JP2003145741A - インクジェットプリンタ及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェットプリンタ及びインクジェット記録方法

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JP2003145741A
JP2003145741A JP2001350219A JP2001350219A JP2003145741A JP 2003145741 A JP2003145741 A JP 2003145741A JP 2001350219 A JP2001350219 A JP 2001350219A JP 2001350219 A JP2001350219 A JP 2001350219A JP 2003145741 A JP2003145741 A JP 2003145741A
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irradiation
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ink
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Atsushi Nakajima
厚志 仲島
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Konica Minolta Inc
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像を高精度、高強度で印刷することができ
るインクジェットプリンタ及びインクジェット記録法を
安価に提供する。 【解決手段】 記録ヘッド3、3、…が1回の走査で放
射線硬化インクを吐出する着弾可能領域Eを覆う形態
で、照射手段41をUVインクジェットプリンタ(イン
クジェットプリンタ)1本体に設置する。このとき、U
Vインクジェットプリンタ1は記録媒体Mと照射手段4
1とで記録ヘッド3、3、…及び記録ヘッド3、3、…
がヘッド走査手段11の駆動で往復移動する領域を挟む
形態をとる。記録ヘッド3、3、…から吐出され、記録
媒体M上に着弾した放射線硬化インクは速やかに照射手
段41による放射線の照射を受けて硬化するので、放射
線硬化インクの滲みが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録媒体にインクを
吐出して画像印刷を行なうインクジェットプリンタ及び
インクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、簡便、安価に画像を形成できる画
像印刷方法として、インクジェットプリンタを用いた画
像印刷方法が数多く用いられている。インクジェットプ
リンタは、インク粒子を例えばピエゾ素子やヒータを用
いて記録ヘッドから紙等の記録媒体に向けて吐出し、該
記録媒体にインクを浸透若しくは定着させながら、記録
ヘッドを記録媒体上で移動させることにより、該記録媒
体に画像を印刷する。
【0003】インクジェットプリンタでは、記録ヘッド
から吐出するインクの粘性度を35mPa・s未満、好
ましくは20mPa・s未満とする制約があり、インク
着弾後から生じる滲み、多孔質な記録媒体への浸透の問
題を抑える必要がある。
【0004】あらゆる素材の記録媒体に対し、インク着
弾後に生じる滲み等に影響されることなく高精度で画像
を印刷する技術として、例えば、室温で固形のワックス
インクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有
機溶剤を主体としたインクを用いる、ソルベント系イン
クジェット方式、放射線硬化インクのインク滴を記録媒
体に着弾させた後、紫外線、電子線等の放射線を照射す
ることにより硬化させる放射線硬化インクジェット方式
などが知られている。
【0005】しかし、相変化インクジェット方式は、イ
ンクとしてワックスを用いる為、十分な画像強度や定着
性が得られない。また、ソルベント系インクジェット方
式はインクが揮発しやすく有機溶剤の臭気やインク乾燥
によるヘッド詰まりといったトラブルが発生するととも
に、記録媒体の素材によってインク浸透性が異なるため
滲みや乾燥が安定せず、インク滲みも発生しやすいなど
の問題がある。
【0006】放射線硬化インクジェット方式、例えばU
V硬化インクジェット方式は、インクとして、顔料の他
に例えば高分子化合物の前駆体となるモノマー、光触媒
反応により該モノマーの架橋、重合反応を進行させる光
重合開始剤、光重合促進剤等を含んで組成され、紫外線
や電子線といった放射線の照射によりモノマーが架橋、
重合することで硬化する性質を有する放射線硬化インク
を用いる。放射線硬化インクジェット方式は、ソルベン
ト系インクジェット方式に比べ比較的低臭気であり、イ
ンク吸収性の無い記録媒体への記録が出来る点で、近年
注目されつつある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】放射線硬化インクジェ
ット方式による従来のインクジェットプリンタとして
は、例えば図5に示すUVインクジェットプリンタ10
1のように記録ヘッド3、3、…から記録媒体Mに向け
て、紫外線(ultra violet)の照射により硬化する性質
を有するUVインクを吐出し、媒体搬送手段12で放射
線硬化インクが吐出された領域を排出側に搬送した後に
照射手段141を用いて該領域に紫外線を照射するもの
が知られている。しかし、このUVインクジェットプリ
ンタ101では、放射線硬化インクが記録媒体に着弾し
てから放射線が照射されるまでに時間がかかることか
ら、着弾した放射線照射インクが硬化する前に滲む等の
問題点がある。
【0008】記録媒体における放射線硬化インクの滲み
や浸透を抑えるため、放射線硬化インクが記録媒体に着
弾後、可能な限り速やかに放射線を照射して硬化させる
ことが望ましい。記録媒体に着弾した放射線硬化インク
に速やかに放射線を照射する方法としては、例えば特開
昭60−132767号で開示された技術の様に記録媒
体上を走査する記録ヘッドとともに紫外線ランプを移動
させる方法や、US6145979号で開示されている
技術の様に記録ヘッドから離れた位置に設置された紫外
線光源から光ファイバーやコリメータ、鏡といった光学
系で記録ヘッド横へ紫外線を誘導する方法が知られてい
る。しかし、これら従来の放射線照射方法ではインクジ
ェットプリンタの大型化、複雑化を招き、製造、運転、
保守の経費がかさむという問題点があった。
【0009】本発明の目的は、多くの種類の素材の記録
媒体に対して高い精度で画像を印刷することのできるイ
ンクジェットプリンタ及びインクジェット記録法を簡
便、安価に提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、放射線の照射により硬化
する放射線硬化インクを記録媒体に吐出し、前記記録媒
体に放射線を照射することで画像印刷を行なうインクジ
ェットプリンタであって、記録媒体上を走査しながら記
録媒体に向けて放射線硬化インクを吐出する記録ヘッド
と、前記記録ヘッドに対して、記録媒体とは反対側に、
前記記録ヘッドが走査する空間領域を記録媒体とともに
挟む形態で固定され、前記記録ヘッドの1回の走査によ
り放射線硬化インクを着弾することが可能な記録媒体上
の着弾可能領域全体にわたって同時に放射線を照射する
照射手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】請求項1に記載の発明によれば、インクジ
ェットプリンタは、記録媒体と照射手段とで記録ヘッド
