JP2005113193A - 白金族金属の回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、処理速度および処理効率に優れた複合材料からの白金族金属の回収方法を提供することにある。
【解決手段】 本発明は、Al、SiOまたはそれらの組み合わせと、鉄とを少なくとも含んでなる担体に白金族金属が担持されてなる複合材料から白金族金属を回収する方法であって、前記複合材料に、フラックス成分を加えて、得られる混合物中におけるAl、SiOおよびCaOの重量比が、これらの合計重量を100重量%とした場合に、それぞれ20〜50重量%(Al)、25〜40重量%(SiO)、および25〜40重量%(CaO)の範囲となり、かつ、該混合物中の白金族金属の重量と、複合材料およびフラックス成分に由来する鉄を含む混合物中の鉄の全重量との比が1:1〜1:20の範囲となるようにし、該混合物を、還元条件下の炉内において加熱溶融して、得られる白金族金属と鉄とを含んでなる合金層と、酸化物を含んでなるスラグ層とから、前記合金層を分離することを含んでなる方法に関する。
【選択図】 なし

Description

発明の背景
発明の分野
本発明は、白金族金属が担持されてなる複合材料から白金族金属を回収する方法に関する。
背景技術
白金族金属はしばしば、自動車等における排ガス浄化用の触媒や、化学プラントにおいて使用される触媒等に含まれており、このような触媒は、通常、一定期間使用された後、廃触媒として廃棄される。白金族金属は、一般的に高価である一方、環境問題へ配慮する必要性から、廃触媒中の白金族金属を回収することが望まれている。このため、このような廃触媒からこれまで白金族金属が種々の方法により回収されている。
廃触媒等の廃棄物から白金族金属を回収する方法は、一般的に、乾式法と湿式法とに大別することができる。
湿式法は、強酸や強アルカリを用いて、廃触媒中の白金族金属を溶解させて回収する方法である。
しかしながら、湿式法は、通常、比較的多段のプロセスが必要であり、また回収率を高めることも必ずしも容易ではない。また湿式法では、使用した強酸等を廃液として処理する必要もある。このため、白金族金属の回収を安価かつ効率的に行うことは、本発明者等の知る限り困難である。
乾式法は、廃触媒をそのまま高温条件下において溶融し、ここから白金族金属を、例えば銅などの金属へ吸収させたりすることによって、回収する方法である。
例えば、特許第3,222,894号公報(特許文献1)には、銅を吸収金属として利用する白金族金属の乾式の回収方法が開示されている。この方法は、セラミック基体系の廃触媒から白金族金属を回収する方法であって、該セラミック基体の廃触媒と酸化銅とを、フラックス成分と還元剤と共に還元溶融して白金族金属を金属銅中に吸収させて酸化物と分離し、次にこの金属銅を酸化して、酸化銅層と白金族金属が濃縮された金属銅層とに分離させ、金属銅に吸収された白金族金属を回収する方法である。
しかしながら、この方法では、フラックス成分の融点は通常1350〜1400℃程度である一方、酸化銅の融点は1230℃であるため、廃触媒等を投入した溶融炉内では、酸化銅の方が先に溶融することとなって、溶融炉内において溶融した成分が均一な分散状態にならないおそれがある。この場合、特に溶融した金属銅は、炉底付近に集まってしまうと考えられる。一方、溶融した白金族金属は溶融炉内に分散すると考えられる。金属銅が炉底近くに集まっているため、金属銅による白金族金属の吸収は、主に、炉底近くに生じた溶融銅層とスラグ層との界面において起こると考えられる。したがって、金属銅が炉底に局在する結果、金属銅による白金族金属の吸収が、銅が炉内に均一に分散する場合に比べて、起こり難くなると考えられる。その結果、反応効率が低下し、処理時間も長くなると考えられる。例えば、この公報の実施例1等には、溶融状態に少なくとも4時間保持しなければならないことが記載されている。
特開平8−325649号公報(特許文献2)には、白金族金属と鉄族金属とリンとを含有する廃触媒を、CaOおよび還元剤(コークス)と共に加熱溶融させ、スラグ層と、白金族金属を含む鉄族金属およびリンを主成分とする金属層とを生成せしめる方法が開示されている。この方法により得られる白金族金属を含む鉄族金属の合金はリンを含有するため、粉砕性に優れている。
しかしながら、この公報には、処理速度を向上させる目的で、廃触媒に加える成分を選択し、その組成比を調整することについて何等記載されていない。また得られる鉄合金中の白金族金属の含有量(濃度)は、12%程度であることがこの公報には記載されているものの(この公報の実施例の欄)、さらにその含有量を向上させることについて、何等示唆されていない。
