JP2005125720A - サーマルヘッド及びその識別方法、並びにサーマルプリンタ - Google Patents

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【課題】識別が容易で、しかも小型に維持することが可能なサーマルヘッド、並びにサーマルヘッドの識別方法を提供すること。
【解決手段】略同一幅、略同一厚みを有する複数の発熱抵抗体2を配列してなるサーマルヘッドにおいて、前記発熱抵抗体2の配列の一端側もしくは両端側より所定個数の発熱抵抗体2を、当該サーマルヘッドを識別するための識別用発熱抵抗体2aとし、該識別用発熱抵抗体2aの抵抗値を他の発熱抵抗体2bの最大抵抗値よりも大きく、もしくは最小抵抗値よりも小さく設定し、識別用発熱抵抗体2aの抵抗値情報でもって当該サーマルヘッドの種別を表示する。
【選択図】図2

Description

本発明は発熱抵抗体の熱を利用して印画を行うサーマルヘッド、並びにサーマルプリンタに関するものである。
従来より、ファクシミリやバーコードプリンタ等のプリンタ機構としてサーマルヘッドが用いられている。
かかる従来のサーマルヘッドは、例えば、基板上に複数の発熱抵抗体を直線状に配列するとともに、これら発熱抵抗体の発熱を制御するドライバーICを配設した構造を有しており、感熱紙等の記録媒体を発熱抵抗体上に搬送しながら、該発熱抵抗体をドライバーICの駆動によって個々に選択的に発熱させるとともに、その熱を記録媒体に伝達させることにより、所定の印画を形成する。
ところで、上述のサーマルヘッドは、組み込まれるプリンタの種類に応じて発熱抵抗体の平均抵抗値や発熱抵抗体の大きさ、印字幅等がそれぞれ異なっており、これらの条件に応じてプリンタ側より供給される電力や通電時間が異なることとなる。
そのため、概観が類似した複数種類のサーマルヘッドが混在している場合、これらのサーマルヘッドを品種毎に仕分けしなければならず、その作業が煩雑であった。
このような問題を解決すべく、例えば、下記特許文献1には、サーマルヘッドを識別すべく、発熱抵抗体以外に別途識別用の抵抗を複数設け、該複数の抵抗の形状を選択的に異ならせることにより、発熱抵抗体の抵抗値をコード化することが提案されている。
また下記特許文献2には、印字ヘッドの構成を識別するためのヘッド識別手段を基板上に設けることが提案されている。
特開平1−122451号公報 特開平7−237306号公報
しかしながら、特許文献1のようなサーマルヘッドでは、識別用の抵抗の形状によってサーマルヘッドの識別が容易になるものの、以前として目視によりサーマルヘッドを判別する必要がある課題があった。
また特許文献2においては、ヘッド識別手段を設けるための大きなスペースを基板上に設けなければならず、サーマルヘッドが大幅に大型化するおそれがある上に、ヘッド識別手段の具体的な構成は何ら提案されておらず、それ故、サーマルヘッドを小型に維持したままヘッド識別手段として機能しうる構成が求められていた。
本発明は上記課題に鑑み案出されたものであり、その目的は識別が容易で、しかも小型に維持することが可能なサーマルヘッド、並びにサーマルヘッドの識別方法を提供することにある。
本発明のサーマルヘッドは、略同一幅、略同一厚みを有する複数の発熱抵抗体を配列してなるサーマルヘッドにおいて、前記発熱抵抗体の配列の一端側もしくは両端側より所定個数の発熱抵抗体を、当該サーマルヘッドを識別するための識別用発熱抵抗体とし、該識別用発熱抵抗体の抵抗値を他の発熱抵抗体の最大抵抗値よりも大きく、もしくは最小抵抗値よりも小さく設定し、前記識別用発熱抵抗体の抵抗値情報でもって当該サーマルヘッドの種別を表示したことを特徴とする。
また本発明のサーマルプリンタは、上述のサーマルヘッドと、前記識別用発熱抵抗体への通電を制御するドライバーICと、前記識別用発熱抵抗体への通電状態からコード化された情報を読み取る読取手段と、を備えたことを特徴とする。
そして本発明のサーマルヘッドの識別方法は、上述のサーマルヘッドの識別用発熱抵抗体に対して通電し、その通電状態からコード化された情報を読み取り、該読み取った情報に基づいてサーマルヘッドを識別することを特徴とする。
本発明によれば、識別用発熱抵抗体に対して通電し、その通電状態から識別用発熱抵抗体の抵抗値を読み取ることでサーマルヘッドの種類を識別することができる。従って、目視によることなくサーマルヘッドの識別を簡単に行うことができる上、片側もしくは両側の数ドットの発熱抵抗体を用いて識別を行うため、サーマルヘッドを小型に維持することもできる。