及び記録ヘッドが走査する領域を挟む構成をとる。この
ことにより、記録ヘッドによる記録媒体への放射線硬化
インクの吐出と併行して、記録ヘッドが放射線硬化イン
クを吐出する着弾可能領域全体にわたって同時に放射線
を照射することができる。したがって、記録ヘッドから
吐出され、記録媒体に着弾した放射線硬化インクは速や
かに放射線の照射を受けて硬化する。よって、記録媒体
に対する放射線硬化インクの滲み等が効果的に防止さ
れ、高い精度で記録媒体上に画像を印刷することができ
る。
【0012】また、請求項1に記載の発明によれば、記
録媒体に着弾した放射線硬化インクに対する速やかな放
射線の照射を、可動部を有さない簡素な構造の装置によ
って実現できる。よって、記録媒体に対して高い精度で
画像の印刷でき、かつ維持管理の容易なインクジェット
プリンタを安価に提供することができる。それに加え
て、照射手段は記録ヘッドに対して、記録媒体とは反対
の方向に固定されているため、記録ヘッドから吐出され
る前の放射線硬化インクが硬化することが防止される。
よって、インクジェットプリンタの維持管理がさらに容
易となる。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のインクジェットプリンタにおいて、記録媒体を前記第
1手段手段による照射位置を経由して搬送する搬送手段
と、この照射位置から記録媒体が搬送される位置に固定
され、前記記録ヘッドが前記放射線硬化インクを吐出す
る全幅にわたって同時に放射線を照射する2次照射手段
を備えることを特徴とする。
【0014】請求項2に記載の発明によれば、記録ヘッ
ドから吐出され、記録媒体に着弾した放射線硬化インク
は、着弾後速やかに照射手段による放射線の照射を受け
た後、さらに2次照射手段で放射線の照射を受ける。よ
って、照射手段で速やかに放射線硬化インクを表層部で
硬化させて滲みを防止し、2次照射手段で該放射線硬化
インクの硬化を内部まで進行させるといったことができ
る。よって、記録媒体に対し、画像を高い精度と高い強
度で画像を印刷することができる。
【0015】また、放射線の照射手段を2系統とするこ
とで、1系統の照射手段により高精度、高強度の画像を
実現させる場合よりも安価にインクジェットプリンタを
作成することができる。
【0016】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
のインクジェットプリンタにおいて、前記照射手段が照
射する放射線の波長は前記2次照射手段が照射する放射
線の波長よりも短いことを特徴とする。
【0017】請求項3に記載の発明によれば、記録媒体
に着弾した放射線硬化インクの表層を照射手段が放射す
る短波長の硬化感度が高い放射線で速やかに硬化させ、
放射線硬化インクが記録メディア上で滲むことを防ぐと
ともに、2次照射手段が照射する長波長の散乱しにくい
放射線により放射線硬化インクの内部(記憶媒体と放射
線硬化インクの境界部分を含む)を硬化させることで、
放射線硬化インクを記録メディアに接着する。よって、
高い精度と高い強度で画像を印刷することができる。
【0018】請求項4に記載の発明は、請求項2もしく
は3に記載のインクジェットプリンタにおいて、前記照
射手段が照射する放射線の照射エネルギー(照射手段が
照射するエネルギーの総量)は前記2次照射手段が照射
する放射線の照射エネルギーよりも弱いことを特徴とす
る。
【0019】請求項4に記載の発明によれば、記録メデ
ィアに着弾した放射線硬化インクを好ましい分子量分布
のポリマーとして硬化させることができる。すなわち、
照射手段における弱い照射で表層部を高分子量のポリマ
ーとして硬化させ、記録媒体上の放射線硬化インクの強
度を高めることができる。また、該放射線硬化インクの
内部を2次照射手段による強い照射で硬化させること
で、記録媒体に接着することができる。よって、記録媒
体に対し、高い精度と高い強度で画像を印刷することが
できる。特に多色画像の場合、2色目以降の放射線硬化
インクの着弾ドット径を制御したり、複数色の放射線硬
化インク間での接着性を高めたりすることで、さらに画
像の精度と強度を向上させることができる。
【0020】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
のインクジェットプリンタにおいて、前記照射手段が照
射する放射線の照射エネルギーは前記2次照射手段の照
射する照射エネルギーの1〜20%であることを特徴と
する。
【0021】請求項5に記載の発明によれば、請求項4
と同じ効果を得ることができる。
【0022】請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の
いずれか記載のインクジェットプリンタにおいて、複数
色の前記記録ヘッドを、前記記録ヘッド間で放射線が透
過自在な形態で収納するヘッドユニットを備える事を特
徴とする。
【0023】請求項6に記載の発明によれば、記録ヘッ
ドから吐出され、記録媒体上に着弾した放射線硬化イン
クは、記録ヘッドを保持するヘッドユニットの記録ヘッ
ド間の部位から透過して記録媒体上に到達する放射線の
照射を受ける。よって、記録媒体上に着弾した放射線硬
化インクは速やかに硬化するので、きわめて効果的に記
録媒体上での滲みを防止できる。よって、より高い精度
で記録媒体上に画像を印刷することができる。
【0024】請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の
いずれか記載のインクジェットプリンタにおいて、前記
照射手段及び前記2次照射手段の少なくとも一方で照射
する放射線の波長及び照射エネルギーの少なくとも一方
が変更自在であることを特徴とする。
【0025】請求項7に記載の発明によれば、記録媒体
の素材における放射線硬化インクの浸透性等に応じて放
射線硬化インクへの放射線の照射条件を変更することが
できる。よって、多くの素材の記録媒体に対して、高精
度で画像を印刷することができる。
【0026】請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の
いずれか記載のインクジェットプリンタにおいて、前記
照射手段の放射線源がブラックライトであることを特徴
とする。
【0027】請求項8に記載の発明によれば、照射手段
で短波長、低照射エネルギーの放射線を照射することで
滲みのない高精度な画像を印刷できるインクジェットプ
リンタを安価に作成することができる。
【0028】請求項9に記載の発明は、放射線の照射に
より硬化する放射線硬化インクを記録媒体に吐出し、前
記記録媒体に放射線を照射することで画像印刷を行なう
インクジェット記録方法であって、記録媒体上を走査し
ながら記録媒体に向けて放射線硬化インクを吐出する記
録ヘッドに対して、記録媒体とは反対側から、前記記録
ヘッドが走査する空間領域を介して照射手段により、前
記記録ヘッドの1回の走査で放射線硬化インクを着弾可
能な着弾可能領域全体にわたって同時に放射線を照射す
ることを特徴とする。
【0029】請求項9に記載の発明によれば、記録媒体
とともに記録ヘッド及び記録ヘッドが走査する領域を挟
む形態で固定された照射手段から、記録ヘッドによる記
録媒体への放射線硬化インクの吐出と併行して、記録ヘ
ッドが放射線硬化インクを吐出する着弾可能領域全体に
わたって同時に放射線を照射する。したがって、記録ヘ
ッドから吐出され、記録媒体に着弾した放射線硬化イン
クは速やかに放射線の照射を受けて硬化する。よって、
記録媒体に対する放射線硬化インクの滲み等が効果的に
防止され、高い精度で記録媒体上に画像を印刷すること
ができる。
【0030】また、請求項9に記載の発明によれば、記
録媒体に着弾した放射線硬化インクに対する速やかな放
