JP2005125313A - ゼオライト膜支持基材およびゼオライト膜複合体 - Google Patents

ゼオライト膜支持基材およびゼオライト膜複合体 Download PDF

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Abstract

【課題】 高シリカゼオライト以外のゼオライトでも良好に成膜することができるゼオライト膜支持基材およびゼオライト膜複合体を提供する。
【解決手段】 (1) ゼオライト膜を支持するための基材であって、金属製基材の表面に金属酸化物層が形成されていることを特徴とするゼオライト膜支持基材、(2) 前記ゼオライト膜支持基材において金属酸化物層の厚さが1nm〜10μm であるもの、金属製基材が多孔質体であるもの、多孔質体の平均細孔径が10nm以上50μm 以下であるもの、金属製基材が鉄基金属であるもの、金属酸化物層がクロミア、シリカ又はアルミナよりなるもの、(3) 前記ゼオライト膜支持基材の金属酸化物層形成面側の表面および/または細孔内部にゼオライト膜が形成されていることを特徴とするゼオライト膜複合体、(4) 前記ゼオライト膜複合体においてゼオライト膜がSiO2/Al2O3≦10のゼオライトであるもの等。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ゼオライト膜支持基材およびゼオライト膜複合体に関する技術分野に属するものである。
ゼオライト膜は、結晶中に数Åの細孔を有しており、この細孔を利用した分子ふるいによるガス分離や、パーベーパレーション等の分離膜やメンブレンリアクターなどへの応用が期待されている。しかし、ゼオライト膜それ自体では強度が十分でなく、自立膜としての利用が難しいため、通常、多孔質の支持基材上へ担持して使用する。
ゼオライト膜としては、シリカライトやZSM−5、フォージャサイト、A型ゼオライト、モルデナイトなどが各種分離用途に用いることができると考えられ、ゼオライト膜製造の技術としては、ゾルまたはゲルの水熱処理によりゼオライト膜を製造する方法などが提案されている。
これらのゼオライトの合成手法において、通常ゼオライト膜は多孔質の支持基材に担持されており、支持基材の材質としては、一般的にアルミナの多孔体が使用されている。しかし、アルミナ多孔体は、もろく割れ易いため取り扱いが難しく、また、モジュール化、大型化を考慮した場合に接合技術がないといった問題点を有している。
また、一般的なゼオライトの成膜はアルカリを含むゾル、あるいはゲル中で行われる。このとき、支持基材であるアルミナがゾルやゲル中に溶出するため、目的とする組成比のゼオライトが得られなかったり、結晶系が変わってしまったり、ゼオライト膜の形成が阻害されたりする可能性がある。
アルミナ以外の支持基材としては、特開平11-137981 号公報(特許文献1)に酸化ジルコニウム,酸化チタン,酸化タンタル,酸化ニオブなどが例示されている。これらは支持基材の原料ゾルやゲル中への溶出に関する問題は無いものの、支持基材の大型化、接合技術といった問題点は未解決である。
また、例えばEduard R. Geus et al., Microporous Materials, 1 (1993) 131-147(非特許文献1)や、Yamazaki et al., Microporous Materials, 5 (1995) 245-253(非特許文献2)には、ステンレスを支持基材としたゼオライト膜の合成について記載されているが、これらはMFIや高シリカモルデナイトなどの高シリカゼオライトに関しての成膜を行っているのみである。また、Guillaume Clet et al., Chem. Commun., (2001), 41-42 (非特許文献3)では、ステンレスを支持基材としたゼオライトY型の合成を行っているが、ここで使用されているステンレス支持基材は表面にチタニア層を有する2層構造を持った特殊な支持基材(TrumemTM)であり、一般的に入手可能なステンレス材料とは言えない。
通常、金属、特にステンレス合金の表面はそのままではゼオライト原料ゾルやゲルに対する親和性(濡れ性)が低く、高シリカゼオライト以外のゼオライトをその表面に良好に成膜することが難しかった。
特開平11−137981号公報 Eduard R. Geus et al., Microporous Materials, 1 (1993) 131-147 Yamazaki et al., Microporous Materials, 5 (1995) 245-253 Guillaume Clet et al., Chem. Commun., (2001), 41-42
本発明はこのような事情に着目してなされたものであって、その目的は、前記従来技術の有する問題点を解消し、高シリカゼオライト以外のゼオライトでも良好に成膜することができるゼオライト膜支持基材およびゼオライト膜複合体を提供しようとするものである。
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意研究を行なった結果、本発明を完成するに至った。本発明によれば上記目的を達成することができる。
このようにして完成され上記目的を達成することができた本発明は、ゼオライト膜支持基材およびゼオライト膜複合体に係わり、特許請求の範囲の請求項1〜6記載のゼオライト膜支持基材(第1〜6発明に係るゼオライト膜支持基材)、請求項7〜10記載のゼオライト膜複合体(第7〜10発明に係るゼオライト膜複合体)であり、それは次のような構成としたものである。
即ち、請求項1記載のゼオライト膜支持基材は、ゼオライト膜を支持するための基材であって、金属製基材の表面に金属酸化物層が形成されていることを特徴とするゼオライト膜支持基材である〔第1発明〕。
請求項2記載のゼオライト膜支持基材は、前記金属酸化物層の厚さが1nm〜10μm である請求項1記載のゼオライト膜支持基材である〔第2発明〕。
請求項3記載のゼオライト膜支持基材は、前記金属製基材が多孔質体である請求項1または2記載のゼオライト膜支持基材である〔第3発明〕。
請求項4記載のゼオライト膜支持基材は、前記多孔質体の平均細孔径が10nm以上50μm 以下である請求項3記載のゼオライト膜支持基材である〔第4発明〕。
請求項5記載のゼオライト膜支持基材は、前記金属製基材が鉄基金属である請求項1〜4のいずれかに記載のゼオライト膜支持基材である〔第5発明〕。
請求項6記載のゼオライト膜支持基材は、前記金属酸化物層がクロミア、シリカまたはアルミナよりなる請求項1〜5のいずれかに記載のゼオライト膜支持基材である〔第6発明〕。
請求項7記載のゼオライト膜複合体は、請求項1〜6のいずれかに記載のゼオライト膜支持基材の金属酸化物層形成面側の表面および/または細孔内部にゼオライト膜が形成されていることを特徴とするゼオライト膜複合体である〔第7発明〕。
