JP2005125513A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被記録媒体を加熱して記録を行うインクジェット記録装置において、熱効率を向上する。
【解決手段】被記録媒体6a〜6cの幅方向に加熱装置4a〜4g,5a〜5hを複数配置し、被記録媒体幅に従い各加熱装置の加熱量を制御する構成とした。加熱装置4a〜4gはプラテン3下部に設置し、加熱装置5a〜5hはインクジェットヘッド1の上流に設置した。カチオン重合系インクによる紫外線硬化方式を採用した。
【選択図】図1
【解決手段】被記録媒体6a〜6cの幅方向に加熱装置4a〜4g,5a〜5hを複数配置し、被記録媒体幅に従い各加熱装置の加熱量を制御する構成とした。加熱装置4a〜4gはプラテン3下部に設置し、加熱装置5a〜5hはインクジェットヘッド1の上流に設置した。カチオン重合系インクによる紫外線硬化方式を採用した。
【選択図】図1
Description
本発明は、インクジェット記録装置に関するものである。
一般に、インクジェット記録装置は印刷時の騒音が比較的小さく、印字の品質が良好であるため、現在、数多く使用されている。
現在、商品や商品の包装材への印刷等の分野では、少量生産のニーズが高まっており、グラビア印刷方式やフレキソ印刷方式など製版を必要とする方式に比して少量を低コストに生産できるインクジェット方式の利用が展開している。
良く知られるように商品や商品の包装材には樹脂や金属などのインク吸収性のない素材が用いられることが少なくない。
このようなインク吸収性のない素材を被記録媒体とするとき、被記録媒体へのインクの定着を可能とするため、高粘度の光硬化性のインクを記録媒体上に吐出して付着させた後、紫外線等の光を照射することでインクを硬化定着させる光硬化方式のインクジェット記録装置が開発されている。
現在、商品や商品の包装材への印刷等の分野では、少量生産のニーズが高まっており、グラビア印刷方式やフレキソ印刷方式など製版を必要とする方式に比して少量を低コストに生産できるインクジェット方式の利用が展開している。
良く知られるように商品や商品の包装材には樹脂や金属などのインク吸収性のない素材が用いられることが少なくない。
このようなインク吸収性のない素材を被記録媒体とするとき、被記録媒体へのインクの定着を可能とするため、高粘度の光硬化性のインクを記録媒体上に吐出して付着させた後、紫外線等の光を照射することでインクを硬化定着させる光硬化方式のインクジェット記録装置が開発されている。
従来、このような光硬化方式のインクジェット記録装置として、ラジカル重合系のインクを用い、多量の紫外線を一括に照射する構成とした紫外線硬化型のインクジェット記録装置が実用されている(特許文献1)。
ラジカル重合系のインクを用いると、比較的多量の紫外線照射が必要となる。そのため、高出力の紫外線照射装置を搭載することとなって装置の長大化、コストの増大を招くという問題がある。
一方、カチオン重合系の紫外線硬化型インクは低照度の光で硬化するため、カチオン重合系インクを用いて光硬化方式のインクジェット記録装置を構成すると、小型化しやすいというメリットがあり、その応用が期待される。
特開2001−310454号公報
特公平3−78267号公報
ラジカル重合系のインクを用いると、比較的多量の紫外線照射が必要となる。そのため、高出力の紫外線照射装置を搭載することとなって装置の長大化、コストの増大を招くという問題がある。
一方、カチオン重合系の紫外線硬化型インクは低照度の光で硬化するため、カチオン重合系インクを用いて光硬化方式のインクジェット記録装置を構成すると、小型化しやすいというメリットがあり、その応用が期待される。
しかし、カチオン重合系インクは環境による物性変動が大きく、特に硬化特性は湿度に依存する。そのため、記録前の被記録媒体を加熱して熱エネルギーを被記録媒体に付与し、これにインクを着弾させることによって、インクの硬化特性の安定を図る加熱方式の採用が望ましい。
しかしながら、周知のように幅サイズの異なる被記録媒体を同一の記録装置で印刷可能に構成する場合が多い。その場合、上記加熱方式の実施にあたっては被記録媒体を加熱する装置を最大記録幅のすべてにおいて常に一律に稼働すると、最大記録幅より小さい幅サイズの被記録媒体に対しては記録を行わない領域で熱エネルギーの無駄が発生して熱効率が低下する。したがって、消費電力、ランニングコスト面で不利となる。
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、被記録媒体を加熱して記録を行うインクジェット記録装置において、熱効率を向上することを課題とする。
しかしながら、周知のように幅サイズの異なる被記録媒体を同一の記録装置で印刷可能に構成する場合が多い。その場合、上記加熱方式の実施にあたっては被記録媒体を加熱する装置を最大記録幅のすべてにおいて常に一律に稼働すると、最大記録幅より小さい幅サイズの被記録媒体に対しては記録を行わない領域で熱エネルギーの無駄が発生して熱効率が低下する。したがって、消費電力、ランニングコスト面で不利となる。
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、被記録媒体を加熱して記録を行うインクジェット記録装置において、熱効率を向上することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1記載の発明は、
インクを吐出するインクジェット方式の記録ヘッドと、
前記記録ヘッドが吐出するインクの飛翔範囲を通るように被記録媒体を搬送する搬送手段とを備え、
前記記録ヘッドのインク吐出動作と前記搬送手段の搬送動作を制御して前記記録ヘッドが吐出したインクを前記被記録媒体上の所望の位置に着弾させることにより前記被記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置において、
