JP2005132575A - 産業車両の走行制御装置及び産業車両 - Google Patents

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JP2005132575A JP2003371074A JP2003371074A JP2005132575A JP 2005132575 A JP2005132575 A JP 2005132575A JP 2003371074 A JP2003371074 A JP 2003371074A JP 2003371074 A JP2003371074 A JP 2003371074A JP 2005132575 A JP2005132575 A JP 2005132575A
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Abstract

【課題】 車両を後進させるときの運転し易さを、運転状態に応じて向上することができる産業車両の走行制御装置、及び、同走行制御装置を備えた産業車両を提供する。
【解決手段】 コントローラ25は、前後進切替レバー19が後進位置に切り替えられた状態で、着座方向を切り替え可能な運転シート16が側方位置にあるか否かをシート位置スイッチ24の検出結果から判断する。そして、運転シート16が正面位置であるときには荷取り又は荷置き作業中の後進であると判断し、そのときのアクセル開度に対応して走行用モータ21に発生させる出力トルクの目標値を前進時の目標値よりも小さくする。一方、運転シート16が側方位置であるときには荷を運搬するための後進であると判断し、アクセル開度に対応して発生させる出力トルクの目標値を前進時の目標値と同じにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばフォークリフトトラック等の産業車両の走行制御装置、及び、同走行制御装置を備えた産業車両に関するものである。
運転者が運転台に設けられた運転シートに着座して運転するカウンタバランス式のフォークリフトトラックでは、フォークに積載された荷等によって前方の視界が遮られ、車両を容易く前進させることができないことがある。このため、一般に、フォークに載せた荷の運搬は、車両を後進させることで行われている。このとき、運転者は、車両の後方を見るために、運転シートに着座した状態で体を右側方に捻り、顔を後方に向けた状態で走行する。なお、一般のフォークリフトは、運転者が左手でハンドルを操作するようになっており、車両の後方を見ながらの後進時には体を右側方に捻るようになっている。
ところで、従来のフォークリフトでは、車両を後進させるときの最高車速が前進時の最高車速と同じになる。このため、運転者が、車両を後進させようとするときに前進させるときと同様にアクセルペダルを踏込み操作すると、車速が高くなり過ぎることがある。従って、フォークリフトにおいて車両を後進させようとするときには、アクセルペダルの踏込み操作を前進時よりも慎重に行わなければならず、運転し易さに改善の余地があった。
このような問題を解決するため、前後進の切替レバーを後進側に切り替えた状態で運転シートを回動可能とし、車両を後進させようとするときに運転者が体の向きを運転シートとともに車両の正面から右又は左側方に向けることができるようにしたものがある。これによれば、運転者が頭を車両後方に向け易くなり、車両を後進させるときの体勢を取り易くなるので、車両を後進させるときのアクセルペダルの踏込み操作が行い易くなる(特許文献1参照。)。
また、座席及び操縦装置が設けられた運転台を車体に対して回動可能とし、車両を後進させるときに運転台を後向きにした状態で運転できるようにしたものもある(特許文献2参照。)。
特開2000−143192号公報 特開平5−43198号公報
上記特許文献1に記載の技術は、荷を運搬するために運転者が車両の後方を見ながら車両を後進させるときには有効であるが、荷取り又は荷置き作業時に運転者が車両正面を向いたままで車両を少しだけ後進させようとするときには、依然としてアクセルペダルの踏込み操作を慎重に行なう必要がある。
また、上記特許文献2に記載の技術も、荷を運搬するために運転台を車両の後方に向けたときは有効であるが、荷取り又は荷置き作業時に運転台を車両正面に向けたままで車両を少しだけ後進させようとするときには特許文献1の技術と同様にアクセルペダルの踏込み操作を慎重に行う必要がある。
本発明の目的は、上記課題を解決するためになされたものであって、車両を後進させるときの運転し易さを、運転状態に応じて向上することができる産業車両の走行制御装置、及び、同走行制御装置を備えた産業車両を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、走行用原動機の出力を調節するために運転者によって操作される出力調節手段と、車両の走行方向を前進又は後進に切り替えるために運転者によって操作される走行方向切替手段と、前記出力調節手段への操作に基づいて前記走行用原動機の出力を制御する出力制御手段とを備えた産業車両であって、 車両を後進させるために運転者が体の向きを車両の正面から側方に変える所定の準備動作を検出する動作検出手段を備え、前記出力制御手段は、車両の走行方向が後進に切り替えられた状態において、前記準備動作の検出の有無に基づいて前記出力調節手段への操作に対応する前記走行用原動機の出力を変更するように構成されている。
従って、請求項1に記載の発明によれば、出力調節手段への操作に基づいて出力制御手段が制御する走行用原動機の出力を、運転者が体の向きを車両の正面から側方に変える所定の準備動作をした体勢のままで車両を後進させるときよりも、運転者が準備動作をした体勢のままでない状態で車両を後進させるときの方を小さくすることができる。なお、ここで「出力を小さくする」とは、出力を「0」にすることも含む。このため、例えば荷の運搬時に運転者が車両の後方を見ることができる体勢のままで車両を後進させるときよりも、荷取り又は荷置き作業時に運転者がそのような体勢のままでない状態で車両を後進させるときの方の車速や加速度を小さくすることができ、運搬時及び荷役時における車両の運転し易さが共に向上する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記動作検出手段は、ほぼ垂直な軸線を中心として回動可能な状態で運転台に設けられた運転シートと、前記運転シートの正面から側方への回動を検出するシート回動検出手段とからなる。