射線の照射を、可動部を有さない簡素な構造の装置によ
って実現できる。よって、記録媒体に対して高い精度で
画像の印刷でき、かつ維持管理の容易なインクジェット
プリンタを安価に提供することができる。
【0031】請求項10に記載の発明は、請求項9に記
載のインクジェット記録方法において、前記照射手段に
よる照射位置を経由して搬送された記録媒体に対して、
この照射位置から記録媒体が搬送される位置に固定され
た2次照射手段により、前記記録ヘッドが前記放射線硬
化インクを吐出する全幅にわたって同時に放射線を照射
することを特徴とする。
【0032】請求項10に記載の発明によれば、記録ヘ
ッドから吐出され、記録媒体に着弾した放射線硬化イン
クは、着弾後速やかに照射手段による放射線の照射を受
けた後、さらに2次照射手段で放射線の照射を受ける。
よって、照射手段で速やかに放射線硬化インクを表層部
で硬化させて滲みを防止し、2次照射手段で該放射線硬
化インクの硬化を内部まで進行させるといったことがで
きる。よって、記録媒体に対し、画像を高い精度と高い
強度で画像を印刷することができる。
【0033】請求項11に記載の発明は、請求項10に
記載のインクジェット記録方法であって、前記照射手段
が照射する放射線の波長は前記2次照射手段が照射する
放射線の波長よりも短いことを特徴とする。
【0034】請求項11に記載の発明によれば、記録媒
体に着弾した放射線硬化インクの表層を照射手段が放射
する短波長の硬化感度が高い放射線で速やかに硬化さ
せ、放射線硬化インクが記録メディア上で滲むことを防
ぐとともに、2次照射手段が照射する長波長の散乱しに
くい放射線により放射線硬化インクの内部(記憶媒体と
放射線硬化インクの境界部分を含む)を硬化させること
で、放射線硬化インクを記録メディアに接着する。よっ
て、高い精度と高い強度で画像を印刷することができ
る。
【0035】請求項12に記載の発明は、請求項10も
しくは11に記載のインクジェット記録方法において、
前記照射手段が照射する放射線の照射エネルギーは前記
2次照射手段が照射する放射線の照射エネルギーよりも
弱いことを特徴とする。
【0036】請求項12に記載の発明によれば、記録メ
ディアに着弾した放射線硬化インクを好ましい分子量分
布のポリマーとして硬化させることができる。すなわ
ち、照射手段における弱い照射で表層部を高分子量のポ
リマーとして硬化させ、記録媒体上の放射線硬化インク
の強度を高めることができる。また、該放射線硬化イン
クの内部は、2次照射手段による強い照射で硬化させる
ことにより、記録媒体に対して接着することができる。
よって、記録媒体に対し、高い精度と高い強度で画像を
印刷することができる。
【0037】請求項13に記載の発明は、請求項12に
記載のインクジェット記録方法において、前記照射手段
が照射する放射線の照射エネルギーは前記2次照射手段
の照射する照射エネルギーの1〜20%であることを特
徴とする。
【0038】請求項13に記載の発明によれば、請求項
12に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0039】請求項14に記載の発明は、請求項9〜1
3のいずれか記載のインクジェット記録方法において、
複数色の前記記録ヘッドを収納するヘッドユニットの前
記記録ヘッド間に設けられ、前記照射手段から照射され
た放射線を透過させる放射線透過部を透過した放射線を
前記照射可能領域に照射することを特徴とする。
【0040】請求項14に記載の発明によれば、記録ヘ
ッドから吐出され、記録媒体上に着弾した放射線硬化イ
ンクは、ヘッドユニットの記録ヘッド間の部位に設けら
れた放射線透過部を透過して記録媒体上に到達する放射
線の照射を受ける。よって、記録媒体上に着弾した放射
線硬化インクは速やかに硬化するので、きわめて効果的
に記録媒体上での滲みを防止できる。よって、より高い
精度で記録媒体上に画像を印刷することができる。
【0041】請求項15に記載の発明は、請求項9〜1
4のいずれか記載のインクジェット記録方法において、
前記照射手段及び前記2次照射手段の少なくとも一方で
照射する放射線の波長及び照射エネルギーの少なくとも
一方が変更自在であることを特徴とする。
【0042】請求項15に記載の発明によれば、記録媒
体の素材における放射線硬化インクの浸透性等に応じて
放射線硬化インクへの放射線の照射条件を変更すること
ができる。よって、多くの素材の記録媒体に対して、高
精度で画像を印刷することができる。
【0043】
【発明の実施形態】〔第1の実施形態〕以下、本発明の
第1の実施形態に係る、放射線硬化インクの一種とし
て、紫外線(UV)照射により硬化する性質を有するU
Vインクを記録媒体Mに吐出し、着弾させた後に紫外線
照射を行なう事で画像印刷を行なうUVインクジェット
プリンタ1を例にとり、図面を適宜参照して説明する。
【0044】なお、本発明に係るインクジェットプリン
タはUVインクを用いるものに限らず、赤外線、可視光
線、電子線、X線といった放射線の照射により硬化する
性質のインクを用いるものとしてもよい。なお、ここで
放射線とは、広義の放射線である。すなわち、本明細書
で取りあげる放射線とは、空気を電離させる能力を有す
るものだけをさすのではなく、上述の様に、紫外線、可
視光線、赤外線等の電磁波を含む。
【0045】第1の実施形態に係るUVインクジェット
プリンタ1は、ヘッドキャリッジ2、記録ヘッド3、照
射手段41、ヘッド走査手段11、媒体搬送手段12、
制御手段5等を備えて構成される。
【0046】媒体搬送手段12は、記録媒体Mを搬送す
る。記録媒体Mは、図示しないガイド部材に案内され、
媒体搬送手段12の作動により、図1における矢印Xの
方向に移動する。ヘッド走査手段11は、後述するヘッ
ドキャリッジ2を図1におけるY方向に往復移動させる
ことにより、ヘッドキャリッジ2に保持された記録ヘッ
ド3、3、…の走査を行なう。
【0047】ヘッドキャリッジ2は記録媒体Mの上側に
設置され、記録媒体M上の画像印刷に用いる色の数に応
じて後述する記録ヘッド3、3、…を複数個、図示しな
い吐出口を下側に配置して収納する。ヘッドキャリッジ
2は、図1におけるY方向に往復自在な形態でUVイン
クジェットプリンタ1本体に対して設置されており、ヘ
ッド走査手段11の駆動により、図1におけるY方向に
往復移動する。
【0048】なお、図1ではヘッドキャリッジ2がイエ
ロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック
(K)の4色の記録ヘッド3、3、…を収納するものと
して描図を行なっているが、実施の際には記録ヘッド2
に収納される記録ヘッド3、3、…の色数は適宜決めら
れるものである。
【0049】記録ヘッド3は、図示しないインク供給手
段により供給されたUVインクを、内部に複数個備えら
れた図示しない吐出手段の作動により、図示しない吐出
口から、記録メディアMに向けて吐出する。記録ヘッド
3により吐出されるUVインクは、顔料のほかにモノマ
ー(オリゴマー)、光反応開始剤等を含んで組成されて
おり、紫外線の照射を受けることで光反応開始剤が触媒
として作用する事に伴なうモノマーの架橋、重合反応に
よって硬化する性質を有する。
【0050】記録ヘッド3、3、…は記録媒体Mの一端
からヘッド走査手段11の駆動により、図1におけるY
方向に記録媒体Mの多端まで移動するという走査の間
に、後述する制御手段5から送信される画像情報に従
い、記録媒体Mにおける一定の領域(着弾可能領域E)
に対してUVインクをインク滴として吐出し、該着弾可
能領域Eにインク滴を着弾させる。
【0051】上記走査を適宜回数行ない、1領域の着弾
可能領域Eに向けてUVインクの吐出を行なった後、媒
