JP2005103586A - 摩擦撹拌溶接方法 - Google Patents

摩擦撹拌溶接方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005103586A
JP2005103586A JP2003339147A JP2003339147A JP2005103586A JP 2005103586 A JP2005103586 A JP 2005103586A JP 2003339147 A JP2003339147 A JP 2003339147A JP 2003339147 A JP2003339147 A JP 2003339147A JP 2005103586 A JP2005103586 A JP 2005103586A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
friction stir
stir welding
metal
reinforcing base
welding method
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003339147A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuro Kubonai
達郎 久保内
Hitoshi Iwasaki
仁史 岩崎
Makoto Shimizu
誠 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Chemi Con Corp
Original Assignee
Nippon Chemi Con Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Chemi Con Corp filed Critical Nippon Chemi Con Corp
Priority to JP2003339147A priority Critical patent/JP2005103586A/ja
Publication of JP2005103586A publication Critical patent/JP2005103586A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)

Abstract

【課題】 より安定した電気的、機械的な接続状態を摩擦撹拌溶接により得ること。
【解決手段】 積層された複数の金属箔12a,12bを、該金属箔12a,12bの集合体28内に回転するプローブ21を圧入することにより金属箔12a,12bを加熱、撹拌して電気的、機械的に接続する摩擦撹拌溶接方法において、該摩擦撹拌溶接を実施する積層された複数の金属箔12a,12bを含む集合体28を、少なくとも摩擦撹拌溶接を実施する溶接部14に位置する該集合体28内の金属箔が互いに当接するよう仮接合状態とし、該仮接合状態において前記摩擦撹拌溶接を実施する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、複数の金属線および/または積層された複数の金属箔を電気的、機械的に接続、一体化するための摩擦撹拌溶接方法に関するものである。
従来、複数の金属線または金属箔同士または金属線または金属箔と板材とを金属的に接合する方法としては、はんだ材あるいはろう材による方法、アーク,レーザ,電子ビームの熱源による溶接方法、かしめなどの機械的な接合方法などが公知である。
しかしながら、これらの接合方法では、高い機械的な接合強度が得られない場合があるとともに、金属表面の酸化皮膜等による機械的な接合強度の低下や電気的な接合抵抗の上昇等が大きな問題となる場合が多く、近年においては、先端にプローブを有する回転ツールの回転作用と被接合材との相対移動によって複数の金属線同士または金属箔同士を溶接する摩擦攪拌溶接(FSW)が実施されてきている。
これら摩擦撹拌溶接においては、溶接される被接合材中に大きな間隙があると、その間隙部分が溶接欠陥となる場合があるため、これら溶接する周囲を押さえ部材等にて押さえつけた状態で摩擦撹拌溶接を実施するものがある。(例えば、特許文献1)
特開2003−154472号公報(第3頁、第3図)
しかしながら、これら溶接する周囲を押さえ部材等にて押さえつけて摩擦攪拌溶接(FSW)を実施する場合には、被接合材が比較的厚い箔や板材であれば良いが、例えばアルミニウム等の比較的薄い金属箔や金属線である場合においては、これらの金属箔や金属線は弾性を有することから、溶接部の周囲を前記押さえ部材等にて押さえつけた場合には、図9に示すように、該押さえ部材24等にて押圧された部位の直下に位置する各金属箔や金属線は、各々が当接した状態となるものの、該押圧による弾性変形による撓みや歪みにより、実際に溶接にて接続する部位では、各金属箔や金属線間に間隙が残存してしまい、この間隙により溶接が良好に成されず、安定した電気的、機械的な接続状態が得られない場合があるという問題があった。
