JP2005124375A - 回転電機用電機子 - Google Patents

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Abstract

【課題】大電流化を実現でき、小型高効率化を実現でき、しかも引出し線や接続線を簡素化できる回転電機用電機子を提供することである。
【解決手段】U相スロットは毎極4以上の偶数のスロットを有し、各スロットにセグメント導体の挿入部が4m(m=2、3・・)本挿入されている。U相巻線はU相スロット群の内、内側第1スロット群及び内側第2スロット群に収容された各相出力端側の高電位巻線U12,U13等と、外側一方スロット群及び外側他方スロット群に収容され該高電位巻線に直列接続された中性点側の低電位巻線U84、U81等とを含む。高電位巻線は内側第1スロット群の半数ずつに巻装され、かつスロット当たり半数の挿入部から成る内側第1部分巻線U12等と、内側第2スロット群の半数ずつに巻装され、かつスロット当たり半数の挿入部から成り内側第1部分巻線に直列接続された内側第2部分巻線U13等とを含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば車両で使用される回転電機の電機子に関する。
近年、車両用回転電機には高出力化(電機子巻線の許容電流アップ)と、小型化及び高効率化とが要求されている。
そのニーズに応える車両用交流発電機の電機子巻線(ステータコイル)の例として、図15及び図16に示すように、この電機子(ステータ)のX相を構成する巻線(X相巻線)が、並列接続された2つの部分巻線100及び105を有するものが知られている。このうち、第1部分巻線100は、ステータコアの第1スロット群(例えば第4スロット)に収容された複数のセグメント導体から成る巻線101と、第1スロット群と隣接する第2スロット群(例えば第5スロット)に収容された複数のセグメント導体から成る巻線102とを直列接続して構成されている。第2部分巻線105は第1スロット群(例えば第10スロット)に収容された巻線106と第2スロット群(例えば第11スロット)に収容された巻線107とを直列接続して成る。
セグメント導体の一対の挿入部(直線部)が各スロット群に収容されている。第1部分巻線100及び第2部分巻線105は、それぞれ、第1スロット群に収容された挿入部の半分と、第2スロット群に収容された挿入部の半分とを有しており、それらの端部における電気的な位相が等しくなっている。つまり、各スロット群に2本ずつ挿入部が挿入された導体セグメントを接合した巻線で並列スター結線を実現している。
高出力化に関し、従来のステータでは、互いに隣接する第1スロット群及び第2スロット群に2本ずつ収容される合計4つの巻線101,102,106及び107をたすきがけ状に接続している。これにより、2つの巻線101及び102と、2つの巻線106及び107とが直列接続されて成る相巻線(部分巻線100及び105)を並列接続して、通電電流の倍増を意図している。
一方、小型化及び高効率化の要求に応えるために、電源電圧を高くし、かつ電機子巻線のコイルエンドを短縮することが考えられる。しかし、その場合、導体セグメントの隣接する導体間の距離が短くなって相の異なる導体間に高い電圧差が生じ、絶縁が難しいという問題があった。即ち、図17(電機子を内径側から見た斜視図)から分かるように、接合部116側及びターン部118側のコイルエンドでは導体117及び119が周方向斜めに曲げられている。そのため、隣接する導体117同士のギャップGa、及び隣接する導体119同士のギャップGbはともに小さくなる。
特開2001−169490号公報
従来のステータには以下の点で改良の余地がある。第1に、通電電流アップには限界がある。許容電流をアップさせるためには電機子巻線の抵抗を下げれば良く、そのためにはセグメント導体(平角銅線)の断面積を増やすことが考えられる。しかし、断面積が大きくなると、セグメント導体の表面に電流が集中する表皮効果のため、電流の増加は頭打ちになってしまう。
第2に、導体117,119間の間隙Ga、Gbに関し、電源電圧が低い間はこれでもあまり問題はない。しかし、電源電圧が高くなると、相の異なる導体117,119間の電位差が大きくなるため、絶縁を確保するために特別な処理が必要となるという課題があった。
第3に、引出し線等の製作が困難である。ステータコアの端面において巻線101の一端は引出し線111によりX点に接続され、巻線102の一端は接続線114により中性点Nに接続されている。巻線107の一端は引出し線113によりX点に接続され、巻線106の一端は接続線114により中性点Nに接続されている。
各スロット群に2本ずつの挿入部を有する巻線で並列スター結線するには、図16に示すように、各相の引出し線111,113及び接続線112,114は互いに離れた2箇所から1つに括る必要がある。そのため、これらの引出し線111,113及び接続線112,114は長くしかも形状が複雑で製作が難しかった。特に、電機子巻線の抵抗を下げるべくセグメント導体の断面積を大きくすると(太くすると)、引出し線111,113や接続線112,114の曲げ加工が困難になる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、更なる大電流化を実現でき、高電圧仕様の巻線で小型化及び高効率化が実現でき、しかも引出し線や接続線を簡素化できる回転電機用電機子を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも4つのスロットから成る各相スロット群のうち、内側のスロットに出力端側の高電位巻線の挿入部(導体)を、両外側のスロットに中性点側の低電位巻線の挿入部(導体)を巻装することを基本的な技術思想とする。
(1)第1発明による回転電機用電機子は、請求項1に記載したように、複数のスロットを持つ電機子鉄心と、スロットに巻装された一対の挿入部を有する複数のセグメント導体を接合して成る電機子巻線と、から成る回転電機用電機子において、スロットは毎極4以上の偶数のU相スロットから成るU相スロット群、毎極4以上の偶数のV相スロットから成るV相スロット群、及び毎極4以上の偶数のW相スロットから成るW相スロット群を含み、各相スロット群の各スロットにはセグメント導体の挿入部が2m(m=2,3,・・・)本挿入されている。
電機子巻線は、同じ構成を持つU相巻線、V相巻線及びW相巻線から成り、各相巻線は各相スロット群の内、内側第1スロット群及び内側第2スロット群に収容された複数のセグメント導体を接合して成る各相出力端側の高電位巻線と、外側一方スロット群及び外側他方スロット群に収容され高電位巻線に直列接続された複数のセグメント導体を接合して成る中性点側の低電位巻線とを含む。このうち、高電位巻線は、内側第1スロット群の半数ずつに巻装され、かつスロット当たり半数のセグメント導体の挿入部から成る4つの内側第1部分巻線と、内側第2スロット群の半数ずつに巻装され、かつスロット当たり半数のセグメント導体の挿入部から成り4つの内側第1部分巻線にそれぞれ直列接続された4つの内側第2部分巻線とを含む、内側スロット側4並列合成巻線から成る。
