JP2005119985A - 乳濁化剤分散液及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シャンプー、リンス、その他の液体洗浄剤に付加価値を与えることができる乳濁化剤分散液及び該乳濁化剤分散液の製造方法の提供。
【解決手段】 脂肪酸グリコールエステルと、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤を含む界面活性剤含有成分とを、脂肪酸グリコールエステルの融点以上の温度で混合した後、冷却媒と混合して冷却し、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤の添加量(固形分)が、脂肪酸グリコールエステルに対し質量比で0.1〜5倍量であり、かつノニオン性界面活性剤の添加量(固形分)が、脂肪酸グリコールエステルに対し質量比で0〜0.24倍量であると共に、前記冷却媒と混合して直接冷却する際の脂肪酸グリコールエステルの融点前後における冷却速度が1℃/min以上である乳濁化剤分散液の製造方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、シャンプー、リンス、その他の液体洗浄剤にマイルド感や高級感等の付加価値を与えることができる乳濁化剤分散液及び該乳濁化剤分散液の製造方法に関する。
従来より、シャンプー、ボディーソープ等の液体洗浄剤に乳濁化剤を添加して、マイルド感や高級感を現出する方法が行われている。例えば、特許文献1には、脂肪酸グリコールエステルをその融点以上で界面活性剤含有水溶液中で乳化した後、融点以下に冷却して結晶を析出させてから、強力な分散装置で微粒化する方法が開示されている。しかし、この方法においては、製造工程が多く製造時間がかかる。また、微粒化のために強力な分散装置が必要となるという問題がある。
また、脂肪酸グリコールエステルと界面活性剤とを融点以上で混合した後、冷却媒と混合して冷却し、パール分散液を得る方法が開示されている(特許文献2参照)。しかし、この特許文献2に記載の方法は、真珠様の光沢を呈する分散液を製造するのに適するものの、乳濁様の分散液を得ることができないという問題がある。
特開2003−55165号公報 特開2003−155214号公報
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、優れた遮蔽性を有し、均一で白色の乳濁外観を付与することができる乳濁化剤分散液、及び該乳濁化剤分散液を低コストで、効率的に、かつ、小規模な設備で容易に製造可能な乳濁化剤分散液の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、以下の知見を得た。即ち、脂肪酸グリコールエステルと、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤を含む界面活性剤含有成分とを、前記脂肪酸グリコールエステルの融点以上の温度で混合した後、冷却媒と混合して直接冷却する乳濁化剤分散液の製造方法において、前記脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤含有成分の混合液における前記界面活性剤の添加量(固形分)を適正化し、前記脂肪酸グリコールエステルの融点前後における冷却速度を所定の範囲とすることが、優れた遮蔽性を有し、均一で白色の乳濁外観を付与することができる乳濁化剤分散液を低コストで、効率的に、かつ、小規模な設備であっても容易に製造するのに極めて有効であるという知見である。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 脂肪酸グリコールエステルと、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤を含む界面活性剤含有成分とを、前記脂肪酸グリコールエステルの融点以上の温度で混合した後、冷却媒と混合して直接冷却する乳濁化剤分散液の製造方法であって、
前記脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤含有成分の混合液における前記アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤の添加量(固形分)が、前記脂肪酸グリコールエステルに対し質量比で0.1〜5倍量であり、かつ前記ノニオン性界面活性剤の添加量(固形分)が、前記脂肪酸グリコールエステルに対し質量比で0〜0.24倍量であると共に、前記冷却媒と混合して直接冷却する際の前記脂肪酸グリコールエステルの融点前後における冷却速度が1℃/min以上であることを特徴とする乳濁化剤分散液の製造方法である。
