JP2005118877A - 摩擦撹拌溶接方法および該摩擦撹拌溶接方法を用いた接続構造 - Google Patents

摩擦撹拌溶接方法および該摩擦撹拌溶接方法を用いた接続構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属箔の集束体を、より安定して電気的、機械的に接続すること。
【解決手段】 金属箔12a,12bを束ねた集束体28に回転するプローブ21を圧入することにより加熱、撹拌して、該集束体28に集束されている各金属箔12a,12b同士を電気的、機械的に接続する摩擦撹拌溶接方法であって、前記集束体28の厚みとほぼ等しいか或いは大きな厚みを有する溶接基材30を、前記集束体の集束側面の少なくとも一部に隣接するように配置し、該溶接部材30と前記集束体28の境界の少なくとも一部を、前記プローブにより撹拌して溶接部14を形成する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、金属箔や金属線の集束体を、摩擦撹拌溶接にて電気的、機械的に接続する摩擦撹拌溶接方法および該摩擦撹拌溶接方法を用いた接続構造に関する。
従来、金属箔や金属線の集束体を電気的、機械的に接続する方法としては、例えば、多数の金属箔を積層して超音波溶接やコールドウェルド、ステッチ等が用いられている。
しかしながら、これら超音波溶接やコールドウェルド、ステッチ等による電気的、機械的な接続は、機械的な強度や、電気的な接続の信頼性に劣り、不十分であるため、近年においては、図21に示すように、回転するスターロッド20の先端に設けられたプローブ21を金属箔の積層体に圧入した状態で移動することにより溶接を行う摩擦撹拌溶接が検討されてきている。(例えば、特許文献1)
特願2003−75727号
これら摩擦撹拌溶接にて、金属箔又は金属線の集束体を溶接するには、この集束体を強固に固定した状態でプローブを圧入することが必要であるが、プローブの圧入量が多いと集束体の一部が座屈し、破断してしまう場合がある。また、これら摩擦撹拌溶接にて、例えば、積層コンデンサである電解コンデンサ等の化成処理による酸化皮膜をその表面に有する金属箔の積層体を一体化した場合には、従来の超音波溶接やコールドウェルド、ステッチ等による一体化に比較して良好な電気的、機械的な接続状態を得ることができるものの、化成処理による皮膜(酸化皮膜)、特に電解コンデンサにおける化成処理としてバリア型陽極酸化処理による陽極酸化皮膜においては、硬くかつ融点が非常に高く、また電解コンデンサにおける耐電圧に作用するため厚く形成されているため、摩擦撹拌溶接における溶融・撹拌において化成処理による酸化皮膜は溶融することなくチップ状に分断されて、これらチップ状とされた酸化皮膜が、図21(c)に示すように、溶接箇所の一部、特には、撹拌力が比較的弱い溶接部の下方側に集結し易く、これら酸化皮膜の集結部が溶接の欠陥部となる場合があり、これらの欠陥は、積層される金属箔の枚数が多くなることで集結される酸化皮膜の量が増加することにより、また金属箔にエッチング処理が施されることで表面積が拡大し、該エッチング処理層上に形成される酸化皮膜の量も増加することにより、欠陥部が拡大する傾向にあり、これら積層される金属箔の枚数が多い場合や、エッチング処理層を有する場合には、安定した電気的、機械的な接続状態を得ることが難しいという問題があった。
また、前記化成処理等による酸化皮膜は、前述のとおり硬くかつ融点が非常に高いため、摩擦撹拌溶接のプローブ先端が、該酸化皮膜のチップ状への分断を繰返すことによって摩耗し易く、これら摩耗によるプローブの交換頻度が増えることで、これら交換に伴って、工程が複雑化するとともに、製造コストも上昇してしまうという問題もあった。
また、上記のように表面に皮膜を有するものとしては、他には非金属性の物質、例えば電気絶縁性のエナメル絶縁皮膜などがあり、金属箔や金属線に上記のような皮膜が形成されている場合にも、前述のようにこのエナメル絶縁皮膜が欠陥部を生じさせる場合がある。また、金属箔や金属線に形成された皮膜の耐熱性が低い場合は、摩擦撹拌溶接のプローブの回転により、該皮膜が加熱されて蒸発し、該蒸発分により溶接部が空洞となり欠陥部となる場合がある。
また、複数の材質からなる金属箔又は金属線の集束体を溶接する際には、例えば、鉄系材料からなる箔とアルミニウム系材料からなる箔を積層した集束体には、摩擦撹拌溶接のプローブを該集束体に圧入すると、塑性変形が生じやすいアルミニウムが流動して撹拌され、鉄系材料かなる箔は流動されにくく、従って撹拌されず良好な電気的、機械的接続が得にくい。この様に異種の材料からなる金属箔又は金属線の集束体の良好な電気的、機械的な接続には満足されていない。
よって、本発明は上記した問題点に着目して成されたもので、表面に皮膜を有する金属箔又は金属線の集束体であっても、また異種の材料からなる集束体であっても、これらの金属箔や金属線の積層体などの集束体を摩擦撹拌溶接にて、より安定して電気的、機械的に接続することのできる摩擦撹拌溶接方法および該摩擦撹拌溶接方法を用いた接続構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の摩擦撹拌溶接方法は、
金属箔または金属線を束ねた集束体に回転するプローブを圧入することにより加熱、撹拌して、該集束体に集束されている各金属箔または各金属線同士を電気的、機械的に接続する摩擦撹拌溶接方法であって、
前記集束体の厚みとほぼ等しいか或いは大きな厚みを有する溶接基材を、前記集束体の集束側面の少なくとも一部に隣接するように配置し、該溶接部材と前記集束体の境界の少なくとも一部を、前記プローブにより撹拌して溶接部を形成することを特徴としている。
この特徴によれば、集束体に集束されている各金属箔または金属線が、溶接基材とともに摩擦撹拌溶接により溶接されることで、溶接基材が攪拌されて集束体内に良好に供給され、結果として、前記集束体へのプローブの圧入量を減らして、各金属箔又は金属線どうし並びに各金属箔又は金属線とこれら溶接基材とが該金属箔又は金属線が溶接部近傍にて過度の変形や破壊などにより損傷することなく電気的、機械的に接続されるようになり、また、金属箔又は金属線が皮膜を有する場合であっても、溶接基材が撹拌されて集束体内に良好に供給され、皮膜の量が相対的に少なくなり、特には、電解コンデンサ等のように耐電圧特性を向上させるために、これら硬くかつ融点の高い酸化皮膜が化成処理によって厚く形成されている場合には、これらプローブの回転によっても溶融することなくチップ状に分断された状態で残存しやすい酸化皮膜等による欠陥部の発生等の悪影響を大幅に低減することができ、よって、より安定した電気的、機械的な接続を得ることができる。また、硬い酸化皮膜を有する金属箔又は金属線であっても、また金属箔又は金属線自体が硬質の場合であっても、プローブの圧入量が少なくて済むため、プローブ先端の摩耗を低減でき、よって、摩耗によるプローブの交換に伴って、工程が複雑化するとともに、製造コストが上昇してしまうことも抑制することもできる。
本発明の請求項2に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項1に記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記プローブを、前記溶接基材と前記集束体との境界または該境界の近傍位置に、該境界面に沿うように圧入したことを特徴としている。
この特徴によれば、円柱状のプローブはその回転により、回転方向への撹拌力が効率よく伝わるため、プローブを前記溶接基材と集束体との境界又は該境界の近傍位置に、該境界面に沿うように圧入することで、プローブを介して前記溶接基材と集束体とが隣接した位置となるため、円柱状のプローブの回転により撹拌されて溶融された酸化皮膜を有しない十分な量の溶接基材が集束体内に良好に供給されるため、欠陥部の発生などの悪影響を大幅に低減することができるとともに強固な接続となり、より安定した電気的、機械的な接続を得ることができる。
本発明の請求項3に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項1または2に記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記溶接基材が、少なくとも前記金属箔または金属線から成るほぼ均質のブロック体を含むことを特徴としている。
