JP2005113519A - 水洗大便器の製造方法及び水洗大便器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 製造工程を殆ど変更することなく、壁面配管タイプの水洗大便器及び床面配管タイプの水洗大便器を製造することができる水洗大便器の製造方法及び水洗大便器を提供する。
【解決手段】 本発明の水洗大便器(1)は、ボール部(2)と、このボール部の底部と連通するように形成された排水管路(6)と、ボール部を床面上に支持するように、ボール部の周囲に形成された袴部(4)と、この袴部の背面側壁面の内側両端に夫々設けられた補強部(14)と、この補強部の間の、袴部の背面側壁面に設けられた切取りマークと、を有することを特徴としている。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明の水洗大便器(1)は、ボール部(2)と、このボール部の底部と連通するように形成された排水管路(6)と、ボール部を床面上に支持するように、ボール部の周囲に形成された袴部(4)と、この袴部の背面側壁面の内側両端に夫々設けられた補強部(14)と、この補強部の間の、袴部の背面側壁面に設けられた切取りマークと、を有することを特徴としている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、水洗大便器の製造方法及び水洗大便器に係り、特に、壁面に設けられた排水配管にも、床面に設けられた排水配管にも対応することができる水洗大便器の製造方法及び水洗大便器に関する。
特開平11−256662号公報(特許文献1)には、壁面に設けられた排水配管に排水路を接続する水洗大便器が記載されている。このような水洗大便器では、大便器のボール部から連通する排水管路は、大便器の背面側の壁面に形成されている切欠部を通って、壁面に設けられた排水配管に接続される。これに対して、床面に設けられた排水配管に排水路を接続するタイプの大便器では、ボール部から連通する排水管路は、水洗大便器の内部で排水配管と接続されるので、大便器の背面側の壁面には配管を外部に出すための切欠部が設けられていないのが一般的である。従って、通常、壁面に設けられた排水配管に接続する水洗大便器と、床面に設けられた排水配管に接続する水洗大便器は異なる形状を有し、異なる型から成形されている。
しかしながら、水洗大便器を壁面に設けられた排水配管に接続するタイプのトイレは、一般に、ホテルや劇場、オフィスビルといった公共施設や一部のマンションといった限られた現場に限定されるため、壁面配管タイプの水洗大便器は、床面配管タイプの水洗大便器よりも非常に製造個数が少ないのが現状である。このため、壁面配管タイプの水洗大便器を製造するための専用の型を保有し、まったく別の製造工程で壁面配管タイプの水洗大便器を製造すると、製造コストが非常に高くなるという問題がある。また、水洗大便器を壁面配管タイプにも床面配管タイプにも使用することができるように大便器の背面側の壁面に切欠部を設けたとすると、この水洗大便器を床面に設けられた排水配管に接続して使用したときに、便器の見栄えが悪くなるという問題がある。或いは、使用されない大便器背面の切欠部を別の部材で塞いだとすると、水洗大便器の設置工程が増加するという問題がある。
従って、本発明は、製造工程を殆ど変更することなく、壁面配管タイプの水洗大便器及び床面配管タイプの水洗大便器を製造することができる水洗大便器の製造方法及び水洗大便器を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、本発明の水洗大便器の製造方法は、水洗大便器の外側側面の形状を画定する側型と、水洗大便器の内側上方の形状を画定する上型と、水洗大便器の内側下方の形状を画定する背面に切取りマーク形成部及びその両側の補強部形成部を設けた下型とを準備する工程と、これらの側型、上型、及び、下型によって囲まれた空間に泥しょうを流し込むことにより、補強部形成部によって形成された補強部及び切取りマーク形成部によって補強部の間に形成された切取りマークが背面側の壁面の内側に構成された胴部を形成する工程と、この胴部とは別にリム部を形成する工程と、胴部とリム部を接着して水洗大便器本体を形成する工程と、形成された水洗大便器本体を乾燥する工程と、乾燥した水洗大便器本体を焼成する工程と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、水洗大便器本体は、型成形された胴部とリム部を接着、乾燥し、焼成することによって形成される。胴部を形成する下型の背面には切取りマーク形成部が設けられているので、胴部の背面側壁面の内側には、切取りマークが形成される。また、下型の切取りマーク形成部の両側には補強部形成部が設けられているので、胴部の背面側壁面の内側には、切取りマークの両側に補強部が形成される。このように構成された水洗大便器は、床面に設けられた排水配管に接続して使用する床面配管タイプの水洗大便器として使用することができる。
