JP2005112411A - 中仕切りを備えたトレー - Google Patents

Abstract

【課題】
トレーの複数の仕切り区画毎に、青果物等用のパック受け台を形成してパックを掛架し、パックの底面をトレーの底面から浮かすことにより、青果物の重みで段積みの青果物が潰されて傷まないようなトレーを提供する。
【解決手段】
一枚の段ボール１００から折り上げられた一体形の箱４００の中に、十字型中仕切り５００を形成してなるトレー６００であって、パック受け台が、側壁から拡開された支持片５と前記十字型中仕切り５００から拡開された支持片２２、支持片３５および支持片３６とから構成されてなり、前記パック受け台がパック７００の周縁を掛架支持するように配置されてなることを特徴とする中仕切りを備えたトレー。
【選択図】 図４

Description

本発明は、一枚の段ボールから折り上げた一体形の箱と、別個に折り上げた中仕切りとを組み合わせたトレーに関する。特に、複数の仕切り区画毎に、青果物等用のパック受け台を形成してパックを掛架し、パックの底面をトレーの底面から浮かすことにより、青果物の重みで段積みの青果物が潰されて傷まないようにするトレーを提供する。

本件出願人は、苺パック用トレーについて、先に、「特開平９−２４０６５５号」、「特開平９−２４０６５６号」、「特開平９−３０９５２４号」および「特開平１０−３２９８２３号」等を特許出願している。上記の先願発明のものは、いずれも、パックの底面を浮かせることなく、トレーの底面にパックを直置きして使用するものである。

パックを直置きするため、苺等青果の重みが、直接苺に掛かるので、パックの中で段積みの苺が押し潰されて傷む等の問題を抱えていた。

本発明は、上記事情に鑑みて、トレーの複数の仕切り区画毎に、青果物等用のパック受け台を形成してパックを掛架し、パックの底面をトレーの底面から浮かすことにより、青果物の重みで段積みの青果物が潰されて傷まないようにするトレーを提供するもので、苺、無花果等のパック詰めのために好適である。

上記目的を達成するために、請求項１の発明は、一枚の段ボール１００から折り上げられた一体形の箱４００の中に、十字型中仕切り５００を形成してなるトレー６００であって、パック受け台が、側壁から拡開された支持片５と前記十字型中仕切り５００から拡開された支持片２２、支持片３５および支持片３６とから構成されてなり、前記パック受け台がパック７００の周縁を掛架支持するように配置されてなることを特徴とする。

また、請求項２の発明は、請求項１の発明の上記特徴に加えて、前記トレー６００は分割壁１５を有し、この分割壁１５は前記十字型中仕切り５００の横仕切りを構成するとともに、支持片３５および支持片３６を設けてなることを特徴とする。

また、請求項３の発明は、請求項１の発明の上記特徴に加えて、前記トレー６００は横仕切片３１を有し、この横仕切片３１は前記十字型中仕切り５００の横仕切りを構成するとともに、支持片３５および支持片３６を設けてなることを特徴とする。

本発明にかかわる青果等用のパック用トレーによれば、一体形、分割形にかかわらず、複数の仕切り区画毎に、パック受け台を形成させることができる。そして、そのパック受け台によって、パックの周縁を掛架支持し、パックの底を浮かせるようにしたので、トレーの底面に対し、直接、青果等の重みが掛かるのを避けることができ、青果が傷まないような効果を奏するものである。

本発明の実施の形態を、添付図面に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。

本発明の第一実施例ついて、図１〜図５を参照しながら説明する。図１は、本実施例の箱４００Ａの展開図で、段ボール１００Ａである。左右対称である。図２は、同上、トレーの縦仕切りの展開図で、段ボール２００Ａである。左右および前後対称である。図３は、 同上、折り上がったトレー６００Ａを示す斜視図である。図４は、同上、折り上がったトレー６００Ａの一箇所に、パック７００を載せた状態を示す斜視図である。図５は、同上、パック７００の斜視図である。

