JP2005125630A - 磁気カードおよび磁気カードの真偽判別方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 磁気カードに設けた磁気バーコードのパターンと真正なコードパターンとを異ならせて、高いセキュリティ性と識別性を有すると共に、偽造防止効果を高くし、しかも、真正なコードパターンを安定して読み取ることができる磁気カードおよび磁気カードの真偽判別方法を提供する。
【解決手段】 基板2上に磁性体からなる磁気記録層3と、磁性体からなる磁気バーコード4を設けた磁気カード1であって、磁気バーコード4は、高い抗磁力を有する高磁気バー5と、この高磁気バーよりも低い抗磁力を有する低磁気バー6とを所定の順序で配列している。通常の状態では高磁気バー5と低磁気バー6に着磁してダミー磁気バーコードを構成し、真偽を判定するときには、低磁気バー6を消磁して高磁気バー5による正磁気バーコードのコードパターンと、予め記録された記憶パターンとを照合し、両パターンが一致したときに真正な磁気カードであることを判定する。
【選択図】 図1
【解決手段】 基板2上に磁性体からなる磁気記録層3と、磁性体からなる磁気バーコード4を設けた磁気カード1であって、磁気バーコード4は、高い抗磁力を有する高磁気バー5と、この高磁気バーよりも低い抗磁力を有する低磁気バー6とを所定の順序で配列している。通常の状態では高磁気バー5と低磁気バー6に着磁してダミー磁気バーコードを構成し、真偽を判定するときには、低磁気バー6を消磁して高磁気バー5による正磁気バーコードのコードパターンと、予め記録された記憶パターンとを照合し、両パターンが一致したときに真正な磁気カードであることを判定する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、磁気バーコードにより真偽を判別することができる磁気カードおよび磁気カードの真偽判別方法に関する。
近年、プリペイドカード等の磁気カードの偽造使用防止方法として、磁性面または印刷面に磁気バーコードを設けて、そのコードパターンを読み取ることにより真偽を判別する方式が普及している。この磁気カードは、比較的透磁率の高いフェライト材や金属磁性材を印刷等によって設けられた磁気バーコードを磁気ヘッドで読み取り、磁気ヘッドの出力信号からパターンを得て、このパターンを確認して、その真偽の判別を行っている。
上述した磁気カードに設けられた磁気バーコードは、セキュリティ対策として、磁気バーコードの表面に隠蔽層を設けて目視できないようにしている。ところが、磁気バーコードの僅かな凹凸が隠蔽層の表面に浮き出ることから、磁気バーコードのパターンを読み取ることができる場合がある。また、凹凸が出ない場合には、磁気ヘッドによって読み取ることができる。このため、偽造しようとする磁気カードに、上記磁気バーコードと同じパターンの磁気バーコードを設けることにより、比較的容易に偽造磁気カードを製作することが可能となる。
このような偽造磁気カードを防止するために、従来から各種の対策が提案されている。例えば、特開平8−63564号公報(特許文献1)には、偽造防止対策の一例が開示されている。すなわち、磁気カードには、支持体である基板上に磁性体からなる磁気記録層が設けられ、さらに、磁性面または印刷面上に磁気バーコードが設けられている。この磁気バーコードの粉末磁性材料としては、粉末の長軸と短軸の比が4:1以上の偏平状の高透磁率金属磁性材料が用いられる。そして、この磁気バーコードを読み取る磁気ヘッドのバイアス電流を変化させることにより、磁気ヘッドから大小の出力値が異なる磁気バーコードの出力を得ると共に、磁気ヘッドから得られる出力波形を2種類のスライスレベルで比較することによって、2種類以上に認識させてセキュリティを高めるようにしている。
