JP2018011491A - 回転電機の固定子 - Google Patents

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Abstract

【課題】固定子巻線において高い絶縁性を実現する。【解決手段】固定子において、各相巻線は、それぞれ相ごとの並列巻線が並列接続されてなり、各相の並列巻線はそれぞれ、当該並列巻線を構成する複数の部分巻線のうち電源側に接続される動力線部分巻線と、中性点に接続される中性線部分巻線と、動力線部分巻線と中性線部分巻線との中間に位置し、周方向に5スロットピッチで渡る5ピッチ渡り線及び7スロットピッチで渡る7ピッチ渡り線の少なくとも片方と、を有している。そして、U相及びW相については5ピッチ渡り線及び7ピッチ渡り線が軸方向に重ねて配置されるとともに、残りのV相については2本の5ピッチ渡り線が周方向に互いに離隔するように配置され、動力線部分巻線は、同相の動力線部分巻線が隣同士になるか、異相の中性線部分巻線が隣になるかのいずれかになっている。【選択図】 図11

Description

本発明は、車両等に搭載されて電動機や発電機として使用される回転電機の固定子に関するものである。
従来、車両に搭載されて使用される回転電機として、回転可能に設けられた回転子と、該回転子と径方向に対向して配置された固定子とを備えたものが一般に知られている。固定子は、周方向に配列された複数のスロットを有する固定子コアと、該固定子コアの複数のスロットに巻装された固定子巻線とを備えている。
また、固定子巻線として、3相(U相、V相、W相)の相巻線がそれぞれ2並列に電気的に接続された並列巻線を有し、その各相巻線が星型結線により結線された構成が知られている(例えば特許文献1参照)。こうして各相巻線として2並列の並列巻線を有する構成では、固定子コアにおいて隣り合う2スロットずつで同相の並列巻線が所定順序で巻装される。また、各相における並列巻線の循環電流の均衡を図るには、それら並列巻線を隣り合う2スロットに対して均等に配置することが望ましい。そのため、各並列巻線において、始端から終端まで間の中間位置で、渡り線を用いて並列巻線のスロット相互入れ替えを行うようにしている。
特開2012−95480号公報
上記のように2並列の並列巻線を有する構成では、固定子のコイルエンド部においていずれかの相の動力線とそれとは異なる相の部分巻線とが隣同士となり、それに起因して、巻線間の電位差が高くなることが生じうる。具体的には、例えば、各相の動力線が2スロットずつ隣同士に設けられるとともに、各相の動力線の間に各相の中性線が2スロットずつ隣同士に設けられている構成では、固定子コアの周方向に、V中性線−U動力線−W中性線−V動力線−U中性線−W動力線がこの順序で並び、さらにW動力線の隣に異相の一般巻線(V一般線)が並ぶことが考えられる(図12(b)のα部参照)。かかる場合、W動力線とV一般線とが隣同士となることで、異相の線間の電位差が大きくなり、絶縁性の低下が懸念される。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、固定子巻線において高い絶縁性を実現することができる回転電機の固定子を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について説明する。なお以下においては、理解の容易のため、発明の実施の形態において対応する構成の符号を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
第1の発明では、
円環状をなし、周方向に1相1極あたり2個の割合で配置された複数のスロット(21)を有する固定子コア(20)と、
前記スロットに巻装された3相の相巻線(31U,31V,31W)を有する固定子導線(30)と、
を備える回転電機の固定子(13)において、
前記各相巻線は、それぞれ相ごとの並列巻線(U1,U2,V1,V2,W1,W2)が並列接続されてなり、
各相の前記並列巻線はそれぞれ、当該並列巻線を構成する複数の部分巻線のうち電源側に接続される動力線部分巻線(C1)と、中性点に接続される中性線部分巻線(C2)と、前記動力線部分巻線と前記中性線部分巻線との中間に位置し、周方向に5スロットピッチで渡る5ピッチ渡り線(61,63)及び7スロットピッチで渡る7ピッチ渡り線(62)の少なくとも片方と、を有し、
前記3相のうち2相については前記5ピッチ渡り線及び前記7ピッチ渡り線が軸方向に重ねて配置されるとともに、残りの1相については2本の前記5ピッチ渡り線が周方向に互いに離隔するように配置され、前記動力線部分巻線は、同相の前記動力線部分巻線が隣同士になるか、異相の中性線部分巻線が隣になるかのいずれかになっている。
上記固定子では、固定子コアにおいて、周方向に1相1極あたり2個の割合で複数のスロットが配置されている。また、固定子巻線としての各相巻線は、それぞれ相ごとの並列巻線よりなる。そして、かかる構成において、各相の渡り線構造として、3相のうち2相については5ピッチ渡り線及び7ピッチ渡り線を軸方向に重ねて配置するとともに、残りの1相については2本の5ピッチ渡り線を周方向に互いに離隔するように配置した。すなわち1相のみについて、2本の5ピッチ渡り線を周方向に分散配置した。そしてこれにより、各相の動力線部分巻線について、同相の動力線部分巻線が隣同士になるか、異相の中性線部分巻線が隣になるかのいずれかになるようにした。