<2> 脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤含有成分の混合液における脂肪酸グリコールエステルの含有量が、10〜60質量%である前記<1>に記載の乳濁化剤分散液の製造方法である。
<3> 冷却媒の温度が、5〜45℃である前記<1>から<2>のいずれかに記載の乳濁化剤分散液の製造方法である。
<4> 脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤含有成分の混合液に対する冷却媒の添加量が、質量比で0.5〜35倍量である前記<1>から<3>のいずれかに記載の乳濁化剤分散液の製造方法である。
<5> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の乳濁化剤分散液の製造方法により製造されたことを特徴とする乳濁化剤分散液である。
<6> 結晶粒度分布におけるピークの最大頻度粒径が0.1〜1μmの乳濁化剤結晶を含む前記<5>に記載の乳濁化剤分散液である。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、優れた遮蔽性を有し、均一で白色の乳濁外観を付与することができる乳濁化剤分散液、及び該乳濁化剤分散液を低コストで、効率的に、かつ、小規模な設備で容易に製造可能な乳濁化剤分散液の製造方法を提供することができる。
(乳濁化剤分散液)
本発明の乳濁化剤分散液は、脂肪酸グリコールエステルと、界面活性剤含有成分とを含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
−脂肪酸グリコールエステル−
前記脂肪酸グリコールエステルとしては、例えば、ジステアリン酸エチレングリコール、ステアリン酸及びパルミチン酸の混合物とエチレングリコールとのジエステル、モノステアリン酸エチレングリコール、等が挙げられる。これらの中でも、分散後の光沢及び分散性の点で、ジステアリン酸エチレングリコール、ステアリン酸及びパルミチン酸の混合物とエチレングリコールとのジエステル、等が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記乳濁化剤分散液における、前記脂肪酸グリコールエステルの含有量としては、0.75〜30質量%が好ましく、3〜25質量%がより好ましい。
前記含有量が、0.75質量%未満であると、乳濁化剤分散液が希薄過ぎ、製品における組成バランスが崩れることがあり、30質量%を超えると、分散性が悪いことがある。
−界面活性剤含有成分−
前記界面活性剤含有成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤から選択される少なくとも1種が好適である。
前記アニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、高級脂肪酸塩等が挙げられる。これらの対イオンとしては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記両性界面活性剤としては、例えば、アルキルアミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、アルキルジメチルカルボキシメチルアンモニウムベタイン、アルキルカルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、アルキルアミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの界面活性剤の中でも、冷却時の分散性の点で、アルキルアミドプロピルベタイン等が好ましい。
前記ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラウリン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記乳濁化剤分散液における、前記界面活性剤含有成分の含有量としては、2〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。
前記含有量が、2質量%未満であると、脂肪酸グリコールと界面活性剤含有成分とを混合する段階で溶解が不十分となることがあり、40質量%を超えると、必要以上の界面活性剤を配合することによってコストアップとなったり、また、脂肪酸グリコールを所定量添加することが困難になることがある。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶媒、防腐剤、殺菌剤、無機塩キレート剤、粘度調整剤、pH調整剤、性能向上剤、などが挙げられる。