しかも本発明によれば、識別用発熱抵抗体に対して通電することによりサーマルヘッドを識別できることから、サーマルヘッドをプリンタに組み込んだ状態においてサーマルヘッドの識別が可能である。従って、誤って異なる種類のサーマルヘッドをプリンタに組み込んでしまった場合でも、識別結果を出力させることによってすぐに誤りに気づくことができるというメリットもある。
以下、本発明を添付図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明のサーマルヘッドの平面図、図2は図1の要部拡大平面図であり、図1に示すサーマルヘッドは基板1上に複数の発熱抵抗体2や電極配線3、ドライバーIC4を設け、発熱抵抗体2や電極配線3を保護膜5で被覆した構成を有している。
基板1は、アルミナセラミックス等の絶縁材料や、表面に酸化膜が被着された単結晶シリコン等、種々の材料により長方形状に形成されており、その上面で発熱抵抗体2や電極配線3、ドライバーIC4、保護膜5を支持する支持母材として機能する。
このような基板1は、アルミナセラミックスから成る場合、例えば、アルミナ、シリカ、マグネシア等のセラミックス原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加・混合して泥漿状と成すとともに、これを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等を採用することによってセラミックグリーンシートを得、しかる後、該グリーンシートを所定形状に打ち抜き加工した上、これを高温(約1600℃)で焼成することによって製作される。
また、基板1上にグレーズ層を介して被着されている複数の発熱抵抗体2は、300dpi(dot per inch)の密度で直線状に被着・配列されており、その片側もしくは両側から所定個数(例えば1個〜4個)の発熱抵抗体2を、当該サーマルヘッドを識別するための識別用発熱抵抗体2aとし、他の発熱抵抗体2bを印字用発熱抵抗体2bとしている。
これらの発熱抵抗体2は、各々がTaSiO系やTaSiNO系、TiSiO系、TiSiCO系、NbSiO系の電気抵抗材料から成る抵抗体層から成っており、識別用、印字用に関わらず全てが略等しい幅(平均値に対して±1.5μm以内)、厚み(平均値に対して±0.5μm以内)に設定されている。
そして印字用発熱抵抗体2bは、記録動作時、その両端に接続される電極配線3を介して電源電力が印加されると、ジュール発熱を起こし、感熱紙などの記録媒体に印画を形成するのに必要な所定の温度(250℃〜400℃)になる。
一方、識別用発熱抵抗体2aは、サーマルヘッドを識別する際に、電極配線3を介して電力が印加されるようになっており、その印加電力による通電状態、例えば電流値によって抵抗値が算出され、該算出された抵抗値によってサーマルヘッドの種別情報が読み取られる。このため、サーマルヘッドの種類を識別することができ、目視によることなくサーマルヘッドの識別を簡単に行うことができる上、片側もしくは両側の数ドットの発熱抵抗体2を用いて識別を行うため、サーマルヘッドを小型に維持することもできる。
識別用発熱抵抗体2aの抵抗値は、印字用発熱抵抗体2bの中の最大抵抗値よりも大きい値、もしくは印字用発熱抵抗体2bの中の最小抵抗値よりも小さい値に設定されており、例えば、最大抵抗値よりも大きい場合を“1”、最小抵抗値よりも小さい場合を“0”というようにコード化される。また別の例として、最大抵抗値よりも100Ω以上大きい場合を“1”、1〜99Ω大きい場合を“0”とするコード化も考えられる。これらの場合、識別用発熱抵抗体2aを4個に設定すると、“1”と“0”を組み合わせて16種類のコード表示ができる。
また抵抗値のコード化は2進数に限られるものではなく、例えば、識別用発熱抵抗体2aの抵抗値が印字用発熱抵抗体2bの抵抗値の最大抵抗値よりも100以上大きい場合を“1”、1〜99Ω大きい場合を“2”、最小抵抗値よりも100以上小さい場合を“3”、最小抵抗値よりも1〜99Ω小さい場合を“0”とすれば、4進数表示できるので、2個の識別用発熱抵抗体2aで16種類のコードが表現できる。なお、発熱抵抗体2(少なくとも識別用発熱抵抗体2a)の抵抗値の調整は後述するパルストリミング法によって行われる。