請求項8記載のゼオライト膜複合体は、前記細孔内部にゼオライト膜が形成されている場合、そのゼオライト膜の厚みが0.1 〜200 μmである請求項7記載のゼオライト膜複合体である〔第8発明〕。
請求項9記載のゼオライト膜複合体は、前記ゼオライト膜がSiO2/Al2O3≦10のゼオライトである請求項7または8記載のゼオライト膜複合体である〔第9発明〕。
請求項10記載のゼオライト膜複合体は、前記ゼオライト膜がX型、Y型またはA型のゼオライトよりなる請求項9記載のゼオライト膜複合体である〔第10発明〕。
本発明に係るゼオライト膜支持基材によれば、高シリカゼオライト以外のゼオライトでも良好に成膜することができる。本発明に係るゼオライト膜複合体は、良好に成膜されたゼオライト膜を有することができる。
通常、金属、特にステンレス合金の表面はそのままでは、高シリカゼオライト以外のゼオライトをその表面に良好に成膜することが難しかった。
このような状況に鑑みて本発明らは鋭意研究を重ねた。その結果、金属表面に表面酸化法やゾルゲル法などによりクロミア、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニアなどの金属酸化物皮膜を付与して、金属表面のゼオライト原料ゾルやゲルとの親和性を高め、ゼオライト成膜過程において、支持基材表面におけるゼオライト結晶の核形成を起こりやすくする(核発生点を与える)ことにより、これまで成膜のできなかった高シリカゼオライト以外のゼオライトでも、金属表面へ容易に成膜させることを可能とした。
そこで、本発明に係るゼオライト膜支持基材は、ゼオライト膜を支持するための基材であって、金属製基材の表面に金属酸化物層が形成されていることを特徴とするゼオライト膜支持基材とした。このゼオライト膜支持基材によれば、表面に金属酸化物層が形成されているので、高シリカゼオライト以外のゼオライトでも良好に成膜することができる。
また、このゼオライト膜支持基材は、金属製基材の表面に金属酸化物層が形成されたものであるので、割れ難くて取り扱い易く、更に、ゼオライト成膜の際にゾルやゲル中へ溶出し難いため、目的とする組成比のゼオライトが得られ易く、結晶系の変化が起り難く、ゼオライト膜の形成が阻害され難い。更には、モジュール化、大型化を考慮した場合に必要な接合技術を有することもできる。
上記ゼオライト膜支持基材は、金属製基材の表面に金属酸化物層が形成されたものであり、換言すれば、表面に金属酸化物層が形成された金属製基材すなわち金属材料である。基材の材質として、金属材料は耐酸化性などの耐環境性や設備施工時の接合性、設備稼働時の耐久性などに優れ、モジュール化、大型化を考慮した場合に適している。金属材料としては、チタンやニッケル、アルミニウムのような非鉄金属やそれらの合金を使用することも可能であるが、耐熱性や耐酸化性、構造強度、コストなどを総合的に考慮して最も好ましいのは鉄基金属であり〔第5発明〕、中でもステンレス鋼が最適である。
本発明において、ゼオライト膜支持基材の形状については、特に限定されず、板状、管状、球状、モノリス状、ハニカム状等、あらゆる形状の支持基材を用いることができる。
ゼオライト膜を分離膜として用いる場合、即ち、本発明に係る支持基材を分離膜(ゼオライト膜)の支持基材として使用する場合、この支持基材での金属材料(金属製基材)を多孔質体とする〔第3発明〕。
ゼオライト膜を分離膜として用いる場合、即ち、本発明に係る支持基材を分離膜(ゼオライト膜)の支持基材として使用する場合、支持基材それ自体の透過抵抗が小さく、高いガス透過性を持つことが望まれる。このため、支持基材のゼオライト膜形成面側は緻密で微細孔を有しており、その下層はより疎で、透過抵抗を少なくした2層あるいはそれ以上の多層構造を用いることが望ましい。
ゼオライト膜を分離膜として利用する場合、前述のように支持基材での金属製基材を多孔質体とするが、その細孔径が大きすぎると、ゼオライト膜に欠陥が生じて分離性が悪くなり、好ましくない。このような点から上記多孔質体の平均細孔径は50μm 以下であることが好ましく〔第4発明〕、更に10μm 以下であることが好ましく、更には1μm 以下であることが好ましく、0.1 μm 以下とすることは更に好ましい。多孔質基材の平均細孔径の下限は、分離対象によって異なり、特定できないが、透過流速の観点から10nm以上であることが好ましい〔第4発明〕。
本発明において、金属製基材の表面に形成される金属酸化物層としては、その種類は特には限定されず、種々のものを用いることができ、例えば、クロミア、シリカまたはアルミナよりなるものを用いることができる〔第6発明〕。
支持基材での金属製基材を多孔質体とする場合、この多孔質体(以下、金属多孔質支持体ともいう)は以下のようにして製造することができる。まず、金属粉末を圧粉成形法やCip 成形法あるいは押出し成形法等の方法で任意の形に成形し、成形後必要があれば乾燥を行う。その後、焼成を行う。
上記押出し成形法による場合、金属粒子をバインダ(セルロース、メチルセルロース、ワックスなど)と混練し、押出し成形機を用いて管状に成形することができる。このとき、外側には薄く緻密な層を有し、内側には疎な層を持つような2層構造として成形することもできる。このようにして押出し成形された管状の金属多孔質支持体は適当な長さに切断され、乾燥固化後、焼結を行う。焼結温度は金属の種類によって異なるが、一般的なステンレス鋼粉末を使用するとすれば、200 ℃〜600 ℃における脱ろう処理後、800 ℃〜1000℃で非酸化性雰囲気化で行う。
本発明において、金属製基材の表面に金属酸化物層を形成する方法(金属酸化物皮膜を付与する方法)としては、金属表面の酸化処理法やゾルゲル法を用いることができる。
この中、金属表面の酸化処理法としては、合金中の特定成分が酸化され、その他の成分が還元されるような雰囲気、温度条件で支持基材を処理(加熱)することで行うことができる。
金属製基材とその表面に付与する金属酸化物層の種類については、特には限定されないが、Fe-Cr 合金支持基材上へのクロミア皮膜の付与、Fe-Cr-Si合金支持基材上へのクロミア皮膜およびシリカ皮膜の付与、Fe-Si-Al合金支持基材上へのアルミナ皮膜およびシリカ皮膜付与、Fe-Si 合金支持基材上へのシリカ皮膜付与などを例示することができる。
Fe-Cr 合金表面にクロミア皮膜を付与させる場合、FeO ,Fe2O3 ,Fe3O4 が還元され、Crが酸化される条件をエリンガム図より見出すことができる。具体的には、H2,H2O 混合雰囲気下(分圧比:H2/H2O=10/1〜104/1 )において、600 ℃〜800 ℃の温度範囲で、数時間処理することで、ステンレス表面にクロミア皮膜の付与が可能となる。処理温度が低い場合には表面の酸化物の生成速度が遅くなり、処理時間が長くなり、また処理温度が高すぎると、ステンレス支持基材の燒結が進んでしまう可能性がある。