前記溶媒としては、例えば、精製水、PG、グリセリン、エタノール、などが挙げられる。前記粘度調整剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールブチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、エタノール、塩化ナトリウム、等が挙げられる。なお、性能向上剤としてシリコン等を配合させてもよい。
(乳濁化剤分散液の製造方法)
本発明の乳濁化剤分散液の製造方法は、脂肪酸グリコールエステルと、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選択される少なくとも1種を含む界面活性剤含有成分とを、前記脂肪酸グリコールエステルの融点以上の温度で混合した後、冷却媒と混合して直接冷却する。
−混合−
前記脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤含有成分の混合液における、前記脂肪酸グリコールエステルの含有量としては、10〜60質量%が好ましく、20〜50質量%がより好ましい。
前記含有量が、60質量%を超えると、直接冷却(本発明において、「混合液及び冷却媒の配合」を指す。)の操作において、分散性が悪く、粘度が上がり、ハンドリング性が悪くなることがある一方、10質量%未満であると、希薄過ぎ、製品に配合する際に多量に加える必要があるため、製品としての組成バランスを崩すことがある。
前記界面活性剤含有成分としては、上述したように、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
前記脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤含有成分の混合液における前記アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤の少なくとも1種の界面活性剤の添加量(固形分)は、前記脂肪酸グリコールエステルに対し質量比で0.1〜5倍量であり、0.2〜4倍量がより好ましい。
前記質量比が0.1倍量未満であると、脂肪酸グリコールエステルと界面活性剤含有成分との混合が不十分となることがあり、5倍量を超えると、組成バランスにより脂肪酸グリコールが所定量配合できなくなることがある。
前記脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤含有成分の混合液における前記ノニオン性界面活性剤の添加量(固形分)は、前記脂肪酸グリコールエステルに対して質量比で0〜0.24倍量であり、0〜0.20倍量がより好ましい。
前記質量比が0.24倍量を超えると、乳濁化剤分散液に光沢(パール様)が発現してしまうことがある。
前記脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤含有成分の混合液を、該脂肪酸グリコールエステルの融点以上の温度で混合・溶解する際には、例えば、後述するジャケットやコイル等を備えた公知のベッセル等で攪拌して混合・溶解させ、適宜温度を保持するのが好ましい。
−冷却−
前記本発明の乳濁化剤分散液の製造方法においては、前述のように、脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤含有成分を、該脂肪酸グリコールエステルの融点以上の温度で混合し混合液を得た後、該混合液及び冷却媒を配合することにより、冷却する。これにより、融点以上の温度で一旦溶解した脂肪酸グリコールエステルが、瞬時に冷却され晶析により結晶化するため、短時間で効率的に、小規模な設備で、低コストで、容易に、前記本発明の乳濁化剤分散液を得ることができる。
前記冷却媒と混合して直接冷却する際の前記脂肪酸グリコールエステルの融点前後における冷却速度が1℃/min以上であり、10〜1500℃/minがより好ましい。
前記冷却速度が1℃/min未満であると、結晶粒径が大きくなり、冷却後の乳濁化剤分散液に光沢が発現してしまうことがある。
前記冷却の際、配合させる冷却媒の量としては、前記脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤含有成分の混合液に対し、質量比で0.5〜35倍量が好ましい。
前記冷却媒の量が、0.5倍量未満であると、冷却が不充分となり、晶析する際の結晶化が不良となり乳濁が不充分となることがあり、35倍量を超えると、晶析した後の乳濁化剤の濃度が低く製品化した際の遮蔽性が劣ることがある。