一方、発熱抵抗体2の両端に接続される電極配線3は、アルミニウムや銅等の金属材料からなる金属層により所定パターンに形成されており、発熱抵抗体2の一端側では複数の発熱抵抗体2に共通に接続される共通電極配線3aとして、発熱抵抗体2の他端側では各発熱抵抗体2とドライバーIC4とを接続する個別電極配線3bとして機能する。
これまで述べたような発熱抵抗体2、電極配線3は、従来周知の薄膜形成技術、例えば、スパッタリング、フォトリソグラフィー技術、エッチング技術等を採用することによって製作される。具体的には、まずTaSiO等の抵抗材料とアルミニウム等の金属材料を従来周知のスパッタリングにより基板1上に順次積層させることによって抵抗体層及び金属層からなる積層体を形成し、これを従来周知のフォトリソグラフィー技術及びエッチング技術にて微細加工することで発熱抵抗体2や電極配線3が形成される。このとき、発熱抵抗体2は識別用、印字用に関わらず略等しい幅、厚みを有しているため、フォトマスク等のパターンが複雑化することがないというメリットがある。
また発熱抵抗体2への通電を制御するドライバーIC4は、シリコン基板の一主面上にシフトレジスタ、ラッチ、スイッチング素子、入力端子、出力端子等を高密度に集積した集積回路を有しており、識別用発熱抵抗体2aを含む全ての発熱抵抗体2に対して電極配線3を介して電気的に接続されている。
このドライバーIC4は、クロック信号に同期させながら外部からの印画データを入力端子を介してシフトレジスタに入力するとともに、該入力された印画データをラッチ信号のタイミングでラッチに格納し、ストローブ信号がスイッチング素子に入力される間、ラッチ内の印画データに基づいて発熱抵抗体2への通電を行う。
発熱抵抗体2への通電は、印画動作時では印字用発熱抵抗体2bに対して行い、サーマルヘッド識別時では識別用発熱抵抗体2aに対して行うが、これらの発熱抵抗体2aの抵抗値を正確に測定するため、識別用発熱抵抗体2aへの通電では、各識別用発熱抵抗体2aに対して個々に通電することが好ましい。
なお、上述のドライバーIC4は、従来周知の半導体製造技術を採用することにより製作され、得られたドライバーIC4は、従来周知のワイヤボンディング法、あるいは、フェースダウンボンディング法によって入出力端子と電極配線とを電気的に接続することにより基板上に実装される。
一方、上述の発熱抵抗体2や電極配線3上には保護膜5が被着されており、該保護膜5によって発熱抵抗体2や電極配線3が共通に被覆されている。
保護膜5は、発熱抵抗体2や電極配線3を大気中に含まれている水分等の接触による腐食や記録媒体の摺接による磨耗から保護するためのものであり、SiCやSiN系、SiO系、SiON系等の無機質材料やガラス等により3μm〜10μmの厚みに形成される。
この保護膜5は、印字用発熱抵抗体2bのみならず識別用発熱抵抗体2aをも被覆しているため、識別用発熱抵抗体2aの抵抗値が経時的に大きく変化することを抑制できるため、サーマルヘッドの製造後に長時間経た場合であっても、サーマルヘッドの識別が十分に可能である。
なお、保護膜5は、例えば従来周知の薄膜形成技術(スパッタリング法、蒸着法、CVD法など)、あるいは厚膜形成技術(スクリーン印刷法、ディスペンサー法など)によって形成され、例えば、薄膜形成技術のうちのスパッタリング法によってSiC系の保護膜を形成する場合、スパッタリング装置のチャンバー内に、炭素(C)及び珪素(Si)が混在する焼結体から成るターゲット材と、発熱抵抗体2及び電極配線3が形成された基板1とをそれぞれ配置させ、次に、前記チャンバー内にアルゴンガスを導入しながら前記ターゲット材と基板1との間に所定の電力を印加し、ターゲット材の構成材料をアルゴンでスパッタリングすることによってターゲット材の一部を基板1に対して被着させることによって形成される。
また厚膜形成技術のうちのスクリーン印刷法によってガラスからなる保護膜5を形成する場合、ガラス粉末を有機溶剤・溶媒に混合してペースト状と成すとともに、これをスクリーン印刷法によって基板上に塗布し、該塗布したガラスペーストを例えば400℃〜500℃の温度で約30分間焼成することによって形成される。
かくして上述したサーマルヘッドは、感熱紙等の記録媒体を発熱抵抗体2上に搬送しながら、外部からの印画データに基づいて複数の発熱抵抗体2を個々に選択的にジュール発熱させるとともに、その熱を発熱抵抗体2上の記録媒体に伝達させ、印画を形成することによってサーマルヘッドとして機能する。