従って、請求項2に記載の発明によれば、車両を後進させるために運転者が体の向きを車両の正面から側方に変える所定の準備動作をしたか否かが、ほぼ垂直な軸線を中心として回動可能な運転シートが正面から側方に回動されたか否かによって検出される。このため、車両を後進させようとするときに運転シートの向きを変えて車両の後方の確認をすることを運転者に促すことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記出力制御手段は、車両の走行方向が後進に切り替えられた状態において、前記準備動作が検出されているときの前記走行用原動機の出力よりも、準備動作が検出されていないときの出力を小さくする。
従って、請求項3に記載の発明によれば、運転者が車両を後進させるための準備動作をした体勢のままで車両を後進させるときの出力よりも、そのような体勢を維持しない状態で車両を後進させるときの出力を小さくすることができる。このため、例えば荷を運搬するために運転者が車両の後方を見ることができる体勢のままで車両を後進させるときよりも、荷取り又は荷置き作業時にそのような体勢を維持しない状態で車両を後進させるときの方の車速や加速度を小さくすることができるので、運搬時及び荷役時における車両の運転し易さが共に向上する。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記出力制御手段は、前記出力調節手段への操作に対応する前記走行用原動機の出力の目標値を変更する。
従って、請求項4に記載の発明によれば、運転者が車両を後進させるための準備動作をした体勢のままで車両を後進させるときの車速よりも、運転者がそのような体勢を維持しない状態で車両を後進させるときの車速の方が小さくなる。このため、例えば荷の運搬作業時に高い車速が得られ、荷取り又は荷置き作業時に車速が低くなるので、運搬時及び荷役時における運転し易さが共に向上する。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記出力制御手段は、前記出力調節手段への操作に対応する前記走行用原動機の出力の目標値への増大率を変更する。
従って、請求項5に記載の発明によれば、運転者が車両を後進させるための準備動作をした体勢のままで車両を後進させるときの加速度よりも、運転者がそのような体勢を維持しない状態で車両を後進させるときの加速度の方が小さくなる。このため、例えば荷の運搬作業時に大きな加速度が得られ、荷取り又は荷置き作業時に加速度が小さくなるので、運搬時及び荷役時における運転し易さが共に向上する。
請求項6に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記出力制御手段は、車両の走行方向が後進に切り替えられた状態において、前記準備動作が検出されているときの最大制限速度よりも、準備動作が検出されていないときの最大制限速度を小さくするように走行用原動機の出力を変更する。
従って、請求項6に記載の発明によれば、運転者が車両を後進させるための準備動作をした体勢のままで車両を後進させるときの最大制限車速よりも、そのような体勢を維持しない状態で車両を後進させるときの最大制限車速が低くなる。このため、例えば荷を運搬するために運転者が車両の後方を見ることができる体勢のままで車両を後進させるときよりも、荷取り又は荷置き作業時にそのような体勢を維持しない状態で車両を後進させるときの方の最大制限車速を低くすることができるので、運搬時及び荷役時における車両の運転し易さが共に向上する。
請求項7に記載の発明は、走行用原動機の出力を調節するために運転者によって操作される出力調節手段と、車両の走行方向を前進又は後進に切り替えるために運転者によって操作される走行方向切替手段と、前記出力調節手段への操作に基づいて前記走行用原動機の出力を制御する出力制御手段とを備えた産業車両の走行制御装置であって、車両を後進させようとするときに運転者によって操作される後進用スイッチを備え、前記出力制御手段は、車両の走行方向が後進に切り替えられた状態において、前記後進用スイッチの操作の有無に基づいて前記出力調節手段への操作に対応する前記走行用原動機の出力を変更するように構成されている。
従って、請求項7に記載の発明によれば、出力調節手段への操作に基づいて出力制御手段が制御する走行用原動機の出力を、運転者が後進用スイッチを操作して車両を後進させるときよりも、後進用スイッチを操作しないで車両を後進させるときの方を小さくすることができる。なお、ここで「出力を小さくする」とは、出力を「0」にすることも含む。このため、例えば荷の運搬時に運転者が後進用スイッチを操作して車両を後進させるときよりも、荷取り又は荷置き作業時に運転者が後進用スイッチを操作しないで車両を後進させるときの方の車速や加速度を小さくすることができ、運搬時及び荷役時における車両の運転し易さが共に向上する。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記後進用スイッチは、運転者よりも車両後方である車体の部位に設けられている。
従って、請求項8に記載の発明によれば、運転者が車両を後進させようとするときに後進用スイッチを操作すると、運転者の体が車両の後方を見ることができる体勢となる。このため、例えば運転者が荷を運搬するために車両を迅速に後進させようとするときに、後進用スイッチを操作させることで、車両の後方を見ることができる体勢をとらせることができる。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は請求項8に記載の発明の作用に加えて、前記後進用スイッチは、運転者が車両の正面を向いている状態では手が届かず、運転者が体の向きを車両の正面から側方に変えた状態で、体を向けた側の手によって操作可能であるような車体の部位に設けられている。
従って、請求項9に記載の発明によれば、運転者が車両を後進させようとするときに後進用スイッチを操作すると、運転者の体が車両の後方を見ることができる体勢となる。このため、例えば運転者が荷を運搬するために車両を迅速に後進させようとするときに、後進用スイッチを操作させることで、車両の後方を見ることができる体勢をとらせることができる。