同様の手法で、AlやSiが含まれるFe基合金表面にアルミナやシリカを選択的に生成することが可能である。
ゾルゲル法による場合、金属製基材(以下、基材ともいう)と酸化膜の間には、加熱(焼成)により、 -M1-O-M2-(M1:皮膜中の金属イオン,M2:金属基材中の金属イオン)が生じて基材上の薄い酸化物皮膜を通して結合が行われ、密着性が確保されると考えられる。皮膜と基材の接触面に有るヒドロキシ金属(-M1OH,-M2OH )が多いときに、-M1-O-M2- 結合が生成しやすい。ゼオライトと酸化金属層の接着も上記基材と皮膜の接着と同様の結合によりなされていると推測される。
金属製基材の表面への金属酸化物皮膜の付与方法として、ゾルゲル法を用いる場合、ゾルの調整法として、アルコキシド溶液あるいはアルコキシドのアルコール溶液やカルボン酸の金属塩に水、あるいは酸を加える。そうすると、加水分解とともに重縮合がおこり,金属‐酸素‐金属の結合を含むアルコキシド高分子、または、コロイド状重合体が生成されてゾルとなる。ここで、アルコキシドや金属塩としては特に限定されないが、Si,Al,Ti,Zr,Ba,Ge,Li,B,Nb,Pbなどのメトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシドおよびカルボン酸塩などが挙げられる。これら金属に結合するアルコキシ基は同一でも、異なっていてもよい。また、ゾルは同一のアルコキシドから調整されても良いし、あるいは、複数のアルコキシドの混合物であってもよい。
ゾルの調整法としては、上記の他に、金属水酸化物の沈殿体に少量の酸を添加してコロイド状溶液にし、次いでその水溶液を熟成させる方法、水また少量の酸を持つ水溶液中に高表面積をもつ金属酸化物水和物を生成し、分散させる方法、また、金属塩溶液からの電気的脱イオン化また電気分解などによる方法などがある。
このようにして調整したゾルの金属製基材表面への供給付与方法としては、均一に付与できれば、特に限定されないが、溶液中に基材(金属製基材)を浸漬するディップ法、基板(基材)を回転させながら溶液を滴下して液膜を形成させるスピンコーティング法、スプレーガンで溶液供給するスプレー法、基板(基材)の下面近くに液供給管のスロットを配置し、上向きにコーティング液を供給して基板下面とスロットの間に狭いメニスカスを作らせるラミナーフローコーティング法、溶液をスクリーンを通して基板(基材)上に供給するプリンティング法などが挙げられる。
基材(金属製基材)にゾルを塗布後、乾燥、焼成を行い、表面に金属酸化物皮膜を付与することができる。
金属酸化物膜の膜厚については、膜の均一性および耐剥離性の点から1nm〜数10μmとすることが望ましく、中でも1nm〜10μm とすることが望ましい〔第2発明〕。
ゾルゲル法における金属酸化物膜の膜厚に関しては、金属製基材の細孔径にもよるが、細孔を塞がない厚さで、数nm〜数10000nm (数10μm)の厚みが適当である。ゾルゲル法では10000nm (10μm )以上の膜厚になると、少なくとも1回の成膜では亀裂などが生じやすく、剥がれやすい。また、薄すぎると膜が均一に付きにくくなるため、1nm以上が適当である。
表面酸化法では、ゾルゲル法より厚く皮膜が付いても剥がれにくいが、やはり厚すぎると剥がれやすくなり、薄いと均一とならないので、ゾルゲル法と同様に数nm〜数10000nm (数10μm)、より好ましくは数μm〜数10μmの厚みが適当である。
なお、金属酸化物膜中の金属としては、ゼオライトの主用成分であるSiを含むものはゼオライトとの結合性が良いため好ましい。
このようにして付与した金属酸化物膜はXRD 測定、EDAX測定、TEM 観察および回折線測定などにより確認することができる。通常であればTEM 観察により測定し、膜厚が比較的厚い場合にはSEM やオージェによる膜厚の測定が好ましい。上記TEM 観察による膜厚の測定の場合、例えばガリウムイオンビームによりサンプルを切り出し、このサンプルの断面を電子顕微鏡で直接観察することによって膜厚の測定をすることができる。
以上に示した金属酸化物付与手法は複数回繰り返して行うことも可能である。
支持基材へのゼオライト膜の合成方法(形成方法)としては、ゼオライト膜合成のためのゾルもしくはゲルを支持基材上に担持させて水熱処理によりゼオライト膜を合成する方法、ゼオライト膜合成用のゾルに支持基材を浸漬後、水熱処理を行い支持基材上にゼオライト膜を合成する方法など、従来用いられてきた各種の手法を用いることができる。
ゼオライト膜合成のための出発原料として、ゼオライト骨格金属源、アルカリ金属源、水を用い、必要に応じてテンプレートや結晶化促進剤を添加することができる。
ここで、ゼオライト骨格金属源としては、通常のゼオライト製造に用いられている各種金属を用いることができる。例えば、シリコン(シリカコロイドゾル、アルコキシドシリカ、ヒュームドシリカ、水ガラスなど)やアルミ(硝酸アルミニウムなどのアルミニウム塩、ベーマイトゾル、シリカ−アルミナ複合コロイド、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、アルミン酸ナトリウムなど)を用いることができる。このシリコン、アルミ以外に、鉄、クロム、イットリア、セリア、ランタン、リチウム、ホウ素、ガリウム、リン、ベリリウム、チタンなどが骨格金属として使用可能である。
アルカリ金属源としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどを用いることができる。テンプレート、結晶促進剤としては、通常使用されているもの、例えばテトラメチルアンモニウム塩、テトラプロピルアンモニウム塩やテトラブチルアンモニウム塩などのテトラアルキルアンモニウム化合物、テトラブチルホスホニウム塩やベンジルトリフェニルホスホニウム塩などのホスホニウム化合物などを添加できる。
ゼオライトの結晶系としては、特に限定されないが、A型、X型、Y型、T型、β型、ZSM−5型、シリカライト、モルデナイトなどが例示される。
ゼオライトは均一な細孔を有し、その種類により細孔径が異なるため、目的とする分離物質の分子サイズの差に着目して、混合物中のある物質の分子径より大きく、他の物質の分子径よりも小さな細孔径を持つゼオライト膜を選択することで、特定の物質の分離が可能となる。なお、上記細孔径は、水銀圧入法(水銀の表面張力が大きいことを利用して細孔に水銀を浸入させるために圧力を加え、水銀を圧入し、この圧力と圧入された水銀量から細孔分布を求める方法)により求めることができる。具体的には、上記細孔径は、水銀圧入法により細孔分布を求め、分布の平均値として求めることができる。
