JP2005255596A - 3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルの製造方法 - Google Patents
3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルの製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】3,3,3-トリアルコキシプロピオン酸アルキルを工業的に実施しやすく、生産性が高く、かつ収率良く製造する方法を提供する。
【解決手段】下記一般式(I)で表される3,3−ジアルコキシアクリル酸アルキルをアルコール類と反応させる、下記一般式(II)で表わされる3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルの製造方法。
一般式(I)
(R1O)2C=CHCOOR2
一般式(II)
(R3O)3CCH2COOR2
(一般式(I)、(II)において、R1、R2およびR3は各々独立にアルキル基またはシクロアルキル基を表す。ここで複数のR1は互いに同一でも異なってもよく、また複数のR3は互いに同一でも異なってもよい。)
【選択図】なし
Description
本発明は写真用有用化合物、医薬品あるいは農薬などの合成中間体として有用な化合物である、3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルの製造方法に関する。
3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルの合成法に関しては、3−アルコキシ−3−イミノプロピオン酸アルキル塩酸塩をアルコールと反応させる方法が公知である(非特許文献1、非特許文献2)が、収率が低く、また、マロン酸ジエステルを副生し純度が低いなどの問題があった。このため、生産性が高く、収率よく、かつ簡便に3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルを製造する方法が求められていた。
「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(Journal of Medicinal Chemistry)」1991年,第34巻,p.2468−2473 「ヘテロサイクル(Heterocycles)」1996年,第43巻,p1981−1989
「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(Journal of Medicinal Chemistry)」1991年,第34巻,p.2468−2473 「ヘテロサイクル(Heterocycles)」1996年,第43巻,p1981−1989
生産性が高く、収率よく、かつ工業的に実施しやすい手法で3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルを製造する方法を提供する。
本発明者は、鋭意検討した結果、下記の手段で上記の課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1)下記一般式(I)で表される3,3−ジアルコキシアクリル酸アルキルをアルコール類と反応させることを特徴とする下記一般式(II)で表される3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルの製造方法。
一般式(I)
(R1O)2C=CHCOOR2
一般式(II)
(R3O)3CCH2COOR2
(一般式(I)、(II)において、R1、R2およびR3は各々独立にアルキル基またはシクロアルキル基を表す。ここで複数のR1は互いに同一であっても異なってもよく、複数のR3は互いに同一でも異なってもよい。)
(2)前記アルコール類が炭素数1〜4のアルコール類であることを特徴とする(1)に記載の製造方法。
(3)前記一般式(II)で表される3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルの製造に際して、反応後に水を生じない塩基を添加した後に前記目的化合物の取り出しを行うことを特徴とする(1)または(2)に記載の製造方法。
(1)下記一般式(I)で表される3,3−ジアルコキシアクリル酸アルキルをアルコール類と反応させることを特徴とする下記一般式(II)で表される3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルの製造方法。
一般式(I)
(R1O)2C=CHCOOR2
一般式(II)
(R3O)3CCH2COOR2
(一般式(I)、(II)において、R1、R2およびR3は各々独立にアルキル基またはシクロアルキル基を表す。ここで複数のR1は互いに同一であっても異なってもよく、複数のR3は互いに同一でも異なってもよい。)
(2)前記アルコール類が炭素数1〜4のアルコール類であることを特徴とする(1)に記載の製造方法。
(3)前記一般式(II)で表される3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルの製造に際して、反応後に水を生じない塩基を添加した後に前記目的化合物の取り出しを行うことを特徴とする(1)または(2)に記載の製造方法。
3,3−ジアルコキシアクリル酸アルキルとアルコール類を用いて、工業的に実施しやすく、生産性が高く、かつ収率良く3,3,3-トリアルコキシプロピオン酸アルキルを製造することができる。
以下に本発明について詳細に説明する。
最初に一般式(I)または一般式(II)で表される化合物を詳細に説明する。
一般式(I)、一般式(II)において、R1、R2およびR3は各々独立にアルキル基またはシクロアルキル基を表す。ここで、R1とR2、R2とR3は、それぞれ同一であっても異なっていても良い。また、複数のR1は互いに同一であっても異なってもよく、複数のR3は互いに同一であっても異なってもよい。R1、R2およびR3は全て同一であってもよい。