請求項10に記載の発明は、請求項8又は請求項9に記載の発明の作用に加えて、前記車体の部位は、ヘッドガードのリヤピラーである。
従って、請求項10に記載の発明によれば、運転者が車両を後進させるべく後進用スイッチを操作するときに、後進用スイッチが設けられたリヤピラーを手で掴んで体を支えることができる。このため、車両を後進させるときに、車両後方を向いた状態の運転者が体を安定させることができる。
請求項11に記載の発明は、請求項7〜請求項10のいずれか一項に記載の発明において、前記出力制御手段は、車両の走行方向が後進に切り替えられた状態において、前記後進用スイッチが操作されているときの前記走行用原動機の出力よりも、後進用スイッチが操作されていないときの出力を小さくする。
従って、請求項11に記載の発明によれば、運転者が後進用スイッチを操作したままの状態で車両を後進させるときの出力よりも、後進用スイッチの操作をしない状態で車両を後進させるときの出力が小さくなる。このため、例えば荷を運搬するために運転者が後進用スイッチを操作したままの状態で車両を後進させようとするときよりも、荷取り又は荷置き作業時に後進用スイッチを操作しない状態で車両を後進させるときの方の車速や加速度を小さくすることができ、運搬時及び荷役時における運転し易さが共に向上する。
請求項12に記載の発明は、請求項7〜請求項10のいずれか一項に記載の発明において、前記出力制御手段は、車両の走行方向が後進に切り替えられた状態において、前記後進用スイッチが操作されてからの前記走行用原動機の出力よりも、後進用スイッチが操作されるまでの出力を小さくする。
従って、請求項12に記載の発明によれば、運転者が後進用スイッチを一度操作した状態で車両を後進させるときの出力よりも、後進用スイッチを操作しない状態で車両を後進させるときの出力が小さくなる。このため、例えば荷を運搬しようとするときに運転者が後進用スイッチを一度操作して車両を後進させるときよりも、荷取り又は荷置き作業時に運転者が後進用スイッチを全く操作しないで車両を後進させるときの方の車速や加速度を小さくすることができ、運搬時及び荷役時における運転し易さが共に向上する。
請求項13に記載の発明は、請求項7〜請求項12のいずれか一項に記載の発明において、前記出力制御手段は、前記出力調節手段への操作に対応する前記走行用原動機の出力の目標値を変更する。
従って、請求項13に記載の発明によれば、運転者が後進用スイッチを操作して車両を後進させるときの車速よりも、後進用スイッチを操作しないで車両を後進させるときの車速の方が小さくなる。このため、例えば荷の運搬時に高い車速が得られ、荷取り又は荷置き作業時に車速の方が低くなるので、運搬時及び荷役時における運転し易さが共に向上する。
請求項14に記載の発明は、請求項7〜請求項12のいずれか一項に記載の発明において、前記出力制御手段は、前記出力調節手段への操作に対応する前記走行用原動機の出力の目標値への増大率を変更する。
従って、請求項14に記載の発明によれば、運転者が後進用スイッチを操作して車両を後進させるときの加速度よりも、後進用スイッチを操作しないで車両を後進させるときの加速度の方が小さくなる。このため、例えば荷の運搬時に運転者が車両を迅速に後進させようとするときに大きな加速度が得られ、荷取り又は荷置き作業時に加速度が低くなるので、運搬時及び荷役時における運転し易さが共に向上する。
請求項15に記載の発明は、請求項7〜請求項10のいずれか一項に記載の発明において、前記出力制御手段は、車両の走行方向が後進に切り替えられた状態において、前記後進用スイッチが操作されているときの最大制限速度よりも、後進用スイッチが操作されていないときの最大制限速度を小さくするように走行用原動機の出力を変更する。
従って、請求項15に記載の発明によれば、運転者が後進用スイッチを一度操作した状態で車両を後進させるときの最大制限速度よりも、後進用スイッチを操作しない状態で車両を後進させるときの最大制限速度が低くなる。このため、例えば荷を運搬しようとするときに運転者が後進用スイッチを一度操作して車両を後進させるときよりも、荷取り又は荷置き作業時に運転者が後進用スイッチを全く操作しないで車両を後進させるときの方の最大制限速度を低くすることができ、運搬時及び荷役時における運転し易さが共に向上する。
請求項16に記載の発明は、請求項1〜請求項15のいずれか一項に記載の産業車両の走行制御装置を備えた産業車両である。
車両を後進させるときの運転し易さを、運転状態に応じて向上することができる産業車両の走行制御装置、及び、同走行制御装置を備えた産業車両を提供することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図4に従って説明する。
図2及び図3に示すように、産業車両としてのバッテリ式フォークリフトトラック10は4輪カウンタバランス式であって、車体11の前部に左右一対の駆動輪12を備え、後部に左右一対の操舵輪13を備えている。また、車体11の前側にはマスト装置14が設けられ、車体11の上部には運転台15が設けられている。運転台15には、運転シート16が設けられている。
運転シート16は、周知の支持機構17により垂直軸線回りに回動可能に支持され、その着座方向を通常の車両正面(以下、正面位置という。)から右側方に所定角だけ回動した傾き方向(以下、側方位置という。)に変えることができるようになっている。側方位置は、車両を後進させるときに、運転者OPが頭を車両の後方に向けることができる程度の運転シート16の向きである。
次に、本実施形態の電気的な構成について説明する。
図2及び図3に示すように、運転台15には、車速を調節するためのアクセルペダル18(出力調節手段)と、車両の走行方向を切り替えるための前後進切替レバー19(走行方向切替手段)とが設けられている。前後進切替レバー19は、中立位置から前進位置又は後進位置のいずれかに切り替えられる。
