JP2005128162A - 直描装置の光軸調整装置 - Google Patents

直描装置の光軸調整装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 直描装置においてレーザービームの光軸変動調整の精度を高める。
【解決手段】 固体レーザーの光源10からのレーザービームの光路上にビームエキスパンダー20、30、40を設ける。ビームエキスパンダー40を通過したレーザービームをコリメータレンズ50を介してポリゴンミラー60及びfθレンズ70で構成する走査光学系に導く。レーザービームの光軸が基準光軸OPに対し平行にシフトした変動成分を相殺する平行平板100をビームエキスパンダー20、30の間に配設する。同光軸が基準光軸OPに対し傾斜した変動成分を相殺する平行平板110をレンズ31とレンズ32の間に配設する。光軸のシフト成分を検知するシフト位置センサ120を、平行平板100の後ろ、かつビームエキスパンダー30の前に配設する。光軸のティルト成分を検知するティルト位置センサ130を、平行平板110の後ろ、かつレンズ32の前に配設する。
【選択図】 図1

Description

本発明はレーザービームを利用した直描装置の光軸調整に関する。
従来、レーザービームを利用した直描装置(露光装置)は、レーザー光源から発せられるレーザービームをスキャニングすることにより描画面に所定のパターンを描き出す。パターンは数十μm(マイクロメートル)単位で精度が要求される。従って、直描装置の製造段階では、パターンの描画精度が高レベルに維持されるよう、走査光学系に導かれるレーザービームの光軸を所定の位置に位置決めすることが行われる。本明細書では、パターンの描画精度が高レベルであるときのレーザービームの光軸の位置を「基準位置」と呼ぶ。すなわち、レーザービームの光軸が基準位置に位置づけられていれば、描画面には所定の精度でパターンが描き出される。一方、直描装置の使用中には光軸の変動が生じる場合がある。従って、このような直描装置には、レーザービームの光軸の変動を検出し、その変動成分をキャンセルする光軸調整機構が設けられている(例えば特許文献1)。
特開平11−295819号公報
従来の光軸調整機構は、レーザー光源自体を移動調整することによりレーザービームの光軸の変動成分をキャンセルしている。ところが、レーザー光源は通常50kg〜100kg程度の重量があるため、その駆動機構は大掛かりなものとなる。また、レーザー光源自体を駆動するという構成では、光軸の変動成分に応じた精度の高い駆動を行うのは困難であるという問題があった。
本発明は、以上の問題を解決するものであり、レーザービームを利用した直描装置の光軸調整装置であって、簡易な構成で調整精度の高い光軸調整装置を提供することを目的とする。
本発明に係る直描装置の光軸調整装置は、レーザー光源から発せられるレーザービームを描画面に導き、この描画面にパターンを描く直描装置において、レーザービームの光軸が基準位置から変動するときの変動成分を検知する検知手段と、基準位置に対して平行にシフトする光軸のシフト変動成分を相殺可能な光軸変動キャンセル手段と、光軸変動キャンセル手段の駆動手段と、検知手段により検知された変動成分に基づき、描画面に入射するレーザービームの光軸が基準位置に位置決めされるよう、駆動手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
好ましくは、光軸変動キャンセル手段は、光軸のシフト変動成分を相殺するための第1の平行平板と、基準位置に対して傾斜する光軸のティルト変動成分を相殺するための第2の平行平板とを有し、第1の平行平板は、レーザービームを描画面に導く光学系を構成する複数のビームエキスパンダの間に配設され、第2の平行平板は、ビームエキスパンダを構成する光学素子の間に配設される。
好ましくは、検知手段は、光軸のシフト変動成分を検知する第1のセンサと、光軸のティルト変動成分を検知する第2のセンサとを有し、第1のセンサは、レーザービームの光路上において第1の平行平板から出射する光束のシフト変動成分を検知するよう設けられ、第2のセンサは光路上において第2の平行平板から出射する光束のティルト変動成分を検知するよう設けられる。
第1のセンサへ導かれる光束の光路上に、シフト変動成分を縮小若しくは拡大するための第1の拡縮手段を設け、第2のセンサに導かれる光束の光路上に、ティルト変動成分を縮小若しくは拡大するための第2の拡縮手段を設けてもよい。