そして、上述のようなサーマルヘッドが組み込まれるサーマルプリンタには、図3に示す如く、識別用発熱抵抗体2aへの通電状態からコード化された情報を読み取る読取手段Rが設けられる。
読取手段Rは、識別用発熱抵抗体2aに流れる電流値を測定する測定部6と、種々の演算を行う演算部7と、ROM8と、データ出力部9とで構成されている。この読取手段Rは、サーマルヘッドの識別を行う場合、ドライバーIC4の駆動によって識別用発熱抵抗体2aに対して所定の定電圧が印加されると、測定部6で識別用発熱抵抗体2aに流れる電流値を測定し、該測定した電流値に基づいて演算部7で識別用発熱抵抗体2aの抵抗値を算出する。そして、読取手段RのROM8に格納された“抵抗値とコード情報との換算データ”に基づいて算出した抵抗値を演算部7でコード化する(例えば“1”と“0”の情報にする)。コード化したデータは更に演算部7で変換されて第三者が認識可能な形(例えば10進数表示やアルファベット表示、文字表示など)でデータ出力部9(例えばプリンタのディスプレイパネル、あるいは記録紙)に出力される。
このため、識別用発熱抵抗体2aに対する通電状態から識別用発熱抵抗体2aの抵抗値を読み取ることでサーマルヘッドの種類を識別することができる。従って、目視によることなくサーマルヘッドの識別を簡単に行うことができる。しかも、片側もしくは両側の数ドットの発熱抵抗体2を用いて識別を行うため、サーマルヘッドを小型に維持することもできる。
また、サーマルヘッドをプリンタに組み込んだ状態においてサーマルヘッドの識別が可能であるため、誤って異なる種類のサーマルヘッドをプリンタに組み込んでしまった場合でも、識別結果を出力させることによってすぐに誤りに気づくことができるというメリットもある。
次に上述したサーマルヘッドの識別方法について図4のフローチャートを用いて説明する。
工程(1):まず、識別用発熱抵抗体2aの抵抗値がコード化された複数のサーマルヘッドを準備する。
識別用発熱抵抗体2aの抵抗値のコード化は、複数のサーマルヘッドを所定の条件(発熱抵抗体の数、発熱抵抗体の平均抵抗値など)を基準に複数種類(本実施形態においては4種類)に区分し、区分された種類毎にコードを定め(表1参照)、この表1に基づいて識別用発熱抵抗体2aの抵抗値を調整することで達成される。この識別用発熱抵抗体2aの抵抗値情報によってサーマルヘッドの種別表示ができる。
Figure 2005125720
かかる識別用発熱抵抗体2aの抵抗値調整は、パルストリミング法により行われる。パルストリミング法では、抵抗値補正幅に対応するトリミングパルスを識別用発熱抵抗体2aに印加して識別用発熱抵抗体2aの電気抵抗値を下降もしくは上昇させることによって識別用発熱抵抗体2aの電気抵抗値が調整され、例えば、識別用発熱抵抗体2aの抵抗値を下降させる場合は、識別用発熱抵抗体2aに対しパルス幅(通電時間)が比較的短く、振幅(電圧値)が比較的大きなトリミングパルスが用いられ、このようなトリミングパルスを識別用発熱抵抗体2aに印加することで抵抗材料を結晶化させ、識別用発熱抵抗体2aをアニールすることによって抵抗値の下降現象が起こる。
また、識別用発熱抵抗体2aの抵抗値を上昇させる場合は、識別用発熱抵抗体2aに対しパルス幅が比較的長く、振幅が比較的小さなトリミングパルスが用いられ、このようなトリミングパルスを識別用発熱抵抗体2aに印加することで識別用発熱抵抗体2aを形成する抵抗材料が大気中の酸素や識別用発熱抵抗体2a上に配される保護膜中の酸素等と結合し、表面に薄い酸化膜を形成することによって抵抗値の上昇現象が起こる。なお、保護膜中に酸素が入っていない場合、抵抗値を上昇させることが困難であるため、保護膜中に酸素を含有させておくことが好ましい。
そして、上述のトリミング作業を行なった後、トリミングを行なった識別用発熱抵抗体2aの抵抗値を再度測定し、その測定値が目標抵抗値に対して十分に近づいていない場合は、抵抗値が許容範囲に入るまで上述のトリミング作業を繰り返し行う。
以上のようなパルストリミング法にて抵抗値調整を行う場合、識別用発熱抵抗体2aの抵抗値を精度良く、且つ簡単に調整することができ、これによってサーマルヘッド及びサーマルプリンタの生産性を高く維持することもできる。
