JP4114570B2 - 回転電機用電機子 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機用電機子、特にその電機子巻数の改良に関する。
近年、電気自動車やハイブリッド車には高電圧電源が装備されている。そのため回転電機(例えば、空調用コンプレッサモータや車軸駆動用モータ)には、高電圧仕様で高効率化できる電機子巻線が望まれている。電機子に形成したスロットに複数の松葉形状のセグメント導体を巻装し、互いに接合して電機子巻線を形成する場合がある。
図13及び図14にそのような従来の電機子巻線(特許文献1参照)を示す。図13において、電機子鉄心300には複数のスロット301、302が円周方向に所定ピッチで形成されている。各スロット301、302は電機子鉄心300の軸方向全長に延び、半径方向に所定深さ及び円周方向に所定の幅を持つ。
図14において、電機子巻線を構成する松葉形状のセグメント導体310は、一対の挿入部311,312と、その一端を結合しているU字形のターン部313と、その他端を別の導体セグメントの他端と接合する一対の接合部314,315とを含む。一方挿入部311があるスロット301に挿入され、他方挿入部312がこれから所定ピッチ離れた別のスロット302に挿入される。あるセグメント導体310の電機子端面から突出した接合部314と別のセグメント導体310の接合部315とを接合して連続した(一続きの)相巻線を構成する。
特開平11−155270号
回転電機において、効率向上のため高電圧仕様にするには、電機子巻線の直列導体数を増やす必要がある。そのために、各スロット301、302に挿入するセグメント導体310の個数、即ち挿入部311,312の本数は変えず、スロット301、320の個数を増やすと、ティース幅が狭くなる。その結果、ティースが強度不足となり、電機子巻線の巻装時に変形するおそれがある。
一方、スロット301、302の本数は変えずに、各スロット301、302に挿入するセグメント導体310の本数を径方向に増やす場合を考える。例えば、各スロット301、302に3つのセグメント導体310、即ち6本の挿入部311,312を挿入した場合、接合部314,315側では3つの接合部対が電機子鉄心300の半径方向で三段重ね状態となり、接合部対間の間隙が狭くなる。
その結果接合部314,315の先端同士の接合(溶接)作業に時間、手間がかかる。また、短絡防止のため各接合部対間にはすき間が必要で、そのための整形作業が接合部314,315に必要となり、製作コストが上昇する。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、導体セグメントの挿入部の径方向の本数や、電機子鉄心のスロットの個数を増やすことなく、直列導体数を増やすことにより、回転電機を高電圧仕様とし、高効率化を実現することを目的とする。
本願の発明者は、各スロットに挿入する導体セグメントの挿入部の本数を増やしながら、本数を増やす前と同様の簡単な作業で接続できる方策について探求した結果、全ての又は一部のスロットに挿入部の積重体を複数、列状に並置することを着想して本発明を完成した。
本発明による回転電機用電機子は、請求項1に記載したように、複数のスロットを持つ電機子鉄心と、スロットにそれぞれ巻装された複数のセグメント導体から成る電機子巻線と、セグメント導体とスロットとの間を絶縁するスロットインシュレータと、から成るものである。
電機子巻線はU相巻線、V相巻線及びW相巻線を含む。U相巻線は直列接続された複数のU相巻線部を、V相巻線は直列接続された複数のV相巻線部を、W相巻線は直列接続された複数のW相巻線部を、それぞれ有する。各相巻線部は一対の挿入部と、挿入部の一端同士を連結するU字形のターン部と、挿入部の他端同士を接合する一対の接合部とを有する多数のセグメント導体から成る。