前記被記録媒体のインクを受ける面に平行で前記搬送手段の搬送方向に垂直な方向に複数配置された加熱手段と、
前記複数の加熱手段の加熱量を各独立に制御する加熱制御手段とを設け、
前記加熱制御手段が前記被記録媒体の前記垂直な方向の長さ(以下「被記録媒体幅」という。)に従い前記複数の加熱手段を制御し、
前記加熱手段が前記被記録媒体を加熱することを特徴とするインクジェット記録装置である。
インクを吐出するインクジェット方式の記録ヘッドと、
前記記録ヘッドが吐出するインクの飛翔範囲を通るように被記録媒体を搬送する搬送手段とを備え、
前記記録ヘッドのインク吐出動作と前記搬送手段の搬送動作を制御して前記記録ヘッドが吐出したインクを前記被記録媒体上の所望の位置に着弾させることにより前記被記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置において、
前記被記録媒体のインクを受ける面に平行で前記搬送手段の搬送方向に垂直な方向に複数配置された加熱手段と、
前記複数の加熱手段の加熱量を各独立に制御する加熱制御手段とを設け、
前記加熱制御手段が前記被記録媒体の前記垂直な方向の長さ(以下「被記録媒体幅」という。)に従い前記複数の加熱手段を制御し、
前記加熱手段が前記被記録媒体を加熱することを特徴とするインクジェット記録装置である。
したがって請求項1記載の発明によれば、被記録媒体の通過領域に配置された加熱手段の加熱量を被記録媒体の非通過領域に配置された加熱手段の加熱量に比して高めることができる。これには被記録媒体の通過領域に配置された加熱手段のみ加熱を行い、被記録媒体の非通過領域に配置された加熱手段は加熱を行わない場合が含まれる。これにより被記録媒体を加熱する手段を最大記録幅のすべてにおいて常に一律に稼働する場合に比較して、加熱手段の発する熱エネルギーが無駄とならず、従って加熱手段の発熱量(或いは消費電力)に対する被記録媒体の受熱量の割合すなわち効率が高まる。したがって、被記録媒体を加熱して記録を行うインクジェット記録装置において熱効率が向上し、消費電力、ランニングコストを軽減できる。
さらに、被記録媒体が加熱されることにより、被記録媒体に着弾したインクの物性(硬化特性、乾燥性など)を安定な状態保持し、記録品質を維持向上することができる。
さらに、被記録媒体が加熱されることにより、被記録媒体に着弾したインクの物性(硬化特性、乾燥性など)を安定な状態保持し、記録品質を維持向上することができる。
請求項2記載の発明は、被記録媒体幅を検知する幅検知手段を備え、前記加熱制御手段は前記幅検知手段が検知した被記録媒体幅に基づき前記複数の加熱手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置である。
加熱制御手段が制御に用いる被記録媒体幅の情報は、インクジェット記録装置の使用者が被記録媒体幅として入力したものでも良いが、使用者の入力ミスや測定誤差が否めない。これに対し請求項2記載の発明によれば、被記録媒体幅を検知する幅検知手段を備えるので、任意のサイズのものを使用しても正確に被記録媒体幅が計測され、計測して得た被記録媒体幅の情報に基づき加熱制御手段が加熱手段を制御するので、被記録媒体幅の誤認が無いばかりか精度良く認識でき、高効率に稼働することができる。
請求項3記載の発明は、前記飛翔範囲で前記被記録媒体のインクを受ける表面の反対面たる裏面に接して前記被記録媒体の前記記録ヘッドのインク吐出口からの距離を保持する被記録媒体支持体を備え、
前記加熱手段は前記被記録媒体保持体を加熱する構成を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置である。
前記加熱手段は前記被記録媒体保持体を加熱する構成を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置である。
したがって請求項3記載の発明によれば、被記録媒体のインクを受ける表面の反対面たる裏面に接している被記録媒体支持体を加熱し、裏面からの熱伝導により被記録媒体を加熱することができるとともに、この被記録媒体支持体はインクの飛翔範囲に設置されているものであるから、将にインクが着弾している部分を加熱することとなり、インク着弾前に被記録媒体から逃げる熱量を抑え、シート状の被記録媒体であれば効率よく十分にインクを加熱することができる。
請求項4記載の発明は、前記搬送手段が形成する搬送路上において前記記録ヘッドより上流に前記複数の加熱手段が配置されてなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置である。
したがって請求項4記載の発明によれば、搬送手段が形成する搬送路上において記録ヘッドより上流に加熱手段が設置されるので、被記録媒体の裏面のみならず表面への直接の加熱が可能となる。記録ヘッドが邪魔にならないからである。
また本発明を、上述した被記録媒体保持体を加熱する構成とともに採用することにより、被記録媒体保持体による加熱量を補う予熱を行うことができ、十分な加熱を行うことができる。
また本発明によれば、加熱手段が記録ヘッドや被記録媒体保持体から離れるので、被記録媒体の表面又は裏面への加熱を熱放射による非接触で行いやすくなる。記録ヘッドや被記録媒体保持体によって放射熱が遮られないからである。
被記録媒体に厚みがあり裏面から表面への熱伝導が遅くなって不効率となる場合に表面への加熱を適用するとよい。
また本発明を、上述した被記録媒体保持体を加熱する構成とともに採用することにより、被記録媒体保持体による加熱量を補う予熱を行うことができ、十分な加熱を行うことができる。
また本発明によれば、加熱手段が記録ヘッドや被記録媒体保持体から離れるので、被記録媒体の表面又は裏面への加熱を熱放射による非接触で行いやすくなる。記録ヘッドや被記録媒体保持体によって放射熱が遮られないからである。
