JP2005126363A - イミダゾール−4,5−ジカルボン酸モノエステルの製造方法 - Google Patents

イミダゾール−4,5−ジカルボン酸モノエステルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 農薬、医薬品および写真用素材およびこれらの合成中間体等として有用なイミダゾール-4,5-ジカルボン酸モノエステルの簡便且つ効率的な製造法を提供すること。
【解決手段】 下記一般式(2)で表される化合物を塩基性条件下加水分解して、下記一般式(3)で表される化合物とし、さらに該一般式(3)で表される化合物から−C(R3)(R4)(R5)基を脱離することを特徴とする下記一般式(1)で表されるイミダゾール−4,5−ジカルボン酸モノエステルの製造方法。
【化1】
Figure 2005126363

一般式(1)〜(3)中、R1はそれぞれ独立にアルキル基またはアリール基を表し、R2は水素原子または置換基を表し、R3、R4、R5はそれぞれ独立に環状基を表す。
【選択図】 なし

Description

本発明は、農薬、医薬品および写真用素材およびこれらの合成中間体等として有用なイミダゾール−4,5−ジカルボン酸モノエステルの製造法に関する。
イミダゾール−4,5−ジカルボン酸モノエステルの製造法としては、例えば、イミダゾール−4,5−ジカルボン酸エステルをアルカリ加水分解する方法(例えば非特許文献1参照)が知られているが、イミダゾール−4,5−ジカルボン酸の副生を避けることができず、反応混合物から所望のイミダゾール−4,5−ジカルボン酸モノエステル(またはその塩)のみを高純度で取り出すことは極めて困難であった。また、イミダゾール−4,5−ジカルボン酸をできるだけ生成させない方法として5,10−ジオキソ−5H,10H−ジイミダゾ[1,5-a:1’,5’-d]ピラジン−1,6−ジカルボン酸2水和物にアルコールを作用させる方法(例えば非特許文献2参照)が知られているが、(i)2水和物の影響で原料の5,10−ジオキソ−5H,10H−ジイミダゾ[1,5-a:1’,5’-d]ピラジン−1,6−ジカルボン酸が不安定で取り扱いが困難、(ii)2水和物の影響でイミダゾール−4,5−ジカルボン酸が若干副生する、(iii)イミダゾール−4,5−ジカルボン酸モノエステルの収率は必ずしも高くない等の問題があった。
Metody Polucheniya Khimicheskikh Reaktivov i Preparatov (1966), No.14 40-4. ジャーナル オブ ヘテロサイクリック ケミストリー(J.Heterocyclic Chem.) 22巻、413ページ、1985年
本発明の目的は、農薬、医薬品および写真用素材およびこれらの合成中間体等として有用なイミダゾール−4,5−ジカルボン酸モノエステルの簡便且つ効率的な製造法を提供することにある。
鋭意検討を重ねた結果、本発明の目的は下記(I)〜(III)により達成された。
(I) 下記一般式(2)で表される化合物を塩基性条件下加水分解して、下記一般式(3)で表される化合物とし、さらに該一般式(3)で表される化合物から−C(R3)(R4)(R5)基を脱離することを特徴とする下記一般式(1)で表されるイミダゾール−4,5−ジカルボン酸モノエステルの製造方法。
Figure 2005126363
一般式(1)〜(3)中、R1はそれぞれ独立にアルキル基またはアリール基を表し、R2は水素原子または置換基を表し、R3、R4、R5はそれぞれ独立に環状基を表す。
(II) 前記一般式(1)〜(3)においてR3、R4、R5がフェニル基であることを特徴とする前記(I)に記載のイミダゾール−4,5−ジカルボン酸モノエステルの製造方法。
(III) 前記一般式(1)〜(3)においてR1がメチル基であることを特徴とする前記(I)または(II)に記載のイミダゾール−4,5−ジカルボン酸モノメチルエステルの製造方法。
本発明によれば高純度なイミダゾール−4,5−ジカルボン酸モノエステル類を収率良く製造することができる。
以下に本発明の製造法について詳細に説明する。先ず、本発明の一般式で表される化合物について説明する。
一般式(2)において、R1はそれぞれ独立にアルキル基またはアリール基を表す。R1で表されるアルキル基は好ましくは炭素数1〜15、より好ましくは1〜4であり、直鎖状でも分岐鎖状でも環状であってもよく、また、置換基を有していても無置換でもよく、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル等が挙げられる。R1で表されるアリール基は、好ましくは炭素数6〜15であり、置換基を有していても無置換でもよく、例えばフェニル基、ナフチル基が挙げられる。