これに対して、低電位巻線は、外側一方スロット群の半数ずつに巻装され、かつスロット当たり半数のセグメント導体の挿入部から成る4つの外側一方部分巻線と、外側他方スロット群の半数ずつに巻装され、かつスロット当たり半数のセグメント導体の挿入部から成り4つの外側一方部分巻線にそれぞれ直列接続された4つの外側他方部分巻線とを含む、外側スロット側4並列合成巻線から成る。
そして、内側スロット側4並列合成巻線の合成起電力ベクトルは互いに等しく、外側スロット側4並列合成巻線の合成起電力ベクトルは互いに等しい。
請求項2の回転電機用電機子は、請求項1において、各相スロット群は4つのスロット群を含み、各スロット群には4本のセグメント導体の挿入部が挿入されている。
内側スロット側4並列合成巻線は、内側第1スロット群である第2スロット群に第1方向に半周巻装された第1一方巻線部、内側第2スロット群である第3スロット群に第1方向に半周巻装された第1他方巻線部、及び2つの巻線部を直列接続する第1接続部を含む第1巻線と;第3スロット群に第1方向に半周巻装された第2一方巻線部、第2スロット群に第1方向に半周巻装された第2他方巻線部、及び2つの巻線部を直列接続する第2接続部を含む第2巻線と;第2スロット群に第2方向に半周巻装された第3一方巻線部、第3スロット群に第2方向に半周巻装された第3他方巻線部、及び2つの巻線部を直列接続する第3接続部を含む第3巻線と;第3スロット群に第2方向に半周巻装された第4一方巻線部、第2スロット群に第2方向に半周巻装された第4他方巻線部、及び該2つの巻線部を直列接続する第4接続部を含む第4巻線と;を含む。
ここで、第1一方巻線部、第2他方巻線部、第3一方巻線部及び第4他方巻線部が内側第1部分巻線に相当し、第1他方巻線部、第2一方巻線部、第3他方巻線部及び第4一方巻線部が前記内側第2部分巻線に相当する。
外側スロット側4並列合成巻線は、外側一方スロット群である第1スロット群に第1方向に半周巻装された第5一方巻線部、外側他方スロット群である第4スロット群に第1方向に半周巻装された第5他方巻線部、及び2つの巻線部を直列接続する第5接続部を含む第5巻線と;第4スロット群に第1方向に半周巻装された第6一方巻線部、第1スロット群に第1方向に半周巻装された第6他方巻線部、及び2つの巻線部を直列接続する第6接続部を含む第6巻線と;第1スロット群に第2方向に半周巻装された第7一方巻線部、第4スロット群に第2方向に半周巻装された第7他方巻線部、及び2つの巻線部を直列接続する第7接続部を含む第7巻線と;第4スロット群に第2方向に半周巻装された第8一方巻線部、各相第1スロット群に第2方向に半周巻装された第8他方巻線部、及び2つの巻線部を直列接続する第8接続部を含む第8巻部と、を含む。
ここで、第5一方巻線部、第6他方巻線部、第7一方巻線部及び第8他方巻線部が外側一方部分巻線に相当し、第5他方巻線部、第6一方巻線部、第7他方巻線部及び第8一方巻線部が外側他方部分巻線に相当する。
請求項3の回転電機用電機子は、請求項2において、各相第1巻線の巻始め側引出し線及び各相第3巻線の巻始め側引出し線は記各相第2スロット群の同じスロットから対を成して延び出て;各相第2巻線の巻始め側引出し線及び各相第4巻線の巻始め側引出し線は第各相第3スロット群の同じスロットから対を成して延び出て;各相第5巻線の巻始め側引出し線及び各相第7巻線の巻始め側引出し線は各相第1スロット群の同じスロットから対をなして延び出て;各相第6巻線の巻始め側引出し線及び各相第8巻線の巻始め側引出し線は前記第各相第4スロット群の同じスロットから対を成して延び出ている。
これに対して、各相第1巻線の巻終り側引出し線及び各相第3巻線の巻終り側引出し線は各相第3スロット群の同じスロットから対を成して延び出て;各相第2巻線の巻終り側引出し線及び各相第4巻線の巻終り側引出し線は各相第2スロット群の同じスロットから対を成して延び出て;各相第5巻線の巻終り側引出し線及び各相第7巻線の巻終り側引出し線は各相第4スロット群の同じスロットから対を成して延び出て;各相第6巻線の巻終り側引出し線及び各相第8巻線の巻終り側引出し線は各相第1スロット群の同じスロットから対を成して延び出ている。
請求項4の回転電機用電機子は、請求項2において、第1接続部及び第3接続部はU字形の先端部と、第2スロット群及び第3スロット群に対をなして挿入され、その後ピッチがセグメント導体の後ピッチより短い一対の挿入部とを有する第1異形セグメント導体から成り;第2接続部及び第4接続部はU字形の先端部と、第2スロット群及び第3スロット群に対をなして挿入され、その後ピッチがセグメント導体の後ピッチより長い一対の挿入部とを有する第2異形セグメント導体から成る。
第5接続部及び第7接続部はU字形の先端部と、第1スロット群及び第4スロット群に対をなして挿入され、その後ピッチがセグメント導体の後ピッチより短い一対の挿入部とを有する第3異形セグメント導体から成り;第6接続部及び第8接続部はU字形の先端部と、第1スロット群及び前記第4スロット群に対をなして挿入され、その後ピッチがセグメント導体の後ピッチより長い一対の挿入部と、を有する第4異形セグメント導体から成る。
(2) 第2発明の回転電機用電機子は、請求項5に記載したように、複数のスロットを持つ電機子鉄心と、スロットに巻装された一対の挿入部を有する複数のセグメント導体を接合して成る電機子巻線と、から成る回転電機用電機子において、スロットは毎極毎相4以上の偶数のスロットから成るU相スロット群、V相スロット群、及びW相スロット群を含み、各相スロット群の各スロットには、セグメント導体の挿入部が2m本(m=2,3,・・・)を1構成単位である1階として、n階(n=1,2,3,・・・)の合計2m×n本挿入されている。
電機子巻線は同じ構成を持つU相巻線、V相巻線及びW相巻線から成り、各相巻線は各相スロット群の内、内側第1スロット群及び内側第2スロット群に収容された複数のセグメント導体を接合して成る出力端側の高電位巻線と、外側一方スロット群及び外側他方スロット群に収容され高電位巻線に直列接続された複数のセグメント導体を接合して成る中性点側の低電位巻線とから成る。
このうち、高電位巻線は、内側第1スロット群の半数ずつに巻装され、かつ各スロット各階当たり半数のセグメント導体の挿入部からなる4つの内側第1部分巻線と、内側第2スロット群の半数ずつに巻装され、かつ各スロット各階当たり半数のセグメント導体の挿入部から成り4つの内側第1部分巻線にぞれぞれ直列接続された4つの内側第2部分巻線とを含む、内側スロット側4並列合成巻線から成る。
これに対して、低電位巻線は、外側一方スロット群の半数ずつに巻装され、かつ各スロット各階当たり半数のセグメント導体の挿入部からなる前記4つの外側一方部分巻線と、外側他方スロット群の半数ずつに巻装され、かつ各スロット各階当たり半数のセグメント導体の挿入部から成り4つの外側一方部分巻線にそれぞれ直列接続された4つの外側他方部分巻線とを含む、外側スロット側4並列合成巻線から成る。
そして、内側スロット側4並列合成巻線の合成起電力ベクトルは互いに等しく、外側スロット側4並列合成巻線の合成起電力ベクトルは互いに等しい。
第1発明の回転電機用電機子によれば、各相巻線の出力端側の高電位巻線が各相スロット群の内側スロット群に収容されたセグメント導体の挿入部から成り、中性点側の低電位巻線が各相スロット群の外側スロット群に収容されたセグメント導体の挿入部から成る。よって、コイルエンドにおいて、隣接又は近接する導体間でのコロナ放電が効果的に防止される。