この特徴によれば、溶接基材をブロック体とすることで、ブロック体は集束体の全方向に均質であって熱伝導性が良好であるために、摩擦撹拌溶接においてプローブとの摩擦によって生じた摩擦熱が溶接部の下方側まで良好に伝熱されるようになるため、伝熱不足による溶接品質のばらつきを抑止できるとともに、溶接部に隣接して均質な未溶接のブロック体が残存することで、これら未溶接のブロック体を介して良好な伝熱性や電気伝導性を得ることができる。
本発明の請求項4に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項1〜3のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記溶接基材が、少なくとも表面に化成処理による酸化皮膜を有しない前記金属箔または金属線から成る集束体を含むことを特徴としている。
この特徴によれば、集束される金属箔や金属線の数を調節することで、集束体の高さに合致した溶接基材を簡便に得ることができる。
本発明の請求項5に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項請求項1〜4のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記溶接基材が、前記集束体の外周面に形成された切欠部、或いは前記集束体に集束された各金属箔のほぼ全てを貫通するように積層方向に穿設された孔部の内側面に隣接するように配置されていることを特徴としている。
この特徴によれば、切欠部、或いは孔部の内側面に溶接基材が隣接することで、プローブの圧入時においても、溶接基材と集束体との固定性・密着性がよく、これら溶接基材と集束体との位置ズレを防止できるようになるため、摩擦撹拌溶接の施工性を高めることができるとともに、前記溶接基材に金属箔の切欠部を合わせて金属箔を順次積層したり、金属線を配列することで、金属箔や金属線の積層ズレや配列ズレも低減できるばかりか、例え、金属箔に積層ズレや金属線に配列ズレが生じても、溶接基材の対向する面のどちらかには、金属箔または金属線がほぼ当接するようにできるので、より確実な溶接を実施でき、よって積層工程や配列工程における金属箔の積層ズレや金属線の配列ズレも許容でき、これら積層ズレは配列ズレによる不良を低減できる。
本発明の請求項6に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項5に記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記プローブの形状を、前記切欠部又は孔部の内側面に隣接するように配置された溶接基材と前記集束体との境界のうち、対向する境界の少なくとも一部を、該プローブの回転により同時に溶接可能な形状としたことを特徴としている。
この特徴によれば、プローブの圧入にて対向する境界を同時に溶接できるようになるため、溶接に要する時間を短縮でき、溶接方法を簡略化できるばかりか、対向する複数面が溶接されることにより、接続強度を向上でき、よって得られる製品の小形化を達成できるとともに、溶接部における電気的抵抗の低減も可能となる。
本発明の請求項7に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項1〜6のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記集束体が、前記溶接基材に設けられた切欠部の内側面に隣接して配置されていることを特徴としている。
この特徴によれば、プローブの圧入時においても、溶接基材と集束体との固定性・密着性がよく、これら溶接基材と集束体との位置ズレを防止できるようになるため、摩擦撹拌溶接の施工性を高めることができるとともに、前記溶接基材の切欠部に合わせて金属箔を順次積層或いは金属線を順次配列することで、金属箔の積層ズレや金属線の配列ズレも低減できるばかりか、例え、金属箔に積層ズレやや金属線に配列ズレが生じても、溶接基材に設けられた切欠部の対向する面のどちらかには、金属箔または金属線がほぼ当接するようにできるので、より確実な溶接を実施でき、よって積層工程や配列工程における金属箔の積層ズレや金属線の配列ズレも許容でき、これら積層ズレや配列ズレによる不良を低減できる。更には、前記集束体の外周面に形成された切欠部を併用することで、より一層、溶接基材と集束体との固定性・密着性を向上できる。
本発明の請求項8に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項1〜7のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記プローブにより溶接される溶接部が、溶接基材側に多く偏在するように前記プローブを圧入することを特徴としている。
この特徴によれば、集束体へのプローブの圧入面積が少なくなるため、プローブの摩耗が低減でき、溶接時に集束体にかかる機械的ストレスも低減でき、これら機械的なストレスによる溶接不良の発生も低減できる。さらには、表面に皮膜を有する場合であっても、溶接部内における皮膜の絶対量をより低減でき、欠陥の生成をより低減できる。
本発明の請求項9に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項1〜8のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記集束体における金属箔の積層方向とほぼ同一方向に前記プローブを圧入することを特徴としている。
この特徴によれば、例えば前記集束体に積層される金属箔の数が少ないときには、プローブを圧入することのみで、集束体(積層体)と溶接基材側とを溶接にて一体化できる。
本発明の請求項10に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項1〜8のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記集束体における金属箔の積層方向とほぼ直角方向に前記プローブを圧入することを特徴としている。
この特徴によれば、溶接範囲が広く安定した溶接部を形成できるプローブの根元付近にて摩擦撹拌溶接を実施できるようになるとともに、このプローブの根元付近での溶接を、集束体に積層された各金属箔にほぼ同様に実施でき、かつプローブの圧入位置が、集束体の各金属箔でほぼ同様の相対位置にて摩擦撹拌溶接が実施されるようにでき、溶接されるプローブの位置の違いによる溶接品位(溶接状態)の違いにより、集束体に積層された各金属箔の溶接品位(溶接状態)にばらつきを生じることを回避して、集束体に積層された各金属箔の溶接品位(溶接状態)をほぼ均等にできるばかりか、プローブの圧入長さおよびプローブ径を剛性を維持する最小限に留めて溶接面積を小形化することができ、且つ、集束体の厚みが変更してもプローブ長さを変更する必要がなく工程も簡素化できる。
本発明の請求項11に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項1〜10のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記溶接基材を、前記集束体に集束された金属箔または金属線と同等の融点、又はより低い融点の金属としたことを特徴としている。
この特徴によれば、溶接基材を溶融させる温度が集束体の金属箔又は金属線よりも低くなるため、プローブの圧入時に集束体への機械的ストレスを低減して、かつ溶接基材側より撹拌されて集束体内に溶接基材が良好に供給され、安定した電気的、機械的接続を達成できる。なお、アルミニウムなどの金属材料として融点が低い場合は、溶接基材としてアルミニウムを用いることもでき、また異種の材料からなる集束体では、異種の金属のうちで融点が低い金属と同等又はより低い金属を用いると好ましい。
本発明の請求項12に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項1〜11のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記溶接基材を、前記集束体に集束された金属箔または金属線と同等の塑性変形能、又はより塑性変形し易い金属としたことを特徴としている。
この特徴によれば、溶接基材として集束体の金属箔又は金属線よりも塑性変形しやすい金属を用いることで、プローブの圧入時に集束体への機械的ストレスを低減して、かつ溶接基材側より撹拌されて集束体内に溶接基材が良好に供給され、安定した電気的、機械的接続を達成できる。なお、アルミニウムなどの塑性変形しやすい金属材料を用いた場合は、溶接基材としてアルミニウムを用いることもでき、また異種の材料からなる集束体では、異種の金属のうちで塑性変形しやすい金属と同等又はより低い金属を用いると好ましい。