上記構成によれば、各相の渡り線の配置によって、各相の動力線部分巻線について、異相の部分巻線(ただし中性線部分巻線を除く)が隣同士になることが抑制され、ひいては動力線部分巻線とその隣線との間に高い電位差が生じることが抑制される。その結果、固定子巻線において高い絶縁性を実現することができる。
第2の発明では、前記固定子コアの端面側のコイルエンド部(47)において、異相の3本の前記中性線部分巻線が接続される中性線接続部(65)を2カ所有する。
相ごとに並列巻線が並列接続されて各相の相巻線が形成される構成において、中性線接続部を2カ所有することで、中性線同士を接続して中性点を形成する際の部分巻線やバスバーの取り回しが簡易となる。
またこの場合、上記のごとく3相のうち2相については5ピッチ渡り線及び7ピッチ渡り線が軸方向に重ねて配置されるとともに、残りの1相については2本の5ピッチ渡り線が周方向に分散配置されているため、1相については一対の中性線部分巻線が異相の中性線部分巻線を周方向に挟んだ位置にそれぞれ配置されることとなる。これにより、例えば全3相について5ピッチ渡り線及び7ピッチ渡り線が軸方向に重ねて配置される構成、すなわち2本の5ピッチ渡り線が分散配置される相を有しない構成に比べて、コイルエンド部における中性線同士の交差箇所を少なくすることができる。これにより、中性線構造の簡略化や、中性線交差部における絶縁不良抑制の効果を実現できる。
第3の発明では、前記固定子コアの端面側のコイルエンド部(47)において、前記中性線部分巻線のうち同相でかつ隣り合うもの同士が周方向に分散するように延びており、その先端部が前記中性線接続部にて接続されている。
2カ所の中性線接続部を有する構成において、中性線部分巻線のうち同相でかつ隣り合うもの同士が周方向に分散するように延びており、その先端部が中性線接続部にて接続されているため、コイルエンド部における中性線同士の交差箇所をより一層少なくすることができる。
第4の発明では、各相の前記並列巻線における前記中性線部分巻線について少なくとも2つの異相の前記中性線部分巻線を接続する2本の中性線バスバー(74,75)を備え、前記中性線バスバーは、各々異なる前記中性線部分巻線の組み合わせでかつ両端に全ての相の前記中性線部分巻線が含まれるように前記中性線部分巻線に接続されている。
中性線バスバーが、各々異なる中性線部分巻線の組み合わせでかつ両端に全ての相の中性線部分巻線が含まれるように中性線部分巻線に接続されている構成とした。これにより、或る相から他の相へ電流が流れる場合において、電流が分散されることで電流密度の増加を抑制でき、各中性線バスバーに過度な電流が流れることが抑制される。そのため、過電流による絶縁不良を抑制することができる。
第5の発明では、各相の前記並列巻線における前記中性線部分巻線について異なる2相の前記中性線部分巻線を組み合わせてなる複数の巻線端部(71〜73)を備え、前記中性線バスバーは、前記巻線端部同士を接続するものであり、各々異なる前記中性線部分巻線の組み合わせでかつ両端に全ての相の前記中性線部分巻線が含まれるように前記巻線端部に接続されている。
複数の巻線端部を、それぞれ異なる2相の中性線部分巻線を組み合わせるものとした。これにより、異なる相間で電流が流れる場合に、一方の中性線バスバーを介して電流が流れる通電経路と、他方の中性線バスバーを介して電流が流れる通電経路とに加え、いずれの中性線バスバーも介さずに電流が直接流れる通電経路が形成される。この場合、中性線バスバーに流れる電流を一層低減させることができる。
第1実施形態に係る固定子を搭載した回転電機の軸方向断面図。 固定子の全体を示す斜視図。 固定子コアに導体セグメントを挿入する状態を示す説明図。 巻線を構成する導線材の断面図。 固定子の部分断面図。 固定子巻線の結線図。 相巻線の巻線仕様を説明するための説明図。 相巻線の部分巻線を示す結線図。 固定子の部分斜視図。 固定子の部分斜視図。 (a)は、スロット最外層における渡り線の配置を示す説明図、(b)は、スロット最内層における動力線及び中性線の配置を示す説明図。 比較例の固定子の部分斜視図。 各相の中性線部分巻線の取り回しを示す説明図。 各相の中性線部分巻線の取り回しを示す説明図。 第2実施形態における固定子の部分斜視図。 中性線部分巻線の実態配線図。 中性線部分巻線の実態配線図。 別の形態において、(a)は、スロット最外層における渡り線の配置を示す説明図、(b)は、スロット最内層における動力線及び中性線の配置を示す説明図。
以下、各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
(第1実施形態)
本実施形態に係る回転電機10は、車両用交流発電機として用いられるものである。回転電機10は、図1に示すように、回転軸11に固定された回転子12と、回転子12を包囲する位置に設けられる固定子13と、これら回転子12及び固定子13を収容するハウジング14とを備えている。ハウジング14は、有底筒状の一対のハウジング部材14a,14bを有し、ハウジング部材14a,14bが開口部同士で接合された状態でボルト15の締結により一体化されている。