好ましくは、駆動手段は、第1の平行平板を駆動する第1の駆動機構と、第2の平行平板を駆動する第2の駆動機構とを有し、第1の駆動機構は、光軸に対して垂直な面上において直交する2軸周りに第1の平行平板を回転させ、第2の駆動機構は、光軸に対して垂直な面上において直交する2軸周りに第2の平行平板を回転させる。
本発明によれば、光源から発せられたレーザービームが基準位置から変動した場合、レーザービームが描画面に導かれる光路上で相殺される。従って、大型で重量のある光源自体を移動調整する場合に比べ、精度の高い光軸調整が可能となる。
平行平板は入射面と出射面が平行な光学素子であり、その製造は比較的容易で安価である。また、平行平板をビームエキスパンダの間に配設すれば、光軸のシフト変動成分を相殺させることができ、平行平板をビームエキスパンダを構成する光学素子の間に配設すれば、光軸のティルト変動成分を相殺させることができる。すなわち、平行平板を採用することにより、光学的に等価な光学素子を2つ用意すれば、シフト変動成分とティルト変動成分の双方を相殺することができ、両変動成分のそれぞれに独自の光学素子を用意する必要がない。以上より、平行平板を用いることにより、光軸調整装置のコストを抑えることができる。
図1は、本発明に係る第1実施形態が適用される直描装置の光路図である。図1において、光源から発せられるレーザービームが描画面まで導かれるまでの光路が示される。尚、図の複雑化を避けるため、各光学要素は模式的に、すなわち両凸レンズで示されている。
光源10は固体レーザーであり、例えばYAG結晶、THG結晶が用いられる。光源10から発せられるレーザービームは、第1のビームエキスパンダー20、第2のビームエキスパンダー30、及び第3のビームエキスパンダー40を経て、口径が所定の大きさに拡大される。第1のビームエキスパンダー20はレンズ21、22で構成され、第2のビームエキスパンダー30はレンズ31、32で構成され、第3のビームエキスパンダー40はレンズ41、42で構成される。第3のビームエキスパンダー40を通過したレーザービームは、コリメータレンズ50を介して、ポリゴンミラー60及びfθレンズ70から構成される走査光学系に導かれる。レーザービームはポリゴンミラー60により偏向、走査させられ、fθレンズ70により描画面IM上での走査速度の直線性を補正され、描画面IMに導かれる。尚、図1において、一点鎖線OPは、基準位置にあるレーザービームの光軸を示す。本明細書では、基準位置にある光軸を基準光軸と呼ぶ。
第1の平行平板100は、光源10からのレーザービームの光軸が基準光軸OPに対して平行にシフトしたシフト変動成分を相殺するための光学要素である。第1の平行平板100の入射面と出射面は平行であり、入射光に対し入射面を傾けることにより、出射面からの出射光が入射光に対し平行にシフトされる。第1の平行平板100は、基準光軸OP上において、第1のビームエキスパンダー20と第2のビームエキスパンダー30との間に配設される。第2の平行平板110は、光源10からのレーザービームの光軸が基準光軸OPに対して傾斜したティルト変動成分を相殺するための光学要素である。第2の平行平板110は第1の平行平板100と同様の光学的特性を有する。第2の平行平板110は、基準光軸OP上において、第2のビームエキスパンダー30のレンズ31とレンズ32の間に配設される。
シフト位置センサ120は、レーザービームの光軸のシフト変動成分を検知するセンサであり、第1の平行平板100の後ろ、かつ第2のビームエキスパンダー30の前において、レンズ22の焦点位置に配設される。ティルト位置センサ130は、レーザービームのティルト変動成分を検知するセンサであり、第2の平行平板110の後ろ、かつ第2のビームエキスパンダー30のレンズ32の前において、レンズ32の焦点位置に配設される。シフト位置センサ120、ティルト位置センサ130には、PSD(Position Sensitive Device)が用いられる。
ビームエキスパンダーに入射する光束が基準光軸OPに対して平行にシフトしている場合、ビームエキスパンダーから出射する光束も、図2に示すように基準光軸に対して平行にシフトする。従って、シフト位置センサ120を、隣接するビームエキスパンダの間に、例えば、図1に示すように第1のビームエキスパンダー20から射出される光束の光路上に位置に配設することにより、光源10からのレーザービームの光軸のシフト変動成分を検知することができる。
ビームエキスパンダーに入射する光束が基準光軸OPに対して傾斜している場合、図3に示すように、ビームエキスパンダーを構成する光学素子のうち入射側の光学素子から出射する光束の光軸は基準光軸OPに対して平行にシフトする。従って、ティルト位置センサ130を、ビームエキスパンダを構成するレンズのうち入射側のレンズから出射される光束の光路上に、例えば、図1に示すように、第2のビームエキスパンダー30のレンズ31から出射される光束の光路上に配設することにより、光源10からのレーザービームの光軸のティルト変動成分を検知することができる。