少なくとも一部のU相スロットに、各U相巻線部を構成するセグメント導体の複数の挿入部を径方向に積み重ねて成る複数のU相積重体が周方向に並置されている。同様に、少なくとも一部のV相スロットに、各V相巻線部を構成するセグメント導体の複数の挿入部を径方向に積み重ねて成る複数のV相積重体が周方向に並置され、少なくとも一部のW相スロットに、各W相巻線部を構成するセグメント導体の複数の挿入部を半径方向に積み重ねて成る複数のW相積重体が周方向に並置されている。
この電機子では、一部のスロットにおいて2列以上の積重体がスロットインシュレータを介して周方向に並置している。各列の積重体は、従来1つのスロットに1列の積重体が挿入されていた場合の隣接する積重体と同じ関係で接続されている。
前記U相、V相、W相の各スロットが毎極毎相当たり、それぞれ幅広の第1スロットと幅狭の第2スロットとから成り、該第1スロット内のU相積重体、V相積重体並びにW相積重体のそれぞれの並置数mが、第2スロット内のU相積重体、V相積重体並びにW相積重体のそれぞれの並置数nに対して、それぞれm≧n+1(n=1,2,・・・)の関係を有する。請求項2の電機子は、請求項1において、U相巻線、V相巻線及びW相巻線は、1極当たりそれぞれ複数のスロットに巻装され、複数のU相スロット、V相スロット及びW相スロットにそれぞれ2つのU相積重体、2つのV相積重体及び2つのW相積重体が並置されている。
請求項3の電機子は、請求項1又は2において、U相巻線の第1U相積重体と第2U相積重体との間、V相巻線の第1V相積重体と第2V相積重体との間、W相巻線の第1W相積重体と第2W相積重体との間に、それぞれ積重体間インシュレータが介在されている。請求項4の電機子は、請求項3において、積重体間インシュレータがスロットインシュレータと一体に形成されている。
請求項5の電機子は請求項1から4の何れかにおいて、並置された積重体の接合部の円周方向間隔Gbが、複数のスロットの円周方向間隔Gaに対して、Ga/5≦Gb≦Ga/2の関係を満たしている。
本発明の回転電機用電機子によれば、スロット内に2列以上の積重体を周方向で並置したので、各スロット内の挿入部の本数を半径方向に増やすことなく、直列導体数を増やし、高電圧仕様にできる。また、ティースの数を増やす必要がないので、適正なティース幅が確保できる。
請求項1又は2の電機子によれば、U相スロット、V相スロット及びW相スロットでU相積重体、V相積重体及びW相積重体が並置されているので、従来に比べてティースの個数が半減し、その分挿入部の幅及び/又はティースの幅を大きくできる。請求項3の電機子によれば、同じU相スロット、V相スロット及びW相スロットに並置された複数の積重体間の絶縁性能が積重体間インシュレータにより向上する。
請求項4の電機子によれば、積重体間インシュレータがスロットインシュレータと一体に形成されているので、セグメント導体をスロットに挿入する際、積重体間インシュレータが所定位置からずれることがない。これにより、両者を別々に構成した場合に比べて、隣接する積重体間を確実に絶縁できる。
請求項5の電機子によれば、並置された積重体の接合部の周方向の間隔Gbを、複数のスロットの周方向の間隔Gaに対して、Ga/5≦Gb≦Ga/2の範囲としたので、隣接する積重体間の接合に好適な接合部間の間隔を確保でき、電機子巻線の製作が容易になると共に、接合部間良好な絶縁性が得られる。
本発明の回転電機用電機子は電機子鉄心と、これに巻装された電機子巻線とから成る。
(1)電機子鉄心のスロット
電機子鉄心の全ての又は一部のスロットの断面積を大きくしており、スロットの半径方向寸法(深さ)をそのままとして、周方向寸法(間隔)は、従来のスロットの幅の2倍にしている。なお、全てのスロットの幅を増加させても良いし(第1タイプ)、一つおきのスロットのみ増加させても良い(第2タイプ)。第2タイプの場合、幅広スロットと幅狭スロットが交互に存在することになる。
第1タイプの全てのスロット及び第2タイプの幅広スロットには周方向2列の積重体が、第2タイプの幅狭スロットには周方向1列の積重体が配置される。なお、存在するティースは従来と同等の幅を持ち、強度不足の心配はない。
(2)電機子巻線
