JP2005129652A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェハを薄膜化した後の工程で、ウェハ割れを防止し、ウェハや製造装置のコンタミネーションを防止し、ガラス基板が再利用できる半導体装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】表面構造5を形成した厚いウェハ6の裏面をバックグラインドとウェットエッチングで厚さを減らした後で、ガラス基板21にUVテープ22と発泡テープ23で構成される接着テープ24を介して貼り付け、その後、裏面構造15を形成することで、ウェハ割れを防止し、ウェハや製造装置のコンタミネーションを防止し、ガラス基板を再利用する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、IC(集積回路)やMOSFET(MOS型電界効果トランジスタ)、順耐圧より大幅に低い逆耐圧を有する非対称型の通常のIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)、および順耐圧と同等の逆耐圧を有する対称型の逆阻止型IGBTなどの半導体装置の製造方法に係わり、特に、薄型半導体基板から成る半導体装置の製造方法に関する。
近年、コンピュータや通信機器の重要部分には、多数のトランジスタや抵抗等を電気回路を1チップ上に集積して形成したICが多用されている。このようなICの中で、パワー素子を含むものはパワーICと呼ばれている。
IGBTは、MOSFETの高速スイッチングと電圧駆動特性およびバイポーラトランジスタの低オン電圧特性をワンチップに構成したパワー素子である。IGBTは、汎用インバータ、ACサーボや無停電電源(UPS)、スイッチング電源などの産業分野をはじめ、電子レンジ、炊飯器、ストロボなどの民生機器分野への応用が拡大してきている。
さらに次世代への開発も進んでおり、新しいチップ構造を用いた、より低オン電圧の素子が開発され、応用装置の低損失化や高効率化が図られてきている。
IGBTの構造には、パンチスルー型(PT型)、ノンパンチスルー型(NPT型)およびフィールドストップ型(FS型)等がある。現在量産されているIGBTは、一部のオーディオ・パワー・アンプ用のpチャネル型を除いて、ほぼ全てがnチャネル型の縦型二重拡散構造となっている。従って、ここではnチャネル型IGBTを例に挙げて説明する。
パンチスルー型IGBT(以下、PT−IGBTと称す)は、p+ 基板とこのp+ 基板上にエピタキシャル成長で形成されるn- 層(n型活性層:n- ドリフト層81とpベース層82が形成される)と、このp+ 基板とn- 層の間にやはりエピタキシャル成長で形成されるn+ 層(nバッファ層)を設けた高価なエピタキシャル基板を用い、活性層中の空乏層がnバッファ層に到達する構造であり、IGBTで主流の基本構造である。例えば、耐圧600V系に対しては、活性層の厚さは70μm程度で十分であるが、p+ 基板まで含むとエピタキシャル基板の総厚さは200μm〜300μmになる。
そこで、高価なエピタキシャル基板を用いずに、安価なFZ基板を用いて、チップの低コスト化を図った低ドーズ量の浅いp+ コレクタ層を採用したノンパンチスルー型IGBT(以下、NPT−IGBTと称す。これは空乏層がp+ コレクタ層に達しない構造)およびフィールドストップ型IGBT(以下、FS−IGBTと称す。これはバッファ層を設けて空乏層の伸びをこのバッファ層でストップさせる構造)が開発されてきている。
図6は、低ドーズ量の浅いp+ コレクタ層を有するNPT−IGBTの要部断面図である。ここでは1/2セルの断面構造を示す。
低ドーズ量の浅いp+ コレクタ層89(低注入p+ コレクタ)を採用したNPT−IGBTは、厚いエピタキシャル基板(p+ 基板)を使わないので、基板総厚さはPT−IGBTよりも大幅に薄くなる。この構造では、p+ コレクタ層89の不純物濃度や厚みを制御することで、正孔の注入率を制御できるので、ライフタイム制御を行わなくても高速スイッチングが可能である。しかし、PT−IGBTと比べてn型活性層(n- ドリフト層81)の厚みが厚くなるため、オン電圧はPT−IGBTと比べてやや高くなる。但し、前述のようにエピタキシャル基板を用いずに、安価なFZ基板(フローティングゾーン法で製作したシリコン基板)を用いているため、チップの低コスト化が可能である。
尚、図中の83はn+ エミッタ層、84はゲート酸化膜、85はゲート電極、86は層間絶縁膜、87はエミッタ電極、90はコレクタ電極である。
図7は、低ドーズ量の浅いp+ コレクタ層とnバッファ層を有するFS−IGBTの断面構造である。ここでは1/2セルの断面構造を示す。
基本構造は、PT−IGBTと同じであるが、エピタキシャル基板は用いずにFZ基板を用いて基板の総厚さを耐圧に応じて100μm〜200μmとしている。PT−IGBTと同じく活性層は600V耐圧で70μm程度にしてあり、活性層の全領域を空乏化させる。そのため、活性層下にはn+ 層(nバッファ層88)を設ける。コレクタ側は、低ドーズ量の浅いp+ 拡散層(p+ コレクタ層89)を低注入コレクタとして用いる。これにより、NPT−IGBTと同様にライフタイム制御は不要である。また、さらにオン電圧の低減を目的として、チップ表面に狭く深い溝(トレンチ)を形成し、そのトレンチの側面にMOSFETを形成したトレンチIGBTのゲート構造をこのFS−IGBTと組み合わせたものもある。また、設計の最適化を図る等により最近は、総厚さの低減化が進んできている。
近年になって直流中間回路を介さずに直接交流−交流変換を行うマトリクスコンバータが脚光を浴びている。従来型インバータと違い直流中間回路(コンデンサ)が不要であり、電源高調波(電磁ノイズ)が削減されるというメリットがある。しかし入力が交流であるため、半導体スイッチには逆方向耐圧が要求される。従来型IGBTは逆阻止能力がないために、従来型IGBTを用いた場合は、逆阻止用のダイオードを従来型IGBTに直列に接続する必要があった。
図8は、分離層を有する逆阻止IGBTの要部断面図である。ここでは1/2セルの断面構造を示す。
基本構造は、図6のNPT−IGBTのチップ周囲に逆耐圧を保持させるためのp+ 分離層91(p+ コレクタ層の働きもする)をp+ コレクタ層89に接するように形成する。
逆阻止IGBTには、従来の逆阻止用の直列ダイオードが不要であるためにオン損失を半減でき、マトリクスコンバータの変換効率向上に大きく寄与する。基板表面から100μm以上の深い接合の形成技術と、100μm以下の厚さの極薄ウェハー製造技術を組み合わせて、高性能の逆阻止IGBTの製造が可能になった。
しかし、基板厚みが100μm以下(70μm前後)の薄型のIGBTを実現するために、500μm程度の厚いウェハの裏面をバックグラインドする工程や裏面からのイオン注入し、裏面を熱処理する工程等が必要になるため、ウェハに反りが発生する等の製造プロセス上の課題が多い。図中の92はp+ 分離層上に形成された金属膜、93は保護膜の絶縁膜である。
図9は、第1の従来例による半導体装置の製造方法(従来例1)の工程を示す図であり、同図(a)から同図(e)は工程順に示した要部製造工程断面図である。ここでは、半導体装置として図7のFS−IGBTを例に挙げた。