図4は、第1実施形態が適用される直描装置のブロック図である。システムコントローラ200は例えばマイクロコンピュータであり、直描装置全体を制御する。シフト位置センサ120、ティルト位置センサ130はシステムコントローラ200に接続されており、上述の各変動成分の検知結果はシステムコントローラ200に入力される。システムコントローラ200には、第1の平行平板100の駆動回路140、第2の平行平板110の駆動回路150が接続されており、駆動回路140には第1の平行平板100を駆動する第1のモータ180、第2のモータ190が接続され、駆動回路150には第2の平行平板110を駆動する第3のモータ210、第4のモータ220が接続されている。システムコントローラ200では、シフト位置センサ120の出力結果に基づいて第1の平行平板100の駆動方向、駆動量が演算され、駆動回路140から第1及び第2のモータ180、190へ駆動信号が出力される。同様に、ティルト位置センサ130の出力結果に基づいて第2の平行平板110の駆動方向、駆動量が演算され、駆動回路150から第3及び第4のモータ210、220へ駆動信号が出力される。
図5は、第1のビームエキスパンダー20、第1の平行平板100、シフト位置センサ120の相対的位置関係を拡大して示す図である。第1の平行平板100と第2のビームエキスパンダー30(図1参照)との間において、第1の平行平板100を通過する光束の光路上には、ビームスプリッタ160が配設される。第1の平行平板100を通過する光束のうち約98パーセントはビームスプリッタ160を透過し第2のビームエキスパンダー30へ導かれ、残りの約2パーセントはビームスプリッタ160で反射され、シフト位置センサ120へ導かれる。シフト位置センサ120は、図5中、上下方向(X方向)のシフト変動成分と、紙面に直交する方向(Y方向)のシフト変動成分を検知する。X方向のシフト変動成分は、第1の平行平板100をY方向と平行な軸周りに回転させることによりキャンセルされ、Y方向のシフト変動成分は、第1の平行平板100をX方向と平行な軸周りに回転させることによりキャンセルされる。
尚、第2の平行平板110、ティルト位置センサ130も同様に構成される。すなわち、第2の平行平板110を通過する光束のうち約98パーセントはビームスプリッタ170(図1参照)を透過し第2のビームエキスパンダー30のレンズ32へ導かれ、残りの約2パーセントはビームスプリッタ170で反射され、ティルト位置センサ130へ導かれる。ティルト位置センサ130は、レンズ31からの出射光の光軸のX方向のシフト成分と、Y方向のシフト成分を検知する。X方向のシフト変動成分は、第2の平行平板110をY方向に平行な軸周りに回転させることによりキャンセルされ、その結果、図1や図3の紙面に平行な面に沿ったティルト変動成分がキャンセルされる。また、Y方向のシフト変動成分は、第2の平行平板110をX方向に平行な軸周りに回転させることによりキャンセルされ、その結果、図1や図3の紙面に垂直な面に沿ったティルト変動成分がキャンセルされる。
図6は、第1の平行平板100の駆動装置の正面図、図8は同駆動装置を図6の左から示す側面図、図7は同駆動装置を図6の上から示す側面図である。レーザー光源10から射出されたレーザービームは、図6において紙面に直交する方向に沿って紙面に向かって入射し、図8において左方向から入射し、図7において上方向から入射する。
第1の平行平板100は、基準位置にあるレーザービームの光軸に垂直な面上において直交するX軸とY軸の周りに回転可能に支持される。X軸は図5のX方向に平行な軸であり、Y軸は図5のY方向に平行な軸である。第1のモータ180は、第1の平行平板100をX軸周りに回転させるためのシータ回転モータである。第1のモータ180が軸心周りに回転させられると、その回転運動は第1のステージ181のX軸周りの回転運動に変換される。第1のステージ181のX軸周りの回転に応じて、第1の平行平板100もX軸周りに回転する。