しかし、上記磁気バーコードから2種類以上のコードパターンを認識するために、磁気バーコードを認識するための回路として、磁気ヘッドのバイアス電流を変化させる回路、および、2種類のスライスレベルを形成して出力波形と比較する回路が必要であり、必然的に回路構成が複雑になることから、コストアップの原因となっていた。また、磁気バーコードに用いられる金属磁性材料の透磁率や、磁気ヘッドから出力される出力波形は、比較的温度変化が大きいことから、温度によって出力値が変化する。しかも、金属磁性材料が減磁することもあり、このため、磁気ヘッドから得られる出力波形を2種類のスライスレベルで比較するときに、温度変化や減磁の影響を受けて誤った認識を行う問題がある。また、磁気バーコードの僅かな凹凸を読み取ることによって、比較的容易に偽造磁気カードを製作することが可能となる。
本発明が解決しようとする課題は、磁気カードに設けた磁気バーコードのパターンと真正なコードパターンとを異ならせて、高いセキュリティ性と識別性を有すると共に、偽造防止効果を高くし、しかも、真正なコードパターンを安定して読み取ることができる磁気カードおよび磁気カードの真偽判別方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、基板上に磁性体からなる磁気記録層と、磁性体からなる磁気バーコードを設けた磁気カードであって、前記磁気バーコードは、高い抗磁力を有する高磁気バーと、この高磁気バーよりも低い抗磁力を有する低磁気バーとを所定の順序で配列されたことを要旨とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記高磁気バーは、前記磁気記録層とほぼ同じ高い抗磁力を有することを要旨とする。
さらに、請求項3に記載の発明は、前記低磁気バーは、複数の抗磁力を有する複数の低磁気バーに構成したことを要旨とする。
さらにまた、請求項4に記載の発明は、高い抗磁力を有する高磁気バーと、この高磁気バーよりも低い抗磁力を有する低磁気バーとを所定の順序で配列された磁気バーコードを設けた磁気カードと、この磁気カードの前記磁気バーコードを読み取る磁気ヘッドと、前記低磁気バーを消磁または減磁する消去ヘッドとを少なくとも備え、
前記磁気バーコードは、高磁気バーと低磁気バーとが同等に磁化されたダミー磁気バーコードと、前記低磁気バーを前記消去ヘッドにより消磁または減磁することにより高磁気バーによって構成される正磁気バーコードとの形態を有し、
前記磁気ヘッドにより読み取られた前記正磁気バーコードの出力パターンと、予め記憶された記憶パターンとの一致を照合して真偽を判定することを要旨とする。
前記磁気バーコードは、高磁気バーと低磁気バーとが同等に磁化されたダミー磁気バーコードと、前記低磁気バーを前記消去ヘッドにより消磁または減磁することにより高磁気バーによって構成される正磁気バーコードとの形態を有し、
前記磁気ヘッドにより読み取られた前記正磁気バーコードの出力パターンと、予め記憶された記憶パターンとの一致を照合して真偽を判定することを要旨とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記磁気バーコードの低磁気バーは、真偽を判定するモード状態のときに消磁または減磁され、前記磁気記録層に対する記録再生モード終了後に再び着磁して前記ダミー磁気バーコードに変換することを要旨とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記正磁気バーコードの記憶パターンは、前記磁気記録層に磁気記録されていることを要旨とする。
また、請求項7に記載の発明は、前記正磁気バーコードの記憶パターンは、前記磁気記録層に磁気記録された暗号コードに基づいて形成されることを要旨とする。
また、請求項8に記載の発明は、前記磁気バーは、高磁気バーと複数の低磁気バーとが同等に磁化されたダミー磁気バーコードと、前記低磁気バーを中間の消磁力により消磁または減磁することにより、前記高磁気バーと残された低磁気バーによって構成される複数の正磁気バーコードとの形態を有し、前記磁気ヘッドにより読み取られた複数の前記正磁気バーコードの出力パターンと、予め記憶された複数の記憶パターンとの一致を照合して真偽を判定することを要旨とする。
