JP2005005672A - 半導体素子の製造方法および発泡剥離装置 - Google Patents

半導体素子の製造方法および発泡剥離装置 Download PDF

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Abstract

【課題】支持基板に接着シートを介して半導体ウエハーを貼り付けた状態でウエハー裏面の加工処理を行った後、簡便かつ確実に支持基板から半導体ウエハーを剥離させること。
【解決手段】接着シートの発泡テープ型シート43およびUVテープ型シート45に、それぞれウエハーおよび支持基板32を接着して、ウエハーおよび支持基板32を一体化する。その状態で、ウエハーをバックグラインドし、ウエハー裏面側の半導体層および裏面電極を形成し、薄型ウエハー41とする。この薄型ウエハー41が支持基板32の上になるようにしてホットプレート51の上に置き、支持基板32を吸引しながら加熱して発泡テープ型シート43を発泡させることによって、支持基板32から薄型ウエハー41を剥離する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ウエハー裏面の処理が必要な半導体素子の製造方法に関し、特に絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(以下、IGBTとする)等の電力用半導体素子の製造方法に関する。また、本発明は、加熱発泡により剥離可能な接着シートを介して貼り合わされた物体同士を、接着シートの加熱発泡により剥離させる発泡剥離装置に関する。
IGBTは、電圧駆動型であり、オン電圧が低く、かつ高速スイッチング特性を有する素子であり、その応用範囲も、インバータなどの産業用分野から電子レンジなどの民生機器分野へ拡がっている。従来、IGBTには、パンチスルー(以下、PTとする)型、ノンパンチスルー(以下、NPTとする)型、フィールドストップ(以下、FSとする)型の構造があり、nチャネル型の縦型二重拡散構造のものが主流である。
PT型IGBTは、p+半導体基板上にn+バッファ層とn-活性層をエピタキシャル成長させたエピタキシャルウエハーを用いて形成される。そのため、例えば耐圧600V系の素子では、活性層の厚さは70μm程度であるが、p+半導体基板を含む総厚さは200〜300μm程度になる。
図18は、低ドーズ量の浅いp+コレクタ層を有するNPT型IGBTの1/2セル分の構成を示す断面図である。図18に示すように、例えばFZウエハーよりなるn-半導体基板を活性層1とし、その表面側に、p+ベース領域2が選択的に形成されている。ベース領域2の表面層には、n+エミッタ領域3が選択的に形成されている。また、基板表面上には、ゲート酸化膜4を介してゲート電極5が形成されている。
エミッタ電極6は、エミッタ領域3およびベース領域2に接触しているとともに、層間絶縁膜7によりゲート電極5から絶縁されている。基板裏面には、p+コレクタ層8およびコレクタ電極9が形成されている。NPT型の場合には、活性層1の厚さがPT型よりも厚くなるが、素子全体としては、PT型の素子に比べて、大幅に薄くなる。また、エピタキシャル基板を用いずに、FZ基板を用いているため、安価である。
図19は、FS型IGBTの1/2セル分の構成を示す断面図である。図19に示すように、基板表面側の素子構造は、図18に示すNPT型の素子と同じである。基板裏面側には、n-活性層1とp+コレクタ層8との間に、n+バッファ層10が設けられている。FS型の場合、活性層1の厚さは、PT型と同じ70μm程度(耐圧600V系)であり、素子全体の厚さは100〜200μm程度である。
最近では、総合損失をより低減するため、ウエハーを薄く削り、デバイス厚をできるだけ薄くする試みがなされている。例えば、耐圧600V系の素子の場合、FS−IGBTの厚さは70μm程度が想定されている。耐圧クラスが低くなると、素子の厚さはさらに薄くなる。このような厚さのFS型IGBTまたはそれに類似したデバイスの製造方法として、以下に説明するように、FZウエハーを研磨する方法が知られている。
図20(図20−1〜図20−5)は、従来のFZウエハーを用いたFS型IGBTの製造プロセスを示す図である。図20に示すように、まず、活性層1となるn-FZウエハーの表面側に、ベース領域、エミッタ領域、ゲート酸化膜、ゲート電極、層間絶縁膜、エミッタ電極および絶縁保護膜よりなる表面側素子構造部11を形成する(図20−1(a))。
ついで、ウエハーの裏面を、バックグラインドやエッチング等の手段により研削して、ウエハーを所望の厚さ、例えば70μmの厚さとする(図20−2(b))。なお、エッチングの場合、厳密には研削ではないが、本明細書では、ウエハーを薄くする手段については問わないので、エッチングを含めて研削とする。
ついで、ウエハーの裏面から、例えばn型不純物であるリン(P)と、p型不純物であるボロン(B)をイオン注入し、電気炉で350〜500℃の熱処理(アニール)を行い、バッファ層10およびコレクタ層8を形成する(図20−3(c))。ついで、ウエハーの裏面、すなわちコレクタ層8の表面に、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)および金(Au)などの複数の金属を蒸着し、コレクタ電極9を形成する(図20−4(d))。
最後に、コレクタ電極9側にダイシングテープ12を貼り付けてダイシングを行い、ウエハーを複数のチップ13に切断する(図20−5(e))。そして、各チップ13のコレクタ電極9を固定部材にはんだ付けするとともに、表面側素子構造部11の電極にアルミワイヤ電極をワイヤボンディング装置により固着する。
