JP3501537B2 - 真正さがチェックされる被検出物とこの被検出物の真正さをチェックする方法 - Google Patents

真正さがチェックされる被検出物とこの被検出物の真正さをチェックする方法

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JP3501537B2
JP3501537B2 JP05140695A JP5140695A JP3501537B2 JP 3501537 B2 JP3501537 B2 JP 3501537B2 JP 05140695 A JP05140695 A JP 05140695A JP 5140695 A JP5140695 A JP 5140695A JP 3501537 B2 JP3501537 B2 JP 3501537B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、重要書類や有価証
券,紙幣および小切手等の金券,トラベラーズチェッ
ク、IDカード,プリペイドカード,クレジットカード
等のカード類,パスポートあるいは美術品,競馬・競輪
・競艇等の公営競技投票券などのように、偽造を防止す
る必要がありかつ真正さがチェックされる被検出物とこ
の被検出物の真正さをチェックする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】真正さが要求されるカード等の被検出物
の真正さをチェックする手段として、特開平4−578
7号公報や、特開平4−93295号公報に記載されて
いるように、カードの所定位置に設けられた磁気帯と、
この磁気帯に形成したパンチ孔とを併用するものが提案
されている。
【0003】上記磁気帯に記録される情報は、この磁気
帯を磁化させることによって記録されている。そしてこ
れらの従来例は、パンチ孔が形成された磁気帯を磁気的
に読取り、そのデータをカードの所定位置に記録するこ
とにより、当該カードが不正に使用されることを防ぐよ
うにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
例は、磁気帯を磁化(着磁)させているために、磁気帯
に記録できるデータの種類が少なく、しかもパンチ孔を
設けることのできる位置も制限されるため、真正さを判
断するのに必要なデータの種類が少ないという問題があ
る。
【0005】また、磁気的に記録(着磁)された磁気帯
の内容を磁気的に読取ることはさほど困難ではないた
め、パンチ孔があけられた使用済みの無効カードを不正
に使用する目的で、パンチ孔を磁気帯で塞いだのちに新
品のカードと同じ内容を磁気帯に記録することで、使用
済みカードの不正使用が可能になることがある。従って
本発明の目的は、偽造や変造などの不正な使用が著しく
困難な被検出物とそのチェック方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を果たすため
に開発された本発明の被検出物は、非磁性材料からなる
基材に磁性素子が付加された走査領域と、上記走査領域
を磁気的に走査することにより上記走査領域の透磁率の
分布状態に応じて得られる固有の検出信号に関する情報
をコード化して記録するコード表示部とを有する被検出
物であって、上記磁性素子が、高分子材料からなる素子
本体に高透磁率の磁性金属粉を含有させた繊維状の磁性
ポリマー素子であり、この磁性ポリマー素子が上記走査
領域中に不特定多数の方向を向くようにランダムに分布
し、上記走査領域に、上記コードが変化するように、該
走査領域にランダムに分布している上記磁性ポリマー素
の一部を除去することにより透磁率の分布状態を変化
させる素子欠落部を設けることを特徴とするものであ
る。素子欠落部は、走査領域にパンチ孔のような穿孔を
施してもよいし、切欠きのように走査領域の一部または
全部を切り取るようにしてもよい。
【0007】上記磁性素子は、高分子材料からなる素子
本体に磁性金属粉を含有させた繊維状の磁性ポリマー素
子である。これらの磁性素子に使われる磁性金属として
は、例えばパーマロイ,センダスト,Co系アモルファ
ス,ソフトフェライトなどのように磁気的に軟質な高透
磁率磁性材料が適している。
【0008】本発明のチェック方法では、上記走査領域
にパンチ孔あるいは切欠きを設けたのち、上記走査領域
を再び磁気的に走査し、新たな透磁率の分布状態に応じ
て得られる固有の検出信号に関する情報をコード化して
上記コード表示部に記録し直すことにより、パンチ孔あ
るいは切欠きを設けるたびに透磁率の分布状態を変化さ
せるとともにコード表示部のデータを更新してゆくこと
を特徴とする。
【0009】
【作用】被検出物を作成するための作成プロセスにおい
て、この被検出物に上記磁性素子を付加する。そして被