また、図1及び図2に示すように、車体11の内部には、差動装置20を介して両駆動輪12を駆動する走行用モータ21(走行用原動機)が設けられている。また、車体11の内部には、アクセルペダル18の踏込み量(操作量)、すなわちアクセル開度を検出するアクセル開度センサ22と、前後進切替レバー19の切替位置が、前進位置、中立位置及び後進位置のいずれであるかを検出するための走行方向検出スイッチ23とが設けられている。また、車体11の内部には、運転シート16が側方位置であるか否かを検出するシート位置スイッチ24(シート回動検出手段)が設けられている。さらに、走行用モータ21の回転数及び出力トルクを制御するコントローラ25(出力制御手段)が設けられている。本実施形態では、運転シート16及びシート位置スイッチ24が動作検出手段である。
コントローラ25は、アクセル開度センサ22が出力する検出信号に基づいてアクセル開度を認識する。同様に、走行方向検出スイッチ23が出力する検出信号に基づいて前後進切替レバー19の切替位置を認識する。さらに、コントローラ25は、シート位置スイッチ24が出力する検出信号に基づいて運転シート16が側方位置にあるか否かを認識する。また、コントローラ25は、走行用モータ21に出力する駆動信号によってその出力トルクを制御する。そして、コントローラ25は、アクセル開度、前後進切替レバー19の切替位置、及び、運転シート16の位置に基づいて走行用モータ21の回転方向、回転数及び出力トルクを制御し、車両を前進又は後進させるための走行制御を行う。
コントローラ25は、走行制御として、図4のフローチャートで示す処理を周期的に繰り返し実行する。
この処理において、コントローラ25は、先ずステップ(以下、Sと略記する。)100で、前後進切替レバー19の切替位置が前進位置、中立位置及び後進位置のいずれであるかを判断する。
S100で、前後進切替レバー19の切替位置が前進位置であるとされたときには、コントローラ25は、次に、S101で、車両を前進させる回転方向に、かつ、アクセル開度に対応する所定の目標値となるように走行用モータ21の回転数及び出力トルクを制御する前進モードとなる。この前進モードは、従来の一般的な走行制御と同じであって、コントローラ25は、例えばアクセル開度に対応して出力トルクの目標値が設定されたマップを用いて走行用モータ21の回転数及び出力トルクを制御する。
また、S100で、前後進切替レバー19の切替位置が中立位置であるとされたときには、コントローラ25は、次に、S102で、走行用モータ21の運転を停止する。
さらに、S100で、前後進切替レバー19の切替位置が後進位置であるとされたときには、コントローラ25は、次に、S103で、運転シート16の位置が側方位置であるか否かを判断する。S103で、運転シート16の位置が側方位置であるとされたときには、運転者OPが車両の後方に頭を向けた状態で車両を後進させる状態であると判断する。そして、コントローラ25は、次に、S104で、走行用モータ21の回転方向を後進側とした状態で、前進モードで用いるマップを用いて走行用モータ21の回転数及び出力トルクを制御する通常後進モードとなる。すなわち、通常後進モードは、アクセル開度に対応する走行用モータ21の回転数及び出力トルクで表される車速が前進走行時と同じとなる走行モードである。
また、コントローラ25は、S103で、運転シート16の位置が正面位置であるとされたときには、運転者OPが車両の正面を向いたままで車両を後進させようとしている状態であると判断する。そして、コントローラ25は、次に、S105で、前進モード及び通常後進モードで用いるマップとは別のマップを用いて、アクセル開度に対応する走行用モータ21の出力トルクを制限制御する制限付き後進モードとなる。制限付き後進モードで用いるマップでは、前進モードで用いるマップに対して、アクセル開度の値に対する出力トルクの目標値がより小さくされている。すなわち、制限付き後進モードにおいては、アクセル開度に対応する車速が、前進モード及び通常後進モードにおける同じアクセル開度に対応する車速よりも低くなる。
次に、以上のように構成された本実施形態の作用について説明する。
前後進切替レバー19が中立位置とされているときには、コントローラ25は走行用モータ21の運転を停止させる。このため、アクセルペダル18を踏込み操作しても走行用モータ21が運転されず、車両が停止状態となる。
前後進切替レバー19が中立位置から前進位置に切り替えられると、コントローラ25は前進モードでの走行制御を行う。このため、前進用のマップに基づき、アクセル開度に応じた目標値となるように走行用モータ21の回転数及び出力トルクが制御され、アクセル開度に応じた車速で車両が前進する。
前後進切替レバー19が中立位置から後進位置に切り替えられた状態で運転シート16が正面位置のままにされていると、コントローラ25は制限付き後進モードでのモータ制御を行う。このため、制限付き後進モード用のマップに基づき、アクセル開度に対応して、前進モード時よりも低い目標値となるように走行用モータ21の回転数及び出力トルクが制御され、アクセル開度に応じて前進走行時よりも低い車速で車両が後進する。従って、荷取り又は荷置き作業時に運転者OPが車両正面を向いたままで車両を後進させるときには、アクセルペダル18の踏込みに対し、前進時よりも低い車速で車両が後進する。
一方、前後進切替レバー19が中立位置から後進位置に切り替えられた状態で運転シート16が側方位置に切り替えられていると、コントローラ25は通常後進モードでのモータ制御を行う。このため、前進モード用のマップに基づき、アクセル開度に対応して、前進モード時と同じ目標値となるように走行用モータ21の回転数及び出力トルクが制御され、アクセル開度に応じて前進時と同様の車速で車両が後進する。従って、荷を運搬するために運転者OPが車両後方を見ながら車両を後進させるときには、アクセルペダル18の踏込みに対し、前進時と同様に迅速に後進する。
以上詳述した本実施形態は、以下の各効果を有する。
(1) コントローラ25は、前後進切替レバー19が後進位置に切り替えられた状態で、運転シート16の向きが側方位置にあるか否かを判断する。そして、コントローラ25は、運転シート16が正面位置であったときには、荷取り又は荷置き作業中の後進であると判断し、アクセル開度に対応して走行用モータ21に発生させる回転数及び出力トルクを前進時よりも小さくする。一方、運転シート16が側方位置であったときには、荷を運搬するための後進であると判断し、アクセル開度に対応して発生させる回転数及び出力トルクを前進時と同じにする。このため、運転者OPが車両の正面を向いたままで車両を少しだけ後進させる荷取り又は荷置き作業時には、アクセルペダル18の踏込みに対する車両の車速が前進時よりも低く制限される。一方、運転者OPが車両の後方を向いて例えば車両を長い距離に渡って後進させる荷の運搬時には、アクセルペダル18の踏込みに対する車両の車速が前進時と同じとなる。