請求項2の回転電機用電機子によれば、各スロットにセグメント導体の挿入部が4本ずつ挿入された場合において、4つの内側第1部分巻線と4つの内側第2部分巻線とがステータコアに半周ずつ同じ方向に巻かれ合計でそれぞれ1周し、第1巻線から第4巻線から成る内側スロット側4並列合成巻線となる。また、4つの外側一方部分巻線と4つの外側他方部分巻線とがステータコアに半周ずつ同じ方向に巻かれ合計でそれぞれ1周し、第5巻線から第8巻線から成る外側スロット側4並列合成巻線となる。よって、内側スロット側4並列合成巻線から成る高電位巻線及び外側スロット側4並列合成巻線から成る低電位巻線を電気的、磁気的にバランスさせることができる。
請求項3の回転電機用電機子によれば、セグメント導体の巻始め引出し線及び巻終り引出し線の配回しが容易である。請求項4の回転電機用電機子によれば、内側第1部分巻線と内側第2部分巻線と、及び外側一方部分巻線と外側他方部分巻線とを、異形セグメント導体を用いることにより、通常のセグメント導体と同様の作業で簡単に接合できる。
第2発明の回転電機用電機子によれば、上記第1発明の効果に加えて、高電圧仕様の巻線にすることにより更に小型化高効率化を実現することができる。
(1)回転電機(発電機・電動機)
回転電機はハウジング、ステータ、ロータ及び制御装置を含む。回転電機を発電機として使用するときは、外力(例えばエンジンの補機駆動ベルト)によりプーリを介してロータを回転する。電機子に発生した交流電力を制御装置で直流電力に変換して直流電源に充電する。これに対して、回転電機を電動機として使用するときは、直流を制御装置で交流に変換してステータに供給する。回転するロータの回転力を利用して負荷を駆動する。例えぱプーリを介して補機駆動ベルトによりエンジンを始動する。
(2)ステータ
ステータは少なくとも電機子鉄心と電機子巻線とから成る。電機子鉄心は内周面に複数のスロットを備えている。スロットは、U相スロット、V相スロット及びW相スロットから成り、各相スロットは毎極4以上の偶数(4,6,・・)のスロットから成る各相スロット群を有する。例えば極数=8,スロット数=96(極数の3×4倍)としている。
各相スロット群は内側スロット群と外側スロット群とから成り、内側スロット群は内側第1スロット群及び内側第2スロット群からなり、外側スロット群は外側一方スロット群及び外側他方スロット群からなる。各スロット群にはセグメント導体の挿入部が2m(m=2,3,・・・)本、径方向に重ねて挿入されている。
スロット群が4つのスロットから成る場合については、実施例で説明する。たとえば各相スロット群が毎極6つのスロットから成る場合、第3スロットが内側第1スロット、第4スロットが内側第2スロットで、第1スロット及び第2スロットが外側一方スロット、第5スロット及び第6スロットが外側他方スロットである。
(3)電機子巻線
電機子巻線は同じ構成のU相巻線、V相巻線及びW相巻線から成り、各相巻線は複数のセグメント導体を接合して構成される。セグメント導体はステータコアのスロットに挿入される一対の挿入部と、ステータコアの一端面から突出するU字形状のターン部と、ステータコアの他端面から突出し接合される一対の接合部とを含む。
各相巻線は、内側のスロット及び両外側のスロットに所定本数(4,6,8,・・・)ずつ巻装される。たとえば、内側スロットに4本ずつ収容された合計8本の挿入部を1セットとし、外側スロットに4本ずつ収容された合計8本の挿入部を1セットにしたとき、2つのセットにより電気的に等価な4つの並列回路が1組構成される。この組をスロットの半径方向に1つ、2つ又は3つ配置する。2つ配置したときは2階構造になり、3つ配置したときは3階構造になり、各階同士は直列接続される。
各階は高電位巻線とこれに直列接続された低電位巻線とから成る。高電位巻線は4つの内側第1部分巻線及び4つの内側第2部分巻線を含む。4つの内側第1部分巻線は内側第1スロット群の半数ずつに巻装され、かつスロットあたり半数のセグメント導体の挿入部を含む。4つの内側第2部分巻線は内側第2スロット群の半数ずつに巻装され、かつスロットあたり半数のセグメント導体の挿入部を含む。低電位巻線は4つの外側一方巻線及び4つの外側他方巻線を含む。4つの外側一方巻線は外側一方スロット群の半数に巻装され、かつスロットあたり半数ずつのセグメント導体の挿入部を含む。4つの外側他方部分巻線は外側他方スロット群の半数に巻装され、かつスロットあたり半数のセグメント導体の挿入部を含む。
4つの内側第1部分巻線と4つの内側第2部分巻線とは内側接続部でそれぞれ直列接続され、外側一方部分巻線と外側他方部分巻線とは外側接続部でそれぞれ直列接続される。高電位巻線と低電位巻線とは溶接等により接続される。内側接続部及び外側接続部は、通常のセグメント導体とは挿入部のピッチ(後ピッチ)が異なる異形セグメント導体から成る。
内側第1部分巻線及び内側第2部分巻線の巻始め側引出し線は、それぞれ隣接する内側第1スロット及び内側第2スロットから引き出され、出力端に接続される。外側一方部分巻線及び外側他方部分巻線の巻終り側引出し線は、それぞれ隣接する外側一方スロット及び外側他方スロットから引き出され、中性点に接続される。
以下、本発明の実施例を添付図面を参照しつつ説明する。
<第1実施例>
(構成)
a.回転電機
図1に示す交流モータ(永久磁石同期モータ)はハウジング10、電機子(ステータ)30及び回転子25等を含む。ハウジング10はそれぞれ一端が開口した左方ハウジング11及び右方ハウジング16から成る。左方ハウジング11内に電機子30及び回転子25が配置され、右方ハウジング16がこれらを覆っている。即ち、左方ハウジング11の端壁及び右方ハウジング16の端壁に軸受12及び17を介して回転軸20が回転可能に支持されている。中間部に回転子25が取り付けられ、左方の端壁から突出した軸部分にプーリ(不図示)が固定されている。
電機子30は、電機子鉄心(ステータコア)32と、インシュレータ31を介してそのスロット33に挿入された電機子巻線(ステータコイル)35とを含む。詳細については次述する。回転子25は回転子鉄心26と、これに埋設された複数の永久磁石27とを含み、電機子30に対向している。
b.電機子
次に、電機子30について詳述する。図1及び図2から分かるように、電機子30は電機子鉄心32とステータコイル35とから成る。電機子鉄心32は、全体的にリング形状を呈し、その内周面には軸方向に延びる多数のスロット33が所定ピッチで形成されている。各スロット33は同じ形状で、所定幅及び所定深さを持ち、開口側は幅(円周方向寸法)が小さくなっている。
各スロット33にインシュレータ31を介して、ステータコイル35を構成するセグメント導体37及び42(図3参照)が挿入され、一端のターン部39及び44は電機子鉄心32の一端面から、他端の接合部41a、41b、45a及び45bは電機子鉄心の他端面から、それぞれ軸方向に突出している。