また、ゼオライトの吸着性の違いを利用して物質の分離が可能である。例えばA型のゼオライト膜は親水性を示すことから、アルコールからの脱水に利用可能である。また、X型あるいはY型のゼオライトは無極性のCH4 やN2と比較してCO2 をよく吸着することから、CO2/CH4 の分離あるいはCO2/N2の分離に用いることができる。
ゼオライトはイオン交換点を持つことがあるが、イオン交換点に交換されているカチオンに特に制限はなく、例えばH+ ,Li+ ,Na+ ,K+ ,Rb+ ,Cs+ ,Ca2+,Mg2+,Ba2+,Ag2+,Cu2+,Ni2+,La3+など様々なカチオンがイオン交換点に入ることができる。
支持基材表面に形成されたゼオライト膜の厚みについては、 0.1μm(100nm) 〜数10μm(数10000nm )程度であることが好ましい。膜の厚みにより透過係数が決まるため、膜厚はできるだけ薄いことが望ましいが、薄すぎると膜欠陥が発生しやすいためである。なお、ゼオライト膜の厚みは、断面をSEM 観察することによって測定することができる。
前記ゼオライト膜の合成方法の中、水熱処理によりゼオライト膜を合成する方法は、通常圧力容器内において、室温から400 ℃の温度範囲、多くは250 ℃までの温度範囲で、数時間から数週間かけて行われることが多い。水熱処理で合成されたゼオライトは、洗浄、乾燥され、あるいは更に必要に応じて焼成などによる結晶化促進剤の除去を行い、分離膜とする。焼成の温度は一般に150 ℃〜600 ℃程度である。
ゼオライトの合成は1回に限らず、複数回繰り返して行うことも可能である。合成されたゼオライトは、XRD 分析、SEM 観察などにより確認することができる。
本発明に係るゼオライト膜複合体は、本発明に係るゼオライト膜支持基材の金属酸化物層形成面側の表面および/または細孔内部にゼオライト膜が形成されていることを特徴とするゼオライト膜複合体である。これは、本発明に係るゼオライト膜支持基材の金属酸化物層形成面側の表面および/または細孔内部にゼオライト膜を形成することにより得られる。故に、本発明に係るゼオライト膜複合体は、良好に成膜されたゼオライト膜を有することができる。従って、本発明に係るゼオライト膜複合体は分離フィルタ等の各種分離用途の機能材やメンブレンリアクター等としての機能に優れている〔第7発明〕。
本発明に係るゼオライト膜支持基材の金属酸化物層形成面側の細孔内部にゼオライト膜を形成する場合、この細孔径を小さくしておき、その細孔内を充填するようにゼオライトを生成させることにより、ゼオライト膜の機械的強度を向上させることができ、ゼオライト膜の合成時等の熱履歴に起因する応力等によらず、クラック等の膜欠陥がなく、ゼオライト膜を成膜させることができる。
このような細孔内部にゼオライト膜を形成(細孔内にゼオライトを生成)させる場合、SiO2/Al2O3>10の高シリカゼオライトのみではなく、SiO2/Al2O3≦10のゼオライト(代表的にはフォージャサイト(X型、Y型)、A型など)であっても、より確実に、より良好に成膜することが可能となる。
本発明に係るゼオライト膜複合体において、細孔内部にゼオライト膜が形成されている場合、そのゼオライト膜(ゼオライト層)の厚みが0.1 μm 未満では、ゼオライト膜の十分な機械的強度の向上が望めず、一方、200 μm 超では、分離膜として使用する際の透過速度が小さくなり、好ましくない。このため、細孔内部に形成されるゼオライト層の厚みは0.1 〜200 μmであることが望ましい〔第8発明〕。より好ましくは、1〜100 μm であり、さらに好ましくは5〜50μm である。
ここで、細孔内部にゼオライト膜(層)が形成されていることとは、支持基材(以下、基材ともいう)表面から基材深さ方向に細孔を埋めるようにゼオライトが生成し、それによりゼオライト層(ゼオライト充填層)が形成されていることをいう。細孔内部に形成されたゼオライト膜(層)とは、このように形成されたゼオライト層(ゼオライト充填層)のことである。細孔内部に形成されたゼオライト膜(層)の厚みとは、このように形成されたゼオライト層(ゼオライト充填層)の厚み、即ち、この層の基材表面に最も近い位置の個所から基材深さ方向に最も深い位置の個所(基材表面から最も遠い位置の個所)までの距離(厚み)のことである。
例えば、支持基材(支持体)表面に形成されたゼオライト膜の厚みが 0.1〜10μm 、支持基材表面の細孔内部に形成されたゼオライト膜(層)の厚みが 0.1〜200 μm である場合、即ち、支持基材表面に厚み 0.1〜10μm のゼオライト膜が形成され、支持基材の細孔内部に厚み 0.1〜200 μm のゼオライト膜(層)が形成されている場合、それを模式的に示すと図2に示すようになる。この図において、支持体中の○印は支持体構成材(金属)であり、この○印以外の個所が支持体の細孔を示すものであり、この細孔の中の支持体表面から支持体深さ方向200 μm までの間の細孔に、この細孔を埋めるようにゼオライトが生成し、それによりゼオライト層(ゼオライト充填層)が形成されている。一方、支持体表面には厚み 0.1〜10μm のゼオライト膜が形成されている。即ち、支持体外部に厚みが 0.1〜10μm のゼオライト膜が形成され、支持体内部に厚みが 0.1〜200 μm のゼオライト膜(層)が形成されている。
支持体(支持基材)の細孔内部にゼオライト層を形成(細孔内にゼオライトを生成)させる方法としては、支持体の細孔内に原料ゾルあるいはゲルを浸透させておく方法などが提案されているが、例えば、予め種結晶となるゼオライト粉末を支持体の細孔内に存在させておき、その支持体を原料に浸漬して水熱合成を行う方法等により細孔内にゼオライトを生成させることができる。種結晶の付与方法としては、例えば、予め合成された所定のゼオライト結晶を支持体の細孔径未満の径にまで粉砕し、当該粉末を液体(例えば水、アルコール等)に分散させて、適当な濃度の分散液を調整し、この溶液中に管状の支持体を浸漬し、管の内側を真空ポンプ等で減圧することにより、種結晶を支持体細孔内に導入させることができる。あるいは、予め合成された所定のゼオライト結晶を支持体の表面に力を加えてこすりつけることにより、ゼオライト粉末を支持体の細孔内部にまで入り込ませることができる。なお、上記の適当な濃度の分散液での適当な濃度は、液体あるいはスラリーとして扱うことができる程度の濃度が目安になる。濃度が濃すぎると、流動性が低下し、種結晶の支持体細孔内への導入(吸引による種結晶の付与)が困難になり、一方、濃度が薄すぎる場合は、十分な量の種結晶をつけるのに時間がかかる。これらの点から適当な濃度の分散液とすることが重要である。
ゼオライトの形成(合成)に際し、合成時の原料液濃度や合成時間を調整することにより、支持体細孔内部に生成させるゼオライトの膜厚や、支持体表面に生成させるゼオライトの膜厚を調整することができる。