従って、荷取り又は荷置き作業時において車両を後進させるときには車両の前後位置を調節し易くなり、また、荷の運搬作業時において車両を後進させるときには車両を迅速に移動させることができるので、荷役時及び運搬時における車両後進時の運転し易さが共に向上し、作業効率が改善される。
(2) 運転者OPの体の向きに合わせて回動可能な運転シート16を設け、この位置を検出することにより、後進に備えて運転者OPが体の向きを車両の正面から右側方に変えた状態を検出する。この検出結果に基づき、コントローラ25は、運転者OPが荷を運搬するために車両を後進させようとしている状態であることを判断する。
従って、運転者OPが荷を運搬するために車両を後進させようとするときに、車両の後方を見ることができるように体の向きを変えなければ車速が制限されるので、運転者OPが車両の後方を見ないままで不用意に車両を高い車速で後進させることがない。そして、運転者OPが車両の後方を見ることができる体勢を取った状態では、前進時と同様に車両を後進させることができるので、荷の運搬を迅速に行うことができる。
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態を図5〜図9に従って説明する。尚、本実施形態は、前記第1実施形態における運転シート16及びシート位置スイッチ24に代えて後進切替スイッチ32を設けたことと、走行制御をシート位置スイッチ24の検出結果に代えて後進切替スイッチ32の操作に基づいて走行制御を行うことのみが異なる。このため、第1実施形態と同じ構成については符号を同じにしてその説明を省略し、後進切替スイッチ32と、走行制御における変更点のみについて説明する。
図6及び図7に示すように、本実施形態では、第1実施形態の回動可能な運転シート16に代えて、車両の正面に向いた状態で回転不能に固定された運転シート30が設けられている。運転台15の右後方に設けられたヘッドガード27の右リヤピラー31(車体部位)には、その上下方向における中央部に、荷を運搬するために車両を後進させようとするときに運転者OPが操作する後進切替スイッチ32(後進用スイッチ)が設けられている。すなわち、後進切替スイッチ32は、運転者OPが車両の正面を向いた状態では右手RHが届かず、運転者OPが車両を後進させようとして頭を車両の後方に向けるべく体の向きを車両の正面から右側方に変えた状態において、右手RHによって操作可能な車体部位に設けられている。
図8に示すように、後進切替スイッチ32は右リヤピラー31の前面31aに設けられ、右手RHの手の平を右リヤピラー31に押し付けた状態で、親指TMによって操作される。なお、後進切替スイッチ32は、押し続けている間だけオン(ON)となり、押すことを止めるとオフ(OFF)となる一時作動型である。
コントローラ25は、図5に示すように、アクセル開度、前後進切替レバー19の切替位置、及び、後進切替スイッチ32の操作状態に基づいて走行用モータ21の回転方向、回転数及び出力トルクを制御する走行制御を行う。
コントローラ25は、走行制御として、図9のフローチャートで示す処理を周期的に繰り返し実行する。なお、この処理は、前記第1実施形態における走行制御の処理に対し、S103における処理内容のみが異なるため、その異なる処理内容のみについて説明する。
この処理において、コントローラ25は、S100で前後進切替レバー19の切替位置が後進位置であったときには、次に、S103で、後進切替スイッチ32が押されているか否かを判断する。そして、コントローラ25は、S103で、後進切替スイッチ32が操作されていたときには、運転者OPが車両を移動させるために車両の後方に頭を向けた状態で車両を後進させる状態であると判断し、次に、S104で、前記第1実施形態と同じ通常後進モードとなる。また、S103で、後進切替スイッチ32が操作されていなかったときには、コントローラ25は、運転者OPが荷取り又は荷置き作業時において車両の正面を向いたままで車両を後進させようとしている状態であると判断し、次に、S105で、第1実施形態と同じ制限付き後進モードとなる。
以上のように構成された本実施形態によれば、前記第1実施形態と異なる以下のような作用がある。
前後進切替レバー19が後進位置に切り替えられた状態で後進切替スイッチ32が押されないままであると、コントローラ25は制限付き後進モードでのモータ制御を行う。従って、荷取り又は荷置き作業時に運転者OPが車両正面を向いたままで車両を後進させるときには、アクセルペダル18の踏込みに対し、前進時よりも低い車速で車両が後進する。
一方、前後進切替レバー19が後進位置に切り替えられた状態で後進切替スイッチ32が押され続けていると、コントローラ25は通常後進モードでのモータ制御を行う。従って、車両を移動させるために運転者OPが車両後方を見ながら車両を後進させるときには、アクセルペダル18の踏込みに対し、前進時と同様に迅速に車両が後進する。
以上詳述した本実施形態は、前記第1実施形態の(1),(2)に記載した各効果の他に下記の効果を有する。
(3) 運転者OPが車両を後進させるべく後進切替スイッチ32を操作しているときに、後進切替スイッチ32が設けられた右リヤピラー31を右手RHで掴んで体を支えることができる。このため、車両を後進させるときに、車両後方を向いた状態の運転者OPが体を安定させることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態を図10に従って説明する。本実施形態は、前記第2実施形態の走行制御における処理内容の一部が異なるだけであるので、その異なる処理部分のみについて説明する。
本実施形態の走行制御における処理で、図10に示すように、コントローラ25は、S100で前後進切替レバー19の切替位置が後進位置であったときには、次に、S300で、本走行制御において前回の処理で設定した走行モードが、前進モード、走行停止モード及び通常後進モードの内のいずれであったかを判断する。