検出物の走査領域を所定速度で移動させながら、走査領
域中の磁性素子による透磁率の分布状態に応じた検出信
号を、MR素子等を用いた磁気センサによってとらえ
る。この検出信号は、磁性素子の混入密度や磁性素子の
サイズあるいは配置方向などによって走査領域の微小部
分ごとに変化するため、各走査領域に固有の出力パター
ンをもっている。この検出信号の特徴を表す情報が特定
のアルゴリズムに基いてコード化され、被検出物のコー
ド表示部に記録される。
【0010】被検出物が真正なものであるか否かを照合
するプロセスでは、上記走査領域を再び走査することに
より、この走査領域に固有の検出信号を得るとともに、
コード表示部に記録されているコードと上記検出信号に
関するコードが互いに照合される。
【0011】被検出物が使用された時に、その使用状況
に応じて走査領域にパンチ孔や切欠きを設けると、走査
領域中の磁性素子の一部が欠落するため、透磁率の分布
状態も変化するようになる。このため走査領域を再び磁
気的に走査すると、変化後の透磁率に応じた固有の検出
信号が得られる。この場合、コード表示部が元のままで
あれば、上記検出信号はコード表示部の内容と整合しな
くなる。つまり、整合の度合いが所定の値(しきい値)
よりも低ければ、この被検出物が無効であると判断でき
る。なお、整合の度合いについては後述する。
【0012】また、パンチ孔等を設けたのち、走査領域
を再び磁気的に走査することによって、新たな検出信号
に関するコードをコード表示部に登録し直すことによ
り、コードを更新することもできる。この場合、被検出
物の照合時に、走査領域を走査することによって得られ
たデータがコード表示部の更新後のデータと比較され、
整合の度合いが所定のしきい値を上まわるようであれ
ば、この被検出物が有効なものであると判断することが
できる。整合の度合いがしきい値よりも低ければ、この
被検出物が無効であると判断できる。
【0013】本発明のように、走査領域に多数の磁性素
子をランダムに分布させた被検出物を使用し、しかも走
査領域の透磁率の分布状態に応じた検出信号をコード化
するものであれば、従来の磁気帯を着磁する場合に比較
して、真正さの判断に利用できるコードの種類を著しく
多くすることができる。
【0014】本発明の被検出物は、前記従来例のように
磁気帯を磁化(着磁)させるのではなく、外部から磁界
を与えた時の走査領域の透磁率の分布状態を読取るの
で、走査領域の内容を複製したり改ざんすることがきわ
めて困難である。また、走査領域に磁気ストライプを付
加すれば、パンチ孔を設けた時に透磁率を更に多様に変
化させることができる。
【0015】そしてパンチ孔等の素子欠落部を設けるこ
とによって、被検出物の使用状況に応じて走査領域の透
磁率を変えてしまえば、コード表示部を更新しない限
り、走査領域の内容とコード表示部の内容を不一致なも
のにすることができる。このため、使用済みの被検出物
を無効にする場合に、パンチ孔などのような簡易な手段
によって被検出物を無効にすることができる。こうして
無効にされた被検出物を有効なものに変造するには、多
数の磁性素子を特定の分布状態となるように再現する必
要があり、しかも透磁率の分布状態に応じて特定のアル
ゴリズムによってコード化したデータをコード表示部に
記録しなければならないため、変造は著しく困難であ
る。
【0016】
【実施例】以下に本発明の一実施例について、図面を参
照して説明する。図1に示されるように、紙あるいは合
成樹脂等の非磁性材料を主体とする被検出物10の基材
11に、多数の磁性素子12が不特定多数の方向を向く
ようにランダムに付加されている。これらの磁性素子1
2は、被検出物10の特定位置に設定された走査領域1
4に混入されている。
【0017】磁性素子12の一例は、高分子材料からな
る素子本体に磁性金属粉を混入した繊維状の素子(磁性
ポリマー素子)である。なお、このような磁性ポリマー
素子の代りに、磁性金属からなる金属ワイヤが使われて
もよい。磁性金属としては、前述の高透磁率の金属が適
している。
【0018】被検出物10にコード表示部18が設けら
れている。コード表示部18は磁気ストライプのように
磁気的に書込みと読取り、およびデータの書き換えが可
能な記録媒体が適しているが、データの書き換えが可能
なバーコードのように、光学的に読取ることが可能な記
録媒体が使用されてもよい。
【0019】そして、走査領域14中の磁性素子12の
分布状態等に応じた固有の検出信号(図2または図3に
一例を示す)が、下記の処理装置50によって所定のア
ルゴリズムに従って暗号コード化され、コード表示部1
8に記録されるようになっている。
【0020】また、走査領域14に、パンチ孔等の素子
欠落部19が設けられるようになっている。この素子欠
落部19は、走査領域14に設けたパンチ孔のような穿