また、金属箔や金属線の表面に絶縁層等が存在する場合など、表面に異種層が存在する場合は、拘束治具により拘束するのみでは、前記絶縁層などの異種層により、電気的、機械的に良好な接続が安定して得られない場合があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、摩擦撹拌溶接によって接続部を溶接する場合において、より安定した電気的、機械的な接合を得ることのできる摩擦撹拌溶接方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の摩擦撹拌溶接方法は、
複数の金属線および/または積層された複数の金属箔を、該金属線および/または金属箔が集束された集合体内に回転するプローブを圧入することにより金属線および/または金属箔を加熱、撹拌して電気的、機械的に接続する摩擦撹拌溶接方法において、
該摩擦撹拌溶接を実施する複数の金属線および/または積層された複数の金属箔を含む集合体を、少なくとも摩擦撹拌溶接を実施する溶接部に位置する該集合体内の各金属線および/または金属箔が互いに当接するよう仮接合状態とし、該仮接合状態において前記摩擦撹拌溶接を実施することを特徴としている。
この特徴によれば、集合体の実際に溶接にて接続される接続部に位置する各金属線および/または金属箔が互いに当接する仮接合状態にて摩擦撹拌溶接を実施することで、溶接部に空隙等の溶接欠陥部を生じることを大幅に低減でき、よって摩擦撹拌溶接によって、より安定した電気的、機械的な接合を得ることができる。
本発明の請求項2に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項1に記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記仮接合状態とする方法が、前記集合体の上下方向からの加圧による加締めを含むことを特徴としている。
この特徴によれば、予め集合体を上下方向から加圧して加締めることで、金属箔又は金属線が変形して実際に溶接にて接続される接続部に位置する各金属箔又は金属線を良好に密接させることができ、かつ集合体の厚み寸法が前記加圧による加締めにより予め一定となっているため、摩擦攪拌溶接を行う際のプローブの圧入により集合体が加圧されることで厚み寸法が変化することによるプローブの圧入制御が容易となるとともに、摩擦攪拌溶接における集合体に集束された各金属線および/または金属箔の位置ずれ等による不良を大幅に低減できるばかりか、溶接以前の集合体の取り扱い性も大幅に向上でき、摩擦撹拌溶接における作業性を向上できる。
本発明の請求項3に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項1または2に記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記仮接合状態とする方法が、超音波溶接、コールドウエルド、アーク溶接のいずれかを含むことを特徴としている。
この特徴によれば、集合体に集束されている各金属線および/または金属箔同士が、超音波溶接、コールドウエルド、アーク溶接のいずれかにより加圧されて金属箔又は金属線を良好に密接させることができ、かつ集合体の厚み寸法が前記加圧により予め一定となっているため、摩擦攪拌溶接を行う際のプローブの圧入により集合体が加圧されることで厚み寸法が変化することによるプローブの圧入制御が容易となるとともに、仮接続が成されて比較的強固に固定されるため、集合体に集束された各金属線および/または金属箔の位置ずれ等をより生じ難くなるとともに、溶接以前の集合体の取り扱い性もより一層向上できる。
本発明の請求項4に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項1〜3のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記集合体内の金属線および/または金属箔と同種の金属から成る補強基材を該集合体に当接配置した状態にて摩擦撹拌溶接を実施することを特徴としている。
この特徴によれば、前記摩擦撹拌溶接において、集合体に集束された各金属線および/または金属箔が、補強基材を介して摩擦撹拌溶接されるとともに、該補強基材にて担持或いは挟持されるようになるため、摩擦撹拌溶接における施工性を高めることができるとともに、摩擦攪拌溶接により前記補強基材の一部が集合体と接合しているため強固な接続部を形成することができる。また、摩擦攪拌溶接の実施側に前記補強基材を配置すると、該補強基材により、プローブを集合体に圧入する際のプローブの回転による集合体の変形、破断を防止することが可能となる。
本発明の請求項5に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項4に記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記補強基材の形状が、断面視ロ字状或いは断面視コ字状であることを特徴としている。
この特徴によれば、前記補強基材の形状を断面視ロ字状或いは断面視コ字状とすることで、集合体の前記プローブ挿入方向の両端面に設けられる補強基材が一体とされることになり、特に溶接を実施する側と反対側となる面に配置された補強基材の脱落を防止することができる。
本発明の請求項6に記載の摩擦撹拌溶接方法は、請求項4または5に記載の摩擦撹拌溶接方法であって、