また、本発明の水洗大便器の製造方法は、水洗大便器の胴部外側側面の形状を画定する背面側に切取りマーク形成部を設けた側型と、水洗大便器の内側上方の形状を画定する上型と、水洗大便器の内側下方の形状を画定する背面両側部に補強部形成部を設けた下型とを準備する工程と、これらの側型、上型、及び、下型によって囲まれた空間に泥しょうを流し込むことにより、補強部形成部によって形成された補強部が背面側壁面の内側両端に形成され、切取りマーク形成部によって形成された切取りマークが背面側壁面の外側に構成された胴部を形成する工程と、この胴部とは別にリム部を形成する工程と、胴部とリム部を接着して水洗大便器本体を形成する工程と、形成された水洗大便器本体を乾燥する工程と、乾燥した水洗大便器本体を焼成する工程と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、水洗大便器本体は、型成形された胴部とリム部を接着、乾燥し、焼成することによって形成される。胴部を形成する下型の背面両側部には補強部形成部が設けられているので、胴部の背面側壁面の内側には補強部が形成される。また、側型の背面側には切取りマーク形成部が設けられているので、胴部の背面側壁面の外側には切取りマークが形成される。このように構成された水洗大便器は、床面に設けられた排水配管に接続して使用する床面配管タイプの水洗大便器として使用することができる。
また、本発明は、好ましくは、水洗大便器本体を焼成する工程よりも前に、胴部の背面側壁面に形成された切取りマークに沿って胴部の壁面を切り取る工程を有する。
このように構成された本発明においては、形成された胴部の背面側の壁面の一部が、切取りマークに沿って切り取られる。このように構成された水洗大便器は、壁面に設けられた排水配管に接続して使用する壁面配管タイプの水洗大便器として使用することができる。
このように構成された本発明においては、形成された胴部の背面側の壁面の一部が、切取りマークに沿って切り取られる。このように構成された水洗大便器は、壁面に設けられた排水配管に接続して使用する壁面配管タイプの水洗大便器として使用することができる。
これにより、同一の型を使用して成形された胴部を使用して、床面配管タイプの水洗大便器及び壁面配管タイプの水洗大便器を製造することができる。また、切り取った部分の両側には、補強部が形成されているので、壁面の一部を切り取った場合にも水洗大便器の十分な強度が確保される。
さらに、本発明において、好ましくは、胴部の壁面を切り取る工程は、胴部の背面側壁面の切取りマークに囲まれた部分の一部が切り取られ、水洗大便器本体を焼成する工程の後、切取りマークに囲まれた部分の残りの部分を切り取る工程を有する。
このように構成された本発明においては、焼成を行う前に胴部の背面側壁面の切取りマークに囲まれた部分の一部が切り取られ、焼成を行った後に、切取りマークに囲まれた部分の残りの部分が切り取られる。これにより、壁面切り取る工程を容易に実施することが可能になる。
このように構成された本発明においては、焼成を行う前に胴部の背面側壁面の切取りマークに囲まれた部分の一部が切り取られ、焼成を行った後に、切取りマークに囲まれた部分の残りの部分が切り取られる。これにより、壁面切り取る工程を容易に実施することが可能になる。
また、本発明の水洗大便器は、ボール部と、このボール部の底部と連通するように形成された排水管路と、ボール部を床面上に支持するように、ボール部の周囲に形成された袴部と、この袴部の背面側壁面の内側両端に夫々設けられた補強部と、この補強部の間の、袴部の背面側壁面に設けられた切取りマークと、を有することを特徴としている。
さらに、本発明において、好ましくは、補強部は、袴部の背面側壁面の内側両端に形成された中空の柱状部分である。
このように構成された本発明によれば、軽量で十分な強度を有する補強部を容易に形成することができる。