本発明によれば、磁気カードに設けた磁気バーコードが、高い抗磁力を有する高磁気バーと、この高磁気バーよりも低い抗磁力を有する低磁気バーとを所定の順序で配列しているので、カード返却時に、これらの磁気バーコードを着磁することにより、通常の手段で読み取ったこれらの磁気バーコードのパターン、或いは、隠蔽層を設けた磁気バーコードの表面に浮き出た磁気バーコードのパターンを読み取ったとしても、真正なパターンではないので高いセキュリティ性を得ることが可能となる。また、磁気バーコードの低磁気バーを消磁または減磁することにより真正なパターンを安定して読み取ることが可能であり、高いセキュリティ性と識別性を有することから、磁気カードの偽造防止効果を高くすることが可能となる。
また、請求項2に記載の発明によれば、高磁気バーの抗磁力を、磁気記録層とほぼ同じ抗磁力としたので、真正な磁気バーコードのパターンを安定して読み取ることが可能となる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、低磁気バーを複数の抗磁力を有する複数の低磁気バーで構成したので、低磁気バーに対する消磁または減磁の強さを変えることによって、複数種類の真正な磁気バーコードのパターンを得ることができることから、セキュリティ性をさらに高めることが可能となる。
さらにまた、請求項4に記載の発明によれば、高磁気バーと低磁気バーによって構成されるダミー磁気バーコードと、低磁気バーを消磁または減磁した後に高磁気バーによって構成される正磁気バーコードとの2つのパターン形態を有し、磁気ヘッドによって読み取られた正磁気バーコードと記憶パターンとの一致を照合して真偽を判定するので、高いセキュリティ性が得られ、しかも、正磁気バーコードを高い抗磁力を有する高磁気バーによって構成したので、高い識別性を得ることが可能となる。
また、請求項5に記載の発明によれば、磁気バーコードの低磁気バーは、真偽を判定するモード状態のときに消磁または減磁され、記録再生モード終了後に再び着磁してダミー磁気バーコードに変換するので、通常の状態ではダミー磁気バーコードのみとなるので、セキュリティを高めることが可能となる。
また、請求項6に記載の発明によれば、正磁気バーコードの記憶パターンを、磁気記録層に磁気記録しているので、磁気カード毎に正磁気バーコードを異ならせても、記憶パターンを磁気カード自身に記録されているので、両者を照合することにより真偽を容易に判定することが可能となる。
また、請求項7に記載の発明によれば、正磁気バーコードの記憶パターンを、磁気カードの磁気記録層に磁気記録された暗号コードに基づいて形成されるので、磁気記録層の磁気記録内容を読み取られても、正磁気バーコードのパターンを読み取ることができないので、さらにセキュリティを高めることが可能となる。
また、請求項8に記載の発明によれば、高磁気バーと低磁気バーおよび消磁力を異ならせることによって得られる磁気バーによって複数の正磁気バーコードと、予め記憶された複数の記憶パターンとの一致を照合して真偽を判定することによって、さらにセキュリティを高めることが可能となる。
磁気カードは、基板上に磁性体からなる磁気記録層と、磁性体からなる磁気バーコードを設けられている。前記磁気バーコードは、高い抗磁力を有する高磁気バーと、この高磁気バーよりも低い抗磁力を有する低磁気バーとが所定の順序で配列されている。通常の状態においては、高磁気バーおよび低磁気バーに着磁が施され、これら両磁気バーによってダミー磁気バーコードが構成される。また、低磁気バーが消磁または減磁され高磁気バーの磁力を残すことによって真正な正磁気バーコードが構成される。磁気カードリーダに磁気カードを挿入すると、磁気カードの真偽を判定するモード状態となって、低磁気バーが消磁または減磁されて高磁気バーによる正磁気バーコードが残る。この正磁気バーコードを磁気ヘッドで読み取り、このコードパターンと真正な磁気バーコードとして予め記録されされさ記憶パターンと照合することにより磁気カードの真偽が判定される。そして、記録再生モードが終了して磁気カードリーダから磁気カードを排出する間に再び高磁気バーおよび低磁気バーに着磁を施してダミー磁気バーコードに変換する。