ハウジング14には軸受け16,17が設けられ、この軸受け16,17により回転軸11及び回転子12が回転自在に支持されている。回転子12は、固定子13の内周側と径方向に対向する外周側に、周方向に所定距離を隔てて極性が交互に異なるように配置された複数の磁極を有する。これらの磁極は、回転子12の所定位置に埋設された複数の永久磁石により形成されている。回転子12の磁極の数は、回転電機により異なるため限定されるものではない。本実施形態では、8極(N極:4、S極:4)の回転子が用いられている。
次に、固定子13について説明する。固定子13は、図2及び図3に示すように、周方向に複数のスロット21を有する円環状の固定子コア20と、固定子コア20の各スロット21に分布巻で巻装された3相(U相、V相、W相)の固定子巻線30と、を備えている。
固定子コア20は、円環状の複数の電磁鋼板を固定子コア20の軸方向に積層して形成された一体型のものである。この固定子コア20は、円環状のバックコア23と、バックコア23から径方向内方へ突出し周方向に所定距離を隔てて配列された複数のティース24とを有し、隣り合うティース24の間にスロット21が形成されている。固定子コア20に形成されたスロット21の数は、回転子12のNS磁極数(8磁極)に対し、固定子巻線30の1相あたり2個の割合で形成されている。本実施形態では、8×3×2=48により、スロット数が48個とされている。48個のスロット21は、周方向に繰り返し2個ずつ配置されたU相スロット、V相スロット及びW相スロットよりなる。
固定子巻線30は、U字形状をなす複数の導体セグメント40を用いて構成されている。導体セグメント40は、互いに平行な一対の直線部41と、一対の直線部41の一端同士を連結するターン部42とからなる。一対の直線部41は、固定子コア20の軸方向の厚みよりも大きい長さを有している。ターン部42の中央部には、固定子コア20の端面20aに沿って延びる頭頂段部43が設けられており、頭頂段部43の両側には、固定子コア20の端面20aに対して所定の角度で傾斜した傾斜部44が設けられている。なお、符号25は、固定子コア20と固定子巻線30との間を電気絶縁するインシュレータである。
導体セグメント40は、図4に示すように、断面が長方形をなす銅製の導体51と、導体の外周面を被覆する絶縁被膜52とからなる導線材(平角線)をU字形状に折り曲げて形成されている。絶縁被膜52は、導体51の外周を覆う内層52aと、内層52aの外周を覆う外層52bとにより構成されている。内層52a及び外層52bを合わせた絶縁被膜52の厚みは、100μm〜200μmの間に設定されている。このように、内層52a及び外層52bからなる絶縁被膜52の厚みが大きいので、導体セグメント40同士の間に絶縁シート等を挟み込んで絶縁することが不要となっている。ただし、絶縁被膜52は、複層構造でなく単層構造であってもよい。
図3に示すように、固定子コア20には、周方向に隣接して同一相の2個ずつのスロット21A,21Bが設けられ、そのスロット21A,21Bには、2個で1組の導体セグメント40A,40Bが挿入配置される。この場合、2個の導体セグメント40A,40Bの各々の直線部41は、同一のスロット21ではなく、隣接した2個のスロット21A,21Bに別々に軸方向一端側(図3の上側)から挿入される。すなわち、図3の右側にある2個の導体セグメント40A,40Bにおいて、一方の導体セグメント40Aは、一方の直線部41が一のスロット21Aの最外層(第8層)に挿入され、他方の直線部41が固定子コア20の反時計回り方向に1磁極ピッチ(6スロットピッチ)離れた他のスロット21A(図示せず)の第7層に挿入される。
また、他方の導体セグメント40Bは、一方の直線部41がスロット21Aと隣接したスロット21Bの最外層(第8層)に挿入され、他方の直線部41が固定子コア20の反時計回り方向に1磁極ピッチ(6スロットピッチ)離れた他のスロット21B(図示せず)の第7層に挿入される。すなわち、2個の導体セグメント40A,40Bは、周方向に1スロットピッチずれた状態に配置される。このようにして、全スロット21に対して偶数本の導体セグメント40の直線部41が挿入配置される。本実施形態の場合には、図5に示すように、各スロット21内に、合計8本の直線部41が径方向1列に整列した状態で収容されている。
スロット21から軸方向他端側(図3の下側)へ延出した一対の直線部41の先端部は、固定子コア20の端面20aに対して所定の角度をもって斜めに斜行するように互いに周方向反対側へ捻られ、略半磁極ピッチ分の長さの捻り部45(図2参照)が形成されている。そして、固定子コア20の軸方向他端側において、導体セグメント40の2層ずつの捻り部45の先端部同士が例えば溶接により接合されることで、各導体セグメント40が所定のパターンで電気的に接続されている。つまり、固定子13では、各導体セグメント40の一対の直線部41が径方向に1つずれた層にそれぞれ配置される構成において、層ごとに周方向反対側への捻り部45が形成されることで、各導体セグメント40どうしが連続的に接続されている。この場合、所定の導体セグメント40が直列に接続されて、各スロット21内に収容された第m層(mは1以上の自然数)と第m+1層のスロット収容部(直線部41)とが電気的に接続されることにより、固定子コア20のスロット21に沿って周方向に波巻きにて各相巻線31U,31V,31Wが巻回され、その各相巻線31U,31V,31Wにより固定子巻線30が形成されている。