また、本発明において、好ましくは、切取りマークは、袴部の背面側の壁に形成された逆U字形に構成された段部である。
このように構成された本発明によれば、軽量で十分な強度を有する補強部を容易に形成することができる。
また、本発明において、好ましくは、切取りマークは、袴部の背面側の壁に形成された逆U字形に構成された段部である。
本発明の水洗大便器の製造方法及び水洗大便器によれば、製造工程を殆ど変更することなく、壁面配管タイプの水洗大便器及び床面配管タイプの水洗大便器を製造することができる。
次に、添付図面を参照して、本発明の水洗大便器の製造方法及び水洗大便器の実施形態を説明する。まず、図1乃至図10を参照して、本発明の第1実施形態の水洗大便器を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の水洗大便器の背面図及び側面断面図を示す。図2は、本実施形態の水洗大便器の背面側の壁を切り取っていない状態の背面図及び側面図を示す。図1及び2に示すように、本発明の第1実施形態の水洗大便器1は、便鉢であるボール部2と、このボール部を取り囲むように概ね鉛直方向に延びる袴部4と、ボール部2の底部と連通するように形成された排水管路6と、ボール部2の底部に連通するように形成されたゼット穴8と、を有する。さらに、本実施形態の水洗大便器1は、ボール部2の背面側上方に設けられた水タンク10と、袴部4の背面側に設けられた逆U字形の切欠部12と、この切欠部12の両側に形成された補強部14と、を有する。また、図2(a)に示すように、切欠部12が切り欠かれる前は、切欠部12の周囲は切取りマーク16によって囲まれている。
図1は、本発明の第1実施形態の水洗大便器の背面図及び側面断面図を示す。図2は、本実施形態の水洗大便器の背面側の壁を切り取っていない状態の背面図及び側面図を示す。図1及び2に示すように、本発明の第1実施形態の水洗大便器1は、便鉢であるボール部2と、このボール部を取り囲むように概ね鉛直方向に延びる袴部4と、ボール部2の底部と連通するように形成された排水管路6と、ボール部2の底部に連通するように形成されたゼット穴8と、を有する。さらに、本実施形態の水洗大便器1は、ボール部2の背面側上方に設けられた水タンク10と、袴部4の背面側に設けられた逆U字形の切欠部12と、この切欠部12の両側に形成された補強部14と、を有する。また、図2(a)に示すように、切欠部12が切り欠かれる前は、切欠部12の周囲は切取りマーク16によって囲まれている。
ボール部2は、その上端に縁部2aが形成されており、ボール部2の上方開放部の内方にせり出している。袴部4は、ボール部2の下方に、ボール部2を取り囲むように形成されており、ボール部2及び水タンク10を床面上に支持している。排水管路6は、ボール部2の底部から水洗大便器1の後方に向って延びるように形成されている。排水管路6は、まず、ボール部2の底部から後側上方に向って延び、排水管路6のトラップ部6aを経て下方に向い、鉛直下方に開口した排水管路出口部6bまで延びている。本実施形態の水洗大便器1を壁面に設けられた排水配管(図示せず)に接続する場合には、排水管路出口部6bに、概ねL字形に延びる排水ソケット(図示せず)を取付けて排水管路出口部6bと排水配管を連通させる。また、水洗大便器1を床面に設けられた排水配管(図示せず)に接続する場合には、排水管路出口部6bに、概ねクランク形状に延びる排水ソケット(図示せず)を取付けて排水管路出口部6bと排水配管を連通させる。
ゼット穴8は、ボール部2の底部に、後方に向って開口するように形成されている。水タンク10は水洗大便器1の後部上方に設けられており、水タンク10内の水がボール部2に流入し、また、ゼット穴8から吐出するように水洗大便器1の内部に水路(図示せず)が形成されている。
切欠部12は、袴部4の背面側の壁面に、逆U字形の形状で形成されている。この切欠部12は、袴部4の背面側壁面の内側に形成された切取りマーク16に沿って壁面を切り取ることによって形成される。切取りマーク16は、袴部4の背面側壁面の内側に形成された逆U字形の凹部によって形成されている。補強部14は、袴部4の背面側の両隅を囲むように壁を設けることにより、袴部4の背面側の両隅に中空の柱状部分を形成することによって構成されている。