先ず、本発明を適用した磁気カードについて説明する。プリペイドカード等の磁気カード1は、支持体である例えばポリエチレンテレフタレート(PET)からなる基板2上の全面に、例えば抗磁力が2750Oeのバリウムフェライトを、厚さ10μmに塗布乾燥することによって、高い抗磁力の磁気記録層3が設けられている。この磁気記録層の表面の磁気バーコードエリアには、所定のパターンで磁気バーコード4が設けられている。この磁気バーコード4には、図1に示すように、磁気記録層3と同様に高い抗磁力を有する高磁気バー5と、例えば抗磁力が300Oe程度のハッチングにより示す低磁気バー6が所定の配列によって設けられている。高磁気バー5と低磁気バー6の配列は、磁気カード1毎、或いは、所定のルールの基づいて異ならせている。また、この高磁気バー5と低磁気バー6は、図2に示すような抗磁力の差を有している。これらの上記磁気記録層と磁気バーコード4の表面には保護膜7が設けられ、上記磁気バーコード4を隠蔽するようにしている。さらに、磁気記録層3にはデータトラック8が設けられていて、後述する磁気ヘッドによって所定事項が磁気的に書き込みと読み取りが行われる。このデータトラック8には、上記磁気バーコード4に対応した正磁気バーコードのパターンが記憶されている。
次に、上述した磁気カード1の真偽の判定方法について説明する。磁気カード1は、図示しない磁気カードリーダに取り込まれて、真偽の判定および所定事項が磁気的に書き込みと読み取りが行われる。上記磁気カードリーダのカード挿入口近傍には、磁気バーコード4のコードパターンを読み取るためのプリ磁気ヘッド10が設けられている。このプリ磁気ヘッドとしては、カード挿入方向の上流側に設けられた消去用ヘッド10aと、下流側に設けられた記録再生用ヘッド10bが一体に設けられたコンビネーション磁気ヘッドが望ましい。
磁気カードリーダのカード挿入口から磁気カード1が取り込まれると、カード検出信号に基づき、先ず、消去用ヘッド10aによって磁気バーコード4の低磁気バー6が消去される。このとき、消去用ヘッド10aは、300Oeの抗磁力を有する低磁気バー6を消去するようにバイアスされているので、磁気バーコード4の高磁気バー5は若干減磁されるものの、磁化された状態で残存する。この高磁気バー5は、下流側の記録再生用ヘッド10bによって読み取られると共に、図示しない制御装置に送られて、図3(A)に示すようなコードパターンが、磁気カード1の正磁気バーコードとして記憶される。
一方、データトラック8に対応する位置には、図1に示す磁気ヘッド11が設けられ、データトラック8に対して書き込みと読み取りが行われる。データトラック8には、図3(B)に示すように、予め、カード挿入口から取り込まれる磁気カード1固有の記憶パターンが記録されている。この記憶パターンは、磁気カード1が磁気カードリーダの走行路を走行するときに、磁気ヘッド11によって読み取られる。
そして、プリ磁気ヘッド10によって読み取られた正磁気バーコードと、磁気カード1固有の記憶パターンとが制御装置によって照合される。この結果、正磁気バーコードと記憶パターンとが、図3(A)(B)に示すように一致した場合には、取り込まれた磁気カード1が真正なカードであるものと判定される。その後、データトラック8には、磁気ヘッド11によって、各種データの書き換えが行われる。
真正であると判定された磁気カード1は、所定の情報処理が行われた後に、再び磁気カードリーダのカード挿入口から返却される。この前段階で上記プリ磁気ヘッド10の記録再生用ヘッド10bによって、磁気バーコード4の高磁気バー5および低磁気バー6に着磁が施され、全ての磁気バーがほぼ同一に磁化されて、磁気カードリーダに挿入する以前の状態に戻される。この結果、全ての磁気バーが着磁された磁気バーコード4は、図3(C)に示すようなダミー磁気バーコードの状態となる。