電機子巻線はU相巻線、V相巻線及びW相巻線を含み、3つの相巻線はスター結線、Δ結線、又はΔ−スター結線される。U相巻線は、それぞれが電機子鉄心を一周する複数(3つ又は4つ)のU相巻線部を有し、直列に接続されている。この事情はV相巻線を構成するV相巻線部、及びW相巻線を構成するW相巻線部についても同様である。
(3)スロットへの導体セグメントの挿入
例えばU相巻線部は、松葉形状の複数本の導体セグメントを接合(溶接)することにより完成する。2つの導体セグメントを径方向で内外関係に配置し、導体セグメント対として使用することが望ましい。挿入部がそれぞれ所定のスロットに挿入され、内側セグメント導体と外側セグメント導体とが交互に接続され相巻線を形成する。
各スロットには4本(6本、8本、・・)の挿入部が挿入され、電機子の横断面で見たとき、これらが1つの列状の積重体を形成する。つまり、本発明で「積重体」とは、各スロットの径方向に積み重ねられた挿入部の集合体を意味する。積重体は各スロット内で1つ、又は円周方向に2つ、3つと並べることができる。
スロットとセグメント導体との間にはスロットインシュレータを介在させる。複数の積重体間には積重体間インシュレータを介在させることが望ましいが、電圧によっては省略することもできる。スロットインシュレータと積重体間インシュレータとは一体とすることが望ましい。
(4)接合部
上述したように、各スロットに挿入するセグメント導体の挿入部の径方向の本数を少なくできる。これにより、接合部の径方向の溶接箇所も減少する。また、接合部対間の隙間が大きくなり、また隙間を設けるための整形作業が簡素化される。
以下、本発明の実施例を添付図面を参照しつつ説明する。
<第1実施例>
(構成)
(1)交流モータ
図1に示す交流モータ(永久磁石同期モータ)はハウジング10、電機子30及び回転子25等を含む。ハウジング10はそれぞれ一端が開口した左方ハウジング11及び右方ハウジング16から成る。左方ハウジング11内に電機子30及び回転子25が配置され、右方ハウジング16がこれらを覆っている。即ち、左方ハウジング11の端壁及び右方ハウジング16の端壁に軸受12及び17を介して回転軸20が回転可能に支持されている。中間部に回転子25が取り付けられ、左方の端壁から突出した軸部分にプーリ(不図示)が固定されている。
電機子30は、電機子鉄心31と、インシュレータ50を介してそのスロット33に挿入された電機子巻線35とを含む。詳細は次述する。回転子25は回転子鉄心26と、これに埋設された複数の永久磁石27とを含み、回転子30に対向している。
(2)電機子
電機子30につき、図2から図8を参照しつつ詳述する。全体的に円筒形状を呈する電機子鉄心31の内周面に軸方向に延びる24個の同形状のスロット32とティース34とが所定ピッチで交互に形成されている。
隣接する2個のスロット32が各相スロットを構成している。但し、各スロット32はインシュレータ50により円周方向で二分されており、実質的に4つのスロット部から成る。このスロット部33は従来のスロットに相当するので、以下の説明では、スロット部33をスロットと呼ぶ。例えば、第1Uスロット33a、第2Uスロット33b、第3Uスロット33c及び第4Uスロット33dが、U相スロット33を構成する。
各スロット33に、2つの導体セグメント37,42の半径方向に積み重ねられた4本の挿入部38a、38b、43a及び43bから成る積重体48が、円周方向で2列並んで配置されている。各列の積重体48は同じ構成を持つ。
図3に、電機子巻線35を構成するセグメント導体37及び42を示す。内側セグメント導体37は一対の平行な挿入部(直線部)38a及び38bと、一端のU字形のターン部39と、他端の一対の接合部41a及び41bとを含む。接合部41a及び41bは幅方向で互いに近づく方向に屈曲している。外側セグメント導体42は一対の平行な挿入部(直線部)43a及び43bと、その一端のU字形のターン部44と、一対の他端の接合部45a及び45bとを含む。接合部45a及び45bは幅方向で互いに離れる方向に屈曲している。
