JP2005116686A - 双極型静電チャック - Google Patents

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Abstract


【課題】 吸着力の均一性に優れた双極型静電チャックを提供する。
【解決手段】 双極型静電チャック10は、誘電セラミックス体11と、所定の電圧が印加されることにより、誘電セラミックス体11の表面に被吸着物を吸着させるための静電力を、誘電セラミックス体11に発生させる1対の電極12a・12bと、を備える。電極12a・12bの主たる電極間距離Lを誘電セラミックス体11の表面と電極12a・12bとの間の距離tの1倍以上3倍以下とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体製造装置やフラットパネルディスプレイ(FPD)製造装置等に使用される、基板等の被吸着物を吸着保持する双極型静電チャックに関する。
近時、半導体装置の製造プロセスにおける微細化技術の進歩によって、半導体装置の高速化や大容量化が進んでいる。ここで、シリコンウエハ上に微細な回路パターンを正確に形成するためには、シリコンウエハの固定精度を高めることも1つの重要な要素である。シリコンウエハの固定方法としては、クランプ等による機械的な方法(メカチャック)、減圧吸引力を利用した固定方法(真空チャック)、静電力を利用した固定方法(静電チャック)が知られている。
例えば、エッチングやCVD等のドライプロセスでは、シリコンウエハの処理が真空(減圧)雰囲気で行われるために、真空チャックを用いることはできない。また、メカチャックでは、シリコンウエハの高精度の位置合わせが困難であり、またシリコンウエハの一部をクランプするために温度均一性が低下するという問題がある。そこで、シリコンウエハのドライプロセスでは、静電チャックが主に用いられている。
静電チャックには、誘電体層に1個の電極を備えた、所謂、単極型静電チャックと、誘電体層に2個(1対)の電極を備えた、所謂、双極型静電チャックと、がある。単極型静電チャックではシリコンウエハと誘電体層に設けられた電極との間に所定の電圧を印加する必要があるが、双極型静電チャックではシリコンウエハに電圧を印加せずとも、シリコンウエハを固定することができる。
双極型静電チャックについて、特許文献1には、電極間距離や電極パターンの総面積等を規定した、強い吸着力を有する静電チャックが開示されている。また、特許文献2では、電極間の最短距離を規定することにより、製品寿命を長くした静電チャックが開示されている。しかしながら、これらの文献に開示された制電チャックでは、吸着力の均一性については何ら検討されていない。シリコンウエハの吸着力にばらつきがある場合には、シリコンウエハと静電チャックとの間の熱拡散が不均一となって、シリコンウエハの温度均一性が低下し、これによって回路パターンの寸法精度が低下するおそれがある。
特許第2965226号公報 特開2003−77994号公報
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、均一な吸着力を発現する双極型静電チャックを提供することを目的とする。
すなわち、本発明によれば、誘電セラミックス体と、
所定の電圧が印加されることにより、前記誘電セラミックス体の表面に被吸着物を吸着させるための静電力を、前記誘電セラミックス体に発生させる1対の電極と、
を備えた双極型静電チャックであって、
前記一対の電極の主たる電極間距離が、前記誘電セラミックス体の表面と前記一対の電極との間の距離の1倍以上3倍以下であることを特徴とする双極型静電チャック、が提供される。
一般的に静電チャックの吸着力としては、1対の電極に電圧を印加することによって誘電体を容量とするコンデンサを形成し、電極と被吸着物との間に反対の電荷を誘起させることにより発現するクーロン力と、被吸着物と誘電体との界面の小さなギャップに帯電分極して誘起されたジョンセンラーベック力とがある。本発明の双極型静電チャックでは、上記条件を満足することによって、ジョンセンラーベック力を用いた均一な吸着力を得ることができる。現被吸着物の吸着力を確保するために、誘電セラミックス体の体積抵抗率は、使用温度において、1×10Ω・cm以上1×1013Ω・cm以下であることが好ましい。