ここで、箱４００Ａとは、ほぼ矩形状をした段ボール１００Ａから、底面１Ａを囲み、折り目に沿って、左右側壁２Ａおよび前後側壁３Ａを立ち上げた直方体状のものである。さらに、前後方向の中央部に分割壁１５を設けたもので、十字形中仕切り５００Ａを組み込む前の状態のものを言う。

ほぼ矩形状をした段ボール１００Ａには、所定の複数箇所に折り目や切れ目等を
設けてあるので、それらの設け方について以下に説明する。図１に示すように、段ボール１００Ａは、中央部を占める前後の方形域を底面１Ａとし、この底面１Ａは中央の分割壁１５を介して、前後方向に二つに分割される。底面１Ａの左右には、箱４００Ａの左右の側壁となる左右側壁２Ａを、主折り目Ｋを介して連接している。この左右側壁２Ａは、二枚重ね状に折り曲げて側壁を補強するための二重折り目Ｌを設けている。さらに、各左右側壁２Ａには、外側端部にパックを掛架支持する支持片５Ａと、折り目Ｌ上に二箇所の山型突起１０Ａを設けている。ここで、支持片５Ａは、二重折り目Ｌに次いで、主折り目Ｋを折る際に、後述する前後側壁３Ａに当接し、折り目Ｎに沿って強制的に拡開される。また、二重折り目Ｌを折り上げる際に、折り目Ｐを頂辺として、この両側の折り目Ｒに沿って山型突起１０Ａが前後両側に形成される。ここで、山型突起１０Ａは、トレー６００Ａを段積みする際、係止孔７Ａと嵌合する。

また、底面１Ａの前後に主折り目Ｍを介して前後側壁３Ａを連接している。さらに、前後側壁３Ａの左右は、折り目Ｓを介して、補助片４Ａと連接している。補助片４Ａの上側の両端部には、折り目Ｔを介して、当接片１３Ａを設けている。

前後に分割された底面１Ａを囲むようにして、二つに分割された左右側壁２Ａと前後側壁３Ａを折り上げると、一体型の箱４００Ａが出来上がる。ここで、分割壁１５は、分割線Ｕを頂辺にして、前後に、二重に折り曲げられる。こうして形成された分割壁１５は、十字形中仕切り５００Ａの横仕切りを形成する。即ち、十字形中仕切り５００Ａは、図４に示すように、縦仕切片２１Ａと分割壁１５とで構成される。

次に、十字形中仕切りについて、以下に説明する。図２に示すように、縦仕切り段ボール２００Ａは、二本のミシン目Ｙの左右に縦仕切片２１Ａを設けている。この縦仕切片２１Ａの前後両端には、折り目Ｗを介して、パックを掛架支持する支持片２２Ａと、中央部には、切欠き２４Ａを設けている。一方、図１に示す分割壁１５は、十字形中仕切り５００Ａの横仕切りを形成する。即ち、十字形中仕切り５００Ａは、図４に示すように、縦仕切片２１Ａと分割壁１５とで構成される。十字形中仕切り５００Ａは、以下のように組み上げられる。先ず、縦仕切り段ボール２００Ａのミシン目Ｙに沿って、両側の縦仕切片２１Ａを折り曲げる。次いで、折り曲げた縦仕切片を、分割壁１５に連結する。この際、縦仕切片に設けられた切欠き２４Ａを、分割壁１５に設けられた切欠き３３Ａに上から挿入、嵌め込みんで掛合することにより、図４に示すような十字形仕切り５００Ａが形成される。また、図１に示すように、分割壁１５には、切欠き３３Ａの左右および分割線Ｕの前後に支持片３５Ａおよび支持片３６Ａが形成される。これらの支持片はそれぞれ折り目Ｘに沿って折り曲げられ、支持片３６Ａには半孔３７Ａが設けられ、ここに指を差し込んで支持片３５Ａと支持片３６Ａを両側へ開き易いように工夫している。