コントローラ25は、S300で、前回の走行モードが、前進モード又は走行停止モードであったときには、運転者OPが、荷取り又は荷置き作業時、あるいは、車両を移動させるために車両を後進させようとする状態であると判断する。そして、次に、S301で、後進切替スイッチ32が押されているか否かを判断する。
S301で、後進切替スイッチ32が押されていなかったときには、コントローラ25は、運転者OPが車両の正面を向いたままで車両を後進させようとしている状態であると判断し、次に、S102で、走行用モータ21の運転を停止する。一方、S301で、後進切替スイッチ32が押されていたときには、コントローラ25は、運転者OPが車両を後進させるために一旦体を右側方に向けて車両の後方を見ることができる体勢をとったと判断し、次に、S302で、前記第1実施形態と同じ通常後進モードとなる。
また、S300で、前回の走行モードが通常後進モードであったときには、コントローラ25は、運転者OPが車両を継続して後進させている状態であると判断し、次に、S302で改めて通常後進モードとなる。
次に、以上のように構成された本実施形態の作用について説明する。
前後進切替レバー19が後進位置に切り替えられた状態で後進切替スイッチ32が押されないままであると、コントローラ25は走行用モータ21の運転を停止したままとする。このため、車両を前進させている状態、又は、走行停止させている状態から、運転者OPが車両を後進させようとして前後進切替レバー19を後進位置に切り替えても、運転者OPが右側方を向いて後進切替スイッチ32を押さない限りは車両が後進しない。従って、荷取り又は荷置き作業時、あるいは、車両を移動させるために車両を後進させようとしても、運転者OPが一旦車両の後方を見ることができる体勢をとらない限りは車両が後進しない。
前後進切替レバー19が前進位置又は中立位置から後進位置に切り替えられた状態で後進切替スイッチ32が押されると、コントローラ25は通常後進モードでのモータ制御を行う。このため、車両を前進させている状態、又は、走行停止させている状態から、運転者OPが車両を後進させようとして前後進切替レバー19を後進位置に切り替えた後、右側方を向いて後進切替スイッチ32を押すと車両が後進可能となる。従って、荷取り又は荷置き作業、あるいは、荷の運搬作業において車両を後進させようとするときに、運転者OPが一旦体を右側方に向けて車両の後方を見ることができる体勢をとったときには、アクセルペダル18の踏込みに対し、前進時と同様に迅速に車両が後進する。
また、前後進切替レバー19が後進位置に切り替えられたままとされていると、コントローラ25は後進切替スイッチ32が押されなくても通常後進モードを継続する。従って、荷取り又は荷置き作業、あるいは、荷の運搬作業において車両を後進させているときに、運転者OPが体を右側方に向けたままとしなくても、前進時と同様に迅速に車両が後進する。
以上詳述した本実施形態は、前記第1実施形態の(1),(2)に記載した各効果の他に下記の効果を有する。
(4) コントローラ25は、前後進切替レバー19が後進位置に切り替えられた状態で後進切替スイッチ32が一旦押されると、車両を後進させるために運転者OPが一旦体を右側方に向けて車両の後方を見る体勢をとったと判断し、通常後進モードでの車両を後進させる。そして、コントローラ25は、前後進切替レバー19が後進位置のままである限りは、運転者OPが車両を後進させている状態であると判断し、後進切替スイッチ32が押されていない状態のまま通常後進モードで車両を後進させる。従って、運転者OPに、車両を後進させるための準備動作を確実に取らせることができる上に、後進中に後進切替スイッチ32を押し続ける必要がないので、車両を後進させているときに運転者OPがより自由な姿勢を取ることができる。
次に、上記第1、第2及び第3実施形態以外の実施形態を列記する。
○ 前記第1実施形態の走行制御における処理において、S103で運転シート16が側方位置になかったときに、S102で走行用モータ21の運転を停止し、車両を走行停止とする構成とする。この場合には、運転者OPが正面を向いたままで行う荷取り又は荷置き作業時にも、車両を後進させるときには運転シート16を側方位置に切り替えるために体を右側方に向ける必要があるので、後進時のアクセルペダル18の踏込み操作を慎重に行なわせることができる。
○ 前記第2実施形態の走行制御における処理において、図11に示すように、S103で後進切替スイッチ32が押されていなかったときに、次に、S102で走行用モータ21の運転を停止し、車両を走行停止とする構成とする。この場合には、運転者OPが正面を向いたままで行う荷取り又は荷置き作業時にも、運転者OPが一旦体を右側方に向けて車両の後方を見ることができる体勢を取る必要があるので、車両を後進させるときのアクセルペダル18の踏込み操作を慎重に行なわせることができる。
○ 前記第1実施形態で、運転シート16は、所定位置に固定された垂直軸を中心として回動する代わりに、運転シート16の回動とともに車両前後方向に移動する垂直軸を中心として回動し、車両前後方向における位置が、車両正面を向いたときよりも側方を向いたときの方が車両前方となるものであってもよい。
○ 前記第1実施形態の走行制御において、S104の通常後進モードに代えて、前進モードよりもやや低い回転数及び出力トルクの目標値が設定されたマップを用いてモータ制御を行う第1制限付後進モードを実行する。また、S105の制限付後進モードに代えて、第1制限付後進モードよりもさらに低い回転数及び出力トルクの目標値が設定された第2制限付き後進モードを実行する。
同様に、上記第2実施形態で、通常制限モード及び制限付後進モードに代えて、上記第1制限付後進モード及び第2制限付後進モードとした構成とする。
○ 前記第2又は第3実施形態で、後進切替スイッチ32を右リヤピラー31の後面に設け、右リヤピラー31を把持した右手RHの人差し指で操作する構成とする。
○ 前記第2又は第3実施形態で、図12に示すように、右リヤピラー31にグリップ40を設け、このグリップ40に後進切替スイッチ32を設けた構成とする。この場合には、運転者OPが右手RHの手のひらでグリップ40を把持して体を支持した状態で、後進切替スイッチ32をより容易く操作することができる。
