JP2005116393A - 電極材料粉体の製造方法と電極材料粉体及び電極並びにリチウム電池 - Google Patents

電極材料粉体の製造方法と電極材料粉体及び電極並びにリチウム電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 安価なLiOHを用いても、均一な組成かつ高純度のナノ粒子を容易かつ安価に製造することができる電極材料粉体の製造方法と電極材料粉体及び電極並びにリチウム電池を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の電極材料粉体の製造方法は、LiOH、A源(Fe、Co、Mn、Ni、Cr、Cuの群から選択された1種または2種以上)および/またはB源(Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sc、Y、希土類元素の群から選択された1種または2種以上)、リン酸および/またはリン酸塩、LiOHとリン酸基との反応を阻害する反応阻害剤、A源とリン酸基との反応を遅延する反応遅延剤とを含有する溶液、分散液または懸濁液を、高温雰囲気中に噴霧し、得られた前駆体を熱処理することを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電極材料粉体の製造方法と電極材料粉体及び電極並びにリチウム電池に関し、特に、均一な組成かつ高純度の、しかも平均粒子径が数十nm以下のナノ粒子(超微粒子)を容易かつ安価に製造することが可能な電極材料粉体の製造方法、この電極材料粉体の製造方法により得られた均一な組成かつ高純度のナノ粒子からなる電極材料粉体、この電極材料粉体を用いた電極、及び前記電極を正電極として備えたリチウム電池に関するものである。
近年、小型化、軽量化、高容量化が期待される電池として、リチウム電池、例えば、リチウムイオン電池等の非水電解液系の二次電池が提案され、実用に供されている。
このリチウムイオン電池の正極材料としては、従来、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)等の正極活物質が用いられてきたが、これらの正極活物質には、高温における安定性、組成変化による特性の低下、高価格等、様々な問題点があり、これらの改善策として、LiAPO(ただし、AはFe、Co、Mn、Ni、Cr、Cuの群から選択された1種または2種以上)で表されるリン酸化合物が注目されている。
このLiAPOは、リン酸骨格を有するために熱安定性が高く、酸素を脱離し難いという特徴があり、安全性の高い充放電可能な正極材料として期待されているが、このLiAPOには、導電性が十分でなく、そのため高出力化が困難であるという問題点があり、実用化を妨げている要因でもある。
そこで、この問題を解決する手段として、このLiAPOを粉砕して微粒子化し、このLiAPO微粒子を正極材料とする方法(例えば、非特許文献1参照)、あるいは、このLiAPOにAg(銀)やC(炭素)を添加して複合粒子化し、このAg−LiAPO複合粒子あるいはC−LiAPO複合粒子を正極材料とする方法(例えば、非特許文献2参照)等が検討され、高出力化の可能性が示されている。
S.オカダ他(S.Okada et al.)、ジャーナル・オブ・パワー・ソーシズ(J.Power Sources)、第430巻、97頁(2001年) P.P.プロシニ他(P.P.Prosini et al.)、エレクトロケミカ・アクタ(Electrochemica Acta)、第46巻、3517頁(2001年)
しかしながら、従来のLiAPO微粒子は焼結体であるから、組成の均一性に限界があり、特に、ナノ粒子程度の大きさの微粒子の場合には、組成の均一性をより高めることが必要になってくる。また、800℃以上の高温雰囲気中で焼成するために、焼成温度が高い程、また、焼成時間が長い程、粒成長し易く、したがって、粒子が粗大化し易くなり、組成の均一化及び微粒子化を妨げる要因になる。
粒子が粗大化した場合、粉砕して微粒子化することになるが、粉砕の際に不純物が混入する、いわゆるコンタミネーションと称される問題点や、粉砕工程を経ることによる製造コストの上昇という問題点が生じる。さらに、焼成工程自体、多量の熱エネルギーを必要とするものであるから、エネルギーコストが高くなるという問題点もある。
一方、従来のAg−LiAPO複合粒子では、Agが高価なものであるから、この複合粒子自体、高価なものになるという問題点があり、また、C−LiAPO複合粒子では、実用的なC(炭素)量で十分な導電性を得るためには、C(炭素)を均一に混合する必要があるために、そのための装置や工程が必要となり、コストがかかる等問題も多い。
そこで、本発明者等は、次の様なLiAPO系の電極材料及びその製造方法を提案した(特願2002−167163号)。
すなわち、この電極材料は、LiPO(但し、AはCr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuから選択された少なくとも1種、BはMg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sc、Y、希土類元素から選択された少なくとも1種、0<x<2、0≦y<1.5、0≦z<1.5)からなる1次粒子を複数個集合して2次粒子とし、かつ、これら1次粒子間に炭素等の電子導電性物質を介在させたものである。