しかし、上述した従来方法により、例えば70μm厚程度の素子を作製しようとすると、バックグラインド後のウエハーが薄いため、ウエハーに割れが発生しやすい。また、ウエハー裏面にコレクタ電極となる金属膜を蒸着すると、その金属膜は、成膜側、すなわち基板裏面側からみて引っ張り応力を有するため、ウエハーに反りが生じ、ウエハーが割れやすくなる。
そこで、ウエハーに支持基板を接着した状態でウエハーの裏面処理を行い、その後にウエハーを支持基板から剥離させる方法が公知である。この方法を実施するための装置として、接着材により一体化した支持基板およびウエハーを相反する向きに吸着しながら加熱して接着材を軟化させた後、支持基板を支持するロボットアームを動かすことにより、ウエハーを支持基板から剥離させる装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、一体化した支持基板およびウエハーのうち、ウエハーのみを専用の剥離台の凹部内に収容し、その状態で支持基板を吸着しているアームをウエハーと平行に動かすことにより、ウエハーを支持基板から剥離させる装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、ウエハーと支持基板とを、熱発泡性接着シートを用いて貼り合わせ、その状態でウエハー裏面の研削を行う方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。このようにすると、熱発泡性接着シートがウエハーに対して衝撃緩和層として機能するので、研削時にウエハーが割れにくくなる。特許文献3では、研削終了後、リン酸系エッチャントで研削面の酸化膜を除去した後、加熱して、ウエハーを、一体化された熱発泡性接着シートおよび支持基板から分離させるとしている。
特開平6−268051号公報 特開平7−169723号公報 特開2003−257907号公報
しかしながら、従来、ウエハーを支持基板から剥離させるには、上記特許文献1または特許文献2に開示されているように、ロボットアームや専用の剥離台などを用意する必要があり、装置が大がかりになってしまうという問題点がある。また、上記特許文献3に開示されている方法では、接着シートでウエハーと支持基板とを貼り合わせた状態でウェットエッチングを行ったときに、ウエハー端部の貼り合わせ部分の隙間から薬液が侵入することがある。その場合には、接着シートの発泡機能が失われてしまうため、接着シートを加熱しても、接着シートからウエハーを剥離させることが困難になるという問題点がある。また、接着シートが加熱発泡した後、直ちに接着シートからウエハーを剥離しないと、ウエハーの剥離が困難になるという問題点がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、大がかりな装置を必要とせずに、簡便、かつ確実に支持基板から半導体ウエハーを剥離させることができ、それによって、ウエハー裏面をバックグラインドしてデバイス厚の薄いIGBT等の半導体素子を簡便に製造することができる半導体素子の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、加熱発泡により剥離可能な接着シートを介して貼り合わされた物体同士を、接着シートの加熱発泡により確実に剥離させることができる発泡剥離装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明にかかる半導体素子の製造方法は、半導体ウエハーの表面に半導体素子の表面側素子構造部を作製する工程と、前記半導体ウエハーの、前記表面側素子構造部が作製された側の面に、加熱発泡により剥離可能な接着シートを介して、支持基板を接合する工程と、前記支持基板を接合した状態のまま、前記半導体ウエハーの裏面を研削する工程と、前記半導体ウエハーの研削された面に金属膜を成膜する工程と、前記半導体ウエハーの、前記金属膜が成膜された側の面、または前記支持基板の、前記半導体ウエハーに接合されていない側の面を吸着しながら、前記接着シートを加熱して発泡させることにより、前記支持基板から前記半導体ウエハーを剥離させる工程と、前記支持基板から剥離した前記半導体ウエハーをチップ状に切断する工程と、を含むことを特徴とする。
この請求項1の発明によれば、接着シートに均一に熱が伝わり、接着シート全体で発泡剤の発泡が起こり、その発泡により生じる、ウエハーを剥離させようとする力と、ウエハーまたは支持基板に対する吸着力と、ウエハー裏面の金属膜の成膜により生じた引っ張り応力とによって、支持基板からウエハーが容易に剥離する。
請求項2の発明にかかる半導体素子の製造方法は、請求項1に記載の発明において、前記支持基板はガラス基板であり、該ガラス基板を前記半導体ウエハーの上にした状態で、前記接着シートを加熱して発泡させることにより、前記ガラス基板から前記半導体ウエハーを剥離させることを特徴とする。
この請求項2の発明によれば、ウエハーにガラス基板の重さが作用するので、ウエハーをガラス基板の上にした場合よりも接着シートに均一に熱が伝わる。また、透明なガラス基板の場合には、ガラス基板の上から発泡剤が発泡する状態や剥離に至る状態を観察することができる。
また、請求項3の発明にかかる半導体素子の製造方法は、半導体ウエハーの第1の主面に、加熱発泡により剥離可能な接着シートを介して支持基板を貼り付ける工程と、前記半導体ウエハーの第2の主面を下にし、かつ前記支持基板を上にした状態で、前記半導体ウエハーの第2の主面を吸着しながら前記接着シートを加熱して発泡させる工程と、前記接着シートが前記半導体ウエハーから剥離した後、同接着シートが前記半導体ウエハーに再び接着する前に、前記支持基板を吸着しながら前記半導体ウエハーから剥離させる工程と、を含むことを特徴とする。