トレー６００Ａが組み上がる過程について、補足説明する。補助片４Ａを折り目Ｓを介して内側へ直角に折り曲げた後、この補助片４Ａを内側にそして補助片１６（図１に示す）を外側に重ねたものを間に挟むようにして左右側壁２Ａを二重折り目Ｌに沿って内側に折り込む。この左右側壁２Ａを内側に折り込む際、外側端部に設けられた係止片９Ａ（図１に示す）は、底面１Ａに設けられた四箇所の係止孔７Ａ（図１に示す）に挿嵌される。この時、係止片９Ａが辺８Ａに当接するので左右側壁２Ａが、トレーの左右方向で固着される。なお、組み上がった状態では、折り目Ｔを介して直角に曲げられた当接片１３Ａ（図１に示す）が頂面１４Ａを内側から支える。この時、補助片４Ａの下端の突片１１Ａの先端が底面１Ａに当接し、内側から頂面１４Ａを支える。このようにして、二重壁を形成する左右側壁２Ａの頂面１４Ａが天地の方向で補強され、段積みの荷重を受けることができる。

また、左右側壁２Ａを折り曲げる際、左右側壁２Ａの両端部の支持片５Ａの先端部を、前後側壁３Ａに押し付け、開き気味に当接させながら、折り目Ｎに沿って強制的に拡開させると、パックを受ける支持片５Ａがトレーの四隅に形成される。また、縦仕切片２１Ａの両先端の支持片２２Ａの先端部を、前後側壁３Ａに開き気味に当接させながら、折り目Ｗに沿って強制的に拡開させる。こうしてパックを受ける支持片２２Ａがトレー６００Ａの縦仕切片２１Ａの両端、両側の四箇所に形成される。

パック受け台について説明する。前述したように、パック受け台は側壁から拡開された支持片５Ａおよび前記十字型中仕切り５００Ａから拡開された支持片２２Ａ、支持片３５Ａ、支持片３６Ａから構成される。図４には、トレー６００Ａの四半区画の一つに、パック７００を載せた状態を示す。また、図５にパック７００の斜視図を示す。このパック７００は底７１、横縁７２、隅縁７３および縦縁７４から構成される。図４に示すように、トレーの四隅に形成される支持片５Ａと縦仕切片２１Ａの両端部に四箇所形成される支持片２２Ａは、それぞれ、パックの隅縁７３を受ける。また、分割壁１５の前後に半開き状態で形成される支持片３５Ａおよび支持片３６Ａはパックの横縁７２を受ける。以上のようにして、トレー６００Ａの四半区画毎にパック受け台が形成される。ここで、それぞれ、支持片先端部の、底面１Ａからの高さ寸法は、パックの深さ寸法より大きい。そのため、パックの周縁部は、支持片５Ａ、支持片２２Ａ、支持片３５Ａおよび支持片３６Ａで支えられながら、パックの底面７１は、トレー６００Ａの底面１Ａに接触することなく、浮いた状態を保つことができる。即ち、パック７００はパック受け台により掛架支持するように構成されている。なお、半開き状態の支持片３５Ａおよび支持片３６Ａの上部は、空間が形成され通気孔の作用をする。

本実施例のトレーは、図２に示すように、縦仕切片２１Ａに設けた切欠き２４Ａからミシン目Ｙまでの距離Ｊを大きく取れるので、縦仕切片２１Ａの強度を上げることができ、真ん中から折れ難い。従来の二分割型のトレーでは、中に苺等青果を入れたまま前後側壁３Ａを両手で持ち上げる際、苺等青果の重みで切欠き２４Ａ部に応力が集中し、この切欠部から縦仕切片が二つに破断し易かった。

