JP2005114112A - ブラケット連結構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 主として市街地を走行する自転車や排気量が50cc程度の比較的小型に形成の二輪車に架装される油圧緩衝器への具体化に適する。
【解決手段】 アイからなるブラケットBの外周に軸線方向をこのブラケットBにおける軸線方向を横切る方向としながらロッド体2の先端部2aを内側に導入させる円筒状の連結部材が溶接されてなる一方で、ロッド体2の先端部2aの外周に形成されてこの先端部2aが連結部材3の内側に導入されるときこの連結部材3における内側に臨在される環状凹溝2bを有し、この環状凹溝2bに連結部材3における外周側から軸芯部に向けて加圧変形されたカシメ部3dが圧入されてロッド体2の先端部2aと連結部材3とが一体化されてなる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、ブラケット連結構造に関し、特に、油圧緩衝器におけるダンパ本体を構成するロッド体の先端部に連結部材を介してブラケットを固定状態に連結する際のブラケット連結構造の改良に関する。
一般に、車両に架装される油圧緩衝器におけるダンパ本体にあっては、たとえば、これが正立型に設定されているとき、ダンパ本体を構成して車軸側部材とされる筒体のボトム端たる下端が車両における車軸側に連結されると共に、同じくダンパ本体を構成して車体側部材とされながら基端側が筒体内に出没可能に挿通されるロッド体の上端たる先端が車両における車体側に連結されるとしている。
このとき、たとえば、特許文献1に開示されている油圧緩衝器におけるダンパ本体にあっては、筒体のボトム端にアイと称される筒状のブラケットが溶接されてなると共に、ロッド体の上端部に平坦なほぼ円錐台状に形成されて上方側にアイを一体に有するブラケットが螺着されてなるとしている。
ちなみに、この上方側にアイを有する平坦な円錐台状に形成のブラケットは、油圧緩衝器における、すなわち、ダンパ本体に介装される懸架バネの上端を係止する上方ばね受けを兼ねているが、このブラケットをロッド体の先端に固定状態に螺着させるについて、特許文献1に開示されているところでは、ブラケットに螺入されたロッド体の先端部にあらかじめ螺装されているロックナットをブラケットに密着させることで、ブラケットとロッド体との間におけるいわゆるガタをなくした状態を具現化するとしている。
それゆえ、このいわゆる上下にブラケットを有するダンパ本体、すなわち、油圧緩衝器にあっては、この上下のブラケットを利用することで、車両への架装が容易になり、また、車両に架装された油圧緩衝器におけるダンパ本体が車軸側や車体側の動きを阻害せずして、所定の減衰機能を発揮することになる。
特開2003−56631公報(段落0015,図1)
しかしながら、上記した特許文献1に開示されているダンパ本体、すなわち、上記したブラケット連結構造下の油圧緩衝器にあっては、この油圧緩衝器を架装する車両が市街地を走行する比較的軽量に形成される二輪車である場合には、言わば大き過ぎることになり、その架装が好ましいとは言い得ないと指摘される可能性がある。
すなわち、たとえば、排気量が250ccを超えるいわゆる中型あるいは大型の二輪車にあっては、重量も大きく、走行速度も速くなるから、当然のことながら、油圧緩衝器におけるブラケット連結構造が可能な限りに頑丈な部品構成が選択されて具現化されることになる。
また、自転車であっても、たとえば、モトクロス競技を目的とする自転車の場合も同様に、油圧緩衝器におけるブラケット連結構造が可能な限りに頑丈な部品構成が選択されて具現化されることになる。
しかし、主として市街地を走行する自転車や排気量が50cc程度の比較的軽量に形成される二輪車にあっては、走行速度が極めて速くなることもなく、したがって、油圧緩衝器が所定の機能を発揮し得る限りには、油圧緩衝器におけるブラケット連結構造にあって、所定の機械的強度が保障される限りには、部品構成が簡単なものに選択されても全く問題はない。
そして、上記のような比較的軽量に形成の二輪車に架装される油圧緩衝器におけるブラケット連結構造にあって、これが重量の嵩む中型あるいは大型と称されるような車両に架装される油圧緩衝器における場合と全く同じ仕様が選択されるとするのは、車両重量の軽減を阻害するなどで合理性に欠け、言わば無駄なことをしていると指摘されることになる。
この発明は、このような現状を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、主として市街地を走行する自転車や排気量が50cc程度の比較的軽量に形成の二輪車に架装される油圧緩衝器に具現化するのに適し、その油圧緩衝器における汎用性の向上を期待するのに最適となるブラケット連結構造を提供することである。