請求項4の発明にかかる半導体素子の製造方法は、請求項3に記載の発明において、前記接着シートの発泡剥離が終了すると同時に、前記支持基板の吸着を開始して、前記支持基板を前記半導体ウエハーから剥離させることを特徴とする。
請求項3または4の発明によれば、加熱発泡により接着シートが半導体ウエハーから剥離した後、接着シートが半導体ウエハーに再び接着するのを防ぐことができるので、半導体ウエハーを支持基板から容易に剥離させることができる。また、ウェットエッチング等のウェット処理後に剥離を行う場合、ウエハー端部から浸入した薬液によってウエハー端部における接着シートの発泡機能が失われていても、支持基板を吸着する力を利用することによって、半導体ウエハーを支持基板から容易に剥離させることができる。また、支持基板がガラスでできている場合には、ガラス基板を通して、接着シートの発泡剤が発泡する様子やその発泡により剥離する様子を観察することができるので、剥離を確認した瞬間にエアピンセットのような吸着体で支持基板を吸引して、接着シートが貼り付けられた支持基板を取り除くことができる。
また、請求項5の発明にかかる発泡剥離装置は、加熱発泡により剥離可能な接着シートを介して第1の物体に貼り付けられた第2の物体を下にし、かつ前記第1の物体を上にした状態で、前記第2の物体を吸着する第1の吸着手段と、前記接着シートを加熱して発泡させる加熱手段と、前記接着シートが前記第2の物体から剥離した後、同接着シートが前記第2の物体に再び接着する前に、前記第1の物体を吸着しながら前記第2の物体から剥離させる第2の吸着手段と、を備えることを特徴とする。
この請求項5の発明によれば、加熱発泡により接着シートが第2の物体から剥離した後、接着シートが第2の物体に再び接着する前に、第1の物体を第2の物体から確実に剥離させることができる。従って、加熱発泡により剥離可能な接着シートを介して支持基板に半導体ウエハーを貼り付け、その状態でウエハー裏面の加工を行った後、この発泡剥離装置を用いることによって、半導体ウエハーと支持基板とを確実に剥離させることができる。
また、請求項6の発明にかかる発泡剥離装置は、請求項5に記載の発明において、前記第2の吸着手段の、前記第1の物体を吸着する吸着力は、24.5N/20mm以上であることを特徴とする。
この請求項6の発明によれば、第1の物体が厚いガラス基板であっても、十分にガラス基板を吸着することができる。従って、支持基板としてガラス基板を用い、このガラス基板に、加熱発泡により剥離可能な接着シートを介して貼り付けられた半導体ウエハーの裏面を加工した後、この発泡剥離装置を用いることによって、ガラス基板の剥離を確実に行うことができる。
本発明にかかる半導体素子の製造方法によれば、大がかりな装置を必要とせずに、簡便、かつ確実に支持基板から半導体ウエハーを剥離させることができる。それによって、ウエハー裏面をバックグラインドしてデバイス厚の薄いIGBT等の半導体素子を簡便に製造することができる。また、本発明にかかる発泡剥離装置によれば、加熱発泡により剥離可能な接着シートを介して貼り合わされた物体同士を、接着シートの加熱発泡により確実に剥離させることができる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1(図1−1〜図1−3)および図2(図2−1〜図2−4)は、本発明の実施の形態1にかかる製造方法の製造プロセスを示す図である。まず、n-FZウエハー21の表面側に、SiO2等のゲート酸化膜とポリシリコンからなるゲート電極を堆積し、これらを加工する。そして、その表面にBPSG等の層間絶縁膜を堆積し、これを加工することによって、絶縁ゲート構造を作製する。つづいて、P+ベース層を形成し、その中にn+エミッタ層を形成する。
そして、Al−Si膜からなる表面電極、すなわちエミッタ電極を形成し、400〜500℃程度で熱処理を行って、Al−Si膜を安定した接合性を有する低抵抗配線とする。その上全面に、ポリイミド膜等の絶縁保護膜を積層し、図20(図20−1〜図20−5)に示す構成と同様の表面側素子構造部22ができあがる(図1−1(a))。本明細書では、ウエハーの、表面側素子構造部が形成される側の面をウエハー表面とし、その反対側の面をウエハー裏面とする。なお、図1および図2においては、表面側素子構造部22の詳細な構成の図示を省略する。
ついで、ウエハー21を裏返し、表面側素子構造部22の表面(図1−2(b)では、下側の面)に、接着シート31を介して、支持基板32を接合する(図1−2(b))。接着シート31は、PET(ポリエチレンテレフタレート)製のテープ基材を介して、加熱によって発泡することにより剥離可能な発泡テープ型シート(例えば、日東電工株式会社の製品名No.3195MS)と、UV光の照射で接着剤が硬化することにより剥離可能な耐熱性のあるUVテープ型シート(例えば、日東電工株式会社の製品名UB−3083D、UB−5133D、UB−2153D)とを貼り合わせた構成となっている。この接着シート31の、発泡テープ側にウエハー21を貼り付け、UVテープ側に支持基板32を貼り付ける。このようにUVテープ側も剥離可能とすることにより、支持基板32から接着シート31を剥がして支持基板32に新たな接着シート31を貼り、支持基板32の再利用が可能である。支持基板32として、例えばUV光を透過するセラミクス、石英またはガラスのウエハーを用いる。