被記録媒体に厚みがあり裏面から表面への熱伝導が遅くなって不効率となる場合に表面への加熱を適用するとよい。
請求項5記載の発明は、所定の幅を記憶する記憶手段を備え、
前記加熱制御手段が被記録媒体幅に前記所定の幅を加えた幅に従い前記複数の加熱手段を制御することを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一に記載のインクジェット記録装置である。
前記加熱制御手段が被記録媒体幅に前記所定の幅を加えた幅に従い前記複数の加熱手段を制御することを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一に記載のインクジェット記録装置である。
したがって請求項5記載の発明によれば、加熱制御手段が被記録媒体幅に所定の幅を加えた幅に従い複数の加熱手段を制御するので、被記録媒体の通過領域に配置された加熱手段のみならず、通過領域に隣接する所定幅の領域に配置された加熱手段を、通過領域から所定幅以上離れた加熱手段の加熱量に比して高めることができる。これにより被記録媒体を加熱する手段を最大記録幅のすべてにおいて常に一律に稼働する場合に比較して、加熱手段の発する熱エネルギーが無駄とならず、従って加熱手段の発熱量(或いは消費電力)に対する被記録媒体の受熱量の割合すなわち効率が高まる。それとともに通過領域に隣接する所定幅の領域に配置された加熱手段をも比較的高温に加熱するので、被記録媒体の通過領域に配置された加熱手段からの放熱による通過領域の温度低下を抑制することができ、十分な加熱を行うことができる。
請求項6記載の発明は、前記インクがカチオン重合系のインクであり、紫外線照射装置を有し、
前記紫外線照射装置により被記録媒体上に着弾したインクに紫外線光を照射してインクを硬化させることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一に記載のインクジェット記録装置である。
前記紫外線照射装置により被記録媒体上に着弾したインクに紫外線光を照射してインクを硬化させることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一に記載のインクジェット記録装置である。
したがって請求項6記載の発明によれば、紫外線硬化性のカチオン重合系インクを用いて紫外線硬化方式を採った場合にも、本発明の加熱手段により与えられる熱エネルギーによってインクの硬化特性が良好に保たれるので、インクの硬化に必要な光エネルギーが抑えられ比較的低照度で確実に硬化させることができるとともに、上で述べたように加熱手段により効率よく十分な加熱を行うことができる。
以下に本発明の一実施の形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
〔第1の実施形態〕
まず、本発明の第1の実施形態につき図1を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施形態のインクジェット記録装置を示す平面図(a)及びA−A断面図(b)である。
〔第1の実施形態〕
まず、本発明の第1の実施形態につき図1を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施形態のインクジェット記録装置を示す平面図(a)及びA−A断面図(b)である。
図1(a)及び(b)に示すように本実施形態のインクジェット記録装置は、インクジェットヘッド1と、紫外線照射装置2と、プラテン3と、加熱装置4a〜4fと、加熱装置5a〜5hと、被記録媒体6a〜6cを被記録媒体搬送方向Bに搬送する図示しない搬送装置と、加熱装置4a〜4g及び加熱装置5a〜5hの加熱量を制御する図示しない加熱制御手段と、幅検出用光センサ7と、インクジェットヘッド1、紫外線照射装置2及び幅検出用光センサ7を主走査方向Cに移動させる図示しない移動装置と、読み書き可能な図示しないメモリとを備え、シャトル方式のインクジェット記録装置を構成する。
インクジェットヘッド1は、複数の吐出口からインクを吐出するインクジェット方式の記録ヘッドであり、周知のものを用いる。インクジェットヘッド1は、図示しないキャリッジに搭載されて主走査方向Cに往復移動させられることによりプラテン3に沿って被記録媒体搬送方向Bに搬送される被記録媒体6a〜6c上を走査する。これをシャトル方式と呼ぶ。
紫外線照射装置2は、インクジェットヘッド1から吐出され被記録媒体に付着したインクを硬化させる紫外線を発する光源として半導体レーザや発光ダイオードを備えて構成される。光源として蛍光灯を用いても良い。紫外線照射装置2は、インクジェットヘッド1と共にキャリッジに搭載されることによりインクジェットヘッド1と共に移動する。インクとしては、紫外線硬化性のカチオン重合系のインクを用いる。被記録媒体6a〜6cとしてはインク吸収性のない樹脂フィルム等からなり被記録媒体搬送方向Bに長尺であってロール状に巻かれて取り扱われるものなどが用いられる。
プラテン3は、インクジェットヘッド1から吐出されるインクの飛翔範囲でインクジェットヘッド1のインク吐出口に対する被記録媒体6a〜6cの搬送位置を所定位置に保つことにより、被記録媒体6a〜6cとインクジェットヘッド1との対向距離、すなわち、インク飛翔距離を一定にするための被記録媒体支持体である。プラテン3は、被記録媒体6a〜6cのインクを受ける表面の反対面たる裏面に接して被記録媒体6a〜6cを支持する。
加熱装置4a〜4g,5a〜5hとしては、電熱線、熱電素子、赤外線ランプ等様々な熱源を用いることができるが、加熱量の制御が容易で安全なものが好ましい。本実施形態では加熱装置4a〜4gと加熱装置5a〜5hの双方を用いるが、いずれか一方であっても良い。