図3は、本発明の第1実施形態の水洗大便器1を、組立部品毎に分解して示した断面図である。図3(a)は、水洗大便器1を組立部品毎に分解して示した背面断面図であり、(b)は側面断面図である。また、図3(c)は、水洗大便器1の下側の部品を更に分解して示した側面断面図である。図3(a)乃至(c)に示すように、本発明の第1実施形態の水洗大便器1は、ボール部2、排水管路6及び袴部4を構成する胴部20と、ボール部2の縁部2a及び水タンク10の本体部を構成するリム部22と、水タンク10の蓋部である水タンク蓋24を夫々組み合わせることによって構成されている。また、図3(c)に示すように、胴部20は、胴部20の本体部分にボール部底壁2b及びボール部後2壁cを接着することにより形成されている。
次に、図4乃至図10を参照して、本発明の第1実施形態の水洗大便器1の製造方法を説明する。図4及び5は、胴部20の本体部分を型によって成形する様子を示す断面図を示し、図6は、型を取外す様子を示す断面図を示す。図4(a)は胴部20の本体部分を型により成形する様子を示す背面断面図であり、(b)は側面断面図であり、(c)は側面断面図の後部を拡大して示す拡大断面図である。また、図5は、胴部20の本体部分を型により成形する様子を示す上面断面図である。図4及び5に示すように、胴部20の本体部分は、石膏又は脱水用の細孔を開けた樹脂製の2つの側型26と、上型28と、下型30とによって形成される空間に泥しょうを流し込んで着肉させることにより形成される。2つの側型26は、胴部20の外側を左右から半分ずつ取り囲むように構成されており、側型26の形状により袴部4の外側側面等の形状が画定される。また、上型28は、側型26の内側上方に配置されるように構成され、上型28の形状によりボール部2の前側部分、排水管路6のリム部分等の形状が画定される。さらに、下型30は、側型26の内側下方に配置されるように構成され、下型30の形状により袴部4の内側側面、排水管路6の胴部分等の形状が画定される。図4(c)に示すように、下型30の後部上縁には窪み部30aが形成されており、これにより、袴部4の内側上方に肉厚部4aが形成される。
また、図5に示すように、下型30の背面側の表面には、切取りマーク形成部である逆U字形に延びる凸部30aが設けられ、これにより、胴部20の背面側の壁面の内側に、逆U字形に延びる段である切取りマーク16が形成される。なお、本実施形態においては、凸部30aの高さは約2mm、幅約170mmであり、好ましくは、凸部30aは、高さ約1〜3mm、幅約130〜180mmとするのが良い。さらに、下型30の背面の両隅には、補強部形成部である鉛直方向に延びる凹部30bが夫々設けられている。凹部30bが設けられているため、下型30と側型26の間の隅部分には直方体状の空間が形成され、この中に泥しょうを着肉させることにより補強部14である中空の柱状部分が胴部20の隅部分に形成される。なお、本実施形態においては、凹部30bは幅約30mm、奥行き約30mmであり、好ましくは、凹部30bは、幅約20〜40mm、奥行き約20〜40mmとするのが良い。
次に、図6(a)、(b)に示すように、泥しょうを着肉させることにより形成された胴部20から側型26、上型28、下型30を外す。なお、下型30の背面には約0.7゜の抜き勾配が付けられているので、背面に凸部30aが設けられていても容易に胴部20から下型30を抜くことができる。
次に、図6(a)、(b)に示すように、泥しょうを着肉させることにより形成された胴部20から側型26、上型28、下型30を外す。なお、下型30の背面には約0.7゜の抜き勾配が付けられているので、背面に凸部30aが設けられていても容易に胴部20から下型30を抜くことができる。
図7(a)は、このようにして形成された胴部20の側面断面図を示し、(b)は正面断面図を示す。また、図8(a)は胴部20及びリム部22の組立を示す側面断面図であり、(b)は正面断面図である。図7(a)に示す形状に形成された胴部20の本体部に、ボール部底壁2b及びボール部後2壁cを接着することにより、図8(a)に示す形状の胴部20が形成される。次に、胴部20に別に形成されたリム部22を、接着用の粘土で接着して、水洗大便器本体を形成する。
このように、型によって成形され、各部品を接着して形成された水洗大便器本体の半完成品を床面に設けられた排水配管に接続するタイプの水洗大便器として完成させる場合には、半完成品をそのまま乾燥させ、焼成して完成させる。また、水洗大便器の半完成品を壁面に設けられた排水配管に接続するタイプの水洗大便器として完成させる場合には、袴部4の背面側壁面の内側に形成された切取りマーク16に沿って背面側壁面を切り取ることによって切欠部12を形成し、乾燥、焼成して水洗大便器本体を完成させる。なお、水タンク蓋24は別途成形、乾燥、焼成され、最後に水洗大便器本体の完成品と組合せられる。