1で表されるアルキル基およびアリール基の置換基の例としては、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子)、アルキル基(例えばメチル、エチル)、アリール基(例えばフェニル、ナフチル)、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボニル)、置換又は無置換のカルバモイル基(例えばカルバモイル、N−フェニルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル)、アシル基(例えばアセチル、ベンゾイル)、ニトロ基、置換または無置換のアミノ基(例えばアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ)、アシルアミノ基(例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノ)、スルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミド)、イミド基(例えばスクシンイミド、フタルイミド)、イミノ基(例えばベンジリデンアミノ)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(例えばメトキシ)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ)、アルキルスルホニルオキシ基(例えばメタンスルホニルオキシ)、アリールスルホニルオキシ基(例えばベンゼンスルホニルオキシ)、スルホ基、置換または無置換のスルファモイル基(例えばスルファモイル、N−フェニルスルファモイル)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ)、アルキルスルホニル基(例えばメタンスルホニル)、アリールスルホニル基(例えばベンゼンスルホニル)、ヘテロ環類などを挙げることができる。また、置換基は更に置換されていてもよく、置換基が複数ある場合は、同じでも異なってもよい。以下同様の意味で置換基を用いる。
好ましくはR1は炭素数1〜8の無置換のアルキル基であり、炭素数1〜4の無置換のアルキル基が特に好ましい。
一般式(2)においてR2は水素原子または置換基(上記と同義)であり、好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基であり、水素原子が特に好ましい。
一般式(2)においてR3、R4、R5はそれぞれ独立に環状基を表す。これらの環状基は置換基を有していても無置換であってもよく、単環でも複素環でもよい。また、R3、R4、R5は、互いに結合して環を形成してもよい。環状基の例としては、芳香族炭化水素基、非芳香族環状炭化水素基などが挙げられる。置換基の例としては、上記R1が有する置換基が挙げられる。ここで、芳香族炭化水素基としては、例えば炭素数6〜15のアリール基(例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−インデニル、2−アンスリル)および環集合芳香族炭化水素基(前記のアリールが2個以上(好ましくは2または3個)単結合で直結した基であり、例えばビフェニリル、ナフチルーフェニル)などが挙げられる。また、非芳香族環状炭化水素基としては、例えば炭素数3〜8のシクロアルキル基(例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル)、炭素数3〜8のシクロアルケニル基(例えばシクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル)などが挙げられる。R3、R4およびR5で示される環状基は、互いに異なっていてもよいが、同じ基であることが、出発物質のコストを下げる観点から好ましい。R3、R4およびR5で示される環状基は、好ましくは芳香族炭化水素基であり、より好ましくは無置換の芳香族炭化水素基でありフェニル基が特に好ましい。一般式(3)におけるR1〜R5および一般式(1)におけるR1、R2はそれぞれ上記と同義である。
本発明の製造法で用いられる一般式(2)、一般式(3)および製造することのできる一般式(1)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2005126363
Figure 2005126363
Figure 2005126363
Figure 2005126363
Figure 2005126363
Figure 2005126363
Figure 2005126363
Figure 2005126363
次に本発明の製造法における各工程の内容について詳しく説明する。
第1工程[一般式(2)→ 一般式(3)]の説明
