JP2005127455A - 回転動力伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】入力軸の回転軸線に対して、その回転軸線を任意に偏心し入力軸の回転軸線の周りを公転可能であると共に自転可能な出力軸に、入力軸の回転動力を伝達する回転動力伝達装置において、必要となる部分に効率的かつ十分に潤滑剤を供給することのできる回転動力伝達装置を提供する。
【解決手段】入力軸20の回転軸線Iに対して、回転軸線を任意に偏心し入力軸20の回転軸線Iの周りを公転可能であると共に自転可能な出力軸30に、入力軸20の回転動力を伝達する回転動力伝達装置において、対面する入力側保持部材18の入力側プレート26と出力側保持部材34の出力側プレート38とシール部材68で囲まれた潤滑剤供給路70を形成し、潤滑剤供給路70を介して圧送されてくる潤滑剤を入力側回転ローラ22及び出力側回転ローラ36に供給する。
【選択図】図1
【解決手段】入力軸20の回転軸線Iに対して、回転軸線を任意に偏心し入力軸20の回転軸線Iの周りを公転可能であると共に自転可能な出力軸30に、入力軸20の回転動力を伝達する回転動力伝達装置において、対面する入力側保持部材18の入力側プレート26と出力側保持部材34の出力側プレート38とシール部材68で囲まれた潤滑剤供給路70を形成し、潤滑剤供給路70を介して圧送されてくる潤滑剤を入力側回転ローラ22及び出力側回転ローラ36に供給する。
【選択図】図1
Description
本発明は、回転動力伝達装置、特に、入力回転部材の回転軸線に対して、その回転軸線を任意に偏心し前記入力回転部材の回転軸線の周りを公転可能であると共に自転可能な出力回転部材に、入力回転部材の回転動力を伝達する回転動力伝達装置において、必要となる部分に効率的かつ十分に潤滑剤を供給することのできる回転動力伝達装置の改良に関する。
通常、フライス盤等の回転切削加工装置では、モータ等からの回転力が伝達される主軸の先端にチャック装置が固定され、そこに刃物等が保持されている。一般的に回転切削加工装置では、主軸ヘッドの回転軸線は固定されているので、切削範囲は刃物の形状や刃物の固定状態に応じて決まってしまう。逆に言えば、刃物を交換したり固定位置を変化させることにより、刃先の回転半径を変えて、複数の径の加工が可能となる。
これに対し、刃物を交換したり固定位置を変化させたりすることなく、刃先の回転半径を変化させることのできる主軸ヘッドが例えば、特許文献1に開示されている。
この特許文献1に開示された主軸ヘッドは、刃物を回転駆動するモータ等の回転力が直接伝達される入力軸の回転軸線に対して、その回転軸線を任意に偏心し入力軸の回転軸線の周りを公転可能であると共に自転可能な出力軸を有する回転動力伝達装置を採用している。
この場合、出力軸が入力軸の回転軸線の周りを公転しながら自転することになり、出力軸の偏心量に応じた刃物の回転半径を得ることが可能になり、出力軸の偏心量を変化させることにより、刃物の着脱を行うことなく、様々な径の加工を行うことができる。また、加工中に偏心量を変化させることにより、例えば正確な稜線加工を容易に行うことが可能となる。
しかし、特許文献1のように、入力軸に対し出力軸を任意に偏心させようとする場合、入力軸と出力軸とは分離形成され、それぞれの軸の外周面が偏心機構を構成する複数の中間ローラ(少なくとも1つの径が異なる)と係合すると共に、入力軸側及び出力軸側の中間ローラの外周側に配置された回転自在なリングの内周面に係合するように構成される。この場合、入力軸側及び出力軸側の中間ローラの位相を変化させることにより、入力軸の回転軸線に対し出力軸の回転軸線を容易に偏心させることができるが、入力軸に対して出力軸が回転するリング等により接続されているのみであるため、特に出力軸側の回転部材、例えば出力軸側の中間ローラ等に潤滑剤を供給するのが困難であった。もちろん中間ローラ等には予め潤滑剤が供給されているが、高速回転時の発熱に対し潤滑剤が不足し良好な潤滑効果を確保できないという問題がある。また、入力軸側から出力軸側にフレームやハウジングを介して潤滑剤の供給路を形成することも可能であるが、中間ローラ等の周囲には様々な部品が存在し供給路が複雑になり潤滑剤の効率的な供給を行う供給路の形成が困難であるという問題があった。