特開平7−216467号公報(特許文献3)には、自動車廃触媒からの白金族金属の濃縮回収方法であって、アルミナもしくはコージライトを担体として鉄族金属を含む自動車廃触媒に、石炭とコークスを添加して不活性雰囲気中において溶融した後、徐冷して自崩壊性スラグを生成せしめ、自崩壊した粉末スラグから磁性を有する粉末を磁選により回収することを含んでなる方法が開示されている。ここには、得られる鉄族金属合金中の白金族金属の含有量が10〜20重量%であることも記載されている。
しかしながら、この公報には、処理速度を向上させる目的で、廃触媒に加える成分を選択し、その組成比を調整することについて何等記載されていない。またこの方法は、バッチ処理の場合に実施可能であって、連続処理を行うことは磁選のために冷却プロセスが必須であるため困難であると考えられる。この公報には、連続処理を行うことについては、何ら示唆されていない。
特開平6−228671号公報(特許文献4)には、アルミナを主体とする担体からなる白金族金属含有廃触媒からの白金族金属の回収方法が開示されている。ここには、Fe、SiO、CaO、PbOを加えて溶融スラグの融点を低下させることも開示されている。
しかしながら、この公報には、処理速度を向上させる目的で、廃触媒に加える成分を選択し、その組成比を調整することについて何等記載されていない。
したがって、廃触媒等の各種複合材料から、白金族金属を乾式で回収することができる方法であって、白金族金属を従来の方法に比べてより短時間で、かつ高効率で回収することができる白金族金属の回収方法が依然として望まれている。
なお上記記載中で挙げられた文献を列記すると下記の通りである。
特許第3,222,894号公報 特開平8−325649号公報 特開平7−216467号公報 特開平6−228671号公報
発明の概要
本発明者らは今般、AlまたはSiOを主体として鉄分を含んでなる担体に白金族金属が担持されてなる複合材料から、白金族金属を回収する場合において、前記複合材料にフラックス成分を加えて混合物を調製する際に、混合物中におけるAl、SiOおよびCaOの重量比が特定の範囲内になるようにした後、この混合物を溶融炉内において加熱溶融することによって、炉内を、スラグ層と、白金族金属および鉄を含んでなる合金層とに従来に比べてより短時間で分離できることを見出した。またこの場合、溶融前に、混合物中の白金族金属と鉄との重量比についても特定の範囲内になるように調整することによって、得られる合金層中の白金族金属の含有量を増加させることができ、白金族金属の回収効率を向上させることができた。さらに、処理される複合材料の種類によっては、石灰やケイ砂等のフラックス成分中に含まれる鉄分とを利用することによって、鉄粉等の鉄成分を別途単独で加えることなく、混合物中の白金族金属と鉄との重量比を特定の範囲に調整することが可能であった。本発明はこれらの知見に基づくものである。
よって、本発明は、処理速度および処理効率に優れた複合材料からの白金族金属の回収方法を提供することをその目的とする。
本発明による方法は、Al、SiOまたはそれらの組み合わせと、鉄分とを少なくとも含んでなる担体に白金族金属が担持されてなる複合材料から白金族金属を回収する方法であって、
前記複合材料に、フラックス成分を加えて、得られる混合物中におけるAl、SiOおよびCaOの重量比が、これらの合計重量を100重量%とした場合に、それぞれ20〜50重量%(Al)、25〜40重量%(SiO)、および25〜40重量%(CaO)の範囲となり、かつ、該混合物中の白金族金属の重量と、複合材料およびフラックス成分に由来する鉄を含む混合物中の鉄の全重量との比が1:1〜1:20の範囲となるようにし、
該混合物を、還元条件下の炉内において加熱溶融して、得られる白金族金属と鉄とを含んでなる合金層と、酸化物を含んでなるスラグ層とから、前記合金層を分離する
ことを含んでなる方法である。
該混合物中のAl、SiOおよびCaOの各成分の組成比を上記のような範囲内にすることによって、この混合物をより低い温度で溶融状態にし、また溶融状態における混合物の粘度を低い状態にすることが可能となる。すなわち、Al、SiOおよびCaOの重量比が上記のような範囲内であると、これらを組み合わせたものとしての融点は1300℃〜1500℃の範囲(文献値)となり、また溶融状態でのその粘度は10〜30poiseの範囲(文献値)となる。複合材料とフラックス成分との混合物の融点および粘度もこれらの値と同等の温度および粘度となると考えられる。