孔でもよいし、あるいは切欠きのように走査領域14の
少なくとも一部を切り取ってもよい。要するに、前記コ
ードが変化する程度まで走査領域14の一部を除去し
て、磁性素子12の一部を欠落させることができればよ
い。
【0021】上記被検出物10は、図4に例示する処理
装置50によって磁気的に走査される。この処理装置5
0は、ハウジング55と移送機構56を備えている。移
送機構56は、ベルトやローラ等を用いた移送用部材5
7によって、被検出物10を所定速度(一定の速度)で
図中の矢印F方向に移動させるようになっている。
【0022】被検出物10の移動経路の途中に、磁気セ
ンサ60が設けられている。この磁気センサ60は、一
対の磁電変換素子の一例としての第1のMR素子61と
第2のMR素子62とを被検出物10の移動方向に並べ
るとともに、これらMR素子61,62の背後に磁界発
生手段の一例としてのマグネット63を配置したもので
あり、走査領域14の透磁率変化を検出できるようにな
っている。マグネット63は永久磁石でもよいし、コイ
ルを用いた電磁石が使われてもよい。MR素子61,6
2は磁界の強さに応じて電気抵抗値が変化する磁気抵抗
素子である。
【0023】これらのMR素子61,62は互いに電気
的に接続されており、しかも各MR素子61,62に、
マグネット63による同じ強さの磁界が及ぶようになっ
ている。また、第1のMR素子61は検出回路74を介
して下記コントローラ80に接続されている。第2のM
R素子62は直流電源回路75に接続されている。そし
てこのMR素子61,62が並んでいる方向に沿って走
査領域14が移動させられるようになっている。
【0024】MR素子61,62の下を磁性素子12が
通る時に、磁性素子12の位置が走査方向に変化するの
に伴って、出力電圧Vout が変化する。すなわち、MR
素子61,62の近傍に磁性素子12が存在しない時に
は、各MR素子61,62にマグネット63の磁界が均
等にかかる。このためMR素子61,62の抵抗値が互
いに等しくなり、入力電圧Vinに対して出力電圧Vout
は約半分(Vin/2)となる。
【0025】矢印F方向に走査領域14が移動すること
によって、MR素子61,62の下を磁性素子12が通
ると、磁性素子12の位置に応じて透磁率が変化し、各
MR素子61,62を通る磁束が経時的に変化するとと
もに、各MR素子61,62の抵抗値に差が出る。この
ため、出力電圧Vout がほぼ(Vin/2)を上下するよ
うになる。この出力電圧Vout は、磁性素子12の分布
密度や磁性素子12のサイズ、磁性素子12の向きなど
の分布状態に応じて大きさが変化するので、固有の出力
電圧パターンが検出される。
【0026】この処理装置50は、マイクロコンピュー
タ等を用いたコントローラ80と、被検出物10のコー
ド表示部18に下記暗号コードを記録するためのコード
書込み部81と、コード表示部18に記録されたコード
を読取るためのコード読取り部82などを備えている。
コード書込み部81と読取り部82は、読取り/書込み
用の回路83に接続されている。コントローラ80は、
A/D変換器90や比較器91および暗号コード変換器
92などを含んでいる。コントローラ80に表示器95
が接続されている。
【0027】また上記処理装置50には、被検出物10
の走査領域14にパンチ孔あるいは切欠き等の素子欠落
部19を形成するための穿孔あるいは切り取り機構96
が設けられている。
【0028】次に、上記被検出物10と処理装置50の
作用などについて説明する。被検出物10を作成する製
造プロセスにおいて、走査領域14に磁性素子12が付
加される。そして上記処理装置50によって被検出物1
0の走査領域14を磁気的に走査する。この場合、被検
出物10を移送機構56によって所定速度で図4中の矢
印F方向に移動させることにより、走査領域14に応じ
た固有の検出信号を得る。
【0029】上記のように被検出物10を移動させる
と、磁性素子12の分布(すなわち透磁率の分布状態)
に応じて各MR素子61,62を通る磁束が経時的に変
化するため、MR素子61,62の抵抗値R1 ,R2
差が出ることによって、出力電圧Vout が固有の出力電
圧パターンとして測定される。この実施例では、走査領
域14が微小時間ごとに区切られて検出され、各微小時
間ごとの出力電圧が複数段階にランク付けされてディジ
タル化されるとともに、暗号コード変換器92によって
特定のアルゴリズムに従って暗号化される。こうして検
出信号の波形の特徴を表すデータが暗号コード化され、
コード書込み部81によってコード表示部18に例えば
ディジタル値で記録される。
【0030】被検出物10が真正であるか否かのチェッ
クを行うには、被検出物10を再び処理装置50によっ
て前記と同様に磁気的に走査することにより、磁性素子