本発明の請求項13に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項1〜12のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記溶接基材と同種の金属から成り、前記金属箔の厚みまたは前記金属線の径よりも大きな厚み或いは径を有する補強基材を前記集束体に当接配置し、該補強基材の一部を集束体とともに摩擦攪拌溶接にて溶接することを特徴としている。
この特徴によれば、補強基材を個別に溶接する必要がなく、工程を簡素化することができるばかりか、摩擦撹拌溶接時に集束体の表面を保護し、金属箔又は金属線の損傷等を防ぐことができる。また、これら補強基材からも酸化皮膜を有しない金属が供給され、欠陥の生成をより低減できるようになるばかりか、プローブの摩耗も低減できる。
本発明の請求項14に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項13に記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記溶接基材と前記補強基材とが一体とされていることを特徴としている。
この特徴によれば、溶接基材と補強基材とを一体とすることで、これら溶接基材と補強基材との位置合わせや保持の必要が無くなり、摩擦撹拌溶接の施工性をより一層高めることができる。
本発明の請求項15に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項14に記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記溶接基材と前記補強基材とが一体とされた補強溶接基材の形状が、断面視略L字状或いは、少なくとも一端が開放された断面視略コ字状であることを特徴としている。
この特徴によれば、補強溶接基材が少なくとも1方向に開放されていることから、該補強溶接基材の集束体への配置を容易に実施することができるとともに、配置後においても集束体の集束状況を確認することもできる。
本発明の請求項16に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項1〜15のいずれかに記載の記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記集束体に集束されている一部の金属箔または金属線の間に、前記金属箔または金属線の厚み或いは径よりも大きな厚み或いは径を有する補強基材を介在させることを特徴としている。
この特徴によれば、これら補強基材からも酸化皮膜を有しない金属が供給されて溶接部における欠陥の生成が低減できるようになるばかりか、プローブの摩耗も低減できる。更には、前記集束体に集束されている金属箔の積層状況や金属線の配列状況が、溶接によって崩れることを抑止できるようになり、摩擦撹拌溶接の施工性をより一層高めることができる。
本発明の請求項17に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項1〜16のいずれかに記載の記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記集束体に集束されている金属箔または金属線は、異種金属から成ることを特徴としている。
この特徴によれば、硬度が異なり、溶接が難しい異種金属であっても、溶接基材を用いることで、十分な量の溶接基材の地金が異種金属に対して良好に供給されるようになることで容易に溶接を実施できる。
本発明の請求項18に記載の接続構造は、
請求項1〜17のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法を用いて形成されたことを特徴としている。
この特徴によれば、集束体に集束されている各金属箔または金属線が、溶接基材とともに摩擦撹拌溶接により溶接されることで、溶接基材が攪拌されて集束体内に良好に供給され、結果として、前記集束体へのプローブの圧入量を減らして、各金属箔又は金属線どうし並びに各金属箔又は金属線とこれら溶接基材とが該金属箔又は金属線が溶接部近傍にて過度の変形や破壊などにより損傷することなく電気的、機械的に接続されるようになり、また、金属箔又は金属線が皮膜を有する場合であっても、溶接基材が撹拌されて集束体内に良好に供給され、皮膜の量が相対的に少なくなり、特には、電解コンデンサ等のように耐電圧特性を向上させるために、これら硬くかつ融点の高い酸化皮膜が化成処理によって厚く形成されている場合には、これらプローブの回転によっても溶融することなくチップ状に分断された状態で残存しやすい酸化皮膜等による欠陥部の発生等の悪影響を大幅に低減することができ、よって、より安定した電気的、機械的な接続を得ることができる。また、硬い酸化皮膜を有する金属箔又は金属線であっても、また金属箔又は金属線自体が硬質の場合であっても、プローブの圧入量が少なくて済むため、プローブ先端の摩耗を低減でき、よって、摩耗によるプローブの交換に伴って、工程が複雑化するとともに、製造コストが上昇してしまうことも抑制することもできる。
本発明の実施例を以下に説明する。
本実施例のコンデンサは、図1に示すように、積層コンデンサ素子(以下コンデンサ素子と略記する)5を収納可能な有底四角筒状とされた外装ケ−ス2の開口を、外部端子4が貫通して形成された封口部材3にて封口した一般的なコンデンサと同様の外観を有している。
前記本実施例にて用いた前記外装ケ−ス2は、前記コンデンサ素子に使用した陽極箔7並びに陰極箔8としてアルミニウムを使用していることから、有底四角筒状にアルミニウムにて形成されている。尚、本実施例では、使用するコンデンサ素子を四角状としていることから、外装ケ−ス2も四角筒状としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら使用するコンデンサ素子が巻回にて積層された円筒状のものであれば、外装ケ−スも円筒状のものとすれば良い。
この外装ケ−ス2内部に収納されるコンデンサ素子5は、図2に示すように、その表面に拡面処埋であるエッチング処理によるエッチング処理層並びに化成処理による酸化皮膜層が形成されたアルミニウム箔である陽極箔7と、拡面処埋であるエッチング処理によるエッチング処理層が形成された陰極箔8とが、該陽極箔7と陰極箔8との間に電気絶縁性セパレータとしての電解紙9を介在させて積層して形成したもので、四角柱状に形成されている。尚、該積層されたコンデンサ素子5の側部外周には、積層後における位置ズレを防止するために、図示しない固定テープが巻かれている。
また、該コンデンサ素子5には所定の電解液が含浸され、前記電解紙9に電解液が保持されており、該電解液が前記陽極箔7と前記陰極箔8と接触した状態を形成するようにされており、本実施例では、0.1mmのものを使用している。
本実施例において陽極箔7と陰極箔8として用いたアルミニウム箔は、厚さが陽極箔7が約100μm程度、陰極箔8が50μm程度のもので、集電極としての機能を果たすとともに、前記積層等において必要とされる適宜な機械的強度を有していて、前記陽極箔7の表面は、表面積を拡大するための拡面処理であるエッチング処理された後、均一な酸化皮膜を形成するための化成処理が実施され、接続部であるリ−ドタブ12aが、打ち抜きによって各陽極箔7の外周に、その端辺中心部よりオフセットされた位置に突出形成されるようになっており、これら形成されたリ−ドタブ12aにもエッチング層並びに酸化皮膜層を有している。尚、陰極箔8は、表面積を拡大するための拡面処理であるエッチング処理された後、接続部であるリ−ドタブ12bが、打ち抜きによって各陰極箔8の外周に、その端辺中心部よりオフセットされた位置に突出形成されるようになっており、該リ−ドタブ12bにもエッチング処理によるエッチング層を有している。
このように本実施例では、陽極箔7と陰極箔8としてアルミニウム箔を使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら陽極箔7と陰極箔8としては、弁作用金属であるタンタルやチタンを使用しても良い。
このようにして打ち抜き形成された陽極箔7と陰極箔8は、コンデンサ素子5の一方の積層端面より、図2に示すように前記電解紙9を介して積層される陽極箔7と陰極箔8のリ−ドタブ12a,12bの位置が互い違いとなるように、コンデンサ素子5の一方の積層端面より導出されるように積層される。