次に、本発明の第二実施例ついて、図６〜図１０を参照しながら説明する。図６は、第二実施例の箱４００Ｂの展開図で、段ボール１００Ｂである。左右および前後対称である。図７は、同上、トレーの縦仕切りの展開図で、段ボール２００Ｂである。左右および前後対称である。図８は、同上、トレーの横仕切りの展開図で、段ボール３００Ｂである。左右対称である。図９は、同上、折り上がったトレー６００Ｂを示す斜視図である。図１０は、同上、折り上がったトレー６００Ｂの一箇所に、パック７００を載せた状態を示す斜視図である。

ここで、箱４００Ｂとは、ほぼ矩形状をした段ボール１００Ｂから、底面を囲み、折り目に沿って、左右側壁および前後側壁を立ち上げた直方体状のものである。後述する十字形中仕切りを組み込む前の状態のものである。後の第三実施例についても同様である。

以下、第二、第三実施例の各図面に符号を付して示した各部分のうち、第一実施例の図面と共通する符号を付した部分は、互いに共通した機能を果たす部分である。従って、第二、第三実施例についても、箱の折り上げ方、係止等の方法、また、左右側壁および前後側壁あるいは十字形中仕切りからパックを掛架支持するための支持片を形成する方法等も第一実施例と同様である。

本第二実施例の第一実施例との主たる相違点は、箱４００Ｂが一体型に形成され、中央に分割壁を有しないところにある。代わりに、前後方向の中央部に横仕切りを設け、そして、縦仕切りを介して、左右に四半区画が形成される。全体では四区画の四半区画が形成されることは、第一実施例と同様である。

ほぼ矩形状をした段ボール１００Ｂには、所定の複数箇所に折り目や切れ目等を設けてあるので、これらの設け方について以下に説明する。図６に示すように、段ボール１００Ｂは、その左右方向の中央部を占める方形域を底面１Ｂとし、その左右両側辺には、後述する箱４００Ｂの左右の側壁となる左右側壁２Ｂを、主折り目Ｋを介して連接している。この左右側壁２Ｂは、二枚重ね状に折り曲げて二重側壁を形成するための二重折り目Ｌを設けている。さらに、左右側壁２Ｂには、外側端部に、パックを掛架支持する支持片５Ｂと、折り目Ｌ上に二箇所の山型突起１０Ｂを設けている。ここで、支持片５Ｂは、二重折り目Ｌに次いで、主折り目Ｋを折る際に、後述する前後側壁３Ｂに当接しながら、折り目Ｎに沿って、強制的に拡開される。また、二重折り目Ｌを折り上げる際に、折り目Ｐを頂辺として、この両側の折り目Ｒに沿って山形に山型突起１０Ｂが前後両側に形成される。

また、底面１Ｂの前後には、箱４００Ｂの前後側壁３Ｂを、主折り目Ｍを介して連接している。さらに、前後側壁の両側は、折り目Ｓを介して、補助片４Ｂと連接している。また、補助片４Ｂの上側の両端部には、補助片折り目Ｔを介して、当接片１３Ｂを設けている。