また、この電極材料の製造方法は、Liと、A(但し、AはCr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuから選択された少なくとも1種)と、B(但し、BはMg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sc、Y、希土類元素から選択された少なくとも1種)と、Pと、炭素等の電子伝導性物質または有機化合物等の電子伝導性物質の前駆体とを含む溶液または懸濁液を噴霧し、微小な液滴を瞬時に加熱する方法である。
しかしながら、本発明者等が提案した電極材料及びその製造方法においても、依然として次のような問題点がある。
(1)原材料の組み合わせによっては、沈殿し易い物質(例えば、A(PO、LiPO等)を含むスラリーとなり、このスラリーを高温雰囲気下に噴霧し、加熱して電極材料粉体とするには、焼成に高い加熱温度と長い加熱時聞が必要となる。したがって、焼成時に粒成長が進行し、粒子が粗大化する虞がある。
この電極材料粉体を微粒子化するためには、粗大化した粒子を粉砕する必要があるが、この場合も、粉砕の際のコンタミネーションの問題や、粉砕工程を経ることによる製造コストの上昇という問題点がある。
例えば、Liとして安価な水酸化リチウム(LiOH)を用いようとしても、これらの問題点をクリヤーすることが難しいために、実際に使用するのは極めて難しい。
(2)沈殿し易い物質を含むスラリーを高温雰囲気下に噴霧する際に、この物質がノズル付近で沈殿してノズル詰まりを起こしたり、あるいは、ノズルへの送液時に配管内で沈殿したりして、噴霧時の組成が化学量論的組成からずれてしまう虞があり、必ずしも再現性の良い均一組成の前駆体が得られるとは限らない。
(3)原材料として、例えば、塩化リチウム(LiCl)や硝酸リチウム(LiNO)等の潮解性の材料を用いた場合、得られた前駆体粒子も潮解性が非常に高いものであるから、前駆体粒子同士が凝集したり、あるいは、潮解して水溶液化する虞がある。また、凝集した前駆体粒子を熱処理した場合、塊状物質となり微粒子にはならない。したがって、この塊状物質を粉砕して微粒子化する必要があり、コンタミネーションや、製造コストの上昇という問題点がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、主たるLi源として安価な水酸化リチウムを用いても、均一な組成かつ高純度の、しかも1次粒子の平均粒子径が数十nm以下のナノ粒子(超微粒子)を容易かつ安価に製造することができる電極材料粉体の製造方法、この電極材料粉体の製造方法により得られた均一な組成かつ高純度のナノ粒子である電極材料粉体、この電極材料粉体を用いた電極、この電極を正電極として備えることで充放電容量(特に、放電容量)が高く、充放電サイクルが安定し、しかも出力の高いリチウム電池を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の物質を反応系に共存させることにより、主たるLi源として安価な水酸化リチウムを用いた場合においても、噴霧用の溶液、分散液または懸濁液の状態をそのまま維持することができ、その中に沈殿が生じる虞も無く、さらに、噴霧して得られた前駆体が潮解性を有せず、よって、大気中に放置しても吸湿して凝集や水溶液化する虞がなく、しかも、低温かつ短時間の熱処理により、組成が均一かつ高純度であり、1次粒子の平均粒子径が数十nm以下のナノ粒子(超微粒子)である電極材料粉体を容易かつ安価に製造し得ることを知見し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の電極材料粉体の製造方法は、LiPO(ただし、AはFe、Co、Mn、Ni、Cr、Cuの群から選択された1種または2種以上、BはMg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sc、Y、希土類元素の群から選択された1種または2種以上)からなる化合物を主成分とする電極材料粉体の製造方法であって、水酸化リチウムと、A源および/またはB源と、リン酸および/またはリン酸塩と、前記水酸化リチウムと前記リン酸および/またはリン酸塩のリン酸基との反応を阻害する反応阻害剤と、前記A源と前記リン酸および/またはリン酸塩のリン酸基との反応を遅延する反応遅延剤とを含有する溶液、分散液または懸濁液を、高温雰囲気中に噴霧して前駆体とし、この前駆体を熱処理することを特徴とする。
前記反応阻害剤は、水溶液とした際の水素イオン指数が10以下のLi塩であることが好ましい。
前記溶液、分散液または懸濁液における前記水酸化リチウムの物質量と前記反応阻害剤の物質量との比は、水酸化リチウム:反応阻害剤=0.99:0.01〜0.50:0.50であることが好ましい。
前記反応遅延剤は、カルボキシル基を2つ以上有する有機酸、この有機酸のLi塩、前記Aに対しキレート作用を有するキレート化合物の群から選択された1種または2種以上であることが好ましい。
前記溶液、分散液または懸濁液における前記Aの物質量と前記反応遅延剤の物質量との比は、A:反応遅延剤=1.00:0.01〜1.00:0.50であることが好ましい。
前記溶液、分散液または懸濁液は、電子伝導性物質および/または電子伝導性物質の前駆体を含有していることが好ましい。