これら積層により形成された前記コンデンサ素子5の各陽極箔7と各陰極箔8のリ−ドタブ12a,12bは、それぞれの電極のリ−ドタブ12aとリ−ドタブ12b毎に集束されて本発明における集束体となる積層体28とされる。そして、図4または図4の視点方向からの図である図6に示すように、本発明におけるブロック体となるブロック部30を有する補強溶接基材としての断面視L字状の補強板15が、前記ブロック部30がリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bが結束された積層体28の長手方向の側面に当接するとともに、積層体28をL字内方部に収容して補強板15が積層体28の上面に間隙をほぼ有することなく密接するように配置される。なお、この補強溶接基材は、その表面に化成処理による酸化皮膜は有しておらず、自然酸化皮膜については極薄く、微量であるため有していてもよいが存在しない方が好ましい。
そして、積層体28の前記補強板15の配置面とは反対面に、積層体28の下面と前記ブロック部30の下面とに当接するように内部電極13a,13bが敷設されて、該内部電極13a,13bと補強板15との間にリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bが挟持されるとともに、前記ブロック部30と積層体28との間にほぼ間隙を有しない状態にて図示しない固定テープにて固定された後、加工盤16上にて、前記補強板15の背面側から回転するスターロッド20の先端に設けられたプローブ21が、図4並びに図6に示すように前記ブロック部30と積層体28との当接面上に所定深さまで圧入され、該圧入されたプローブ21が図5に示すように、該当接面上を移動されることにより摩擦撹拌溶接が実施されて接続部14が形成され、補強板15(ブロック部30)とリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bと内部電極13a,13bとが、電気的並びに機械的に接合される。なお、実施例では、プローブを圧入して移動することで摩擦攪拌溶接を行っているが、プローブを圧入して一定時間回転させた後引き抜いて溶接を行うこともできる。
この摩擦撹拌溶接においては、前記圧入したプローブ21が回転することにより、補強板15並びにリ−ドタブ12aとリ−ドタブ12bとの摩擦熱並びに加工熱が生じ、該摩擦熱並びに加工熱によって補強板15やリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12b並びに内部電極13a,13bとを構成する金属であるアルミが昇温、軟化されるとともに、該プローブ21による回転により該軟化したアルミが撹拌されることで、その表面に存在する酸化皮膜が破壊されてアルミの地金同士が軟化した状態で接触するようになり、該プローブ21の移動に伴って、その後方において固化することで、補強板15(ブロック部30を含む)とリ−ドタブ12a,12bと内部電極13a,13bとが強固に固相接続されるようになる。尚、この摩擦撹拌溶接において、前記プローブ21を圧入した際に、プローブ21を介して前記補強板15のブロック部30とリードタブ12a又はリードタブ12bの積層体28とが隣接した位置となるため、円柱状のプローブ21の回転により撹拌されて溶融された酸化皮膜を有しない十分な量のブロック部30が積層体内に良好に供給されるため、化成処理による酸化皮膜による欠陥部の発生等の悪影響を大幅に低減することができるとともに強固な接続となり、より安定した電気的、機械的な接続を得ることができる。
これら摩擦撹拌溶接においては、前記スターロッド20に前記プローブ21が先行するように、2〜5度の傾斜角θを設けるようにするのが好ましいが、これら傾斜角θは、使用する補強板15の厚みや接続するリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bの枚数やスターロッド20の回転数、並びに圧入する量等から適宜に選択すれば良い。
また、プローブ21の形状等も使用する補強板15の厚みや接続するリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bの枚数やスターロッド20の回転数、並びに圧入する量等から適宜に選択すれば良い。
また、スターロッド20の回転数、並びにプローブ21を圧入する量や、移動速度等も、使用する補強板15の厚みや接続するリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bの枚数等から適宜に選択すれば良い。
尚、本実施例においては、補強板15がその一面の端部位置にブロック部30を有するL字状とされ、本発明におけるブロック体と補強基材とが一体とされており、このようにすることは、これら溶接基材と補強基材との位置合わせを無くすことができるとともに、特に溶接基材が位置ずれを生じて積層体28との間に間隙を生じないように保持することが容易或いは保持の必要を無くすことができ、摩擦撹拌溶接の施工性をより一層高めることができるとともに、溶接基材と積層体28との間の間隙を生じることによる溶接状態の悪化を極力低減できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、図7に示すように、これらブロック部30を補強板15とは個別としたブロック体29としても良い。
これらブロック部30またはブロック体29の高さとしては、その高さが積層体28の高さより著しく小さいと、ブロック部30の下方またはブロック体29の上方に間隙を生じて補強板15や補強板15’の配置安定性が悪くなり、摩擦撹拌溶接の施工性が低下してしまうとともに、これら間隙においては、該間隙に位置する積層体28に積層されているリ−ドタブ12a,12bが、これらブロック部30またはブロック体29と良好に溶接されないようになるとともに、ブロック体29を用いる場合においては、該ブロック体29と補強板15’との溶接強度も不十分となる場合があることから、その高さ(厚み)としては、積層体28とほぼ等しい高さ(厚み)とすれば良い。
また、これらブロック部30やブロック体29を用いることは、ブロック部30やブロック体29は、積層体28の積層方向に均質であって熱伝導性が良好であるために、回転するプローブ21との摩擦によって生じた摩擦熱が、溶接部14の下方側まで良好に伝熱されるようになるため、伝熱不良による溶接品質のばらつきを抑止できるとともに、溶接部14に隣接して積層体28の積層方向に均質な未溶接のブロック部30やブロック体29が残存することで、これら未溶接のブロック部30やブロック体29を介しての良好な伝熱性や電気伝導性が得られるようになることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらブロック部30やブロック体に代えて、図8(a),(b)に示すように、化成処理による酸化皮膜が形成されていないアルミニウム箔を前記積層体28とほぼ同じ高さ(厚み)に積層した溶接用積層体26,27を溶接基材として使用しても良い。尚、この際、溶接用積層体の積層方向は、図8(a)の溶接用積層体27に示すように積層体28と同一方向としても良いし、逆に、図8(b)の溶接用積層体26に示すように積層体28と直交方向としても良い。
また、溶接基材として化成処理による酸化皮膜が形成されていないアルミニウム箔から成る溶接用積層体を使用する場合には、溶接基材全てを溶接用積層体とするのではなく、図8(c)や図8(d)に示すように、各種コンデンサで、積層体28の高さ(厚み)が異なることから、これら異なる高さ(厚み)と同等の厚みを得るために、前記ブロック部30やブロック体29の下方や上方に、化成処理による酸化皮膜が形成されていないアルミニウム箔から成る積層数の比較的少ない溶接用積層体27’をスペーサ的に配置して溶接基材の高さを調節することで、積層体28の高さ(厚み)にほぼ等しい溶接基材を簡便に得ることができる。尚、これら溶接用積層体27’を複数のブロック体29の間に配置して溶接基材としても良い。これら溶接基材としての金属箔からなる溶接用積層体は、その表面に化成処理による酸化皮膜または自然酸化皮膜は形成されていない方が好ましいが、前記皮膜量が摩擦撹拌溶接時に欠陥を生じない程度に微量であれば有していてもよい。
また、本実施例では、補強基材となる補強板15や内部電極13a,13bを配置して摩擦撹拌溶接を実施するようにしており、このようにすることは、摩擦撹拌溶接において、積層された各金属箔であるリ−ドタブ12a,12bが補強基材である補強板15や内部電極13a,13bにて担持或いは挟持されるようになり、摩擦撹拌溶接における施工性を高めることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら補強基材を積層体28の一面のみ、或いは設けない状態で摩擦撹拌溶接を実施しても良い。