後述するように、あるスロット33内で一方挿入部38aが第2層を形成し、他方挿入部38bが別のスロットで第3層を形成する。あるスロット33内で一方挿入部43aが第1層を形成し、他方挿入部43bが別のスロット33で第4層を形成する。つまり、一方挿入部38a(第2層)と一方挿入部(第1層)43aとが同一のスロット33に、他方挿入部38b及び43bがこれから所定ピッチ離れた別のスロット33に挿入される。
なお、破線で示したのはセグメント導体37及び42に接合される別の導体セグメントの対応部分である。
一端のターン部39及び44は鉄心一端面から突出している。他端の接合部41a、41b、45a及び45bは鉄心他端面から突出し、接合部の所定の先端部40a、40b、46a及び46b同士が接合されている。図3において、半径方向で隣接する先端46aと40a’、先端40aと46a’、先端40bと46b’とが互いに隣接している。
図2から分かるように、二つのインシュレータ50は共に扁平な四角筒形状を有する。インシュレータ円周部51、インシュレータ一方側部52及びインシュレータ外周部53が導体セグメント37,42と電機子鉄心31(その内周面)との間を絶縁している。インシュレータ他側部54が、円周方向に並置された導体セグメント37,42同士間を絶縁している。
図4に示すように、電機子巻線35は互いにスター結線されたU相巻線60、V相巻線62及びW相巻線64から成る。3相の結線部が中性点Nである。このうち、U相巻線60は第1U相巻線部U1、第2U相巻線部U2、第3U相巻線部U3及び第4U相巻線部U4を含む。また、V相巻線62は第1V相巻線部V1、第V相巻線部V2、第3V相巻線部V3及び第4V相巻線部V4を含む。更に、W相巻線64は第1W相巻線部W1、第2W相巻線部W2、第3W相巻線部W3及び第4W相巻線部W4を含む。
3相巻線60、62及び64は同じ構成を持つので、以下U相巻線60を中心に説明する。第1U相巻線部U1は第1反転セグメントUc1を介して直列接続された第1右周回部U1a及び第1左周回部U1bを持つ。第2U相巻線部U2は第2反転セグメントUc2を介して直列接続された第2左周回部U2b及び第2右周回部U2aを持つ。前記第1左周回部U1bと前記第2左周回部U2bとは第1異形セグメントUd1を介して直列接続されている。
第3U相巻線部U3は第3反転セグメントUc3を介して直列接続された第3右周回部U3a及び第3左周回部U3bを持つ。前記第2右周回部U2aと前記第3左周回部U3bとは第2異形セグメントUd2で直列接続されている。第4U相巻線部U4は第4反転セグメントUc4を介して直列接続された第4左周回部U4b及び第4右周回部U4aを持つ。前記第3左周回部U3bと第4左周回部U4bとは第3異形セグメントUd3を介して直列接続されている。
上記3相巻線60、62及び64から成る電機子巻線35を実現するための、セグメント導体37及び42の電機子鉄心32のスロット33への巻装につき、図5及び図6を参照しつつ説明する。なお、各スロット33内の4本の挿入部38a、38b、43a及び43bのうち、内径側から第1層を一点鎖線、第2層を破線、第3層を実線、そして第4層を二点鎖線で示している。
a.U相巻線
第1U相巻線部U1の右周回部U1aは第1スロット第1層、・・第13スロット第4層に巻装され、左周回部U1bは第1スロット第2層、・・第13スロット第3層に巻装され、何れも電機子鉄心32を一周している。この両者を第13スロット第4層から第1スロット第2層に延びる第1反転セグメントUc1が接続している。即ち、反転セグメントUc1の挿入部は12ピッチ離れたスロットに挿入され、反対方向に周回するセグメント導体同士を接続している。
第2U相巻線部U2の左周回部U2bは第2スロット第2層・・・第14スロット第3層に巻装され、右周回部U2aは第2スロット第1層・・・第14スロット第4層に巻装され、何れも電機子鉄心32を一周している。この両者を第14スロット第3層から第2スロット第1層に延びる第2反転セグメントUc2が接続している。