前記高温雰囲気の温度は、80℃以上かつ1000℃以下であることが好ましい。
前記熱処理の温度は、80℃以上かつ1000℃以下であることが好ましい。
本発明の電極材料粉体は、本発明の電極材料粉体の製造方法により得られたことを特徴とする。
本発明の電極は、本発明の電極材料粉体を用いてなることを特徴とする。
本発明のリチウム電池は、本発明の電極を正電極として備えてなることを特徴とする。
本発明の電極材料粉体の製造方法によれば、水酸化リチウムと、A源および/またはB源と、リン酸および/またはリン酸塩と、前記水酸化リチウムと前記リン酸および/またはリン酸塩のリン酸基との反応を阻害する反応阻害剤と、前記A源と前記リン酸および/またはリン酸塩のリン酸基との反応を遅延する反応遅延剤とを含有する溶液、分散液または懸濁液を、高温雰囲気中に噴霧して前駆体とし、この前駆体を熱処理するので、Li源として安価な水酸化リチウムを用いても、噴霧用の溶液、分散液または懸濁液の状態をそのまま維持することができ、その中に沈殿が生じる虞も無い。したがって、組成が均一かつ高純度の電極材料粉体を容易かつ安価に製造することができ、沈殿等により生じる製造上のトラブルもない。
また、噴霧して得られた前駆体は潮解性が低くなり、大気中に放置しても吸湿して凝集や水溶液化する虞がない。
また、低温かつ短時間の熱処理で十分であるから、凝集、粒子の粗大化等が生じる虞がない。したがって、粉砕等の工程が不要となり、コンタミネーションの問題もなく、製造コストの低減を図ることができる。
以上により、組成が均一かつ高純度であり、しかも1次粒子の平均粒子径が数十nm以下のナノ粒子(超微粒子)を容易かつ安価に製造することができる。
また、前記反応阻害剤を、水溶液とした際の水素イオン指数が10以下のLi塩とすれば、主たるLi源としての水酸化リチウムとリン酸および/またはリン酸塩のリン酸基との反応を効率よく阻害することができ、噴霧用の溶液、分散液または懸濁液中に沈殿が生じる虞もない。
前記反応遅延剤を、カルボキシル基を2つ以上有する有機酸、この有機酸のLi塩、前記Aに対しキレート作用を有するキレート化合物の群から選択された1種または2種以上とすれば、A源とリン酸および/またはリン酸塩のリン酸基との反応を効率よく遅延させることができ、沈殿の生成を大幅に遅延させることができる。
本発明の電極材料粉体によれば、本発明の電極材料粉体の製造方法により得られた電極材料粉体であるので、組成の均一性に優れ、しかも極めて安価な電極材料粉体を実現することができ、工業用粉体として極めて利用価値の高いものとなる。
本発明の電極によれば、本発明の電極材料粉体を用いたので、組成の均一性に優れ、高い充放電容量(特に放電容量)、安定した充放電サイクル性能、高出力を実現できる電極を安価に提供することができる。したがって、電極として極めて利用価値の高いものとなる。
本発明のリチウム電池によれば、本発明の電極を正電極として備えたので、この電極を用いた正電極の充放電容量(特に、放電容量)を向上させることができ、充放電サイクルを安定化することができ、出力を高めることができる。したがって、各種電気特性に優れたリチウム電池を提供することができる。
本発明の電極材料粉体の製造方法、この製造方法により製造された電極材料粉体、この電極材料粉体を用いて形成された電極、及び、この電極を正電極として備えたリチウム電池の一実施の形態について説明する。
本実施形態の電極材料粉体の製造方法は、LiPO(ただし、AはFe、Co、Mn、Ni、Cr、Cuの群から選択された1種または2種以上、BはMg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sc、Y、希土類元素の群から選択された1種または2種以上)からなる化合物を主成分とする電極材料粉体の製造方法であり、水酸化リチウム(LiOH)と、A源および/またはB源と、リン酸および/またはリン酸塩と、前記水酸化リチウムと前記リン酸および/またはリン酸塩のリン酸基(PO 3−)との反応を阻害する反応阻害剤と、前記A源と前記リン酸および/またはリン酸塩のリン酸基(PO 3−)との反応を遅延する反応遅延剤とを所定の比率で含有する原料溶液、分散液または懸濁液を、高温雰囲気中に噴霧して化学反応または乾燥させて前駆体とし、この前駆体を熱処理することにより、組成が均一な微粒子、特にナノ粒子の電極材料粉体を得る方法である。
上記x、y及びzは、化合物全体としての電荷のバランスがとれて、しかも、電荷がゼロ(0)となるような値をとる。これらの値としては、例えば、上記xは0<x<2の範囲の値を、上記yは0≦y<1.5の範囲の値を、上記zは0≦z<1.5の範囲の値を、それぞれとることが好ましい。ただし、yとzは同時にゼロ(0)となることはない。
ここで、「所定の比率で含有する」とは、水酸化リチウム(LiOH)、A源および/またはB源、リン酸および/またはリン酸塩、反応阻害剤、反応遅延剤それぞれが、目的とする最終生成物であるLiPOが得られるような比率で、原料溶液、分散液または懸濁液中に存在していることをいう。
また、「LiPOからなる化合物を主成分とする」とは、この化合物を少なくとも90重量%以上含むという意味であり、残部の10重量%未満は電極材料に悪影響を及ぼさないものであればよい。