工程(1)n型の厚いウェハ51(FZ−N基板)の表面側に、図7に示すように、ゲート酸化膜84(ここでは、SiO2 )と多結晶シリコン(ここでは、Poly−Si)からなるゲート電極85を堆積、加工、その表面に層間絶縁膜86(ここでは、BPSG:ボロンリンガラス)を堆積し、加工し、絶縁ゲート構造を形成する。続いて、厚いウェハ51に図7に示すp型ベース層82(p+ )を形成した後に、このp型ベース層82を形成し、その後、このp型ベース層82内にn型エミッタ層83を形成する。尚、FZ−N基板とは、フローティング・ゾーン(FZ)で製作したn型のウェハのことである。
つぎに、n型エミッタ層83に接するようにアルミ・シリコン膜からなるエミッタ電極87を形成する。アルミ・シリコン膜は、安定した接合性、低抵抗配線を実現するために、その後、400℃〜500℃程度の低温で熱処理される。さらに、表面を覆うようにポリイミド膜54からなる絶縁保護膜を形成する。拡散層53は図7のp型ベース層82とn型エミッタ層83から構成され、表面電極53は図7のゲート酸化膜84、ゲート電極85、層間絶縁膜86およびエミッタ電極87と図示しないゲートパッドなどから構成され、表面構造55は、図7のp型ベース層82、n型エミッタ層83、表面電極53、保護膜であるポリイミド膜54から構成される。
このようにしてFS−IGBTチップの表面構造55が厚いウェハ51に形成され、厚いウェハ51には図7に示すセルが多数個形成されている。図中の符号56はこの表面構造55まで形成した厚いウェハ、57は厚いウェハ56の表面(ポリイミド膜の表面)、58は厚いウェハの裏面である(同図(a))。
つぎに、裏面製造プロセスに移行する。
工程(2)裏面58側より、厚いウェハ56をバックグラインド(研削)し、その後、加工歪み層を除去するためのエッチングをして薄いウェハ61を形成する。エッチングは量産性の良いフッ硝酸液によるウェットエッチングを用いる。図中の符号59は薄いウェハの裏面である(同図(b))。
工程(3)つぎに、n型バッファ層(n+ 層62)および高濃度のp型コレクタ層(p+ 層63)を形成するために、裏面59よりイオン注入を行う。本例では、n+ 層62はリン、p+ 層63はボロンを注入した。続いて、電気炉により熱処理(アニール)を行う。熱処理は表面電極53が溶融しない、350℃〜500℃の低温で行う(同図(c))。工程(4)つぎに、高濃度のp型コレクタ層(p+ 層63)上に、アルミニウム層、チタン層、ニッケル層、金層などの金属膜の組合せで裏面電極64(コレクタ電極)を蒸着で形成する(同図(d))。
工程(5)つぎに、薄いウェハ61をチップ状にダイシングする(同図(e))。
工程(6)その後、図示しないが、表面電極64(エミッタ電極、ゲート電極と接続するゲートパッド)と外部導出端子(リード端子)を接続するために、表面電極64にアルミワイヤを超音波ワイヤーボンディング装置により固着し、もう一方の裏面電極64(コレクタ電極)は、図示しないはんだ層を介して冷却ベースなどの固定部材に接続する。
この方法では、バックグラインド後のウェハの厚みが薄いために、割れが発生してしまう。特に、工程(4)の蒸着工程では、裏面59に形成した裏面電極64は薄いウェハ56に対して縮む方向に働き、この引っ張り応力により薄いウェハは裏面電極64側が凹状に大きく反る。
図10は、バックグラインドとエッチングが終了した後の薄いウェハの厚みと、裏面電極蒸着後の薄いウェハの反り量を示す図である。図中の従来例1(黒丸)が のウェハの反り量を示す。また、従来例2、3は、後述する図12、図13の工程の場合をそれぞれ示す。
裏面電極蒸着後のウェハの反り量は、ウェハの厚さを薄くすればする程大きくなり、70μmでは11mmにも達する。
図11は、バックグラインドとエッチングが終了した後のウェハの厚みとウェハの割れ率を示す図である。ここではウェハの厚みは、薄いウェハ1a(表面電極3とポリイミド膜4が付いていないウェハの厚み)の厚みを示す。図中の黒丸は図9の工程で、裏面電極蒸着後であり、白丸はバックグラインドとエッチングが終了した後である。尚、裏面電極蒸着後の割れ率にはバックグラインドとエッチングが終了した後の割れも含めた。
図11から、ウェハの厚さを薄くする程、薄いウェハの割れ率が大きくなり、製造コストが増大する。70μmでは裏面電極蒸着後の割れ率は90%以上となる。このように、薄いウェハ61を図9に示す従来例1の工程で処理すると、ウェハの割れ率が大きく、製造コストが増大する。
これを解決するために、例えば、特許文献1に示されるように、ウェハを接着シートを介して支持基板であるガラス基板に固着し、その状態で裏面電極蒸着までの工程を進めることが有効になる。ここでは、接着シートは発泡テープとUVテープで構成され、ウェハ側に発泡テープ、ガラス基板側にUVテープを配置した場合について説明する。
図12は、第2の従来例による半導体装置の製造方法(従来例2)の工程を示す図であり、同図(a)から同図(g)は工程順に示した要部製造工程断面図である。工程(1)は従来例1の工程(1)と同じであり、従来例1の工程(2)、図9(b)の工程以降の工程が異なる。
工程(2)表面構造55を形成した厚いウェハ56を反転し、接着シート74を介してガラス基板71と固着する。この接着シート74は発泡テープ73とUVテープ72で構成され、厚いウェハ56側は発泡テープ73、ガラス基板71側はUVテープ72が配置される(同図(b))。
工程(3)つぎに、バックグラインドやエッチングの工程により厚いウェハ56の厚みを裏面58側から減らし、総厚みを所望の厚さの薄いウェハ61とする。例えば、600V素子の場合は70μm程度である(同図(c))。
工程(4)つぎに、n型バッファ層(n+ 層62)および高濃度のp型コレクタ層(p+ 層63)を形成するために、裏面59よりイオン注入を行う。例えば、n+ 層62はリン、p+ 層63はボロンを注入する。続いて、レーザー照射により表面層のアニールを行い、イオン注入後の不純物を活性化させる。レーザーアニールは、YAGの第3高調波(YAG3ω)パルスレーザー(波長=355nm、半値幅=100ns〜500ns、周波数=500Hz、一回の照射エリアを約1mm角として50%〜90%オーバーラップで照射)により行う。YAG3ωを使用することにより、10μm程度の深いn+ 層62を形成することができる(例えば、特許文献2)。
また、YAG3ωのレーザーアニールによれば、ウェハの表面層に形成されるp+ 層63、n+ 層62のみを活性化することができ、接着シート74を加熱することがない。そのため、接着シート75の耐熱温度に関係なく高い温度で熱処理をすることができる。また、YAGの第2高調波(YAG2ω)パルスレーザー(波長=532nm、半値幅=100ns〜500ns、周波数=1kHz、一回の照射エリアを約1mm角として50%〜90%オーバーラップで照射)よりレーザーアニールを実施してもよい(例えば、特許文献3)(同図(d))。