体搬送手段12で記録媒体Mを図1におけるX方向に適
宜移動させ、再びヘッド走査手段11による走査を行な
いながら、記録ヘッド3、3、…により上記着弾可能領
域Eに対し、図1におけるX方向に隣接した次の着弾可
能領域Eに対してUVインクの吐出を行なう。
【0052】上述の操作を繰り返し、ヘッド走査手段1
1及び媒体搬送手段12と連動して記録ヘッド3、3、
…からUVインクを吐出することにより、記録媒体M上
にUVインク滴の集合体からなる画像が形成される。
【0053】照射手段41は特定の波長領域の紫外線を
安定した照射エネルギーで発光する紫外線ランプ及び特
定の波長の紫外線を透過するフィルターを備えて構成さ
れる。ここで、紫外線ランプとしては、水銀ランプ、メ
タルハライドランプ、エキシマーレーザー、紫外線レー
ザー、ブラックライト、LED(light emitting diod
e)等が適用可能であり、帯状のメタルハライドランプ
管、水銀ランプ管もしくはブラックライトが好ましい。
特に波長250nmの紫外線を発光するブラックライト
が滲み防止、ドット径制御を効率よく行なえるため、好
ましい。ブラックライトを照射手段41の放射線源に用
いることで、UVインクを硬化するための照射手段41
を安価に作成することができる。
【0054】照射手段41は、記録ヘッド3、3、…が
ヘッド走査手段11の駆動による1回の走査によってU
Vインクを吐出する着弾可能領域Eのうち、UVインク
ジェットプリンタ1で設定できる最大のものとほぼ同じ
形状か、該着弾可能領域Eよりも大きな形状を有する。
【0055】照射手段41はヘッドキャリッジ2に対し
て記録媒体Mとは反対側となるように、記録媒体Mに対
してほぼ平行に、上記着弾可能領域全体を覆う形態で固
定して設置される。この様に設置することで、UVイン
クジェットプリンタ1は記録媒体Mと照射手段41とで
記録ヘッド3、3、…及び記録ヘッド3、3、…が走
査、移動する領域を挟む構成をとる。
【0056】ここで、照射手段41で照射される紫外線
の波長は、照射手段41に備えられた紫外線ランプもし
くはフィルターを交換することで適宜変更することがで
きる。また、照射手段41で照射される紫外線の照射エ
ネルギーは例えば後述する制御手段5の制御により、適
宜変更することができる。
【0057】制御手段5は、UVインクジェットプリン
タ1を制御する。制御手段5は、図2に示すようにCP
U(Central Processing Unit)51、ROM(Read On
ly Memory)52、RAM(Random Access Memory)5
3、インターフェイス54等を備えて構成され、UVイ
ンクジェットプリンタ1の各構成要素を制御する。制御
手段5はインターフェイス54を介して、記録ヘッド
3、3、…、ヘッド走査手段11、媒体搬送手段12、
照射手段41等の各構成要素と接続されている。
【0058】CPU51は、ROM52、RAM53に
記憶された情報に基づいて各種判定を行ない、記録ヘッ
ド3、3、…、ヘッド走査手段11、媒体搬送手段1
2、照射手段41等を制御する。ROM52には、UV
インクジェットプリンタ1の各構成要素を制御するため
のプログラム等が記憶されている。また、RAM53に
は、記録媒体M上に印刷する画像のデータや、照射手段
41を制御するための変数等が記憶されている。
【0059】次に、図面を参照して第1の実施例に係る
インクジェットプリンタ1による記録媒体Mへの画像印
刷について説明する。
【0060】画像印刷は、記録ヘッド3、3、…から記
録媒体Mに向けてUVインクを吐出することで進行す
る。このとき、上述の様に記録ヘッド3、3、…はヘッ
ドキャリッジ11の駆動により、着弾可能領域E上を移
動しながら、印刷する画像のデータに基づいた制御手段
5の制御によって記録媒体Mに対する吐出を行なう。
【0061】記録ヘッド3、3、…によるUVインク吐
出と併行して、記録ヘッド3、3、…が1回の走査でU
Vインクを着弾させる着弾可能領域E全体に対し、照射
手段41から紫外線を照射する。ここで、照射手段41
から照射する紫外線の波長及び照射エネルギーは、記録
媒体Mの素材や画像印刷に用いるUVインクの種類に応
じて適宜設定される。
【0062】UVインクが記録ヘッド3、3、…からイ
ンク滴として吐出され、記録媒体M上に着弾した時点で
は、照射手段41から照射された紫外線はヘッドキャリ
ッジ2に遮られているため、上記インク滴に到達しな
い。しかし、記録ヘッド3、3、…の走査のため、記録
ヘッド3、3、…によるインク吐出と併行してヘッドキ
ャリッジ2は移動しているので、この移動に伴ない、上
記インク滴は記録媒体M上に着弾した後、速やかに照射
手段41による紫外線照射を受けて硬化し、記録媒体M
上に接着される。
【0063】上述の走査を適宜回数行ない、UVインク
の吐出と、この吐出と併行した紫外線の照射を行なった
後、媒体搬送手段12で記録媒体Mを、図1におけるX
方向へ適宜搬送する。引き続いて上記着弾可能領域Eと
隣接した次の着弾可能領域Eについて、UVインクの吐
出と、該吐出に併行した紫外線の照射とを行なう。以
降、上述の操作を繰り返すことにより、記録媒体M上に
画像が印刷される。
【0064】この様に、UVインクジェットプリンタ1
を記録媒体Mと、照射手段41とで記録ヘッド3、3、
…及び記録ヘッド3、3、…が走査して移動する領域を
挟む構成とする事で、記録ヘッド3、3、…によるUV
インク吐出と、記録ヘッド3、3、…から吐出され、記
録媒体Mに着弾したUVインクに対する紫外線照射とを
併行して行なうことができる。このことにより、記録ヘ
ッド3、3、…から吐出され、記録媒体M上に着弾した
UVインクは速やかに照射手段41から紫外線の照射を
受けて硬化することができる。よって、記録媒体MにU
Vインクが滲むことが防止され、記録媒体Mに画像を高
精度で印刷することができる。
【0065】また、上述の照射手段41を備えたインク
ジェットプリンタ1は、同様の効果を得られる既知のイ
ンクジェットプリンタに比べて、可動部を有さないきわ
めて簡素な構造でUVインクの記録媒体Mでの滲み等を
防止できる。よって、高い精度で画像を印刷でき、かつ
維持管理の容易なインクジェットプリンタを安価に提供
することが可能となる。
【0066】それに加えて、照射手段41は記録ヘッド
3、3、…に対して、記録媒体Mとは反対の方向に固定
されている。すなわち、UVインクを硬化させるための
紫外線は記録ヘッド3、3、…の吐出口の反対側から照
射される。このため、UVインクが記録ヘッド3から吐
出される前に吐出口等の部位で硬化することが防止され
る。したがって、本実施例に係るUVインクジェットプ
リンタ1ではさらに維持管理が容易となる。また、照射
手段41は照射する紫外線の波長、照射エネルギーを変
更可能なので、記録媒体Mに着弾したUVインクの滲
み、ドット径、光沢を制御することにより、多くの種類
の記録媒体Mに対して高精度で画像を印刷することが可
能となる。
【0067】〔第2の実施形態〕次に第2の実施形態に
係るUVインクジェットプリンタ1について、図を参照
して説明する。なお、以降、説明する実施形態に係るU
Vインクジェットプリンタ1において、第1の実施形態
に係るUVインクジェットプリンタ1と共通の構成要素
については、同一の符号を付して詳細な説明を省略す
る。
【0068】第2の実施形態に係るUVインクジェット
プリンタ1は、ヘッドキャリッジ2、記録ヘッド3、照
射手段41、2次照射手段42、ヘッド走査手段11、
媒体搬送手段12、制御手段5等を備えて構成される。
【0069】照射手段41は、第1の実施形態における
照射手段41とほぼ同じ構成を有する。すなわち、照射
手段41は紫外線ランプ及びフィルターを備えて構成さ