次に、各相巻線を構成するセグメント導体37,42につき図3にて説明する。内側セグメント導体37は一対の平行な挿入部(直線部)38a及び38bと、その一端のU字形のターン部39と、他端の一対の接合部41a及び41bとを含む。接合部41a及び41bは幅方向で互いに近づく方向に屈曲している。外側セグメント導体42は一対の平行な挿入部(直線部)43a及び43bと、その一端のU字形のターン部44と、一対の他端の接合部45a及び45bとを含む。接合部45a及び45bは幅方向で互いに離れる方向に屈曲している。なお、破線で示したのはセグメント導体37及び42に接続される他のセグメント導体の対応部分である。
c.ベクトル図
ステータコイル35は互いにスター結線されたU相巻線、V相巻線W相巻線から成る。各相巻線は2組(高電位側及び低電位側)の4並列巻線を含み、高電位側の4並列巻線と低電位側の4並列巻線とが直列接続されている。U相巻線、V相巻線W相巻線は同じ構成を持つので、以下代表例としてU相巻線に付き、図4の結線図(ベクトル図)を参照しつつ説明する。
U相巻線は出力端に近い高電位側の4並列巻線(U1からU4)と、中性点に近い低電位側の4並列巻線(U5からU8)とが直列接続されて成る。U相第1巻線U1からU相第4巻線U4は第1接続点Us1から第4接続点Us4により、それぞれU相第5巻線U5からU相第8巻線U8に直列接続されている。なお、第1から第4接続点Us1からUs4は同電位にあるので、図4に示すように分けても良いし、一つにまとめても良い。
d.高電位4並列巻線
高電位側の4並列巻線はU相第1巻線U1、U相第2巻線U2、U相第3巻線U3、U相第4巻線U4から成る。このうち、U相第1巻線U1は巻線部U12と巻線部U13とがU相第1接続部Uc1にて直列接続され、U相第2巻線U2は巻線部U23と巻線部U22とがU相第2接続部Uc2にて直列接続されている。U相第3巻線U3は巻線部U32と巻線部U33巻線とがU相第3接続部Uc3にて直列接続され、U相第4巻線U4は巻線部U43と巻線部U42とがU相第4接続部Uc4にて直列接続されている。
巻線部U1からU4は多数のセグメント導体37、42を接合して成り、後述するように毎極4つのU相スロットの内、内側の2つであるU相第2スロット群、U相第3スロット群に巻装されている。つまり、第2スロット−第3スロット合成巻線でもあり、各巻始めが出力端Uに近い高電位巻線を構成している。U相第1巻線U1からU相第4巻線U4は合成起電力ベクトルが互いに等しい。第1接続部Uc1から第4接続部Uc4については後述する。
e.低電位4並列巻線
低電位側の4並列巻線はU相第5巻線U5、U相第6巻線U6、U相第7巻線U7、U相第8巻線U8から成る。上記U相第4巻線U4に直列接続されたU相第5巻線U5は巻線部U51と巻線部U54とがU相第5接続部Uc5にて直列接続され、U相第3巻線U3に直列接続されたU相第6巻線U6は巻線部U64と巻線部U61とがU相第6接続部Uc6にて直列接続されている。U相第2巻線U2に直列接続されたU相第7巻線U7は巻線部U71と巻線部U74とがU相第7接続部Uc7にて直列接続され、U相第1巻線U1に直列接続されたU相第8巻線U8は巻線部U84と巻線部U81とがU相第8接続部Uc8にて直列接続されている。
U相第5巻線U5からU相第8巻線U8は合成起電力ベクトルが互いに等しい。後述するように、毎極4つのU相スロットの内、外側の2つであるU相第1スロット群、U相第4スロット群に巻装された第1スロット−第4スロット合成巻線でもあり、各巻終わりが中性点N1からN4に近い低電位巻線を構成している。第5接続部Uc5から第8接続部Uc8については後述する。
以上の結果、U相第1巻線U1とU相第8巻線U8,U相第2巻線U2とU相第7巻線U7,U相第3巻線U3とU相第6巻線U6,U相第4巻線U4とU相第5巻線U5とは、合成起電力ベクトルが互いに等しい。
図4において、2組の4並列巻線を出力端から中性点の向きに追っていくと、右から順にU相第1巻線U1−U相第8巻線U8、U相第2巻線U2−U相第7巻線U7、U相第3巻線U3−U相第6巻線U6、U相第4巻線U4−U相第5巻線U5の順番で接続してある。これは、第1接続部Uc1から第8接続部Uc8を含めて、4つの高電位−低電位巻線(高低巻線)U1−U8,高低巻線U2−U7,高低巻線U3−U6,高低巻線U4−U5の抵抗及びインダクタンスを互いに合致させるためである。
他のV相、W相も同様に2組の4並列巻線(高電位巻線と低電位巻線)から構成されており、U相、V相及びW相の3相巻線は中性点N1からN4でスター結線されている。なお、中性点N1からN4はここでは別々にしてスター結線しているが、一つにまとめて結線しても良い。
f.U相巻線の形成
(イ)全体
次に複数のセグメント導体37及び42のスロット33への挿入、接続及び端部40a、40b、46a及び46bの接合によるU相巻線の形成につき、図2、図4、図5から図11を参照しつつ説明する。ここで、説明の簡素化のため、図5から図11の巻線図は極数=4(スロット数=48)として説明する。ただし、回転電機の用途により、6極、8極、・・・としても良い。また、図5から図11においてスロット33の径方向に挿入された4本のセグメント導体の挿入部のうち、内径側から第1層を一点鎖線、第2層を破線、第3層を実線、そして第4層を二点鎖線で示している。
図5に示すように、ステータコア32の多数のスロット33はU相スロット(例えば第25スロットから第28スロット)、V相スロット(例えば第17スロットから第20スロット)及びW相スロット(例えば第9スロットから第12スロット)に分類される。即ち各相スロットは毎極4つのスロットを含む。ステータコイル35は、スロット33に、U相、V相及びW相巻線が互いに8スロット分(電気角で120°)ずらして巻装されて成る。
以下、代表例としてU相巻線につき説明する。図5のU相巻線を構成する高電位の4並列巻線を図6に、低電位の4並列巻線を図7に示す。
(ロ)高電位巻線
図4,図6及び図12に示すように、高電位の4並列巻線は、毎極4つのU相スロット(たとえば第25スロットから第28スロット)の内側の2つ(第26スロット及び第27スロット)に巻装されたU相第1巻線U1、U相第2巻線U2、U相第3巻線U3及びU相第4巻線U4を含む。一方、低電位の4並列巻線は、図4,図7及び図12に示すように、毎極4つのU相スロットの外側2つ(第25スロット及び第28スロット)に巻装されたU相第5巻線U5、U相第6巻線U6、U相第7巻線U7及びU相第8巻線U8を含む。
図6の高電位4並列巻線を、図8のU相第1巻線U1及びU相第2巻線U2と、図9のU相第3巻線U3及びU相第4巻線U4に分解して詳説する。図8において、U相第1巻線U1は、U相第2スロット群に右周回方向に半周巻装された巻線部U12と、U相第3スロット群に右周回方向に半周巻装された巻線部U13と、巻線部U12とU13とを接続するU相第1接続部Uc1とから構成される。
U相第1巻線U1の巻線部U12は、U相第2スロット群である第26スロット、第14スロット・・に挿入されたセグメント導体42、37から成る。巻線部U13は、U相第3スロット群である第3スロット、第39スロット・・に挿入されたセグメント導体42、37から成る。このように、巻線部U12と巻線部U13とは半周した処で巻装されるスロットが第2スロット群から第3スロット群に変化している。これは、後述するU相第3巻線部U3でも同じである。