上記した目的を達成するために、この発明による油圧緩衝器におけるダンパ本体の構成を、請求項1では、ダンパ本体を構成するロッド体の先端に軸線方向がロッド体の軸線方向を横切るようになる円筒状のブラケットを連結するブラケット連結構造において、円筒状のブラケットの外周に軸線方向をこのブラケットにおける軸線方向を横切る方向としながらロッド体の先端部を内側に導入させる円筒状の連結部材が溶接されてなる一方で、ロッド体の先端部の外周に形成されてこの先端部が連結部材の内側に導入されるときこの連結部材における内側に臨在される環状凹溝を有し、この環状凹溝に連結部材における外周側から軸芯部に向けて加圧変形されたカシメ部が圧入されてロッド体の先端部と連結部材とが一体化されてなるとする。
そして、請求項2では、筒状の連結部材が内側にロッド体の先端部を導入させる円筒状の本体部と、この本体部に連続して収斂された先端を円筒状のブラケットの外周に溶接させる先端部とを有してなり、先端部における基部の内周に本体部の内側に導入されたロッド体の上端が当接される係止部を有してなるとする。
また、請求項3では、ダンパ本体に介装される懸架バネの上端を係止する上方バネ受けが加圧成形によって下向き漏斗状に形成されると共に、拡径された下端部で懸架バネの上端を係止しながら縮径された上端を円筒状のブラケットの外周に係止させてなるとする。
それゆえ、請求項1の発明にあっては、連結部材における本体部をロッド体の外周に形成の環状凹溝に、たとえば、カシメ加工で変形することで、連結部材とロッド体との一体化を具現化し得るから、ロッド体をいわゆる螺着することに伴う螺合作業やロックナットを不要にするばかりでなく、ロッド体の先端部の外周に長い螺条を形成しなくて済むことになり、重量の軽減化を可能にすると共に、製品コストのいたずらな高騰化を回避し得ることになる。
そして、請求項2の発明にあっては、連結部材を構成する本体部の内側にロッド体の先端部が導入されるとき、このロッド体の上端を連結部材における先端部の基部に形成した係止部に係止させることが可能になるから、この状態下に本体部のカシメ部をロッド体の環状凹溝に圧入することで、ロッド体と連結部材との一体化が強固に具現化されることになる。
また、請求項3の発明にあっては、懸架バネの上端を係止する上方ばね受けを加圧成形、すなわち、プレス成形で形成するから、素材としてアルミ材などの鋳造品からなる場合に比較してプレス成形が容易になる板材を利用できることになり、部材の軽量化が可能になり、しかも、この上方バネ受けの上端を、たとえば、アイからなる円筒状のブラケットに係止させるだけで足りるから、いわゆる組立作業を容易にする。
その結果、この発明によれば、主として市街地を走行する自転車や排気量が50cc程度の比較的軽量に形成の二輪車に架装される油圧緩衝器に具現化するのに適し、その油圧緩衝器における汎用性の向上を期待するのに最適となる。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明によるブラケット連結構造を具現化する油圧緩衝器は、図1に示すように、ダンパ本体Dに懸架バネSを介装してなるもので、ダンパ本体Dは、車体側部材とされる筒体1に対して図中で下端側となる基端側が筒体1内に出没可能に挿通されて車体側部材とされるロッド体2の図中で上端部となる先端部2aに一般にアイと称される円筒状のブラケットBを有してなる。
このとき、このブラケットBは、図示するところでは、その軸線がロッド体2の軸線方向を横切るようになりながらロッド体2の先端部2aに後述する連結部材3を介して連結されるとしており、このブラケットBの軸芯部には、図示しないが、二輪車における車体側に突設などされる軸類が挿通される。
一方、懸架バネSは、図示しないが、下端が筒体1の外周に固定状態にもしくは上下動可能に保持された下方バネ受けに担持され、あるいは、筒体1の外周に形成された段差部などからなる下方バネ受けに直接担持されるとしている。
そして、この懸架バネSの上端は、図示する実施形態では、上方バネ受け4に係止されると共に、この上方バネ受け4の上端が上記したロッド体2の先端部2aに連結のブラケットBに係止されるとしている。
このとき、上方バネ受け4は、加圧成形によって形成されるとしており、それゆえ、素材としてのアルミ材の鋳造品などからなる場合に比較してプレス成形が容易になる言わば薄肉軽量の板材を利用できることになり、また、図示するところでは、プレス成形で下向き漏斗状に形成されていて、拡径された下端部4aで懸架バネSの上端を係止しながら縮径された上端をブラケットBの外周に係止させている。