これら補強板15や内部電極13a,13bとして用いる材質としては、これらコンデンサにあっては、前記陽極箔7と陰極箔8並びにリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bとして用いたアルミニウムと同種の金属であるアルミニウムを用いることが好ましい。この場合、同種のアルミニウム金属としては、その主体成分がアルミニウムであって、副次成分の組成が多少異なるものであっても同種のアルミニウム金属に含まれる。このように、同種のアルミニウム金属を用いることは、これら補強板15(ブロック部30を含む)や内部電極13a,13bとして異なる金属を使用した場合に、リ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bとして用いたアルミニウムとの合金形成能が良好でなく、良好な接合強度が得られない不都合や、アルミニウムや異なる金属が他方の金属に拡散することによる接合部の劣化や、電池形成等によるアルミニウム或いは補強板15や内部電極13a,13bとして使用した金属の腐食が生じる等問題を回避できることから好ましいが、これらの問題を回避できる場合や、これら摩擦撹拌溶接による接続構造をコンデンサ以外に適用する場合には、電解液等による電池形成等の影響が無くなるので、これら補強板15や内部電極13a,13bとして前記陽極箔7と陰極箔8並びにリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bとして用いた金属と異なる金属を使用しても良い。
また、これら補強板15や内部電極13a,13bの厚みとしては、この厚みが0.2mm以下となると、補強基材としての良好な強度を得られないとともに、該補強基材の背面から前記プローブ21を圧入して摩擦撹拌溶接を実施する場合に、スターロッド20の回転速度、移動速度、角度等の制御を行い難く、安定した摩擦撹拌溶接が難しくなり、逆にこの厚みが著しく厚くなると、摩擦撹拌溶接に要する加工時間が長いものになってしまうことから、その厚みとしては0.2mmから1.0mmの範囲とすることが好ましい。
このようにして図3に示すように、摩擦撹拌溶接により接続部14が形成されたコンデンサ素子5は、前記外装ケース2に収納されるとともに、前記摩擦撹拌溶接によりリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bに接合された内部電極13a,13bが各外部端子4と接続された後、封口部材3により該外装ケース2の開口が封口、密閉されてコンデンサとされる。
図9は、本実施例2において実施した摩擦撹拌溶接の状況を示す図であり、本実施例2では、前記実施例1において使用していたL字状の補強板15に代えて、図9に示すように、リ−ドタブ12a,12bの終端部にブロック部31’を有する断面視コ字状で、その断面視上下方向の両端部が開放された補強溶接基材31を使用している。
この補強溶接基材31は、断面視コ字状を有することで、該コ字状の内部に積層体28を挿入して押圧することで、積層体28に容易に装着して仮接合することができるようになっている。
これら仮接合の後、該仮接合した補強溶接基材31の一方の面(本実施例では下方面)に、内部電極13a,13bを配置した後、ブロック部31’と積層体28との当接面上を、プローブ21を移動させて加工盤16上において摩擦撹拌溶接を実施するとともに、より高い機械的強度等を得るために、図9(b)に示すように、積層体28の中央部を積層体28の長手方向にプローブ21を移動させて摩擦撹拌溶接を実施することで、T字状に溶接部を形成する。
このように、本実施例2においても、ブロック体としてのブロック部31’が一体とされた断面視コ字状の補強溶接基材31を用いることで、補強溶接基材31と積層体28とを容易に仮接合できるとともに、ブロック体としてのブロック部31’と積層体28との位置が大きくずれないことで、摩擦撹拌溶接の作業性を大幅に向上できるが、本実施例2においても前記実施例1と同様に、図10に示すように、ブロック部31’を、補強板32とは個別のブロック体33としても良いし、該ブロック体33を前記実施例1と同様に溶接積層体27やブロック体33と溶接積層体27’とを用いたものとしても良い。
また、前記実施例1並びに本実施例2でも、積層体28と溶接基材であるブロック体29や、積層体28と溶接基材であるブロック体33との配置−溶接部形成例として、図11(a)に示す当接面に沿った形態の他に、図11(b)に示すように、本実施例2ではT字状とした溶接部を、ブロック体33と積層体28との当接面を横断するようにI字状に形成するようにしても良い。
また、前記した各実施例では、積層体28とブロック部30、31やブロック体29、31’との当接面が、ブロック部30、31やブロック体29、31’の一面のみとされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図11(c)に示すように、これら当接面が複数面である3面となるように、ブロック体を積層体28の長手方向略中央部に一方の側方にオフセットして配置したり、図11(d)に示すように、積層体28の短手方向略中央部に長手方向に延びる切欠部を設けて該切欠部内にブロック体を収容したり、逆に、図11(e)に示すように、積層体28の3つの側面を囲むようにブロック体を配置して、これら積層体28とブロック体との当接面の一部を横断するように溶接部を形成するようにしても良い。また、更には、図11(f)に示すように、積層体28の中央部に貫通孔を形成し、該貫通孔にブロック体を挿入して収容するようにしても良い。つまり、これらのように、積層体28とブロック体との境界の少なくとも一部がプローブ21により溶接される溶接範囲内に含まれれば良い。尚、図11(f)の場合には、貫通孔としているが、完全には積層体28を貫通することなく、ほぼ貫通した状態の孔として、該未貫通の部分も摩擦撹拌溶接にて溶接されるようにしても良い。
次に、接続部であるリ−ドタブ12a,12bに切欠部を形成した本実施例3について説明する。
まず、リ−ドタブ12a,12bには、実施例1において前述した打ち抜き形成において、図13(a)に示すように、切欠部40が形成される。
そして、該切欠部40に挿入可能な凸部36を有する板状の溶接基材35に対して、前記切欠部40を有するリ−ドタブ12a,12bを、該切欠部40と凸部36とが嵌合するように、順次積層する。尚、本実施例3では、溶接基材35の板状部の厚みは、約1mm、凸部36の幅は、約2mmとされている。この凸部36を有する板状の溶接基材35としているが、この凸部は別体で構成しても良い。
そして、切欠部40と嵌合することで溶接基材35と密着されている積層体の積層方向の両端側に、図13(b)に示すように、補強基材となる厚さ約2mmの補強板38を当接配置した後、前記凸部36の幅である2mmよりも少し直径の小さなプローブ21を、図13(b)に示すように、凸部36の幅内よりはみ出して、該プローブ21が積層されているリ−ドタブ12a,12bに直接触れないように該リードタブ12a,12bの積層方向に対してほぼ直角方向に圧入し、且つプローブ21を凸部36の長手方向、つまりはリ−ドタブ12a,12bの積層方向に移動させることにより、主にプローブ21の外周部により、切欠部40の対向する2つの境界が同時に溶接されて、積層されている各リ−ドタブ12a,12bと溶接基材35並びに補強板38とが、電気的並びに機械的に接続される。なお、前記プローブ21の径は最小限の溶接範囲で、欠陥が生じ難く、強固な接続を達成できるため、前記凸部36の幅である2mmより少し小さい直径のものを用いたが、これに限定されることはなく、前記凸部36の幅と同等以上のものを用いても良い。またリードタブ12a,12bの積層枚数が少なければ、プローブ21の前記積層方向への移動はしなくてもよい。また、前記プローブ21を前記リードタブ12a,12bの積層方向に対してほぼ直角方向に圧入することが、プローブ形状の小形化や、溶接面積の縮小化、溶接品質の安定などを考慮すると好ましいが、該プローブ21を前記リードタブ12a,12bの積層方向とほぼ同一方向に圧入しても良い。