ついで、支持基板32を接合した状態で、ウエハー裏面(図1−3(c)では、上側の面)をバックグラインドやエッチング等により研削し、表面側素子構造部22を含むウエハー全体の厚さを所望の厚さ、例えば70μmとする(図1−3(c))。ついで、ウエハー21の裏面に、例えばn型不純物であるリンおよびp型不純物であるボロンをイオン注入する。
その後、ウエハー裏面にレーザーを照射してアニールを行い、バッファ層となるn+層23およびコレクタ層となるp+層24を形成する(図2−1(a))。特に限定しないが、ここでは、レーザーとして、例えばYAGの第3高調波(YAG3ω)パルスレーザー(波長:355nm、半値幅:100〜500ns、周波数:500Hz)を用いる。そして、例えば一回の照射エリアを約1mm角とし、50%〜90%オーバーラップさせて照射する。
YAGの第3高調波を用いる理由は、深いn+層23を形成することができるからである。また、このレーザーアニールによって、ウエハー裏面のp+層24およびn+層23のみを活性化させることができ、接着シート31の耐熱温度に関係なく熱処理を行うことができる。
ついで、ウエハー裏面の全面に、例えばアルミニウム、チタン、ニッケルおよび金などの複数の金属膜を成膜し、コレクタ電極となる裏面電極25を形成する(図2−2(b))。ここでは、低温スパッタ法により金属膜の蒸着を行うのが適当である。その理由は、接着シート31の耐熱温度がおおよそ、高剛性UVテープ型シートでは100℃以下であり、耐熱性UVテープ型シートでは200℃以下であり、加熱発泡テープ型シートでは150℃以下であるため、成膜時の温度は100℃以下であるのが望ましいからである。
なお、金属膜を成膜するにあたっては、低温スパッタ法以外にも、真空蒸着法や化学気相成長(CVD)法やメッキ法などを用いることができる。また、厳密には、ウエハー裏面の外周縁の一部に、ウエハー21を保持する部材の跡が未蒸着部分として残ることがある。
そして、ウエハー21または支持基板32を吸引しながら加熱し、接着シート31の発泡テープ型シートに含まれる発泡剤を発泡させることにより、表面側素子構造部22の絶縁保護膜との界面で接着シート31を剥離させ、接着シート31および支持基板32を取り除く(図2−3(c))。その後、ウエハー21を複数のチップ27に切断する(図2−4(d))。また、接着シート31にUV光を照射して、支持基板32から接着シート31を剥離させる。ついで、ウエハー裏面に一般的なダイシングテープ26を貼り付ける。
その後、図示省略するが、各チップ27は、裏面電極25を介して配線基板等の固定部材にはんだ付けされる。そして、各チップ27のウエハー表面側の電極には、アルミワイヤ電極が超音波ワイヤボンディング装置により固着される。
上述した方法はFS−IGBTを製造ためのプロセスであるが、NPT型のIGBTを作製する場合には、n+層23を形成するためのn型不純物(リン)のイオン注入工程を省略すればよい。その場合、ウエハー裏面のレーザーアニールに用いるレーザーは、半値幅の短いXeFパルスレーザー(波長:351nm、半値幅:例えば14ns)や、XeClパルスレーザー(波長:308nm、半値幅:例えば49ns)や、全固体YAG2ωレーザー(波長:532nm、半値幅:例えば100ns)でもよい。これらのレーザーを用いることによって、p+層24のみを活性化させることができる。
次に、支持基板からウエハーを剥離させる方法について、2通り説明する。図3および図4は、第1の剥離方法を説明するための模式図であり、図5および図6は、第2の剥離方法を説明するための模式図である。なお、図3〜図6において、符号41は、ウエハー21、表面側素子構造部22、n+層23、p+層2および裏面電極25からなる薄型ウエハーである。また、符号42は、接着シート31を構成するテープ基材であり、符号43は、発泡テープ型シートであり、符号44は、発泡剤であり、符号45は、UVテープ型シートである。
第1の剥離方法では、図3および図4に示すように、70μm厚の薄型ウエハー41が支持基板32の上になるようにしてホットプレート51の上に置く。そして、ホットプレート51により支持基板32を吸引しながら加熱する。このようにすると、吸引力によって、薄型ウエハー41には、支持基板32、UVテープ型シート45、テープ基材42および発泡テープ型シート43を介して、ホットプレート51の熱が均一に伝わる。なお、例えば、ホットプレート51の表面には、図示省略した孔が設けられており、ホットプレート51は、この孔を介して吸引する。それによって、ホットプレート51上のものがホットプレート51に吸いつけられる。
そして、発泡剤44の発泡によって発泡テープ型シート43が膨張し、それによって生じる剥離力が薄型ウエハー41の全面に加わる。また、薄型ウエハー41の端部には、薄型ウエハー41の裏面に成膜された金属電極の引っ張り応力による反り力も加わる。その結果、薄型ウエハー41は容易に剥がれる。実際に、120℃で発泡する特性の発泡テープ型シート43を用い、ホットプレート51の温度を130〜150℃に設定したところ、1分以内の加熱により薄型ウエハー41が剥離した(これを実施例1とする)。
第2の剥離方法では、図5および図6に示すように、70μm厚の薄型ウエハー41が支持基板32の下になるようにしてホットプレート51の上に置く。そして、ホットプレート51により薄型ウエハー41を吸引しながら加熱する。このようにすると、薄型ウエハー41には、吸引力に加えて、支持基板32の重さが加わるので、ホットプレート51の熱がより一層均一に伝わる。