そこで、本発明は、入力軸(入力回転部材)の回転軸線に対して、その回転軸線を任意に偏心し入力軸の回転軸線の周りを公転可能であると共に自転可能な出力軸(出力回転部材)に、入力軸の回転動力を伝達する回転動力伝達装置において、必要となる部分に効率的かつ十分に潤滑剤を供給することのできる回転動力伝達装置を提供することを目的とする。
本発明は、入力回転部材の回転軸線に対して、その回転軸線を任意に偏心し前記入力回転部材の回転軸線の周りを公転可能であると共に自転可能な出力回転部材に、前記入力回転部材の回転動力を伝達する回転動力伝達装置であって、前記入力回転部材及び出力回転部材の外周側に配置され、前記入力回転部材及び出力回転部材の回転軸線に対し偏心した回転軸線を中心に回転するリング部材と、前記入力側回転部材を自転自在に支持すると共に、入力側回転部材の外周部と前記リング部材の内周部と係合しトルク伝達を行う複数の入力側中間回転部材を保持する入力側保持部材と、前記出力側回転部材を自転自在に支持すると共に、出力側回転部材の外周部と前記リング部材の内周部と係合しトルク伝達を行う複数の出力側中間回転部材を保持する出力側保持部材と、前記入力側中間回転部材と出力側中間回転部材との相対的な位相を変化させて入力回転部材に対し出力回転部材を偏心させる位相変更機構と、を含み、前記入力側保持部材と出力側保持部材は、回転軸線方向に離間配置されると共に、その離間空間部に、少なくとも前記出力側中間回転部材に潤滑剤を供給する潤滑剤供給路を形成することを特徴とする。
ここで、潤滑剤は例えば入力側保持部材の中に形成された供給路を介して、離間空間部に形成された潤滑剤供給路に供給され、この離間空間部を介して対面する出力側保持部材が保持する出力側中間回転部材に供給される。
この構成によれば、出力側保持部材に対する潤滑剤供給路を容易に形成することが可能となる。また、出力側保持部材を介して出力側中間回転部材に対し容易に潤滑剤を供給することができる。もちろん、潤滑剤供給路から入力側中間回転部材に対する潤滑剤供給も同様に行うことができる。
また、上記構成において、前記潤滑剤供給路は、前記入力側保持部材と出力側保持部材の対面する周縁部をシール部材で接続して形成することを特徴とする。
ここで、前記シール部材は、前記入力側保持部材と出力側保持部材とがそれぞれの中間回転部材の位相を変化させるために個別に回転し、シール部材と入力側保持部材及び出力側保持部材間でスリップが生じる場合でも完全なシールを実現すると共に、耐摩耗性が高い部材、例えば、バネ鋼等で形成されることが好ましい。
この構成によれば、入力側保持部材と出力側保持部材の間に容易に潤滑剤供給路を形成することができる。
また、上記構成において、少なくとも前記出力側中間回転部材は前記潤滑剤供給路に通じた貫通孔を有し、潤滑剤を出力側中間回転部材の他端側にも供給することを特徴とする。
出力側中間回転部材の軸線は、出力側保持部材の軸線と同じ方向になるため、潤滑剤供給路に近い側と遠い側が存在する。そこで、出力側中間回転部材に潤滑剤供給路に通じた貫通孔を形成することにより潤滑剤供給路から遠い側に容易に潤滑剤を供給することが可能になる。もちろん、入力側中間回転部材にも同様に貫通孔を形成し潤滑剤供給を行うことも好適である。
また、上記構成において、前記潤滑剤供給路に供給される潤滑剤は、圧送されていることを特徴とする。
この構成によれば、潤滑剤をより効率的に所望の位置に供給することができる。
また、上記構成において、前記貫通孔は、螺旋構造を呈していることを特徴とする。
出力側中間回転部材は、出力回転部材と共に回転する。貫通孔を螺旋形状とすることにより、回転による潤滑剤のポンピングが発生し潤滑剤の搬送能力を増加することができる。なお、螺旋形状は出力側中間回転部材が回転したときに潤滑剤供給路から潤滑剤を掻き込む方向に傾斜するように形成する必要がある。