本発明に係るゼオライト膜複合体において、ゼオライト膜としては、その種類は特には限定されない。即ち、SiO2/Al2O3>10の高シリカゼオライトのみならず、SiO2/Al2O3≦10の低シリカゼオライトを用いることができる。本発明においては、SiO2/Al2O3≦10の低シリカゼオライトでも良好に成膜することができるので、かかるゼオライトを用いる場合に特に有効であって好適で価値があり、特に意義がある〔第9発明〕。
上記のようなSiO2/Al2O3≦10の低シリカゼオライトとしては、X型、Y型またはA型のゼオライトよりなるものを挙げることができる。即ち、かかるゼオライトの結晶系としては、X型、Y型またはA型を例示することができる〔第10発明〕。
なお、特開2003-210953 号公報や特開2004-66188号公報には細孔内部にゼオライトを形成させるゼオライト膜の製造方法について開示されているが、これらはいずれもシリカライトやDDR型といった高シリカゼオライトを、アルミナ支持体を用いて成膜したものであり、本発明とは顕著に相違する。また、特開平10-36113号公報にはY型ゼオライト膜について開示されているが、その支持体はアルミナであり、本発明とは顕著に相違する。これらのアルミナ支持体には、前述(背景技術の欄に記載)のように、もろく割れ易いため取り扱いが難しく、また、モジュール化、大型化を考慮した場合に接合技術がないといった問題点があり、また、支持基材であるアルミナがゾルやゲル中に溶出するために目的とする組成比のゼオライトが得られなかったり、結晶系が変わってしまったり、ゼオライト膜の形成が阻害されたりする可能性があるという問題点がある。
本発明の実施例および比較例について、以下説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
〔実施例1〕
H2/H2O=80〔H2:水蒸気=80:1(体積比)〕に調整したガス(H2と水蒸気との混合ガス)の流通下にステンレス多孔質基材(多孔質状のステンレス製基材)をおいて、800 ℃で10時間加熱し、この基材の酸化処理を行い、ゼオライト膜支持基材を得た。この酸化処理された基材をXRD およびEDAX分析した結果、基材の表面にCr2O3 皮膜(層)が形成されていた。以上よりわかるように、上記ゼオライト膜支持基材は、金属製基材として多孔質状のステンレス製基材を用い、この基材の表面に金属酸化物層としてCr2O3 層(皮膜)が形成されたものである。
このようにして得られたゼオライト膜支持基材について、下記のようにして基材表面へのゼオライト膜の合成(形成)を行った。
ゼオライト膜合成のための出発原料として、水ガラス、アルミン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、イオン交換水を用いた。これら原料を Al2O3:SiO2:Na2O:H2O =1:19.2:17:975 の比(モル比)で混合し、ゼオライト合成用ゾルとした。このゾルと上記ゼオライト膜支持基材をオートクレーブに入れて、両者接触状態(ゼオライト膜支持基材をゾル中に浸漬させた状態)で、90℃で24時間加熱して水熱合成を行った。即ち、前記条件で加熱して水熱処理し、ゼオライト膜の合成を行った。
上記合成後のものをイオン交換水で洗浄し、さらに超音波洗浄し、乾燥した。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。EDAX分析の結果、SiO2/Al2O3=4(SiO2とAl2O3 のモル比)であった。また、XRD 分析の結果から、Y型ゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例2〕
ゾルゲル法による金属酸化物層の形成(合成)のための出発原料としてテトラ珪酸エチル(TEOS)およびエタノール(EtOH)および0.06wt% 硝酸水溶液をTEOS:EtOH:H2O =1:5:4 の比で混合、攪拌し、ゾルゲル法用ゾルとした。このゾルに、ステンレス多孔質管状基材(多孔質状のステンレスよりなる管状の基材)を浸漬し、これを70℃で乾燥し、その後500 ℃で30分間焼成(加熱)して、上記ステンレス多孔質管状基材の表面への金属酸化物層(シリカ皮膜)の形成処理を行い、ゼオライト膜支持基材を得た。この支持基材をEDAX分析した結果、基材の表面にSiO2皮膜が形成されていた。以上よりわかるように、上記ゼオライト膜支持基材は、金属製基材としてステンレス多孔質管状基材を用い、この基材の表面に金属酸化物層としてSiO2層(皮膜)が形成されたものである。
このようにして得られたゼオライト膜支持基材の表面に、実施例1の場合と同様の方法により、ゼオライト膜の合成(形成)を行った。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。EDAX分析の結果、SiO2/Al2O3=4(SiO2とAl2O3 とのモル比)であった。また、XRD 分析の結果から、Y型ゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例3〕
ゾルゲル法による金属酸化物層の形成(合成)のための出発原料としてアルミニウムトリ-sec- ブトキシド〔Al(O-sec-Bu)3 〕,イソプロピルアルコール(IPA ),アセト酢酸エチル(EAcAc) および0.03wt% 塩酸水溶液を Al(O-sec-Bu)3:IPA :EacAc :H2O =1:10:1:2の比で混合、攪拌し、ゾルゲル法用ゾルとした。このゾルに、ステンレス多孔質管状基材を浸漬したものを70℃で乾燥し、その後500 ℃で30分間焼成(加熱)して、上記ステンレス多孔質管状基材の表面への金属酸化物層の形成処理を行い、ゼオライト膜支持基材を得た。この支持基材をEDAX分析した結果、基材の表面にAl2O3 皮膜が形成されていた。以上よりわかるように、上記ゼオライト膜支持基材は、金属製基材としてステンレス多孔質管状基材を用い、この基材の表面に金属酸化物層としてAl2O3 層(皮膜)が形成されたものである。
このようにして得られたゼオライト膜支持基材の表面に、実施例1の場合と同様の方法により、ゼオライト膜の合成(形成)を行った。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。EDAX分析の結果、SiO2/Al2O3=4(SiO2とAl2O3 とのモル比)であった。また、XRD 分析の結果から、Y型ゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例4〕