本工程は一般式(2)で表される化合物を塩基性条件下加水分解して一般式(3)で表される化合物に変換する工程である。本工程の溶媒としては水だけでもよいが、共溶媒としてアルコール類[特にR1に対応するアルコール(R1OH)が好ましい]、エーテル類(例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン)、アミド類(例えばN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド)、ハロゲン化炭化水素類(例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン)、炭化水素類(例えばヘキサン、トルエン)、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の有機溶媒およびこれらの有機溶媒の2種類以上を適宜混合したものを用いてもよい。共溶媒としてはテトラヒドロフランおよびR1OHで表されるアルコールが特に好ましい。
本工程で用いる塩基としては、無機塩基(例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム)および有機塩基(例えばピリジン、トリエチルアミン、ジイソブチルエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2.]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン)いずれでもよいが、好ましくは無機塩基であり、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムが特に好ましい。
本工程で用いる塩基の使用量の好ましい範囲は、一般式(2)で表される化合物に対し、0.5〜5当量であり、より好ましくは0.8〜2当量であり、0.9〜1.2当量が特に好ましい。また、本工程の好ましい温度範囲は、−50〜100℃であり、より好ましくは−20〜50℃であり、0〜40℃が特に好ましい。
本工程で用いる塩基の添加方法は、滴下での添加が好ましい。滴下時間の好ましい範囲は、5分ないし5時間であり、より好ましくは30分ないし3時間であり、50分ないし2時間が特に好ましい。
尚、一般式(2)で表される化合物は市販または公知の方法(例えばJ. Chem. Soc. ;1945;229、J. Med. Chem., 20(9), 1189-93;1977、J. Med. Chem., 32(1), 119-27;1989、J. Fluorine Chem., 106(2), 189-197;2000、等)で合成することのできるイミダゾール−4,5−ジカルボン酸ジエステル類と下記一般式[式中、R3,R4,R5は上記と同義を表し、Yはハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルキルスルホニルオキシ基(例えばメタンスルホニルオキシ)およびアリールスルホニルオキシ基(例えばp-トルエンスルホニルオキシ)を表す。]で表される化合物とを塩基性条件下反応させることにより容易に得ることができる。
Figure 2005126363
第2工程[一般式(3)→ 一般式(1)]の説明
第2工程に先立ち、第1工程において得られる一般式(3)で表される化合物は、公知の手段、例えば、溶媒抽出、液性変換、転溶、晶析、再結晶、クロマトグラフィーなどによって単離精製することができる。例えば、一般式(3)においてR1がメチル基、R2が水素原子、R3、R4、R5がフェニル基で表される化合物で、共溶媒としてテトラヒドロフランおよびメタノールを用いた場合、以下の簡便な晶析操作により純度低下を招く1H−イミダゾール−4,5−ジカルボン酸を殆ど含有することなく、高収率で結晶として単離することができる。以下に本晶析方法について説明する。
本晶析方法において、反応終了後、(a)共溶媒留去、(b)酸の添加、(c)水の添加の操作を行うことにより反応液より直接結晶として単離することができる。ここで、(b)酸の添加に用いることができる酸としては塩酸、硫酸、硝酸、りん酸などが挙げられるが、その後の処理の簡便さから塩酸がより好ましい。例えば、酸として塩酸を用いた場合における晶析方法について説明する。操作(a)、(b)、(c)の操作順序は順不同でもよいが、効率よく結晶を得るためには操作(a)、(b-1)、(c)、(b-2)の操作順序がより好ましい。より好ましい操作順序における各々の操作について以下に詳しく説明する。操作(a)において、反応終了後、反応液を留去することが好ましく、減圧留去による方法がより好ましい。留去量の好ましい範囲は、用いた共溶媒量に対して40〜70%に相当する量であり、より好ましくは60〜70%であり、63〜65%に相当する量が特に好ましい。操作(b-1)において、共溶媒留去後、塩酸を添加することにより結晶を析出できる。塩酸の添加は滴下での添加が好ましい。滴下時間の好ましい範囲は、5分ないし5時間であり、より好ましくは5分ないし3時間であり、5分ないし1時間が特に好ましい。