れ、記録ヘッド3、3、…がヘッド走査手段11の駆動
による1回の走査によってUVインクを吐出する着弾可
能領域Eのうち、UVインクジェットプリンタ1で設定
できる最大のものとほぼ同じ形状か、該着弾可能領域E
よりも大きな形状を有する。そして、照射手段41は記
録ヘッド3、3、…及び記録ヘッド3、3、…が走査の
ために往復移動する領域を記録媒体Mとともに挟む形態
でUVインクジェットプリンタ1本体に固定される。
【0070】ここで、紫外線ランプとしては、帯状のメ
タルハライドランプ管、水銀ランプ管もしくはブラック
ライトが好ましい。特に波長250nmの紫外線を発光
するブラックライトが滲み防止、ドット径制御を効率よ
く行なえるため好ましい。ブラックライトを照射手段4
1の放射線源に用いることで、低波長、低照射エネルギ
ーの紫外線を照射する照射手段41を安価に作成するこ
とができる。
【0071】2次照射手段42は、照射手段41と同
様、紫外線ランプ及びフィルターを備えて構成される。
2次照射手段42の幅(図3におけるY方向の長さ)
は、記録ヘッド3、3、…がヘッド走査手段11の駆動
による1回の走査によってUVインクを吐出する着弾可
能領域Eのうち、UVインクジェットプリンタ1で設定
できる最大のものとほぼ同じ長さか、該着弾可能領域E
の幅よりも広い長さを有する。また、2次照射手段42
の図3におけるX方向の長さは設計事項であり、後述す
るようにして記録媒体M上のUVインクに適切な紫外線
照射が行なわれるよう適宜決定される。
【0072】2次照射手段42は、記録媒体Mが記録ヘ
ッド3、3、…及び照射手段41の下を経由して搬送さ
れて来る排出側の位置の、UVインクが記録媒体Mに着
弾する側に、記録媒体Mに対してほぼ平行に、記録媒体
Mを全幅にわたって覆う形態で設置される。2次照射手
段42は、記録ヘッド3、3、…により、UVインクが
吐出される事と併行して照射手段41によって放射線の
照射を受けた着弾可能領域Eの全幅にわたって、紫外線
を照射する。
【0073】照射手段41及び2次照射手段42により
照射される紫外線の波長及び照射エネルギーは、記録媒
体Mの素材や画像印刷に用いられるUVインクの種類に
応じて適宜変更される。具体的には、照射手段41及び
2次照射手段42により照射される紫外線の波長は、紫
外線ランプ若しくはフィルターを交換することにより、
変更される。また、照射手段41及び2次照射手段42
により照射される紫外線の照射エネルギーは、例えば制
御手段5の制御により変更される。
【0074】ここで、例えば、照射手段41の紫外線源
としては、UV−C光源を用いるとともに、2次照射手
段42の紫外線源としては、UV−A光源を用いる。こ
の様に、照射手段41では、2次照射手段42の光源よ
りも短波長成分の多い光源を用いる。
【0075】また、照射手段41が照射する紫外線の照
射エネルギーは、2次照射手段42の照射する紫外線の
照射エネルギーよりも低いものとする。なお、照射手段
41による紫外線の照射エネルギーが2次照射手段42
の照射エネルギーの1%を下回れば、UVインクの表層
部が十分に硬化せず、滲み等の問題が発生する。また、
照射手段41による紫外線の照射エネルギーが、2次照
射手段42による照射エネルギーの20%を超えた場合
には、例えば、後述するようにUVインクを重ねて記録
媒体Mに着弾させるような場合、重ねたUVインク間の
接着が十分になされず、印刷された画像の強度が実用に
耐える程度より低くなる等の問題が発生する。
【0076】上述の理由から、具体的には、照射手段4
1で照射する紫外線の照射エネルギーは、2次照射手段
42で照射する紫外線の照射エネルギーの1〜20%、
好ましくは1〜10%、さらに好ましくは1〜5%とす
る。
【0077】なお、照射手段41及び2次照射手段42
が照射する紫外線の波長及び照射エネルギーは、UVイ
ンクの記録媒体Mに対する接着性や、異なる色のUVイ
ンクを重ねて記録媒体Mに着弾させた際の該UVインク
間の接着性が、記録媒体Mに印刷された画像に十分な精
度と強度とを付与できる値となるよう、適宜設定され
る。
【0078】制御手段5は、UVインクジェットプリン
タ1を制御する。制御手段5は、図2に示すようにCP
U51、ROM52、RAM53、インターフェイス5
4等を備えて構成され、UVインクジェットプリンタ1
の各構成要素を制御する。制御手段5はインターフェイ
ス54を介して、記録ヘッド3、3、…、ヘッド走査手
段11、媒体搬送手段12、照射手段41、2次照射手
段42等の各構成要素と接続されている。
【0079】次に第2の実施形態に係るUVインクジェ
ットプリンタ1を用いた記録媒体Mへの画像印刷につい
て説明する。
【0080】画像印刷では、第1の実施形態と同様にし
て、記録ヘッド3、3、…はヘッド走査手段11の駆動
による走査を行ないながら、記録媒体M上の着弾可能領
域Eに向けてUVインクを吐出する。記録ヘッド3、
3、…から吐出されたUVインクは記録媒体Mに着弾し
た後、速やかに照射手段41による短波長、低照射エネ
ルギーの紫外線の照射を受ける。この照射により、記録
媒体Mに着弾したUVインクは表層部が硬化して、記録
媒体Mに対して仮止めされた形態となる。
【0081】上記走査を適宜回数行なうことにより、着
弾可能領域Eに記録ヘッド3、3、…によるUVインク
吐出と照射手段41による照射を行なった後、媒体搬送
手段12により記録媒体Mは上記着弾可能領域Eの図3
におけるX方向へ適宜搬送される。該搬送後、上記着弾
可能領域Eと隣接する次の着弾可能領域Eに対して上記
着弾可能領域Eと同様にしてUVインクの吐出と、紫外
線の照射とを行なう。
【0082】記録ヘッド3、3、…による着弾可能領域
E、E、…の走査、吐出が進行するに従い、記録媒体M
に着弾し、照射手段41による紫外線照射を受けたUV
インクは、2次照射手段42による照射領域まで搬送さ
れる。2次照射手段42による照射領域で、上記UVイ
ンクは照射手段41で照射された紫外線よりも長波長、
高照射エネルギーの紫外線を照射される。この照射によ
り、上記UVインクの硬化は内部まで進行しする。これ
により、UVインクは極めて高い重合率で硬化するとと
もに、記録媒体Mに接着される。上述の操作を繰り返す
ことにより、記録媒体M上に画像が印刷される。
【0083】紫外線などの放射線は、波長が短いほど散
乱しやすいため、物質に照射した際に物質の内部まで到
達しづらく、反対に波長が長いほど散乱せずに物質の内
部まで到達しやすい性質がある。一方、物質が放射線に
よる照射を受けた際の反応性(感度)は、波長が短く、
光子1個あたりのエネルギーが高いほど高くなる。
【0084】また、放射線照射によるモノマーの重合反
応は、照度(単位面積あたりの照射エネルギー)が高い
場合、モノマーの重合率が高い代わりに重合により生成
するポリマーの分子量は低く、照度が低い場合には重合
度が低い代わりに生成するポリマーの分子量は高い傾向
がある。
【0085】ここで、記録媒体MにUVインクが着弾し
た後速やかに、照射手段41で短波長、低照射エネルギ
ーの紫外線を照射すると、この紫外線は該UVインクの
表層部に到達して、該表層部に含まれているモノマーの
一部を光重合開始剤の触媒により重合させ、高分子量の
ポリマーを形成する。このとき、この紫外線はUVイン
ク中の顔料粒子等により容易に散乱されるので、UVイ
ンクの内部には到達しにくい。よって、記録媒体Mに着
弾したUVインクの内部のモノマーは重合せずに残る。
こうして、記録媒体Mに着弾したUVインクの高強度の
骨格が形成されるとともに、該UVインクが記録媒体M
に対して仮止めされる。
【0086】照射手段41で紫外線の照射を受けたUV
インクはさらに2次照射手段42で長波長、高照射エネ
