,CPU31は,基準位置Pを含む主走査方向の1ラインから,イメージセンサ15を副走査方向へ移動させつつ画像の読み取りを開始させ,主走査方向に読取可能な全範囲であって,副走査方向へ2〜3cmの範囲を読み取らせる。なお,S201の読み取りでは,CPU31は,出力用の画像の読み取り時と同等の精度での読み取りを行わせる必要はない。例えば,出力用の読み取り時に比較して,低解像度の読み取りでもよいし,カラー読取に代えてモノクロ読取としてもよい。
そして,CPU31は,読み取った一部画像の画像データをRAM33に保存する(S202)。なお,後述するように,見開き原稿読取処理では,1つの原稿に対して,原稿検知処理を複数回実行する場合がある。そこで,既に一部画像の画像データを保存済みであれば,S202では,CPU31は,上書きして保存する。
次に,CPU31は,S201にて読み取った画像データに基づいて,原稿の主走査方向の長さを取得する(S203)。S203は,長さ検知処理の一例である。具体的には,CPU31は,画像データ中の原稿の地色に相当する領域の主走査方向の長さ,あるいは,原稿の主走査方向の両端に現れるエッジ画像,に基づいて原稿の主走査方向の長さを取得する。そして,CPU31は,原稿の主走査方向の長さを取得済みであることを示す,検知済みフラグをオンとして(S204),原稿検知処理を終了する。
図7の見開き原稿読取処理に戻り,CPU31は,S106の原稿検知処理の後,S102に戻って動作開始の指示を受け付けたか否かを判断する。そして,動作開始の指示を受け付けたと判断した場合(S102:YES),CPU31は,ADF20に原稿がセットされているか否かを判断する(S110)。ADF20に原稿がセットされていると判断した場合(S110:YES),CPU31は,ADF20にて原稿を搬送して読み取るADF読み取りを実行する(S111)。
一方,ADF20に原稿がセットされていないと判断した場合(S110:NO),CPU31は,原稿のサイズを検知済みであるか否かを判断する(S112)。つまり,CPU31は,検知済みフラグがオンとなっているか否かを判断する。そして,検知済みフラグがオンとなっておらず,検知済みではないと判断した場合(S112:NO),CPU31は,原稿検知処理を実行する(S113)。S113の原稿検知処理は,S106の原稿検知処理と同様の処理である。
そして,原稿のサイズを検知済みであると判断した場合(S112:YES),または,S113の後,CPU31は,読み取り範囲を決定するための処理である範囲決定処理を実行する(S115)。
次に,範囲決定処理の手順について,図9のフローチャートを参照して説明する。範囲決定処理では,CPU31は,まず,見開き原稿読取処理のS101またはS105にて取得した推定サイズが,記憶されている各種の定型サイズの1つであるか否かを判断する(S301)。MFP100は,出力サイズとして指定可能な複数種類の定型サイズについて,その長辺及び短辺の大きさを,ROM32またはNVRAM34に記憶している。なお,定型サイズは,例えば,A4等のA判サイズ,B5等のB判サイズのうちのMFP100にて印刷や読み取りが可能な大きさのものであり,さらに,L判等の写真のサイズや四六判等の書籍のサイズを含んでもよい。
推定サイズが定型サイズではない場合には,原稿の主走査方向の長さに基づく原稿の配置の判断は難しい。そこで,推定サイズが定型サイズではないと判断した場合(S301:NO),CPU31は,読み取り範囲を読取可能な全範囲に決定して(S302),範囲決定処理を終了する。なお,推定サイズが定型サイズでないと判断した場合,MFP100は,原稿のサイズをユーザに確認してもよい。
一方,推定サイズが定型サイズであると判断した場合(S301:YES),CPU31は,原稿検知処理にて取得した原稿の主走査方向の長さが,推定サイズの長辺の長さ以上であるか否かを判断する(S303)。S303は,サイズ判断処理の一例である。例えば,図6に示したように見開き原稿をセットされた場合には,CPU31は,S303にて,原稿の主走査方向の長さが,推定サイズの長辺の長さ以上であると判断する。
そして,原稿の主走査方向の長さが,推定サイズの長辺の長さ以上であると判断した場合(S303:YES),CPU31は,原稿に綴じ部が有るか否かを判断する(S304)。S304は,綴じ部判断処理の一例である。
見開き原稿では綴じ部がコンタクトガラス11に接触しない可能性が高い。原稿がコンタクトガラス11から離れている箇所の読取画像は,原稿の影が読み取られるために高濃度の領域となる。具体的に,CPU31は,原稿検知処理のS201にて読み取りS202にて保存した画像データを解析し,綴じ部と判断できる高濃度の画像領域が有るか否かを判断する。CPU31は,例えば,主走査方向の長さが所定長よりも広い領域であって,所定濃度よりも高濃度の画像領域が有るか否かを判断する。所定長,所定濃度の値は,ROM32またはNVRAM34に記憶されている。