○ 前記第2又は第3実施形態で、後進切替スイッチ32を、図13に示すように、バッテリを覆うとともに運転シート30が固定されたフードカバー41(車体部位)上において、運転シート30の右後方に固定したグリップ42に設けた構成とする。この場合には、運転シート30とリヤピラー43との距離が大きな大型車において、運転者OPが体を右側方に向けた状態で、右手RHで無理なくグリップ42を把持するとともに後進切替スイッチ32を操作することができる。
○ 前記第2又は第3実施形態で、図6に示すように、後進切替スイッチ32を、フードカバー26上に立設、あるいは、ヘッドガード27の下面に吊り下げた支持アーム28に設けた構成とする。この場合にも、車両を後進させようとするときに、運転者OPに車両の後方を見ることができる体勢を取らせることができる。
また、後進切替スイッチ32を、運転シート30の座部や背もたれ部の右側面に設けた構成とする。この場合には、車両を後進させようとするときに、運転者OPに意識的な準備動作を行なわせ、車両の後進に対応した慎重なアクセルペダルの踏込み操作を行わせることができる。
○ 前記第1実施形態で、前後進切替レバー19が後進位置に切り替えられた状態で運転シート16が側方位置にないときに、運転者OPに制限付き後進モードであることを報知するための音を出す報知手段を設けた構成とする。報知手段は、運転台15に設けたディスプレィに表示を行う表示制御装置であってもよい。このような構成によれば、運転者OPが荷取り又は荷置き作業時に車両を後進させようとするときに、アクセルペダル18の踏込みに対する車速が前進時よりも制限された制限付き後進モードであることを明確に意識することができ、後進に対応したアクセルペダル18の踏込み操作を即座に行うことができる。
同様に、第2及び第3実施形態で、前後進切替レバー19が後進位置に切り替えられた状態で、後進切替スイッチ32が操作されていないときに、運転者OPに制限付き後進モードであることを例えばブザー音で警告する警告手段を設けた構成とする。
○ 前記第1実施形態の制限付き後進モードにおいて、アクセル開度に対応する回転数及び出力トルクの目標値を前進モード時の目標値と同じに設定するとともに、所定のアクセル開度を超える範囲のアクセル開度に対応する回転数及び出力トルクの目標値を、その所定のアクセル開度に対応する回転数及び出力トルクの目標値に固定する。すなわち、制限付き後進モードにおける車速の上限値(最大制限速度)を、前進モード時の車速の上限値(最大制限速度)よりも小さく制限する。このような構成の場合には、運転者OPが車両の正面を向いた状態で車両を後進させる荷取り又は荷置き作業時に、アクセルペダル18の踏込みに対して車速が高くなり過ぎないようにし、また、運転者OPが車両の後方を向いた状態で車両を後進させる荷の運搬時に、前進時と同じ高い車速を得ることができる。
同様に、第2実施形態の制限付き後進モードにおいて、アクセル開度に対応する回転数及び出力トルクの目標値を前進モード時の目標値と同じに設定するとともに、所定のアクセル開度を超える範囲のアクセル開度に対応する回転数及び出力トルクの目標値を、その所定のアクセル開度に対応する目標値に固定する。
○ 前記第1実施形態の制限付き後進モードにおいて、アクセル開度に対応する回転数及び出力トルクの目標値を前進モードのときの目標値と同じに設定する。同時に、回転数及び出力トルクの現在値から目標値までの回転数及び出力トルクの増大させるときの増大率、すなわち、加速度を前進モード時の加速値よりも小さく設定した構成とする。このような構成の場合には、運転者OPが車両の正面を向いた状態で車両を後進させる荷取り又は荷置き作業時に、アクセルペダル18の踏込み操作に対応して加速度が高くなり過ぎないようにし、また、運転者OPが車両の後方を向いた状態で車両を後進させる荷の運搬時に、前進時と同じ高い加速度を得ることができる。
同様に、第2実施形態の制限付き後進モードにおいて、アクセル開度に対応する回転数及び出力トルクの目標値を前進モードのときの目標値と同じに設定するとともに、回転数及び出力トルクの現在値から目標値までの増大率を、前進モード時の増大率よりも小さくした構成とすること。
○ 前記第3実施形態で、後進切替スイッチ32に代えて、第1実施形態の運転シート16とシート位置スイッチ24とを設け、走行制御の処理におけるS301で、運転シート16が側方位置まで回動されたか否かを判断する構成とする。この場合には、運転者OPが荷を運搬するために後進しようとするときに、体の向きを正面から側方に向けさせ、車両の後方を見ることができる体勢をとらせることができる。
○ 前記第1実施形態で、運転者OPが体の向きを車両の正面から右又は左側方に変える所定の準備動作を、例えば、ヘッドガードに設けたカメラで撮像した運転者OPの上方からの画像を画像処理することで検出する構成とする。
○ 前記各実施形態で、フォークリフトトラックは、走行用原動機としてエンジンを備えるとともに、アクセルペダルのアクセル開度に対応してアクセル開度センサが出力する検出信号に基づき、コントローラがエンジンの出力を電気的に制御する(アクセル・バイ・ワイヤー)エンジン式の車両であってもよい。
○ 本発明を、四輪カウンタバランス式のフォークリフトトラックに限らず、三輪カウンタバランス式のフォークリフトトラックに実施すること。
また、カウンタバランス式のフォークリフトトラックに限らず、ショベルローダに実施すること。
以下、前記各実施形態から把握される技術的思想を列記する。
(1) 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の産業車両の走行制御装置において、車両の走行方向が後進に切り替えられた状態において前記準備動作が検出されていないときに、そのことを運転者に報知する報知手段を備えた産業車両の走行制御装置。
(2) 請求項7〜請求項15のいずれか一項に記載の産業車両の走行制御装置において、車両の走行方向が後進に切り替えられた状態において前記後進用スイッチが操作されないときに、そのことを運転者に報知する報知手段を備えた産業車両の走行制御装置。
(3) 請求項1〜請求項15のいずれか一項に記載の産業車両の走行制御装置において、前記走行用原動機は電気モータであって、前記出力制御手段は、前記出力調節手段への操作に基づいて前記電気モータの出力を制御する産業車両の走行制御装置。
(4) 請求項16に記載の産業車両において、前記走行用原動機は電気モータであって、前記出力制御手段は、前記出力調節手段への操作に基づいて前記電気モータの出力を制御する産業車両。