工程(5)つぎに、高濃度のp型コレクタ層(p+ 層63)上に、金属蒸着膜を成膜して裏面電極64(コレクタ電極)を形成する。ここでは、アルミニウム層、チタン層、ニッケル層、金層の金属からなる積層金属膜で裏面電極64を形成する。このときの蒸着は、低温スパッタ法によるのが良い。それは、接着シート74の耐熱温度がおおよそ高剛性UVテープの場合100℃以下、耐熱性UVテープの場合200℃以下、加熱発泡の発泡テープの場合は150℃以下であるので、成膜時の温度が100℃以下であることが望ましいからである(同図(e))。
工程(6)つぎに、裏面電極64を形成した薄いウェハ61を100℃程度に加熱することで発泡テープ73から発泡剥離する。その後、ガラス基板71側は紫外線75の照射により発泡テープ73が固着しているUVテープ72をガラス基板71から剥離する(同図(f))。
工程(7)つぎに、薄いウェハ61を反転し、薄いウェハ61の裏面電極64をダイシングテープ76に貼り付け、裏面電極64が形成された薄いウェハ61をチップ状にダイシングをする(同図(g))。
工程(8)その後の図示しないワイヤボンディングなどの処理を図9と同様に行う。
尚、ここでは、FS−IGBTの工程を説明したが、上記の工程(4)のn+ 層62を形成する工程を取り除くことにより、n型バッファ層(n+ 層62)が形成されないNPT−IGBTの工程となる。
NPT−IGBTの製作では、n+ 層62が形成されないので、レーザーは半値幅の短いXeFパルスレーザー(波長=351nm、半値幅=14ns)やXeClパルスレーザー(波長=308nm、半値幅=49ns)を用いてp+ 層63を活性化する。
図12の製造方法によれば、裏面電極形成時まではガラス基板71に薄いウェハ61が貼りついているため、図10の従来例2に示すようにウェハの反りは発生せず、ウェハ割れは発生しない。
この図12の製造方法には、つぎのような問題点がある。
発泡剥離によりガラス基板71上の接着シート74と薄いウェハ61とを剥離する場合、裏面金属蒸着膜の引っ張り応力と発泡力を利用する。しかし、ガラス基板71と厚いウェハ51を接着シート74を介して固着したときに、接着シート74の側面が露出し、この露出した側面が、厚いウェハ51を研削した後の加工層を除去するためのフッ硝酸液でのウェットエッチングで溶かされて、接着シート74を構成する発泡テープ73の発泡剤が劣化し剥離作用を低下させ剥離を困難にする。
また、接着シート74を構成するUVテープ72の側面もこのウェットエッチングで溶かされて、その残査がパーティクルとなり、また、ウェットエッチングでガスが発生して、薄いウェハ61を汚染したり、後工程で用いる真空装置を汚染する。
また、厚いウェハ56とガラス基板71を接着シート74を介して固着した場合、図14に示すように、厚いウェハ61やガラス基板71は硬いもの同士であり、接着シート74との密着性が必ずしも良好でなく、厚いウェハ61と接着シート74、ガラス基板71と接着シート74の間に気泡81が発生する。この気泡81によって研削後の薄いウェハが、気泡81が蒸着工程などの熱が加わる工程で膨張し、割れが発生する。また、この気泡81で薄いウェハの裏面が波打ち、薄いウェハの平坦度の確保が困難になる。この気泡81は、中央部とエッジ付近では100μm程度の大きさであり、個数は5箇所程度( 図では4個示した)ある。また、これより小さい気泡は全面に観察される。
つぎに、接着シート74の代わりにUV硬化型樹脂と剥離層を用いて、ウェハとガラス基板を固着する方法について説明する。剥離層はUV硬化型樹脂層を剥離するために用いるもので加熱により剥離層が剥がれる。
図13は、第3の従来例による半導体装置の別の製造方法(従来例3)の工程を示す図であり、同図(a)から同図(g)は工程順示した要部製造工程断面図である。工程(1)従来例1、2と同じであり、従来例の工程(2)、図12(b)で接着シート74の代わりにUV硬化型樹脂層73と剥離層72を用いた点が異なる。
工程(2)表面構造55を形成した厚いウェハ56を反転し、厚いウェハ56を反転し、UV硬化型樹脂層78およびUV硬化型樹脂層78を剥離するために用いる剥離層77を介してガラス基板71と固着する。
これは先ずガラス基板71上に剥離液を塗布し、常温で固化させて、ガラス基板71に固着した剥離層77を形成する。続いて、UV硬化型樹脂液を剥離層77上に塗布する。その後、厚いウェハ56の表面57側をUV硬化型樹脂層78上に載置し、紫外線を照射してUV硬化型樹脂液を硬化させてUV硬化型樹脂層78を形成し、UV硬化型樹脂層78を介して剥離層77と厚いウェハ56を固着する。この塗布する剥離液やUV硬化型樹脂液がガラス基板71内に塗布されるようにガラス基板71の直径を厚いウェハ56の直径より4mm程大きくする(同図(b))。
工程(3)つぎに、バックグラインドとエッチングの工程によりウェハの総厚みを所望の厚さ(例えば、70μmなど)の薄いウェハ61とする(同図(c))。
工程(4)つぎに、n型バッファ層(n+ 層62)および高濃度のp型コレクタ層(p+ 層63)を形成するために、裏面59よりイオン注入を行う。例えば、n+ 層62はリン、p+ 層63はボロンを注入する。続いて、レーザー照射によりアニールを行う。レーザーアニールは図12と同様であり説明を省略する(同図(d))。
工程(5)つぎに、高濃度のp型コレクタ層(p+ 層63)上に、裏面電極64となる金属蒸着膜を成膜する。ここでは、アルミニウム層、チタン層、ニッケル層、金層の金属からなる裏面金属膜を形成する。このときの蒸着は、低温スパッタ法によるのが良い。それは、UV硬化型樹脂層78(UVレジン層)の耐熱温度が、おおよそ200℃以下であるので、成膜時の温度が100℃以下であることが望ましいからである(同図(e))。
工程(6)つぎに、裏面電極64を形成した薄いウェハ61を剥離する。剥離層77はガラス基板71から赤外光79を照射することでガラス基板71に固着した状態でUV硬化型樹脂層78と一緒に加熱剥離する。薄いウェハ61側に貼り付いた図示しない一部のUV硬化型樹脂層78は、強度の強い図示しない別の接着シートをUV硬化型樹脂層78上に貼り付けて、この別の接着シートをピールすることにより剥がすことができる(同図(f))。
工程(7)つぎに、裏面電極65が形成された薄いウェハ61をチップ状にダイシングをする(同図(g))。
工程(8)その後のワイヤーボンディングは前記と同様である。
この方法にすると、図10の従来例3に示すように、反りが生じなくなり、またウェハ割れも発生しない。また、薄いウェハ61の表面側に形成された凹凸面にUV硬化型樹脂層73が入り込み、厚いウェハ56を薄膜化したときに生じる表面側の凹凸が裏面側に映し出されるパターン転写が起こらなくなる。
しかし、この方法を用いた場合には、ガラス基板71がウェハよりも大きいことにより、バックグラインドによるウェハの研削塵がガラス基板71の周囲上に残留する。そして、ウェハのエッチングあるいは洗浄をおこなってもその研削塵をガラス基板71から取り除くことが難しい。また、UV硬化型樹脂層78はウエットエッチングによりエッチングされないが、ガラス基板71は図15に示すようにエッチングされてしまう。そして剥離層77はエッチングで変質し、変質した物質が薄いウェハ61上に付着して、コンタミネーションを引き起こす。
また、ガラス基板71の外周部がエッチングされて形状が変化する。その状態をつぎに示す。