R1、R2およびR3におけるアルキル基としては、置換もしくは無置換の、直鎖もしくは分岐のアルキル基で、炭素数は、好ましく1〜18、より好ましくは1〜8、さらに好ましくは1〜4のアルキル基であり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチルが挙げられる。これらのアルキル基は、無置換の直鎖または分岐のアルキル基が好ましく、より好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基であり、さらに好ましくはメチル、エチル、n−プロピルであり、最も好ましくはエチルである。
R1、R2およびR3におけるシクロアルキル基としては、置換もしくは無置換のシクロアルキル基で、炭素数は、好ましくは3〜18、より好ましくは5〜12、さらに好ましくは5〜10である。
最初に一般式(I)または一般式(II)で表される化合物を詳細に説明する。
一般式(I)、一般式(II)において、R1、R2およびR3は各々独立にアルキル基またはシクロアルキル基を表す。ここで、R1とR2、R2とR3は、それぞれ同一であっても異なっていても良い。また、複数のR1は互いに同一であっても異なってもよく、複数のR3は互いに同一であっても異なってもよい。R1、R2およびR3は全て同一であってもよい。
R1、R2およびR3におけるアルキル基としては、置換もしくは無置換の、直鎖もしくは分岐のアルキル基で、炭素数は、好ましく1〜18、より好ましくは1〜8、さらに好ましくは1〜4のアルキル基であり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチルが挙げられる。これらのアルキル基は、無置換の直鎖または分岐のアルキル基が好ましく、より好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基であり、さらに好ましくはメチル、エチル、n−プロピルであり、最も好ましくはエチルである。
R1、R2およびR3におけるシクロアルキル基としては、置換もしくは無置換のシクロアルキル基で、炭素数は、好ましくは3〜18、より好ましくは5〜12、さらに好ましくは5〜10である。
R1、R2およびR3が置換アルキル基または置換シクロアルキル基である場合、これらの基上の置換基の例としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アルキルアミノ基、アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルまたはアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルまたはアリールスルフィニル基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールまたはヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基が挙げられる。
なお、上述の置換基はさらに置換基で置換されていてもよく、該置換基としては上述の基が挙げられる。
なお、上述の置換基はさらに置換基で置換されていてもよく、該置換基としては上述の基が挙げられる。
R1、R2およびR3は、シクロアルキル基よりもアルキル基の方が好ましい。
一般式(I)、一般式(II)において、R1、R3は複数存在するが、複数のR1は互いに同一の基であることが好ましく、複数のR3は互いに同一の基であることが好ましい。
次に本発明で使用する一般式(I) で表わされる化合物について具体例を挙げるが、本発明はこれら具体例に限定されるものではない。
一般式(I)、一般式(II)において、R1、R3は複数存在するが、複数のR1は互いに同一の基であることが好ましく、複数のR3は互いに同一の基であることが好ましい。
次に本発明で使用する一般式(I) で表わされる化合物について具体例を挙げるが、本発明はこれら具体例に限定されるものではない。
次に本発明の一般式(II) で表わされる化合物について具体例を挙げるが、本発明はこれら具体例に限定されるものではない。
次に、本発明で使用するアルコール類について説明する。
本発明で使用するアルコール類は、例えば、以下の一般式(III)で表すことができる。
一般式(III)
R3OH
一般式(III)において、R3は、一般式(I)におけるR1、一般式(II)におけるR3と同義であり、好ましい範囲も同じである。
本発明で使用するアルコール類は、前述のようにR3において説明した通り、炭素数1〜4のアルコール類が好ましい。
これらのアルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノールが挙げられる。
本発明で使用するアルコール類は含水率の低いものが好ましく、市販品をそのまま用いても良いし、モレキュラーシーブズや活性アルミナなどで脱水処理を行ったものを用いても良い。アルコールの含水率は好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下、もっとも好ましくは0.5質量%以下である。含水率が高い場合はエステル基が加水分解されてしまい収率が低下する。
本発明で使用するアルコール類は、例えば、以下の一般式(III)で表すことができる。
一般式(III)
R3OH
一般式(III)において、R3は、一般式(I)におけるR1、一般式(II)におけるR3と同義であり、好ましい範囲も同じである。
本発明で使用するアルコール類は、前述のようにR3において説明した通り、炭素数1〜4のアルコール類が好ましい。
これらのアルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノールが挙げられる。