第1実施形態の走行制御装置を示す模式図。 フォークリフトトラックを示す側面図。 同じく平面図。 走行制御のフローチャート。 第2実施形態の走行制御装置を示す模式図。 フォークリフトトラックを示す側面図。 同じく平面図。 後進切替スイッチを示す斜視図。 走行制御のフローチャート。 第3実施形態の走行制御装置が実行する走行制御のフローチャート。 更に他の実施形態の走行制御装置が実行する走行制御のフローチャート。 後進切替スイッチの他の実施形態を示す斜視図。 同じく後進切替スイッチを示す斜視図。
符号の説明
10…産業車両としてのフォークリフトトラック、11…車体、15…運転台、16…動作検出手段としての運転シート、18…出力調節手段としてのアクセルペダル、19…走行方向切替手段としての前後進切替レバー、21…走行用原動機としての走行用モータ、24…動作検出手段及びシート回動検出手段としてのシート位置スイッチ、25…出力制御手段としてのコントローラ、27…ヘッドガード、30…運転シート、31…車体部位としての右リヤピラー、32…後進用スイッチとしての後進切替スイッチ、41…車体部位としてのフードカバー、43…右リヤピラー、OP…運転者、RH…手としての右手。

Claims (16)

  1. 走行用原動機の出力を調節するために運転者によって操作される出力調節手段と、
    車両の走行方向を前進又は後進に切り替えるために運転者によって操作される走行方向切替手段と、
    前記出力調節手段への操作に基づいて前記走行用原動機の出力を制御する出力制御手段とを備えた産業車両であって、
    車両を後進させるために運転者が体の向きを車両の正面から側方に変える所定の準備動作を検出する動作検出手段を備え、
    前記出力制御手段は、車両の走行方向が後進に切り替えられた状態において、前記準備動作の検出の有無に基づいて前記出力調節手段への操作に対応する前記走行用原動機の出力を変更するように構成されている産業車両の走行制御装置。
  2. 前記動作検出手段は、ほぼ垂直な軸線を中心として回動可能な状態で運転台に設けられた運転シートと、前記運転シートの正面から側方への回動を検出するシート回動検出手段とからなる請求項1に記載の産業車両の走行制御装置。
  3. 前記出力制御手段は、車両の走行方向が後進に切り替えられた状態において、前記準備動作が検出されているときの前記走行用原動機の出力よりも、準備動作が検出されていないときの出力を小さくする請求項1又は請求項2に記載の産業車両の走行制御装置。
  4. 前記出力制御手段は、前記出力調節手段への操作に対応する前記走行用原動機の出力の目標値を変更する請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の産業車両の走行制御装置。
  5. 前記出力制御手段は、前記出力調節手段への操作に対応する前記走行用原動機の出力の目標値への増大率を変更する請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の産業車両の走行制御装置。
  6. 前記出力制御手段は、車両の走行方向が後進に切り替えられた状態において、前記準備動作が検出されているときの最大制限速度よりも、準備動作が検出されていないときの最大制限速度を小さくするように走行用原動機の出力を変更する請求項1又は請求項2に記載の産業車両の走行制御装置。
  7. 走行用原動機の出力を調節するために運転者によって操作される出力調節手段と、
    車両の走行方向を前進又は後進に切り替えるために運転者によって操作される走行方向切替手段と、
    前記出力調節手段への操作に基づいて前記走行用原動機の出力を制御する出力制御手段とを備えた産業車両の走行制御装置であって、
    車両を後進させようとするときに運転者によって操作される後進用スイッチを備え、
    前記出力制御手段は、車両の走行方向が後進に切り替えられた状態において、前記後進用スイッチの操作の有無に基づいて前記出力調節手段への操作に対応する前記走行用原動機の出力を変更するように構成されている産業車両の走行制御装置。
  8. 前記後進用スイッチは、運転者よりも車両後方である車体の部位に設けられている請求項7に記載産業車両の走行制御装置。
  9. 前記後進用スイッチは、運転者が車両の正面を向いている状態では手が届かず、運転者が体の向きを車両の正面から側方に変えた状態で、体を向けた側の手によって操作可能であるような車体の部位に設けられている請求項7又は請求項8に記載の産業車両の走行制御装置。
  10. 前記車体の部位は、ヘッドガードのリヤピラーである請求項8又は請求項9に記載の産業車両の走行制御装置。
  11. 前記出力制御手段は、車両の走行方向が後進に切り替えられた状態において、前記後進用スイッチが操作されているときの前記走行用原動機の出力よりも、後進用スイッチが操作されていないときの出力を小さくする請求項7〜請求項10のいずれか一項に記載の産業車両の走行制御装置。
  12. 前記出力制御手段は、車両の走行方向が後進に切り替えられた状態において、前記後進用スイッチが操作されてからの前記走行用原動機の出力よりも、後進用スイッチが操作されるまでの出力を小さくする請求項7〜請求項10のいずれか一項に記載の産業車両の走行制御装置。
  13. 前記出力制御手段は、前記出力調節手段への操作に対応する前記走行用原動機の出力の目標値を変更する請求項7〜請求項12のいずれか一項に記載の産業車両の走行制御装置。
  14. 前記出力制御手段は、前記出力調節手段への操作に対応する前記走行用原動機の出力の目標値への増大率を変更する請求項7〜請求項12のいずれか一項に記載の産業車両の走行制御装置。
  15. 前記出力制御手段は、車両の走行方向が後進に切り替えられた状態において、前記後進用スイッチが操作されているときの最大制限速度よりも、後進用スイッチが操作されていないときの最大制限速度を小さくするように走行用原動機の出力を変更する請求項7〜請求項10のいずれか一項に記載の産業車両の走行制御装置。
  16. 請求項1〜請求項15のいずれか一項に記載の産業車両の走行制御装置を備えた産業車両。
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