前記補強基材を前記集合体とともに仮接合状態としたことを特徴としている。
この特徴によれば、補強基材と集合体との間隙をほぼ無くすことができるとともに、該補強基材の仮固定されることから、これら補強基材の位置ずれを大幅に低減できる。また、補強基材の形状が断面視ロ字状或いは断面視コ字状である場合には、該補強基材により集合体が良好な仮接合状態に保持されるようになり、摩擦撹拌溶接以前に仮接合状態が解消されてしまうことを大幅に低減できる。
本発明の実施例を以下に説明する。尚、以下の実施例においては、本発明の摩擦撹拌溶接方法を、コンデンサに適用した例を示すが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の摩擦撹拌溶接方法を、コンデンサ以外、例えばリチウムイオン電池の陽極等の接続、電気2重層コンデンサの電極の接続やワイヤーハーネスなどに適用しても良い。
本実施例の積層電解コンデンサは、図1に示すように、積層コンデンサ素子(以下コンデンサ素子と略記する)5を収納可能な有底四角筒状とされた外装ケ−ス2の開口を、外部端子4が貫通して形成された封口部材3にて封口した一般的なコンデンサと同様の外観を有している。
前記本実施例にて用いた前記外装ケ−ス2は、前記コンデンサ素子に使用した陽極箔7並びに陰極箔8としてアルミニウムを使用していることから、有底四角筒状にアルミニウムにて形成されている。尚、本実施例では、使用するコンデンサ素子を四角状としていることから、外装ケ−ス2も四角筒状としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら使用するコンデンサ素子が巻回にて積層された円筒状のものであれば、外装ケ−スも円筒状のものとすれば良い。
この外装ケ−ス2内部に収納されるコンデンサ素子5は、図2に示すように、その表面に拡面処埋であるエッチング処理によるエッチング処理層、および該エッチング処理層の上にバリア型陽極酸化処理による陽極酸化皮膜が形成されたアルミニウム箔である陽極箔7と、拡面処埋であるエッチング処理によるエッチング処理層が形成された陰極箔8とが、該陽極箔7と陰極箔8との間に電気絶縁性セパレータとしての電解紙9を介在させて積層して形成したもので、四角柱状に形成されている。尚、該積層されたコンデンサ素子5の側部外周には、積層後における位置ずれを防止するために、図示しない固定テープが巻かれている。
また、該コンデンサ素子5には所定の電解液が含浸され、前記電解紙9に電解液が保持され、該電解液が前記陽極箔7と前記陰極箔8と接触した状態を形成するようにされており、本実施例では、0.1mmのものを使用している。
本実施例において陽極箔7と陰極箔8として用いたアルミニウム箔は、厚さが陽極箔7が約100μm程度、陰極箔8が50μm程度のもので、集電極としての機能を果たすとともに、前記積層等において必要とされる適宜な機械的強度を有していて、前記陽極箔7の表面は、表面積を拡大するための拡面処理であるエッチング処理された後、均一な酸化皮膜を形成するための化成処理が実施され、接続部であるリ−ドタブ12aが、打ち抜きによって各陽極箔7の外周に、その端辺中心部よりオフセットされた位置に突出形成されるようになっており、これら形成されたリ−ドタブ12aにもエッチング層並びに酸化皮膜層を有している。尚、陰極箔8は、表面積を拡大するための拡面処理であるエッチング処理された後、接続部であるリ−ドタブ12bが、打ち抜きによって各陰極箔8の外周に、その端辺中心部よりオフセットされた位置に突出形成されるようになっており、該リ−ドタブ12bにもエッチング処理によるエッチング層を有している。
このように本実施例では、陽極箔7と陰極箔8としてアルミニウム箔を使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら陽極箔7と陰極箔8としては、弁作用金属であるタンタルやチタンを使用しても良い。
このようにして打ち抜き形成された陽極箔7と陰極箔8は、図2に示すように前記電解紙9を介して積層される陽極箔7と陰極箔8のリ−ドタブ12a,12bの位置が互い違いとなるように、コンデンサ素子5の一方の積層端面より導出されるように積層される。
これら積層により形成された前記コンデンサ素子5の各陽極箔7と各陰極箔8のリ−ドタブ12a,12bは、それぞれの電極のリ−ドタブ12aとリ−ドタブ12b毎に集束、積層されて積層体28とされるとともに、図4(a)に示すように、該積層体28に断面視コ字状の補強基材31が装着される。そしてプレス台25上において該積層体28は、補強基材31とともにプレスヘッド26により、積層体の積層方向の上下方向からの加圧されて、図4(b)に示すように加締め部32が形成されて仮接合状態とされる。
そして、これら加締め部32が形成された積層体28は、必要に応じて、摩擦撹拌溶接される接合部を含む加締め部32が、超音波溶接、アーク溶接等による溶接や、コールドウエルド等を実施することで、補強基材31とリ−ドタブ12a,12bとがより強固に固定された仮接合状態とされる。尚、超音波溶接、アーク溶接等、コールドウエルド等の内、2つ以上の処理を組み合わせて実施するようにしても良い。また、これら超音波溶接、アーク溶接等による溶接や、コールドウエルド等を実施する際に、後述する内部電極13a,13bを補強基材31が仮接合された積層体28に固定するようにしても良い。