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。
図1は、本実施形態の回転動力伝達装置を適用した主軸ヘッド10の概略構造を説明する断面図が示されている。
スピンドルケース12(簡易的に輪郭線のみ図示)に固定された主軸モータ14には、回転自在な入力側保持部材18の中空部に複数のベアリング16により回転自在に軸支された入力回転部材としての入力軸20が接続されている。図示する主軸モータ14は図示を省略しているが変速装置を含み、入力軸20を所望の回転数で回転駆動できるようになっている。この入力側保持部材18の外周面の所定位置にはギア18aが形成され、後述する駆動機構により所定の方向に所定の速度で回転できるようになっている。
また、入力側保持部材18は、図1中のA−A断面である図2に示すように、複数(本実施形態では3個)の入力側回転ローラ(入力側中間回転部材)22を回転自在に保持している。この入力側回転ローラ22は、入力軸20と係合すると共に、外周側に配置されたリング部材24(図1、図2参照)と係合している。その結果、入力軸20が主軸モータ14によって回転することにより入力側回転ローラ22が回転し、さらに、リング部材24も回転するようになっている。
ここで、入力側回転ローラ22は、そのうちの少なくとも1つの径が他のものと異なるように設定されている(全ての径が異なってもよい)。本実施形態においては、入力側回転ローラ22a,22b,22cが全て異なる径であり、22b>22a>22cに設定されている。つまり、入力軸20の回転軸線Iとリング部材24の回転軸線Rは偏心(例えば距離X)している。従って、前述したように、入力側保持部材18が外部から回転させられると、リング部材24は、回転軸線Iを中心に公転することになる。なお、入力側保持部材18の一端側(主軸モータ14の非接続側)には、後述する潤滑剤供給路を形成する入力側プレート26が固定されている。
一方、入力軸20の軸線方向には、工具であるカッター28を支持するチャックが固定された出力軸(出力回転部材)30が回転自在な出力側保持部材34の中空部に複数のベアリング32により回転自在に軸支されている。出力側保持部材34の外周面の所定位置にはギア34aが形成され、後述する駆動機構により所定の方向に所定の速度で回転できるようになっている。
出力側保持部材34においても、入力側保持部材18と同様に、複数(例えば3個)の出力側回転ローラ(出力側中間回転部材)36を回転自在に保持している(図2のほぼ同じ構成)。この出力側回転ローラ36は、出力軸30と係合すると共に、外周側に配置されたリング部材24(図1、図2参照)と係合している。その結果、入力側回転ローラ22によって、リング部材24が回転させられることにより出力側回転ローラ36が回転し、さらに、出力軸30も回転する。つまり、リング部材24、入力側回転ローラ22及び出力側回転ローラ36を介して、モータ14により回転駆動する入力軸20のトルクが出力軸30へと伝達され、出力軸30が回転する。
出力側回転ローラ36も入力側回転ローラ22と同様に、そのうちの少なくとも1つの径が他のものと異なるように設定されている(全ての径が異なってもよい)。例えば1つの径が他のものの径に比べ小さい。つまり、出力軸30の回転軸線Oとリング部材24の回転軸線Rは偏心(例えば距離X)している。従って、前述したように、出力側保持部材34が外部から回転させられると、内部に保持した出力軸30がリング部材24の回転軸線Rを中心に公転することになる。なお、出力側保持部材34の一端側(工具の非接続側)には、後述する潤滑剤供給路を形成する出力側プレート38が固定されている。また、出力側保持部材34は複数のベアリング40を介して、入力側保持部材18に固定された筒状の保持体42に支持されている。従って、入力側保持部材18の支持された入力軸20に対して出力側保持部材34が保持する出力軸30が偏心する構造が形成される。