図15は、エッチング工程でガラス基板がエッチングされる状態を示した図であり、同図(a)はバックグラインド後の状態、同図(b)はウェットエッチング後の状態、同図(c)は同図(b)のA部拡大図である。
ウェットエッチング後では同図(c)のB部ように、ガラス基板71の周囲がエッチングされ、形状が大きく変形して、ガラス基板71を再利用することができない。ここではウェットエッチングとして、ガラス基板を回転させ、その中心にエッチング液を滴下してエッチングする、所謂、回転エッチング法を採用した場合を示し、この回転エッチングではガラス基板71の上部周囲がエッチング液に曝されるため、ガラス基板71上部の周囲がエッチングされる。
特願2002−302137号 特開2003−59856号公報 特願2003−179725号公報
前記したように、ウェハをガラス基板に貼り付けないで全工程を行う方法では、裏面のバックグラインド後のウェハの厚みが薄いために、ウェハ割れが発生してしまう。特に、蒸着工程では、裏面の金属膜による引っ張り応力で、ウェハの厚さが薄くなる程、ウェハ割れ率が大きくなり製造コストが増大する。
さらに、アニール工程が、表面構造55に影響を及ぼさないように、350℃〜500℃程度の低温で行なわれるために、p+ 層63(本実施例ではボロンをドーズ量1×1015cm-2/50keVで注入)の活性化率が2%程度しかなく、NPT−IGBTやFS−IGBT、逆阻止型IGBTにおいても正孔の注入が充分におこなわれない。そのため、良好なデバイス特性を実現することが困難である。
また、FS−IGBTにおいてはフィールドストップ層(n+ 層62)の欠陥などの影響があり十分な正孔の注入が行われない。
接着テープ74を用いてバックグラインド前の厚いウェハ56をガラス基板71に貼り付ける方法は、アニール工程をレーザーで行い、十分高い温度で表面層がアニールされるために、p層の活性化率は80%程度と大きく正孔の注入は十分行われる。また、FS−IGBTにおいてはフィールドストップ層の欠陥はアニールで修復され、十分な正孔の注入が行われる。
しかし、この方法では、接着シート74の側面が露出し、厚いウェハ56をバックグラインドした後の加工層を除去するためのフッ硝酸液でのウェットエッチングで溶かされて、接着シート74を構成する発泡テープ73の発泡剤が劣化し剥離作用を低下させ剥離を困難にする。
また、接着シート74を構成するUVテープ72の側面もこのウェットエッチングで溶かされて、その残査がパーティクルとなり、また、ウェットエッチングでガスが発生して、ウェハを汚染したり、後工程で用いる真空装置などの製造装置を汚染する。
また、厚いウェハ56やガラス基板71と接着シート74との密着性が必ずしも良好でなく、厚いウェハ56と接着シート74、ガラス基板71と接着シート74の間に気泡81が発生する。この気泡81により研削後の薄いウェハ61が割れたり、また薄いウェハ61の裏面が波打ち、ウェハ裏面の平坦度の確保が困難になる。
また、UV硬化型樹脂層78と剥離層77を用いる方法では、接着シート74の場合と同様に、アニール工程をレーザーで行うためにp+ 層63の活性化率は80%程度大きく正孔の注入は十分行われる。また、FS−IGBTにおいてはフィールドストップ層(n+ 層62)の欠陥はアニールで修復され、十分な正孔の注入が行われる。
しかし、この方法では、ガラス基板71の大きさを厚いウェハ61の大きさよりも大きくする必要があり、バックグラインドによるウェハの研削塵がガラス基板71の周囲上に残留する。そして、ウェハのエッチングあるいは洗浄をおこなってもその研削塵をガラス基板71から取り除くことが難しい。また、ウェットエッチング後では同図(c)のB部ように、ガラス基板71の周囲がエッチングされ、形状が大きく変形して、ガラス基板71を再利用することができない。
また、UV硬化型樹脂層78はウエットエッチングによりエッチングされないが、ガラス基板71はエッチングされてしまうため、ガラス基板71の再利用が困難になる。さらに剥離層77がエッチングで変質し、変質した物質が薄いウェハ61上に付着して、薄いウェハ61を汚染し、また製造装置も汚染する。
この発明の目的は、前記の課題を解決して、ウェハを薄膜化した後の工程で、ウェハ割れを防止し、ウェハや製造装置の汚染を防止し、ガラス基板が再利用できる低コストの半導体装置の製造方法を提供することにある。
前記の目的を達成するために、裏面に加工工程を有する薄い半導体基板から形成される半導体装置の製造方法において、表面側に表面構造(表面電極を含む)が形成された厚い半導体基板の裏面側から薄くして薄い半導体基板を形成する工程と、該薄い半導体基板の表面と支持基板とを固着層を介して貼り合わせる工程と、前記薄い半導体基板の裏面にイオン注入と熱処理を行う工程と、前記薄い半導体基板の裏面電極を形成する工程とを含む製造方法とする。
また、裏面に加工工程を有する薄型半導体基板から形成される半導体装置の製造方法において、表面側に表面構造(表面電極を含む)が形成された厚い半導体基板の裏面側から薄くして薄い半導体基板を形成する工程と、該薄い半導体基板の裏面にイオン注入と熱処理を行う工程と、前記薄い半導体基板の表面と支持基板とを固着層を介して貼り合わせる工程と、前記薄い半導体基板に裏面電極を形成する工程とを含む製造方法とする。
また、裏面に加工工程を有する薄い半導体基板から形成される半導体装置の製造方法において、表面側に表面電極を除く表面構造が形成された厚い半導体基板の裏面側から薄くして薄い半導体基板を形成する工程と、該薄い半導体基板の裏面にイオン注入と熱処理を行う工程と、前記薄い半導体基板の表面と支持基板とを第1固着層を介して貼り合わせる工程と、前記薄い半導体基板に裏面電極を形成する工程と、前記第1固着層を前記薄い半導体基板と支持基板から剥離する工程と、前記薄い半導体基板の裏面と支持基板とを第2固着層を介して貼り合わせる工程と、前記薄い半導体基板に表面電極を形成する工程とを含む製造方法とする。
また、前記厚い半導体基板の裏面から薄くして薄い半導体基板を形成する工程は表面を研削する工程と、エッチングする工程であるとよい。
また、前記固着層、前記第1、第2固着層は異なる条件で剥離する複数種類の固着層からなる多層固着層として形成されとよい。
また、前記多層固着層は、UV硬化型樹脂層と、加熱によって剥離する剥離層によって形成されるとよい。
また、前記多層固着層は、加熱によって発泡剥離する発泡層と紫外線照射によって剥離するUV層によって形成されるとよい。
また、前記発泡層とUV層とをシート状に積層して接着シートを形成し、該接着シートを前記薄い半導体基板と前記支持基板の間に挟み、前記薄い半導体基板上を円筒体(ローラー)で押さえ、該円筒体を前記薄い半導体基板の一端から他端へ回転移動させて、前記接着テープを前記薄い半導体基板と前記支持基板を密着させることで互いを貼り合わせるとよい。このとき真空中で行うとパーティクルなどの影響を除去できて貼り付けが一層効果的にできる。
また、前記発泡層とUV層とをシート状に積層して接着シートを形成し、該接着シートを前記薄い半導体基板と前記支持基板の間に挟み、薄い半導体基板上全域を加圧することにより互いを貼り合わせるとよい。このとき真空中で行うとパーティクルなどの影響を除去できて貼り付けが一層効果的にできる。