固定子巻線30は、図6に示すように、それぞれ2本の並列巻線U1,U2,V1,V2,W1,W2が並列接続された各相巻線31U,31V,31Wを有し、その各相巻線31U,31V,31Wの巻線端が星型結線で結線されている。この場合、各相巻線31U,31V,31Wの端部同士が接続されて中性点が形成されている。
各並列巻線U1,U2,V1,V2,W1,W2は、それぞれ固定子コア20の2周分の長さを有し、1周目及び2周目の各区間においてスロット21の最内層と最外層との間で巻回されている。固定子巻線30では、基本として6スロットピッチの複数の導体セグメント40を用い、固定子コア20の周方向に8周する巻線(コイル)が形成されている。
固定子コア20に固定子巻線30が巻装された状態では、固定子コア20の軸方向一端側に、その一端側の端面20aからスロット21の外部に複数のターン部42が突出し、これにより全体としてリング状の第1コイルエンド部47(図2参照)が形成されている。また、固定子コア20の軸方向他端側には、その他端側の端面からスロット21の外部に複数の捻り部45及び端末接合部46が突出し、これにより全体としてリング状の第2コイルエンド部48(図2参照)が形成されている。第1コイルエンド部47では、導体セグメント40のターン部42により6スロットピッチでスロット間の電気接続がなされ、第2コイルエンド部48では、捻り部45及び端末接合部46により6スロットピッチでスロット間の電気接続がなされている。
以下、固定子巻線30の巻線仕様について、図7及び図8を参照して説明する。なお、図7では、便宜上、周方向に並ぶ各スロット21を直線状に示している。また、3相のうちのU相巻線31Uについて、並列巻線U1を構成する部分巻線を実線で示し、並列巻線U2を構成する部分巻線を破線で示している。
図7に示すように、固定子コア20においては、周方向に1相1極あたり2個ずつ連続して各相のスロット21が設けられている。すなわち、固定子コア20には、相ごとに2個ずつのスロットA,Bが隣接して配置され、かつ各相のスロットA,Bが6スロット間隔で繰り返し設けられている。そして、相ごとの各スロットA,Bに部分巻線として複数の導体セグメント40が挿入されることで、各相巻線31U,31V,31Wが形成されている。本実施形態では、相ごとに導体セグメント40A,40Bが並列に設けられており、この導体セグメント40A,40Bにより各相の並列巻線U1,U2,V1,V2,W1,W2が形成されている。
例えばU相において、スロットA−A間に導体セグメント40Aが挿入されるとともに、スロットB−Bに導体セグメント40Bが挿入されている。これら導体セグメント40A,40Bは、周方向に6スロットピッチでスロット間に跨がって設けられ、一般部分の部分巻線を構成するものとなっている。
ここで、各並列巻線U1,U2,V1,V2,W1,W2の循環電流の均衡を図るには、それら並列巻線U1,U2,V1,V2,W1,W2を、スロットA,Bのいずれかに偏ることなく、スロットA,Bに対して均等に配置することが望ましい。そこで本実施形態では、各並列巻線U1,U2,V1,V2,W1,W2において各相の動力線から中性点に至るまでの中間位置でスロットA,Bの入れ替えを行い、同一の並列巻線において、スロットA−A間に配置される導体セグメント40Aと、スロットB−B間に配置される導体セグメント40Bとを混在させるようにしている。
スロットA,Bの入れ替えには、導体セグメント40とは形状が異なる異形セグメントが渡り線として用いられる。例えばU相巻線31Uの渡り線は、周方向に5スロットピッチでスロット間に跨がる5ピッチ渡り線61と、周方向に7スロットピッチでスロット間に跨がる7ピッチ渡り線62とよりなり、これらを1組として用いられる。この場合、各渡り線61,62は、それぞれU相スロットのA−B間に跨がって配置される。詳細な図示は割愛するが、各渡り線61,62は、導体セグメント40と同じ導線材をU字形状に折り曲げて形成されるセグメントであり、導体セグメント40と同様に、スロットに挿入される一対の直線部と、一対の直線部の一端同士を連結するターン部とを有している(後述の5ピッチ渡り線63も同様)。
これにより、図7に実線で示す並列巻線U1では、7ピッチ渡り線62よりも左側(動力線側)においてスロットA−A間で配置される導体セグメント40Aにより部分巻線が構成されるとともに、7ピッチ渡り線62よりも右側(中性点側)においてスロットB−B間で配置される導体セグメント40Bにより部分巻線が構成されている。また、図7に破線で示す並列巻線U2では、5ピッチ渡り線61よりも左側(動力線側)においてスロットB−B間で配置される導体セグメント40Bにより部分巻線が構成されるとともに、5ピッチ渡り線61よりも右側(中性点側)においてスロットA−A間で配置される導体セグメント40Aにより部分巻線が構成されている。
さらに補足すると、図8に示すように、U相の並列巻線U1,U2は、複数の部分巻線のうち電源側に接続される部分巻線が動力線部分巻線C1、中性点に接続される部分巻線が中性線部分巻線C2であり、動力線部分巻線C1と中性線部分巻線C2の間の中間位置に渡り線C3が設けられている。この場合、渡り線C3として、並列巻線U1,U2のうち一方では5ピッチ渡り線61が用いられ、他方では7ピッチ渡り線62が用いられている。