U相第2巻線U2は、U相第3スロット群である第27スロット、第15スロット・・に右周回方向に半周巻装された巻線部U23と、U相第2スロット群である第2スロット、第38スロット・・に右周回方向に半周巻装された巻線部U22と巻線部U23と巻線部U22とを接続するU相第2接続部Uc2とから成る。このように、巻線部U23と巻線部U22とは半周した処で巻装されるスロットが第3スロット群から第2スロット群に変化している。これは、後述するU相第4巻線部U4でも同じである。
図9において、U相第3巻線U3は、U相第2スロット群である第26スロット、第38スロット・・に左周回方向に半周巻装された巻線部U32と、U相第3スロット群である第15スロット、第27スロット・・に左周回方向に半周巻装された巻線部U33と、巻線部U32とU33とを接続するU相第1接続部Uc3とから構成される。
U相第4巻線U4は、U相第3スロット群である第27スロット、第39スロット・・に左周回方向に半周巻装されたU43巻線と、U相第2スロット群である第14スロット、第26スロット・・に左周回方向に半周巻装されたU42巻線と、U43巻線とU42巻線とを接続するU相第4接続部Uc4とから構成される。
これから明らかなように、高電位巻線のうちU相端側の巻線部U12、巻線部U22、巻線部U32及び巻線部U42は第2スロット群の半数ずつに巻装されている。また、巻線部U13、巻線部U23、巻線部U33及び巻線部U43は第3スロット群の半数ずつに巻装されている。よって、巻線部U12、U22、U32及びU42が内側第1部分巻線であり、巻線部U13、U23、U33及びU43が内側第2部分巻線である。
(ハ)低電位側巻線
図7の低電位4並列巻線を、図10のU相第5巻線U5及びU相第6巻線U6と、図11のU相第7巻線U7及びU相第8巻線U8に分解して詳説する。図10において、U相第5巻線U5は、U相第1スロット群に右周回方向に半周巻装された巻線部U51と、U相第4スロット群に右周回方向に半周巻装された巻線部U54と、巻線部U51とU54とを接続するU相第5接続部Uc5とから構成される。
U相第5巻線U5の巻線部U5は、U相第1スロットで群である第25スロット、第13スロット・・に挿入されたセグメント導体42、37から成る。巻線部U54は、U相第4スロット群である第4スロット、第40スロット・・に挿入されたセグメント導体42、37から成る。このように、巻線部U51と巻線部U54とは半周した処で巻装されるスロットが第1スロット群から第4スロット群に変化している。これは、後述するU相第7巻線部U7でも同じである。
U相第6巻線U6は、U相第4相スロット群である第28スロット、第16スロット・・・に右周回方向に半周巻装された巻線部U64と、U相第1スロット群である第1スロット、第37スロット・・に右周回方向に半周巻装された巻線部U61と、巻線部U64とU61とを接続するU相第6接続部Uc6とから成る。このように、巻線部U64と巻線部U61とは半周した処で巻装されるスロットが第4スロット群から第1スロット群に変化している。これは、後述するU相第8巻線部U8でも同じである。
図11において、U相第7巻線U7は、U相第1スロット群である第25スロット、第37スロット・・に左周回方向に半周巻装された巻線部U71と、U相第4スロット群である第16スロット、第28スロット・・に左周回方向に半周巻装された巻線部U74と、巻線部U71とU74とを接続するU相第7接続部Uc7とから構成される。
U相第8巻線U8は、U相第4スロット群である第28スロット、第40スロット・・に左周回方向に半周巻装された巻線部U84と、U相第1スロット群である第13スロット、第25スロット・・に左周回方向に半周巻装された巻線部U81と、巻線部U84と巻線部U81とを接続するU相第8接続部Uc8とから構成される。
これから明らかなように、低電位巻線のうち巻線部U51、巻線部U61、巻線部U71及び巻線部U81は第1スロット群の半数ずつに巻装されている。また、巻線部U54、巻線部U64、巻線部U74及び巻線部U84は第4スロット群の半数ずつに巻装されている。よって、巻線部U81、U71、U61及びU51が外側一方部分巻線であり、巻線部U84、U74、U64及びU54が外側他方部分巻線である。
別の見方をすれば、第1高低巻線(巻線部U12−巻線部U13−巻線部U84−巻線部U81)は第2スロット群、第3スロット群、第4スロット群及び第1スロット群に半周ずつ巻装されている。これは、第2高低巻線(巻線部U23−巻線部U22−巻線部U71−巻線部U74)、 第3高低巻線(巻線部U32−巻線部U33−巻線部U64−巻線部U61)、及び第4高低巻線(巻線部U43−巻線部U42−巻線部U51−巻線部U54)についても同様である。ただし、スロットの巻装順序は異なる。
g.引出し線
次に、巻始め側及び巻終り側の引出し線について図6及び図7にて説明する。
(イ)巻始め側
図6に示すように、U相第1巻線U1の巻始め側引き出し線U1a、及びU相第3巻線U3の巻始め側引出し線U3aは、ともにU相第2スロット群の一つである第26スロットから対をなして延長されている。U相第2巻線U2の巻始め側引出し線U2a及びU相第4巻線U4の巻き始め側引出し線U4aはともにU相第3スロット群の一つである第27スロットから対をなして延長されている。巻始め側引出し線U1aからU4aは一つに束ねられ出力端Uに接続されている。
図7に示すように、U相第5巻線U5の巻始め側引出し線U5a及びU相第7巻線U7の巻始め側引出し線U7aはともにU相第1スロット群の一つである第25スロットから対をなして延長されている。U相第6巻線U6の巻始め側引出し線U6a及びU相第8巻線U8の巻始め側引出し線U8aはともにU相第4スロット群の一つである第28スロットから対をなして延長されている。 そして、巻始め側引出し線U5aからU8aは一つに束ねられ出力端Uに接続されている。
(ロ)巻終り側
巻終り側に関し、図6に示すように、U相第1巻線U1の巻終わり側引出し線U1b、及びU相第3巻線U3の巻終り側引出し線U3bはともにU相第3スロット群の一つである第39スロットから対をなして延長されている。U相第2巻線U2の巻終り側の引出し線U2b、及びU相第4巻線U4の巻終り側の引出し線U4bはともにU相第2スロット群の一つである第38スロットから対をなして延長されている。そして、巻終り側引出し線U1bからU4bは一つに束ねられ直列接続点Us1からUs4に接続されている。
図7に示すように、U相第5巻線U5の巻終り側引出し線U5b及びU相第7巻線U7の巻終り側引出し線U7bはともにU相第4スロット群の一つである第40スロットから対をなして延長されている。U相第6巻線U6の巻終り側引出し線U6b、及びU相第8巻線U8の巻終り側引出し線U8bはともにU相第1スロット群の一つである第37スロットから対をなして延長されている。そして、巻終り側引出し線U5bからU8bは一つに束ねられ中性点N1からN4に接続されている。
h.接続部
次に、U相第1巻線U1からU相第8巻線U8の巻線部同士を接続する第1接続部から第8接続部につき説明する。
(イ)第1接続部から第4接続部