ルギーの紫外線の照射を受ける。この紫外線は該UVイ
ンクの表層部のモノマーを完全に重合させる。さらに、
この長波長の紫外線はUVインクの内部まで到達し、内
部に含まれるモノマーを重合させる。該モノマーは高い
照射エネルギーの紫外線照射により、高い重合率で重合
してポリマーを形成する。こうしてUVインクの内部は
記録媒体M上で硬化して該記録媒体Mに接着する。
【0087】第2の実施形態に係るUVインクジェット
プリンタ1では、第1の実施形態に係るUVインクジェ
ットプリンタ1で得られる効果と同様の効果が得られ
る。それに加えて、この様に照射手段41、2次照射手
段42といった2系統の放射線源を用いてUVインクの
硬化を行なう事により、UVインクが記録媒体Mに滲む
ことを効果的に防止できるとともに、UVインクに含ま
れるモノマーを好ましい分子量分布で重合させることが
できる。
【0088】すなわち、UVインクが記録媒体Mに着弾
した直後に照射手段41で短波長、低照射エネルギーの
紫外線を速やか照射することにより、UVインクの滲み
を防止するとともに該UVインクの表層部で高分子量の
ポリマーを形成して該UVインクの強度を高めることが
できる。また、2次照射手段で長波長、高照射エネルギ
ーの紫外線を照射することで、記録メディアMに着弾し
たUVインクを内部まで硬化させて、強度をさらに高め
るとともにこのUVインクを記録メディアMに高い接着
性で定着させることができる。よって、記録メディアM
に高精度、高強度の画像を印刷することができる。
【0089】また、放射線照射手段を1系統のみ備えた
従来のUVインクジェットプリンタ101では、UVイ
ンクをできるだけ早く、十分な強度で硬化させるため
に、照射手段141を高価なものとする必要があった。
それに対し、本実施形態では、記録メディアMに高精
度、高強度の画像を印刷できるUVインクジェットプリ
ンタ1を安価に提供することができる。
【0090】それに加えて、照射手段41及び2次照射
手段42が照射する紫外線の波長及び照射エネルギーを
変更可能とすることで、記録媒体Mに着弾したUVイン
クの滲み、ドット径、光沢を制御することが可能とな
り、様々な素材でできた多くの種類の記録媒体Mに高精
度で画像を印刷できる。
【0091】なお、本実施形態に係るUVインクジェッ
トプリンタ1の照射手段41及び2次照射手段42は照
射する紫外線の波長及び照射エネルギーの両方が異なる
ものとは限らず、波長もしくは照射エネルギーのいずれ
か一方が異なるものとしてもよい。
【0092】また、本実施形態に係るUVインクジェッ
トプリンタ1は、2次照射手段42をUVインクが記録
媒体Mに着弾する側とは反対側に設置するものとしても
よいし、UVインクが記録媒体Mに着弾する側と、その
反対側との両方に設置するものとしてもよい。このよう
にすることで、例えば透明フィルムのような透過性の高
い素材の記録媒体Mに画像を印刷する場合、より高い能
率と確実性でUVインクの硬化を行なうことができる。
【0093】〔第3の実施形態〕第3の実施形態に係る
UVインクジェットプリンタ1について図4を参照して
説明する。第3の実施形態に係るインクジェットプリン
タ1は、ヘッドキャリッジ2、記録ヘッド3、照射手段
41、ヘッド走査手段11、媒体搬送手段12、制御手
段5等を備えて構成される。
【0094】ヘッドキャリッジ2は記録媒体Mの上側に
設置され、記録媒体M上の画像印刷に用いる色の数に応
じて記録ヘッド3、3、…を複数個、図示しない吐出口
を下側に配置して収納する。ヘッドキャリッジ2の、記
録ヘッド3と、この記録ヘッド3に隣接して収納される
記録ヘッド3との間の部位には放射線透過部21が該部
位に穿設された孔として設けられている。
【0095】このとき、放射線透過部21の形状は、記
録ヘッド3、3、…が1回の吐出でUVインクを吐出す
る領域とほぼ同じ形状か、該領域よりも大きな形状とす
る。なお、記録ヘッド3、3、…は記録媒体Mに対する
投影面積が極力小さいとともに、ヘッドキャリッジ2に
設けられた放射線透過部21は極力大きいことが好まし
い。
【0096】ヘッドキャリッジ2は、図4におけるY方
向に往復自在な形態でUVインクジェットプリンタ1本
体に対して設置されており、ヘッド走査手段11の駆動
により、図4におけるY方向に往復移動する。
【0097】照射手段41は、第1の実施形態における
照射手段41と同様に、紫外線ランプとフィルターとを
備えて構成され、記録ヘッド3、3、…が1回の走査で
UVインクを吐出する着弾可能領域Eを覆う形態でUV
インクジェットプリンタ1本体に固定される。さらに、
照射手段41は、記録媒体Mとともに、ヘッドキャリッ
ジ2及びヘッドキャリッジ2が記録ヘッド3、3、…の
走査のために往復移動する領域を挟む形態をとる。な
お、本実施形態に係る照射手段41もまた、記録媒体M
の材質やUVインクの種類に応じて照射する紫外線の波
長及び照射エネルギーを変更することができる。
【0098】照射手段41は、着弾可能領域Eの全体に
わたって同時に紫外線を図4における下向きの矢印で示
すように照射する。このとき、ヘッドキャリッジ2に向
けて照射された紫外線のうち、記録ヘッド3、3、…及
び記録ヘッド3、3、…近傍部に向けて照射された紫外
線はヘッドキャリッジ2により遮断される。一方、放射
線透過部21に向けて照射された紫外線は、該放射線透
過部21を通りぬけて記録媒体Mに到達する。
【0099】次に、第3の実施形態に係るインクジェッ
トプリンタ1による記録媒体Mに対する画像印刷につい
て説明する。
【0100】記録媒体Mへの画像印刷は、ヘッドキャリ
ッジ2をヘッド走査手段12で図4におけるY方向に移
動させることで記録ヘッド3、3、…を走査させなが
ら、該記録ヘッド3、3、…の吐出口からUVインクを
吐出することにより進行する。UVインク吐出と併行し
て、記録媒体Mに着弾したUVインクに対し、照射手段
41で紫外線を照射する。ここで、放射線透過部21、
21、…を備えたヘッドキャリッジ2が、記録ヘッド3
によるUVインクの吐出と併行して移動しているため、
記録ヘッド3から吐出したUVインクは、記録媒体Mに
着弾後、極めて速やかに放射線透過部21から到達した
紫外線の照射を受ける。よって、記録媒体Mに着弾した
UVインクは最小限の時間で硬化する。
【0101】こうして、適宜回数の走査を行ない、1領
域の着弾可能領域Eに対して、UVインク吐出と、UV
インク吐出に併行した紫外線照射とを行なった後、媒体
搬送手段12で図4(b)における鉛直方向に記録媒体
Mを適宜搬送し、引き続いてこの着弾可能領域Eと隣接
した次の着弾可能領域Eに対して同様にUVインク吐出
及び紫外線照射を行なう。上述の走査を繰り返すことに
より、記録媒体M上に画像が印刷される。
【0102】この様に、ヘッドキャリッジ2に放射線透
過部21、21、…を備えることで、より高い精度で記
録媒体M上に画像を印刷することができる。すなわち、
UVインクが記録媒体Mに着弾した後、最小限の時間で
該UVインクを硬化させることで、UVインクの滲みを
ほぼ完全に防止することができる。
【0103】また、異なる色のUVインクを重ねて画像
印刷を行なう場合、1色目のUVインクが硬化した後
に、2色目のUVインクを該1色目のインクに重ねて着
弾させるため、1色目のUVインクと2色目のUVイン
クとの間での滲みを防止できる。よって、記録メディア
Mに対して、さらに高い精度で画像を印刷することがで
きる。
【0104】さらに、本実施形態に係るヘッドキャリッ
ジ2では、印刷速度を向上するため、記録ヘッド3、
3、…を記録メディアMの一端から多端へ走査させる行
きの行程と、記録ヘッド3、3、…を記録メディアMの
該多端から該一端へ走査させる帰りの行程との両方でイ