CPU31は,さらに,その高濃度の画像領域が綴じ部の影によるものと推定できるか否かを判断する。例えば,画像の上端部分には,見開き原稿の用紙端部による高濃度の領域が現れる可能性がある。一方,綴じ部は,原稿の一端から推定サイズの短辺の長さだけ離れた位置にある。高濃度の画像領域の位置が,例えば図4や図5に示した基準位置Pから主走査方向に,推定サイズの短辺の長さ程度だけ離れた位置にあれば,綴じ部による画像である可能性が高い。そこで,CPU31は,所定の大きさ以上の高濃度の領域が有る場合,綴じ部の位置が高濃度の画像領域に含まれているか否かを判断する。
具体的に,例えば,図10に示すように,一部画像の画像データ51に高濃度の画像領域52が有る場合,主走査方向の一端から距離dの位置が,高濃度の画像領域52に含まれているか否かを判断する。距離dは,推定サイズの短辺の長さに相当する距離である。例えば,推定サイズがA4サイズであり,主走査方向にA4短辺の長さの位置が画像領域52の範囲内に含まれていれば,CPU31は,S304にて綴じ部が有ると判断する。
これにより,原稿の画像に高濃度の領域が含まれていても,綴じ部に相当する場所ではない場合には,綴じ部と誤認せず,高精度に綴じ部の有無の判断ができる。なお,推定サイズの短辺の長さの位置ではない場合,他の定型サイズの短辺の長さに相当する位置であるか否かを判断してもよい。そして,推定サイズではない定型サイズの短辺の長さの位置に綴じ部が有ると判断された場合,推定サイズを当該定型サイズに変更してもよい。
そして,原稿に綴じ部が有ると判断した場合(S304:YES),CPU31は,さらに見開き原稿と確定するための確定条件を満たしているか否かを判断する(S305)。確定条件として,CPU31は,以下の3つの条件のうちの少なくとも1つを備えている。3つの条件は,ユーザ回答条件,カバー開条件,見開き設定条件である。各条件の詳細は後述する。CPU31は,3つの条件のうちの1つの条件のみを備えて,その条件を満たすか否かに基づいて確定条件を満たすか否かを判断してもよい。また,CPU31は,3つの条件のうちの2つ以上の条件を備えて,それらのうちの少なくとも1つが満たされていれば確定条件を満たすと判断してもよい。
ユーザ回答条件は,ユーザの回答に基づく条件である。ユーザ回答条件を備えるMFP100では,CPU31は,S305にて,見開き原稿か否かを問い合わせる表示を,表示部42に表示させる。そして,入力部41を介して,見開き原稿であるとのユーザの回答を受け付けた場合に,CPU31は,ユーザ回答条件を満たしたと判断する。そして,CPU31は,見開き原稿であると確定する。ユーザ回答条件によれば,最終的にユーザに確認することで,見開き原稿であることが確定し,より適切に読み取り範囲を決定できる。また,見開き原稿が図6に示した向きにセットされた可能性が高いと判断された段階でユーザ確認を行うため,読み取りの度にユーザ確認を行う場合と比較して,ユーザに煩わしさを与えない。
カバー開条件は,ADF20の下面22が開状態となっている条件である。カバー開条件を備えるMFP100では,S305にて,CPU31は,センサ21の出力信号に基づいて,ADF20の下面22が開状態であるか否かを判断する。そして,センサ21の出力信号がADF20の下面22の開状態に対応する信号である場合に,CPU31は,カバー開条件を満たしたと判断する。そして,CPU31は,見開き原稿であると確定する。一枚の用紙の原稿よりも分厚い見開き原稿がセットされた場合,ADF20の下面22を閉状態とし難いことから,ADF20の下面22の開閉状態に基づいて見開き原稿と判断することで,より適切に見開き原稿であることを確定でき,適切に読み取り範囲を決定できる。
見開き設定条件は,読み取りに関する設定として,見開き原稿の読み取りが設定されている条件である。見開き設定条件を備えるMFP100では,S305にて,CPU31は,原稿が見開き原稿であるとの設定がなされているか否かを判断する。読取設定として,見開き原稿の設定を受け付けるMFP100では,読み取り開始の指示を受け付けるまでに,見開き原稿の読取設定がなされていれば,CPU31は,見開き設定条件を満たしたと判断する。そして,CPU31は,見開き原稿であると確定する。