本発明の双極型静電チャックでは、ジョンセンラーベック力を用いて、被吸着物を均一に吸着保持することができる。例えば、本発明に係る双極型静電チャックを、半導体製造工程におけるCVD処理やエッチング処理の際に基板を保持するために使用した場合には、基板の面内における処理均一性を高めることができる。例えば、溝配線パターンの形状ばらつきや堆積膜の厚みばらつき等を低減することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は双極型静電チャック10の概略断面図、図2は双極型静電チャック10に設けられた一対の電極12a・12bのパターンの一例を示す平面図、図3は電極12a・12bのパターンの部分拡大図である。双極型静電チャック10は、板状の誘電セラミックス体11の内部に電極12a・12bが埋設された構造を有している。電極12a・12bに所定の電圧を印加することにより、誘電セラミックス体11の表面(吸着面)に被吸着物(図示せず)を吸着させるための静電力が、誘電セラミックス体11に発生する。
誘電セラミックス体11には、双極型静電チャック10の使用温度における体積抵抗率が1×10Ω・cm〜1×1013Ω・cmの材料が好適に用いられる。これは、本発明の双極型静電チャック10は、ジョンセンラーベック力を用いて被吸着物を強く吸着するために必要な吸着力を得るためである。
例えば、双極型静電チャック10において、誘電セラミックス体11の体積抵抗率が1×1014Ω・cm以上の場合には、その双極型静電チャック10はクーロン力を利用することとなる。このようにクーロン力を利用する場合において実使用に耐える吸着力を得るためには、誘電セラミックス体11におけるその表面(吸着面)と電極12a・12bの間(以下、この部分を本明細書において「静電力誘起層」という)の距離、つまり、静電力誘起層の厚さtを、電極12a・12bのパターンにかかわらず、約0.5mm以下とすることが必要となる。しかし、静電力誘起層の厚さtを0.5mm以下とし、しかもフラットな吸着面を形成することには、高度な加工技術が必要となるために、生産性が低くなってしまう。
これに対して、誘電セラミックス体11の体積抵抗率が1×10Ω・cm〜1×1013Ω・cmの場合には、ジョンセンラーベック力を利用して、実使用に耐える吸着力を得ることができる。この場合には、静電力誘起層の厚さtをクーロン力を利用するばあいよりも厚くすることができる。したがって、誘電セラミックス体11の吸着面を加工して平坦性と平滑性を高めることが容易であり、これによって吸着力の均一性、被吸着物の均熱性等を高めることができる。また、被吸着物がシリコンウエハ等の基板である場合には、双極型静電チャック10への吸着保持によって基板の反りを矯正することも可能である。
このような体積抵抗率を考慮すると、誘電セラミックス体11としては、窒化アルミニウム、アルミナ、ジルコニア、窒化珪素、サイアロン等が用いられる。これらのセラミックス材料は、耐熱性や耐食性、クリーン度に優れているために、双極型静電チャック10は、例えば、半導体装置の製造に用いられるCVD装置や、エッチング装置等に好適に用いられる。勿論、双極型静電チャック10は、大気雰囲気でシリコンウエハやFPD用基板の所定の性状(配線溝の幅等)を検査する検査装置にも用いることができる。
電極12a・12bに用いられる材料は、誘電セラミックス体11に用いられる材料と双極型静電チャック10の製造方法に依存して定められる。双極型静電チャック10の製造方法としては、誘電セラミックス粉末を公知のドクターブレード法や押出成形法等によってシート状に成形し、こうして得られたグリーンシートに所定の電極ペーストを所定のパターンで印刷し、電極ペーストが印刷されていないグリーンシートを所定数積み重ね、その上に電極ペーストが印刷されたグリーンシートを積み重ね、さらにその上に電極ペーストが印刷されていないグリーンシートを所定数積み重ねて、これらを熱プレス処理等により一体化して、誘電セラミックスと電極とを同時に焼成する方法が挙げられる。このため、電極12a・12bとして用いられる材料としては、誘電セラミックス体11の焼成に耐えるタングステンやモリブデン、イリジウム等の高融点金属、または窒化チタンや珪化モリブデン等の高融点導電性化合物が好適に用いられる。