上記のA源としては、Fe、Co、Mn、Ni、Cr、Cuの群から選択された1種または2種以上を含む金属塩が用いられ、例えば、FeCl、FeBr、CoCl、CoBr、Co(NO、MnCl、Mn(CHCOO)、NiCl、CrSO、Cu(NO等のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩等が、安価であり、しかも入手し易いことから、好適に使用される。
また、B源としては、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sc、Y、希土類元素の群から選択された1種または2種以上を含む金属塩が用いられ、例えば、MgCl、CaCl、SrBr、Zn(NO、Al(NO等のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩等が安価であり、しかも入手し易いことから、好適に使用される。
また、リン酸としては、オルトリン酸(HPO)が、また、リン酸塩としては、リン酸二水素アンモニウム(NHPO)、リン酸水素二アンモニウム((NHHPO)等が好適に用いられる。
反応阻害剤は、水溶液とした際のpH(水素イオン指数)が10以下のLi塩であり、例えば、LiCl、LiNO、LiSO等が好適に用いられる。
このようなLi塩を用いることにより、主たるLi源としての水酸化リチウム(LiOH)とリン酸および/またはリン酸塩のリン酸基(PO 3−)との反応を効率よく阻害することができ、原料溶液、分散液または懸濁液中に沈殿が生じる虞もない。
この反応阻害剤の物質量(モル)は、上記の原料溶液、分散液または懸濁液における水酸化リチウムの物質量と反応阻害剤の物質量との比(モル比)で表すことができ、水酸化リチウム:反応阻害剤=0.99:0.01〜0.50:0.50が好ましく、より好ましくは0.95:0.05〜0.70:0.30である。
その理由は、この物質量比(モル比)が0.99:0.01よりも反応阻害剤の量が少ないと、LiとPOが反応して沈殿を生じる虞があるからであり、この物質量比(モル比)が0.50:0.50よりも反応阻害剤の量が多いと、熱噴霧して得られる前駆体の潮解性が高くなり、空気中に放置した場合に直ちに潮解して前駆体同士が凝集したり、水溶液化してしまうからであり、その上、安価なLiOHを用いているにもかかわらず反応阻害剤の添加量が多いためにコストの面で割高になるからである。
反応遅延剤は、カルボキシル基を2つ以上有する有機酸、この有機酸のLi塩、前記Aに対しキレート作用を有するキレート化合物の群から選択された1種または2種以上であり、例えば、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、エチレンジアミン、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸等が好適に用いられる。
このような有機酸、有機酸のLi塩、キレート化合物を用いると、A源とリン酸および/またはリン酸塩のリン酸基(PO 3−)との反応を効率よく遅延させることができ、沈殿の生成が大幅に遅延し、実質的に沈殿が生じない。
この反応遅延剤の物質量(モル)は、上記の原料溶液、分散液または懸濁液におけるAの物質量と反応遅延剤の物質量との比(モル比)で表すことができ、A:反応遅延剤=1.00:0.01〜1.00:0.50が好ましく、より好ましくは1.00:0.05〜1.00:0.30である。
その理由は、反応遅延剤の物質量が物質量比1.00:0.50を超えて過剰となると、得られる電極材料粉体が潮解性となり、水分を吸収する分、コスト高となるからであり、一方、反応遅延剤の物質量が物質量比1.00:0.01より少ないと遅延効果が不十分となるからである。
上記の原料溶液、分散液または懸濁液に、電極材料粉体の導電性を向上させるために、電子伝導性物質および/または電子伝導性物質の前駆体を含有させることとしてもよい。
電子伝導性物質および/または電子伝導性物質の前駆体を含有させておくと、得られた電極材料粉体は、LiPO(ただし、AはFe、Co、Mn、Ni、Cr、Cuの群から選択された1種または2種以上、BはMg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sc、Y、希土類元素の群から選択された1種または2種以上)からなる化合物を主成分とする1次粒子が複数個集合した2次粒子であって、かつ、これら1次粒子間に電子伝導性物質を介在させた構造を有するものとなる。これにより、電極材料粉体の導電性が向上する。
この電子伝導性物質としては、導電性を有する微粒子またはその前駆体であれば特に限定されないが、例えば、炭素粉末の他、金属粉末、特に、Au、Pt、Ag、Pd、Ru、Rh、Ir等の貴金属粉末が好適に用いられ、なかでも好ましいのはAg粉末である。
これら微粒子の1次粒子径としては、1nm以上かつ1000nm以下が好ましく、より好ましくは10nm以上かつ200nm以下である。
また、電子導電性物質の前駆体とは、加熱することにより電子導電性物質となるものであり、この前駆体としては、有機化合物の他、金属塩、金属アルコキシド、金属の錯体等が好適に用いられる。
上述した炭素(C)粉末としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、グラファイト等を用いることができるが、カーボンブラック、アセチレンブラックのいずれかが好ましい。