そして、これら加締め部32が形成され、必要に応じて超音波溶接、アーク溶接等による溶接や、コールドウエルド等によりより強固な仮接合状態とされた積層体28は、図5に示すように、加工盤16上に配置された内部電極13a,13b上に配置された後、該加工盤16上において、積層体28の上面に位置する補強基材31の背面側から回転するスターロッド20の先端に設けられたプローブ21が所定深さまで圧入され、該圧入されたプローブ21が図6に示すように、接合線に沿って移動されることにより摩擦撹拌溶接が実施されて接続部14が形成され、補強基材31とリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bと内部電極13a,13bとが、電気的並びに機械的に接合される。尚、プローブ21は下側に配置された内部電極13a,13にまで圧入されることが望ましく、このようにすることで、内部電極13a,13bも摩擦撹拌溶接にて良好に接続、一体化される。
この摩擦撹拌溶接においては、前記圧入したプローブ21が回転することにより、補強基材31並びにリ−ドタブ12a,12bや内部電極13a,13bとの摩擦熱並びに加工熱が生じ、該摩擦熱並びに加工熱によって補強基材31やリ−ドタブ12a,12bや内部電極13a,13bとを構成する金属であるアルミが昇温、軟化されるとともに、該プローブ21による回転により該軟化したアルミが撹拌されることで、その表面に存在する酸化皮膜やエッチング層が破壊されてアルミの地金同士が軟化した状態で接触するようになり、該プローブ21の移動に伴って、その移動方向の後方位置にて固化することで、補強基材31とリ−ドタブ12a,12bと内部電極13a,13bとが強固に固相接続されるようになる。なお、実施例では、プローブを圧入して移動することで摩擦攪拌溶接を行っているが、プローブを圧入して一定時間回転させた後引き抜いて溶接を行うこともできる。
これら摩擦撹拌溶接においては、前記スターロッド20に前記プローブ21が先行するように、2〜5度の傾斜角θを設けるようにするのが好ましいが、これら傾斜角θは、使用する補強基材31の厚みや接続するリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bの枚数やスターロッド20の回転数、並びに圧入する量等から適宜に選択すれば良い。
また、プローブ21の形状等も使用する補強基材31や内部電極13a,13bの厚みや接続するリ−ドタブ12a,12bの枚数やスターロッド20の回転数、並びに圧入する量等から適宜に選択すれば良い。
また、スターロッド20の回転数、並びにプローブ21を圧入する量や、移動速度等も、使用する補強基材31や内部電極13a,13bの厚みや接続するリ−ドタブ12a,12bの枚数等から適宜に選択すれば良い。
これら補強基材31や内部電極13a,13bの材質としては、前記陽極箔7と陰極箔8並びにリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bとして用いたアルミニウムと同一の金属であるアルミニウムを用いており、このようにすることは、これら補強基材31や内部電極13a,13bとして異なる金属を使用した場合に、アルミニウムとの合金形成能が良好でなく、良好な接合強度が得られない不都合や、アルミニウムや異なる金属が他方の金属に拡散することによる接合部の劣化や、電池形成等によるアルミニウム或いは補強基材31や内部電極13a,13bとして使用した金属の腐食が生じる等問題を回避できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの問題を回避できる場合には、補強基材31や内部電極13a,13bとして前記陽極箔7と陰極箔8並びにリ−ドタブ12a,12bとして用いた金属と異なる金属を使用しても良い。
また、これら補強基材31の厚みとしては、前記リ−ドタブ12a,12bのアルミニウム箔よりも高い機械的強度を有するように、これらアルミニウム箔の厚みよりも厚く、且つその厚みが厚すぎると加締めによる加工性が悪化することから、十分な補強高度が得られる最小限の厚みとすることが好ましく、具体的には、この厚みが0.2mm以下となると、補強基材としての良好な強度を得られないとともに、該補強基材の背面から前記プローブ21を圧入して摩擦撹拌溶接を実施する場合に、スターロッド20の回転速度、移動速度、角度等の制御を行い難く、安定した摩擦撹拌溶接が難しくなり、逆にこの厚みが著しく厚くなると、加締めの加工性の低下に加えて、摩擦撹拌溶接に要する加工時間が長いものになってしまうことから、その厚みとしては0.2mmから1.0mmの範囲とすることが好ましい。
また、これら補強基材31の形状としては、本実施例では断面視コ字状のものを使用しており、このように断面視コ字状とすることは、これら補強基材の積層体28への装着を容易に実施できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図7に示すように、断面視ロ字状の補強基材33として積層体28に装着するようにしても良い。