ンクの吐出を行なった場合でも、高い精度で画像印刷を
行なうことができる。
【0105】すなわち、本実施形態に係るヘッドキャリ
ッジ2では、放射線透過部21、21、…から紫外線が
透過するため、記録ヘッド3がヘッドキャリッジ2に収
納される位置の関係で、行きの行程で吐出されたUVイ
ンクが紫外線の照射を受けるまでの時間と、帰りの行程
で吐出されたUVインクが紫外線の照射を受けるまでの
時間とが微妙に異なるために上記両者のUVインク間で
滲み方に違いが生じるという事が防止される。よって、
記録媒体Mに対する画像印刷を、高い精度で、高速に行
なうことができる。
【0106】なお、本実施形態に係るUVインクジェッ
トプリンタ1は上述のものに限らない。例えば、第2の
実施形態に係るUVインクジェットプリンタ1と同様、
2次照射手段42を備え、波長及び照射エネルギーの異
なる2段階の紫外線照射で記録媒体Mに着弾したUVイ
ンクの硬化を行なうこととしてもよい。このことで記録
媒体Mに印刷された画像の精度をさらに向上できるとと
もに、該画像の強度を向上できる。
【0107】すなわち、異なる色のUVインクを重ねて
画像印刷を行なう場合においても、印刷された画像の精
度と強度を高めることができる。UVインクは表層部が
完全に硬化していると濡れ性が低くなる。よって、照射
手段41では短波長、低照射エネルギーでの照射を行な
い、低い重合率でモノマーを重合させることにより、1
色目のUVインクの上に重ねて吐出される2色目のUV
インクの、1色目のUVインクに対する接着性が向上
し、印刷された画像の強度が向上する。それに加えて、
1色目のUVインクの表層部が不完全に硬化し、高い濡
れ性となっている状態では、2色目のUVインクのドッ
ト径を高精度で制御できるので、画像の精度も向上す
る。
【0108】また、本実施形態に係るヘッドキャリッジ
2に設けられた放射線透過部21は孔として設置される
ものとは限らず、紫外線透過性の高い材質で構成しても
よい。
【0109】なお、本発明に係るインクジェットプリン
タは、放射線硬化インクとしてUVインクを用い、紫外
線をUVインクに照射するものに限らない。例えば、本
発明に係るインクジェットプリンタは、放射線硬化イン
クとして電子線硬化インクを用い、この電子線硬化イン
クに電子線を照射するものとしてもよい。
【0110】電子線による照射の場合、モノマー(オリ
ゴマー)の重合は光反応開始剤のような光触媒を要する
ことなく、ラジカル反応によって進行することが知られ
ている。よって、電子線硬化インクとしては、UVイン
クの場合と異なり、顔料とモノマー(オリゴマー)とを
含み、高価な光反応開始剤は含まないものを適用でき
る。これにより、記録媒体Mに対してより安い経費で高
精度、高強度な画像を印刷することができる。
【0111】また、本発明に係るインクジェットプリン
タは、第1照射部41及び第2照射部42近傍に冷却プ
レート若しくは冷却ローラを備えるものとしてもよい
し、第1照射部41及び第2照射部42が赤外線及び可
視光線を遮断するフィルタを備えるものとしてもよい。
このことにより記録媒体Mが高温となることが防止さ
れ、合成樹脂のような熱に弱い素材でできた記録媒体M
に対しても画像印刷を行なうことができる。
【0112】また、本発明に係るインクジェットプリン
タは、照射手段41近傍及び2次照射手段42近傍に排
気手段を設け、照射手段41及び2次照射手段42によ
る放射線照射の際に発生したオゾンを排気する構造とし
てもよい。このことにより、放射線照射に伴なって発生
する臭気を除去することができる。
【0113】さらに、本発明に係るインクジェットプリ
ンタは、記録媒体Mが放射線硬化インクの吐出を受ける
前に、記録媒体Mに対してコロナ放電を行なうことので
きる構成としてもよい。このことで、ポリオレフィンや
PET(polyethylene terephthalate )といった放射線
硬化インクに対する濡れ性もしくは接着性の低い素材で
できた記録媒体Mについても高精度、高強度で画像印刷
を行なうことができる。
【0114】また、本発明に係るインクジェットプリン
タは、ヘッドキャリッジ2に、色の異なる記録ヘッド
3、3、…を、例えば、図1において右から順にブラッ
ク(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー
(Y)という具合に暗色順に配置し、画像印刷を行なう
際にはヘッドキャリッジ2が図1における左から右に移
動する時のみに行なう事としてもよい。
【0115】このとき、放射線硬化インクは暗色から明
色の順で吐出され、着弾する。このことで、記録媒体M
上で異なる放射線硬化インクを重ねる際には必ず暗色の
放射線硬化インクの上に明色の放射線硬化インクが重ね
られることとなる。よって、記録媒体M上に多色印刷を
行なった際、放射線インクの硬化性が改善され、画像の
精度、強度をさらに改善することができる。
【0116】
【本発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、記録
媒体に放射線硬化インクを吐出した際、記録媒体に対す
る放射線硬化インクの滲み等が効果的に防止され、高い
精度で記録媒体上に画像を印刷することができる。それ
に加え、記録媒体に高い精度で画像の印刷でき、かつ維
持管理の容易なインクジェットプリンタを安価に提供す
ることができる。
【0117】請求項2に記載の発明によれば、記録媒体
に対し、画像を高い精度と高い強度で印刷することがで
きる。それに加えて、高精度、高強度の画像を印刷する
ことのできるインクジェットプリンタを安価に作成する
ことができる。
【0118】請求項3に記載の発明によれば、記録媒体
に着弾した放射線硬化インクの表層を照射手段で速やか
に硬化させ、滲みを防ぐとともに、2次照射手段で該放
射線硬化インクの硬化を進行させ、記録メディアに接着
することができる。よって、高い精度と高い強度で画像
を印刷することができる。
【0119】請求項4に記載の発明によれば、照射手段
で表層部を高分子量のポリマーとして硬化させ、記録媒
体上の放射線硬化インクの強度を高めるとともに、2次
照射手段で放射線硬化インクの硬化をさらに進行させ、
記録媒体に定着させることができる。よって、記録媒体
に対し、高い精度と高い強度で画像を印刷することがで
きる。
【0120】請求項5に記載の発明によれば、請求項4
と同じ効果を得ることができる。
【0121】請求項6に記載の発明によれば、放射線硬
化インクの記録媒体上での滲みをきわめて効果的に防止
できる。よって、より高い精度で記録媒体上に画像を印
刷することができる。また、高精度での画像印刷の速度
を向上することができる。
【0122】請求項7に記載の発明によれば、多くの種
類の記録媒体に対して、高い精度で画像を印刷すること
ができる。
【0123】請求項8に記載の発明によれば、照射手段
で画像に短波長、低照射エネルギーの放射線を照射する
インクジェットプリンタを安価に作成することができ
る。
【0124】請求項9に記載の発明によれば、高精度で
記録媒体上に画像を印刷することができる。それに加
え、記録媒体に高い精度で画像の印刷でき、かつ維持管
理の容易なインクジェットプリンタを安価に提供するこ
とができる。
【0125】請求項10に記載の発明によれば、画像を
高い精度と高い強度で印刷することができる。それに加
えて、高精度、高強度の画像を印刷することのできるイ
ンクジェットプリンタを安価に作成することができる。
【0126】請求項11に記載の発明によれば、放射線
硬化インクの滲みを防ぐとともに、放射線硬化インクを
記録メディアに接着する事で高い精度と高い強度で画像
を印刷することができる。
【0127】請求項12に記載の発明によれば、記録媒