加熱装置4a〜4gは、プラテン加熱用の加熱装置であり、プラテン3を介してインクジェットヘッド1の反対側に配置される。加熱装置4a〜4fから発生する熱がプラテン3を加熱し、プラテン3上面に接する被記録媒体6a〜6cを加熱する。加熱装置4a〜4gは、主走査方向Cに複数配置されたものであり、順に4a,4b,・・・,4gによって示す。
加熱装置5a〜5hは、被記録媒体6a〜6cの搬送路上においてインクジェットヘッド1より上流に配置される。加熱装置5a〜5hは、主走査方向Cに複数配置されたものであり、順に5a,5b,・・・,5hによって示す。
加熱装置4a〜4gは、プラテン加熱用の加熱装置であり、プラテン3を介してインクジェットヘッド1の反対側に配置される。加熱装置4a〜4fから発生する熱がプラテン3を加熱し、プラテン3上面に接する被記録媒体6a〜6cを加熱する。加熱装置4a〜4gは、主走査方向Cに複数配置されたものであり、順に4a,4b,・・・,4gによって示す。
加熱装置5a〜5hは、被記録媒体6a〜6cの搬送路上においてインクジェットヘッド1より上流に配置される。加熱装置5a〜5hは、主走査方向Cに複数配置されたものであり、順に5a,5b,・・・,5hによって示す。
加熱制御手段は、コンピュータとコンピュータ上で実行されるプログラムとで構成できるほか周知の技術で構成するが、IC、アナログ回路等ハードウエア構成は問わない。
加熱制御手段は、加熱装置4a〜4g,5a〜5hの加熱量を各独立に制御する。
加熱制御手段は、加熱装置4a〜4g,5a〜5hの加熱量を各独立に制御する。
被記録媒体6a〜6cを被記録媒体搬送方向Bに搬送する図示しない搬送装置は、インクジェットヘッド1の吐出口のある面の下を被記録媒体6a〜6cが通過するように被記録媒体6a〜6cを搬送する。これにより被記録媒体6a〜6cはインクジェットヘッド1が吐出するインクの飛翔範囲を通過する。そのとき、被記録媒体6a〜6cはプラテン3に支持されながら移動する。
さらに、インクジェットヘッド1の吐出動作、被記録媒体の搬送装置の搬送動作及びインクジェットヘッド1の主走査方向Cの動作を制御してインクジェットヘッド1が吐出したインクを被記録媒体6a〜6c上の所望の位置に着弾させる制御手段を備えることにより、インクジェット記録装置を構成する。
幅検出用光センサ7は、被記録媒体6a〜6cによる光の遮断・非遮断を検出する。
読み書き可能な図示しないメモリには、所定の幅を記憶する記憶領域が設けられる。この所定の幅をゼロを含め設定変更可能に構成する。
読み書き可能な図示しないメモリには、所定の幅を記憶する記憶領域が設けられる。この所定の幅をゼロを含め設定変更可能に構成する。
次ぎに本実施形態における加熱制御動作につき説明する。
記録位置(図1(a)のA−A位置)に被記録媒体6a〜6cのうちいずれかの被記録媒体が進入すると、キャリッジを一回走査し、幅検出用光センサ7の検出信号を得る。加熱制御手段は、メモリから所定の幅を読出し、上記検出信号から計算される被記録媒体幅にメモリから読み出した所定の幅を加え、この合計の幅に対応する範囲内にある加熱装置(以下「該当加熱装置」という。)を決定し、それらを他の加熱装置に対して強く加熱するか又は、それらの加熱装置のみ加熱する。
記録位置(図1(a)のA−A位置)に被記録媒体6a〜6cのうちいずれかの被記録媒体が進入すると、キャリッジを一回走査し、幅検出用光センサ7の検出信号を得る。加熱制御手段は、メモリから所定の幅を読出し、上記検出信号から計算される被記録媒体幅にメモリから読み出した所定の幅を加え、この合計の幅に対応する範囲内にある加熱装置(以下「該当加熱装置」という。)を決定し、それらを他の加熱装置に対して強く加熱するか又は、それらの加熱装置のみ加熱する。
例えば、記録位置(図1(a)のA−A位置)に被記録媒体6aが進入した場合、該当加熱装置が加熱装置4a〜4g,5a〜5h、すなわち、すべての加熱装置となり、すべての加熱装置が所定の出力で加熱される。
例えば、記録位置(図1(a)のA−A位置)に被記録媒体6bが進入した場合、該当加熱装置が加熱装置4a〜4g,5a〜5h、すなわち、すべての加熱装置となり、すべての加熱装置が所定の出力で加熱される。但し、所定の幅がゼロに設定されている場合は、該当加熱装置が加熱装置4b〜4f,5b〜5gとなり、これらの該当加熱装置が所定の出力で加熱され、加熱装置4a,4g,5a,5hについては出力しないか、加熱装置4b〜4f,5b〜5gの出力より低出力で運転する。
例えば、記録位置(図1(a)のA−A位置)に被記録媒体6cが進入した場合、該当加熱装置が加熱装置4b〜4f,5b〜5gとなり、これらの該当加熱装置が所定の出力で加熱され、加熱装置4a,4g,5a,5hについては出力しないか、加熱装置4b〜4f,5b〜5gの出力より低出力で運転する。但し、所定の幅がゼロに設定されている場合は、該当加熱装置が加熱装置4c〜4e,5c〜5fとなり、これらの該当加熱装置が所定の出力で加熱され、加熱装置4a,4b,4f,4g,5a,5b,5g,5hについては出力しないか、加熱装置4c〜4e,5c〜5fの出力より低出力で運転する。
例えば、記録位置(図1(a)のA−A位置)に被記録媒体6bが進入した場合、該当加熱装置が加熱装置4a〜4g,5a〜5h、すなわち、すべての加熱装置となり、すべての加熱装置が所定の出力で加熱される。但し、所定の幅がゼロに設定されている場合は、該当加熱装置が加熱装置4b〜4f,5b〜5gとなり、これらの該当加熱装置が所定の出力で加熱され、加熱装置4a,4g,5a,5hについては出力しないか、加熱装置4b〜4f,5b〜5gの出力より低出力で運転する。