ゾルゲル法による金属酸化物層の形成(合成)のための出発原料としてジルコニウムプロポオキサイド〔Zr(O-n-Pr)4 〕,イソプロピルアルコール(IPA),アセト酢酸エチル(EAcAc) および0.03wt% 塩酸水溶液を Zr(O-n-Pr)4:IPA :EacAc :H2O =1:10:2:2の比で混合、攪拌し、ゾルゲル法用ゾルとした。このゾルに、ステンレス多孔質管状支持基材を浸漬したものを70℃で乾燥し、その後500 ℃で30分間焼成して、金属酸化物層の形成処理を行い、ゼオライト膜支持基材を得た。この支持基材をEDAX分析した結果、基材の表面にZrO2皮膜が形成されていた。以上よりわかるように、上記ゼオライト膜支持基材は、金属製基材としてステンレス多孔質管状基材を用い、この基材の表面に金属酸化物層としてZrO2層(皮膜)が形成されたものである。
このようにして得られたゼオライト膜支持基材の表面に、実施例1の場合と同様の方法により、ゼオライト膜の合成(形成)を行った。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。EDAX分析の結果、SiO2/Al2O3=4(SiO2とAl2O3 とのモル比)であった。また、XRD 分析の結果から、Y型ゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例5〕
ゾルゲル法による金属酸化物層の形成(合成)のための出発原料としてチタンジブトキシジアセチルアセネート〔ナーセムチタン(NACEMTi)〕,イソプロピルアルコール(IPA)を NACEMTi:IPA =1:2 の比で混合、ゾルゲル法用ゾルとした。このゾルに、ステンレス多孔質管状支持基材を浸漬したものを70℃で乾燥し、その後500 ℃で30分間焼成して、金属酸化物層の形成処理を行い、ゼオライト膜支持基材を得た。この支持基材をEDAX分析した結果、基材の表面にTiO2皮膜が形成されていた。以上よりわかるように、上記ゼオライト膜支持基材は、金属製基材としてステンレス多孔質管状基材を用い、この基材の表面に金属酸化物層としてTiO2層(皮膜)が形成されたものである。
このようにして得られたゼオライト膜支持基材の表面に、実施例1の場合と同様の方法により、ゼオライト膜の合成(形成)を行った。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。EDAX分析の結果、SiO2/Al2O3=4(SiO2とAl2O3 とのモル比)であった。また、XRD 分析の結果から、Y型ゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例6〕
実施例1の場合と同様の方法により同様のゼオライト膜支持基材を得た。
このようにして得られたゼオライト膜支持基材について、下記のようにして基材表面へのゼオライト膜の合成(形成)を行った。
ゼオライト膜合成のための出発原料として、水ガラス、アルミン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、イオン交換水を用いた。これら原料を Al2O3:SiO2:Na2O:H2O =1:12.8:17:975 の比(モル比)で混合し、ゼオライト合成用ゾルとした。このゾルと上記ゼオライト膜支持基材をオートクレーブに入れて、両者接触状態(ゼオライト膜支持基材をゾル中に浸漬させた状態)で、90℃で24時間加熱して水熱合成を行った。即ち、前記条件で加熱して水熱処理し、ゼオライト膜の合成を行った。
上記合成後のものをイオン交換水で洗浄し、さらに超音波洗浄し、乾燥した。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。EDAX分析の結果、SiO2/Al2O3=2.5 (SiO2とAl2O3 のモル比)であった。また、XRD 分析の結果から、X型ゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例7〕
実施例2の場合と同様の方法により同様のゼオライト膜支持基材を得た。このゼオライト膜支持基材に対し、実施例6の場合と同様の方法によりゼオライト膜の成膜を行った。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。EDAX分析の結果、SiO2/Al2O3=2.5 (SiO2とAl2O3 のモル比)であった。また、XRD 分析の結果から、X型ゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例8〕
実施例3の場合と同様の方法により同様のゼオライト膜支持基材を得た。このゼオライト膜支持基材に対し、実施例6の場合と同様の方法によりゼオライト膜の成膜を行った。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。EDAX分析の結果、SiO2/Al2O3=2.5 (SiO2とAl2O3 のモル比)であった。また、XRD 分析の結果から、X型ゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例9〕
実施例4の場合と同様の方法により同様のゼオライト膜支持基材を得た。このゼオライト膜支持基材に対し、実施例6の場合と同様の方法によりゼオライト膜の成膜を行った。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。EDAX分析の結果、SiO2/Al2O3=2.5 (SiO2とAl2O3 のモル比)であった。また、XRD 分析の結果から、X型ゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例10〕
実施例5の場合と同様の方法により同様のゼオライト膜支持基材を得た。このゼオライト膜支持基材に対し、実施例6の場合と同様の方法によりゼオライト膜の成膜を行った。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。EDAX分析の結果、SiO2/Al2O3=2.5 (SiO2とAl2O3 のモル比)であった。また、XRD 分析の結果から、X型ゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例11〕
実施例1の場合と同様の方法により同様のゼオライト膜支持基材を得た。
このようにして得られたゼオライト膜支持基材について、下記のようにして基材表面へのゼオライト膜の合成(形成)を行った。
ゼオライト膜合成のための出発原料として、珪酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、水酸化ナトリウム、イオン交換水を用いた。これら原料を Al2O3:SiO2:Na2O:H2O =1:2:2:120 の比で混合し、ゼオライト合成用ゾルとした。このゾルと、上記ゼオライト膜支持基材に種結晶を付与したものとを、オートクレーブに入れて、両者接触状態(ゼオライト膜支持基材をゾル中に浸漬させた状態)で、100 ℃で3.5 時間加熱して水熱合成を行った。即ち、前記条件で加熱して水熱処理し、ゼオライト膜の合成を行った。