図6、図8及び図9において、U相第1巻線U1の巻線部U12と巻線部U13とは第1接続部であるU字形状の先端部Uc1を持つ内側異形セグメント導体61により接続され、U相第3巻線U3の巻線部U32と巻線部U33とは第3接続部であるU字形状の先端部Uc3を持つ内側異形セグメント導体65により接続されている。内側異形セグメント導体61及び65はその一対の直線部(挿入部)がU相第2スロット群の一つである第14スロット及びU相第3スロット群の一つである第3スロットから対をなして延長されている。両方の挿入部間のピッチである後ピッチは、上記セグメント導体37、42の後ピッチ(=12スロットピッチ)より短く、11スロットピッチである。このように、1スロットピッチ短くすることにより、隣のスロットヘ所謂転位をしている。
U相第2巻線U2の巻線部U23と巻線部U22とは第2接続部であるU字形状の先端部Uc2を持つ外側異形セグメント導体63により接続され、U相第4巻線U4の巻線部U43と巻線部U42とは第4接続部である先端部Uc4を持つ外側異形セグメント導体67により接続されている。外側異形セグメント導体63及び67はその一対の挿入部がU相第3スロット群の一つである第15スロット及びU相第2スロット群の一つである第2スロットから対をなして延長されている。両方の挿入部間のピッチである後ピッチは、セグメント導体37、42の後ピッチより長く、13スロットピッチである。このように、1スロットピッチ長くすることにより、隣のスロットへ転位をしている。
(ロ)第5接続部から第8接続部
図7,図10及び図11において、U相第5巻線U5の巻線部U51と巻線部U54とは第5接続部であるU字形状の先端部Uc5を持つ内側異形セグメント導体71により接続され、U相第7巻線U7の巻線部U71と巻線部U74とは第7接続部であるU字形状の先端部Uc7を持つ内側異形セグメント導体75により接続されている。内側異形セグメント導体71及び75はその一対の直線部(挿入部)がU相第1スロット群の一つである第13スロット及びU相第4スロット群の一つである第4スロットから対をなして延長されている。両方の挿入部間のピッチである後ピッチは、上記セグメント導体37、42の後ピッチ(=12スロットピッチ)より短く、9スロットピッチである。このように、3スロットピッチ短くすることにより、近接スロットへ所謂転位をしている。
U相第6巻線U6の巻線部U64と巻線部U61とは第6接続部であるU字形状の先端部Uc6を持つ外側異形セグメント導体73により接続され、U相第8巻線U8の巻線部U84と巻線部U81とは第8接続部である先端部Uc8を持つ外側異形セグメント導体77により接続されている。外側異形セグメント導体73及び77はその一対の挿入部がU相第4スロット群の一つである第16スロット及びU相第1スロット群の一つである第1スロットから対をなして延長されている。両方の挿入部間のピッチである後ピッチは、セグメント導体37、42の後ピッチより長く、15スロットピッチである。このように、3スロットピッチ長くすることにより、近接スロットヘ転位をしている。
(作用効果)
この実施例の作用は公知であり、しかも本発明と直接関係ないので、説明を割愛する。
この実施例によれば、以下の効果が得られる。第1に、ステータコア32の一端面及び他端面のコイルエンドの隣接する導体間(特に異相間)でのコロナ放電が抑制される。即ち、図4のベクトル図に示すように、4つの高低巻線U1−U8,高低巻線U2−U7,高低巻線U3−U6,及び高低巻線U4−U5の全てにおいて、出力端U側が高電位巻線で、中性点N側が低電位巻線となっている。
実際のステータコア32では、図12に示すように、内側の2つのスロット内の高電位の挿入部を、左右両側の2つのスロット内の低電位の挿入部で挟んでいる。よって、U相巻線の両外側の低電位巻線U5からU8は、円周方向においてV相巻線の両外側の低電位巻線、及びW相巻線の低電位巻線と隣接することになる。
これに対して、従来のように4つのスロットの右端(又は左端)の挿入部が最も高電位で、左端(又は右端)の挿入部が最も低電位の場合、コイルエンドにおいてある相巻線の低電位の導体と別の相巻線の高電位の導体とが隣接することになる。
第2に、各相巻線を構成する内側導体セグメント37及び外側導体セグメント42から出力端U、V及びW相出力端への引出し線、及び中性点Nへの引出し線の接続が容易である。これは、隣接又は近接する2つのスロットから2本ずつの引出し線を引き出して各々4本の引出し線を束ねるからである。
詳述すると、巻始め側では、引出し線U1aからU4aが隣接する第26スロット及び第27スロットから引き出され(図6参照)、引出し線U5aからU8aが近接する第25スロット及び第28スロットから引き出されている(図7参照)。一方、巻終り側では、引出し線U1bからU4bが隣接する第38スロット及び第39スロットから引き出され(図6参照)、引出し線U5bからU8bが近接する第37スロット及び第40スロットから引き出されている(図7参照)。その結果、並列巻線数が多いにも拘わらず、出力端Uや中性点Nへの接続を極めてシンプルにできる。
第3に、例えば、U相第1巻線U1から第4巻線U4を形成する巻線部U12,U13や、U相第5巻線U5から第8巻線U8を形成する巻線部U51,U54等の合成ベクトルの調整、即ち収容スロットの変更が容易である。例えば、U相第1巻線U1のU相第1接続部Uc1を内側異形セグメント導体61で構成している。この内側異形導体セグメント61は、内側セグメント導体37と同じ構成で、両方の挿入部間のピッチが異なるのみである。よって、スロットへの挿入及び接合部の接合は内側セグメント導体37と同様に簡単に行うことができる。
このようにU相第1接続部Uc1からU相第4接続部Uc4、及びU相第5接続部Uc5からU相第8接続部Uc8は、セグメント導体37,42を後ピッチだけが異なる異形セグメント導体61,63,65及び67や,異形セグメント導体71,73,75及び77につなぎ替えるだけの簡素な構成にでき、製作が容易である。
<第2実施例>
本発明の第2実施例を図13及び図14を基に説明する。これは、更に高電圧仕様で回転電機の高出力化及び小型高効率化を実現するため、ステータコアの各スロットに挿入するセグメント導体の挿入部の本数を増やした例である。
(構成)
図13に示すように、高電圧仕様にするため、U相スロットの4つのスロットにそれぞれ径方向に配列された4本の挿入部を1階(第1実施例に相当)と考えたとき、3階構造を採用している。具体的には、例えば第25スロット、第26スロット、第27スロット及び第28スロット)に、それぞれ4本ずつ3組(合計12本)の挿入部が径方向に重ねて挿入されている。1階、2階及び3階とも、内側の2つのスロット(第26スロット及び第27スロット)に出力端Uに近い高電位巻線が巻装され、外側の2つのスロット(第25スロット及び第28スロット)に中性点Nに近い低電位巻線が巻装されている。
高電位巻線は、内側の2つのスロットの3階(スロット外径側)から巻き始められ(図中a)、以下2階(図中b)、そして1階(図中c)の順に巻装される。これに続き、低電位巻線は、外側の2つのスロットの1階(図中d)、2階(図中e)、そして3階(図中f)の順に巻装され、巻終わりが中性点Nに接続されている。