また、電子導電性物質の前駆体としては、例えば、有機化合物を用いることができる。有機化合物としては、加熱時に揮発しないものであればよく、特に限定されないが、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸(塩)、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、または、これらの共重合体が好適に用いられる。
また、糖アルコール、糖エステル、セルロース等の糖類、ポリグリセリン、ポリグリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンソルビタン、各種水溶性有機界面活性剤等を用いることができる。
また、リン酸エステル、リン酸エステル塩等を用いれば、炭素成分と同時にリン成分として用いることができる。
これらの原料を所定の比率で溶媒中に溶解・分散させ、均一な原料溶液、分散液または懸濁液とする。
溶媒としては、例えば、水、アルコール類、エステル類、エーテル類、ケトン類等を用いることができるが、使い易さの点から水が好ましい。
この原料溶液、分散液または懸濁液中の原料成分の合計濃度は、噴霧できればよく、特に限定されるものではないが、良好な噴霧状態を得るためには1〜30重量%が好ましい。
次いで、この原料溶液、分散液または懸濁液を高温雰囲気中に噴霧するとともに加熱し、前駆体とする。
噴霧時の液滴の粒径は0.05μm〜200μmとすることが好ましい。
また、噴霧時の高温雰囲気の温度は、使用する原料により異なるが、80℃以上かつ1000℃以下が好ましく、より好ましくは100℃以上かつ600℃以下、さらに好ましくは130℃以上かつ500℃以下である。
噴霧時の雰囲気温度が80℃よりも低いと乾燥や反応が充分に行われない可能性があるからであり、一方、1000℃よりも高いと、この高温雰囲気中にて最終目的物質が生成し、引き続く熱処理時に該最終目的物質がさらに粒成長することで粗大化し、したがって、充放電容量が低下してしまうからである。
噴霧する際の雰囲気としては、含まれる成分にもよるが、大気雰囲気(酸化性雰囲気)、不活性雰囲気、還元性雰囲気のいずれかが適宜選択される。
例えば、A源がFeの場合は、B源の種類に拘わらず窒素(N)雰囲気、アルゴン(Ar)雰囲気、ヘリウム(He)雰囲気等の不活性雰囲気が好ましく、より酸化を抑えたいときには、水素(H)等の還元性ガスを合む還元性雰囲気、例えば、2v/v%H−98v/v%N、5v/v%H−95v/v%N等の混合ガスによる還元性雰囲気が好ましい。
なお、A源として、Fe以外のCo、Ni、Mn、Cr、Cuのいずれかを用いる場合は、B源の種類に拘わらず大気雰囲気あるいは5v/v%O−95v/v%N等の弱酸化性雰囲気がよい。
次いで、この前駆体を熱処理する。
この熱処理温度は80℃以上かつ1000℃以下が好ましく、より好ましくは100℃以上かつ600℃以下である。
この熱処理温度が1000℃を越えると、生成しつつある電極材料粉体の粒成長が促進して粗大化したり、焼成が進行して焼結体となったり等により、微粉末の電子材料粉体が得られないからである。電極材料粉体が粒成長して粗大化するのを防止するためには、可能な限り熱処理温度を低くするのが好ましいが、80℃未満は、熱処理が不十分で凝集体になり易く、良好な微粉末形状を保持できないから好ましくない。
熱処理する際の雰囲気としては、含まれる成分にもよるが、大気雰囲気(酸化性雰囲気)、不活性雰囲気、還元性雰囲気のいずれかが適宜選択される。
例えば、A源がFeの場合は、B源の種類に拘わらず窒素(N)雰囲気、アルゴン(Ar)雰囲気、ヘリウム(He)雰囲気等の不活性雰囲気が好ましく、より酸化を抑えたいときには、水素(H)等の還元性ガスを合む還元性雰囲気、例えば、2v/v%H−98v/v%N、5v/v%H−95v/v%N等の混合ガスによる還元性雰囲気が好ましい。
なお、A源として、Fe以外のCo、Ni、Mn、Cr、Cuのいずれかを用いる場合は、B源の種類に拘わらず大気雰囲気あるいは5v/v%O−95v/v%N等の弱酸化性雰囲気がよい。
本実施形態の電極材料粉体は、上記の製造方法により製造されたもので、LiPO(ただし、AはFe、Co、Mn、Ni、Cr、Cuの群から選択された1種または2種以上、BはMg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sc、Y、希土類元素の群から選択された1種または2種以上)からなる化合物を主成分とする電極材料粉体である。
この電極材料粉体は、2次粒子の平均粒子径が0.01μm以上かつ20μm以下の球状粒子であり、均一な組成を有したものとなっている。
この電極材料粉体を結合剤、例えば、バインダー樹脂と混合することにより電極形成用塗布液あるいは電極形成用ペーストが得られる。この電極形成用塗布液あるいは電極形成用ペーストを用いて電極を形成する場合、電極材料粉体が最密充填し易く、したがって、結合剤の量も従来のものより少なくて済み、電極材料中の活物質の割合が低下することもない。また、2次粒子の平均粒子径が20μm以下であるから、粒子内部への電子の供給量が不足することもなく、利用効率が低下することもない。