これら、溶接基材37の材質については、その用途が前述したようにコンデンサである場合には、電解液が存在することで、異種金属間での電池形成等によるリ−ドタブ12a,12bに用いたアルミニウム或いは溶接基材37として使用した金属の腐食が生じる場合があるので、前記実施例1における補強板15や内部電極13a,13bとして用いる材質と同様に、リ−ドタブ12a,12bに用いたアルミニウムと同種のアルミニウム金属とすることが好ましいが、これら摩擦撹拌溶接によって得られる接続構造をコンデンサ以外に適用する場合には、電解液等による電池形成等の影響が無くなるので、これら溶接基材37をリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bとして用いた金属であるアルミニウム以外の金属としても良く、その場合には、溶接基材37として用いる金属の溶融温度(融点)が、リ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bとして用いた金属である例えばアルミニウムよりも高いと、これら溶接基材37として用いる金属が溶融する以前にリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bとして用いた金属であるアルミニウムが溶融を開始してしまい、溶接部周囲のリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bが過度に溶融して変形する等の不都合が生じてしまうことから、これらを回避するためにリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bとして用いた金属とほぼ同等の融点、又はより低い融点の金属を用いれば良い。
更には、溶接基材37として用いる金属が非常に硬く、リ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bとして用いた金属であるアルミニウムよりも塑性変形性に乏しい金属である場合には、プローブ21にて溶接基材37に印加した力により、溶接部周囲のリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bが大きく変形してしまう等の不都合が生じてしまうことから、これらを回避するためにリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bとして用いた金属とほぼ同等の塑性変形能、又はより塑性変形し易い金属を用いれば良い。
具体的に、これら溶接基材が低い融点の金属や塑性変形し易い金属となる異種金属の組み合わせとしては、集束体である積層体28に積層される金属箔(金属線であっても良い)が銅又は銅合金材料で溶接基材がアルミニウム又はその合金材料の組み合わせや、金属箔(金属線)が鉄(Fe又はFeとNi,Cr,Mn,C,V,Coなどとの合金、又はそれらの粉末合金)で溶接基材がアルミニウム又はその合金材料の組み合わせや、金属線(金属線)が活性金属材料(Ti,Zr,Mg,Nb又はそれらの2種を含む合金)で溶接基材がアルミニウム又はその合金材料、または銅又は銅合金材料の組み合わせや、金属線(金属線)が単結晶又は一方向金属材料で溶接基材がアルミニウム又はその合金材料、または銅又は銅合金材料の組み合わせ等が例示される。
更には、集束体である積層体28に積層される金属箔(金属線)同士が異種の金属であっても良く、例えば金属箔(金属線)が銅とアルミニウムで溶接基材がアルミニウムの組み合わせや、金属箔(金属線)が銅と鉄で溶接基材がアルミニウム又は銅の組み合わせ等が例示される。なお、金属箔(金属線)同士が異種の金属であった場合では、溶接基材として異種の金属のうちで融点が低い、又は塑性変形しやすい金属と同等又はそれ以下の金属を用いるのが好ましい。
尚、集束体である積層体28に積層される金属箔(金属線)と溶接基材が同一の金属、例えば前述した鉄や銅やアルミニウムであっても良い。
この本実施例3によれば、積層されるリ−ドタブ12a,12bの積層位置を位置合わせすることなく積層でき、溶接基材35と積層体との固定性・密着性がよく、これら溶接基材35と積層体との位置ズレを防止できるようになるため、摩擦撹拌溶接の施工性を高めることができるとともに、前記溶接基材35に切欠部40を合わせて該金属箔を順次積層することで、金属箔であるリ−ドタブ12a,12bの積層ズレも低減できるばかりか、例え、リ−ドタブ12a,12bに積層ズレが生じても、溶接基材35の凸部36の対向する面のどちらかには、リ−ドタブ12a,12bがほぼ当接するようにできるので、より確実な溶接を実施でき、よって積層工程におけるリ−ドタブ12a,12bの積層ズレも許容でき、これら積層ズレによる不良を低減できる。
尚、本実施例3では、金属箔であるリ−ドタブ12a,12b側に切欠部40を形成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図14に示すように、凸部36の先端部に形成した溶接基材37とし、前記切欠部40の形状を、該溶接基材37の突起部の形状に合致した切欠部41として、該凸部36の先端部に形成した切欠部内に積層体が隣接するようにして、摩擦撹拌溶接を実施するようにしても良い。
更には、金属箔であるリ−ドタブ12a,12b側に切欠部40を形成するのではなく、溶接基材側のみに切欠部を形成して、該溶接基材側の切欠部内に積層体を隣接配置しても、リ−ドタブ12a,12b側に切欠部40を形成した場合と同様の効果を得ることができることから、溶接基材側のみに切欠部を形成しても良い。
尚、本実施例3では、凸部36を有する板状の溶接基材35を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図17に示すように、突起部のみを溶接基材として、切欠部40に収納し、該溶接基材を溶接するようにしても良い。
尚、本実施例3では、リードタブ12a,12bの切欠部40の幅を2mmとし、該幅より少し直径の小さいプローブ21を圧入することで、切欠部40の対向する境界を同時に溶接していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記リードタブ12a,12bの切欠部40の幅をプローブ21の1回での圧入で該切欠部40の対向する境界を同時に溶接できない程度の大きさとし、切欠部40の対向する境界位置のおのおのにプローブ21を圧入し、該切欠部40の対向する境界を個別に溶接してもよい。
以上、前記各実施例によれば、図21に示すように、単純にリ−ドタブ12a’またはリ−ドタブ12b’の積層体28のみを、ブロック部30を有しない板状の補強板15’と内部電極13a,13bとの間に挟持して該積層体28の中央部を摩擦撹拌溶接した場合には、積層するリ−ドタブ12a’またはリ−ドタブ12b’の積層枚数が多くなるに伴って、図19(c)に示すように、プローブ21を圧入方向の遠方側となる積層体28の下方位置に欠陥部が生じる場合があるのに対し、本実施例に示す摩擦撹拌溶接方法による接続構造を有するコンデンサとすることで、溶接部内部に存在する化成処理による酸化皮膜の量をリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bの積層枚数が多くなっても積層体28の下方位置に欠陥部が生じ難くなり、化成処理による酸化皮膜による欠陥部の発生等の悪影響が大幅に低減された、より安定した電気的、機械的な接続を有する電解コンデンサを提供することができる。
以上、本発明を図面に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での変更や追加があっても、本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記各実施例では、摩擦撹拌溶接による接続構造を用いた例としてコンデンサを例示したために、集束体である積層体28には、金属箔であるリ−ドタブ12aやリ−ドタブ12bを積層した例をしめしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図19(a)に示すように、金属箔に代えて金属線42を、四角筒状の保持枠43内に配列し、該保持枠43を加締めて保持枠43と金属線42とを仮接続した後、その先端面にブロック体29を当接配置して、該先端面のブロック体29側にプローブ21を圧入して、摩擦撹拌溶接を実施するようにしても良い。
また、これら金属線を摩擦撹拌溶接する場合には、金属線42単独ではなく、例えば、図19(b)に示すように、金属箔44と金属線42とが混在していても良い。
なお、金属線としては、前述のように、銅、アルミニウムや鉄などが例示されるとともに、また該金属線の表面にポリエステルやポリイミドなどからなる絶縁層を有するものであっても良く、これら絶縁層を有する金属線はワイヤーハーネス等に用いられる。