第1U相巻線部U1と第2U相巻線部U2とは、第1スロット、第2スロット、第13スロット及び第14スロット内ではインシュレータ50により互いに絶縁されている。これらのスロット外では異形セグメントUd1で接続されている。導体セグメント37,42の挿入部は12スロット離れたスロットに挿入されるのに対して、異形セグメントUd1は第13スロットと第2スロットとの間、即ち11スロット離れたスロットに挿入され、同方向に周回するセグメント導体を接続している。
第3U相巻線部U3の右周回部U3aは第3スロット第1層、・・第15スロット第4層に巻装され、左周回部U3bは第3スロット第2層、・・第15スロット第3層に巻装され、何れも電機子鉄心32を一周している。この両者を第15スロット第4層から第3スロット第2層に延びる第3反転セグメントUc3が接続している。第2U相巻線部U2と第3U相巻線部U2はスロット外では異形セグメントUd2により接続されている。
第4U相巻線部U4の左周回部U4bは第4スロット第2層・・・第16スロット第3層に巻装され、右周回部U4aは第4スロット第1層・・・第16スロット第4層に巻装され、何れも電機子鉄心32を一周している。この両者を第16スロット第3層から第4スロット第1層に延びる第4反転セグメントUc4が接続している。
第3U相巻線部U3と第4U相巻線部U4とは第3スロット、第4スロット、第15スロット及び第16スロット内ではインシュレータ50により互いに絶縁されている。これらのスロット外では異形セグメントUd3で接続されている。右周回部U4aの第16スロット第4層は。接続線U’により中性点Nに接続されている。
b.V相巻線、W相巻線
V相巻線は、第1V相巻線部V1の右周回部V1aが第17スロット第1層から巻き始まり、第4V相巻線部V4の右周回部V4aが第32スロット第4層で巻き終わり、接続線V’により中性点Nに接続されている。W相巻線は、第1W相巻線部W1の右周回部W1aが第9スロット第1層から巻き始まり、第4W相巻線部W4の右周回部W4aが第24スロット第4層で巻き終わり、接続線W’により中性点Nに接続されている。なお、第1U相巻線部U1,第1V相巻線部V1及び第1W相巻線部W1の始端は引出線によりそれぞれ三相入力端子に接続されている。
次にセグメント導体の接合部の先端の接合について、図3,図7、図8を参照しつつ説明する。例えば、U相巻線60を構成するセグメント導体37,42が挿入された第13スロットと第25スロットに注目する。
内側セグメント導体37の一方挿入部38aが第13スロット第2層を、他方挿入部38bが第25スロット第3層を形成している。外側セグメント導体42の一方挿入部43aが第13スロット第1層を、他方挿入部43bが第25スロット第4層を、それぞれ形成している。
なお、第13スロット第3層(及び第4層)は、第13スロットと第2スロット(及び第1スロット)との間に配置された内側セグメント37の他方挿入部38b(及び外側セグメント42の他方挿入部43b)により形成されている。また第25スロット第1層及び第2層は、第25スロットと第37スロットとの間に配置された内側セグメント導体37の一方挿入部38a及び外側セグメント導体42の一方挿入部43aにより形成されている。
第13スロット第2層の先端と第25スロット第1層の先端とが溶接部66で溶接され、第13スロット4層の先端と第25スロット第3層の先端とが溶接部67で溶接されている。両方の溶接部66,67は電機子鉄心31からの突出量は等しく、半径方向(図8で上下方向)で少し離れ、絶縁されている。
ここで、スロット32の周方向間隔をGaとし、周方向に並置された積重体の溶接部66,67の円周方向幅をGbとすると、Gb=Ga/2となっている。この関係が充足されるように、セグメント導体37,42の幅及び長さや、接合部41a,41b,45a及び45bの屈曲度が選択されている。
(作用効果)
この実施例の作用は公知であるので、説明を割愛する。