磁気カード1が偽造されたものである場合には、プリ磁気ヘッド10の消去用ヘッド10aによって消去しても全ての磁気バーが残存していることから、図3(C)に示すようなダミー磁気バーコードとして読み取られる。この偽造カードは、作成者が磁気バーコード4における磁気バーの抗磁力の相違を知り得ないために、磁気バーが全て同じ抗磁力を有しているものとして偽造が行われる。このために、ダミー磁気バーコードとデータトラック8に記録された記憶パターンとは当然ながら相違することから、磁気カードリーダに取り込まれた磁気カード1は、偽造磁気カードと判定される。この偽造カードは、通常の場合、磁気カードリーダ内に取り込まれると共に、その旨のメッセージが表示され、使用者に伝えられる。このとき、取り込まれた偽造カードは返却しない、または、使用不可能な状態(廃札処理)にして返却される。
以上の実施例においては、磁気バーコード4の低磁気バー6を消去するようにしたが、必ずしも全てを消去しなくても、減磁することによって出力信号が小さくなるようにしても良い。すなわち、低磁気バー6を減磁した場合には、プリ磁気ヘッド10の記録再生用ヘッド10bから得られる出力信号には、低磁気バー6の信号が低レベルで表れる。この信号は、高磁気バー5による出力信号に比較して十分に小さいので、制御装置の閾値を多少大きくすることにより、除去することが可能である。また、閾値の設定は、記録再生用ヘッド10bから得られる出力信号に含まれるノイズ成分を除去するために設定されるので、制御装置の構成を変更しなくても良い。
また、上記正磁気バーコードに対して基準となる記憶パターンは、上記制御装置のメモリー内に記憶させても良い。正磁気バーコードは磁気カード1に異なるので、例えば、磁気カード1のデータトラック8に記録されたカード番号等を読み取り、上記制御装置内に記憶されたデータから磁気カード1の正磁気バーコードの記憶パターンを読み出し、プリ磁気ヘッド10によって読み取られた正磁気バーコードと、磁気カード1固有の記憶パターンとを照合することによって、両者が一致した場合には、取り込まれた磁気カード1が真正なカードであるものと判定される。
上述した磁気カード1において、記憶パターンをデータトラック8に記録したが、磁気カードを偽造する場合には、この記憶パターンを読み取って高磁気バー5を作成する可能性がある。このような偽造を防止するために、データトラック8には記憶パターンを暗号化して記録することが望ましい。暗号化記憶パターンは、磁気ヘッド11によって読み取られ、上記制御装置内で上記記憶パターンに変換した後に磁気カード1の正磁気バーコードのパターンと照合される。
図4は、本発明の第2の実施例を示し、磁気カードのセキュリティ性を高めるようにしている。プリペイドカード等の磁気カード20は、前述した磁気カード1と同様に構成されているが、実施例1と相違する点は、磁気記録層3の表面の磁気バーコードエリアに設けられた所定のパターンの磁気バーコード21に、図4および図5に示す抗磁力の差のような、磁気記録層3と同様に高い抗磁力を有する高磁気バー22と、例えば抗磁力が1100Oe程度の中磁気バー23、および、抗磁力が300Oe程度の低磁気バー24を所定の配列によって設けたことである。そして、これら高磁気バー22、中磁気バー23、および、低磁気バー24の配列を磁気カード1毎、或いは、所定のルールの基づいて異ならせることによって、少なくとも2種類の正磁気バーコードのパターを備え、前述した記憶パターンと照合させるようにしている。
また、磁気カードリーダのカード挿入口近傍には、消去用ヘッド30aおよび記録再生用ヘッド30bを備えたプリ磁気ヘッド30がカード走行方向に配置されている。
次に、上述した実施例2による磁気カード20の真偽の判定方法について説明する。磁気カード20が前述したようにカード挿入口から取り込まれると、カード検出信号によって、先ず、プリ磁気ヘッド30の消去用ヘッド30aによって中磁気バー23の磁力、および、低磁気バー24の磁力が消磁される。このとき、消去用ヘッド30aは、中磁気バー23の磁力以下を消磁するようにバイアス設定されている。その後、プリ磁気ヘッド30の記録再生用ヘッド30bによって、残された高磁気バー22からなる第1の正磁気バーコードの出力パターンが得られ、図示しない制御装置に送られて、図6(A)に示すようなコードパターンが、磁気カード20の第1の正磁気バーコードとして記憶される。磁気カード20は、反対方向に走行され、プリ磁気ヘッド30の記録再生用ヘッド30bを通過するときに、消磁された中磁気バー23および低磁気バー24を再び磁化する。