次に、十字形中仕切りについて、以下に説明する。図７に示すように、縦仕切り段ボール２００Ｂは、二本のミシン目Ｙの両側に縦仕切片２１Ｂを設けている。この縦仕切片２１Ｂの両端は、折り目Ｗを介して、パックを掛架支持する支持片２２Ｂと、中央部には、両側に切欠け部２４Ｂおよび切欠け部２４Ｂを挟んで両側に通気用切欠２５Ｂを設けている。一方、横仕切り段ボール３００Ｂは、図８に示すように、二本のミシン目Ｚの両側に横仕切片３１Ｂと、この中央部には切欠き３３Ｂを設けている。そして、切欠き３３Ｂを挟んで上下両側に、パックを掛架する支持片３５Ｂと支持片３６Ｂを左右に設けている。これらの支持片３５Ｂと支持片３６Ｂは折り目Ｘを介して両側へ開くように折り曲げられ、これらの先端部がパックを掛架、支持する。また、支持片３６Ｂの先端には半孔３７Ｂを設け、ここに指を差し込んで支持片３５Ｂと支持片３６Ｂを両側へ開き易いように工夫している。先ず、縦仕切り段ボール２００Ｂのミシン目Ｙに沿って、両側の縦仕切片２１Ｂを折り曲げる。同様にして、横仕切り段ボール３００Ｂのミシン目Ｚに沿って、両側の横仕切片３１Ｂを折り曲げる。次いで、折り曲げた縦仕切片を、同じく折り曲げた横仕切片に連結する。この際、縦仕切片の切欠部２４Ｂを、横仕切片の切欠き３３Ｂに上から挿入、嵌込んで掛合することにより、十文字形仕切り５００Ｂ（図１０に示す）ができ上がる。

一方、底面１Ｂを囲むようにして、両側の左右側壁２Ｂと前後側壁３Ｂを折り上げると、図９に示すように一体型の箱４００Ｂが出来上がる。左右側壁２Ｂを折り込む際、左右側壁２Ｂの外側端部の支持片５Ｂ（図６に示す）の先端部を、前後側壁３Ｂに押し付け、開き気味に当接させながら、折り目Ｎに沿って強制的に拡開させると、パックを掛架支持する支持片５Ｂがトレーの四隅に形成される。この箱４００Ｂに、前記した十文字形仕切り５００Ｂを、四方の側壁内に嵌め込むように底面１Ｂの上に載せると、トレー６００Ｂが出来上がる。また、この時、縦仕切り片２１Ｂの両先端の支持片２２Ｂの先端部を、前後側壁３Ｂに開き気味に当接させながら、折り目Ｗに沿って強制的に拡開させる。こうして、パックを受ける支持片２２Ｂがトレー６００Ｂの縦仕切片２１Ｂの両端、両側の四箇所に形成される。

箱４００Ｂが折り上げられる過程について、補足説明する。補助片４Ｂを折り目Ｓを介して内側へ直角に折り曲げた後、この補助片４Ｂを間に挟むようにして左右側壁２Ｂを二重折り目Ｌに沿って内側に折り込む。この左右側壁２Ｂを内側に折り込む際、先端部の二箇所の係止片９Ｂ（図６に示す）は、底面１Ｂに設けられた四箇所の係止孔７Ｂ（図６に示す）に挿嵌される。この時、係止片９Ｂが辺８Ｂに当接するので左右側壁２Ｂが、トレーの左右方向で固着される。また、補助片４Ｂの当接片１３Ｂ（図６に示す）が、二重壁を形成する左右側壁２Ｂの頂面１４Ｂの内側から当接する。また、補助片４Ｂの下端の突片１１Ｂ（図６に示す）の先端が底面１Ｂに当接し、当接片１３Ｂが頂面１４Ｂを内側から支える。このようにして、二重壁を形成する左右側壁２Ｂの頂面１４Ｂが天地の方向で補強され、段積みの荷重を受けることができる。また、左右側壁２Ｂの頂面１４Ｂに形成された、それぞれ二箇所の山型突起１０Ｂは、段積みの際に、係止孔７Ｂに挿嵌され、位置決めの作用をする。

最後に、パック受け台の形成について説明する。前述したように、パック受け台は側壁から拡開された支持片５Ｂおよび前記十字型中仕切り５００Ｂから拡開された支持片２２Ｂ、支持片３５Ｂ、支持片３６Ｂから構成される。図１０には、トレー６００Ｂの四半区画の一つに、パック７００を載せた状態を示す。トレーの四隅に形成される支持片５Ｂはパックの隅縁７３を受け、縦仕切片の両端の四箇所に形成される支持片２２Ｂはパックの隅縁７３を受け、そして、横仕切片３１Ｂの上下に形成される支持片３５Ｂと支持片３６Ｂはそれぞれ横縁７２を受ける。以上のようにして、トレー６００Ｂの四半区画毎にパック受け台が形成される。なお、半開き状態の支持片３５Ｂおよび支持片３６Ｂの上部は、空間が形成され通気孔の作用をする。