本発明で使用するアルコール類は含水率の低いものが好ましく、市販品をそのまま用いても良いし、モレキュラーシーブズや活性アルミナなどで脱水処理を行ったものを用いても良い。アルコールの含水率は好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下、もっとも好ましくは0.5質量%以下である。含水率が高い場合はエステル基が加水分解されてしまい収率が低下する。
次に、本発明の製造方法を詳細に説明する。
本発明は、3,3−ジアルコキシアクリル酸アルキルをアルコール類と反応させることによって3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルを製造するものである。
本発明は、3,3−ジアルコキシアクリル酸アルキルをアルコール類と反応させることによって3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルを製造するものである。
本発明においては、アルコール類を過剰に用いることが好ましく、一般式(I)で表されるアクリル酸エステル1モルに対してアルコール類1モル〜20モル、好ましくはアルコール類1モル〜10モル、最も好ましくはアルコール類1モル〜5モル用いることが好ましい。
また、3,3−ジアルコキシアクリル酸アルキルとアルコール類との反応は、中性条件下で反応させることができるが、触媒量の酸を添加して反応を加速しても良い。この際用いられる酸としては塩化水素、塩化アンモニウム、ピリジン塩酸塩などの塩酸塩、硫酸、硫酸水素ナトリウム、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などのスルホン酸類、燐酸などのホスホン酸類、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸などの酢酸類、クロロトリメチルシランなどが利用可能である。
一般式(I)で表される化合物は対応するシアノ酢酸アルキルからpinner法と呼ばれる公知の方法によりイミダート塩酸塩を生成し、さらにこれをアルコール類と反応させて酸性条件下で蒸留することで容易に合成することができる。
本発明の反応は使用する原料のアルコール類を反応溶媒として使用(該アルコール類のみを溶媒に用いる)しても良いし、適当な溶媒に溶解または分散して行ってもよい。本発明の反応に用いることのできる溶媒としては、例えば、塩素系溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム)、芳香族系溶媒(例えば、ベンゼン、クロルベンゼン、トルエン)、アミド系溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン)、ニトリル系溶媒(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル)、エーテル系溶媒(例えば、エーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル)、エステル系溶媒(例えば、酢酸エチル、酢酸イソブチル)または炭化水素系溶媒(例えば、シクロヘキサン、ノルマルヘキサン)が挙げられる。
本反応の反応温度は0℃〜100℃の範囲で実施可能であり、好ましくは20℃〜70℃の範囲で実施でき、特に好ましくは20℃〜45℃の範囲で実施できる。
反応溶液から目的物を取り出す方法はどのような方法でも構わないが、本発明においては、特に以下の方法が好ましい。
本発明者の検討によれば、3,3−ジアルコキシアクリル酸アルキルはアルコールの存在下で3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルと平衡関係にある。このため、過剰のアルコール類の存在下では平衡は3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルに偏っているが、3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルを蒸留で取り出そうとすると低沸点のアルコールが先に留去されてしまう。このため、3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルが不安定になり収率良く取り出すことができない。
本発明者の検討によれば、3,3−ジアルコキシアクリル酸アルキルはアルコールの存在下で3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルと平衡関係にある。このため、過剰のアルコール類の存在下では平衡は3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルに偏っているが、3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルを蒸留で取り出そうとすると低沸点のアルコールが先に留去されてしまう。このため、3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルが不安定になり収率良く取り出すことができない。
そこで、さらに鋭意検討を行った結果、3,3−ジアルコキシアクリル酸アルキルと3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルとの平衡が塩基の存在下で著しく阻害されることを見出した。このため、3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルの取り出しに際して、反応液に塩基を添加した後に取り出すことが好ましい。使用する塩基は有機塩基であっても無機塩基であっても構わないが、水を生じない塩基が好ましい。これは、3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルは分子内にオルトエステル基およびエステル基を有しているために水を生じる塩基を用いるとオルトエステル基もしくはエステル部が加水分解されてしまい収率が低下するためである。