なお,CPU31は,読み取り動作の開始指示を受け付けた時に設定されている読取設定をRAM33またはNVRAM34に記憶し,S305では,記憶されている読取設定を読み出す。RAM33またはNVRAM34は,記憶部の一例である。見開き原稿を読み取る旨の設定が記憶されている場合には,見開き原稿がセットされる可能性が極めて高いことから,見開き原稿と確定するための条件に見開き原稿を読み取る旨の設定の有無を加えることで,より適切に読み取り範囲を決定できる。なお,MFP100は,見開き原稿の読取設定を受け付けている場合,例えば,読み取った画像データの綴じ部や周辺部の影画像を消す処理を実行してもよい。
そして,見開き原稿に確定する確定条件を満たしたと判断した場合(S305:YES),または,原稿のサイズが推定サイズの長辺の長さ以上ではないと判断した場合(S303:NO),CPU31は,読み取り範囲をB位置の範囲(図5参照)に決定して(S306),範囲決定処理を終了する。S306は,決定処理の一例である。S306では,CPU31は,具体的に,読み取り範囲の副走査方向の長さを,推定サイズの長辺の長さとする。
一方,原稿に綴じ部が無いと判断した場合(S304:NO),または,見開き原稿と確定できなかった場合(S305:NO),CPU31は,読み取り範囲を,A位置の範囲(図4参照)に決定して(S307),範囲決定処理を終了する。S307では,CPU31は,具体的に,読み取り範囲の副走査方向の長さを,推定サイズの短辺の長さとする。
図7の見開き原稿読取処理に戻り,CPU31は,S115の範囲決定処理にて決定した読み取り範囲の原稿を読み取らせる(S120)。S120は,読取処理の一例である。さらに,S120の後,または,S111の後,CPU31は,指定された動作モードに従い,読み取った画像データに基づいて,原稿の画像を出力する(S121)。S121は,出力処理の一例である。原稿の画像の出力は,用紙への印刷であってもよいし,画像ファイルの生成であってもよい。そして,CPU31は,原稿検知処理にて使用した検知済みフラグをクリアし(S122),見開き原稿読取処理を終了する。
例えば,図6に示したように原稿がセットされた場合,原稿検知処理にて取得された一部画像の画像データ51には,図10に示したように綴じ部による高濃度の画像領域52が含まれる。そして,この画像領域52には,画像データ51の上端からA4短辺の長さに相当する位置が含まれる。そのため,CPU31は,範囲決定処理にて,読み取り範囲をB位置の範囲に決定する。つまり,本形態のMFP100によれば,当該原稿の読み取り範囲は,副走査方向にA4長辺の長さの範囲で,主走査方向にA4短辺の長さの範囲と決定される。
以上,詳細に説明したように,本形態のMFP100は,コンタクトガラス11上にセットされた原稿の画像の一部を読み取り,読み取り結果に基づいて綴じ部領域が有るか否かを判断する。また,MFP100は,出力に関する設定に基づいて,原稿のサイズを推定する。そして,MFP100は,原稿の主走査方向の長さが推定サイズの長辺以上であり,綴じ部領域が有ると判断した場合,読み取り範囲を,推定サイズの長辺を副走査方向として,推定サイズの範囲に決定する。綴じ部領域の有無によって,原稿の向きを判断することから,より適切な読み取り範囲となることが期待できる。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,MFPに限らず,複写機,スキャナ,FAX装置等,画像読取機能を備えるものであれば適用可能である。
また,例えば,見開き原稿読取処理では,ADF20の下面22の開閉または出力設定の変更が行われる度に原稿検知処理を実行するとしたが,行わなくてもよい。例えば,読み取りの開始の指示を受け付けた後に,範囲決定処理を実行する前に実行してもよい。つまり,S103〜S106は無くてもよい。ただし,ADF20の下面22の開閉または出力設定の変更が行われる度に原稿検知処理を実行することで,早期に読み取りを終了できる可能性が高まる。
また,読み取り開始の指示を受け付けた後,原稿検知処理を実行済みであれば,原稿検知処理を実行せずに範囲決定処理を実行するとしたが,原稿検知処理も実行してもよい。つまり,S112の判断は無くてもよい。また,原稿検知処理の実行後に,毎回,範囲決定処理も実行するとしてもよい。ただし,原稿検知処理や範囲決定処理の実行回数が少ない方が,処理がシンプルであり,省電力となる可能性が高い。
また,例えば,原稿検知処理では,原稿の画像の一部を読み取り,読み取った画像に基づいて主走査方向の長さを取得するとしたが,原稿の主走査方向の長さを検知する方法はこれに限らない。例えば,光学センサ等の専用のセンサを備え,原稿の主走査方向の長さを取得することができるMFP100では,当該専用のセンサの出力信号に基づいて,原稿の主走査方向の長さを検知してもよい。そして,一部画像を使用せずに主走査方向の長さを取得することができる場合は,原稿検知処理にて主走査方向の長さの取得のみを行い,一部画像の読み取りは範囲決定処理の開始前に実行してもよい。