本実施形態の電極は、本実施形態の電極材料粉体を用いたもので、より具体的には、上記の電極材料粉体と結合剤、例えば、バインダー樹脂とを混練し、圧延して、電極用フィルムあるいは電極用薄板とし、この電極用フィルムあるいは電極用薄板を、例えば、ステンレスメッシュ集電体上に圧着し、その後、所定の面積かつ所定の形状に成形、例えば、円板状に打ち抜いたものである。
上記のバインダー樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)樹脂等を例示することができる。
この電極材料粉体と結合剤(バインダー樹脂)との混合比は、特に制限されないが、例えば、電極材料粉体100重量部に対し、結合剤(バインダー樹脂)を3重量部〜20重量部程度である。
本実施形態のリチウム電池は、本実施形態の電極を正電極として用いたものであり、負電極、電解質、セパレーター、電池形状等は特に限定されるものではない。例えば、負電極としては、金属Liの他、炭素材料、Li合金、LiTi12等の負極材料を用いてもよく、また、電解液とセパレーターの代わりに固体電解質を用いてもよい。
このリチウム電池は、本実施形態の電極材料粉体によって形成されたものであるから、正電極が高純度かつ粒径が揃った微細な球状粉体で構成されることとなり、その結果、高い充放電容量(特に放電容量)、安定した充放電サイクル性能、高出力化が可能となったものである。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に記載された活物質の出発原料、製造方法、正電極、負電極、電解質、セパレーター、電池形状等に限定されるものではない。
例えば、本実施例では、電極材料自体の挙動をデータに反映させるため、負極に金属Liを用いたが、炭素材料、Li合金、LiTi12等の負極材料を用いてもかまわない。また電解液とセパレータの代わりに固体電解質を用いても良い。
「実施例1」
LiOH、LiCl及びHPOを、これらの物質量比(モル比)が0.90:0.10:1.00、かつ、濃度がLiHPO換算で0.3mmol/gとなるように純水に溶解し、水溶液(800g)を得た。
一方、FeCl及びニトリロ三酢酸を、これらの物質量比(モル比)が1.00:0.10、かつ、Feの濃度が0.3mmol/gとなるように純水に溶解し、その後、3時間撹拌し、水溶液(825g)を得た。
次いで、これらの水溶液を混合し、その後純水にて希釈し、濃度がLiFePO換算で0.1mmol/gの原料溶液(2315g)を得た。この原料溶液中には、沈殿の生成は認められなかった。
次いで、この原料溶液を超音波霧化器を用いて130℃の窒素(N)雰囲気中に噴霧して加熱し、前駆体を得た。
次いで、この前駆体をN雰囲気中600℃にて1時間熱処理し、2次粒子の平均粒子径が0.5〜3μmの球状の電極材料粉体(A−1)を得た。
この電極材料粉体(A−1)は、粉末X線回折(XRD)の結果、活物質として良好なLiFePO(トリフィライト)単相からなる均一組成を有するものであった。
「比較例1」
LiOH及びHPOを、これらの物質量比(モル比)が1:1、かつ、濃度がLiHPO換算で0.3mmol/gとなるように調整し、スラリー(800g)を得た。
一方、FeClを純水に溶解し、FeClを0.3mmol/g含むFeCl水溶液(840g)を得た。
次いで、これらを混合し、LiPOとFe(POの沈殿を含むスラリーとした後、このスラリーを純水にて希釈し、濃度がLiFePO換算で0.1mmol/gかつLiPOとFe(POの沈殿物を含む原料スラリー(懸濁液)(2310g)を得た。
次いで、この沈殿物を含む原料スラリーを用いた他は実施例1と同様にして、平均粒子径が1〜5μmの球状の電極材料粉体(B−1)を得た。
この電極材料粉体(B−1)は、粉末X線回折(XRD)の結果、LiFePO相の他、副次的な相であるLiPOとFe(POの生成が認められた。
なお、原料スラリーを噴霧する際に沈殿物(LiPO、Fe(PO)がノズルに詰まることがあり、また、ノズルへの送液時に配管内に沈殿物が堆積し、連続して製造することが困難であった。
「実施例2」
LiOH、LiNO及びHPOを、これらの物質量比(モル比)が0.90:0.10:1.00、かつ、濃度がLiHPO換算で0.3mmol/gとなるように純水に溶解し、水溶液(800g)を得た。
一方、MnCl及び酒石酸を、これらの物質量比(モル比)が1.00:0.10となるように純水に溶解し、その後、3時間撹拌し、Mnの濃度が0.3mmol/gの水溶液(825g)を得た。
次いで、これらの水溶液を混合し、その後純水にて希釈し、濃度がLiMnPO換算で0.1mmol/gの原料溶液(2315g)を得た。
この原料溶液中においても、沈殿の生成は認められなかった。
次いで、この原料溶液を超音波霧化器を用いて500℃の大気雰囲気中に噴霧して加熱し、前駆体を得た。
次いで、この前駆体を大気雰囲気中600℃にて1時間熱処理し、2次粒子の平均粒子径が0.5〜3μmの球状の電極材料粉体(A−2)を得た。
この電極材料粉体(A−2)は、粉末X線回折(XRD)の結果、LiMnPO単相からなる均一組成を有するものであった。
「比較例2」
LiOH及びHPOを、これらの物質量比(モル比)が1:1、かつ、濃度がLiHPO換算で0.3mmol/gとなるように調整し、スラリー(800g)を得た。