一方、混合物中における前記成分の組成比が前記範囲外となると、混合物の融点が高くなりすぎたり、混合物を溶融した場合のその粘度が高くなりすぎたりして、実操業上問題となることがある。例えば、Alの重量比が、前記範囲よりも多すぎると、混合物の融点が1600℃を超え、その粘度も60poiseを超えてしまうことがある。
また、複合材料とフラックス成分との混合物の主要な成分であるAl、SiOおよびCaOの融点が前記した範囲内であることは、白金族金属と鉄との合金を生じさせる反応を進行させ、効率的な処理を行う上で有利である。すなわち、純粋な鉄の融点は1538℃であり、白金族金属の融点は最も低いパラジウムで1552℃である。他の炉内成分の融点は、その多くが通常これらよりもさらに高い温度である。このため、本発明においては、該混合物の入った溶融炉内では、白金族金属を吸収させる金属(すなわち、鉄)が、他の炉内成分に先立って溶融しないため、鉄は溶融後炉内で均一に分布し得ると考えられる。このため、本発明においては、溶融後の炉内において、白金族金属と、白金族金属を吸収させる金属である鉄とが共に均一に分散し得るため、鉄による白金族金属の吸収も3次元的に進行し得る。それにより、鉄による白金族金属の吸収により生ずる白金族金属と鉄の合金が加速度的に生成されうると考えられる。これに対して、前記した特許第3,222,894号公報(特許文献1)に記載の方法では、白金族金属を吸収させる金属である銅の融点が低いため、他の炉内成分に先立って銅が溶融して炉底に銅層を形成し、炉内に不均一に分布することが起こり得る。一方白金族金属はこの場合でも炉内に均一に分散し得ると考えられる。このため、銅による白金族金属の吸収は、炉底部の銅層と他成分の層との界面において2次元的に進むことになると考えられ、白金族金属と銅の合金の生成も、本発明の場合に比べると明らかに遅くなると考えられる。例えば、本発明による場合には、通常1〜1.5時間程度で、混合物中に含まれる大半の白金族金属を、白金族金属と鉄の合金として炉底に生成させることができる(すなわち白金族金属の沈降時間)が、前記特許公報の方法による場合では、4時間程度かかると考えられる。なお以上の説明は理論であって本発明を限定するものではない。
複合材料とフラックス成分との混合物の主要な成分であるAl、SiOおよびCaOを溶融させた場合に、その粘度が前記範囲内にあることは、白金族金属と鉄との合金を生成させる上で有利であると考えられる。すなわち、前記粘度が低いほど、溶融後の炉内に分散している白金族金属と鉄とがより容易に移動でき、互いに接近する機会が増えることになると考えられるため、その結果、白金族金属と鉄との合金の生成がより容易になると考えられる。なお以上の説明は理論であって本発明を限定するものではない。
本発明の回収方法によれば、従来の乾式の白金族金属の回収方法に比べて、より早く、かつより低い溶融温度において白金族金属を回収することが可能である。また、本発明の方法によれば、回収される合金中の白金族金属の濃度を従来の方法に比べて高めることができる。これらのことから、本発明によれば、従来に比べてより効率的な白金族金属の回収が可能となる。さらに本発明においては、混合物中の鉄量の調整の際に、複合材料に含まれる鉄と、生石灰やケイ砂等のフラックス成分中に含まれる鉄とを利用するので、別途さらに添加成分を用意する必要がない。このため、回収方法のプロセスをより簡略化し、かつ低コスト化を図ることも可能である。
発明の具体的説明
本発明は、Al、SiOまたはそれらの組み合わせと、鉄分とを少なくとも含んでなる担体に白金族金属が担持されてなる複合材料から白金族金属を回収する方法に関する。
ここで白金族金属には、周期表第VIII族元素のうち、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、およびイリジウム(Ir)が包含される。これらは二種以上組み合わせてもよい。好ましくは、白金族金属は、白金、パラジウム、ロジウム、およびそれらの組み合わせからなる群より選択されるものであり、さらに好ましくは、白金族金属は、白金、パラジウム、およびそれらの組み合わせからなる群より選択されるものである。
本明細書において、「鉄分」とは、金属鉄および酸化鉄からなる群より選択されるものをいう。
またここで単に「鉄」という場合には、金属鉄のことをいうものとする。