従って、発泡剤44の発泡によって発泡テープ型シート43が膨張すると、剥離力が薄型ウエハー41の全面に加わり、薄型ウエハー41が容易に剥がれる。実際に、120℃で発泡する特性の発泡テープ型シート43を用い、ホットプレート51の温度を130〜150℃に設定したところ、1分以内の加熱により薄型ウエハー41が剥離した(これを実施例2とする)。剥離した薄型ウエハー41は、応力によって反っているが、割れることはなかった。
また、第2の剥離方法には、支持基板32として透明なガラスウエハーを用いることによって、発泡の状態や剥離の進行状態を目視確認することができるので、適切なタイミングで剥離工程を終わらすことができるという利点がある。例えば、発泡テープ型シート43が、一旦剥離した薄型ウエハー41に再び接着してしまうような特性を有する場合に、その再接着が起こる前に薄型ウエハー41を取り出すことができる。
比較として、上述した第1の剥離方法において、図9に示すように、薄型ウエハー41が支持基板32の上になるようにしてホットプレート51の上に置き、吸引しないで加熱する。この場合、加熱により、発泡剤44が発泡して発泡テープ型シート43が膨張し、発泡剤44が集中するウエハー中央部が浮き上がる。薄型ウエハー41の端部は、薄型ウエハー41の裏面に成膜された金属電極の引っ張り応力による反り力と、発泡剤44の発泡によって浮き上がる。
しかし、ウエハー端部が浮き上がってしまうため、ウエハー中央部と端部との間の部分(図9にEで指し示す部分)では、熱が十分に伝わらず、発泡によって浮き上がろうとする力が分散されてしまい、剥離するまでには至らない。実際に、120℃で発泡する特性の発泡テープ型シート43を用い、ホットプレート51の温度を130〜150℃に設定し、10分間加熱したが、薄型ウエハー41は剥離しなかった(これを比較例とする)。
比較例では、加熱時間を長くしたり、温度を高くしても、薄型ウエハー41は剥離しなかった。また、ホットプレート51に代えて、熱風乾燥器(オーブン炉)を用い、130〜150℃の温度で10分間加熱しても、薄型ウエハー41は剥離しなかった。また、近赤外線ランプを3〜5分間照射しても、薄型ウエハー41は剥離しなかった。薄型ウエハー41が完全に剥離しないと、図9に示すように、薄型ウエハー41が波状となって保持されるため、割れてしまうことがあった。
図7は、上述した実施例1および実施例2について、裏面電極を形成した後のウエハーの反り量とバックグラインド後のウエハーの厚さとの関係を調べた結果を示す図である。ここで、反り量とは、ウエハーの中央と周縁との高さの差である。図7より、実施例1および実施例2のいずれも、バックグラインド後のウエハーの厚さを70μmまで薄くしても、裏面電極形成後のウエハーの反り量は、裏面電極形成後に割れが生じるときの反り量の限界値である5.5μm(直径6インチのウエハーの場合)よりもはるかに小さく、ほぼゼロであることがわかった。
比較のため、上述した比較例および従来例について、同様のことを調べた結果も併せて図7に示す。従来例は、支持基板を接着していないものである。比較例の反り量は、実施例1および実施例2とほぼ同じであった。それに対して、従来例では、支持基板がないため、バックグラインド後のウエハーの厚さを90μm以下にすると、裏面電極形成後のウエハーの反り量は、割れの限界値である5.5μm(直径6インチのウエハーの場合)を超えてしまった。
具体的には、バックグラインド後のウエハーの厚さを70μmにしたときの裏面電極形成後のウエハーの反り量は、実施例1では0.2mmであり、実施例2では0.1mmであり、比較例では0.2mmであり、従来例では11mmであった。なお、実施例1、実施例2および比較例は、支持基板32を接着した状態での測定値である(図8も同じ)。また、実施例1および実施例2の、支持基板32を剥離した後のウエハーの反り量は、いずれも11mmであった。
図8は、実施例1および実施例2について、裏面電極を形成した後のウエハーの割れ率とバックグラインド後のウエハーの厚さとの関係を調べた結果を示す図である。比較のため、比較例および従来例について、同様のことを調べた結果も併せて図8に示す。図8に示すように、実施例1、実施例2および比較例のいずれも、バックグラインド後のウエハーの厚さを70μmまで薄くしても、割れ率はほぼゼロと極めて小さい。それに対して、比較例では、バックグラインド後のウエハーの厚さを70μmとしたときの割れ率は95%と極めて高い。
上述した実施の形態1によれば、薄型ウエハー41に熱が均一に伝わり、発泡テープ型シート43の膨張によって生じる剥離力が薄型ウエハー41の全面に加わるので、薄型ウエハー41が容易に剥がれる。従って、ロボットアームや専用の剥離台などの大がかりな装置を用いることなく、簡便に支持基板32から薄型ウエハー41を剥離させることができるので、デバイス厚の薄いIGBT等の半導体素子を簡便に製造することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2は、上述した実施の形態1の第2の剥離方法において、発泡剥離が終了した直後に支持基板32を吸着しながら上昇させることにより、薄型ウエハー41から、接着シート31が貼り付けられた状態の支持基板32を剥離させるようにしたものである。半導体素子の製造プロセスの全体については、実施の形態1において第2の剥離方法を適用したプロセスと同じである。従って、実施の形態1と同様の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略し、以下、実施の形態1と異なる点についてのみ説明する。