また、これら断面視コ字状の補強基材31や断面視ロ字状の補強基材33を使用することは、積層体28の積層方向の両端面(上下面)に設けられる補強基材が一体とされることになり、特に溶接を実施する側と反対側となる面となる積層体28下面に配置された補強基材の脱落を防止することができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら補強基材として積層体28の積層方向の両端面(上下面)に板状の補強板を配置して、これら補強板を摩擦撹拌溶接にて積層体28と溶接、一体化しても良い。
このようにして図3に示すように、摩擦撹拌溶接により接続部14が形成されたコンデンサ素子5は、前記外装ケース2に収納されるとともに、前記摩擦撹拌溶接によりリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bに接合された内部電極13a,13bが各外部端子4と接続された後、封口部材3により該外装ケース2の開口が封口、密閉されてコンデンサとされる。
以上、本実施例のようにすれば、積層体28の実際に摩擦撹拌溶接にて接続される接続部14に位置する各電極箔であるリ−ドタブ12a,12b間に間隙をほぼ有しない互いに当接する仮接合状態にて摩擦撹拌溶接を実施することで、接続部に空隙等の溶接欠陥部を生じることを大幅に低減でき、よって摩擦撹拌溶接によって、より安定して良好な電気的、機械的な接続状態を得ることができる。
以上、本発明を図面に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での変更や追加があっても、本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば前記実施例では、超音波溶接またはアーク溶接等による溶接や、コールドウエルド等をプレスによる加締めを実施した後に必要に応じて実施するようにしているが、このようにすることは、プレスによる加圧により、摩擦撹拌溶接の接続部14に位置する各電極箔であるリ−ドタブ12a,12b間の間隙を、十分に低減できるようになることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら超音波溶接またはアーク溶接等による溶接や、コールドウエルド等をプレスによる加締めを実施することなく単独にて実施して、仮接合状態を得るようにしても良い。
また、前記実施例では、補強基材31を積層体28に装着した後にプレスによる加圧にて加締めを実施しており、このようにすることは、補強基材31と積層体28との間隙をほぼ無くすことができるとともに、該補強基材31も仮固定されることから、これら補強基材31の位置ずれを大幅に低減できる。また、断面視コ字状の補強基材31や断面視ロ字状の補強基材33を用いた場合には、これら補強基材31、33により積層体28が良好な仮接合状態に保持されるようになり、摩擦撹拌溶接以前に仮接合状態が解消されてしまうことを大幅に低減できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら補強基材31、33を、積層体28を単体にてプレスによる加圧にて加締めた後に、積層体28に装着するようにしても良く、さらに該装着した補強基材31、33を加圧による加締めを行ってもよい。
また、前記実施例では、陽極箔7や陰極箔8のリ−ドタブ12a,12bである金属箔を積層した例をしめしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図8(a)に示すように、金属箔に代えて金属線としても良いし、図8(b)に示すように、金属箔と金属線とが混在していても良い。なお、金属線としては、銅、アルミニウムや鉄などが例示されるとともに、また該金属線の表面にポリエステルやポリイミドなどからなる絶縁層を有するものであっても良く、これら絶縁層を有する金属線はワイヤーハーネス等に用いられる。また、金属箔としては、実施例のように電解コンデンサの電極箔や、アルミニウム箔の両面に活性炭層が配置された電気2重層コンデンサに使用される分極性電極箔としても良く、この場合は、接続部の活性炭層がプローブの圧入および移動により攪拌されてアルミニウムどうしが溶接される。
また、前記実施例では、前記プローブ21が圧入される積層体28の上面を覆う補強基材31を用いるようにしており、このようにすることは、前記摩擦撹拌溶接において、集束された接続部であるリ−ドタブ12a,12bと摩擦撹拌溶接を行う回転するスターロッドとの間に補強基材31が介在することから、積層体28の上部のリ−ドタブ12a,12bが回転するプローブにより変形、破断することによる不具合の発生を、大幅に低減することができる、摩擦撹拌溶接の施工性を高めることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、リ−ドタブ12a,12bの積層枚数や使用する陽極箔7や陰極箔8の厚み等によっては、これら補強基材31を有しない構成としても良い。更には、これら摩擦撹拌溶接を、補強基材が未配置の面側から実施するようにしても良い。