更には、これら金属線を溶接する場合には、図19(a)や図19(b)に示すように、金属線の配列を保持するために保持枠43を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、溶接する金属線45の線径が比較的大きい場合には、図20に示すように、前記実施例3と同様に、溶接する金属線45の一部に切欠き部を形成しておき、該切欠部とブロック体46とが嵌合するようにして金属線45を位置合わせしながら配列し、該ブロック体46の嵌合外面側から、該ブロック体46の幅よりもやや小さい径のプローブ21を圧入して、ブロック体46の両側面を同時に摩擦撹拌溶接を実施しても良い。
また、前記各実施例、例えば実施例1では、図9に示すように、ブロック体29と積層体28との境界面上に直接プローブ21を直接挿入するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前述したように、摩擦撹拌溶接される溶接部は、図21(c)や図13(b)に示すように、プローブ21の外周部の少し離れた部分も摩擦熱により溶融して撹拌されて溶接されることから、図15に示すように、これらプローブ21にて撹拌されて溶接される範囲内のプローブ21の外周部に、溶接基材であるブロック体29と積層体28との境界面が位置するように、且つ、プローブ21による溶接部がブロック体29側に偏在するようにしても良い。
また、図15に示すように、プローブ21を、これら積層体28における積層方向とほぼ直角方向に圧入し、該圧入したプローブ21を積層方向とほぼ同一方向に移動して摩擦撹拌溶接を実施することは、例えば、ブロック体29のA面側より、プローブを圧入して摩擦撹拌溶接を実施する場合に比較して、隣接面近傍以外のブロック体29のプローブによって撹拌される部分の大きさを、最小限に抑えることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら積層体28における積層方向とほぼ直角方向にプローブ21を圧入し、該圧入したプローブ21を積層方向とほぼ同一方向に移動する以外に、例えば、図16に示すように、積層体28’に積層される金属箔であるリ−ドタブ12a,12bの数が少ない場合には、前記積層体28’における積層方向とほぼ同一方向にプローブ21を圧入するのみ(移動なし)にて、積層体28’に積層されているリ−ドタブ12a,12bと溶接基材であるブロック体29’と摩擦撹拌溶接にて一体化しても良く、つまりは、プローブを溶接基材であるブロック体29、29’と前記積層体28、28’との境界又は該境界の近傍位置に、該境界面がプローブの圧入時の撹拌溶接範囲に入るように、該境界面に沿って前記プローブを圧入すればよいことになる。
また、前記実施例では、積層体28、28’には、リ−ドタブ12a,12bの金属箔のみを積層していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、図18に示す積層体28”に示すように、積層されている一部のリ−ドタブ12a,12bの間に、該リ−ドタブ12a,12bよりも大きな厚みを有する補強基材50を介在させるようにしても良く、このようにすることで、これら補強基材50からも酸化皮膜を有しない金属が供給されて溶接部内における酸化皮膜の絶対量をより低減でき、これら酸化皮膜の存在による欠陥の生成をより低減できるようになるばかりか、プローブの摩耗も低減できる。更には、前記積層体28”に積層されている金属箔の積層状況が、溶接によって崩れる(乱れる)ことを抑止できるようになり、摩擦撹拌溶接の施工性をより一層高めることができるとともに、得られる積層体の機械的な接合強度を高めることができ、接続性の信頼性を向上させることもできる。
また、前記各実施例では、溶接基材及び補強基材は、その表面に化成処理による酸化皮膜または自然酸化皮膜は有していないものを用いているが、少なくともプローブの圧入により撹拌されて溶接される範囲内において、その表面に前記皮膜を有していない方がよく、前記溶接範囲外であれば、前記皮膜が形成されていてもよい。また、前記溶接範囲内であっても、前記皮膜量が摩擦撹拌溶接時に欠陥を生じない程度に微量であれば有していてもよい。
また、前記実施例では、通常の積層電解コンデンサを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記陽極箔7と陰極箔8をアルミニウム箔の両面に、活性炭またはカーボンを主成分とする分極性電極層となる活性炭シートを貼り付けた分極性電極箔とした電気二重層コンデンサとしても、本発明を適用できることは言うまでもなく、この電気二重層コンデンサとする場合には、金属箔として、前述の弁作用金属であるアルミニウムやタンタルやチタンに代えて、弁作用を有しない、鉄や銅等の電子伝導性の良い金属も使用することができる。
また、前記実施例では、化成処理による酸化皮膜をリ−ドタブ12a,12bに有している例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、打ち抜きにおいてこれらリ−ドタブ12a,12bとなる部分をマスキングしておいたり、酸化皮膜の除去を実施する等により、リ−ドタブ12a,12bに、化成処理による酸化皮膜を有しないようにすることで、溶接部内における酸化皮膜の絶対量をより低減させることで、これら酸化皮膜の存在による欠陥の生成をより低減できるようにしても良い。
また、同様に、電気二重層コンデンサの場合にも、活性炭またはカーボンを主成分とする分極性電極層をリ−ドタブ12a,12bが有している状態において摩擦撹拌溶接することで、接続部の分極性電極層がプローブ21の圧入および移動により撹拌されて地金であるアルミニウム箔同士が溶接されるが、これら分極性電極層をリ−ドタブ12a,12bには設けないようにすることで、これら分極性電極層に含まれる活性炭またはカーボンにより、酸化皮膜同様に欠陥が形成されてしまうことを回避して、安定した接続品位を得られるようにしても良い。
また、前記実施例では、比較的大型の電解コンデンサを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら積層コンデンサの製造方法をチップ型の固体電解コンデンサに適用しても良い。また、この他にも、集電体となる金属箔の表面に異物として起電力を得るための各種活物質を有する電池、特には燃料電池等における正極または負極の集電体となる金属箔の溶接などにも使用しても良い。尚、これら電池等においては、各種活物質を有する金属箔に加えて、該金属箔の接続部となる各種活物質を有しないリ−ドタブ部分を摩擦撹拌溶接して本発明の接続構造としても良い。
また、前記実施例では、補強溶接基材31と内部電極13a,13bを個別としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら補強溶接基材31と内部電極13a,13bを一体としたものとしても良い。
また、前記実施例では、プローブ21を補強基材である補強板15、15’の背面側から圧入して摩擦撹拌溶接を行うようにしており、このようにすることは、集束されて積層された接続部であるリ−ドタブ12a,12bと摩擦撹拌溶接を行う回転するプローブとの間に補強板15、15’が介在することとなり、集束されて積層された上部のリ−ドタブ12a,12bが回転するプローブ21により変形、破断することによる不具合の発生を、大幅に低減することができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら摩擦撹拌溶接を補強基材である補強板15、15’や内部電極13a,13bが配置されていない側から実施するようにしても良い。
また、前記実施例では、補強基材としての内部電極13a,13bをリ−ドタブ12a,12bに摩擦撹拌溶接にて接合し、該内部電極13a,13bを前記外部電極4に接続するようにしており、このようにすることは、内部電極を別途接続部に接続する必要がなく、部品点数を低減できるとともに、工程も簡素化できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら補強基材として補強板15のみを使用し、該補強板15或いは摩擦撹拌溶接されたリ−ドタブ12a,12bに別途、内部電極を接続するようにしても良い。