図10に示すように、テープ基材42の両面に発泡テープ型シート43およびUVテープ型シート45を有する接着シート31の、発泡テープ型シート43側に薄型ウエハー41を貼り付け、UVテープ型シート45側に支持基板32を貼り付けたものを、薄型ウエハー41が下になるようにしてホットプレート51上に置く。薄型ウエハー41は、ホットプレート51の図示省略した孔によるエアの吸引によって、ホットプレート51に吸いつけられる。
この状態で、ホットプレート51により加熱する。それによって、発泡テープ型シート43に含まれている図示しない発泡剤が発泡を開始する。例えば、120〜150℃の温度で発泡するタイプの発泡テープ型シート43(例えば、日東電工株式会社の製品名No.3195MSまたはNo.3198M)を用いた場合には、ホットプレート51を130〜150℃の間の温度にすると、30秒〜1分程度で発泡テープ型シート43の発泡剥離が完了する。
実施の形態2では、支持基板32として、支持基板32上から発泡剥離の進行状況を観察することができるような透明な材質、例えば石英やガラスでできた基板を用いる。従って、例えば、作業者は、目視により発泡剥離の進行状況を観察することによって、発泡テープ型シート43の発泡剥離が完了したことを知ることができる。
そして、発泡剥離の完了を確認すると同時に、例えばエアピンセット61で支持基板32を吸着する。それによって、接着シート31の発泡テープ型シート43に上向きの力が作用する。このときの発泡テープ型シート43の発泡剤の接着力は、ほとんどゼロである(図16参照)。従って、薄型ウエハー41との接着面から発泡テープ型シート43が剥離するので、支持基板32が、接着シート31をつけた状態のまま、薄型ウエハー41から容易に剥離する。なお、予めエアピンセット61で支持基板32を吸着した状態にしておき、その状態のまま加熱発泡を行ってもよい。
特に限定しないが、一例を挙げると、接着シート31において、テープ基材42の厚さは100μmであり、発泡テープ型シート43の厚さは50μmである。また、支持基板32の厚さは630μmである。この厚さの支持基板32を吸着するため、エアピンセット61の吸着力は250gf/20mm以上であるのが望ましい。また、加熱発泡時のホットプレート51の温度は、使用する発泡テープ型シート43に適した温度であればよい。
ここで、発泡剥離の完了後にエアピンセット61等により支持基板32を吸着する理由は、次の通りである。薄型ウエハー41と支持基板32とを接着シート31を介して貼り合わせたものに対して、ウェットエッチング等のウェット処理を行うと、ウエハー端部の貼り合わせ部分の隙間から薬液が侵入することがある。その場合、薬液が触れた部分、すなわちウエハー端部において、発泡テープ型シート43の発泡機能が失われてしまうことがある。
図11は、薄型ウエハー41を剥離した後に、支持基板32上の発泡テープ型シート43の様子を模式的に示す図である。発泡テープ型シート43の中央部では、発泡剤44が正常に発泡している。それに対して、発泡テープ型シート43の端部には、薬液の侵入により発泡機能が失われた結果、おおよそ100μm幅で発泡剤44が発泡していない領域が存在する。図11において、符号431は発泡正常領域であり、符号432は発泡不良領域である。
このように、発泡テープ型シート43の、ウエハー端部に相当する部分に発泡不良領域432が存在すると、発泡テープ型シート43の加熱発泡による剥離時に、ウエハー端部が剥離し難くなる。また、図16に発泡剤の接着力の経時変化を示すように、発泡テープ型シート43の発泡剤44は、再接着能力を有している。そのため、発泡テープ型シート43の発泡剥離が完了した後、薄型ウエハー41に発泡剤44が接触した状態のまま、発泡剤44の接着力が回復してしまうと、すでに発泡剤44には発泡能力がなくなっているため、より一層、ウエハー端部が剥離し難くなってしまう。
そのため、最終的には、図14に示すように、薄型ウエハー41に欠けや割れなどの欠損部411が生じてしまう。そして、図15に示すように、発泡テープ型シート43にはウエハーの破片412が残ってしまう。それに対して、実施の形態2のように、発泡剥離の完了後、直ちにエアピンセット61等により支持基板32を吸着することによって、発泡不良によりウエハー端部が剥離し難い状態になっていても、薄型ウエハー41から発泡テープ型シート43を容易に剥離させることができる。なお、エアピンセット61等により支持基板32を吸着するタイミングは、発泡剥離の完了後、発泡剤44の接着力が回復する前であればよい。
図12および図13は、それぞれ実施の形態2を適用して剥離した薄型ウエハー41および発泡テープ型シート43(接着シート31)付きの支持基板32を模式的に示す図であり、薄型ウエハー41に割れなどがないことを表している。また、エアピンセット61で支持基板32を吸着する理由は、支持基板32側を下にし、薄型ウエハー41を上にして、薄型ウエハー41をエアピンセット61で吸着すると、薄型ウエハー41が瞬時に粉々に割れてしまうからである。
上述した実施の形態2によれば、ウェット処理を行った後に、薄型ウエハー41と、接着シート31のついた支持基板32とを剥離させる場合でも、容易に剥離させることができる。また、ウェット処理中に薬液に浸った部分の接着シート31が溶けてコンタミネーションや有機系ガスの発生原因となるのを防ぐことができる。また、エアピンセット61で支持基板32を吸着することにより、ウエハー裏面に裏面電極となる金属膜を成膜する前の段階においても、薄型ウエハー41と、接着シート31のついた支持基板32とを容易に剥離させることができる。また、薄型ウエハー41に限らず、通常の厚いウエハーと、接着シートのついた支持基板とを剥離させることができる。