本発明において、複合材料は、Al、SiOまたはそれらの組み合わせと、鉄分とを少なくとも含んでなる担体に白金族金属が担持されてなるものである。したがって、該複合材料は、Al、SiO、鉄分、および白金族金属に加えて、MgOのような他の成分、および廃触媒等の前処理過程で混入する不純物等をさらに含んでいてもよい。ここで、Al、SiOまたはそれらの組み合わせは、いずれの態様で担体中に含まれていても良いが、通常、例えばアルミナ、シリカ、ゼオライト、コージライト、炭化物、窒化物などの形で含まれていてもよい。
典型的には、該複合材料は、Al、SiOまたはそれらの組み合わせを主成分とし、さらに鉄分を含んでなる担体に、白金族金属が担持されてなるものである。
該複合材料の配合量の具体例を挙げると、該複合材料は、例えば、Al、SiOまたはそれらの組み合わせを40〜90重量%、鉄を0.1〜5重量%、および、白金族金属を0.001〜5重量%含んでなる。
複合材料は、前記した担体および白金族金属を含むものである限り特に限定されないが、例えば、化学プロセスで使用される触媒、自動車の排ガス処理に使用される触媒、それらの用途において既に使用された廃触媒、セラミックコンデンサー、セラミックIC基板、セラミックヒーターなどが挙げられる。
本発明の好ましい態様によれば、複合材料は、化学プロセスにおいて生じる廃触媒、または自動車排ガス処理により生じる廃触媒である。
ここで、化学プロセスにおいて生じる廃触媒とは、触媒反応を利用した化合物等の生産プロセス、例えば、医薬品の工業的生産プロセスまたは石油化学工業の生産プロセス等、において使用可能であるかまたは使用済みとなった触媒のことをいう。
触媒の具体例としては、例えば、脱酸素用触媒などが挙げられる。より具体的な一例を挙げると、接触改質用触媒が挙げられ、これは、典型的には、鉄を0.1〜0.2重量%、および白金族金属を0.2〜0.3重量%、残部のAlおよびSiOを含んでなる。
自動車排ガス処理により生じる廃触媒とは、自動車、工作機、船舶等のエンジン排ガスの浄化処理に使用可能であるかまたは使用済みである触媒のことをいう。
より具体的な一例を挙げると、自動車排ガス浄化用触媒が挙げられ、これは、典型的には、AlおよびSiOを30〜40重量%、鉄を1〜1.2重量%、および白金族金属を0.02〜0.7重量%含んでなる。
該複合材料の形態は、特に制限はなくいずれの形態であっても良いが、該複合材料が触媒または廃触媒である場合、該形態は、ハニカム構造、粒状、粉状、円柱状であることができる。
本発明による方法により処理される場合には、該複合材料はそのままの形態で処理されてもよいが、処理に先立って、予め破砕または粉砕しておいてもよい。
複合材料を粉砕する場合には、粉砕後の粒子サイズが例えば5〜500μmとなるように粉砕することが好ましい。粒子サイズが前記のような範囲であると、溶融炉中での白金族金属と鉄との衝突の可能性を上昇させることができると考えられ、その結果、回収の処理時間を短くすることができると考えられる。
本発明の方法に用いられる場合、該複合材料は、予めそこに含まれるAl、SiO、鉄および白金族金属の含有量(濃度)が明らかにされていることが望まれる。これらの含有量が明らかであると、それに応じて使用するフラックス成分の種類、量を選択することができる。
前記含有量は、当業者であれば容易に測定し明らかにすることができる。例えば、ICP分析(誘導結合プラズマ分析)によって前記含有量を定量することができる。
本発明において、フラックス成分は、Al、SiO、CaO、または鉄分を複合材料に対して供給することができるものであれば、特に制限はない。したがって、本発明の好ましい態様によれば、フラックス成分は、Al、SiO、CaOおよび鉄分からなる群より選択される一種以上のものを少なくとも含んでなるものである。フラックス成分としてこのような成分を供給できるものとしては、例えば、アルミナ、ケイ砂、石灰、シリカ、ゼオライト、コージライト等の形態のものが挙げられる。なお、このような形態で、フラックス成分が供給される場合、そのロット等により成分の含有量が変動することがあるので、実際に使用する各形態中に含まれるAl、SiO、CaO、および鉄の正確な含有量を予め測定しておくことが望ましい。
例えば、フラックス成分としてAlを供給する必要がある場合、フラックス成分は天然由来のアルミナであってもよく、人工的に精製または合成されたアルミナであってもよい。
フラックス成分としてSiOを供給する必要がある場合、フラックス成分は、人工的に合成または精製して得られたSiOであってもよく、天然由来のケイ砂であってもよい。好ましくは、SiOを供給しうるフラックス成分はケイ砂である。