一方、MnClを純水に溶解し、MnClを0.3mmol/g含むMnCl水溶液(840g)を得た。
次いで、これらを混合し、LiPOとMn(POの沈殿を含むスラリーとした後、このスラリーを純水にて希釈し、濃度がLiMnPO換算で0.1mmol/gかつLiPOとMn(POの沈殿物を含む原料スラリー(懸濁液)(2310g)を得た。
次いで、この沈殿物を含む原料スラリーを用いた他は実施例2と同様にして、平均粒子径が1〜5μmの球状の電極材料粉体(B−2)を得た。
この電極材料粉体(B−2)は、粉末X線回折(XRD)の結果、LiMnPO相の他、副次的な相であるLiPOとMn(POの生成が認められた。
なお、原料スラリーを噴霧する際に沈殿物(LiPO、Mn(PO)がノズルに詰まることがあり、また、ノズルへの送液時に配管内に沈殿物が堆積し、連続して製造することが困難であった。
「実施例3」
LiOH、LiNO及びHPOを、これらの物質量比(モル比)が0.90:0.10:1.00、かつ、濃度がLiHPO換算で0.3mmol/gとなるように純水に溶解し、水溶液(800g)を得た。
一方、Co(NO及びクエン酸を、これらの物質量比(モル比)が1.00:0.10となるように純水に溶解し、その後、3時間撹拌し、Coの濃度が0.3mmol/gの水溶液(840g)を得た。
次いで、これらの水溶液を混合し、その後純水にて希釈し、濃度がLiCoPO換算で0.1mmol/gの原料溶液(2330g)を得た。
この原料溶液中においても、沈殿の生成は認められなかった。
次いで、この原料溶液を超音波霧化器を用いて130℃の大気雰囲気中に噴霧して加熱し、前駆体を得た。
次いで、この前駆体を大気雰囲気中600℃にて1時間熱処理し、2次粒子の平均粒子径が0.5〜3μmの球状の電極材料粉体(A−3)を得た。
この電極材料粉体(A−3)は、粉末X線回折(XRD)の結果、LiCoPO単相からなる均一組成を有するものであった。
「実施例4」
実施例3にて得られた前駆体を、大気雰囲気中500℃にて1時間熱処理し、2次粒子の平均粒子径が0.5〜3μmの球状の電極材料粉体(A−4)を得た。
この電極材料粉体(A−4)も実施例3の電極材料粉体(A−3)と同様、LiCoPO単相からなる均一組成を有するものであった。
「比較例3」
LiOH及びHPOを、これらの物質量比(モル比)が1:1、かつ、濃度がLiHPO換算で0.3mmol/gとなるように調整し、スラリー(800g)を得た。
一方、Co(NOを純水に溶解し、Co(NOを0.3mmol/g含むCo(NO水溶液(840g)を得た。
次いで、これらを混合し、LiPOとCo(POの沈殿を含むスラリーとした後、このスラリーを純水にて希釈し、濃度がLiCoPO換算で0.1mmol/gかつLiPOとCo(POの沈殿物を含む原料スラリー(懸濁液)(2310g)を得た。
次いで、この沈殿物を含む原料スラリーを用いた他は実施例3と同様にして、2次粒子の平均粒子径が1〜5μmの球状の電極材料粉体(B−3)を得た。
この電極材料粉体(B−3)は、粉末X線回折(XRD)の結果、LiCoPO相の他、副次的な相であるLiPO、Co(PO及びCoの生成が認められた。
なお、原料スラリーを噴霧する際に沈殿物(LiPO、Co(PO)がノズルに詰まることがあり、また、ノズルへの送液時に配管内に沈殿物が堆積し、連続して製造することが困難であった。
「比較例4」
熱処理を、大気雰囲気中600℃にて12時間とした他は、比較例3と同様にして、2次粒子の平均粒子径が1〜5μmの球状の電極材料粉体(B−4)を得た。
この電極材料粉体(B−4)は、粉末X線回折(XRD)の結果、比較例3の電極材料粉体(B−3)と同様、LiCoPO相の他、副次的な相であるLiPO、Co(PO及びCoの生成が認められた。
「リチウム電池の作製」
上記の電極材料粉体(A−1)60mgと、バインダーとしてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)10mgと、導電助剤としてのカーボンブラック粉末30mgとを混練し、得られた混練物を圧延し、電極材料合剤フィルム(A−1)を得た。
このフィルム(A−1)をアルミニウムメッシュ集電体上に圧着後、面積2cmの円板状に打ち抜き、電極とした。
この電極を真空乾燥した後、乾燥Ar雰囲気下でHS標準セル(宝泉株式会社製)を用い、この電極を正極とする実施例1のリチウム電池を作製した。なお、負極には金属Liを、セパレーターには多孔質ボリプロピレン膜を、電解質溶液には1MのLiPF溶液を、それぞれ用いた。また、LiPF溶液の溶媒としては、炭酸エチレンと炭酸ジエチルとの比が1:1のものを用いた。
また、上記の電極材料粉体(A−1)を電極材料粉体(A−2)〜(A−4)にそれぞれ替えた他は、実施例1のリチウム電池と全く同様にして、実施例2〜4のリチウム電池を作製した。
同様に、上記の電極材料粉体(A−1)を電極材料粉体(B−1)〜(B−4)にそれぞれ替えた他は、実施例1のリチウム電池と全く同様にして、比較例1〜4のリチウム電池を作製した。
ただし、実施例1〜4及び比較例1〜4それぞれのリチウム電池においては、活物質量(LiFePO等)、導電助剤としてのカーボンブラック量、バインダー樹脂量は同一となるように調整した。
「電池充放電試験」