本発明に用いることのできる水を生じない塩基としては、例えば、アルコールの金属塩(例えば、アルカリ金属アルコラート、アルカリ土類金属アルコラートが挙げられ、具体的にはナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、マグネシウムエトキシドなど)、アミン類(例えば、アンモニア、トリエチルアミン)、アニリン類(例えば、ジエチルアニリン)、塩基性芳香族ヘテロ環類(例えば、ピリジン、イミダゾール)、酢酸化合物(例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム)などが挙げられる。
これらのうち、アルカリ金属アルコラート、アルカリ土類金属アルコラートが好ましく、さらにはアルコールの金属塩を用いる場合にはエステル部位とエステル交換を起こすため反応に用いるアルコールの金属塩を用いることが好ましい。
これらのうち、アルカリ金属アルコラート、アルカリ土類金属アルコラートが好ましく、さらにはアルコールの金属塩を用いる場合にはエステル部位とエステル交換を起こすため反応に用いるアルコールの金属塩を用いることが好ましい。
本発明で好ましく使用する塩基の添加量は一般式(I)で表わされる化合物の1モル当たり0.00001〜1モル、好ましくは0.0001〜0.1モル、さらに好ましくは0.005〜0.05モルの割合である。ここに示したモル数のアルカリを添加することによって反応液のpHは7.0〜13.0、好ましくは7.0〜10.0、さらに好ましくは7.0〜9.0となり、このpH範囲にて取り出すことが好ましい。
以下に、本発明の具体的合成例を挙げるが本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)3,3,3−トリエトキシプロピオン酸エチルの合成
3,3−ジエトキシアクリル酸エチル37.6gにエタノール18.4gを加え25℃にて12時間攪拌した。反応液にナトリウムエトキシド250mgを加えた後、蒸留(150〜160Pa、69〜72℃)によって3,3,3−トリエトキシプロピオン酸エチル20.0gを得た。収率85.1%。
1H−NMR(300MHz、CDCl3)δ1.21(9H,t,J=7.1Hz),1.26(3H,t,J=7.1Hz),2.83(2H,s),3.62(6H,q,J=7.1Hz),4.15(2H,q,J=7.1Hz)。
3,3−ジエトキシアクリル酸エチル37.6gにエタノール18.4gを加え25℃にて12時間攪拌した。反応液にナトリウムエトキシド250mgを加えた後、蒸留(150〜160Pa、69〜72℃)によって3,3,3−トリエトキシプロピオン酸エチル20.0gを得た。収率85.1%。
1H−NMR(300MHz、CDCl3)δ1.21(9H,t,J=7.1Hz),1.26(3H,t,J=7.1Hz),2.83(2H,s),3.62(6H,q,J=7.1Hz),4.15(2H,q,J=7.1Hz)。
上記のように、本発明の製造方法は、簡便で、生産性が高く、高収率であることがわかる。
(参考例)
3,3−ジエトキシアクリル酸エチル37.6gにエタノール18.4gを加え25℃にて12時間攪拌した。反応液をそのまま減圧蒸留したところ150〜160Paの減圧度で沸点82〜86℃の留分が36.0g得られ、これはNMR解析の結果3,3,3−トリエトキシプロピオン酸エチルと3,3−ジエトキシアクリル酸エチルの1:1混合物であった。なお、反応後の反応液中の目的物は、前記実施例と同じ量生成していたが、このように塩基を添加して蒸留を行わないと目的物の収率および純度が低くなることがわかる。
3,3−ジエトキシアクリル酸エチル37.6gにエタノール18.4gを加え25℃にて12時間攪拌した。反応液をそのまま減圧蒸留したところ150〜160Paの減圧度で沸点82〜86℃の留分が36.0g得られ、これはNMR解析の結果3,3,3−トリエトキシプロピオン酸エチルと3,3−ジエトキシアクリル酸エチルの1:1混合物であった。なお、反応後の反応液中の目的物は、前記実施例と同じ量生成していたが、このように塩基を添加して蒸留を行わないと目的物の収率および純度が低くなることがわかる。
Claims (3)
- 下記一般式(I)で表される3,3−ジアルコキシアクリル酸アルキルをアルコール類と反応させることを特徴とする下記一般式(II)で表される3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルの製造方法。
一般式(I)
(R1O)2C=CHCOOR2
一般式(II)
(R3O)3CCH2COOR2
(一般式(I)、(II)において、R1、R2およびR3は各々独立にアルキル基またはシクロアルキル基を表す。ここで複数のR1は互いに同一であっても異なってもよく、また複数のR3は互いに同一でも異なってもよい。) - 前記アルコール類が炭素数1〜4のアルコール類であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 前記一般式(II)で表される3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルの製造に際して、反応後に水を生じない塩基を添加した後に前記目的化合物の取り出しを行うことを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
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JP2004068006A JP2005255596A (ja) | 2004-03-10 | 2004-03-10 | 3,3,3−トリアルコキシプロピオン酸アルキルの製造方法 |
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