フラックス成分としてCaOを供給する必要がある場合、CaOは人工的に合成または精製して得られた生石灰として供給されてもよいが、天然由来の石灰として供給されてもよい。天然由来の石灰とは、CaO、CaCO、またはCa(OH)、のいずれかを少なくとも主成分とするものをいう。
本発明の好ましい態様によれば、CaOを供給しうるフラックス成分は、天然由来の石灰である。
本発明において、フラックス成分としての鉄分とは、ケイ砂中に含まれる鉄分、および石灰中に含まれる鉄分のように、他のフラックス成分中に混入している鉄分のことをいう。このように、別途鉄分を加えることなく、フラックス成分中に混入する鉄分を利用することによって、別途鉄粉等の形態で鉄を供給する必要がなくなり、処理プロセスをより簡略化することができる。また、処理コストを低減させることもできる。
ただし、ケイ砂および石灰中に含まれる鉄分のみでは、目的とする鉄量が確保できない場合には、必要に応じて、追加の鉄分を鉄粉または酸化鉄粉、例えばミルスケール、として、フラックス成分の添加に加えてさらに用いてもよい。
本発明において、フラックス成分はそのままの形態で使用されてもよいが、このましくは、使用に先立って、予め粉砕しておく。例えば、粉砕後の粒子サイズが5〜500μmとなるように粉砕することが望ましい。
本発明による方法は、複合材料にフラックス成分を加えて混合物を得ることを含んでなる。このとき、得られる混合物中におけるAl、SiOおよびCaOの重量比が、これらの合計重量を100重量%とした場合に、それぞれ20〜50重量%(Al)、25〜40重量%(SiO)、および25〜40重量%(CaO)の範囲となり、かつ、該混合物中の白金族金属の重量と、複合材料およびフラックス成分に由来する鉄を含む混合物中における鉄の全重量との比(重量比)が1:1〜1:20の範囲となるように、フラックス成分を添加することが必要である。
このように混合物中におけるAl、SiOおよびCaOの重量比、および白金族金属と鉄の重量比が上記の範囲内に入るようにするために、処理すべき複合材料の組成に応じて、使用するフラックス成分の種類およびそれらの量を適宜選択するができる。また、処理すべき複合材料が複数種ある場合、その各組成を調べて、複数種の複合材料をそれらを適宜選択して混合することによって、混合後の混合物の前記重量比を所望の範囲にするか、または近づけることができる。
得られる混合物中におけるAl、SiOおよびCaOの合計重量は、混合物全体を100重量%とした場合に、90〜99重量%であることが望ましい。
本発明の好ましい態様によれば、前記した混合物中におけるAl、SiOおよびCaOの重量比は、これらの合計重量を100重量%とした場合に、それぞれ35〜45重量%(Al)、25〜35重量%(SiO)、および25〜35重量%(CaO)の範囲である。
混合物中における、白金族金属と、複合材料およびフラックス成分に由来する鉄分との重量比が前記したの範囲内にあることによって、得られる白金族金属と鉄とを含んでなる合金中の白金族金属の含有量を所望のレベルに増加させることができる。それにより、その後の白金族金属の回収プロセスの効率を向上させることができる。特に、フラックス成分の鉄分として、ケイ砂または石灰に含まれる鉄を利用する場合に、このような白金族金属と鉄との重量比を特定の範囲内になるように設定することは、プロセス全体の効率化と、コスト低減の観点から有効である。
本発明の好ましい態様によれば、混合物中における、白金族金属と鉄との重量比は、1:2〜1:6の範囲である。
本発明による方法は、複合材料とフラックス成分との混合物を、還元条件下の炉内において加熱溶融して、得られる白金族金属と鉄とを含んでなる合金層と、酸化物を含んでなるスラグ層とから、前記合金層を分離することを含んでなる。
ここで使用可能な炉は、炉内を還元条件下におくことができ、かつ、投入される混合物を溶融することができる温度に耐えることができものである限り特に制限はない。使用可能な炉の例としては、例えば、電気抵抗加熱炉が挙げられる。
炉内を還元条件下にするためには、炉内に還元剤を添加してもよいが、還元作用のある例えばカーボンのような素材を用いた加熱炉を使用することによって、炉内を還元条件下にしてもよい。そのような炉としては、例えば、カーボン電極およびカーボンライニングされた炉底を有する抵抗加熱炉が挙げられる。また前記還元剤としては、例えば、コークスが挙げられる。
該混合物を加熱溶融する際の炉内の温度は、通常、1400〜1600℃であるが、好ましくは1400〜1500℃である。