12の分布等に応じた検出信号を得る。そしてこの検出
信号を、処理装置50によって前記アルゴリズムに基い
て処理することで、検出信号の波形の特徴を表すデータ
を得る。そしてこの検出信号に関するデータが、コード
表示部18に記録されているデータと比較される。
【0031】この実施例の場合、被検出物10が真正で
あるか否かを判断するには、コード表示部18に記録さ
れているデータに対して、検出信号のデータの整合の度
合い(波形の再現度)が所定のしきい値を越えたか否か
によって、真正さを判断するようにしている。ここで言
う整合の度合い(波形の再現度)とは、コード表示部1
8に記録されているデータと比較して、検出信号のデー
タがどの程度の値をとるかを百分率(%)で表したもの
である。
【0032】そして整合の度合いが上記しきい値を越え
た時に真正であると判断し、しきい値未満であれば真正
でないと判断する。整合の度合いが100%であるとい
うことは、検出信号のデータがコード表示部18のデー
タと完全に一致したことを意味し、整合の度合いが下が
るにつれて、検出信号のデータがコード表示部18のデ
ータからかけ離れてゆくことを意味する。
【0033】実用上は、被検出物10の真正さを判断す
る場合に、被検出物10の多少の汚れや傷みを許容でき
なければならないため、整合の度合いが100%である
ことは要求せず、ある程度の許容範囲を見込んだしきい
値が設定され、このしきい値を下まわった時に、真正で
ないと判断するようにしている。
【0034】走査領域14の面積に対し、種々の大きさ
のパンチ孔(素子欠落部19)を設け、整合の度合いが
どのように変化するかについて調べる実験を行ったとこ
ろ、次のようなデータが得られた。すなわち、パンチ孔
が全く無い時の整合の度合いを100%としたとき、走
査領域14の面積に対して25%の大きさの孔をあけた
時には、整合の度合いは約80%に低下した。また、5
0%の大きさの孔をあけると整合の度合いは65%に低
下し、75%の大きさの孔をあけた時には整合の度合い
が50%に低下することがわかった。この整合の度合い
は、検出信号を処理するアルゴリズムによって左右され
る。
【0035】しきい値をどの程度の値に設定するかにつ
いては、被検出物10の使用目的などに左右される。例
えばしきい値を85%に設定した場合、前記実施例では
25%の大きさの孔をあけた時に整合の度合いが約80
%に低下するから、走査領域14に25%の大きさの孔
をあけることによって、使用済みの被検出物を全て無効
なものにすることができる。孔の大きさ(面積)の割合
を大きくするには、例えばパンチ孔の数を増加させると
か、孔の形状を長孔にするなどの対策をとればよい。
【0036】上述の被検出物10であれば、不正に使用
する目的で走査領域14と同じ材料でパンチ孔を塞いで
も、磁性素子12の分布状態を改ざんすることはきわめ
て困難であるし、ましてや、走査領域14の透磁率の分
布状態に応じたデータを暗号化してコード表示部18に
登録することは著しく困難である。また、使用済みの被
検出物を使用可能な状態に変造することも著しく困難で
ある。
【0037】この実施例の被検出物10は、例えばプリ
ペイドカードや公衆電話機用のカードのように、コード
表示部18に残高金額や残り度数などの使用状況に応じ
て変化するデータが記録される場合に、被検出物10を
使用するたびにコード表示部18のデータを更新するこ
ともできる。
【0038】すなわち、被検出物10が使用された時
に、残高金額や残り度数などの新たなデータをコード表
示部18に記録し直すとともに、パンチ孔等の素子欠落
部19が設けられた走査領域14を再び磁気的に走査す
る。この場合、走査領域14に素子欠落部19が設けら
れたことによって、検出信号の波形が例えば図2の状態
から図3に示すように変化するから、走査領域14の透
磁率の分布状態も変化する。
【0039】この新たな検出信号の波形に関する情報を
所定のアルゴリズムによりコード化し、コード表示部1
8に記録し直す。そして再び被検出物10が走査された
時に走査領域14の内容とコード表示部18の内容を照
合し、整合の度合いが所定のしきい値を上まわった時
に、真正であると判断する。
【0040】上記のように、磁性素子12が混入された
走査領域14にパンチ孔等の素子欠落部19を設け、か
つ、コード表示部18の内容を走査領域14の透磁率変
化に応じて更新してゆくことにより、被検出物10に記
録されている残高金額や残り度数などに関するデータの
改ざんを防止することができる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、走査領域の透磁率の分
布状態に基く検出信号をコード表示部の記録内容と照合
するため、走査領域を着磁させる場合に比較して被検出
物の特徴付けに関与するデータの種類がきわめて多く、