固定子コア20のスロット21に対して、並列巻線U1,U2は以下のように巻装される。例えば始端をスロット21の最内層とする場合、まずは最内層から最外層に向けて徐々にスロット層がシフトされつつ周方向に導体セグメント40が配置され、最外層では、渡り線61,62を用いて周回方向が反転された後、最外層から最内層に向けて徐々にスロット層がシフトされつつ周方向に導体セグメント40が配置される。このとき、5ピッチ渡り線61及び7ピッチ渡り線62は、一対の直線部がいずれもスロット最外層(第8層)に挿入されている。つまり、渡り線61,62は、相ごとにスロット最外層において軸方向に重ねて配置されている(図9参照)。
なお、上記とは逆に始端及び終端をスロット最外層とすることも可能である。かかる場合には、渡り線61,62は、スロット最内層(第1層)において軸方向に重ねて配置されることとなる。
各並列巻線U1,U2,V1,V2,W1,W2は、固定子コア20を2周するように設けられており、始端側から例えば時計回り方向に周回され、始端点から1周の位置で、渡り線61,62により反時計回り方向に反転された後、終端まで周回されるようになっている。この場合、渡り線61,62は、巻線の周回方向を反転させる巻線反転部を構成するものとなっている。
また本実施形態では、3相の相巻線31U,31V,31Wのうち、2相の相巻線については、5ピッチ渡り線61と7ピッチ渡り線62とが軸方向に重ねて配置されるのに対し、残りの1相の相巻線については、2本の5ピッチ渡り線が周方向に互いに離隔するように配置される。すなわち、固定子コア20を外周側から見た図9において、区間XAは、スロット最外層で各相の渡り線(6本の渡り線)が配置される区間であり、その区間XAでは、例えばU相及びW相の渡り線として、それぞれ5ピッチ渡り線61及び7ピッチ渡り線62が軸方向に重ねて配置され、残りのV相の渡り線として、2本の5ピッチ渡り線63が周方向に互いに離隔するように配置されている。換言すれば、V相では、2本の5ピッチ渡り線63が周方向に分散配置されている。なお、図9では、便宜上、V相の2本の5ピッチ渡り線63をドット表示している。
固定子コア20では、各相において渡り線によりスロットの振り分けが行われるとともに、渡り線部以外で等ピッチ(6スロットピッチ)の導体セグメント40が連続的に配置されることにより、スロット最内層における動力線及び中性線の周方向のスロット位置(スロット番号)が決定される。本実施形態では、図9のように各相の渡り線が配置されることにより、図10に示すように、動力線及び中性線の周方向のスロット位置が決定される。この場合、各相の動力線は、一方のコイルエンド部(第1コイルエンド部47)において軸方向に突出するように配置されている。より具体的には、各相巻線31U,31V,31Wの部分巻線のうち電源側に接続される動力線部分巻線C1U,C1V,C1Wが、同相のもの同士(同相の並列巻線同士)が周方向に隣り合って配置されている。
各相巻線31U,31V,31Wの部分巻線のうち中性点に接続される中性線部分巻線C2U,C2V,C2Wは、軸方向に引き出されるとともに、その引き出し部においてそれぞれ異相のもの同士が互いに近接されて、各々の端部が溶接等により一体に結合されている。各中性線部分巻線C2U,C2V,C2Wは、2組に分けて3相の端部同士がそれぞれ結合されている。つまり、第1コイルエンド部47には、周方向に互いに離れた位置に、異相の3本の中性線部分巻線が接続される中性線接続部65が2カ所設けられている。なお、動力線部分巻線C1U,C1V,C1W、及び中性線部分巻線C2U,C2V,C2Wはやはり導体セグメント40と同じ導線材により形成されている。
ここで、スロット最内層において、各相の中性線部分巻線C2U,C2V,C2Wのうち、U相及びW相の中性線部分巻線C2U,C2Wは、同相のもの同士(同相の並列巻線同士)が周方向に隣り合って配置されているのに対し、V相の中性線部分巻線C2V(C2V−1,C2V−2)は、周方向に離間した位置、具体的には互いに11スロットピッチ離れた位置に配置されている。これは、V相の渡り線として、2本の5ピッチ渡り線63が周方向に互いに離隔するように配置され、かつ渡り線と中性線部分巻線との間には等ピッチ(6スロットピッチ)の導体セグメント40が連続配置されていることに基づくものである。
図10のように各相の動力線部分巻線C1U,C1V,C1W、及び中性線部分巻線C2U,C2V,C2Wが配置される場合、各動力線部分巻線C1U,C1V,C1Wは同相の動力線部分巻線が隣同士になるか、異相の中性線部分巻線が隣になるかのいずれかとなっている。
図11において(a)は、固定子コア20を外周側から見た場合の、スロット最外層における各相の渡り線の配置を示す説明図であり、(b)は、固定子コア20を内周側から見た場合の、スロット最内層における各相の動力線及び中性線の配置を示す説明図である。なお、図11(a)において隣り合う2個ずつの相表示(UU,VV,WW)のうち、四角枠で囲った相表示は、各相の動力線側(巻線始端側)に繋がるスロット位置を示し、四角枠で囲っていない相表示は、各相の中性線側(巻線終端側)に繋がるスロット位置を示している。