第1のステージ181にはセクター状の回転板182(図7参照)が一体的に設けられている。原点センサー183、及びリミットセンサー184、185は、第1のステージ181の回転位置を検知するためのセンサーである。これらのセンサーは透過型のフォトインタラプタであり、発光素子と受光素子の間隙を回転板182が通過するよう設けられる。すなわち、第1のステージ181と共に回転する回転板182の通過を検知することにより、第1のステージ181の回転位置を検知する。基準光軸OPに対して第1の平行平板100が垂直である状態から、X軸周りには回転していないときの第1のステージ181の位置がその原点位置である。原点センサー183は、回転板182の図7中下側の側端部の通過を検知し、第1のステージ181が原点位置に位置づけられたことを検知する。リミットセンサー184は、回転板182の図7中、下側の側端部の通過を検知し、第1のステージ181が図7において時計回り方向に回転するときの限界位置を検知し、リミットセンサー185は、回転板182の図7中、上側の側端部の通過を検知し、反時計周り方向に回転するときの限界位置を検知する。
第2のモータ190は、第1の平行平板100をY軸周りに回転させるためのシータ回転モータである。第2のモータ190が軸心周りに回転させられると、その回転運動は第2のステージ191のY軸周りに変換される。第2のステージ191のY軸周りの回転に応じて、第1の平行平板100もY軸周りに回転する。
第2のステージ191にはセクター状の回転板192(図8参照)が一体的に設けられている。また、図8に示される原点センサー193、リミットセンサー194、195は、それぞれ上述の原点センサー183、リミットセンサー184、185と同様のセンサーである。基準光軸OPに対して第1の平行平板100が垂直である状態から、Y軸周りには回転していないときの第2のステージ191の位置がその原点位置である。原点センサー193は、回転板192の図8中、下側の側端部の通過を検知し、第2のステージ191が原点位置に位置づけられたことを検知する。リミットセンサー193は、回転板192の図8中、下側の側端部の通過を検知し、第2のステージ191が図8において時計回り方向に回転するときの限界位置を検知し、リミットセンサー194は、回転板192の図8中、上側の側端部の通過を検知し、図8において反時計周り方向に回転するときの限界位置を検知する。
リミットセンサー184、185、194、195を設けることにより、第1及び第2のモータ180、190が必要以上に回転し脱調することが防止される。
尚、第2の平行平板110についても、第3及び第4のモータ210、220(図4参照)を含む同様の駆動機構が設けられており、第2の平行平板110は、基準光軸OPに垂直な面上において直交する2軸周りに回転駆動される。
図9は、第1実施形態における第1の平行平板100の駆動制御ルーチンの処理手順を示すフローチャートである。ステップS100で、光源10から出射されるレーザービームの光軸のシフト位置が計測される。上述のシフト位置センサ120の検知結果に基づいて、X方向のシフト位置Xs、Y方向のYsが計測される。
次いでステップS102において、X方向におけるシフトの変動成分の誤差判定処理が実行される。誤差判定処理は式(1)に基づいて行われる。
|Xorg−Xs|<Xsth ・・・・・ (1)
式(1)中、Xorgは基準光軸OPのX方向における位置であり、Xsthは変動成分の許容量である。Xsthは、仮に生じたとしても描画精度に影響がない程度の変動成分であり、予め計測されたデータである。
基準位置からの変動成分の絶対値が許容量より大きいとき、第1の平行平板100を駆動し、その変動成分を相殺するためにステップS104へ進む。ステップS104では、式(2)に基づいて第2のモータ190の回転指令量Mi2を算出する。
Mi2=Xsa×dxi ・・・・・ (2)
式(2)中、Xsaはシフト位置センサ120の検知結果から算出される位置情報(単位はmm(ミリメートル))に対する第2のモータ190の回転指令量(単位はpulse)の設計感度であり、単位はpulse/mmである。また、dxiは(1)式のXorgとXsとの差分であり、±により方向成分が表される。
ステップS104で算出された第2のモータ190の回転指令量Mi2はシステムコントローラ200から駆動回路140へ出力され、駆動回路140から駆動信号として第2のモータ190へ出力される。その結果、第1の平行平板100はY軸周りの所定の方向に所定量回転させられ、レーザービームのX方向のシフト成分が相殺される。次いで、処理はステップS106へ進む。
一方、基準位置からのシフト変動量の絶対値が許容量Xsthより小さい場合、第1の平行平板100を駆動して光軸のシフト変動成分を相殺する必要はないため、ステップS104の処理はスキップされ、ステップS106へ進む。
ステップS106では、Y方向におけるシフトの変動成分の誤差判定処理が実行される。誤差判定処理は式(3)に基づいて行われる。