実施例1〜4及び比較例1〜4各々のリチウム電池の充放電試験を、カットオフ電圧4−5V、充放電レート0.1Cの定電流下にて、室温(25℃)にて実施した。この充放電試験結果を図1〜図3に示す。図中、E1〜E4は実施例1〜4を、R1〜R4は比較例1〜4を、それぞれ示している。
図1は、実施例1及び比較例1各々のリチウム電池の充放電試験結果を示したものであり、この図1の結果から、実施例1のリチウム電池は150mAh/g以上の充放電容量を示したのに対し、比較例1のリチウム電池は110mAh/g程度の充放電容量しか示さなかった。
図2は、実施例2及び比較例2各々のリチウム電池の充放電試験結果を示したものであり、この図2の結果から、実施例2のリチウム電池は150mAh/g程度の充放電容量を示したのに対し、比較例2のリチウム電池は100〜110mAh/g程度の充放電容量しか示さなかった。
図3は、実施例3、4及び比較例3、4各々のリチウム電池の充放電試験結果を示したものであり、この図3の結果から、実施例3、4各々のリチウム電池は、低温短時間での熱処理にもかかわらず145mAh/gという高い充放電容量を示した。これに対して、比較例3のリチウム電池は充放電容量が115mAh/g程度と低いが、比較例4のリチウム電池は充放電容量が128mAh/g程度と、実施例3、4よりは低いが、比較例3に比べて高くなる。このことは、比較例3の電極材料粉末(B−3)は比較例4の電極材料粉末(B−4)と比べて熱処理が不十分であったことが分かる。
安価な水酸化リチウムを用いた場合であっても、均一な組成かつ高純度の、しかも平均粒子径が数十nm以下のナノ粒子を容易かつ安価に製造することができることから、リチウム電池のさらなる充放電容量(特に、放電容量)の向上、充放電サイクルの安定化、高出力化が可能なのはもちろんのこと、より小型化、軽量化、高容量化が期待される次世代の二次電池に対しても適用することが可能であり、次世代の二次電池の場合、その効果は非常に大きなものである。
本発明の実施例1及び比較例1各々のリチウム電池の充放電試験結果を示す図である。 本発明の実施例2及び比較例2各々のリチウム電池の充放電試験結果を示す図である。 本発明の実施例3、4及び比較例3、4各々のリチウム電池の充放電試験結果を示す図である。

Claims (11)

  1. LiPO(ただし、AはFe、Co、Mn、Ni、Cr、Cuの群から選択された1種または2種以上、BはMg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sc、Y、希土類元素の群から選択された1種または2種以上)からなる化合物を主成分とする電極材料粉体の製造方法であって、
    水酸化リチウムと、A源および/またはB源と、リン酸および/またはリン酸塩と、前記水酸化リチウムと前記リン酸および/またはリン酸塩のリン酸基との反応を阻害する反応阻害剤と、前記A源と前記リン酸および/またはリン酸塩のリン酸基との反応を遅延する反応遅延剤とを含有する溶液、分散液または懸濁液を、高温雰囲気中に噴霧して前駆体とし、この前駆体を熱処理することを特徴とする電極材料粉体の製造方法。
  2. 前記反応阻害剤は、水溶液とした際の水素イオン指数が10以下のLi塩であることを特徴とする請求項1記載の電極材料粉体の製造方法。
  3. 前記溶液、分散液または懸濁液における前記水酸化リチウムの物質量と前記反応阻害剤の物質量との比は、水酸化リチウム:反応阻害剤=0.99:0.01〜0.50:0.50であることを特徴とする請求項1または2記載の電極材料粉体の製造方法。
  4. 前記反応遅延剤は、カルボキシル基を2つ以上有する有機酸、この有機酸のLi塩、前記Aに対しキレート作用を有するキレート化合物の群から選択された1種または2種以上であることを特徴とする請求項1、2または3記載の電極材料粉体の製造方法。
  5. 前記溶液、分散液または懸濁液における前記Aの物質量と前記反応遅延剤の物質量との比は、A:反応遅延剤=1.00:0.01〜1.00:0.50であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の電極材料粉体の製造方法。
  6. 前記溶液、分散液または懸濁液は、電子伝導性物質および/または電子伝導性物質の前駆体を含有してなることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の電極材料粉体の製造方法。
  7. 前記高温雰囲気の温度は、80℃以上かつ1000℃以下であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項記載の電極材料粉体の製造方法。
  8. 前記熱処理の温度は、80℃以上かつ1000℃以下であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項記載の電極材料粉体の製造方法。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項記載の電極材料粉体の製造方法により得られたことを特徴とする電極材料粉体。
  10. 請求項9記載の電極材料粉体を用いてなることを特徴とする電極。
  11. 請求項10記載の電極を正電極として備えてなることを特徴とするリチウム電池。
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