また、集束されたリ−ドタブ12a,12bの間に補強基材としての補強板を介在させることもできる。この場合、主に中間位置に介在させるのが好ましく、これにより、摩擦撹拌溶接の際に、当該介在させた補強板の一部がリ−ドタブ12a,12bとともに接合され、機械的な接合強度を高めることができ、接続性の信頼性を向上ささせることができる。
また、前記実施例では、積層体のリードタブ12a,12bの上面に配された補強基材31の背面側から溶接するようにしているが、このほかにも前記積層体28のリードタブ12a,12bの導出方向の先端側となる面に対してプローブ21を圧入・移動することで摩擦攪拌溶接を実施することもできる。この場合も、摩擦攪拌溶接を実施する溶接部、つまりリードタブ12a,12bの導出方向の先端側において、間隙をほぼ有しない仮接合状態とし、前述のように、積層されたリードタブ12a,12bの上下方向から加圧による加締め方法や、超音波溶接、コールドウェルド、アーク溶接方法を用いてなされる。なお、前記リードタブ12a,12bの導出方向の先端側となる面に補強基材を配してプローブ21を圧入・移動することで該リードタブ12a,12bの該プローブ21による変形、破断を低減して摩擦攪拌溶接を行うこともできる。
また、前記実施例では、コンデンサを例に説明したために、摩擦撹拌溶接を実施する金属箔であるリ−ドタブ12a,12bがエッチング処理や化成処理が実施されたものとされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これらリ−ドタブ12a,12bとなるアルミニウム箔の部分を、予めマスキングしたり、または形成されたエッチング層や酸化皮膜層を研磨などにて除去して、これらエッチング処理や化成処理によるエッチング層や酸化皮膜を有しない金属箔としたものにも、本発明を適用できることは言うまでもない。
本発明の実施例における積層電解コンデンサを示す一部破断斜視図である。 本発明の実施例にて用いたコンデンサ素子の構成を示す図である。 本発明の実施例にて用いたコンデンサ素子を示す外観斜視図である。 (a)、(b)は、本発明の実施例における加締め処理状況の説明図である。 本発明の実施例における摩擦撹拌溶接の実施状況を側方から見た図である。 本発明の実施例における摩擦撹拌溶接の実施状況を上方から見た図である。 本発明におけるその他の補強基材の実施形態を示す図である。 (a)、(b)は、本発明におけるその他の摩擦撹拌溶接の実施形態を示す図である。 従来における摩擦撹拌溶接の実施状況を示す図である。
符号の説明
1 積層電解コンデンサ
2 外装ケース
3 封口部材
4 外部端子
5 コンデンサ素子
7 陽極箔
8 陰極箔
9 電気絶縁性スペーサ
12a リードタブ(陽極)
12b リードタブ(陰極)
13a 内部電極(陽極)
13b 内部電極(陰極)
14 接続部
16 加工盤
20 スターロッド
21 プローブ
25 プレス台
26 プレスヘッド
28 積層体
31 補強基材
32 加締め部
33 補強基材

Claims (6)

  1. 複数の金属線および/または積層された複数の金属箔を、該金属線および/または金属箔が集束された集合体内に回転するプローブを圧入することにより金属線および/または金属箔を加熱、撹拌して電気的、機械的に接続する摩擦撹拌溶接方法において、
    該摩擦撹拌溶接を実施する複数の金属線および/または積層された複数の金属箔を含む集合体を、少なくとも摩擦撹拌溶接を実施する溶接部に位置する該集合体内の各金属線および/または金属箔が互いに当接するよう仮接合状態とし、該仮接合状態において前記摩擦撹拌溶接を実施することを特徴とする摩擦撹拌溶接方法。
  2. 前記仮接合状態とする方法が、前記集合体の上下方向からの加圧による加締めを含むことを特徴とする請求項1に記載の摩擦撹拌溶接方法。
  3. 前記仮接合状態とする方法が、超音波溶接、コールドウエルド、アーク溶接のいずれかを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の摩擦撹拌溶接方法。
  4. 前記集合体内の金属線および/または金属箔と同種の金属から成る補強基材を該集合体に当接配置した状態にて摩擦撹拌溶接を実施することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の摩擦撹拌溶接方法。
  5. 前記補強基材の形状が、断面視ロ字状或いは断面視コ字状であることを特徴とする請求項4に記載の摩擦撹拌溶接方法。
  6. 前記補強基材を前記集合体とともに仮接合状態としたことを特徴とする請求項4または5に記載の摩擦撹拌溶接方法。
JP2003339147A 2003-09-30 2003-09-30 摩擦撹拌溶接方法 Pending JP2005103586A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003339147A JP2005103586A (ja) 2003-09-30 2003-09-30 摩擦撹拌溶接方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003339147A JP2005103586A (ja) 2003-09-30 2003-09-30 摩擦撹拌溶接方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005103586A true JP2005103586A (ja) 2005-04-21