すなわち、たとえば、特許文献1に開示されている油圧緩衝器にあっては、上方バネ受けがアルミ材などの鋳造品で形成されてアイを一体に有するとしているから、上方バネ受けにおける重量が大きくなるのはもちろんだが、この上方バネ受けにロッド体の先端部を螺着するに際しては、懸架バネを収縮させた状態で回転が阻止されたロッド体の先端部に上方バネ受けを螺着する作業が必須になり、油圧緩衝器の組立に手間を要すことになる。
ところで、この発明にあって、アイと称されるブラケットBをロッド体2の先端部2aに連結するについては、連結部材3を利用するとしており、このとき、この連結部材3は、基本的には、その軸線方向をブラケットBにおける軸線方向を横切る方向としながらロッド体2の先端部2aを内側に導入させる円筒状に形成されていて、図中で上端となる先端をブラケットBの外周に溶接している。
そして、より具体的には、この連結部材3は、図2に示すように、内側にロッド体2の先端部2aを導入させる円筒状の本体部3aと、この本体部3aに連続して収斂された先端をブラケットBの外周に溶接させる先端部3bとを有してなり、先端部3bにおける基部の内周に係止部3cを有し、この係止部3cに本体部3aの内側に導入されたロッド体2の上端を当接させるとしている。
一方、ロッド体2は、先端部2aの外周に環状凹溝2bを有しおり、この環状溝2bは、ロッド体2の先端部2aが連結部材3における本体部3aの内側に導入されるときにこの本体部3aの内側に臨在されるとし、また、この環状凹溝2bに対向する本体部3aにおける外周側から軸芯部に向けて加圧変形されたカシメ部3dが圧入されるとしている。
それゆえ、連結部材3を構成する本体部3aの内側にロッド体2の先端部2aが導入されるとき、このロッド体2の上端を連結部材3における先端部3bの基部に形成した係止部3cに係止させることが可能になるから、この状態下に本体部3aのカシメ部3dをロッド体2の環状凹溝2bに圧入することで、ロッド体2と連結部材3との一体化が強固に具現化されることになる。
そして、前記した上方バネ受け4にあっては、これが軽量になる上に、上端を前記したブラケットBに係止させるだけで足りるから、油圧緩衝器における重量の軽減化に寄与すると共に、油圧緩衝器の組立作業を容易にすることになる。
ちなみに、図示する油圧緩衝器にあっては、下端が筒体の上端面に対向するクッション5をロッド体2の外周に介装しているが、このとき、このクッション5の上端を上方バネ受け4のいわゆる内側面に密着させるのが好ましい。
この発明によるブラケット連結構造を具現化した油圧緩衝器を一部破断して示す部分正面断面図である。 この発明によるブラケット連結構造の要部を拡大して示す部分断面図である。
符号の説明
1 筒体
2 ロッド体
2a,3b 先端部
2b 環状凹溝
3 連結部材
3a 本体部
3c 係止部
3d カシメ部
4 上方バネ受け
4a 下端部
5 クッション
B ブラケット
D 油圧緩衝器におけるダンパ本体
S 懸架バネ

Claims (3)

  1. ダンパ本体を構成するロッド体の先端に軸線方向がロッド体の軸線方向を横切るようになる円筒状のブラケットを連結するブラケット連結構造において、円筒状のブラケットの外周に軸線方向をこのブラケットにおける軸線方向を横切る方向としながらロッド体の先端部を内側に導入させる円筒状の連結部材が溶接されてなる一方で、ロッド体の先端部の外周に形成されてこの先端部が連結部材の内側に導入されるときこの連結部材における内側に臨在される環状凹溝を有し、この環状凹溝に連結部材における外周側から軸芯部に向けて加圧変形されたカシメ部が圧入されてロッド体の先端部と連結部材とが一体化されてなることを特徴とするブラケット連結構造
  2. 筒状の連結部材が内側にロッド体の先端部を導入させる円筒状の本体部と、この本体部に連続して収斂された先端を円筒状のブラケットの外周に溶接させる先端部とを有してなり、先端部における基部の内周に本体部の内側に導入されたロッド体の上端が当接される係止部を有してなる請求項1に記載のブラケット連結構造
  3. ダンパ本体に介装される懸架バネの上端を係止する上方バネ受けが加圧成形によって下向き漏斗状に形成されると共に、拡径された下端部で懸架バネの上端を係止しながら縮径された上端を円筒状のブラケットの外周に係止させてなる請求項1に記載のブラケット連結構造
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