本実施例によれば、以下の効果が得られる。第1に、スロット32の数や径方向の挿入部38a,43a等の数を増やすことなく直列導体数を増やすことができ、高電圧仕様の電機子巻線を実現できる。これに関連して、存在するティース34の断面積(特に幅)が大きくなり、その強度が安定する。これは、スロット32の個数を従来例のスロット数48から24に半減したことによる。
なお、同一スロット32内に2列の積重体48が配置されているが、両者はインシュレータ他側部54により絶縁されているので短絡の心配はない。また、電機子鉄心31に実際に形成するスロット32の個数は従来例と同じでありながら、直列導体数を従来の2倍にできる。
第2に、1つのスロット32内に2列の積重体48、即ち挿入部38a、38b、43a及び43bが合計8本挿入されながら、それらの接続が容易である。この実施例におけるスロット32が二分された各スロット33と積重体48との関係は、基本的に、従来の1つのスロットに1つの積重体が挿入されていた場合の隣接するスロット及び積重体同士の関係と同じだからである。
第3に、電機子鉄心31の半径方向で隣接する溶接部66,67同士間の絶縁耐圧が大きくなる。Gb=Ga/2とした場合、全ての溶接部66,67間の間隔は等しくなり、絶縁耐圧が最大となるからである。なお、幅Gbを小さくすれば、接合部41a、46b等を溶接部66,67の近くまで引き出すことができ、先端40a、46b等の長さLsが長くでき、好都合である。しかし、幅Gbを小さくしすぎると積重体間の絶縁が困難になる。これらを考慮すると、Ga/5≦Gb≦Ga/2であることが望ましい。
第4に、各スロット33に挿入する挿入部38a、38b、43a及び43bの本数を半径方向では4本に抑えた。その結果、半径方向で溶接部68,69は2つ存在するのみで、周辺にスペースが確保され、溶接作業が容易である。
また図8に示すように、半径方向の寸法も3つの溶接部が存在する場合に比べて、高さΔHだけ小さくできる。
<変形例>
なお、上記第1実施例において、導体の被膜だけで絶縁が可能な電圧レベルでは、図9に示すように、第1列の積重体48と第2列の積重体48との間のインシュレータ他側部54を廃止することもできる。
このようにすれば、インシュレータ他側部54を廃止した分、挿入部38a、38b、43a及び43bの断面積及び/又はティース34の幅が大きくなる。その結果、交流モータの効率が更に向上する。各スロット32内に2列の積重体48を配置することにより、スロット数/極が減少し、スロット32に占めるインシュレータの比率が下がるからである。
<第2実施例>
次に、図10,図11をもとに第2実施例を説明する。
(構成)
図10に示すように、電機子巻線35のU相巻線100は第1U相巻線部U1、第2U相巻線部U2及び第3U相巻線部U3を含む。V相巻線102は第1V相巻線部V1、第2V相巻線部V2及び第3V相巻線部V3を含み、W相巻線104は第1W相巻線部W1、第2W相巻線部W2、及び第3W相巻線部W3を含む。
図11に示すように、電機子鉄心110には第1(幅狭)スロット112と第2(幅広)スロット114とが円周方向で交互に形成されている。幅狭スロット112には4本の挿入部38a、38b、43a及び43bから成る1つの列状の積重体120のみが、幅広スロット114にはそれぞれが4本の挿入部から成る2つの列状の積重体120が並置され、両者はインシュレータ(不図示)で絶縁されている。
(作用効果)
この実施例によれば、基本的に第1実施例と同様の効果が得られる。但し、積重体120を構成する挿入部の本数が4から3に減少したので、その分低い電圧仕様となる。なお、電機子鉄心110に実際に形成するスロット112,114の個数は従来と同じでありながら、直列導体数を従来の1.5倍にでき、その分ティース113の幅の減少が抑制できる。
<比較例>