本発明において、複合材料とフラックス成分との混合物を、加熱溶融することによって、白金族金属と鉄とを含んでなる合金層と、酸化物を含んでなるスラグ層とが炉内に生ずる。このとき、炉内において上層はスラグ層となり、下層は合金層となる。したがって、抜き出し口などの慣用の手段によって、炉上部からスラグ層を抜き出すことができ、また炉底部から合金層を抜き出すことができる。このようにして、前記混合物から酸化物を分離する一方で、白金族金属が濃縮された合金の形態として、白金族金属を回収することができる。
ここでスラグ層は、通常、Al、SiO、CaOなどのような酸化物を主成分とする層である。スラグ層は、炉から抜き出された後、慣用の手段によって、ロックウールのような酸化物繊維の形態にして、断熱材、路盤材などの用途に使用することができる。
よって本発明による方法は、スラグ層を採取して、このスラグ層から酸化物繊維を得ることをさらに含んでなる。
ここで合金層は、白金族金属と鉄とを主成分とするものであり、典型的な組成は、例えば、白金族金属20〜30重量%、鉄70〜75重量%、ケイ素0.2〜6重量%である。
得られた合金層は、そのまま利用することも可能であるが、本発明においては、この合金層を、さらに加熱溶融プロセスに付して、合金中の白金族金属をさらに濃縮することが好ましい。
すなわち、本発明の好ましい態様によれば、本発明による方法は、白金族金属と鉄とを含んでなる合金層を、酸化剤として酸素を用いて酸化条件下において加熱溶融して、得られる白金族金属が濃縮されてなる金属層と、酸化物を含んでなる酸化物層とから、白金族金属が濃縮されてなる金属層を分離することをさらに含んでなる。
ここで使用可能な炉は、炉内を酸化条件下におくことができ、かつ、投入される混合物を溶融することができる温度に耐えることができものである限り特に制限はない。使用可能な炉の例としては、例えば、高周波炉、電気抵抗加熱炉が挙げられる。
炉内を酸化条件下にするためには、酸素を酸化剤として使用することができる。酸化剤としての酸素は、酸素、空気、混合気体の形態で供給することができる。
該合金層を加熱溶融する際の炉内の温度は、通常、1200〜1600℃であるが、好ましくは1300〜1500℃である。
本発明において、白金族金属と鉄とを含んでなる合金層を、加熱溶融することによって、白金族金属が濃縮されてなる金属層と、合金中に介在するケイ素の酸化物を主に含んでなる酸化物層とが炉内に生ずる。このとき、炉内において上層は酸化物層となり、下層は金属層となる。したがって、抜き出し口などの慣用の手段によって、炉上部から酸化物層を抜き出すことができ、また炉底部から金属層を抜き出すことができる。このようにして、前記合金層から酸化物としてケイ素を分離して、白金族金属がさらに濃縮された合金の形態として、白金族金属を回収することができる。
抜き出された酸化物層は、前記したようにSiOを主成分とするものである。このように該酸化物層はSiOを主成分とするので、この酸化物層を前記したフラックス成分として利用することもできる。
すなわち、本発明の好ましい態様によれば、本発明による方法は、前記酸化物層中の酸化物を、フラックス成分の一部として再利用することをさらに含んでなる。このように酸化物層を再利用することにより、本発明の回収方法全体の運用コストを低減し、またプロセスより生ずる廃棄物を低減させることができる。
ここで前記金属層は、白金族金属と鉄とを主成分とするものであり、その白金族金属の含有量は、例えば、75〜80重量%程度にすることができる。この含有量は、本発明による方法の初期において、混合物中の白金族金属と鉄との量を変更することによって、変更することが可能である。したがって、例えば、該含有量を20〜25重量%とすることもできる。
本発明による方法による白金族金属の回収率は、通常、95%以上であり、例えば95〜99%程度である。
回収された白金族金属を含んでなる金属層は、そのまま冷却し、その際必要に応じて粒状やリボン状の形態にして、利用することも可能であるが、さらに慣用の手段、例えば電解精製、化合物析出沈殿法、還元沈殿法などの方法によって、該金属層から白金族金属を精製することができる。
本発明による方法は、還元条件下にする炉内に、複合材料およびフラックス成分を順次投入することにより、連続して運転することが可能である。すなわち、本発明の方法においては、炉を加熱溶融後に一端冷却しなければならないようなバッチ処理を行う必要がない。このため、含まれる白金族金属を回収することが望まれる複合材料を連続して処理することが可能である。また前記したように、本発明の方法は、処理時間が比較的短いので、大量の複合材料を短時間で処理することができる。