またこの場合、発熱抵抗体2をTaSiO系抵抗材料により形成し、且つTa含有率を50原子%〜60原子%に設定しておけば、識別用発熱抵抗体2aの電気抵抗値を従来周知のパルストリミング法にて調整する際、トリミングパルスを印加したときの抵抗値変動量が適度な大きさになり、パルストリミング法によってより細かな抵抗値調整がし易くなるという利点がある。
ここで、発熱抵抗体2内のTa含有率が60原子%よりも大きいと、トリミングパルスを印加したときの発熱抵抗体2の抵抗値変動が大きくなって細かな抵抗値調整が困難になる傾向があり、一方、発熱抵抗体2内のTa含有率が50原子%よりも小さいと、トリミングパルスを印加したときの発熱抵抗体2の抵抗値変動が小さいため、発熱抵抗体2の電気抵抗値を大きく変化させる場合に、抵抗値調整に長時間を要してしまう。従って、発熱抵抗体2を形成する抵抗材料中のTa含有率を50原子%〜60原子%に設定しておくことが好ましい。
工程(2):次に、コード化が完了した複数のサーマルヘッドのうちの一部をプリンタへ搭載し、識別用発熱抵抗体2aに対して通電を行い、通電状態によってコード化された情報を読み取る。
またコード情報の読取は、通常、識別用発熱抵抗体2aへの印加電力及び識別用発熱抵抗体2aに流れる電流値から識別用発熱抵抗体2aの抵抗値を算出し、該算出した抵抗値からコード情報へと変換する。
工程(3):コード化された情報を読み取った結果、サーマルヘッドが適切なプリンタに組み込まれているか否か判断する。
サーマルヘッドが適切なプリンタに搭載されている場合、データ表示部9には、その旨が表示されるので、そのまま印字を開始可能であることがわかる。
一方、サーマルヘッドが適切なプリンタに搭載されていない場合、データ表示部9にはエラーメッセージが表示されるため、それを見た作業者は当該サーマルヘッドをプリンタより取り外す。そして、取り出されたサーマルヘッドは別品種のプリンタに組み込まれる。
プリンタに搭載すべくサーマルヘッドが残っていれば、それらのサーマルヘッドについて順次上述の工程(2)、(3)を行う。そして全てのサーマルヘッドについて識別が完了する。
尚、本発明は上述した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良が可能である。
例えば、上述の実施形態において、各識別用発熱抵抗体2aに定電圧を印加した場合に識別用発熱抵抗体2aに流れる電流値から識別用発熱抵抗体2aの抵抗値を算出するようにしたが、これに代えて、各識別用発熱抵抗体2aに定電流を流し、識別用発熱抵抗体2aで生じる電圧降下の値から識別用発熱抵抗体2aの抵抗値を算出するようにしても良く、この場合、測定部6では電流値を測定するのではなく、電圧値を測定することとなる。
本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドの平面図である。 図1の要部拡大平面図である。 図1のサーマルヘッドを組み込んだサーマルプリンタの構成の一例を示す図である。 サーマルヘッドの識別方法を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1・・・基板
2・・・発熱抵抗体
2a・・・識別用発熱抵抗体
2b・・・印字用発熱抵抗体
3・・・電極配線
4・・・ドライバーIC
5・・・保護膜
6・・・電流測定部
7・・・演算部
8・・・ROM
9・・・データ出力部
T・・・サーマルヘッド
R・・・読取手段

Claims (3)

  1. 略同一幅、略同一厚みを有する複数の発熱抵抗体を配列してなるサーマルヘッドにおいて、
    前記発熱抵抗体の配列の一端側もしくは両端側より所定個数の発熱抵抗体を、当該サーマルヘッドを識別するための識別用発熱抵抗体とし、該識別用発熱抵抗体の抵抗値を他の発熱抵抗体の最大抵抗値よりも大きく、もしくは最小抵抗値よりも小さく設定し、前記識別用発熱抵抗体の抵抗値情報でもって当該サーマルヘッドの種別を表示したことを特徴とするサーマルヘッド。
  2. 請求項1に記載のサーマルヘッドと、前記識別用発熱抵抗体への通電を制御するドライバーICと、前記識別用発熱抵抗体への通電状態からコード化された情報を読み取る読取手段と、を備えたことを特徴とするサーマルプリンタ。
  3. 請求項1に記載のサーマルヘッドの識別用発熱抵抗体に対して通電し、その通電状態からコード化された情報を読み取り、該読み取った情報に基づいてサーマルヘッドを識別することを特徴とするサーマルヘッドの識別方法。
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