例えば、記録位置(図1(a)のA−A位置)に被記録媒体6cが進入した場合、該当加熱装置が加熱装置4b〜4f,5b〜5gとなり、これらの該当加熱装置が所定の出力で加熱され、加熱装置4a,4g,5a,5hについては出力しないか、加熱装置4b〜4f,5b〜5gの出力より低出力で運転する。但し、所定の幅がゼロに設定されている場合は、該当加熱装置が加熱装置4c〜4e,5c〜5fとなり、これらの該当加熱装置が所定の出力で加熱され、加熱装置4a,4b,4f,4g,5a,5b,5g,5hについては出力しないか、加熱装置4c〜4e,5c〜5fの出力より低出力で運転する。
以上のように被記録媒体幅又はこれに記憶された所定の幅を加えた幅に従って複数の加熱装置4a〜4g,5a〜5hの加熱量を制御する。
なお、「合計の幅に対応する範囲」は、本実施形態のように被記録媒体幅が変わっても被記録媒体の中央位置が常に装置上の同じ位置を通るように搬送装置を構成している場合には、その中央位置を合計の幅の中央に対応させて定めることができる。被記録媒体幅が変わっても被記録媒体の一端面位置が常に装置上の同じ位置を通るように搬送装置を構成している場合には、その一端面位置を基準にして定めることができる。また、幅検出用光センサが検出した被記録媒体の一端面位置を基準に定めることができる。
なお、「合計の幅に対応する範囲」は、本実施形態のように被記録媒体幅が変わっても被記録媒体の中央位置が常に装置上の同じ位置を通るように搬送装置を構成している場合には、その中央位置を合計の幅の中央に対応させて定めることができる。被記録媒体幅が変わっても被記録媒体の一端面位置が常に装置上の同じ位置を通るように搬送装置を構成している場合には、その一端面位置を基準にして定めることができる。また、幅検出用光センサが検出した被記録媒体の一端面位置を基準に定めることができる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態につき、図2を参照して説明する。図2は本発明の第2の実施形態のインクジェット記録装置を示す平面図(a)及びD−D断面図(b)である。
次に、本発明の第2の実施形態につき、図2を参照して説明する。図2は本発明の第2の実施形態のインクジェット記録装置を示す平面図(a)及びD−D断面図(b)である。
図2に示すように本実施形態はラインヘッド方式の場合についてのものである。ラインヘッド方式の場合、インクジェットヘッド11は固定であるので、紫外線照射装置12も固定して設ける。13はプラテンである。
本実施形態では、ユーザからの入力により被記録媒体幅を得るか、移動式光センサ又は固定式ラインセンサにより被記録媒体幅を検出する。
加熱装置8a〜8hは、被記録媒体6dの搬送路上においてインクジェットヘッド11より上流に配置される。加熱装置8a〜8hは、被記録媒体6dのインク受け面に平行であって被記録媒体搬送方向Eに垂直な方向に複数配置されたものであり、順に8a,8b,・・・,8hによって示す。
加熱装置8a〜8hとして、図2(b)に示すように被記録媒体6dを表裏から加熱する構造のもの、被記録媒体6dを表又は裏から加熱する構造のものを採用することができる。いずれの場合でも、熱放射により非接触で加熱するものを採用することができる。
本実施形態のインクジェット記録装置は、周知のラインヘッド式インクジェット記録装置を基本にし、加熱制御の内容は上記第1の実施形態と同様である。例えば図2(a)に示す被記録媒体6dに対しては加熱装置8c〜8hが所定の出力で加熱され、加熱装置8a,8bについては出力しないか、加熱装置8c〜8hの出力より低出力で運転する。
本実施形態では、ユーザからの入力により被記録媒体幅を得るか、移動式光センサ又は固定式ラインセンサにより被記録媒体幅を検出する。
加熱装置8a〜8hは、被記録媒体6dの搬送路上においてインクジェットヘッド11より上流に配置される。加熱装置8a〜8hは、被記録媒体6dのインク受け面に平行であって被記録媒体搬送方向Eに垂直な方向に複数配置されたものであり、順に8a,8b,・・・,8hによって示す。
加熱装置8a〜8hとして、図2(b)に示すように被記録媒体6dを表裏から加熱する構造のもの、被記録媒体6dを表又は裏から加熱する構造のものを採用することができる。いずれの場合でも、熱放射により非接触で加熱するものを採用することができる。
本実施形態のインクジェット記録装置は、周知のラインヘッド式インクジェット記録装置を基本にし、加熱制御の内容は上記第1の実施形態と同様である。例えば図2(a)に示す被記録媒体6dに対しては加熱装置8c〜8hが所定の出力で加熱され、加熱装置8a,8bについては出力しないか、加熱装置8c〜8hの出力より低出力で運転する。
次に、本発明の実施形態として採用可能な技術事項につき項を分けて説明する。
<射出量>
1ドットあたりの射出量(吐出量)は2pl(ピコリットル)〜20plである。好ましくは4pl〜10plである。1ドットあたり20plを超えると高精細印字が難しく、また、1ドットあたり2pl未満では形成される画像の濃度が低くなってしまう。
<射出量>
1ドットあたりの射出量(吐出量)は2pl(ピコリットル)〜20plである。好ましくは4pl〜10plである。1ドットあたり20plを超えると高精細印字が難しく、また、1ドットあたり2pl未満では形成される画像の濃度が低くなってしまう。
<ドット径>
記録媒体上に形成されるドット径は50μm〜200μmである。好ましくは50μm〜150μmであり、さらに好ましくは55μm〜100μmである。50μm未満では形成される画像の濃度が低くなってしまい、また、200μmよりも大きければ高精細印字が難しい。
記録媒体上に形成されるドット径は50μm〜200μmである。好ましくは50μm〜150μmであり、さらに好ましくは55μm〜100μmである。50μm未満では形成される画像の濃度が低くなってしまい、また、200μmよりも大きければ高精細印字が難しい。
<水及び有機溶媒を含有しない>
用いられるインクは、実質的に水及び有機溶媒を含有しないことが望ましい。実質的に含有しないとは、水及び有機溶媒の含有量が1重量%未満であることをいう。