よって、本発明の好ましい態様によれば、本発明による方法は、複合材料およびフラックス成分を炉内に逐次加えることによって白金族金属の回収を連続して行うことができる。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
例1
廃触媒としては、アルミナを担体としてこれに白金族金属が担持されてなる廃触媒(形状:粒状、Al 約99.625重量%、白金族金属濃度 0.275重量%、および鉄濃度 0.1重量%)を用いた。
この廃触媒20kgにフラックス成分を添加して混合し、混合物中のAl、SiOおよびCaOの重量比がそれぞれ、下記テスト(1)およびテスト(2)となるようにした。
テスト(1): Al 40重量%−SiO 30重量%−CaO 30重量%
テスト(2): Al 50重量%−SiO 25重量%−CaO 25重量%
フラックス成分としては、石灰(CaO濃度 98重量%、鉄濃度 0.07重量%)(天然産)、ケイ砂(SiO濃度 98重量%、鉄濃度 0.8重量%)(天然産)を用いた。また、混合物中に存在する白金族金属と鉄との重量比は約1:2.2であった。
次いで、この混合物を還元性雰囲気の溶融炉内に少量ずつ投入し、1500℃で溶融させた。ここで使用した溶融炉は、容量190Lであって、カーボン炉底とカーボン電極とを備えてなり、炉内を還元雰囲気に保持できるものである。次いで、炉底部より、白金族金属と鉄とを含んでなる合金層を回収し、また炉上部より、酸化物を含むスラグ層を採取した。
得られた層に含まれる白金族金属の量を、ICP分析(誘導結合プラズマ分析)により求めた。得られた結果から、下記のようにして白金族金属の回収率と、合金塊生成率とを求めた。
白金族金属の回収率は、炉上部より抜き出されたスラグ(デッド合金)に含まれる白金族金属の量をa、炉内に残されたスラグ(ランニング合金)に含まれる白金族金属の量をb、および、炉底より回収された合金層(抜き出し合金)に含まれる白金族金属の量をcとして、下記式にしたがって求めることができる。
白金族金属の回収率 = (b+c)/(a+b+c)×100
合金塊生成率は、炉底より回収された合金層(抜き出し合金)に含まれる白金族金属の量をc、白金族金属の炉への理論投入総量をdとして、下記式にしたがって求めることができる。
合金塊生成率 = c/d×100
前記テスト(1)およびテスト(2)の各場合について、回収率と合金塊生成率を求めたところ、回収率は、各テストともほぼ同じ値であった。一方、合金塊生成率は、テスト(1)の値の方がテスト(2)の値よりも約17%高かった。
例2
廃触媒としては、アルミナを担体としてこれに白金族金属が担持されてなる化学系の廃触媒(形状:粒状、Al濃度 約99.702重量%、白金濃度0.285重量%、鉄濃度0.013重量%)を用いた。
この廃触媒3,479kgに、フラックス成分として、生石灰(鉄濃度0.07重量%)2,609kg(生石灰中の鉄量は1.71kg)(天然産)、およびケイ砂(鉄濃度0.83重量%)2,609kg(ケイ砂中の鉄量は21.65kg)を添加して混合した。このとき、混合物中のAl、SiOおよびCaOの重量比はそれぞれ40重量%、30重量%、30重量%であった。また、混合物中に存在する白金族金属と鉄との重量比は約1:2.4であった。
次いで、この混合物を還元性雰囲気の溶融炉内に少量ずつ投入し、1400℃で溶融させた。ここで使用した溶融炉は、容量1600Lであって、カーボン炉底とカーボン電極とを備えてなり、炉内を還元雰囲気に保持できるものである。次いで、炉底部より、白金族金属と鉄とを含んでなる合金層を回収する一方、炉上部より、酸化物を含むスラグ層を回収して炉外へ排出した。次いで、前記混合物をさらに炉内へ投入し、溶融させた。このようにして、合金層の回収と、混合物の炉内への投入とを繰り返し行うことによって、廃触媒からの合金層の回収処理を連続的に行った。
得られた合金中の白金族金属の濃度は、20〜30重量%であった。またこれらの処理による白金族金属の回収率は、99%を上回った。
例3
廃触媒としては、コージライトを担体としてこれに白金族金属が担持されてなる自動車系の廃触媒(形状:ハニカム構造、Al濃度33重量%、SiO濃度30重量%、白金濃度0.17重量%、パラジウム濃度0.067重量%、ロジウム濃度0.019重量%、鉄濃度1.10重量%)を用いた。
この廃触媒26.8kgに、フラックス成分として、生石灰13.2kg(石灰中の鉄量は8.7g)を添加して混合した。このとき、混合物中のAl、SiOおよびCaOの重量比はそれぞれ約30重量%、約35重量%、約35重量%であった。また、混合物中に存在する白金族金属と鉄との重量比は約1:4.4であった。