前記したように、厚い半導体基板をバックグラインド、エッチングで薄い半導体基板にしてから、固着層を介して薄い半導体基板を支持基板に貼り付けると、薄いウェハは柔軟性がよく、固着層と薄い半導体基板および支持基板との間に殆ど気泡が発生しない。そのため、後工程の熱を加える工程で気泡が膨張して薄い半導体基板が割れたり、表面の凹凸ができることがなくウェハ表面の平坦度は良好に保たれ、ウェハ割れ率の低下とデバイス特性(主にオン電圧特性)の向上を図ることができる。また、支持基板がエッチングされないので、再利用ができる。
また、固着層が接着シートの場合は、真空中で円筒体を薄い半導体基板上を転がして移動させることで、気泡がウェハの外周部に押し出され、残留する気泡の大きさを小さくし数を低減できるため、さらに、ウェハ割れ率の低下とデバイス特性の向上を図ることができる。
また、固着層が接着シートの場合は、真空中で薄い半導体基板と圧接することで、気泡が薄い半導体基板の外周部に押し出さされ、残留する気泡の大きさを小さくし数を低減できるため、半導体基板の割れ率の低下とデバイス特性(オン電圧)の向上を図ることができる。
また、固着層がUV硬化型樹脂層と剥離層の場合は、接着テープより厚みが薄くなり、半導体基板の表側のパターンが裏面に転写する現象を軽減できる。
また、剥離層がエッチング液に触れないため、変質することがなく、半導体基板や製造装置を汚染することはない。
また、薄い半導体基板を支持基板に貼り付ける前にイオン注入と熱処理(アニール)を行うとアニール温度を高温にできて、裏面にイオン注入された不純物の活性化率を高めることができてデバイス特性を向上できる。
また、裏面電極と表面電極を形成するときに薄い半導体基板を支持基板に貼り付けると薄い半導体基板の反りを大幅に低減できて、薄い半導体基板の割れ率を低下させることができる。
この発明によれば、バックグラインドとエッチングを終了した後の薄い半導体基板(薄いウェハ)を支持基板(ガラス基板)に貼り合せることにより、気泡の発生を抑制し、薄い半導体基板の割れの防止と裏面の平坦度の確保を図ることができる。
また、イオン注入後のアニール温度を高くすることで不純物の活性化率の向上を図り、良好なデバイス特性(低オン電圧)を得ることができる。
また、支持基板(ガラス基板)がエッチングされないために、再利用できる。
この発明の実施のための最良の形態は、表面構造が形成された厚いウェハを研削(バックグラインド)とエッチング(ウェットエッチング)で薄くし、この薄いウェハを支持基板(ガラス基板)に接着層(接着テープやUV硬化型樹脂層と剥離層など)を介して貼り付けて、裏面処理(p+ 層、n+ 層、裏面電極の形成など)を行うことである。
図1は、この発明の第1実施例の半導体装置の製造方法の工程を示す図であり、同図(a)から同図(g)は工程順に示す要部製造工程断面図である。ここでは半導体装置としてFS−IGBTを例に挙げて説明する。
工程(1)、(2)は、従来例1の工程(1)、(2)、図9(a)、(b)の工程と同じであり、工程(3)以降が異なる。また、従来例2の工程(2)、図12(b)の工程では厚いウェハをガラス基板に接着シートを介して固着したが、本実施例(図1)ではバックグラインドとウェットエッチングした後の薄いウェハをガラス基板に接着シートを介して固着した点が図12と異なる。
工程(1)厚いウェハ1の表面側に表面構造5を形成する。この表面構造は図11の表面構造55と同じである。図11と同様に、この表面構造5は拡散層2と表面電極3およびポリイミド膜4から構成される。表面構造5をさらに詳細に説明する。図7のゲート酸化膜84(ここでは、SiO2 )と多結晶シリコン(ここでは、Poly−Si)からなるゲート電極85を堆積、加工、その表面に層間絶縁膜86(ここでは、BPSG)を堆積し、加工し、絶縁ゲート構造を形成する。続いて、厚いウェハ1にp型ベース層82(p+ )を形成した後に、このp型ベース層82内にn型エミッタ層83(n+ )を形成する。このp型ベース層82(p+ )とn型エミッタ層83(n+ )が拡散層2である。
つぎに、n型エミッタ層83に接するようにアルミ・シリコン膜からなる表面電極4(エミッタ電極)を形成する。アルミ・シリコン膜は、安定した接合性、低抵抗配線を実現するために、その後、400℃〜500℃程度の低温で熱処理される。さらに、表面を覆うようにポリイミド膜4からなる絶縁保護膜を形成する。このようにして完成したFS−IGBTチップのセル部が前記した図7である。この厚いウェハ1にはこれらのセルが多数個形成されている。この段階で表面側のプロセスが完了する。厚いウェハ1にはセル部は図示されていない。符号6は表面構造5形成済みの厚いウェハであり、符号7はその表面、符号8はその裏面である(同図(a))。尚、上記ポリイミド膜4の形成工程はつぎに説明する裏面研削の後でもよい。この場合、工程(1)の表面構造は表面電極4を含むがポリイミド膜4は含まない。ただし、工程(2)以降ではポリイミド膜4も含む。
つぎに、裏面製造プロセスに移行する。
工程(2)裏面8側より、厚いウェハ1をバックグラインド(研削)し、その後、加工歪み層を除去するために、裏面を量産性のよいフッ硝酸液でウェットエッチングをして薄いウェハ1aを形成する。符号9はウェットエッチング後の裏面であり、符号11は表面構造形成済みの薄いウェハである(同図(b))。
工程(3)つぎに、薄いウェハ11の裏面9を上にし、表面7を下にしてガラス基板21と接着シート24を介して固着する。接着シート24は紫外線で剥離するUVテープ22と加熱により発泡剥離する発泡テープ23の少なくとも2層から構成され、薄いウェハ11側には発泡テープ23、ガラス基板21側にはUVテープ22が固着される。発泡テープ23とUVテープ22は常温で表面7とガラス基板21にそれぞれ固着する。また、これらのテープ22、23の構成を逆にしてガラス基板21側に発泡テープ23を固着し、薄いウェハ11側にUVテープ22を固着しても構わない。このときは、薄いウェハ11とUVテープ22が固着している発泡テープ23をガラス基板21から剥離した後に、薄いウェハ11に固着しているUVテープ23に紫外線を照射して、UVテープ23と発泡テープ22を薄いウェハ11から剥離しても良い(同図(c))。
工程(4)つぎに、n型バッファ層(n+ 層12)および高濃度のp型コレクタ層(p+ 層13)を形成するために、裏面9よりイオン注入を行う。例えば、n+ 層12はリン、p+ 層13はボロンを注入する。続いて、レーザー照射により裏面9の表面層をアニールする。レーザーアニールの特徴はレーザーを照射した面の表面層のみを1000℃程度の高温アニールし、レーザー照射していない面の温度を常温に保つことが出来る点である。ここでは、レーザーはYAGの第3高調波(YAG3ω)パルスレーザー(波長=355nm、半値幅=100ns〜500ns、周波数=500Hz、一回の照射エリアを約1mm角として50%〜90%オーバーラップで照射)を用い、10μm程度の深いn+ 層12を形成する。