操作(b-1)で用いる塩酸の使用量の好ましい範囲は、本第1工程で用いた塩基に対し0.4〜1当量であり、より好ましくは0.45〜0.8当量であり、0.45〜0.55当量が特に好ましい。操作(b-1)の好ましい温度範囲は、−30〜40℃であり、より好ましくは−10〜30℃であり、0〜20℃が特に好ましい。操作(c)における好ましい水の使用量は反応系に残存する共溶媒容量に対し、1〜20倍容量であり、より好ましくは1〜10倍容量であり、1〜2倍容量が特に好ましい。但し、上記の好ましい水の使用量には第1工程の反応に用いた水容量および操作(b-1)、(b-2)で水で希釈した酸を用いた場合は、その水の使用量が含まれる。操作(c)の好ましい温度範囲は、操作(b-1)の好ましい温度範囲が適用される。操作(b-2)は反応液のpH調整操作であり、用いる塩酸の使用量は好ましいpHの範囲により決定される。好ましいpHの範囲は、pH3〜7であり、より好ましくはpH4〜6であり、pH5〜6が特に好ましい。操作(b-2)の好ましい温度範囲は、操作(b-1)の好ましい温度範囲が適用される。
本工程は一般式(3)で表される化合物を分解して一般式(1)で表される化合物に変換する工程である。本工程の分解反応(脱保護反応)は公知の方法、例えば、プロテクティブ グループ イン オーガニック シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、JohnWiley and Sons刊(1980)に記載の方法などに準じて行うことができる。このような方法としては、例えば、酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N-メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウム、トリメチルシリルヨージド、などを使用する方法、還元法などが挙げられるが、酸を用いる方法が特に好ましい。
本工程で用いることのできる酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、りん酸、有機カルボン酸(例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸)、有機スルホン酸(メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸)などが挙げられる。また、溶媒としては、アルコール類[特にR1に対応するアルコール(R1OH)が好ましい]、エーテル類(例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン)、アミド類(例えばN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド)、ハロゲン化炭化水素類(例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン)、炭化水素類(例えばヘキサン、トルエン)、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の有機溶媒、水、上記酸およびこれらの混合溶媒が挙げられる。本工程の本工程の好ましい温度範囲は、−20〜150℃であり、より好ましくは0〜100℃であり、20〜50℃が特に好ましい。
反応時間は、通常5分ないし5時間、好ましくは5分ないし2時間である。
以下に実施例を挙げて本発明の製造法を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<例示化合物(6)の合成>
下記合成経路により合成した。
Figure 2005126363
化合物(ii)の合成
50g(0.272mol)の化合物(i)を500mlのN,N−ジメチルアセトアミドに加えた。40℃にてt−ブトキシナトリウム27.4g(0.286mol)を加えた後、55℃にて30分間攪拌した。25℃まで冷却し75.7g(0.272mol)のトリフェニルメチルクロリドを加え、40℃にて40分間攪拌した。その後、20℃まで冷却し350mlの冷水を35℃以下を保ちながら15分かけて滴下した。18℃で30分間攪拌した後、析出した結晶を濾別することにより104gの化合物(ii)を得た(収率89.7%)。
(実施例1)
化合物(iii)の合成