なお、双極型静電チャック10の別の製造方法としては、誘電セラミックス粉末中の所定位置に、電極12a・12bとなる金属箔や金属網を埋設して、プレス成形し、焼成する方法がある。但し、この方法では金属箔等の位置精度を高く維持するために注意を払う必要がある。上記グリーンシートを用いた双極型静電チャック10の製造方法においては、電極12a・12bは、スクリーン印刷等により高い位置精度で形成することができる。
双極型静電チャック10においては、電極12a・12bの主たる電極間距離を、静電力誘起層の厚さt(図1参照)の1〜3倍とする。ここで、「電極12a・12bの主たる電極間距離」とは、電極12a・12bに所定の電圧を印加することによって発現する吸着力の大きさを実質的に決定する部分の電極間距離をいう。図2に示すパターンにおいては、電極12a・12bの対向部分には、電極間距離Lの直線部分Aと、電極間距離L´の同心円状の曲線部分Bとがあるが、直線部分Aの方が電極12a・12bの対向部分全体に占める割合が大きいために、電極12a・12bの主たる電極間距離は、この直線部分Aの電極間距離Lとなる。
主たる電極間距離Lが静電力誘起層の厚さtの1倍より短い場合、つまり、電極間距離Lが静電力誘起層の厚さtよりも短い場合には、電極12a・12b間で流れるリーク電流が増大するために、電極12a・12b間で誘起される電荷量が少なくなり、吸着力が小さくなる。これによって、双極型静電チャック10の面内での吸着力のばらつきもまた大きくなってしまう。一方、主たる電極間距離Lが静電力誘起層の厚さtの3倍を超えてしまうと、電極12a・12b間を流れるリーク電流の問題は生じないが、被吸着物の電極12a・12b間の上に位置する部分と電極12a・12bとの距離が長くなるために、その部分での吸着力が小さくなり、これにより吸着力の均一性が低下する。吸着力の均一性を高めるためには、主たる電極間距離Lを静電力誘起層の厚さtの2〜3倍とすることが好ましい。このような現象は、特にジョンセンラーベック力を用いた静電チャックで顕著に現れる。
なお、図2および図3に示される電極12a・12bのパターンにおいては、直線部分Aの電極間距離Lと同心円状の曲線部分Bの電極間距離L´とは等しくなっているが、この直線部分Aの電極間距離Lと同心円状の曲線部分Bの電極間距離L´とに差を設けてもよい。この場合には、前述したように、直線部分Aの方が電極12a・12bの対向部分全体に占める割合が大きいために、少なくとも直線部分Aの電極間距離が静電力誘起層の厚さtの1〜3倍となるようにする。これに対して、同心円状の曲線部分Bの電極間距離は静電力誘起層の厚さtの1倍未満3倍超であってもよいが、好ましくは、同心円状の曲線部分Bの電極間距離もまた静電力誘起層の厚さtの1〜3倍となるようにする。これにより、双極型静電チャック10の吸着力の均一性を高く維持することができる。
また、図3に示されるように、電極12a・12bの角部Cには、電極12a・12b間の距離がL″(>L)となっている部分もあるが、このような部分は吸着力に大きな影響を与えるものではない。しかしながら、このような部分の電極間距離L″もまた静電力誘起層の厚さtの1〜3倍とすることが好ましく、これにより吸着力の均一性を高めることができる。電極12a・12bの角部Cを一定の曲率を有する曲線で形成することにより、電極12a・12bの主たる電極間距離を全て一定のLとすることが可能である。
図4は本発明の双極型静電チャックに設けられる一対の電極の別のパターンを示す平面図である。この電極21a・21bは、図2に示した櫛形電極の変形例であり、電極21a・21bが対向している同心円状の曲線部分B´における電極間距離M´を主たる電極間距離とすることができる。このため、この電極間距離M´が静電力誘起層の厚さtの1〜3倍となるようにする。なお、直線部分A´における電極間距離Mもまた、静電力誘起層の厚さtの1〜3倍となるようにすることが好ましい。図4では電極間距離Mと電極間距離M´は等しい。電極21a・21bが対向する角部C´においては、電極間距離が主たる電極間距離M´よりも長い部分があるが、このような部分は、吸着力の均一性に大きな影響を与えるものではない。