(実施の形態3)
実施の形態3は、上述した実施の形態2の製造方法に用いることができる発泡剥離装置を提供するものである。図17は、実施の形態3の発泡剥離装置の概略構成を示す模式図である。発泡剥離装置は、加熱発泡により剥離可能な接着シートを介して貼り合わされた第1の物体および第2の物体に対して、第2の物体が下になり、かつ第1の物体が上になった状態で、第2の物体を吸着する第1の吸着手段と、接着シートを加熱して発泡させる加熱手段を有する。また、発泡により接着シートが第2の物体から剥離した後、その接着シートが第2の物体に再び接着する前に、第1の物体を吸着しながら第2の物体から剥離させる第2の吸着手段を有する。
特に限定しないが、図17に示す例では、接着シートは、実施の形態1または2と同様に、テープ基材42、発泡テープ型シート43およびUVテープ型シート45により構成されている。第1の物体は、接着シートのついた支持基板32である。第2の物体は、薄型ウエハー41である。そして、例えば、加熱手段はホットプレート51である。ホットプレート51は、120〜150℃の間の発泡剥離に適した温度となる。第1の吸着手段は、例えば、ホットプレート51に設けられた図示しない孔を介してエアを吸引することによって、ホットプレート51に薄型ウエハー41を吸いつける構成となっている。
第1の吸着手段は、ホットプレート51上に基板が載せられると同時に、吸着を開始する。また、発泡剥離装置には、発泡剥離が完了したことを確認するセンサ72が、支持基板32の上方に設けられている。このセンサ72により発泡剥離の完了が確認されると、第1の吸着手段による吸着は停止する。
第2の吸着手段は、エアの吸引などによって支持基板32を吸着する吸着機構71である。この吸着機構71は、図示省略した昇降機構により昇降する。吸着機構71は、実施の形態2ではエアピンセット61である。前記センサ72により発泡剥離の完了が確認されると、吸着機構71は、昇降機構により下降し、支持基板32を吸着する。なお、予め吸着機構71を下降させて支持基板32を吸着した状態にし、その状態のまま加熱発泡を行い、発泡剥離が完了したら吸着機構71を上昇させるようにしてもよい。
吸着機構71の吸着力は、発泡剤による発泡剥離力よりも大きく、かつ第1の吸着手段の吸着力よりも小さい。例えば、吸着機構71の吸着力は250gf/20mm以上である。発泡剥離の完了と同時に支持基板32を吸着して剥離するのが好ましいが、この程度の吸着力があれば、発泡剥離の完了後、1時間半程度放置した後でも、薄型ウエハー41を剥離させることができる。通常の厚いウエハーと、接着シートのついた支持基板とを剥離させる場合も同様である。
上述した構成の発泡剥離装置では、発泡剥離の完了の確認を作業者が目視で行うことにすれば、最も簡素な構成となる。また、前記センサ72により、発泡剥離が完了したことを自動的に検知し、コンピュータ等によって吸着機構71の下降、支持基板32の吸着、吸着機構71の上昇およびホットプレート51による吸着の停止などの一連の動作を制御して行うようにしてもよい。
以上において本発明は、上述した実施の形態に限らず、種々変更可能である。例えば、接着シート31の、支持基板32に接着される側の面は、粘着性と耐熱性を具えていれば、UV硬化型以外のシート(例えば、日東電工株式会社の製品名BT−150E−FL、BT−150E−AL)でもよい。また、接着シート31の、UVテープ側にウエハー21を貼り付け、発泡テープ側に支持基板32を貼り付けてもよい。この場合には、まず加熱発泡により支持基板32を剥離した後、UV光を照射してウエハー21から接着シート31を剥離させればよい。
また、ホットプレート51に代えて、熱風乾燥器(オーブン炉)や近赤外線ランプを加熱手段として用いて加熱することもできる。その場合、実施の形態1の第1の剥離方法においては支持基板32を吸引し、また、実施の形態1の第2の剥離方法においては薄型ウエハー41を吸引する手段を、加熱手段とは別に設ける必要がある。
また、本発明は、FS−IGBTの製造に限らず、NPT−IGBTや逆阻止型のIGBTの製造にも適用可能であるし、さらには金属電極膜を有するウエハーを支持基板から発泡によって剥離させる場合や、発泡テープ型シートを介して貼り合わせた物体同士を発泡によって剥離させる場合に有効である。また、本発明は、FZウエハーに限らず、エピタキシャルウエハーを用いる場合にも適用できる。
以上のように、本発明にかかる半導体素子の製造方法および発泡剥離装置は、電力用半導体素子を含むパワーICの製造に有用であり、特に、汎用インバータ、ACサーボ、無停電電源(UPS)またはスイッチング電源などの産業分野や、電子レンジ、炊飯器またはストロボなどの民生機器分野に用いられるパワーICに適している。