その後、磁気カード20は再び正方向に走行し、プリ磁気ヘッド30の消去用ヘッド30aによって低磁気バー24の磁力が消磁される。このとき、消去用ヘッド30aは、低磁気バー24の磁力を消磁するようにバイアス設定されている。そして、プリ磁気ヘッド30の記録再生用ヘッド30bによって、残された中磁気バー23および高磁気バー22からなる第2の正磁気バーコードの出力パターンが得られ、図示しない制御装置に送られて、図6(C)に示すようなコードパターンが、磁気カード20の第2の正磁気バーコードとして記憶される。
一方、データトラック8には、図6(B)および(D)に示すように、予め、カード挿入口から取り込まれる磁気カード1固有の第1の記憶パターンおよび第2の記憶パターンが記録されている。これらの記憶パターンは、磁気カード20が磁気カードリーダの走行路を走行するときに、磁気ヘッド11によって読み取られる。そして、第1の正磁気バーコードのコードパターンと、第2の正磁気バーコードのコードパターンが、磁気カード20固有の図6(B)および(D)に示す第1の記憶パターンおよび第2の記憶パターン
と制御装置によって照合される。この結果、第1および第2の正磁気バーコードと第1および第2の記憶パターンとが一致した場合には、取り込まれた磁気カード20が真正なカードであるものと判定される。その後、データトラック8には、磁気ヘッド11によって、各種データの書き換えが行われる。
と制御装置によって照合される。この結果、第1および第2の正磁気バーコードと第1および第2の記憶パターンとが一致した場合には、取り込まれた磁気カード20が真正なカードであるものと判定される。その後、データトラック8には、磁気ヘッド11によって、各種データの書き換えが行われる。
前述したように、真正な磁気カード20は、所定の情報処理が行われた後に、再び磁気カードリーダのカード挿入口から返却される。この前段階で上記プリ磁気ヘッド30の記録再生用ヘッド30bによって、消磁された中磁気バー23および低磁気バー24に着磁が施され、全ての磁気バーがほぼ同一に磁化されて、磁気カードリーダに挿入する以前の状態に戻される。この結果、全ての磁気バーが着磁された磁気バーコード21は、図6(E)に示すようなダミー磁気バーコードの状態となる。
このように、抗磁力が異なる3種の磁気バーによって磁気バーコード21を構成させ、2種の異なる正磁気バーコードの出力パターンを得て、2種の異なる記憶パターンと各々照合するので、セキュリティ性を大幅に高めることが可能となる。また、目視によって磁気バーコード21が有する正磁気バーコードを読み取ることは殆ど不可能であり、磁気カード20の偽造を著しく困難にすることができる。
なお、以上の実施例2においても、上記第1および第2の正磁気バーコードに対して基準となる第1および第2の記憶パターンは、上記制御装置のメモリー内に記憶させても良い。また、データトラック8には記憶パターンを暗号化して記録し、この暗号化記憶パターンを上記制御装置内で上記記憶パターンに変換した後に磁気カード20の第1および第2の正磁気バーコードのパターンと照合するようにしても良い。
なお、前述した各実施例において、前述した磁気カードは一例を示すものであり、他の構成に適宜変更することも可能であり、その他、本発明を逸脱しない範囲で変形可能である。
本発明は、磁気バーコードを備えたプリペイドカード等の各種の磁気カードに適用可能であり、また、この磁気バーコードを備えた磁気カードを処理するカードリーダおよびその制御装置に適用可能である。
1 磁気カード
4 磁気バーコード
5 高磁気バー
6 低磁気バー
10 プリ磁気ヘッド
10a 消去ヘッド
10b 記録再生ヘッド
11 磁気ヘッド
20 磁気カード
21 磁気バーコード
22 高磁気バー
23 中磁気バー
24 低磁気バー
30 プリ磁気ヘッド
30a 消去ヘッド