図9(a)は水洗大便器本体の半完成品に切欠部12を形成する様子を示す背面図であり、(b)は側面断面図である。図9(b)に示すように、まず、水洗大便器本体の半完成品を、置台32の上に上下反転させて置き、次に、切取り用治具34を使用して、切取りマーク16に沿って袴部4の背面側壁面の一部を切り取ることによって切欠部12を形成する。図10(a)に示すように、斜線部分を切り取られた水洗大便器本体の半完成品は、乾燥室に入れられ乾燥される。乾燥された半完成品は、図10(b)に示すように、再び上下を反転され、正立した状態で焼成炉に入れられて焼成される。完成した水洗大便器本体は、別途完成された水タンク蓋24と組合せられ、水洗大便器1が完成される。
本発明の第1実施形態の水洗大便器1の製造方法によれば、同一の型を使用して、床面排水配管用及び壁面排水配管用の水洗大便器を製造することができる。これにより、壁面排水配管用の水洗大便器の製造コストを大幅に低減することができる。また、切取りマーク16は、袴部4の内側に形成されているため、水洗大便器の外観を損なうことがない。さらに、切取りマーク16の両側には補強部14が形成され、切取りマーク16の上方には肉厚部4aが形成されているため、切取りマーク16に沿って壁面が切り取られた後でも、水洗大便器全体の強度が確保されるので、水洗大便器が焼成前に変形してしまうことがない。
次に、図11を参照して、本発明の第1実施形態の変形例を説明する。この変形例においては、水洗大便器本体が成形された後、まず、図11(a)に示すように切取りマーク16の逆U字形の曲線部分に沿って、袴部4の壁面を円形に切り取る。次に、壁面を円形に切り取った水洗大便器本体を乾燥、焼成後、図11(b)の斜線部分を切り取って切欠部12を完成させる。この変形例では、陶器材料の成分や泥しょうの着肉の状態によっては、大便器本体の半完成品の強度にバラツキを生じることがあるが、切欠部12の一部を残し、補強することで乾燥、焼成時の変形、破損を防ぐことができる。
次に、本発明の水洗大便器の製造方法の他の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は、切取りマークの形態が第1実施形態とは異なる。従って、以下に説明する実施形態においては、切取りマークの形成についてのみ説明する。
図12は、本発明の第2実施形態の水洗大便器の製造方法を示す。図12に示すように、本発明の第2実施形態の水洗大便器の製造方法では、下型40の背面には、切取りマーク形成部である逆U字形に構成された凹部40aが形成されている。これにより、下型40と側型42の間で成形される胴部41の背面側壁面の内側には、切取りマークとして、U字形の突起が形成される。
図12は、本発明の第2実施形態の水洗大便器の製造方法を示す。図12に示すように、本発明の第2実施形態の水洗大便器の製造方法では、下型40の背面には、切取りマーク形成部である逆U字形に構成された凹部40aが形成されている。これにより、下型40と側型42の間で成形される胴部41の背面側壁面の内側には、切取りマークとして、U字形の突起が形成される。
図13は、本発明の第3実施形態の水洗大便器の製造方法を示す。図13に示すように、本発明の第3実施形態の水洗大便器の製造方法では、2つの側型46の背面側に、切取りマーク形成部である段部46aが夫々形成されており、2つの側型46を所定の位置に配置すると2つの段部46aによって逆U字形が形成される。これにより、下型44と側型46の間で成形される胴部45の背面側壁面の外側には、切取りマークとして、U字形の隆起部が形成される。この実施形態においては、切取りマークが外側に形成されるので、切欠部分を切取る加工を、袴部の外側から行うことができる。