上記合成後のものをイオン交換水で洗浄し、さらに超音波洗浄し、乾燥した。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。XRD 分析の結果から、A型ゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例12〕
実施例2の場合と同様の方法により同様のゼオライト膜支持基材を得た。このゼオライト膜支持基材に対し、実施例11の場合と同様の方法によりゼオライト膜の合成(形成)を行った。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。XRD 分析の結果から、A型ゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例13〕
実施例3の場合と同様の方法により同様のゼオライト膜支持基材を得た。このゼオライト膜支持基材に対し、実施例11の場合と同様の方法によりゼオライト膜の形成(成膜)を行った。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。XRD 分析の結果から、A型ゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例14〕
実施例4の場合と同様の方法により同様のゼオライト膜支持基材を得た。このゼオライト膜支持基材に対し、実施例11の場合と同様の方法によりゼオライト膜の成膜を行った。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。XRD 分析の結果から、A型ゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例15〕
実施例5の場合と同様の方法により同様のゼオライト膜支持基材を得た。このゼオライト膜支持基材に対し、実施例11の場合と同様の方法によりゼオライト膜の成膜を行った。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。XRD 分析の結果から、A型ゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例16〕
実施例1の場合と同様の方法により同様のゼオライト膜支持基材を得た。
このようにして得られたゼオライト膜支持基材について、下記のようにして基材表面へのゼオライト膜の合成(形成)を行った。
ゼオライト膜合成のための出発原料として、テトラ珪酸エチル(TEOS)、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド(TPAOH )、水酸化ナトリウム、イオン交換水を用いた。これら原料をSiO2:TPAOH :NaOH:H2O =1:0.3 :0.3 :120 の比で混合し、ゼオライト合成用ゾルとした。このゾルと上記ゼオライト膜支持基材をオートクレーブに入れて、両者接触状態(ゼオライト膜支持基材をゾル中に浸漬させた状態)で、180 ℃で24時間加熱して水熱合成を行った。即ち、前記条件で加熱して水熱処理し、ゼオライト膜の合成を行った。
上記合成後のものをイオン交換水で洗浄し、さらに超音波洗浄し、乾燥した後、500 ℃で6時間焼成し、結晶中のTPAOH の除去を行った。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。XRD 分析の結果から、ZSM−5型のシリカライトゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例17〕
実施例2の場合と同様の方法により同様のゼオライト膜支持基材を得た。このゼオライト膜支持基材に対し、実施例16の場合と同様の方法によりゼオライト膜の成膜を行った。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。XRD 分析の結果から、ZSM−5型のシリカライトゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例18〕
実施例3の場合と同様の方法により同様のゼオライト膜支持基材を得た。このゼオライト膜支持基材に対し、実施例16の場合と同様の方法によりゼオライト膜の成膜を行った。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。XRD 分析の結果から、ZSM−5型のシリカライトゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例19〕
実施例4の場合と同様の方法により同様のゼオライト膜支持基材を得た。このゼオライト膜支持基材に対し、実施例16の場合と同様の方法によりゼオライト膜の成膜を行った。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。XRD 分析の結果から、ZSM−5型のシリカライトゼオライトが得られていることが確認された。
〔実施例20〕
実施例5の場合と同様の方法により同様のゼオライト膜支持基材を得た。このゼオライト膜支持基材に対し、実施例16の場合と同様の方法によりゼオライト膜の成膜を行った。膜のSEM 観察の結果、欠陥のない緻密な膜が得られていた。XRD 分析の結果から、ZSM−5型のシリカライトゼオライトが得られていることが確認された。
〔比較例1〕
ステンレス多孔質管状基材(ゾルゲル法、酸化処理等による金属酸化物層の形成処理をしていないもの)をゼオライト膜支持基材として用いた。このゼオライト膜支持基材上に実施例1の場合と同様の方法によりゼオライト膜の成膜を行った。膜のSEM 観察の結果、ゼオライト結晶の付着は見られるものの、全面は覆われておらず、支持基材が露出している状態であった。EDAX分析の結果、SiO2/Al2O3=4(SiO2とAl2O3 のモル比)であった。また、XRD 分析の結果から、Y型ゼオライトが得られていることが確認された。
〔比較例2〕
比較例1と同様のステンレス多孔質管状基材をゼオライト膜支持基材として用い、この支持基材上に実施例6の場合と同様の方法によりゼオライト膜の成膜を行った。膜のSEM 観察の結果、ゼオライト結晶の付着は見られるものの、全面は覆われておらず、支持基材が露出している状態であった。EDAX分析の結果、SiO2/Al2O3=2.5 (SiO2とAl2O3 のモル比)であった。また、XRD 分析の結果から、X型ゼオライトが得られていることが確認された。
〔比較例3〕