図11(a)に示すように、スロット最外層では、U相及びW相において、5ピッチ渡り線61及び7ピッチ渡り線62が軸方向、すなわち図の上下方向に重ねて配置されるとともに、残りのV相において、2本の5ピッチ渡り線63が周方向、すなわち図の左右方向に互いに離隔するように配置されている。この場合、各相の渡り線の入力側(巻線始端側)の並びで言えば、その並びは図の左から「UU−VV−WW」であり、そのうち両外側の相であるU相及びW相では、5ピッチ渡り線61及び7ピッチ渡り線62が軸方向に重ねて配置され、中央の相であるV相では、2本の5ピッチ渡り線63が周方向に互いに離隔するように配置されている。
また、図11(b)に示すように、スロット最内層では、U相及びW相の中性線は、同相のもの同士(同相の並列巻線同士)が周方向に隣り合って配置されているのに対し、V相の中性線は、周方向に互いに離間した位置に配置されている。そして、各相の動力線は同相の動力線が隣同士になるか、異相の中性線が隣になるかのいずれかとなっている。この場合、1本ずつの動力線で見れば、いずれも一方の隣が同相の動力線であり、他方の隣が異相の中性線となっている。
ちなみに、相ごとに並列巻線を有する固定子コアとして既存の構成では、図12(a)に示すように、スロット最外層において、各相の渡り線がいずれも、5ピッチ渡り線及び7ピッチ渡り線を組み合わせることにより構成されている。そしてこれにより、図12(b)に示すように、スロット最内層において、各相の動力線(U動力線、V動力線、W動力線)が2スロットずつ隣同士に設けられるとともに、各相の動力線の間に各相の中性線(U中性線、V中性線、W中性線)が2スロットずつ隣同士に設けられるようになっている。この場合、図中のα部において、W動力線とV一般線とが隣同士となる。そのため、異相の線間の電位差が大きくなり、絶縁性の低下が懸念される。
これに対し、本実施形態の固定子構造では、図9のごとく各相の渡り線が構成されるために、各相の動力線は同相の動力線が隣同士になるか、異相の中性線が隣になるかのいずれかになっている。これにより、動力線とその隣線との間に高い電位差が生じることが抑制され、絶縁性の低下が抑制される。
また、図10に示す構成では、上述のとおり第1コイルエンド部47において、周方向に互いに離れた位置に、異相の3本の中性線部分巻線が接続される中性線接続部65が2カ所設けられている。これを概略的に示すと図13(a)のようになる。この場合、V相については一対の中性線部分巻線が異相(U相、W相)の中性線部分巻線を周方向に挟んだ位置、すなわち中性線配置区間の両側位置にそれぞれ配置されることとなる。これにより、例えば全3相について5ピッチ渡り線及び7ピッチ渡り線が軸方向に重ねて配置される構成、すなわち2本の5ピッチ渡り線が分散配置される相を有しない構成(図12(a)参照)に比べて、第1コイルエンド部47において中性線同士の交差箇所を少なくすることができる。
つまり、全3相について5ピッチ渡り線及び7ピッチ渡り線が軸方向に重ねて配置される構成では、各相の中性線部分巻線の取り回しが、例えば図13(b)のようになる。この場合、図13(b)では、中性線同士の交差箇所が4カ所となるのに対し、図13(a)では、中性線同士の交差箇所を3カ所に減らすことができる。
図10の構成を一部変更することも可能である。例えば、第1コイルエンド部47において、中性線部分巻線のうち同相でかつ隣り合うもの同士を周方向に分散するように延ばし、その先端部を中性線接続部65にて接続する構成とする。この場合、図14(a)に示すように、各相の中性線部分巻線のうちU相及びW相の中性線部分巻線は、隣り合うもの同士が周方向(図の左右方向)に分散するように延びており、その先端部が中性線接続部65にて接続されている。そのため、やはり例えば全3相について5ピッチ渡り線及び7ピッチ渡り線が軸方向に重ねて配置される構成(図12(a)参照)と比べて、第1コイルエンド部47における中性線同士の交差箇所を少なくすることができる。
つまり、全3相について5ピッチ渡り線及び7ピッチ渡り線が軸方向に重ねて配置される構成では、隣り合う同相(U相)の中性線部分巻線を図14(a)と同様に周方向に分散させたとしても、各相の中性線部分巻線の取り回しが、例えば図14(b)のようになる。この場合、図14(b)では、中性線同士の交差箇所が3カ所となるのに対し、図14(a)では、中性線同士の交差箇所を1カ所に減らすことができる。
図13(a)との対比で言えば、図14(a)では、第1コイルエンド部47における中性線同士の交差箇所をより一層少なくすることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
固定子コア20において、周方向に1相1極あたり2個の割合で複数のスロット21が配置されている。また、固定子巻線30としての各相巻線31U,31V,31Wは、それぞれ相ごとの並列巻線U1,U2,V1,V2,W1,W2よりなる。そして、かかる構成において、各相の渡り線構造として、3相のうち2相については5ピッチ渡り線61及び7ピッチ渡り線62を軸方向に重ねて配置するとともに、残りの1相については2本の5ピッチ渡り線63を周方向に互いに離隔するように配置した。すなわち1相のみについて、2本の5ピッチ渡り線63を周方向に分散配置した。そしてこれにより、各相の動力線部分巻線について、同相の動力線部分巻線が隣同士になるか、異相の中性線部分巻線が隣になるかのいずれかになるようにした。