図14は、本発明の第4実施形態の水洗大便器の製造方法を示す。図14に示すように、本発明の第4実施形態の水洗大便器の製造方法では、2つの側型50に加えて、背面用の側型51を使う。背面用の側型51には、切取りマーク形成部である線状に延びる突起部51aが形成されている。この突起部51aにより、下型48と背面用の側型51の間で成形される胴部49の背面側壁面の外側には、切取りマークとして、U字形に延びる線状の溝が形成される。この実施形態においては、切取りマークが外側に形成されるので、切欠部分を切取る加工を、袴部の外側から行うことができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、上述した実施形態に種々の変更を加えることができる。特に、上述した実施形態では、本発明をタンク一体型の水洗大便器に適用しているが、タンク分離型の水洗大便器や、水道直圧式の水洗大便器等、任意の水洗大便器に本発明を適用することができる。また、上述した実施形態においては、側型は、水洗大便器の左右2つに分割されていたが、側型の分割は前後2つでも良いし、3つ以上であっても良い。あるいは、側型は、分割されていなくても良い。さらに、上述した実施形態においては、壁面に設けられた排水配管に連結するための配管を通す切欠部は逆U字形であったが、切欠部の形状は、矩形等、任意に変更することができる。また、上述した実施形態においては、逆U字形に延びる溝の断面形状は矩形であったが、溝の断面形状は、V字形、U字形等、任意の形状にすることができる。
1 本発明の第1実施形態の水洗大便器
2 ボール部
4 袴部
6 排水管路
8 ゼット穴
10 水タンク
12 切欠部
14 補強部
16 切取りマーク
20 胴部
22 リム部
24 水タンク蓋
26 側型
28 上型
30 下型
30a 突起
32 置台
2 ボール部
4 袴部
6 排水管路
8 ゼット穴
10 水タンク
12 切欠部
14 補強部
16 切取りマーク
20 胴部
22 リム部
24 水タンク蓋
26 側型
28 上型
30 下型
30a 突起
32 置台
Claims (7)
- 水洗大便器の胴部外側側面の形状を画定する側型と、上記水洗大便器の胴部内側上方の形状を画定する上型と、上記水洗大便器の胴部内側下方の形状を画定する背面に切取りマーク形成部及びその両側の補強部形成部を設けた下型とを準備する工程と、
これらの側型、上型、及び、下型によって囲まれた空間に泥しょうを流し込むことにより、上記補強部形成部によって形成された補強部及び上記切取りマーク形成部によって上記補強部の間に形成された切取りマークが背面側の壁面の内側に構成された胴部を形成する工程と、
この胴部とは別にリム部を形成する工程と、
上記胴部と上記リム部を接着して水洗大便器本体を形成する工程と、
この形成された上記水洗大便器本体を乾燥する工程と、
この乾燥した上記水洗大便器本体を焼成する工程と、
を有することを特徴とする水洗大便器の製造方法。 - 水洗大便器の胴部外側側面の形状を画定する背面側に切取りマーク形成部を設けた側型と、上記水洗大便器の胴部内側上方の形状を画定する上型と、上記水洗大便器の胴部内側下方の形状を画定する背面両側部に補強部形成部を設けた下型とを準備する工程と、
これらの側型、上型、及び、下型によって囲まれた空間に泥しょうを流し込むことにより、上記補強部形成部によって形成された補強部が背面側壁面の内側両端に形成され、上記切取りマーク形成部によって形成された切取りマークが背面側壁面の外側に構成された胴部を形成する工程と、
この胴部とは別にリム部を形成する工程と、
上記胴部と上記リム部を接着して水洗大便器本体を形成する工程と、
この形成された上記水洗大便器本体を乾燥する工程と、
この乾燥した上記水洗大便器本体を焼成する工程と、
を有することを特徴とする水洗大便器の製造方法。 - さらに、上記水洗大便器本体を焼成する工程よりも前に、上記胴部の背面側壁面に形成された上記切取りマークに沿って上記胴部の壁面を切り取る工程を有する請求項1又は2記載の水洗大便器の製造方法。
- 上記胴部の壁面を切り取る工程は、上記胴部の背面側壁面の上記切取りマークに囲まれた部分の一部が切り取られ、上記水洗大便器本体を焼成する工程の後、上記切取りマークに囲まれた部分の残りの部分を切り取る工程を有する請求項3記載の水洗大便器の製造方法。
- ボール部と、
このボール部の底部と連通するように形成された排水管路と、
上記ボール部を床面上に支持するように、上記ボール部の周囲に形成された袴部と、
この袴部の背面側壁面の内側両端に夫々設けられた補強部と、
これらの補強部の間の、上記袴部の背面側壁面に設けられた切取りマークと、を有することを特徴とする水洗大便器。 - 上記補強部が、上記袴部の背面側壁面の内側両端に形成された中空の柱状部分である請求項5記載の水洗大便器。
- 上記切取りマークが、上記袴部の背面側の壁に形成された逆U字形に構成された段部である請求項5又は6記載の水洗大便器。
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