また、前記実施例1では、摩擦撹拌溶接を実施する方向であるプローブ21の圧入方向として、溶接基材であるブロック部30またはブロック体29と積層体28との境界部の1つである、補強板15の背面側から溶接するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図12に示すように、積層体28のリ−ドタブ12a,12bの導出方向の先端側となる面においてブロック部30またはブロック体29と積層体28との摩擦撹拌溶接を実施するようにしても良い。なお、図12のように、ブロック体と積層体28との境界部のうち、積層体の積層方向に対して垂直方向にプローブを圧入する場合は、積層体の上面及び下面に補強板15を配することが好ましく、また該補強板15の厚みを少なくともプローブの半径以上の厚みとすることで、積層体の端部付近の境界部よりプローブを圧入した際に該プローブが補強基板15からはみ出すことなく、該積層体の端部付近を溶接することができるため好ましい。さらには、前記プローブを圧入する境界部上に補強板15を配すること、つまり前記積層体28のリードタブ12a,12bの導出方向の先端側となる面に補強板を配してプローブを圧入・移動することで、該リードタブ12a,12bの該プローブによる変形、破断を低減して摩擦攪拌溶接を行うこともできる。
本発明の実施例1における積層電解コンデンサを示す一部破断斜視図である。 本発明の実施例1にいて用いたコンデンサ素子の構成を示す図である。 本発明の実施例1にいて用いたコンデンサ素子を示す外観斜視図である。 本発明の実施例1における摩擦撹拌溶接の実施状況を側方から見た図である。 本発明の実施例1における摩擦撹拌溶接の実施状況を上方から見た図である。 本発明の実施例1における摩擦撹拌溶接の実施状況を図4に示す視点から見た図である。 本発明における別形態の摩擦撹拌溶接の実施状況を図6と同じ視点から見た図である。 本発明における別形態の摩擦撹拌溶接の実施状況を図6と同じ視点から見た図である。 (a)は、本発明の実施例2における摩擦撹拌溶接の実施状況を側方から見た図であり、(b)は、本発明の実施例2における摩擦撹拌溶接の実施状況を上方から見た図である。 本発明における別形態の摩擦撹拌溶接の実施状況を側方から見た図である。 本発明における別形態の積層体と溶接基材との配置例を示す図である。 本発明における別形態の摩擦撹拌溶接の実施態様を示す図である。 本発明の実施例3における摩擦撹拌溶接の実施状況を示す図である。 本発明の実施例3に係わる別形態の摩擦撹拌溶接の実施状況を示す図である。 本発明における別形態の摩擦撹拌溶接の実施状況を示す図である。 本発明における別形態の摩擦撹拌溶接の実施状況を示す図である。 本発明における別形態の摩擦撹拌溶接の実施状況を示す図である。 本発明における別形態の摩擦撹拌溶接の実施状況を示す図である。 本発明における別形態の摩擦撹拌溶接の実施状況を示す図である。 本発明における別形態の摩擦撹拌溶接の実施状況を示す図である。 従来における摩擦撹拌溶接の実施状況を示す図である。
符号の説明
1 積層電解コンデンサ
2 外装ケース
3 封口部材
4 外部端子
5 コンデンサ素子
7 陽極箔
8 陰極箔
9 電気絶縁性スペーサ
12a リードタブ(陽極)
12b リードタブ(陰極)
13a 内部電極(陽極)
13b 内部電極(陰極)
14 接続部
15 補強板
15’ 補強板
15L 補強板
16 加工盤
20 スターロッド
21 プローブ
26 溶接用積層体
27 溶接用積層体
28 積層体(集束体)
28’ 積層体(集束体)
28” 積層体(集束体)
29 ブロック体
29’ ブロック体
30 ブロック部
31 補強溶接基材
31’ ブロック部
32 補強板
33 ブロック体
35 溶接基材
36 凸部
37 溶接基材
38 補強板
40 切欠部
41 切欠部
42 金属線
43 保持枠
44 金属箔
45 金属線
46 ブロック体
50 補強基材

Claims (18)

  1. 金属箔または金属線を束ねた集束体に回転するプローブを圧入することにより加熱、撹拌して、該集束体に集束されている各金属箔または各金属線同士を電気的、機械的に接続する摩擦撹拌溶接方法であって、
    前記集束体の厚みとほぼ等しいか或いは大きな厚みを有する溶接基材を、前記集束体の集束側面の少なくとも一部に隣接するように配置し、該溶接部材と前記集束体の境界の少なくとも一部を、前記プローブにより撹拌して溶接部を形成することを特徴とする摩擦撹拌溶接方法。
  2. 前記プローブを、前記溶接基材と前記集束体との境界または該境界の近傍位置に、該境界面に沿うように圧入したことを特徴とする請求項1に記載の摩擦攪拌溶接方法。
  3. 前記溶接基材が、少なくとも前記金属箔または金属線から成るほぼ均質のブロック体を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の摩擦撹拌溶接方法。
  4. 前記溶接基材が、少なくとも表面に化成処理による酸化皮膜を有しない前記金属箔または金属線から成る集束体を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法。
  5. 前記溶接基材が、前記集束体の外周面に形成された切欠部、或いは前記集束体に集束された各金属箔のほぼ全てを貫通するように積層方向に穿設された孔部の内側面に隣接するように配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法。
  6. 前記プローブの形状を、前記切欠部又は孔部の内側面に隣接するように配置された溶接基材と前記集束体との境界のうち、対向する境界の少なくとも一部を、該プローブの回転により同時に溶接可能な形状としたことを特徴とする請求項5に記載の摩擦撹拌溶接方法。
  7. 前記集束体が、前記溶接基材に設けられた切欠部の内側面に隣接して配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法。
  8. 前記プローブにより溶接される溶接部が、溶接基材側に多く偏在するように前記プローブを圧入することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法。
  9. 前記集束体における金属箔の積層方向とほぼ同一方向に前記プローブを圧入することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法。
  10. 前記集束体における金属箔の積層方向とほぼ直角方向に前記プローブを圧入することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法。
  11. 前記溶接基材を、前記集束体に集束された金属箔または金属線と同等の融点、又はより低い融点の金属としたことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法。
  12. 前記溶接基材を、前記集束体に集束された金属箔または金属線と同等の塑性変形能、又はより塑性変形し易い金属としたことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法。
  13. 前記溶接基材と同種の金属から成り、前記金属箔の厚みまたは前記金属線の径よりも大きな厚み或いは径を有する補強基材を前記集束体に当接配置し、該補強基材の一部を集束体とともに摩擦攪拌溶接にて溶接することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法。
  14. 前記溶接基材と前記補強基材とが一体とされていることを特徴とする請求項13に記載の摩擦撹拌溶接方法。
  15. 前記溶接基材と前記補強基材とが一体とされた補強溶接基材の形状が、断面視略L字状或いは、少なくとも一端が開放された断面視略コ字状であることを特徴とする請求項14に記載の摩擦撹拌溶接方法。
  16. 前記集束体に集束されている一部の金属箔または金属線の間に、前記金属箔または金属線の厚み或いは径よりも大きな厚み或いは径を有する補強基材を介在させることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法。
  17. 前記集束体に集束されている金属箔または金属線は、異種金属から成ることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法。
  18. 請求項1〜17のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法を用いて形成されたことを特徴とする接続構造。
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