前記冷却媒の温度としては、5〜45℃が好ましく、7〜40℃がより好ましい。前記温度が5℃未満であると、温度調整の際に冷凍機等の冷却設備が必要となることがあり、45℃を超えると、晶析後の分散液の温度が上がり、脂肪酸グリコールエステルの融点近く、あるいは、融点を超えてしまうことがあるため、結晶化が良好に進行せず得られる乳濁化剤の乳濁性が劣ることがある。
前記冷却媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、目的の製品である、シャンプー、リンス、又はボディーソープ等において一般的に用いられている液体原料が総て好適に挙げられる。これらの冷却媒は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記混合液及び冷却媒を配合し、冷却により結晶を晶析させる際、用いる混合装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、混合力を備えた攪拌器を有するベッセル、該攪拌器を内部に有するラインミキサー等が挙げられる。前記混合力を備えた攪拌器としては、例えば、パドル羽根、ディスパー羽根、ディスプロ羽根、ホモミキサー、等が挙げられる。
前記ベッセルを使用する場合は、例えば、予め、冷却媒をベッセルに計量し、攪拌器を起動させておいた上で、前記脂肪酸グリコールエステルの融点以上に保たれた、脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤含有成分を含む混合液を添加し、直接混合分散・冷却して晶析を行うか、或いは、前記混合液をベッセルに計量し、攪拌器を起動させておいた上で、冷却媒を添加し、直接混合分散・冷却して晶析を行ってもよい。
前記ラインミキサーを使用する場合は、脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤含有成分を含む混合液と、冷却媒とを、定量性ポンプにより、予め、攪拌器を起動させておいたラインミキサーに移送し、その内部で連続的に混合分散及び冷却して晶析を行うのが好ましい。この方式の場合、1passで混合してもよく、また冷却媒を循環させたループに、脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤含有成分を含む混合液を、連続的に添加し晶析を行ってもよい。
前記冷却・晶析に際し、攪拌器にて攪拌を行う場合、分散状態を良好にする点で、攪拌器の先端周速としては、2m/sec以上が好ましく、3m/sec以上がより好ましい。前記先端周速が、2m/sec未満であると、冷却混合する際に分散が不充分となることがあり、脂肪酸グリコールエステルが微細な結晶とならずに凝固してダマを発生させ、乳濁及び遮蔽性が劣ることがある。
以上説明した本発明の乳濁化剤分散液の製造方法によれば、優れた乳濁性と遮蔽性を有し、低粘度でハンドリング性の良い前記本発明の乳濁化剤分散液を、低コストで、効率的に、かつ、小規模な設備であっても容易に製造可能である。
(乳濁化剤分散液)
本発明の乳濁化剤分散液は、本発明の乳濁化剤分散液の製造方法により製造され、結晶粒度分布におけるピークの最大頻度粒径が0.1〜1μの乳濁化剤結晶を含む。
前記最大頻度粒径が、0.1〜1μmの数値範囲外であると、結晶による光の乱反射が好適に起こらず、遮蔽性に優れた乳濁感が得られない。
ここで、前記最大頻度粒径は、例えば、得られた乳濁化剤分散液について、レーザー回折式粒度分布測定器(LA−920、堀場製作所製)を用い、水に対する相対屈折率を1.02として結晶の粒度分布を測定し、ピークにおける粒径(最大頻度粒径)を求めることができる。
本発明の乳濁化剤分散液は、優れた遮蔽性を有し、均一で白色の乳濁外観を付与することができ、シャンプー、リンス、その他の液体洗浄剤に添加してマイルド感や高級感を現出することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
−乳濁化剤分散液の調製−
乳濁化剤としてのエチレングリコールジステアリン酸25質量部、アニオン界面活性剤としてのPOE(3)アルキルエーテル硫酸Na(固形分:70質量%)14.3質量部、pH調整剤としてのクエン酸0.15質量部、粘度調整剤としての塩化ナトリウム2質量部、及び精製水10質量部を、75℃にて混合溶解し、混合液を作製した。
その後、予め混合液全体に対し48.55質量%の精製水(冷却媒:25℃)をラインホモミキサーを通して循環させている中に該ラインホモミキサーを通して添加し、周速8.5m/secで分散混合し、冷却(直接冷却)した。その際、冷却速度は21℃/sec(1260℃/min)であり、分散液は瞬間的に冷却された。