50g(0.117mol)の化合物(ii)を704mlのテトラヒドロフランに加えた。室温下、11.73ml(0.0117mol)の1N水酸化ナトリウムを加え、さらに235mlのメタノールを加えた。40℃にて20分間攪拌後、105.52ml(0.1053mol)の1N水酸化ナトリウムを1時間かけて滴下した。40℃にて1時間30分攪拌した後、水浴温度45℃にて602mlの反応溶媒を減圧留去した。反応内容物を15〜20℃まで冷却し58.6ml(0.0586mol)の1N塩酸を6分間で滴下し、結晶を析出させた。15〜20℃にて10分間攪拌した後、235mlの水を30分間かけて滴下した。20分間攪拌した後、38.2ml(0.0382mol)の1N塩酸を4分間で滴下し、15℃にて1時間30分攪拌した。析出した結晶を濾別し、冷却した315mlのメタノールと630mlの水の混合液で結晶を洗浄し41.92gの化合物(iii)を得た(収率86.7%)。
例示化合物(6)の合成
41g(0.0961mol)の化合物(iii)を330mlの酢酸に加えた。55℃にて50分間攪拌した後、20℃に冷却し1時間30分攪拌した。析出している結晶を濾別し、冷却したメタノールで結晶を洗浄し16.81gの粗結晶を得た。得られた粗結晶を150mlの酢酸エチルに加え、50℃にて30分間攪拌した後、20〜25℃にて2時間攪拌した。析出している結晶を濾別し11.02gの例示化合物(6)を得た(収率67.4%、mp 206〜219℃)。得られた結晶を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、例示化合物(6)の純度は99.95%であり、イミダゾール−4,5−ジカルボン酸は0.05%含まれているに過ぎなかった。
例示化合物(6)のNMRスペクトルを以下に示す。
NMRスペクトル(400MHz,DMSO,σ:ppm)
3.85(S,3H,-CH3),7.9(S,1H,イミダゾール2位 -H),13.2〜13.65(br,2H,イミダゾール1位 -H,-CO2H)
(実施例2)例示化合物(1)の合成
下記合成経路により合成した。
Figure 2005126363
出発原料に化合物(iv)を用いたことおよび化合物(vi)の合成において反応溶媒にエタノール/テトラヒドロフラン用いた以外は実施例1と同様の方法で例示化合物(1)を合成した。化合物(vi)から例示化合物(1)の合成収率は70%であった。得られた結晶を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、例示化合物(1)の純度は99.94%であり、イミダゾール−4,5−ジカルボン酸は0.06%含まれているに過ぎなかった。
例示化合物(1)のNMRスペクトルを以下に示す。
NMRスペクトル(400MHz,DMSO,σ:ppm)
1.31(t,3H,-CH3),4.29(q,2H,-CH2-),7.83(S,1H,イミダゾール2位 C-H)
(比較例1)例示化合物(6)の合成
下記合成経路により合成した。
Figure 2005126363
0.72g(0.0109mol)の水酸化カリウムを8mlのメタノールおよび8mlの水に溶解し、1g(0.0054mol)の化合物(i)を加え50℃にて3時間攪拌した。反応混合物を高速液体クロマトグラフィーで分析した結果、例示化合物(6) 65.8%,イミダゾール−4,5−ジカルボン酸 23.1%,化合物(i)11.1%の成分比率であった。反応液に15mlの水を加え、さらに濃塩酸(36%)を加え(反応液pH3)結晶を析出させた。結晶を濾別し、得られた結晶を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、例示化合物(6)5.9%,イミダゾール−4,5−ジカルボン酸 93.5%,化合物(i)0.6%の成分比率であった。一方、濾別後の濾液を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、例示化合物(6)52.1%,イミダゾール−4,5−ジカルボン酸41.7%、化合物(i)6.2%の成分比率であった。結果として高純度の例示化合物(6)を得ることはできなかった。

Claims (3)

  1. 下記一般式(2)で表される化合物を塩基性条件下加水分解して、下記一般式(3)で表される化合物とし、さらに該一般式(3)で表される化合物から−C(R3)(R4)(R5)基を脱離することを特徴とする下記一般式(1)で表されるイミダゾール−4,5−ジカルボン酸モノエステルの製造方法。
    Figure 2005126363
    一般式(1)〜(3)中、R1はそれぞれ独立にアルキル基またはアリール基を表し、R2は水素原子または置換基を表し、R3、R4、R5はそれぞれ独立に環状基を表す。
  2. 前記一般式(1)〜(3)においてR3、R4、R5がフェニル基であることを特徴とする請求項1に記載のイミダゾール−4,5−ジカルボン酸モノエステルの製造方法。
  3. 前記一般式(1)〜(3)においてR1がメチル基であることを特徴とする請求項1または2に記載のイミダゾール−4,5−ジカルボン酸モノメチルエステルの製造方法。
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