比較例1と同様のステンレス多孔質管状基材をゼオライト膜支持基材として用い、この支持基材上に実施例11の場合と同様の方法によりゼオライト膜の成膜を行った。膜のSEM 観察の結果、ゼオライト結晶の付着は見られるものの、全面は覆われておらず、支持基材が露出している状態であった。XRD 分析の結果から、A型ゼオライトが得られていることが確認された。
以上のように、本発明の実施例に係るゼオライト膜支持基材においては、その基材表面にゼオライト膜を良好に成膜することができ、実施例1〜15からわかるように、高シリカゼオライト(例えば、実施例16〜20のシリカライトゼオライト)以外のゼオライト(例えば、Y型、X型、A型ゼオライト)でも基材表面に良好に成膜することができる。
〔実施例21〕
2層構造を有し、外層の細孔径が1μm 、内層の細孔径が3μm である管状ステンレス多孔質基材(多孔質状のステンレスよりなる2層構造の管状の基材)について、実施例2の場合と同様の方法により同様の金属酸化物層(シリカ皮膜)の形成処理を行い、同様の金属酸化物層を形成したゼオライト膜支持基材(2層構造の管状体)を得た。
乳鉢にて粉砕したY型ゼオライト粉末(粒径<1μm )を50g/L(リットル)の濃度の水スラリーとしたものに、上記ゼオライト膜支持基材(2層構造の管状体)をこの管の片方の開口部を塞いだ状態で浸漬し、この管の他方の開口部を真空ポンプに接続して管内部を減圧に引き、吸引する方法にて種結晶を付与した。
更に、実施例1の場合と同様の方法により、ゼオライト膜の合成(形成)を行った。この合成を繰り返し3回行った。このようにしてゼオライト膜複合体(管状体)を得た。なお、このゼオライト膜の形成は前記金属酸化物層の形成面を対象として行われている。XRD 分析の結果から、Y型ゼオライトが得られていることが確認された。また、後述するガス分離試験の後、ゼオライト膜複合体を切断してゼオライト膜の断面の観察を行ったところ、支持基材表面のゼオライト膜厚は10μm 、細孔内部のゼオライト層の厚みは20μm であった。
このようにして得られたゼオライト膜複合体(管状体)を用いて、ガス分離実験を行った。このガス分離実験の詳細を以下説明する。このガス分離実験に用いたガス分離試験装置を図1に示す。2重管構造の内管1にゼオライト複合体(管状体)(外径6mm,内径4mm,長さ40mm)3を取り付け、外管2のFeed(フイード)ガスの導入口4より内管1と外管2の間の空間にCH4/CO2 混合ガスを導入した。この混合ガスのCH4/CO2 のモル比は1/1 とし、導入速度は200ml/min とした。内管1の内側には、スイープガスとしてHe(ヘリウム)を200ml/min の流速で流し、得られたガス(透過ガス)をガスクロマトグラフィーに導入して分析を行い、ガスの分離係数αを求めた。上記試験は50℃にて行った。分離係数αは下記式(1) にて計算して求めた。
α=(XCO2/XCH4 )/(YCO2/YCH4 ) ---- 式(1)
ただし、上記式(1) において、XCO2 ,XCH4 はそれぞれ膜透過側のガス(透過ガス)のCO2 ,CH4 のモル分率(スイープガスであるヘリウムは除く)を示し、YCO2 ,YCH4 はそれぞれ供給側のガス(フイードガスすなわち膜透過前のガス)のCO2 ,CH4 のモル分率を示すものである。
このようにしてガスの分離係数αを求めた結果、CO2/CH4 分離係数は1.8 であった。
〔実施例22〕
実施例21の場合と同様の方法により、同様のゼオライト膜支持基材(2層構造の管状体)を得た。このゼオライト膜支持基材に対し種結晶を付与した。この種結晶の付与は、Y型ゼオライトをそのまま支持基材にこすりつける方法にて行った。この点(種結晶の付与方法)を除き実施例21の場合と同様の方法によりゼオライト膜の形成を行い、ゼオライト膜複合体(管状体)を得た。XRD 分析の結果から、Y型ゼオライトが得られていることが確認された。また、後述のガス分離試験の後、ゼオライト膜複合体を切断してゼオライト膜の断面の観察を行ったところ、支持基材表面のゼオライト膜厚は10μm 、細孔内部のゼオライト層の厚みは30μm であった。
このようにして得られたゼオライト膜複合体(管状体)を用いて、実施例21の場合と同様の方法によりガス分離実験を行い、同様の方法によりガスの分離係数αを求めた。その結果、CO2/CH4 分離係数は1.4 であった。
以上のように、本発明の実施例に係るゼオライト膜複合体はガスの分離性能を示す。これは、ゼオライト膜支持基材の表面にゼオライト膜が良好に成膜されているからである。
本発明に係るゼオライト膜支持基材は、ゼオライト膜の細孔を利用した分子ふるいによるガス分離やパーベーパレーション等の分離膜やメンブレンリアクターなどのゼオライト膜支持基材として好適に用いることができ、特にゼオライトとして高シリカゼオライト以外のゼオライトを用いる場合のゼオライト膜支持基材として有効に用いることができ、そのように用いて特に好適で価値がある。
本発明の実施例に係るゼオライト膜複合体についてのガス分離試験に用いたガス分離試験装置の概要を示す模式図である。 ゼオライト膜複合体での支持体外部および支持体内部に形成されたゼオライト層の厚み、特に支持体内部に形成されたゼオライト層の厚みを説明するための模式図である。
符号の説明
1--内管、2--外管、3--ゼオライト複合体、4--ガスの導入口。

Claims (10)

  1. ゼオライト膜を支持するための基材であって、金属製基材の表面に金属酸化物層が形成されていることを特徴とするゼオライト膜支持基材。
  2. 前記金属酸化物層の厚さが1nm〜10μm である請求項1記載のゼオライト膜支持基材。
  3. 前記金属製基材が多孔質体である請求項1または2記載のゼオライト膜支持基材。
  4. 前記多孔質体の平均細孔径が10nm以上50μm 以下である請求項3記載のゼオライト膜支持基材。
  5. 前記金属製基材が鉄基金属である請求項1〜4のいずれかに記載のゼオライト膜支持基材。
  6. 前記金属酸化物層がクロミア、シリカまたはアルミナよりなる請求項1〜5のいずれかに記載のゼオライト膜支持基材。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のゼオライト膜支持基材の金属酸化物層形成面側の表面および/または細孔内部にゼオライト膜が形成されていることを特徴とするゼオライト膜複合体。
  8. 前記細孔内部にゼオライト膜が形成されている場合、そのゼオライト膜の厚みが0.1 〜200 μmである請求項7記載のゼオライト膜複合体。
  9. 前記ゼオライト膜がSiO2/Al2O3≦10のゼオライトである請求項7または8記載のゼオライト膜複合体。
  10. 前記ゼオライト膜がX型、Y型またはA型のゼオライトよりなる請求項9記載のゼオライト膜複合体。
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