体上の放射線硬化インクの強度を高めるとともに、放射
線硬化インクを高い接着性で記録媒体に定着させること
ができる。よって、記録媒体に対し、高い精度と高い強
度で画像を印刷することができる。
【0128】請求項13に記載の発明によれば、請求項
12と同じ効果を得ることができる。
【0129】請求項14に記載の発明によれば、放射線
硬化インクの記録媒体上での滲みをきわめて効果的に防
止できる。よって、より高い精度で記録媒体上に画像を
印刷することができる。また、高精度での画像印刷の速
度を向上することができる。
【0130】請求項15に記載の発明によれば、多くの
種類の記録媒体に対して、高い精度で画像を印刷するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るUVインクジェ
ットプリンタ1の要部の構成を示す上面図(a)、正面
図(b)及び側面図(c)である。
【図2】本発明に係るUVインクジェットプリンタ1の
要部ブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るUVインクジェ
ットプリンタ1の要部の構成を示す上面図である。
【図4】本発明の第3の実施形態にに係るUVインクジ
ェットプリンタ1に適用されるヘッドキャリッジ2を示
す上面図(a)及び正断面図(b)である。
【図5】従来のUVインクジェットプリンタ101の要
部構成を示す上面図である。
【符号の説明】
1、101 UVインクジェットプリンタ(インクジェ
ットプリンタ) 2 ヘッドキャリッジ 3 記録ヘッド 5 制御手段 11 ヘッド操作手段 12 媒体搬送手段 41、141 照射手段 42 2次照射手段 E 着弾可能領域 M 記録媒体

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射線の照射により硬化する放射線硬化イ
    ンクを記録媒体に吐出し、前記記録媒体に放射線を照射
    することで画像印刷を行なうインクジェットプリンタで
    あって、 記録媒体上を走査しながら記録媒体に向けて放射線硬化
    インクを吐出する記録ヘッドと、 前記記録ヘッドに対して、記録媒体とは反対側に、前記
    記録ヘッドが走査する空間領域を記録媒体とともに挟む
    形態で固定され、前記記録ヘッドの1回の走査により放
    射線硬化インクを着弾することが可能な記録媒体上の着
    弾可能領域全体にわたって同時に放射線を照射する照射
    手段と、 を備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のインクジェットプリンタ
    であって、 記録媒体を前記照射手段による照射位置を経由して搬送
    する搬送手段と、 この照射位置から記録媒体が搬送される位置に固定さ
    れ、前記記録ヘッドが前記放射線硬化インクを吐出する
    全幅にわたって同時に放射線を照射する2次照射手段を
    備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のインクジェットプリンタ
    であって、前記照射手段が照射する放射線の波長は前記
    2次照射手段が照射する放射線の波長よりも短いことを
    特徴とするインクジェットプリンタ。
  4. 【請求項4】請求項2もしくは3に記載のインクジェッ
    トプリンタであって、前記照射手段が照射する放射線の
    照射エネルギーは前記2次照射手段が照射する放射線の
    照射エネルギーよりも弱いことを特徴とするインクジェ
    ットプリンタ。
  5. 【請求項5】請求項4に記載のインクジェットプリンタ
    であって、前記照射手段が照射する放射線の照射エネル
    ギーは前記2次照射手段の照射する照射エネルギーの1
    〜20%であることを特徴とするインクジェットプリン
    タ。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか記載のインクジェ
    ットプリンタであって、複数色の前記記録ヘッドを、前
    記記録ヘッド間で放射線が透過自在な形態で収納するヘ
    ッドユニットを備える事を特徴とするインクジェットプ
    リンタ。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれか記載のインクジェ
    ットプリンタであって、前記照射手段及び前記2次照射
    手段の少なくとも一方で照射する放射線の波長及び照射
    エネルギーの少なくとも一方が変更自在であることを特
    徴とするインクジェットプリンタ。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれか記載のインクジェ
    ットプリンタであって、前記照射手段の放射線源がブラ
    ックライトであることを特徴とするインクジェットプリ
    ンタ。
  9. 【請求項9】放射線の照射により硬化する放射線硬化イ
    ンクを記録媒体に吐出し、前記記録媒体に放射線を照射
    することで画像印刷を行なうインクジェット記録方法で
    あって、 記録媒体上を走査しながら記録媒体に向けて放射線硬化
    インクを吐出する記録ヘッドに対して、記録媒体とは反
    対側から、前記記録ヘッドが走査する空間領域を介して
    照射手段により、前記記録ヘッドの1回の走査で放射線
    硬化インクを着弾可能な着弾可能領域全体にわたって同
    時に放射線を照射することを特徴とするインクジェット
    記録方法。
  10. 【請求項10】請求項9に記載のインクジェット記録方
    法であって、 前記照射手段による照射位置を経由して搬送された記録
    媒体に対して、 この照射位置から記録媒体が搬送される位置に固定され
    た2次照射手段により、前記記録ヘッドが前記放射線硬
    化インクを吐出する全幅にわたって同時に放射線を照射
    することを特徴とするインクジェット記録方法。
  11. 【請求項11】請求項10に記載のインクジェット記録
    方法であって、前記照射手段が照射する放射線の波長は
    前記2次照射手段が照射する放射線の波長よりも短いこ
    とを特徴とするインクジェット記録方法。
  12. 【請求項12】請求項10もしくは11に記載のインク
    ジェット記録方法であって、前記照射手段が照射する放
    射線の照射エネルギーは前記2次照射手段が照射する放
    射線の照射エネルギーよりも弱いことを特徴とするイン
    クジェット記録方法。
  13. 【請求項13】請求項12に記載のインクジェット記録
    方法であって、前記照射手段が照射する放射線の照射エ
    ネルギーは前記2次照射手段の照射する照射エネルギー
    の1〜20%であることを特徴とするインクジェット記
    録方法。
  14. 【請求項14】請求項9〜13のいずれか記載のインク
    ジェット記録方法であって、複数色の前記記録ヘッドを
    収納するヘッドユニットの前記記録ヘッド間に設けら
    れ、前記照射手段から照射された放射線を透過させる放
    射線透過部を透過した放射線を前記照射可能領域に照射
    することを特徴とするインクジェット記録方法。
  15. 【請求項15】請求項9〜14のいずれか記載のインク
    ジェット記録方法であって、前記照射手段及び前記2次
    照射手段の少なくとも一方で照射する放射線の波長及び
    照射エネルギーの少なくとも一方が変更自在であること
    を特徴とするインクジェット記録方法。
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