また、YAG3ωのレーザーアニールによれば、ウェハの表面層に形成されるp+ 層、n+ 層のみを活性化することができ、接着シートを加熱することがない。そのため、接着シート24の耐熱温度に関係なく高い温度で熱処理をすることができる。また、YAGの第2高調波(YAG2ω)パルスレーザー(波長=532nm、半値幅=100ns〜500ns、周波数=1kHz、一回の照射エリアを約1mm角として50%〜90%オーバーラップで照射)よりレーザーアニールを実施してもよい(同図(d))。
工程(5)つぎに、高濃度のp型コレクタ層(p+ 層13)上に、裏面電極14として金属蒸着膜を成膜する。ここでは、金属蒸着膜はアルミニウム層、チタン層、ニッケル層、金層の金属からなるである。この蒸着は低温スパッタ法によるのが良い。それは、接着シート24の耐熱温度がおおよそ高剛性UVテープの場合100℃以下、耐熱性UVテープの場合200℃以下、加熱発砲の発泡テープの場合は150℃以下であるので、成膜時の温度が100℃以下であることが望ましいからである。符号15はn+ 層12、p+ 層13および裏面電極14から成る裏面構造である(同図(e))。
工程(6)つぎに、裏面電極14を形成した薄いウェハ11を加熱により発砲テープ23から発泡剥離する。その後、ガラス基板21側は紫外線25を照射して発砲テープ23が固着しているUVテープ22をガラス基板21から剥離する。図ではガラス基板21からUVテープ22と発泡テープ23を剥離する前の状態が描かれている(同図(f))。
工程(7)つぎに、裏面構造15を形成した薄いウェハ11を反転し、薄いウェハ11の裏面電極14をダイシングテープ26に貼り付け、裏面電極14が形成された薄いウェハ11をチップ状にダイシングをする(同図(g))。
工程(8)その後のワイヤボンディングなどの処理は従来方法と同様である。
尚、ここでは、FS−IGBTの工程を説明したが、上記工程(4)のn+ 層12を形成する工程を取り除くことにより(バッファ層を形成しないことにより)NPT−IGBTの工程となる。
NPT−IGBTの製作では、n+ 層12が形成されないので、レーザーは半値幅の短いXeFパルスレーザー(波長=351nm、半値幅=14ns)やXeClパルスレーザー(波長=308nm、半値幅=49ns)を用いてp+ 層を活性化する。
この製造方法によれば、接着シート24を使用した固着工程の前にウェットエッチング工程を行うため、接着シート24がウェットエッチングされることがなく、そのため、前記の図12にみられるような接着シート24を構成する発泡テープ23の発泡剤が機能を失なったり、UVテープ22がウェットエッチングで溶融してパーテクルやガスが発生することがなく、薄いウェハ11や製造装置が汚染されない。
また、工程(3)、図1(c)で、薄いウェハ11をガラス基板21に接着シート24を介して貼り合わせる場合には、薄いウェハ11には弾力性があり、しなりを持つため接着シート24と薄いウェハ11は加圧することでよく密着し、図14に示したような気泡81の発生は抑えられる。その結果、100μm程度の大きさの気泡は発生しなくなり、それ以下の気泡も数が大幅に減少した。その結果、ウェハの割れが少なくなり、製造コストを低減できる。
また、加圧を止めた場合に、接着シート24は上下方向に膨らむため、薄いウェハ11とガラス基板21に挟まれた接着シート24は密着する方向に作用する。そのため、前記の気泡の減少と相まって、薄いウェハ11の裏面の平坦度を良好な状態に確保することができる。
例えば、シリコン厚さが70μmの場合の薄いウェハ11と630μmの厚さのガラス基板21を接着シート24で貼り合わせたときの薄いウェハ11の裏面9の平坦度は±3μm〜±5μmとなり、シリコン厚さが500μmの場合の従来の厚いウェハ56を貼りつけたときと比べて裏面59の平坦度は半分程度に向上した。その結果、裏面9側に形成するp+ コレクタ層であるp+ 層13やn+ バッファ層であるn+ 層12の接合を平坦に精度よく形成でき、また、裏面電極14を平坦に形成できて、デバイス特性を向上できる。
また、ガラス基板21はフッ硝酸液に曝されないために、形状変化がなく再利用できるので製造コストを低減できる。
ここで接着シート24の貼り付ける具体的な方法について説明する。
図2は、接着シートを貼り付ける方法を示す図である。この工程は第1実施例の工程(3)、図1(c)の工程であり、気泡を発生させない貼り付け方法である。
10Pa程度の真空中で、接着シート24を貼った(薄いウェハ11側に発泡テープ23、ガラス基板21側にUVテープ22が配置される)ガラス基板21上に10mm程度の高さからシリコン厚さが70μmの場合の薄いウェハ11を落として、載置する。薄いウェハ11が固着する領域内のガラス基板21上に数箇所サポート板41が配置されている(同図(a))。
つぎに、ローラ42を進めながらそのサポート板41をはずしていく(同図(b)、(c))。ローラ42が回転しながら押し当てられて薄いウェハ11上を通過すると、ローラ42による力が加わるために図14で示す気泡81は薄いウェハ11の外側に逃げていく。薄いウェハ11はしなりを持つために接着シート24とよく密着する。また、圧力が開放されるときに、接着シート24と薄いウェハ11は更に密着しようとするために、しなった薄いウェハ11はよく接合する。これにより薄いウェハの裏面9の平坦度を±3μmとすることができる。ローラ42による力を発泡テープ23に加えても、加熱することで薄いウェハ11は発泡テープ(例えば、日東電工製3195MSでは、120℃〜130℃の温度を加えること)から容易に発泡剥離することができる。ガラス基板21とUVテープ22(例えば、日東電工製UB−3083D、UB−5133D、UB−2153D)は、紫外線を照射(500mJ位のUV照射)することで容易に剥離することができる。
図3は、接着シートを貼り付ける別の方法を示す図である。この工程は工程(3)、図1(c)の工程であり、気泡を発生させない貼り付け方法である。
10Pa程度の真空中で上下に薄いウェハ11とガラス基板21を接着シート24を介して加圧する(100〜200N/cm2 )ことにより薄いウェハ11より外側に気泡は瞬間的に抜けるように作用する。薄いウェハ11は表面7を下にしてウェハ支持台43に吸着固定されており、ガラス基板21はガラス基板支持台に載置されている。薄いウェハ11は柔軟性を持つために接着シート24とよく接合し密着性があがる。また、これも、加圧力が取り除かれるときに接着シート24は薄いウェハ11およびガラス基板21と密着するようになる。これにより薄いウェハ11の裏面9の平坦度を±3μmとすることができる。真空中で発泡テープ23に上下方向に力を加える方法によっても、加熱することで薄いウェハ11は発泡テープ(例えば、日東電工製3195MSでは、120℃〜130℃の温度を加えること)から容易に発泡剥離することができる。ガラス基板21とUVテープ22(例えば、日東電工製UB−3083D、UB−5133D、UB−2153D)も紫外線を照射(500mJ位のUV照射)することで容易に剥離することができる。
尚、初めの段階で、ガラス基板21や薄いウェハ11に接着シート24を貼るとき、真空中で貼り合わせ作業を行うと塵やゴミの影響を防止できるのでよい。
図4は、この発明の第2実施例の半導体装置の製造方法による工程を示す図であり、同図(a)から同図(g)は工程順に示す要部製造工程断面図である。第1実施例(図1)との違いは、工程(3)で接着テープ24の代わりにUV硬化型樹脂層28と剥離層27を用いた点が異なる。従って、工程(3)以降の工程を説明する。