さらに,S304にて,高濃度の画像領域52の位置の判断を行わないとしてもよい。例えば,所定の面積以上の高濃度の領域があれば,綴じ部が有ると判断してもよい。ただし,綴じ部の位置を確認することで,例えば,原稿に含まれる高濃度の画像を綴じ部と誤認する可能性は低い。
また,S305の確定条件の判断は無くてもよい。つまり,S304にて綴じ部が有ると判断した場合には読み取り範囲をB位置に決定し,綴じ部が無いと判断した場合には読み取り範囲をA位置に決定してもよい。ただし,確定条件にて確認することで,見開き原稿であることがさらに確実となる。
また,実施の形態に開示されている処理は,単一のCPU,複数のCPU,ASICなどのハードウェア,またはそれらの組み合わせで実行されてもよい。また,実施の形態に開示されている処理は,その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体,または方法等の種々の態様で実現することができる。
15 イメージセンサ
20 ADF
21 センサ
22 下面
31 CPU
33 RAM
34 NVRAM
41 入力部
42 表示部
100 MFP

Claims (11)

  1. 原稿台と,
    読取部と,
    制御部と,
    を備え,
    前記制御部は,
    前記原稿台にセットされた原稿の画像を,前記読取部を副走査方向に移動させて読み取らせる読取処理と,
    前記読取処理での読取結果に基づいて,原稿の画像を出力する出力処理と,
    前記読取処理が実行される前に,前記原稿台にセットされた原稿の画像の一部を,前記読取部を副走査方向に移動させて読み取らせる一部読取処理と,
    前記原稿台にセットされた原稿の主走査方向の長さを検知する長さ検知処理と,
    出力サイズの設定と倍率の設定とに基づいて決められる原稿のサイズである推定サイズが定型サイズの1つである特定サイズであり,かつ前記長さ検知処理にて検知された長さが前記特定サイズの長辺以上であること,とする特定条件を満たすか否かを判断するサイズ判断処理と,
    前記一部読取処理での読取結果に基づいて,前記原稿の画像の主走査方向の範囲内に見開き原稿の綴じ部に相当する綴じ部領域が有るか否かを判断する綴じ部判断処理と,
    前記サイズ判断処理にて前記特定条件を満たすと判断され,さらに前記綴じ部判断処理にて前記綴じ部領域が有ると判断された場合,前記読取処理での読み取り範囲を,前記推定サイズの長辺を副走査方向として,前記推定サイズの範囲に決定する決定処理と,
    を実行することを特徴とする読取装置。
  2. 請求項1に記載する読取装置において,
    前記制御部は,
    前記綴じ部判断処理では,前記原稿の画像の主走査方向の範囲内に,所定長よりも広い領域であって所定濃度よりも高濃度の前記領域が有る場合に,前記綴じ部領域が有ると判断する,
    ことを特徴とする読取装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載する読取装置において,
    前記制御部は,
    前記綴じ部判断処理では,前記原稿の画像の主走査方向の範囲内のうち,主走査方向の一端から定型サイズの短辺の長さだけ離れた位置が,所定長よりも広い領域であって所定濃度よりも高濃度の前記領域に含まれる場合に,前記綴じ部領域が有ると判断する,
    ことを特徴とする読取装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載する読取装置において,
    前記制御部は,
    前記綴じ部判断処理では,前記原稿の画像の主走査方向の範囲内のうち,主走査方向の一端から前記推定サイズの短辺の長さだけ離れた位置が,所定長よりも広い領域であって所定濃度よりも高濃度の前記領域に含まれる場合に,前記綴じ部領域が有ると判断する,
    ことを特徴とする読取装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載する読取装置において,
    表示部と,
    入力部と,
    を備え,
    前記制御部は,
    前記決定処理では,前記サイズ判断処理にて前記特定条件を満たすと判断され,さらに前記綴じ部判断処理にて前記綴じ部領域が有ると判断された場合,見開き原稿であるか否かをユーザに問い合わせる画面を前記表示部に表示させ,見開き原稿である旨の入力を前記入力部を介して受け付けた場合に,前記読取処理での読み取り範囲を,前記推定サイズの長辺を副走査方向として,前記推定サイズの範囲に決定する,