本発明の実施の形態1にかかる製造方法の製造プロセスの一部を示す図(a)である。 本発明の実施の形態1にかかる製造方法の製造プロセスの一部を示す図(b)である。 本発明の実施の形態1にかかる製造方法の製造プロセスの一部を示す図(c)である。 図1に示す製造プロセスの続きを示す図(a)である。 図1に示す製造プロセスの続きを示す図(b)である。 図1に示す製造プロセスの続きを示す図(c)である。 図1に示す製造プロセスの続きを示す図(d)である。 本発明の実施の形態1にかかる製造方法における第1の剥離方法を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態1にかかる製造方法における第1の剥離方法を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態1にかかる製造方法における第2の剥離方法を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態1にかかる製造方法における第2の剥離方法を説明するための模式図である。 実施例1、実施例2、比較例および従来例について、裏面電極を形成した後のウエハーの反り量とバックグラインド後のウエハーの厚さとの関係を調べた結果を示す図である。 実施例1、実施例2、比較例および従来例について、裏面電極を形成した後のウエハーの割れ率とバックグラインド後のウエハーの厚さとの関係を調べた結果を示す図である。 比較例を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態2にかかる製造方法における剥離方法を説明するための模式図である。 発泡テープ型シートの発泡状態を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態2にかかる製造方法における剥離方法により剥離されたウエハーの様子を示す図である。 本発明の実施の形態2にかかる製造方法における剥離方法により剥離された支持基板の様子を示す図である。 本発明の実施の形態2を適用せずに剥離されたウエハーの様子を示す図である。 本発明の実施の形態2を適用せずに剥離された支持基板の様子を示す図である。 発泡テープ型シートの発泡剤の接着力と加熱時間と加熱温度との関係を示す特性図である。 本発明の実施の形態3にかかる発泡剥離装置の概略構成を示す図である。 NPT型IGBTの構成を示す断面図である。 FS型IGBTの構成を示す断面図である。 従来のFZウエハーを用いたFS型IGBTの製造プロセスを示す図(a)である。 従来のFZウエハーを用いたFS型IGBTの製造プロセスを示す図(b)である。 従来のFZウエハーを用いたFS型IGBTの製造プロセスを示す図(c)である。 従来のFZウエハーを用いたFS型IGBTの製造プロセスを示す図(d)である。 従来のFZウエハーを用いたFS型IGBTの製造プロセスを示す図(e)である。
符号の説明
21,41 ウエハー
22 表面側素子構造部
25 金属膜(裏面電極)
27 チップ
31 接着シート
32 支持基板
42 テープ基材
43 発泡テープ型シート
45 UVテープ型シート
51 加熱手段、第1の吸着手段(ホットプレート)
71 第2の吸着手段(吸着機構)

Claims (6)

  1. 半導体ウエハーの表面に半導体素子の表面側素子構造部を作製する工程と、
    前記半導体ウエハーの、前記表面側素子構造部が作製された側の面に、加熱発泡により剥離可能な接着シートを介して、支持基板を接合する工程と、
    前記支持基板を接合した状態のまま、前記半導体ウエハーの裏面を研削する工程と、
    前記半導体ウエハーの研削された面に金属膜を成膜する工程と、
    前記半導体ウエハーの、前記金属膜が成膜された側の面、または前記支持基板の、前記半導体ウエハーに接合されていない側の面を吸着しながら、前記接着シートを加熱して発泡させることにより、前記支持基板から前記半導体ウエハーを剥離させる工程と、
    前記支持基板から剥離した前記半導体ウエハーをチップ状に切断する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。
  2. 前記支持基板はガラス基板であり、該ガラス基板を前記半導体ウエハーの上にした状態で、前記接着シートを加熱して発泡させることにより、前記ガラス基板から前記半導体ウエハーを剥離させることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の製造方法。
  3. 半導体ウエハーの第1の主面に、加熱発泡により剥離可能な接着シートを介して支持基板を貼り付ける工程と、
    前記半導体ウエハーの第2の主面を下にし、かつ前記支持基板を上にした状態で、前記半導体ウエハーの第2の主面を吸着しながら前記接着シートを加熱して発泡させる工程と、
    前記接着シートが前記半導体ウエハーから剥離した後、同接着シートが前記半導体ウエハーに再び接着する前に、前記支持基板を吸着しながら前記半導体ウエハーから剥離させる工程と、
    を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。
  4. 前記接着シートの発泡剥離が終了すると同時に、前記支持基板の吸着を開始して、前記支持基板を前記半導体ウエハーから剥離させることを特徴とする請求項3に記載の半導体素子の製造方法。
  5. 加熱発泡により剥離可能な接着シートを介して第1の物体に貼り付けられた第2の物体を下にし、かつ前記第1の物体を上にした状態で、前記第2の物体を吸着する第1の吸着手段と、
    前記接着シートを加熱して発泡させる加熱手段と、
    前記接着シートが前記第2の物体から剥離した後、同接着シートが前記第2の物体に再び接着する前に、前記第1の物体を吸着しながら前記第2の物体から剥離させる第2の吸着手段と、
    を備えることを特徴とする発泡剥離装置。
  6. 前記第2の吸着手段の、前記第1の物体を吸着する吸着力は、24.5N/20mm以上であることを特徴とする請求項5に記載の発泡剥離装置。


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