U相巻線の詳細について図14の結線図(ベクトル図)を用いて説明する。出力端Uに近い高電位巻線は、U相第2スロット群、U相第3スロット群の3階から巻始められた4並列巻線(図14中右から左へ順にU相第1巻線U1、U相第2巻線U2、U相第3巻線U3、U相第4巻線U4)と、続く2階に巻装された4並列巻線(右から左へ順にU相第2巻線U2、U相第3巻線U3、U相第4巻線U4、U相第1巻線U1)と、1階に巻装された4並列巻線(右から左へ順にU相第3巻線U3、U相第4巻線U4、U相第1巻線U1、U相第2巻線U2)とで構成されている。1階から3階の3つの4並列巻線(U相第1巻線U1からU相第4巻線U4)は各階とも合成起電力ベクトルが互いに等しい。
一方、中性点N1からN4に近い低電位巻線は、U相第1スロット群、U相第4スロット群の1階から巻始められた4並列巻線(図中右から左へ順にU相第8巻線U8、U相第5巻線U5、U相第6巻線U6、U相第7巻線U7)と、続く2階に巻装された4並列巻線(図中右から左へ順にU相第7巻線U7、U相第6巻線U6、U相第5巻線U5、U相第8巻線U8)と、3階に巻装された4並列巻線(図中右から順にU相第6巻線U6、U相第7巻線U7、U相第8巻線U8、U相第5巻線U5)とで構成されている。1階から3階の4並列巻線(U相第5巻線U5からU相第8巻線U8)は各階とも合成起電力ベクトルが互いに等しい。上記高電位巻線と低電位巻線は直列接続されている結果、4つの高低巻線の出力端−中性点間も合成起電力ベクトルが互いに等しい。
ここで、4つの並列巻線を出力端Uから中性点Nの向きに追っていくと、右から順にU相第1巻線U1−U相第2巻線U2−U相第3巻線U3−U相第8巻線U8−U相第7巻線U7−U相第6巻線U6、U相第2巻線U2−U相第3巻線U3−U相第4巻線U4−U相第5巻線U5−U相第6巻線U6−U相第7巻線U7、U相第3巻線U3−U相第4巻線U4−U相第1巻線U1−U相第6巻線U6−U相第5巻線U5−U相第8巻線U8、U相第4巻線U4−U相第1巻線U1−U相第2巻線U2−U相第7巻線U7−U相第8巻線U8−U相第5巻線U5となっている。
これより明らかなように、第25スロット、第26スロット、第27スロット及び第28スロットにおいて、同じ巻線部が重複しないよう循環する順序で接続してある。これは、前記接続部(Uc1からUc8)を含めて4つのスロットに挿入された4つの高電位−低電位巻線(高低巻線)、即ち第1高低巻線U1−U2−U3−U8−U7−U6、第2高低巻線U2−U3−U4−U5−U6−U7、第3高低巻線U3−U4−U1−U6−U5−U8、及び第4高低巻線U4−U1−U2−U7−U8−U5の抵抗及びインダクタンスを互いに合致させるためである。
以上まとめると、内側の4本の挿入部×2スロット分(=8本)の1つの単位(セット)、及び両外側の4本の挿入部×2スロット分(=8本)の1つの単位(セット)は2T(ターン)である。これらのセットは4並列巻線であり、3階構造として、内側の2つのスロットで6T、両側の2つのスロットで6Tとし、これらを直列接続して12Tを実現している。なお、1階、2階及び3階はそれぞれ上記第1実施例(図12)と同じ構成を持つ。よって、1階、2階及び3階のすべてにおいて、両側の2つのスロット内の挿入部を中性点寄りとして、内側の2つのスロット内の挿入部を両側から挟んでいる。
(効果)
第2実施例に特有の効果は以下の通りである。第1に、上記aからfの順に直列接続された4並列巻線は、各々2ターンであるので、合計で12ターン(毎極毎相の直列導体数=12)の高電圧仕様になっている。第2に、第1の効果を得ながら、特に高電圧で問題となっていた、導体間距離が近いコイルエンド部におけるコロナ放電が抑制され、絶縁性が向上する。図13から分かるように、出力端Uに近い高電位巻線を低電位巻線で周方向両側から挟み込むように配置している。隣り合う相は低電位巻線同士となり、隣接する異相導体間の電位差を低減できるからである。
第3に、内側の巻線同士及び両外側の巻線同士を直列結線にでき、出力端までの配線がシンプルになる。全てのスロットに4本の挿入部を収容できるので、出力端及び中性点の接続線を短く簡素化できるからである。
本発明の第1実施例を示す縦断面図である。 図1における要部断面図(U相2スロット分)である。 セグメント導体の斜視図である。 U相4スロット分のベクトル図(結線図)である。 セグメント導体とスロットとの関係を示す巻線図である。 図5のうち高電位巻線の説明図である。 図5のうち低電位巻線の説明図である。 図6のうちU相第1巻線、U相第2巻線の説明図である。 図6のうちU相第3巻線、U相第4巻線の説明図である。 図7のうちU相第5巻線、U相第6巻線の説明図である。 図7のうちU相第7巻線、U相第8巻線の説明図である。 高電位巻線及び低電位巻線とスロットの関係を示す説明図である。 第2実施例の図12に対応する説明図である。 第2実施例の結線図(U相4スロット分)である。 従来例の結線図である。 従来例の巻線図である。 電機子を内径側から見た斜視図である。
符号の説明
10:ハウジング 25:ロータ
30:ステータ 32:ステータコア
33:スロット 35:ステータコイル
37:内側セグメント導体 42:外側セグメント導体
U1、U2、U3、U4:高電位巻線
U5、U6、U7、U8:低電位巻線
U1からU8:第1から第8巻線
U12、U22、U32、U42:内側第1部分巻線
U13、U23、U33、U43:内側第2部分巻線
U81、U71、U61、U51:外側一方部分巻線
U84、U74、U64、U54:外側他方部分巻線
U:出力端 N:中性点
Ua1からUa8:巻始め側引出し線
Ub1からUb8:巻終り側引出し線
Uc1からUc4:第1から第4接続部
61、63、65、67;71、73、75、77:異形セグメント導体

Claims (5)

  1. 複数のスロットを持つ電機子鉄心と、スロットに巻装された一対の挿入部を有する複数のセグメント導体を接合して成る電機子巻線と、から成る回転電機用電機子において、
    前記スロットは毎極4以上の偶数のU相スロットから成るU相スロット群、毎極4以上の偶数のV相スロットから成るV相スロット群、及び毎極4以上の偶数のW相スロットから成るW相スロット群を含み、該各相スロット群の各スロットには前記セグメント導体の挿入部が2m(m=2,3,・・・)本挿入され、
    前記電機子巻線は、同じ構成を持つU相巻線、V相巻線及びW相巻線から成り、該各相巻線は前記各相スロット群の内、内側第1スロット群及び内側第2スロット群に収容された前記複数のセグメント導体を接合して成る各相出力端側の高電位巻線と、外側一方スロット群及び外側他方スロット群に収容され該高電位巻線に直列接続された前記複数のセグメント導体を接合して成る中性点側の低電位巻線とを含み、
    前記高電位巻線は、前記内側第1スロット群の半数ずつに巻装され、かつスロット当たり半数の前記セグメント導体の挿入部から成る4つの内側第1部分巻線と、前記内側第2スロット群の半数ずつに巻装され、かつスロット当たり半数の前記セグメント導体の挿入部から成り前記4つの内側第1部分巻線にそれぞれ直列接続された4つの内側第2部分巻線とを含む、内側スロット側4並列合成巻線から成り、
    前記低電位巻線は、前記外側一方スロット群の半数ずつに巻装され、かつスロット当たり半数の前記セグメント導体の挿入部から成る4つの外側一方部分巻線と、前記外側他方スロット群の半数ずつに巻装され、かつスロット当たり半数の前記セグメント導体の挿入部から成り前記4つの外側一方部分巻線にそれぞれ直列接続された4つの外側他方部分巻線とを含む、外側スロット側4並列合成巻線から成り、