電極21a・21bのパターンにおいては、例えば、中心部に設けられている同心円状の曲線部分の電極間距離と、周縁部に設けられている同心円状の曲線部分の電極間距離とに差を設けることも可能である。この場合には、主たる電極間距離とは、中心部に設けられている同心円状の曲線部分の電極間距離と周縁部に設けられている同心円状の曲線部分の電極間距離の双方を指すこととなり、このため、これらの電極間距離が共に静電力誘起層の厚さtの1〜3倍となるようにする。
図5は本発明の双極型静電チャックに設けられる一対の電極のさらに別のパターンを示す平面図である。この電極22a・22bは、渦巻状の電極を組み合わせたものである。このようなパターンにおいては、電極22a・22bが対向している直線部分A″の電極間距離Nおよび同心円状の曲線部分B″の電極間距離N´が共に主たる電極間距離である。なお、図5では電極間距離Nと電極間距離N´は等しい。このため、この電極間距離N,N´が静電力誘起層の厚さtの1〜3倍となるようにする。電極22a・22bが対向する角部C″においては、電極間距離が主たる電極間距離N・N´よりも長い部分があるが、このような部分は、吸着力の均一性に大きな影響を与えるものではない。電極22a・22bのパターンは、直線部分A″と同心円状の曲線部分B″とを有しているが、例えば、直線部分A″を有しないペア渦巻き状図形(アルキメデスの螺旋)のパターンとしてもよい。
上記説明においては、均一組成からなる誘電セラミックス体11内に電極12a・12b等を埋設した形態を示したが、例えば、電極12a・12bの上下で組成が異なる材料を用いてもよい。この場合、電極12a・12bの上側、つまり被吸着物を吸着する面側の体積抵抗率を1×10Ω・cm〜1×1013Ω・cmの範囲とすることが好ましい。
また、上記説明においては、被吸着物を吸着保持する表面が平坦な誘電セラミックス体11を用いた双極型静電チャック10について説明したが、図6の断面図および図7の平面図に示す双極型静電チャック10´のように、表面に所定の高さのピン15が所定のパターンで形成され、所定のパターンを有する一対の電極16a・16bが埋設されている誘電セラミックス体11´を用いることもできる。
図6に示されるように、誘電セラミックス体11´の内部に電極16a・16bが埋設され、その表面にピン15が形成されている場合における「誘電セラミックス体11´の表面と一対の電極16a・16bとの間の距離」とは、ピン15の頂点と一対の電極16a・16bとの間の距離t´を、換言すれば、ピン15に当接する被吸着物(図示せず)の吸着面と一対の電極16a・16bとの間の距離を、指す。この後者の定義は、先に説明した誘電セラミックス体11の場合でも矛盾することなく適用できることはいうまでもない。したがって、図6の場合、t´≦P(電極16aと電極16bの主たる電極間距離)≦3t´の関係式が成り立つようにする。
一般的に、シリコンウエハを吸着保持するための双極型静電チャックの場合、ピン15の高さは100μm以下とすることが好ましい。例えば、ピン15は、誘電セラミックス体11´の表面をサンドブラスト加工等することにより形成することができる。
実施例および比較例について説明する。
3重量%の酸化イットリウムを含む窒化アルミニウム粉末を一軸プレスし、円板状の成形体を作製した。この成形体の上に図2に示した櫛状の電極パターンを有する電極板(後述する所定形状に加工した厚さ0.05mmのモリブデン板)を配置し、この電極板の上にさらに3重量%の酸化イットリウムを含む窒化アルミニウム粉末をかぶせ、ホットプレス焼結(ホットプレス条件:焼成温度1900℃、焼成時間3時間、プレス圧10MPa、窒素ガス雰囲気)を行った。焼結体の外径は250mmφとした。また、得られた焼結体(つまり、誘電セラミックス体)を、静電力誘起層の厚さが2mmで、かつ、総厚が6mmとなるように、平面研削加工した。そして、側面から1mmφの穴加工をして各電極を露出させ、そこに給電ピンを挿入して、外部電源から電極板に電圧を印加できるようにした。