比較例として、図12に示すように、第1U相スロット151、第2U相スロット152及び第3U相スロット153に、それぞれ第1相巻線部156、第2相巻線部157及び第3U相巻線部158を配置した場合を考える。このように毎極毎相のスロットを増やすことにより直列導体数を増やすと、それに反比例してティース154の幅が狭くなり、強度不足による振動の問題が生ずる。
本発明が適用される回転電機の縦断面図である。 図1の一部断面図で、本発明の第1実施例を示す要部断面図である。 第1実施例のセグメント導体を示す斜視図である。 第1実施例の各相巻線の結線説明図である。 第1実施例の電機子鉄心の一部展開図である。 第1実施例の電機子鉄心の残部展開図である。 第1実施例の接合部周辺を示す正面図である。 図8の要部拡大図である。 第1実施例の変形例を示す要部断面図である。 第2実施例の結線説明図である。 第2実施例の要部断面図である。 比較例を示す要部断面図である。 従来例の要部断面図である。 従来例の導体セグメントの斜視図である。
符号の説明
10:ハウジング 25:回転子
30:電機子 31:電機子鉄心
33:スロット 35:電機子巻線
60,62,64:相巻線 U1、U2、U3:U相巻線
V1、V2、V3:V相巻線 W1、W2、W3:W相巻線
48:積重体 66,676,69:溶接部

Claims (5)

  1. 複数のスロットを持つ電機子鉄心と、該スロットにそれぞれ巻装された複数のセグメント導体から成る電機子巻線と、前記セグメント導体と前記スロットとの間を絶縁するスロットインシュレータと、から成る回転電機用電機子において、
    前記電機子巻線はU相巻線、V相巻線及びW相巻線を含み、
    前記U相巻線は直列接続された複数のU相巻線部を、前記V相巻線は直列接続された複数のV相巻線部を、前記W相巻線は直列接続された複数のW相巻線部を、それぞれ有し、各相巻線部は一対の挿入部と、該挿入部の一端同士を連結するU字形のターン部と、該挿入部の他端同士を接合する一対の接合部とを有する多数のセグメント導体から成り、
    少なくとも一部のU相スロットに、前記各U相巻線部を構成するセグメント導体の複数の挿入部を径方向に積み重ねて成る複数のU相積重体が周方向で並置され、
    少なくとも一部のV相スロットに、前記各V相巻線部を構成するセグメント導体の複数の挿入部を径方向に積み重ねて成る複数のV相積重体が周方向で並置され、
    少なくとも一部のW相スロットに、前記各W相巻線部を構成するセグメント導体の複数の挿入部を径方向に積み重ねて成る複数のW相積重体が周方向で並置され、
    前記U相、V相、W相の各スロットが毎極毎相当たり、それぞれ幅広の第1スロットと幅狭の第2スロットとから成り、該第1スロット内のU相積重体、V相積重体並びにW相積重体のそれぞれの並置数mが、第2スロット内のU相積重体、V相積重体並びにW相積重体のそれぞれの並置数nに対して、それぞれm≧n+1(n=1,2,・・・)の関係を有している、
    ことを特徴とする回転電機用電機子。
  2. 前記U相巻線、前記V相巻線及び前記W相巻線はそれぞれ1極当たり複数の前記スロットに巻装され、該複数のU相スロット、該複数のV相スロット及び該複数のW相スロットに、それぞれ2つの前記U相積重体、2つの前記V相積重体及び2つの前記W相積重体が並置されている請求項1に記載の回転電機用電機子。
  3. 前記U相巻線の第1U相積重体と第2U相積重体との間、前記V相巻線の第1V相積重体と第2V相積重体との間、前記W相巻線の第1W相積重体と第2W相積重体との間に、それぞれ積重体間インシュレータが介在されている請求項1又は2に記載の回転電機用電機子。
  4. 前記積重体間インシュレータは前記スロットインシュレータと一体に形成されている請求項3に記載の回転電機用電機子。
  5. 並置された前記積重体の接合部の周方向間隔Gbが、前記複数のスロットの周方向間隔Gaに対して、Ga/5≦Gb≦Ga/2の関係を満たす請求項1から4の何れか一つに記載の回転電機用電機子。
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