|Yorg−Ys|<Ysth ・・・・・ (3)
式(3)中、Yorgは基準光軸OPのY方向における位置であり、Ysthは変動成分の許容量である。Ysthは、Xsthと同様、仮に生じたとしても描画精度に影響がない程度の変動成分であり、予め計測されたデータである。
基準位置からの変動成分の絶対値が許容量より大きいとき、第1の平行平板100を駆動し、その変動成分を相殺するためにステップS108へ進む。ステップS108では、式(4)に基づいて第1のモータ180の回転指令量Mi1を算出する。
Mi1=Ysa×dyi ・・・・・ (4)
式(4)中、Ysaはシフト位置センサ120の検知結果から算出される位置情報(単位はmm)に対する第1のモータ180の回転指令量(単位はpulse)の設計感度であり、単位はpulse/mmである。また、dyiは(3)式のYorgとYsとの差分であり、±により方向成分が表される。
ステップS106で算出された第1のモータ180の回転指令量Mi1はシステムコントローラ200から駆動回路140へ出力され、駆動回路140から駆動信号として第1のモータ180へ出力される。その結果、第1の平行平板100はX軸周りの所定の方向に所定量回転させられ、レーザービームのY方向のシフト成分が相殺される。
一方、基準位置からの変動成分の絶対値が許容量Ysthより小さい場合、第1の平行平板100を駆動して光軸のY方向のシフト成分を相殺する必要はないため、ステップS108の処理はスキップされる。以上で本ルーチンは終了する。
レーザービームの光軸のティルト変動成分の相殺も同様に行われる。ティルト位置センサ130の検知結果に基づいて、X方向及びY方向のシフト変動成分が計測され、所定の許容量を超えていたら、第3及び第4のモータ210、220の駆動が制御される。上述のように、第2のビームエキスパンダー30のレンズ31の出射光のシフト成分を相殺することにより、光源10から出射されたレーザービームの光軸のティルト変動成分が相殺される。
以上のように、第1実施形態によれば、常時、光源10から出射されるレーザービームの光軸の変動成分を計測し、その計測結果に応じて第1の第2の平行平板110が駆動され、変動成分が相殺される。従って、常に精度の高い描画を行うことができる。また、第1の第2の平行平板110は極めて軽量の光学素子であるため駆動が容易であり、迅速に光軸調整を行うことができる。
図10は、本発明に係る第2実施形態が適用される直描装置の光路図である。図10において図1と同一の要素には同一の符号が付されている。ビームスプリッタ160とシフト位置センサ120の間には、第4のビームエキスパンダ230が配設される。第4のビームエキスパンダ230は2枚のレンズ231、232を有する。シフト位置センサ120はレンズ232の焦点位置に配置される。同様に、ビームスプリッタ170とティルト位置センサ130の間には、第5のビームエキスパンダ240が配設される。第5のビームエキスパンダ240は2枚のレンズ241、242を有する。ティルト位置センサ130はレンズ242の焦点位置に配置される。その他の構成は第1実施形態と同様である。
光源10から出射されるレーザビームのシフト変動成分が極めて大きいと、ビームスプリッタ160で反射される光束がシフト位置センサ120に入射しない場合がある。このような場合、第2実施形態では、第4のビームエキスパンダ230を駆動し、そのシフト変動成分を所定の縮小率で縮小させる。その結果、ビームスプリッタ160で反射される光束はシフト位置センサ120へ導かれる。第1の平行平板100の駆動量・駆動方向はシフト位置センサ120の検知結果と当該縮小率とに基づいて演算される。
縮小処理の結果、シフト位置センサ120へ入射する光束の検出分解能が低下することになるので、上述の演算処理に基づく第1の平行平板100の駆動では、本来のシフト変動成分は十分にキャンセルされない。そこで、第2実施形態では、上述の縮小処理を経て第1の平行平板100が駆動された後、ビームスプリッタ160から導かれる光束のシフト変動成分を、第4のビームエキスパンダ230の駆動により所定の拡大率で拡大させる。拡大処理の後、再度第1の平行平板100が駆動されることにより、ビームスプリッタ160から導かれる光束のシフト変動成分を、シフト位置センサ120上で所定の分解能で正確に検知することが可能となる。第1の平行平板100の駆動量・駆動方向はシフト位置センサ120の検知結果と拡大率とに基づいて演算される。