工程(3)薄いウェハ11を裏面9側が上になるようにして、UV硬化型樹脂層28および剥離層27を介してガラス基板21と固着する。
これは先ずガラス基板21上に剥離液を塗布し、常温で固化させて、ガラス基板21に固着した剥離層27を形成する。続いて、UV硬化型樹脂液を剥離層27上に塗布する。その後、薄いウェハ11の表面7側をUV硬化型樹脂液上に載置し、紫外線を照射してUV硬化型樹脂を硬化させてUV硬化型樹脂層28を形成し、この硬化によって、UV硬化型樹脂層28を介して剥離層27と薄いウェハ11の表面7を固着する。この塗布する剥離液やUV硬化型樹脂液がガラス基板21内に塗布されるようにガラス基板21の直径を薄いウェハ11の直径より4mm程大きくする(同図(c))。
工程(4)つぎに、n型バッファ層(n+ 層12)および高濃度のp型コレクタ層(p+ 層13)を形成するために、裏面9よりイオン注入を行う。例えば、n+ 層12はリン、p+ 層13はボロンを注入する。続いて、図1と同様にレーザー照射により裏面9の表面層をアニールする(同図(d))。
工程(5)つぎに、高濃度のp型コレクタ層(p+ 層13)上に、裏面電極14となる金属蒸着膜を成膜する。ここでは、アルミニウム層、チタン層、ニッケル層、金層の金属からなる裏面金属膜を形成する。このときの蒸着は、低温スパッタ法によるのが良い。それは、UV硬化型樹脂層28(UVレジン層)の耐熱温度が、おおよそ200℃以下であるので、成膜時の温度が100℃以下であることが望ましいからである(同図(e))。
工程(6)つぎに、裏面電極64を形成した薄いウェハ11を剥離する。剥離層27はガラス基板21から赤外光29を照射することでガラス基板21に固着した状態でUV硬化型樹脂層28と一緒に加熱剥離する。薄いウェハ11側に貼り付いた図示しない一部のUV硬化型樹脂層28は、強度の強い図示しない別の接着シートをUV硬化型樹脂層28上に貼り付けて、この別の接着シートをピールすることにより剥がすことができる(同図(f))。
工程(7)つぎに、裏面構造15を形成した薄いウェハ11を反転し、薄いウェハ11の裏面電極14をダイシングテープ26に貼り付け、裏面電極14が形成された薄いウェハ11をチップ状にダイシングをする(同図(g))。
工程(8)その後のワイヤボンディングなどの処理は従来方法と同様である。
この第2実施例においても、UV硬化型樹脂層28と剥離層27で薄いウェハ11とガラス基板21を固着する固着工程が、ウェットエッチング工程より後になるため、UV硬化型樹脂層28と剥離層27がウェットエッチングされることがなく、そのため、前記したような剥離層27の変質がなく、剥離がスムーズに行われる。また変質した物質で薄いウェハ11が汚染されることもない。また、ガラス基板21はウェットエッチングのフッ硝酸液に曝されないために、コンタミネーションや形状変化がなく再利用できるので製造コストを低減できる。
さらに、接着シート24と比べて、UV硬化型樹脂層28と剥離層27を合わせた厚みが薄くできるために、接着シート24の場合に発生したバックグラインドによる表面側パターンの裏面側へのパターン転写は起こりにくくなる。
また、このUV硬化型樹脂層28と剥離層27を用いることで、薄いウェハの裏面9の平坦度は±2μm程度にできる。
図5は、この発明の第3実施例の半導体装置の製造方法による工程を示す図であり、同図(a)から同図(h)は工程順に示す要部製造工程断面図である。第1実施例(図1)との違いは、厚いウエハ1には表面電極3とポリイミド膜4が形成されておらず、薄いウェハ1aにして、ガラス基板21に貼り付けた後で、表面電極3とポリイミド膜4を形成し、その後、薄いウェハ11(裏面構造付きの薄いウェハ)をガラス基板21から外し、裏返しにして表面7とガラス基板21を接着テープ24a(UVテープ22aと発泡テープ23aで構成される)を介してガラス基板21に固着し、裏面9に裏面電極14を形成した点である。
工程(1)厚いウェハ1の表面側に図7のゲート酸化膜84(ここでは、SiO2 )と多結晶シリコン(ここでは、Poly−Si)からなるゲート電極85を堆積、加工、その表面に層間絶縁膜86(ここでは、BPSG)を堆積し、加工し、絶縁ゲート構造を形成する。続いて、厚いウェハ1にp型ベース層82(p+ )を形成した後に、このp型ベース層82内にn型エミッタ層83(n+ )を形成する(同図(a))。
つぎに、裏面製造プロセスに移行する。
工程(2)裏面8側より、厚いウェハ1をバックグラインド(研削)し、その後、加工歪み層を除去するためのウェットエッチングをして薄いウェハ1aを形成する。エッチングはフッ硝酸液によるウェットエッチングを用いる(同図(b))。
工程(3)つぎに、n+ バッファ層(n+ 層12))および高濃度p型コレクタ層(p+ 層13)を形成するために、裏面9よりイオン注入を行う。例えば、n+ 層12はリン、p+ 層13はボロンを注入した。続いて、高温の熱処理(アニール)を電気炉などで行う。熱処理温度は、800℃〜1000℃の低温である(同図(c))。
ここで、再度、表面製造プロセスに移行する。
工程(4)つぎに、薄いウェハ1aの表面7aを上にし、裏面9を下にしてガラス基板21と接着シート24を介して固着する(同図(d))。
工程(5)つぎに、n型エミッタ層に接するようにアルミ・シリコン膜からなる表面電極3(エミッタ電極)を形成する。アルミ・シリコン膜は、安定した接合性、低抵抗配線を実現するために、その後、400℃〜500℃程度の低温で熱処理する。さらに、表面を覆うようにポリイミド膜4からなる絶縁保護膜を形成する(同図(e))。
ここで、再度、裏面製造プロセスに移行する。
工程(6)つぎに、薄いウェハ11(表面構造付き薄いウェハ)をガラス基板21から外し、薄いウェハ11の裏面9を上にし、表面7を下にしてガラス基板21と接着シート24a(発泡テープ23aとUVテープ22aで構成される)を介して固着する。つぎに、高濃度のp型コレクタ層(p+ 層13)上に、アルミニウム層、チタン層、ニッケル層、金層などの金属膜の組合せで裏面電極14を蒸着で形成する(同図(f))。
工程(7)つぎに、薄いウェハ11を発泡剥離により発泡テープ23aから剥離する。その後、ガラス基板側21は紫外線25aの照射により発泡テープ23aが固着しているUVテープ22aをガラス基板21から剥離する(同図(g))。
工程(8)つぎに、裏面構造15を形成した薄いウェハ11を反転し、薄いウェハ11の裏面電極14をダイシングテープ26に貼り付けて裏面電極14が形成された薄いウェハ11をチップ状にダイシングをする(同図(h))。
工程(9)その後のワイヤボンディングなどの処理は従来方法と同様である。
この製造方法では、イオン注入した後のアニールをレーザーを用いないで、電気炉を用いて900℃〜1100℃の高温で行うため、n+ 層12、p+ 層13の活性化率を80〜90%とすることができる。FS−IGBTにおいてもフィールドストップ層も欠陥が回復され90%以上の高活性化率を得ることができる。また、レーザーアニールと比べて、熱処理時間を長くできるため、p型コレクタ層(p+ 層13)の厚さをレーザーアニールより倍程度厚くできるて、オン電圧を小さくできる。また、レーザーアニールが枚葉式であるのに比べ、バッチ処理できるのでリードタイムが短縮できて製造コストを低減できる。さらに、高価なレーザー装置は不要となり安価な電気炉で高温アニールができる。