得られた乳濁化剤分散液について、以下のようにして、遮蔽性、乳濁感、及び粒度分布を評価した。結果を表1に示す。
<遮蔽性の評価>
得られた乳濁化剤分散液を、脂肪酸グリコールエステル濃度が1.5質量%となるように製品(シャンプー)に配合し、約2mlを黒色のタイルに落して、遮蔽性を目視により観察し、下記評価基準により評価した。
〔評価基準〕
○・・・下の黒色が透けて見えない。
△・・・下の黒色がわずかに透けて見える。
×・・・下の黒色が透けて見える。
<乳濁感の評価>
得られた乳濁化剤分散液を、脂肪酸グリコールエステル濃度が1.5質量%となるように製品(シャンプー)に配合し、約2mlを黒色のタイルに落して、乳濁感を目視により観察し、下記評価基準により評価した。
〔評価基準〕
○・・・光沢が無く均一に白濁している。
△・・・均一に白濁しているがやや光沢を有する。
×・・・明らかに光沢を有している。
<粒度分布の測定>
得られた乳濁化剤分散液について、レーザー回折式粒度分布測定器(LA−920、堀場製作所製)を用い、水に対する相対屈折率を1.02として結晶の粒度分布を測定し、ピークにおける粒径(最大頻度粒径)を求めた。
(実施例2)
−乳濁化剤分散液の調製−
実施例1において、周速2m/secでディスプロ羽根を使用して分散混合し、冷却速度50℃/minで冷却した以外は、実施例1と同様にして、乳濁化剤分散液を調製した。
得られた乳濁化剤分散液について、実施例1と同様に遮蔽性、乳濁感、及び粒度分布を評価した。結果を表1に示す。
(実施例3)
−乳濁化剤分散液の調製−
実施例2において、ノニオン界面活性剤としてのPOE(2)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミドを3質量部(EGDS(脂肪酸グリコールエステル)に対し0.12倍量)配合した以外は、実施例2と同様にして乳濁化剤分散液を調製した。
得られた乳濁化剤分散液について、実施例1と同様に遮蔽性、乳濁感、及び粒度分布を評価した。結果を表1に示す。
(実施例4)
−乳濁化剤分散液の調製−
乳濁化剤としてのエチレングリコールジステアリン酸20質量部、アニオン界面活性剤としてのPOE(3)アルキルエーテル硫酸Na(固形分:27質量%)9.3質量部、ノニオン界面活性剤としてのヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド2.5質量部及びPOE(5)ラウリルエーテル2質量部、pH調整剤としてのクエン酸0.15質量部、及び精製水16.05質量部を、75℃にて混合溶解し、混合液を作製した。
その後、予め混合液全体に対し10質量%のエタノール及び48.55質量%の精製水(冷却媒:25℃)をラインホモミキサーを通して循環させている中に該ラインホモミキサーを通して添加し、周速2m/secで分散混合し、冷却(直接冷却)した。その際、冷却速度は50℃/minであり、分散液は瞬間的に冷却された。
得られた乳濁化剤分散液について、以下のようにして、遮蔽性、乳濁感、及び粒度分布を評価した。結果を表1に示す。
(実施例5)
−乳濁化剤分散液の調製−
実施例2において、両性界面活性剤としてのラウリン三アミドプロピルベタイン(固形分:30質量%)28質量部(EGDS(脂肪酸グリコールエステル)に対し0.42倍量)配合し、実施例2と同様に混合液を作製した後、全体に対して49.85質量%の精製水を添加し、周速2m/secでディスプロ羽根を使用して分散混合し、冷却速度50℃/minで冷却した。
得られた乳濁化剤分散液について、実施例1と同様に遮蔽性、乳濁感、及び粒度分布を評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
−乳濁化剤分散液の調製−
乳濁化剤としてのエチレングリコールジステアリン酸20質量部、アニオン界面活性剤としてのPOE(3)アルキルエーテル硫酸Na(固形分:27質量%)16質量部、ノニオン界面活性剤としてのヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド5質量部及びPOE(30)ラウリルエーテル2質量部、pH調整剤としてのクエン酸0.15質量部、及び精製水6.85質量部を、75℃にて混合溶解し、混合液を作製した。
その後、混合液全体に対して50質量%の精製水(冷却媒:25℃)に添加し、周速2m/secでディスプロ羽根を使用して分散混合し、冷却速度50℃/minで冷却した。
得られた乳濁化剤分散液について、実施例1と同様に遮蔽性、乳濁感、及び粒度分布を評価した。結果を表2に示す。
(比較例2)
−乳濁化剤分散液の調製−