    前記内側スロット側4並列合成巻線の合成起電力ベクトルは互いに等しく、前記外側スロット側4並列合成巻線の合成起電力ベクトルは互いに等しい、ことを特徴とする回転電機用電機子。
  2. 前記各相スロット群は4つのスロット群を含み、該各スロット群には4本の前記セグメント導体の挿入部が挿入され、
    前記内側スロット側4並列合成巻線は、前記内側第1スロット群である第2スロット群に第1方向に半周巻装された第1一方巻線部、前記内側第2スロット群である第3スロット群に第1方向に半周巻装された第1他方巻線部、及び該2つの巻線部を直列接続する第1接続部を含む第1巻線と;前記第3スロット群に第1方向に半周巻装された第2一方巻線部、前記第2スロット群に第1方向に半周巻装された第2他方巻線部、及び該2つの巻線部を直列接続する第2接続部を含む第2巻線と;前記第2スロット群に第2方向に半周巻装された第3一方巻線部、前記第3スロット群に第2方向に半周巻装された第3他方巻線部、及び該2つの巻線部を直列接続する第3接続部を含む第3巻線と;前記第3スロット群に第2方向に半周巻装された第4一方巻線部、前記第2スロット群に第2方向に半周巻装された第4他方巻線部、及び該2つの巻線部を直列接続する第4接続部を含む第4巻線と;を含み、
    前記第1一方巻線部、第2他方巻線部、第3一方巻線部及び第4他方巻線部が前記内側第1部分巻線に相当し、前記第1他方巻線部、第2一方巻線部、第3他方巻線部及び第4一方巻線部が前記内側第2部分巻線に相当し、
    前記外側スロット側4並列合成巻線は、前記外側一方スロット群である第1スロット群に第1方向に半周巻装された第5一方巻線部、前記外側他方スロット群である第4スロット群に第1方向に半周巻装された第5他方巻線部、及び該2つの巻線部を直列接続する第5接続部を含む第5巻線と;前記第4スロット群に第1方向に半周巻装された第6一方巻線部、前記第1スロット群に第1方向に半周巻装された第6他方巻線部、及び該2つの巻線部を直列接続する第6接続部を含む第6巻線と;前記第1スロット群に第2方向に半周巻装された第7一方巻線部、前記第4スロット群に第2方向に半周巻装された第7他方巻線部、及び該2つの巻線部を直列接続する第7接続部を含む第7巻線と;前記第4スロット群に第2方向に半周巻装された第8一方巻線部、前記各相第1スロット群に第2方向に半周巻装された第8他方巻線部、及び該2つの巻線部を直列接続する第8接続部を含む第8巻部と、を含み、
    前記第5一方巻線部、第6他方巻線部、第7一方巻線部及び第8他方巻線部が前記外側一方部分巻線に相当し、前記第5他方巻線部、第6一方巻線部、第7他方巻線部及び第8一方巻線部が前記外側他方部分巻線に相当する、請求項1に記載の回転電機用電機子。
  3. 前記各相第1巻線の巻始め側引出し線及び前記各相第3巻線の巻始め側引出し線は前記各相第2スロット群の同じスロットから対を成して延び出て;前記各相第2巻線の巻始め側引出し線及び前記各相第4巻線の巻始め側引出し線は前記第各相第3スロット群の同じスロットから対を成して延び出て;前記各相第5巻線の巻始め側引出し線及び前記各相第7巻線の巻始め側引出し線は前記各相第1スロット群の同じスロットから対をなして延び出て;前記各相第6巻線の巻始め側引出し線及び前記各相第8巻線の巻始め側引出し線は前記第各相第4スロット群の同じスロットから対を成して延び出て、
    前記各相第1巻線の巻終り側引出し線及び前記各相第3巻線の巻終り側引出し線は前記各相第3スロット群の同じスロットから対を成して延び出て;前記各相第2巻線の巻終り側引出し線及び前記各相第4巻線の巻終り側引出し線は前記各相第2スロット群の同じスロットから対を成して延び出て;前記各相第5巻線の巻終り側引出し線及び前記各相第7巻線の巻終り側引出し線は前記各相第4スロット群の同じスロットから対を成して延び出て;前記各相第6巻線の巻終り側引出し線及び前記各相第8巻線の巻終り側引出し線は前記各相第1スロット群の同じスロットから対を成して延び出ている請求項2に記載の回転電機用電機子。
  4. 前記第1接続部及び前記第3接続部はU字形の先端部と、前記第2スロット群及び前記第3スロット群に対をなして挿入され、その後ピッチが前記セグメント導体の後ピッチより短い一対の挿入部とを有する第1異形セグメント導体から成り;前記第2接続部及び前記第4接続部はU字形の先端部と、前記第2スロット群及び前記第3スロット群に対をなして挿入され、その後ピッチが前記セグメント導体の後ピッチより長い一対の挿入部とを有する第2異形セグメント導体から成り、
    前記第5接続部及び前記第7接続部はU字形の先端部と、前記第1スロット群及び前記第4スロット群に対をなして挿入され、その後ピッチが前記セグメント導体の後ピッチより短い一対の挿入部とを有する第3異形セグメント導体から成り;前記第6接続部及び前記第8接続部はU字形の先端部と、前記第1スロット群及び前記第4スロット群に対をなして挿入され、その後ピッチが前記セグメント導体の後ピッチより長い一対の挿入部とを有する第4異形セグメント導体から成る、請求項2に記載の回転電機用電機子。
  5. 複数のスロットを持つ電機子鉄心と、スロットに巻装された一対の挿入部を有する複数のセグメント導体を接合して成る電機子巻線と、から成る回転電機用電機子において、
    前記スロットは毎極毎相4以上の偶数のスロットから成るU相スロット群、V相スロット群、及びW相スロット群を含み、該各相スロット群の各スロットには、前記セグメント導体の挿入部が2m本(m=2,3,・・・)を1構成単位である1階として、n階(n=1,2,3,・・・)の合計2m×n本挿入され、
    前記電機子巻線は同じ構成を持つU相巻線、V相巻線及びW相巻線から成り、前記各相巻線は前記各相スロット群の内、内側第1スロット群及び内側第2スロット群に収容された前記複数のセグメント導体を接合して成る出力端側の高電位巻線と、外側一方スロット群及び外側他方スロット群に収容され該高電位巻線に直列接続された前記複数のセグメント導体を接合して成る中性点側の低電位巻線とから成り、
    前記高電位巻線は、前記内側第1スロット群の半数ずつに巻装され、かつ各スロット各階当たり半数の前記セグメント導体の挿入部からなる4つの内側第1部分巻線と、前記内側第2スロット群の半数ずつに巻装され、かつ各スロット各階当たり半数の前記セグメント導体の挿入部から成り前記4つの内側第1部分巻線にぞれぞれ直列接続された4つの内側第2部分巻線とを含む、内側スロット側4並列合成巻線から成り、
    前記低電位巻線は、前記外側一方スロット群の半数ずつに巻装され、かつ各スロット各階当たり半数の前記セグメント導体の挿入部からなる前記4つの外側一方部分巻線と、前記外側他方スロット群の半数ずつに巻装され、かつ各スロット各階当たり半数の前記セグメント導体の挿入部から成り前記4つの外側一方部分巻線にそれぞれ直列接続された4つの外側他方部分巻線とを含む、外側スロット側4並列合成巻線から成り、
    前記内側スロット側4並列合成巻線の合成起電力ベクトルは互いに等しく、前記外側スロット側4並列合成巻線の合成起電力ベクトルは互いに等しい、
    ことを特徴とする回転電機用電機子。
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