用いられるインクは、実質的に水及び有機溶媒を含有しないことが望ましい。実質的に含有しないとは、水及び有機溶媒の含有量が1重量%未満であることをいう。
<インクジェット方式>
インクジェットプリンタのインク吐出の駆動力として、インクに対しての適用範囲が広く、高速射出が可能な圧電体の圧電作用を利用する方式が好ましい。それは具体的には、例えば特公平4−48622号に記載されるように、圧電性基体上に形成された微細な溝の内部に電極膜が形成され、さらに絶縁膜で覆われているインク流路とするインクジェットヘッド方式である。
インクジェットプリンタのインク吐出の駆動力として、インクに対しての適用範囲が広く、高速射出が可能な圧電体の圧電作用を利用する方式が好ましい。それは具体的には、例えば特公平4−48622号に記載されるように、圧電性基体上に形成された微細な溝の内部に電極膜が形成され、さらに絶縁膜で覆われているインク流路とするインクジェットヘッド方式である。
<照射線源>
紫外線、電子線、X線、可視光、赤外光などを照射する様々な線源を用いることが可能であるが、硬化性、線源のコスト等を考慮すると、紫外線を照射する線源が好ましい。紫外線線源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマーランプ、紫外線レーザー・LEDなどを用いることができる。
基本的な照射方法は、特開昭60−132767号に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射はインク着弾後、一定時間をおいて行われることになる。さらに、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。WO9954415号では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明の実施形態として、これらの照射方法を用いることが可能である。
具体的には、帯状のメタルハライドランプ管、紫外線ランプ管が好ましい。線源は、実質的にインクジェットプリンタに固定化し、稼働部をなくすことで、安価な構成とすることが可能である。
照射は、各色の画像形成毎に行われることが好ましく、つまり、いずれの露光方式でも線源は2種用意し、第2の線源によって、硬化を完了させることが好ましい形態の1つである。これは、2色目の着弾インクの濡れ性、インク間の接着性を得ることと、線源を安価に組むことに寄与する。
なお第1の線源と、第2の線源とは露光波長または露光照度を変えることが好ましい。第1の線源の照射エネルギーを第2の線源の照射エネルギーより小さく、すなわち第1の線源の照射エネルギーを照射エネルギー総量の1〜20%、好ましくは1〜10%、さらに好ましくは1〜5%とする。照度を変えた照射を行うことで、硬化後の分子量分布が好ましいものとなる。つまり一度に高照度の照射を行ってしまうと、重合率は高められるものの、重合したポリマーの分子量は小さく、強度が得られない。
また、第1の線源の照射は、第2の線源の照射よりも長波長とすることで、第1の照射では、インクの表層を硬化させてインクの滲みを抑えられ、第2の照射では、照射線が届きにくい記録媒体近傍のインクを硬化させ、密着性を改善することができる。インク内部の硬化促進のためにも、第2の照射線波長は長波長であることが好ましい。
紫外線、電子線、X線、可視光、赤外光などを照射する様々な線源を用いることが可能であるが、硬化性、線源のコスト等を考慮すると、紫外線を照射する線源が好ましい。紫外線線源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマーランプ、紫外線レーザー・LEDなどを用いることができる。
基本的な照射方法は、特開昭60−132767号に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射はインク着弾後、一定時間をおいて行われることになる。さらに、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。WO9954415号では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明の実施形態として、これらの照射方法を用いることが可能である。
具体的には、帯状のメタルハライドランプ管、紫外線ランプ管が好ましい。線源は、実質的にインクジェットプリンタに固定化し、稼働部をなくすことで、安価な構成とすることが可能である。
照射は、各色の画像形成毎に行われることが好ましく、つまり、いずれの露光方式でも線源は2種用意し、第2の線源によって、硬化を完了させることが好ましい形態の1つである。これは、2色目の着弾インクの濡れ性、インク間の接着性を得ることと、線源を安価に組むことに寄与する。
なお第1の線源と、第2の線源とは露光波長または露光照度を変えることが好ましい。第1の線源の照射エネルギーを第2の線源の照射エネルギーより小さく、すなわち第1の線源の照射エネルギーを照射エネルギー総量の1〜20%、好ましくは1〜10%、さらに好ましくは1〜5%とする。照度を変えた照射を行うことで、硬化後の分子量分布が好ましいものとなる。つまり一度に高照度の照射を行ってしまうと、重合率は高められるものの、重合したポリマーの分子量は小さく、強度が得られない。
また、第1の線源の照射は、第2の線源の照射よりも長波長とすることで、第1の照射では、インクの表層を硬化させてインクの滲みを抑えられ、第2の照射では、照射線が届きにくい記録媒体近傍のインクを硬化させ、密着性を改善することができる。インク内部の硬化促進のためにも、第2の照射線波長は長波長であることが好ましい。
<照射タイミング>