Family

ID=34534408

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003339147A Pending JP2005103586A (ja) 2003-09-30 2003-09-30 摩擦撹拌溶接方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005103586A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007288095A (ja) * 2006-04-20 2007-11-01 Fuji Electric Holdings Co Ltd 半導体装置およびその製造に用いるスポット摩擦攪拌接合装置
JP2015123488A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 株式会社Uacj 金属箔重ね点接合方法
CN110997212A (zh) * 2017-08-01 2020-04-10 杰富意钢铁株式会社 金属板的双面摩擦搅拌接合方法以及双面摩擦搅拌接合装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007288095A (ja) * 2006-04-20 2007-11-01 Fuji Electric Holdings Co Ltd 半導体装置およびその製造に用いるスポット摩擦攪拌接合装置
JP2015123488A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 株式会社Uacj 金属箔重ね点接合方法
KR20150077361A (ko) 2013-12-27 2015-07-07 가부시키가이샤 유에이씨제이 겹침 금속 호일의 점접합 방법
US9302343B2 (en) 2013-12-27 2016-04-05 Uacj Corporation Process for spot-joining stacked metal foils
CN110997212A (zh) * 2017-08-01 2020-04-10 杰富意钢铁株式会社 金属板的双面摩擦搅拌接合方法以及双面摩擦搅拌接合装置
CN110997212B (zh) * 2017-08-01 2022-07-12 杰富意钢铁株式会社 金属板的双面摩擦搅拌接合方法以及双面摩擦搅拌接合装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4442561B2 (ja) 積層コンデンサおよび積層コンデンサの製造方法
EP0964461B1 (en) Non-aqueous electrolyte secondary cell
JP2003223880A (ja) 電池タブにリードを接続する方法
JP2004273178A (ja) 端子と電極箔が塑性接合された蓄電装置とその製法
JP5229440B2 (ja) 電気化学デバイス
JP4724841B2 (ja) 摩擦撹拌溶接方法および該摩擦撹拌溶接方法を用いた接続構造
JP2005103615A (ja) 摩擦撹拌溶接用固定治具および該治具を用いた積層電子部品の製造方法
JP2005103586A (ja) 摩擦撹拌溶接方法
JP4810679B2 (ja) コンデンサ
JP2005286247A (ja) 積層コンデンサの製造方法
JP3229238B2 (ja) 金属箔の超音波接合方法
JP4385155B2 (ja) 積層電子部品の製造方法
JP2005109069A (ja) 積層電解コンデンサの製造方法
JP4442176B2 (ja) 積層固体コンデンサ及びその製造方法
JP4442173B2 (ja) 積層電子部品の製造方法
JP2003289023A (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP4352802B2 (ja) 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP2005109280A (ja) コンデンサ及びその製造方法
JP4154270B2 (ja) コンデンサの製作方法
JP2005109279A (ja) コンデンサ及びその製造方法
JP2005109229A (ja) 積層電子部品の製造方法
JP4556595B2 (ja) 電解コンデンサの製造方法
JP2004221179A (ja) アルミ電解コンデンサ
JP2008305890A (ja) アルミ電解コンデンサ
JP4793938B2 (ja) 積層型コンデンサの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090319

A02 Decision of refusal

Effective date: 20091110

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02