このように構成される主軸ヘッド10において、入力側保持部材18と出力側保持部材34とが、異なる速度で回転した場合、入力側保持部材18が支持する入力側回転ローラ22の位相と出力側保持部材34が支持する出力側回転ローラ36との位相がずれるので、結果的に、出力側回転ローラ36が支持する出力軸30の偏心量が変化する。図1は、入力軸20に対して出力軸30が最大偏心している状態(距離2X)を示している。従って、入力側保持部材18と出力側保持部材34との位相を変化させることにより偏心量は、0〜2Xまで任意に変化させることが可能となる。
一方、入力側保持部材18と出力側保持部材34とが、同じ速度で回転した場合、入力側保持部材18と出力側保持部材34とは一体的に回転する。すなわち、出力軸30は、入力軸20に対し、前述した位相差に基づいて偏心した状態を維持し、入力軸20の回転軸線Iを中心に公転する。この時、入力軸20の回転力はリング部材24を介して出力軸30に伝達されているので、出力軸30、つまりカッター28は、公転しながらワークの切削を行う。従って、公転軌跡に応じたワーク切削が可能となる。
上述のような、入力側保持部材18と出力側保持部材34の回転駆動は、周知の差動機構44が接続されている位相変更用モータ46と、公転用モータ48とを選択的に動作させることにより実現することができる。
例えば、位相変更用モータ46を所定速度で駆動すると、差動機構44により、入力ギア52及び出力ギア54に回転差が生じる。その結果、入力側保持部材18は、入力ギア52により、出力側保持部材34は中間ギア56、アイドルギア58を介して、異なる回転速度で回転する。つまり、入力側保持部材18が保持する入力側回転ローラ22と出力側保持部材34が保持する出力側回転ローラ36との位相が変化し、入力軸20に対する出力軸30が偏心する。
一方、公転用モータ48を所定速度で駆動すると、入力ギア52及び出力ギア54が同じ速度で回転する。つまり、入力側保持部材18と出力側保持部材34とが実質的に一体的に回転する。その結果、入力軸20の回転軸線Iに対し、出力軸30が、前述した偏心量分だけ偏心した位置で公転することになる。この時、出力軸30の偏心量に関わりなく、主軸モータ14からの駆動力は、入力軸20、入力側回転ローラ22、リング部材24、出力側回転ローラ36を介して、出力軸30に伝達されるため、カッター28は、位相変更用モータ46によって定められた偏心量に応じた径で回転し、切削加工を実行する。
ところで、フライス加工等を行う場合、カッター28は所望の速度で回転させるが、高速時には、例えば8000rpm等で回転する。すなわち、入力軸20と入力側回転ローラ22、入力側回転ローラ22とリング部材24、リング部材24と出力側回転ローラ36、出力側回転ローラ36と出力軸30とは、それぞれ、接触しながら高速で回転することになる。この場合、接触部分に十分な潤滑剤が供給されない場合、焼き付きや回転不良が生じ、入力軸20の回転トルクを良好に出力軸30に伝達することができない。そこで、本実施形態においては、回転部分、特に出力軸30の周囲に複数存在する出力側回転ローラ36への潤滑剤供給のための供給路を形成している。
具体的には、フライス盤の任意の位置に搭載された潤滑剤タンク60の潤滑剤、例えば、トラクションオイル(圧力がかかると粘性が増加し高圧接触時におけるトルク伝達を可能にする性質を有するオイル)を圧送ポンプ62を介して、スピンドルケース12内に形成されたオイル溜め64に供給する。このオイル溜め64は、スピンドルケース12に固定され、入力側保持部材18に摺動可能に設けられた二重のリング状のオイルシール64a,64bにより形成される。また、入力側保持部材18において、入力側回転ローラ22と干渉しない位置には、軸方向に延びる潤滑剤供給路66が形成されている(図2参照)。この潤滑剤供給路66は入力側保持部材18の一箇所にしか形成されていないが、オイル溜め64が潤滑剤供給路66の開放端と常時接続されるようにリング状に形成されているので、潤滑剤供給路66は入力側保持部材18の回転位置に関わりなく圧送される潤滑剤の供給を受けることができる。