上記インクを用い、一定温度にインクを加温するとともに、着弾から照射までの時間を0.01〜0.5秒、好ましくは0.01〜0.3秒、さらに好ましくは0.01〜0.15秒後に放射線を照射することすることができる。このように着弾から照射までの時間を極短時間に制御することにより、着弾インクが硬化前に滲むことを防止することが可能となる。また、多孔質な記録媒体に対しても光源の届かない深部までインクが浸透する前に露光することができるため、未反応モノマーの残留を抑えられ、臭気を低減できる。これは、高粘度のインクを用いることで大きな相乗効果をもたらすことになる。特に、25℃におけるインク粘度が35〜500mPa・sのインクを用いると大きな効果を得ることができる。このような記録方法を取ることで、表面の濡れ性が異なる様々な記録媒体に対しても、着弾したインクのドット径を一定に保つことができ、画質が向上する。なお、カラー画像を得るためには、明度の低い色から順に重ねていくことが好ましい。明度の低いインクを重ねると、下部のインクまで照射線が到達しにくく、硬化感度の阻害、残留モノマーの増加及び臭気の発生、密着性の劣化が生じやすい。また、照射は、全色を射出してまとめて露光することが可能だが、一色毎に露光するほうが、硬化促進の観点で好ましい。
また、複数色のヘッドからなるユニットでは、各色間を実質的に照射線透過性とすることが好ましい。具体的には、照射線透過性の部材でヘッド間を構成するか、部材を配置させない構成である。このような簡単な構成とすることで、各色毎に、着弾直後、速やかに照射することが可能であり、特に二次色の滲み防止、双方向描画における、行きと帰りのドット滲み差を防止(行きと帰りの色が異なるのを防ぐ)できるため、好ましい。
上記インクを用い、一定温度にインクを加温するとともに、着弾から照射までの時間を0.01〜0.5秒、好ましくは0.01〜0.3秒、さらに好ましくは0.01〜0.15秒後に放射線を照射することすることができる。このように着弾から照射までの時間を極短時間に制御することにより、着弾インクが硬化前に滲むことを防止することが可能となる。また、多孔質な記録媒体に対しても光源の届かない深部までインクが浸透する前に露光することができるため、未反応モノマーの残留を抑えられ、臭気を低減できる。これは、高粘度のインクを用いることで大きな相乗効果をもたらすことになる。特に、25℃におけるインク粘度が35〜500mPa・sのインクを用いると大きな効果を得ることができる。このような記録方法を取ることで、表面の濡れ性が異なる様々な記録媒体に対しても、着弾したインクのドット径を一定に保つことができ、画質が向上する。なお、カラー画像を得るためには、明度の低い色から順に重ねていくことが好ましい。明度の低いインクを重ねると、下部のインクまで照射線が到達しにくく、硬化感度の阻害、残留モノマーの増加及び臭気の発生、密着性の劣化が生じやすい。また、照射は、全色を射出してまとめて露光することが可能だが、一色毎に露光するほうが、硬化促進の観点で好ましい。
また、複数色のヘッドからなるユニットでは、各色間を実質的に照射線透過性とすることが好ましい。具体的には、照射線透過性の部材でヘッド間を構成するか、部材を配置させない構成である。このような簡単な構成とすることで、各色毎に、着弾直後、速やかに照射することが可能であり、特に二次色の滲み防止、双方向描画における、行きと帰りのドット滲み差を防止(行きと帰りの色が異なるのを防ぐ)できるため、好ましい。
<インク加熱、ヘッド温調>
上記インクを30〜150℃に加熱し、インク粘度を下げて射出することが射出安定性の点で好ましい。さらに好ましくは40〜100℃である。30℃以下及び150℃以上では、射出が困難になる。照射線硬化型インクは、概して水性インクより粘度が高いため、温度変動による粘度変動幅が大きい。粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度をできるだけ一定に保つことが必要である。インク温度の制御幅は設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、さらに好ましくは設定温度±1℃である。インクジェットプリンタには、インク温度の安定化手段を備えるが、一定温度にする部位はインクタンク(中間タンクがある場合は中間タンク)からノズル射出面までの配管系、部材の全てが対象となる。
温度コントロールのため、温度センサーを各配管部位に複数設け、インク流量、環境温度に応じた加熱制御をすることが好ましい。また、加熱するヘッドユニットは、装置本体や外気からの温度の影響を受けないよう、熱的に遮断もしくは断熱されていることが好ましい。加熱に要するプリンタ立ち上げ時間を短縮するため、また熱エネルギーのロスを低減するために、他部位との断熱を行うとともに、加熱ユニット全体の熱容量を小さくすることが好ましい。
上記インクを30〜150℃に加熱し、インク粘度を下げて射出することが射出安定性の点で好ましい。さらに好ましくは40〜100℃である。30℃以下及び150℃以上では、射出が困難になる。照射線硬化型インクは、概して水性インクより粘度が高いため、温度変動による粘度変動幅が大きい。粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度をできるだけ一定に保つことが必要である。インク温度の制御幅は設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、さらに好ましくは設定温度±1℃である。インクジェットプリンタには、インク温度の安定化手段を備えるが、一定温度にする部位はインクタンク(中間タンクがある場合は中間タンク)からノズル射出面までの配管系、部材の全てが対象となる。
温度コントロールのため、温度センサーを各配管部位に複数設け、インク流量、環境温度に応じた加熱制御をすることが好ましい。また、加熱するヘッドユニットは、装置本体や外気からの温度の影響を受けないよう、熱的に遮断もしくは断熱されていることが好ましい。加熱に要するプリンタ立ち上げ時間を短縮するため、また熱エネルギーのロスを低減するために、他部位との断熱を行うとともに、加熱ユニット全体の熱容量を小さくすることが好ましい。