上記構成によれば、各相の渡り線の配置によって、各相の動力線部分巻線について、異相の部分巻線(ただし中性線部分巻線を除く)が隣同士になることが抑制され、ひいては動力線部分巻線とその隣線との間に高い電位差が生じることが抑制される。その結果、固定子巻線30において高い絶縁性を実現することができる。
ここで、各相巻線31U,31V,31Wにおける各部分巻線では動力線部分巻線が最も高電圧となるため、特に動力線部分巻線では絶縁破壊が懸念されることになるが、上記構成により、巻線間の電圧差に起因する絶縁破壊の問題を解消できる。
相ごとに並列巻線U1,U2,V1,V2,W1,W2が並列接続されて各相巻線31U,31V,31Wが形成される構成において、中性線接続部65を2カ所有する構成とした。これにより、中性線同士を接続して中性点を形成する際の部分巻線やバスバーの取り回しが簡易となる。
またこの場合、上記のごとく3相のうち2相については5ピッチ渡り線61及び7ピッチ渡り線62が軸方向に重ねて配置されるとともに、残りの1相については2本の5ピッチ渡り線63が周方向に分散配置されるため、図13(a)に示すように、1相については一対の中性線部分巻線が異相の中性線部分巻線を周方向に挟んだ位置にそれぞれ配置されることとなる。これにより、例えば全3相について5ピッチ渡り線及び7ピッチ渡り線が軸方向に重ねて配置される構成(図12(a)参照)、すなわち2本の5ピッチ渡り線が分散配置される相を有しない構成と比べて、コイルエンド部における中性線同士の交差箇所を少なくすることができる。これにより、中性線構造の簡略化や、中性線交差部における絶縁不良抑制の効果を実現できる。
この場合、図14(a)に示すように、中性線部分巻線のうち同相でかつ隣り合うもの同士が周方向に分散するようにし、その先端部を中性線接続部65にて接続する構成とすれば、コイルエンド部における中性線同士の交差箇所をより一層少なくすることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。本実施形態では、固定子コア20において、スロット最外層における各相の渡り線構造について変更は無く、スロット最内層の中性線の接続構造に違いを有する。
図15は、固定子13を内周側から見た斜視図であり、図16は、中性線部分巻線の実態配線図である。図15及び図16では、異なる2相の中性線部分巻線を組み合わせてなる3組の巻線端部71,72,73が設けられるとともに、その3組の巻線端部71〜73が2本の中性線バスバー74,75により相互に電気的に接続されている。具体的には、異相の2本ずつの部分巻線として、(V1−W1)、(W2−U1)、(U2−V2)が組み合わされている。この場合、これら各組は各々異なる相の組み合わせとなっている。そして、(V1−W1)及び(W2−U1)が中性線バスバー74により接続され、(W2−U1)及び(U2−V2)が中性線バスバー75により接続されている。
これにより、中性線バスバー74,75は、各々異なる中性線部分巻線の組み合わせで、かつ両端に全ての相の中性線部分巻線が含まれるように各巻線端部71〜73に接続されている。換言すれば、各中性線バスバー74,75の両端に接続された部分巻線が全ての相を含むようにされている。この場合、中性線バスバー74の両端に接続された部分巻線は、V1とW1とW2とU1であるので、U相,V相,W相の全ての相を含んでいる。また、中性線バスバー75の両端に接続された部分巻線も、W2とU1とU2とV2であるので、U相,V相,W相の全ての相を含んでいる。
各相の中性線部分巻線が上記のように接続されているため、或る相から他の相へ電流が流れる場合において、各中性線バスバー74,75に過度な電流が流れることが抑制される。具体的には、V相巻線からW相巻線に電流が流れる場合には、一方のV1から中性線バスバー74を介することなく直接W1に電流が流れるとともに、他方のV2から中性線バスバー75を介してW2に電流が流れる。つまり、V相巻線からW相巻線に流れる電流は、巻線端部71により直接的に流れるとともに、中性線バスバー75を介して流れることとなる。よって、各中性線バスバー74,75には、1本の部分巻線を流れる電流値を大きく超える過度な電流が流れない。逆に、W相巻線からV相巻線に電流が流れる場合にも同様となる。
その他、W相巻線とU相巻線との間で流れる電流は、巻線端部72により直接的に流れるとともに、中性線バスバー74,75を介して流れることとなる。また、U相とV相との間で流れる電流は、巻線端部73により直接的に流れるとともに、中性線バスバー74を介して流れることとなる。そのため、W相巻線とU相巻線との間で電流が流れる場合や、U相巻線とV相の相巻線との間で電流が流れる場合にも同様に、各中性線バスバー74,75に過度な電流が流れることが抑制される。
上記図15及び図16では、異なる2相の中性線部分巻線を組み合わせて複数の巻線端部71〜73をそれぞれ構成したが、これを変更してもよい。例えば、図17(a)では、3つの巻線端部のうち、2つを異なる2相の中性線部分巻線の組み合わせとするとともに、残り1つを同相の中性線部分巻線の組み合わせとしている。そして、各巻線端部を中性線バスバー74,75により接続している。また、図17(b)では、中性線バスバー74,75ごとに、2つの中性点を形成する構成としている。