本実施形態に示すように、出力軸30を任意に偏心させる場合、入力軸側と出力軸側は、入力側回転ローラ22とリング部材24と出力側回転ローラ36とが接触しているのみで、その他は分離している。本実施形態においては、入力側保持部材18に供給された潤滑剤を出力側保持部材34側に供給するために、回転軸線方向に離間配置される入力側保持部材18の入力側プレート26と出力側保持部材34の出力側プレート38の対面する周縁部をリング状のシール部材68でシールし、潤滑剤供給路70を形成している。このシール部材68は、入力側保持部材18と出力側保持部材34が位相変更時にそれぞれ異なる回転速度で回転するため、耐摩耗性が高い部材、例えば、バネ鋼で形成されることが望ましい。
また、本実施形態においては、入力側保持部材18と実質的に一体化されている入力側プレート26は、入力側回転ローラ22の一端側を支持し、その支持端面26aを潤滑剤供給路70に開放している。同様に、出力側保持部材34と実質的に一体化されている出力側プレート38は、出力側回転ローラ36の一端側を支持し、その支持端面38aを潤滑剤供給路70に開放している。従って、潤滑剤供給路66,70を介して圧送されてくる潤滑剤は、入力側回転ローラ22はもとより、出力側回転ローラ36にも十分に供給される。前述したように、対面する入力側保持部材18の入力側プレート26と出力側保持部材34の出力側プレート38とシール部材68で囲まれた領域が潤滑剤供給路70となるので、出力軸30の偏心状態に関わりなく、出力軸30側の回転部材部分に、複雑な供給路を伴うことなく、良好な潤滑剤供給を行うことができる。
上述したように、入力側プレート26、出力側プレート38の支持端面26a、38aを潤滑剤供給路70に開放することにより、入力側回転ローラ22、出力側回転ローラ36の回転部分に潤滑剤を供給することができるが、図1、図2に示すように、入力側回転ローラ22、出力側回転ローラ36に貫通孔72を形成することにより、潤滑剤供給路70に臨んでいない側にも潤滑剤を供給することが可能になり、より効率的な回転部材への潤滑剤供給を行うことができる。
もちろん、潤滑剤は圧送ポンプ62により圧送されているので、入力側回転ローラ22、出力側回転ローラ36の貫通孔72を形成しなくても十分な潤滑剤供給を行うことができることはいうまでもない。
図3には、出力側回転ローラ36(入力側回転ローラ22)に形成可能な貫通孔の別の例を示している。図3における貫通孔74は螺旋構造を呈している。螺旋構造の形成方法は任意であるが、例えば、図3に示すように、大径の貫通孔76をまず形成し、その内壁面に螺旋溝76aを形成し、貫通孔76より僅かに小径のシャフト78を挿入し固定することにより、容易に出力側回転ローラ36の内部に螺旋構造を形成することができる。図3の場合、出力側回転ローラ36が回転矢印で示すように紙面下側から上側に向かって回転する場合、螺延溝が紙面左上方に向くように形成される。この場合、図3に示す出力側回転ローラ36の右側が潤滑剤供給路70に臨んでいるとすると、出力側回転ローラ36が回転矢印方向に回転することにより、潤滑剤供給路70から潤滑剤を汲み上げ、左方向に常時搬送する搬送力を発生することになる。従って、出力側回転ローラ36の左側へ潤滑剤をより効率的に搬送することが可能になる。この場合、圧送ポンプ62の能力を低減し小型化することも可能となり、ランニングコストの抑制にも寄与することができる。