30b 記録再生ヘッド
4 磁気バーコード
5 高磁気バー
6 低磁気バー
10 プリ磁気ヘッド
10a 消去ヘッド
10b 記録再生ヘッド
11 磁気ヘッド
20 磁気カード
21 磁気バーコード
22 高磁気バー
23 中磁気バー
24 低磁気バー
30 プリ磁気ヘッド
30a 消去ヘッド
30b 記録再生ヘッド
Claims (8)
- 基板上に磁性体からなる磁気記録層と、磁性体からなる磁気バーコードを設けた磁気カードであって、
前記磁気バーコードは、高い抗磁力を有する高磁気バーと、この高磁気バーよりも低い抗磁力を有する低磁気バーとを所定の順序で配列されたことを特徴とする磁気カード。 - 前記高磁気バーは、前記磁気記録層とほぼ同じ高い抗磁力を有する請求項1に記載の磁気カード。
- 前記低磁気バーは、複数の抗磁力を有する複数の低磁気バーに構成した請求項1に記載の磁気カード。
- 高い抗磁力を有する高磁気バーと、この高磁気バーよりも低い抗磁力を有する低磁気バーとを所定の順序で配列された磁気バーコードを設けた磁気カードと、この磁気カードの前記磁気バーコードを読み取る磁気ヘッドと、前記低磁気バーを消磁または減磁する消去ヘッドとを少なくとも備え、
前記磁気バーコードは、高磁気バーと低磁気バーとが同等に磁化されたダミー磁気バーコードと、前記低磁気バーを前記消去ヘッドにより消磁または減磁することにより高磁気バーによって構成される正磁気バーコードとの形態を有し、
前記磁気ヘッドにより読み取られた前記正磁気バーコードの出力パターンと、予め記憶された記憶パターンとの一致を照合して真偽を判定することを特徴とする磁気カードの真偽判別方法。 - 前記磁気バーコードの低磁気バーは、真偽を判定するモード状態のときに消磁または減磁され、前記磁気記録層に対する記録再生モード終了後に再び着磁してバーコードに変換する請求項4に記載の磁気カードの真偽判別方法。
- 前記正磁気バーコードの記憶パターンは、前記磁気記録層に磁気記録されている請求項4に記載の磁気カードの真偽判別方法。
- 前記正磁気バーコードの記憶パターンは、前記磁気記録層に磁気記録された暗号コードに基づいて形成される請求項4に記載の磁気カードの真偽判別方法。
- 前記磁気バーは、高磁気バーと複数の低磁気バーとが同等に磁化されたダミー磁気バーコードと、前記低磁気バーを中間の消磁力により消磁または減磁することにより、前記高磁気バーと残された低磁気バーによって構成される複数の正磁気バーコードとの形態を有し、前記磁気ヘッドにより読み取られた複数の前記正磁気バーコードの出力パターンと、予め記憶された複数の記憶パターンとの一致を照合して真偽を判定する請求項4に記載の磁気カードの真偽判別方法。
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Cited By (3)
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JP2009064273A (ja) * | 2007-09-06 | 2009-03-26 | Yokohama National Univ | 印刷物への識別情報の付与方法、識別情報を付与した印刷物、および印刷物のセキュリティ管理システム |
JP2010137529A (ja) * | 2008-12-15 | 2010-06-24 | Toppan Forms Co Ltd | 偽造防止用シート及びこれを使用した真贋判定用制御システム |
CN113516216A (zh) * | 2021-04-26 | 2021-10-19 | 中钞特种防伪科技有限公司 | 防伪元件、防伪元件检测方法及防伪产品 |
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2003
- 2003-10-24 JP JP2003364287A patent/JP2005125630A/ja active Pending
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