中性線バスバー74,75が、各々異なる中性線部分巻線の組み合わせでかつ両端に全ての相の中性線部分巻線が含まれるように中性線部分巻線(巻線端部71〜73)に接続されている構成とした。これにより、或る相から他の相へ電流が流れる場合において、電流が分散されることで電流密度の増加を抑制でき、各中性線バスバー74,75に過度な電流が流れることが抑制される。そのため、過電流による絶縁不良を抑制することができる。
また、複数の巻線端部71〜73を、それぞれ異なる2相の中性線部分巻線を組み合わせるものとした(図16参照)。これにより、異なる相間で電流が流れる場合に、一方の中性線バスバーを介して電流が流れる通電経路と、他方の中性線バスバーを介して電流が流れる通電経路とに加え、いずれの中性線バスバーも介さずに電流が直接流れる通電経路が形成される。この場合、中性線バスバー74,75に流れる電流を一層低減させることができる。
(他の実施形態)
上記実施形態を例えば次のように変更してもよい。
・上記実施形態では、各並列巻線U1,U2,V1,V2,W1,W2が固定子コア20を2周する構成において、始端から終端までの間の中央位置の1カ所、すなわち始端から1周の位置に、各相の渡り線を設ける構成としたが、この構成を変更してもよい。例えば、各並列巻線U1,U2,V1,V2,W1,W2の始端から終端までにおいて、中間位置である2カ所に各相の渡り線を設ける構成でもよい。ただし、各並列巻線の全長区間において、各相の並列巻線が固定子コア20のスロットA,Bで均等に配置される点は同じである。
・各相巻線を図18のように構成することも可能である。図18では、スロット最外層において、3相の相巻線31U,31V,31Wのうち1相(U相)の相巻線については、5ピッチ渡り線61と7ピッチ渡り線62とが軸方向に重ねて配置されるのに対し、残りの2相(V相及びW相)の相巻線については、2本の5ピッチ渡り線63が周方向に互いに離隔するように配置されている。
この場合、各相巻線における各2本の並列巻線が、コア周方向の所定位置Pを挟んで1本ずつ左右に分かれるため、U相、V相及びW相で各1本ずつの組み合わせで中性線部分巻線の巻線端部を容易に形成できる。
・回転電機は、車両に搭載される発電機、電動機、あるいはそれら両者の機能を発揮し得るものとして実用化できる。また、車両搭載以外の用途にて、上記構成の回転電機を用いることも可能である。
10…回転電機、13…固定子、20…固定子コア、21…スロット、30…固定子巻線、31U,31V,31W…相巻線、61,63…5ピッチ渡り線、62…7ピッチ渡り線、U1,U2,V1,V2,W1,W2…並列巻線、C1…動力線部分巻線、C2…中性線部分巻線。

Claims (5)

  1. 円環状をなし、周方向に1相1極あたり2個の割合で配置された複数のスロット(21)を有する固定子コア(20)と、
    前記スロットに巻装された3相の相巻線(31U,31V,31W)を有する固定子導線(30)と、
    を備える回転電機の固定子(13)において、
    前記各相巻線は、それぞれ相ごとの並列巻線(U1,U2,V1,V2,W1,W2)が並列接続されてなり、
    各相の前記並列巻線はそれぞれ、当該並列巻線を構成する複数の部分巻線のうち電源側に接続される動力線部分巻線(C1)と、中性点に接続される中性線部分巻線(C2)と、前記動力線部分巻線と前記中性線部分巻線との中間に位置し、周方向に5スロットピッチで渡る5ピッチ渡り線(61,63)及び7スロットピッチで渡る7ピッチ渡り線(62)の少なくとも片方と、を有し、
    前記3相のうち2相については前記5ピッチ渡り線及び前記7ピッチ渡り線が軸方向に重ねて配置されるとともに、残りの1相については2本の前記5ピッチ渡り線が周方向に互いに離隔するように配置され、前記動力線部分巻線は、同相の前記動力線部分巻線が隣同士になるか、異相の中性線部分巻線が隣になるかのいずれかになっている回転電機の固定子。
  2. 前記固定子コアの端面側のコイルエンド部(47)において、異相の3本の前記中性線部分巻線が接続される中性線接続部(65)を2カ所有する請求項1に記載の回転電機の固定子。
  3. 前記固定子コアの端面側のコイルエンド部(47)において、前記中性線部分巻線のうち同相でかつ隣り合うもの同士が周方向に分散するように延びており、その先端部が前記中性線接続部にて接続されている請求項2に記載の回転電機の固定子。
  4. 各相の前記並列巻線における前記中性線部分巻線について少なくとも2つの異相の前記中性線部分巻線を接続する2本の中性線バスバー(74,75)を備え、
    前記中性線バスバーは、各々異なる前記中性線部分巻線の組み合わせでかつ両端に全ての相の前記中性線部分巻線が含まれるように前記中性線部分巻線に接続されている請求項1に記載の回転電機の固定子。
  5. 各相の前記並列巻線における前記中性線部分巻線について異なる2相の前記中性線部分巻線を組み合わせてなる複数の巻線端部(71〜73)を備え、
    前記中性線バスバーは、前記巻線端部同士を接続するものであり、各々異なる前記中性線部分巻線の組み合わせでかつ両端に全ての相の前記中性線部分巻線が含まれるように前記巻線端部に接続されている請求項4に記載の回転電機の固定子。
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