なお、本実施形態においては、従来、潤滑剤の供給が困難であった出力側回転ローラ36部分に潤滑剤を供給することを主目的としているが、もちろん、実施形態で示すように、入力側回転ローラ22にも同様に、潤滑剤を供給することができる。また、高速回転する入力軸20を支持するベアリング16及び出力軸30を支持するベアリング32にも潤滑剤を供給することが望ましい。この場合、例えば、ベアリング16へは、潤滑剤供給路66から直接供給路を引き込むことにより供給することができる。また、ベアリング32には、潤滑剤供給路70から供給路を引き込むことにより供給することができる。いずれの場合も、潤滑剤は、圧送ポンプ62により圧送されているので、良好に供給を行うことができる。もちろん、必要に応じて、他の部分にも潤滑剤供給路66,70等から適宜潤滑剤の供給を行い、良好な潤滑効果を得ることができる。
なお、図1に示す構成は一例であり、入力側保持部材18と出力側保持部材34が回転軸線方向に離間配置されると共に、その離間空間部に、少なくとも出力側回転ローラ36に潤滑剤を供給する潤滑剤供給路70を有する構成であれば、潤滑剤供給路66の形成位置や他の構成は適宜変更可能であり、本実施形態と同様な効果を得ることができる。
10 主軸ヘッド、12 スピンドルケース、14 主軸モータ、16,32,40 ベアリング、18 入力側保持部材、20 入力軸、22 入力側回転ローラ、24 リング部材、26 入力側プレート、26a,38a 支持端面、28 カッター、30 出力軸、34 出力側保持部材、36 出力側回転ローラ、38 出力側プレート、42 保持体、44 差動機構、46 位相変更用モータ、48 公転用モータ、52 入力ギア、54 出力ギア、56 中間ギア、58 アイドルギア、60 潤滑剤タンク、62 圧送ポンプ、64 オイル溜め、64a,64b オイルシール、66,70 潤滑剤供給路、68 シール部材、72,74,76 貫通孔、76a 螺旋溝、78 シャフト。
Claims (5)
- 入力回転部材の回転軸線に対して、その回転軸線を任意に偏心し前記入力回転部材の回転軸線の周りを公転可能であると共に自転可能な出力回転部材に、前記入力回転部材の回転動力を伝達する回転動力伝達装置であって、
前記入力回転部材及び出力回転部材の外周側に配置され、前記入力回転部材及び出力回転部材の回転軸線に対し偏心した回転軸線を中心に回転するリング部材と、
前記入力側回転部材を自転自在に支持すると共に、入力側回転部材の外周部と前記リング部材の内周部と係合しトルク伝達を行う複数の入力側中間回転部材を保持する入力側保持部材と、
前記出力側回転部材を自転自在に支持すると共に、出力側回転部材の外周部と前記リング部材の内周部と係合しトルク伝達を行う複数の出力側中間回転部材を保持する出力側保持部材と、
前記入力側中間回転部材と出力側中間回転部材との相対的な位相を変化させて入力回転部材に対し出力回転部材を偏心させる位相変更機構と、
を含み、
前記入力側保持部材と出力側保持部材は、回転軸線方向に離間配置されると共に、その離間空間部に、少なくとも前記出力側中間回転部材に潤滑剤を供給する潤滑剤供給路を形成することを特徴とする回転動力伝達装置。 - 請求項1記載の装置において、
前記潤滑剤供給路は、
前記入力側保持部材と出力側保持部材の対面する周縁部をシール部材で接続して形成することを特徴とする回転動力伝達装置。 - 請求項1または請求項2記載の装置において、
少なくとも前記出力側中間回転部材は前記潤滑剤供給路に通じた貫通孔を有し、潤滑剤を出力側中間回転部材の他端側にも供給することを特徴とする回転動力伝達装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の装置において、
前記潤滑剤供給路に供給される潤滑剤は、圧送されていることを特徴とする回転動力伝達装置。 - 請求項3または請求項4記載の装置において、
前記貫通孔は、螺旋構造を呈していることを特徴とする回転動力伝達装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20060407 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Effective date: 20061215 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 |