尚、光源10から出射されるレーザビームのティルト変動成分が極めて大きく、ビームスプリッタ170を介して導かれる光束がティルト位置センサ130から外れるとき、第5のビームエキスパンダ240が駆動される。その態様は、上述のシフト変動成分をキャンセルする場合における第4のビームエキスパンダ230の駆動と同様であるので説明は省略する。
以上のように、シフト位置センサ120の前に第4のビームエキスパンダ230を介在させ、ティルト位置センサ130の前に第5のビームエキスパンダ240を介在させ、各ビームエキスパンダを適宜駆動することにより、シフト変動成分及びティルト変動成分の調整範囲を広げることが可能となり、また、キャンセル処理の精度が高められる。
本発明に係る第1実施形態が適用される直描装置の光路図である。 ビームエキスパンダーに入射する光束が基準光軸OPに対して平行にシフトした場合の光軸を示す光路図である。 ビームエキスパンダーに入射する光束が基準光軸OPに対して傾いた場合の光軸を示す光路図である。 直描装置のブロック図である。 第1のビームエキスパンダー、平行平板、シフト位置センサの相対的位置関係を拡大して示す図である。 光軸のシフト変動成分を相殺するための平行平板の駆動装置の正面図である。 平行平板の駆動装置を図6の上から示す側面図である。 平行平板の駆動装置を図6の左から示す側面図である。 平行平板の駆動制御ルーチンの処理手順を示すフローチャートである。 本発明に係る第2実施形態が適用される直描装置の光路図である。
符号の説明
10 光源
20 第1のビームエキスパンダー
30 第2のビームエキスパンダー
40 第3のビームエキスパンダー
50 コリメータレンズ
60 ポリゴンミラー
70 fθレンズ
100 第1の平行平板
110 第2の平行平板
120 シフト位置センサ
130 ティルト位置センサ
160 ビームスプリッタ
170 ビームスプリッタ
180 第1のモータ
190 第2のモータ

Claims (5)

  1. レーザー光源から発せられるレーザービームを描画面に導き、この描画面にパターンを描く直描装置において、
    前記レーザービームの光軸が基準位置から変動するときの変動成分を検知する検知手段と、
    前記基準位置に対して平行にシフトする前記光軸のシフト変動成分を相殺可能な光軸変動キャンセル手段と、
    前記光軸変動キャンセル手段の駆動手段と、
    前記検知手段により検知された前記変動成分に基づき、前記描画面に入射する前記レーザービームの光軸が前記基準位置に位置決めされるよう、前記駆動手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする直描装置の光軸調整装置。
  2. 前記光軸変動キャンセル手段は、
    前記光軸の前記シフト変動成分を相殺するための第1の平行平板と、
    前記基準位置に対して傾斜する前記光軸のティルト変動成分を相殺するための第2の平行平板とを有し、
    前記第1の平行平板は、前記レーザービームを前記描画面に導く光学系を構成する複数のビームエキスパンダの間に配設され、
    前記第2の平行平板は、前記ビームエキスパンダを構成する光学素子の間に配設されることを特徴とする請求項1に記載の直描装置の光軸調整装置。
  3. 前記検知手段は、前記光軸の前記シフト変動成分を検知する第1のセンサと、前記光軸の前記ティルト変動成分を検知する第2のセンサとを有し、
    前記第1のセンサは、前記レーザービームの光路上において前記第1の平行平板から出射する光束の前記シフト変動成分を検知するよう設けられ、前記第2のセンサは前記光路上において前記第2の平行平板から出射する光束の前記ティルト変動成分を検知するよう設けられることを特徴とする請求項2に記載の直描装置の光軸調整装置。
  4. 前記第1のセンサへ導かれる光束の光路上に配設され、前記シフト変動成分を縮小若しくは拡大するための第1の拡縮手段と、前記第2のセンサに導かれる光束の光路上に配設され、前記ティルト変動成分を縮小若しくは拡大するための第2の拡縮手段が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の直描装置の光軸調整装置。
  5. 前記駆動手段は、前記第1の平行平板を駆動する第1の駆動機構と、前記第2の平行平板を駆動する第2の駆動機構とを有し、
    前記第1の駆動機構は、前記光軸に対して垂直な面上において直交する2軸周りに前記第1の平行平板を回転させ、前記第2の駆動機構は、前記垂直面上において直交する2軸周りに前記第2の平行平板を回転させることを特徴とする請求項2に記載の直描装置の光軸調整装置。

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