しかも走査領域を改ざんしたり不正に複製することが困
難である。そして走査領域にパンチ孔あるいは切欠き等
を設けることにより、新たな特徴を有する走査領域が簡
単に得られ、変化後の走査領域をコード表示部の記録内
容と照合するので、被検出物の改ざんや不正な複製を効
果的に防止できる。本発明の被検出物であれば、不正に
使用する目的で走査領域と同じ材料でパンチ孔を塞いで
も、磁性素子の分布状態を改ざんすることはきわめて困
難であるし、ましてや、走査領域の透磁率の分布状態に
応じたデータを暗号化してコード表示部に登録すること
は著しく困難である。また、使用済みの被検出物を使用
可能な状態に変造することも著しく困難である。
【0042】また、被検出物にパンチ孔等の素子欠落部
を設けたのちに、走査領域を走査し直して得た新たなコ
ードをコード表示部に登録すれば、素子欠落部によって
変化した走査領域の内容と更新後のコード表示部の内容
を、被検出物が使用されるたびに異なる記録内容で照合
させることができるので、使用状況に応じて記録内容が
変化してゆく被検出物において、記録内容の改ざんや変
造などの不正な使用をきわめて困難なものにすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す被検出物の平面図。
【図2】図1に示された被検出物を磁気的に走査した時
の検出信号の一例を示す図。
【図3】被検出物にパンチ孔を設けた場合の検出信号の
一例を示す図。
【図4】被検出物を処理する装置を一部断面で示す側面
図。
【符号の説明】
10…被検出物 12…磁性素子 14…走査領域 18…コード表示部 19…素子欠落部 50…処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G11B 5/80 G07F 7/08 C (56)参考文献 特開 平4−93295(JP,A) 特開 平5−143841(JP,A) 特開 平6−227187(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07F 7/08 B42D 15/10 G06K 17/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性材料からなる基材に磁性素子が付加
    された走査領域と、 上記走査領域を磁気的に走査することにより上記走査領
    域の透磁率の分布状態に応じて得られる固有の検出信号
    に関する情報をコード化して記録するコード表示部とを
    有する被検出物であって、上記磁性素子が、高分子材料からなる素子本体に高透磁
    率の磁性金属粉を含有させた繊維状の磁性ポリマー素子
    であり、この磁性ポリマー素子が上記走査領域中に不特
    定多数の方向を向くようにランダムに分布し、 上記走査領域に、上記コードが変化するように、該走査
    領域にランダムに分布している上記磁性ポリマー素子の
    一部を除去することにより透磁率の分布状態を変化させ
    る素子欠落部を設けることを特徴とする真正さがチェッ
    クされる被検出物。
  2. 【請求項2】上記素子欠落部が、上記走査領域に設ける
    パンチ孔または切欠きであることを特徴とする請求項1
    記載の被検出物。
  3. 【請求項3】上記走査領域に磁気ストライプが付加され
    ていることを特徴とする請求項1記載の被検出物。
  4. 【請求項4】非磁性材料からなる基材に磁性素子が付加
    された走査領域と、上記走査領域を磁気的に走査するこ
    とにより上記走査領域の透磁率の分布状態に応じて得ら
    れる固有の検出信号に関する情報をコード化して記録す
    るコード表示部とを有する被検出物、の真正さをチェッ
    クするための方法であって、上記磁性素子が、高分子材料からなる素子本体に高透磁
    率の磁性金属粉を含有させた繊維状の磁性ポリマー素子
    であり、この磁性ポリマー素子を上記走査領域中に不特
    定多数の方向を向くようにランダムに分布させ、 上記走査領域にパンチ孔あるいは切欠きを設けることに
    よって該走査領域にランダムに分布している上記磁性ポ
    リマー素子の一部を除去したのち、上記走査領域を再び
    磁気的に走査し、新たな透磁率の分布状態に応じて得ら
    れる固有の検出信号に関する情報をコード化して上記コ
    ード表示部に記録し直すことにより、パンチ孔あるいは
    切欠きを設けるたびに透磁率の分布状態を変化させると
    ともにコード表示部のデータを更新してゆくことを特徴
    とする被検出物の真正さをチェックするための方法。
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