乳濁化剤としてのエチレングリコールジステアリン酸20質量部、アニオン界面活性剤としてのPOE(3)アルキルエーテル硫酸Na(固形分:27質量%)9.3質量部、ノニオン界面活性剤としてのヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド2.5質量部及びPOE(5)ラウリルエーテル2質量部、pH調整剤としてのクエン酸0.15質量部、及び精製水66.05質量部を、75℃で混合溶解して、混合液を作製した。
その後、周速2m/secでディスプロ羽根を使用して混合しながら、冷却(間接冷却)した。その際の冷却速度は、0.77℃/minであった。
得られた乳濁化剤分散液について、実施例1と同様に遮蔽性、乳濁感、及び粒度分布を評価した。結果を表2に示す。
この比較例2の乳濁化剤分散液は、遮蔽性は、良好であったものの真珠様の光沢があった。
(実施例6)
−乳濁化剤分散液の調製−
乳濁化剤としてのエチレングリコールジステアリン酸4質量部、アニオン界面活性剤としてのパルミチン酸カリウム1質量部、ミリスチン酸カリウム9質量部、ラウリン酸カリウム6質量部、及びリンゴ酸アミド1.6質量部、ノニオン界面活性剤としてのPOE(11)ステアリルエーテル0.95質量部、粘度調整剤としてのHPMC0.4質量部、グリセリン5質量部、PG10質量部、及び精製水22.8質量部を、75℃にて混合溶解し、混合液を作製した。
その後、混合液全体に対して39.25質量%の精製水(冷却媒:25℃)を添加し、周速4.7m/secでパドル羽根を使用して分散混合し、冷却速度1.2℃/minで冷却した。
得られた乳濁化剤分散液について、実施例1と同様に遮蔽性、乳濁感、及び粒度分布を評価した。結果を表3に示す。
(比較例3)
−乳濁化剤分散液の調製−
実施例6において、冷却速度を0.31℃/minとした以外は、実施例6と同様にして乳濁化剤分散液を調製した。
得られた乳濁化剤分散液について、実施例1と同様に遮蔽性、乳濁感、及び粒度分布を評価した。結果を表3に示す。
この比較例3の乳濁化剤分散液は、遮蔽性は、良好であったものの光沢が発現してしまった。
Figure 2005119985
Figure 2005119985
Figure 2005119985
本発明の乳濁化剤分散液は、シャンプー、リンス、その他の液体洗浄剤にマイルド感や高級感を現出する付加価値を与えることができる。また、本発明の乳濁化剤分散液の製造方法は、本発明の乳濁化剤を低コストで、効率的に、かつ、小規模な設備で容易に製造可能である。

Claims (6)

  1. 脂肪酸グリコールエステルと、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤を含む界面活性剤含有成分とを、前記脂肪酸グリコールエステルの融点以上の温度で混合した後、冷却媒と混合して直接冷却する乳濁化剤分散液の製造方法であって、
    前記脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤含有成分の混合液における前記アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤の添加量(固形分)が、前記脂肪酸グリコールエステルに対し質量比で0.1〜5倍量であり、かつ前記ノニオン性界面活性剤の添加量(固形分)が、前記脂肪酸グリコールエステルに対し質量比で0〜0.24倍量であると共に、前記冷却媒と混合して直接冷却する際の前記脂肪酸グリコールエステルの融点前後における冷却速度が1℃/min以上であることを特徴とする乳濁化剤分散液の製造方法。
  2. 脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤含有成分の混合液における脂肪酸グリコールエステルの含有量が、10〜60質量%である請求項1に記載の乳濁化剤分散液の製造方法。
  3. 冷却媒の温度が、5〜45℃である請求項1から2のいずれかに記載の乳濁化剤分散液の製造方法。
  4. 脂肪酸グリコールエステル及び界面活性剤含有成分の混合液に対する冷却媒の添加量が、質量比で0.5〜35倍量である請求項1から3のいずれかに記載の乳濁化剤分散液の製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の乳濁化剤分散液の製造方法により製造されたことを特徴とする乳濁化剤分散液。
  6. 結晶粒度分布におけるピークの最大頻度粒径が0.1〜1μmの乳濁化剤結晶を含む請求項5に記載の乳濁化剤分散液。
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