このような双極型静電チャックの製造工程において使用する電極板の電極パターンを種々に変えることによって、実施例および比較例に係る試料の作り分けを行った。すなわち、電極板として、最外径が230mmφ、電極幅が10mmであり、櫛歯の部分(つまり直線部分A)の電極間距離Lを表1に示すように、種々に変えることにより、実施例および比較例に係る双極型静電チャックを作製した。なお、曲線部分Bの電極間距離L´は直線部分Aの電極間距離Lと等しくした。
Figure 2005116686
作製した双極型静電チャックを約300℃に保った500×350mmのアルミニウム製ヒータの上に載置し、サーモグラフィー装置で双極型静電チャックの面内の温度分布を測定した。その結果、双極型静電チャックの面内200mmφの領域で温度分布が最も小さくなるように、アルミニウム製ヒータ上における双極型静電チャックの載置場所を設定した。このとき、双極型静電チャックの面内200mmφの領域における最高温度と最低温度の差は2℃であった。次に、この双極型静電チャックの面内で最も温度分布が小さい200mmφの領域に、8インチ(200mmφ)のシリコンウエハを載置し、双極型静電チャックの電極板に±500kVの電圧を印加して、シリコンウエハを双極型静電チャックに吸着させた。所定時間後、シリコンウエハの温度分布をサーモグラフィー装置で測定し、表1に示す、シリコンウエハの面内における最高温度と最小温度の差を得た。
双極型静電チャックの吸着力の均一性は、シリコンウエハの温度均一性に大きな影響を与える。つまり、吸着力が強い部分ではシリコンウエハは双極型静電チャックからの熱伝達が良好となるために温度が上がるが、吸着力の弱い部分では吸着力が強い部分と比較すると、温度が低くなる。表1から分かるように、主たる電極間距離Lが静電力誘起層の厚さの1〜3倍(2mm〜6mm)の範囲の実施例1〜3では、シリコンウエハにおける温度差が3℃以下に抑えられた。本例では、主たる電極間距離Lが静電力誘起層の厚さの2倍の場合に、もっとも良好な温度均一性、つまり吸着力の均一性が得られた。これに対して、比較例1・2に示されるように、電極間距離Lが静電力誘起層の厚さの1〜3倍を外れると、吸着力の均一性が低下し、温度均一性が低下することが確認された。
使用した窒化アルミニウム焼結体の体積抵抗率の測定は、上述した双極型静電チャックの作製方法と同じ方法で(但し、電極板を埋設しない)作製した別の焼結体から、JIS C2141「電気絶縁用セラミック材料試験方法」にしたがう試料を切り出し、この試験方法にしたがって300℃での体積抵抗率を測定することにより行った。その結果、窒化アルミニウム焼結体の体積抵抗率は、4×1011Ω・cmであった。
上述の通り、本発明の双極型静電チャックは吸着力の均一性に優れているために、半導体製造装置やFPD製造装置、特に真空雰囲気で基板を処理するCVD装置やエッチング装置等に好適である。
双極型静電チャックの概略断面図。 図1に示す双極型静電チャックに設けられる一対の電極のパターンの一例を示す平面図。 図2に示す電極のパターンの部分拡大図。 本発明の双極型静電チャックに設けられる一対の電極の別のパターンを示す平面図。 本発明の双極型静電チャックに設けられる一対の電極のさらに別のパターンを示す平面図。 別の双極型静電チャックの概略断面図。 図6に示す双極型静電チャックの平面図。
符号の説明
10;双極型静電チャック
11;誘電セラミックス体
12a・12b;電極
15;ピン
16a・16b;電極
21a・21b;電極
22a・22b;電極

Claims (2)

  1. 誘電セラミックス体と、
    所定の電圧が印加されることにより、前記誘電セラミックス体の表面に被吸着物を吸着させるための静電力を、前記誘電セラミックス体に発生させる1対の電極と、
    を備えた双極型静電チャックであって、
    前記一対の電極の主たる電極間距離が、前記誘電セラミックス体の表面と前記一対の電極との間の距離の1倍以上3倍以下であることを特徴とする双極型静電チャック。
  2. 双極型静電チャックの使用温度において、前記誘電セラミックス体の体積抵抗率は1×10Ω・cm以上1×1013Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1に記載の双極型静電チャック。
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