この方法では、アルミ・シリコン膜からなる表面電極3およびポリイミド膜4を形成する工程は、これらのイオン注入と熱処理の工程の後に行われる。ガラス基板21の貼り合わせ工程が2回入るが、表面電極3とポリイミド膜4および裏面電極14の形成後のウェハの反り量は4mm程度であり、シリコン厚みが70μmの場合の薄いウェハ11とガラス基板21を容易に貼り合わせすることができる。また、柔軟性のある薄いウェハ11をガラス基板21に固着させるために、密着性がよく、気泡の少ない固着ができる。また、剥離の方法は前記したのと同じである。この接着テープ24、24aを用いた場合では薄いウェハ11の裏面9の平坦度は±3μmから±5μm程度であり、接着テープ24、24aの代わりに図4のようにUV硬化型樹脂層28と剥離層27を用いた場合は、薄いウェハ11の裏面9の平坦度は±2μm程度にできる。
尚、上記各実施例では、裏面蒸着後の薄いウェハの反り量を抑えることができるため、研削工程後の割れは殆ど発生しない。
このように、良好な平坦度を確保し、正孔の活性化を高くすることで、オン電圧の低い良好なデバイス特性を有する薄いウェハを用いた半導体装置を製造することができる。
この発明の第1実施例の半導体装置の製造方法による工程を示す図であり、(a)から(g)は工程順に示す要部製造工程断面図 接着シートを貼り付ける方法を示す図 接着シートを貼り付ける別の方法を示す図 この発明の第2実施例の半導体装置の製造方法による工程を示す図であり、(a)から(g)は工程順に示す要部製造工程断面図 この発明の第3実施例の半導体装置の製造方法による工程を示す図であり、(a)から(h)は工程順に示す要部製造工程断面図 低ドーズ量の浅いp+ コレクタ層を有するNPT−IGBTの要部断面図 低ドーズ量の浅いp+ コレクタ層とnバッファ層を有するFS−IGBTの断面構造図 分離層を有する逆阻止IGBTの要部断面図 第1の従来例の半導体装置の製造方法による工程を示す図であり、(a)から(e)は工程順に示した要部製造工程断面図 バックグラインドとエッチングが終了した後の薄いウェハの厚みと、裏面電極蒸着後の薄いウェハの反り量を示す図 バックグラインドとエッチングが終了した後の薄いウェハの厚みと薄いウェハの割れ率を示す図 第2の従来例の半導体装置の製造方法による工程を示す図であり、(a)から(g)は工程順に示した要部製造工程断面図 第3の従来例の半導体装置の製造方法による工程を示す図であり、(a)から(g)は工程順示した要部製造工程断面図 気泡の発生を説明する図 ガラス基板がエッチングで形状が変化することを説明する図
符号の説明
1 厚いウェハ(シリコン)
1a 薄いウェハ(シリコン)
2 拡散層
3 表面電極
4 ポリイミド膜
5 表面構造
6 厚いウェハ(表面構造付き)
7 表面(ポリイミド膜形成後)
7a 表面(表面電極形成前)
8 裏面(厚いウェハ)
9 裏面(薄いウェハ)
11 薄いウェハ(表面構造付き)
12 n+
13 p+
14 裏面電極
21 ガラス基板
22、22a UVテープ
23、23a 発泡テープ
24、24a 接着シート
25、25a 紫外線
26 ダイシングテープ
27 剥離層
28 UV硬化型樹脂層
29 赤外線
41 サポート板
42 ローラ
43 ウェハ支持台
44 ガラス基板支持台

Claims (9)

  1. 裏面に加工工程を有する薄い半導体基板から形成される半導体装置の製造方法において、表面側に表面構造が形成された厚い半導体基板の裏面側から薄くして薄い半導体基板を形成する工程と、該薄い半導体基板の表面と支持基板とを固着層を介して貼り合わせる工程と、前記薄い半導体基板の裏面にイオン注入と熱処理を行う工程と、前記薄い半導体基板の裏面電極を形成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 裏面に加工工程を有する薄型半導体基板から形成される半導体装置の製造方法において、表面側に表面構造が形成された厚い半導体基板の裏面側から薄くして薄い半導体基板を形成する工程と、該薄い半導体基板の裏面にイオン注入と熱処理を行う工程と、前記薄い半導体基板の表面と支持基板とを固着層を介して貼り合わせる工程と、前記薄い半導体基板に裏面電極を形成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 裏面に加工工程を有する薄い半導体基板から形成される半導体装置の製造方法において、表面側に表面電極を除く表面構造が形成された厚い半導体基板の裏面側から薄くして薄い半導体基板を形成する工程と、該薄い半導体基板の裏面にイオン注入と熱処理を行う工程と、前記薄い半導体基板の表面と支持基板とを第1固着層を介して貼り合わせる工程と、前記薄い半導体基板に裏面電極を形成する工程と、前記第1固着層を前記薄い半導体基板と支持基板から剥離する工程と、前記薄い半導体基板の裏面と支持基板とを第2固着層を介して貼り合わせる工程と、前記薄い半導体基板に表面電極を形成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 前記厚い半導体基板の裏面から薄くして薄い半導体基板を形成する工程は表面を研削する工程と、エッチングする工程であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記固着層,前記第1、第2固着層は異なる条件で剥離する複数種類の固着層からなる多層固着層として形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記多層固着層は、UV硬化型樹脂層と、加熱によって剥離する剥離層によって形成されることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記多層固着層は、加熱によって発泡剥離する発泡層と紫外線照射によって剥離するUV層によって形成されることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記発泡層とUV層とをシート状に積層して接着シートを形成し、該接着シートを前記薄い半導体基板と前記支持基板の間に挟み、前記薄い半導体基板上を円筒体で押さえ、該円筒体を前記薄い半導体基板の一端から他端へ回転移動させて、前記接着テープを前記薄い半導体基板と前記支持基板を密着させることで互いを貼り合わせることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記発泡層とUV層とをシート状に積層して接着シートを形成し、該接着シートを前記薄い半導体基板と前記支持基板の間に挟み、薄い半導体基板上全域を加圧することにより互いを貼り合わせることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
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