<インク吸収性のない記録媒体>
本発明の実施形態として、インク吸収性のない記録媒体ないしインク吸収性の低い記録媒体(あるいは、インク非吸収性記録媒体)を用いることができる。インク吸収性のない記録媒体ないしインク吸収性の低い記録媒体(あるいは、インク非吸収性記録媒体)とは、インク吸収性のない材料ないしインク吸収性の低い材料(あるいはインク非吸収性材料)からなる記録媒体、あるいはインク吸収性のない材料ないしインク吸収性の低い材料(あるいはインク非吸収性材料)からなる表面層(画像形成層)を有する記録媒体であり、インク吸収性のない材料ないしインク吸収性の低い材料(あるいはインク非吸収性材料)は、例えば各種の樹脂や金属である。
本発明の実施形態として、インク吸収性のない記録媒体ないしインク吸収性の低い記録媒体(あるいは、インク非吸収性記録媒体)を用いることができる。インク吸収性のない記録媒体ないしインク吸収性の低い記録媒体(あるいは、インク非吸収性記録媒体)とは、インク吸収性のない材料ないしインク吸収性の低い材料(あるいはインク非吸収性材料)からなる記録媒体、あるいはインク吸収性のない材料ないしインク吸収性の低い材料(あるいはインク非吸収性材料)からなる表面層(画像形成層)を有する記録媒体であり、インク吸収性のない材料ないしインク吸収性の低い材料(あるいはインク非吸収性材料)は、例えば各種の樹脂や金属である。
<粘度>
本発明の実施形態におけるインクは、30℃での粘度が10〜500mPa・sの液体である。好ましくは、40〜500mPa・sが好ましい。10mPa・s未満では滲みが劣化、また500mPa・sを超えると、画質の平滑性が失われる。また、このインクは60℃で3〜30mPa・sの液体であることが好ましく、より好ましくは、3〜20mPa・sである。3mPa・s以下では、高速射出に不具合を生じ、また30mPa・sでは、射出性が劣化する。
本発明の実施形態におけるインクは、30℃での粘度が10〜500mPa・sの液体である。好ましくは、40〜500mPa・sが好ましい。10mPa・s未満では滲みが劣化、また500mPa・sを超えると、画質の平滑性が失われる。また、このインクは60℃で3〜30mPa・sの液体であることが好ましく、より好ましくは、3〜20mPa・sである。3mPa・s以下では、高速射出に不具合を生じ、また30mPa・sでは、射出性が劣化する。
1,11…インクジェットヘッド 2,12…紫外線照射装置 3,13…プラテン 4a〜4f…加熱装置… 5a〜5h…加熱装置 6a〜6d…被記録媒体 7…幅検出用光センサ 8a〜8h…加熱装置
Claims (6)
- インクを吐出するインクジェット方式の記録ヘッドと、
前記記録ヘッドが吐出するインクの飛翔範囲を通るように被記録媒体を搬送する搬送手段とを備え、
前記記録ヘッドのインク吐出動作と前記搬送手段の搬送動作を制御して前記記録ヘッドが吐出したインクを前記被記録媒体上の所望の位置に着弾させることにより前記被記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置において、
前記被記録媒体のインクを受ける面に平行で前記搬送手段の搬送方向に垂直な方向に複数配置された加熱手段と、
前記複数の加熱手段の加熱量を各独立に制御する加熱制御手段とを設け、
前記加熱制御手段が前記被記録媒体の前記垂直な方向の長さ(以下「被記録媒体幅」という。)に従い前記複数の加熱手段を制御し、
前記加熱手段が前記被記録媒体を加熱することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 被記録媒体幅を検知する幅検知手段を備え、前記加熱制御手段は前記幅検知手段が検知した被記録媒体幅に基づき前記複数の加熱手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記飛翔範囲で前記被記録媒体のインクを受ける表面の反対面たる裏面に接して前記被記録媒体の前記記録ヘッドのインク吐出口からの距離を保持する被記録媒体支持体を備え、
前記加熱手段は前記被記録媒体保持体を加熱する構成を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。 - 前記搬送手段が形成する搬送路上において前記記録ヘッドより上流に前記複数の加熱手段が配置されてなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。
- 所定の幅を記憶する記憶手段を備え、
前記加熱制御手段が被記録媒体幅に前記所定の幅を加えた幅に従い前記複数の加熱手段を制御することを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一に記載のインクジェット記録装置。 - 前記インクがカチオン重合系のインクであり、紫外線照射装置を有し、
前記紫外線照射装置により被記録媒体上に着弾したインクに紫外線光を照射してインクを硬化させることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一に記載のインクジェット記録装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
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- 2003-10-21 JP JP2003360491A patent/JP2005125513A/ja active Pending
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