次いで、この混合物を還元性雰囲気の溶融炉内に少量ずつ投入し、1400℃で溶融させた。ここで使用した溶融炉は、容量190Lであって、カーボン炉底とカーボン電極とを備えてなり、炉内を還元雰囲気に保持できるものである。次いで、炉底部より、白金族金属と鉄とを含んでなる合金層を回収する一方、炉上部より、酸化物を含むスラグ層を回収して炉外へ排出した。次いで、前記混合物をさらに炉内へ投入し、溶融させた。このようにして、合金層の回収と、混合物の炉内への投入とを繰り返し行うことによって、廃触媒からの合金層の回収処理を連続的に行った。
得られた合金中の白金族金属の濃度は、約30重量%であった。またこれらの処理による白金族金属の回収率は、99%を上回った。

Claims (14)

  1. Al、SiOまたはそれらの組み合わせと、鉄分とを少なくとも含んでなる担体に白金族金属が担持されてなる複合材料から白金族金属を回収する方法であって、
    前記複合材料に、フラックス成分を加えて、得られる混合物中におけるAl、SiOおよびCaOの重量比が、これらの合計重量を100重量%とした場合に、それぞれ20〜50重量%(Al)、25〜40重量%(SiO)、および25〜40重量%(CaO)の範囲となり、かつ、該混合物中の白金族金属の重量と、複合材料およびフラックス成分に由来する鉄を含む混合物中の鉄の全重量との比が1:1〜1:20の範囲となるようにし、
    該混合物を、還元条件下の炉内において加熱溶融して、得られる白金族金属と鉄とを含んでなる合金層と、酸化物を含んでなるスラグ層とから、前記合金層を分離する
    ことを含んでなる、回収方法。
  2. 白金族金属と鉄とを含んでなる合金層を、酸化剤として酸素を用いて酸化条件下において加熱溶融して、得られる白金族金属が濃縮されてなる金属層と、酸化物を含んでなる酸化物層とから、白金族金属が濃縮されてなる金属層を分離することをさらに含んでなる、請求項1に記載の回収方法。
  3. 前記酸化物層中の酸化物を、フラックス成分の一部として再利用することをさらに含んでなる、請求項2に記載の回収方法。
  4. スラグ層を採取して、このスラグ層から酸化物繊維を得ることをさらに含んでなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の回収方法。
  5. フラックス成分が、Al、SiO、CaOおよび鉄分からなる群より選択される一種以上のものを少なくとも含んでなるものである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の回収方法。
  6. SiOを供給しうるフラックス成分として、ケイ砂を用いる、請求項5に記載の回収方法。
  7. CaOを供給しうるフラックス成分として、天然由来の石灰を用いる、請求項5または6に記載の回収方法。
  8. フラックス成分としての鉄分が、ケイ砂および/または天然由来の石灰より供給される、請求項5〜7のいずれか一項に記載の回収方法。
  9. 複合材料にフラックス成分に加える際に、追加の鉄分をさらに加えることを含んでなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の回収方法。
  10. 複合材料が、化学プロセスにおいて生じる廃触媒、または自動車排ガス処理により生じる廃触媒である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の回収方法。
  11. 白金族金属が、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)およびそれらの組み合わせからなる群より選択されるものである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の回収方法。
  12. 複合材料およびフラックス成分を炉内に逐次加えることによって白金族金属の回収を連続して行う、請求項1〜11のいずれか一項に記載の回収方法。
  13. 混合物中におけるAl、SiOおよびCaOの重量比が、それぞれ35〜45重量%(Al)、25〜35重量%(SiO)、および25〜35重量%(CaO)の範囲となるように、フラックス成分を加える、請求項1〜12のいずれか一項に記載の回収方法。
  14. 混合物中における白金族金属と鉄との重量比が1:2〜1:6の範囲となるように、フラックス成分を加える、請求項1〜13のいずれか一項に記載の回収方法。
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