    ことを特徴とする読取装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載する読取装置において,
    前記原稿台を覆うカバー部と,
    前記カバー部が閉状態と開状態とで異なる信号を出力するセンサと,
    を備え,
    前記制御部は,
    前記決定処理では,前記サイズ判断処理にて前記特定条件を満たすと判断され,さらに前記綴じ部判断処理にて前記綴じ部領域が有ると判断された場合,前記センサにて開状態である旨の信号が出力されているか否かを判断し,開状態である旨の信号が出力されている場合に,前記読取処理での読み取り範囲を,前記推定サイズの長辺を副走査方向として,前記推定サイズの範囲に決定する,
    ことを特徴とする読取装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載する読取装置において,
    見開き原稿の読み取りを行う旨の設定を記憶する記憶部を備え,
    前記制御部は,
    前記決定処理では,前記サイズ判断処理にて前記特定条件を満たすと判断され,さらに前記綴じ部判断処理にて前記綴じ部領域が有ると判断された場合,前記記憶部に見開き原稿の読み取りを行う旨の設定が記憶されているか否かを判断し,見開き原稿の読み取りを行う旨の設定が記憶されている場合に,前記読取処理での読み取り範囲を,前記推定サイズの長辺を副走査方向として,前記推定サイズの範囲に決定する,
    ことを特徴とする読取装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1つに記載する読取装置において,
    前記原稿台を覆うカバー部と,
    前記カバー部が閉状態と開状態とで異なる信号を出力するセンサと,
    を備え,
    前記制御部は,
    読み取り開始指示を受け付ける前であって,前記センサからの出力に基づいて前記カバー部の状態の変化を検知したことに応じて,前記一部読取処理と前記長さ検知処理との少なくとも一方を実行する,
    ことを特徴とする読取装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1つに記載する読取装置において,
    前記制御部は,
    読み取り開始指示を受け付ける前であって,出力サイズの設定と,倍率の設定と,の少なくとも一方が変更されたことに応じて,前記一部読取処理と前記長さ検知処理との少なくとも一方を実行する,
    ことを特徴とする読取装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1つに記載する読取装置において,
    前記制御部は,
    読み取り開始指示を受け付けたことに応じて,前記一部読取処理と前記長さ検知処理との少なくとも一方を実行する,
    ことを特徴とする読取装置。
  11. 原稿台と読取部とを備える読取装置に,
    前記原稿台にセットされた原稿の画像を,前記読取部を副走査方向に移動させて読み取らせる読取処理と,
    前記読取処理での読取結果に基づいて,原稿の画像を出力する出力処理と,
    前記読取処理が実行される前に,前記原稿台にセットされた原稿の画像の一部を,前記読取部を副走査方向に移動させて読み取らせる一部読取処理と,
    前記原稿台にセットされた原稿の主走査方向の長さを検知する長さ検知処理と,
    出力サイズの設定と倍率の設定とに基づいて決められる原稿のサイズである推定サイズが定型サイズの1つである特定サイズであり,かつ前記長さ検知処理にて検知された長さが前記特定サイズの長辺以上であること,とする特定条件を満たすか否かを判断するサイズ判断処理と,
    前記一部読取処理での読取結果に基づいて,前記原稿の画像の主走査方向の範囲内に見開き原稿の綴じ部に相当する綴じ部領域が有るか否かを判断する綴じ部判断処理と,
    前記サイズ判断処理にて前記特定条件を満たすと判断され,さらに前記綴じ部判断処理にて前記綴じ部領域が有ると判断された場合,前記読取処理での読み取り範囲を,前記推定サイズの長辺を副走査方向として,前記推定サイズの範囲に決定する決定処理と,
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020039037A (ja) * 2018-09-03 2020-03-12 セイコーエプソン株式会社 読取り装置

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