パック受け台は、トレーの側壁や縦横の仕切片から拡開された支持片で形成される。そして、パック受け台は、パックの隅縁、縦縁あるいは横縁を掛架、支持する。以上のようにして、パック受け台がトレーの四半区画毎に形成される。それぞれ、パック受け台の支持片の底面からの高さ寸法は、パックの深さ寸法より大きい。そのため、パックの周縁部は、支持片によって、複数箇所で支えられながら、パックの底面は、トレーの底面に接触することなく、浮いた状態を保つことができる。以下第三実施例に示す青果等用のパック受け台も、本第二実施例のものと共通した機能を果たす。

次に、本発明の第三実施例ついて、図１１〜図１５を参照しながら説明する。図１１は、本実施例の箱４００Ｃの展開図で、段ボール１００Ｃである。左右および前後対称である。図１２は、同上、トレーの縦仕切りの展開図で、段ボール２００Ｃである。左右および前後対称である。図１３は、同上、トレーの横仕切りの展開図で、段ボール３００Ｃである。左右対称である。図１４は、同上、折り上がったトレー６００Ｃを示す斜視図である。図１５は、同上、折り上がったトレー６００Ｃの一箇所に、パック７００を載せた状態を示す斜視図である。

本第三実施例の第二実施例との主たる相違点は、左右側壁と前後側壁との関係を
入れ替えたところにある。即ち、本第三実施例では、前後側壁が二重になり、左
右側壁が一重の構造である。

ほぼ矩形状をした段ボール１００Ｃには、第二実施例と同様、所定の複数箇所に折り目や切れ目等を設けてあるので、これらの設け方について以下に説明する。図１１に示すように、段ボール１００Ｃは、その左右方向の中央部を占める方形域を底面１Ｃとし、その前後両側辺には、後述する箱４００Ｃの前後の側壁となる前後側壁３Ｃを、主折り目Ｍを介して連接している。この前後側壁３Ｃは、二枚重ね状に折り曲げて二重側壁を形成するための二重折り目Ｑおよび二重折り目Ｖを設けている。さらに、前後側壁３Ｃには、外側端部に、パックを掛架支持する支持片５Ｃと、二重折り目ＱおよびＶ上に二箇所の山型突起１０Ｃを設けている。ここで、支持片５Ｃは、二重折り目Ｑに次いで、主折り目Ｍを折る際に、後述する左右側壁２Ｃに当接しながら、折り目Ｎに沿って、強制的に拡開される。また、二重折り目Ｑを折り上げる際に、折り目Ｐを頂辺として、この両側の折り目Ｒに沿って山型突起１０Ｃが前後両側に各二箇所形成される。

また、底面１Ｃの左右両側辺には、箱４００Ｃの左右側壁２Ｃを、主折り目Ｋを
介して連接している。さらに、左右側壁の両側は、折り目Ｓを介して、補助片
４Ｃと連接している。また、補助片の先端部には、補助片折り目Ｔを介して、当接片１３Ｃを設けている。

次に、十字形中仕切りについて、以下に説明する。図１２に示すように、縦仕切り段ボール２００Ｃは、ミシン目Ｙの両側に縦仕切片２１Ｃを設けている。この縦仕切片２１Ｃの両端は、折り目Ｗを介して、パックを掛架支持する支持片２２Ｃと、中央部には、両側に切欠け部２４Ｃを設けている。一方、横仕切り段ボール３００Ｃは、図１３に示すように、ミシン目Ｚの両側に横仕切片３１Ｃと、この中央部には切欠き３３Ｃを設けている。そして、切欠き３３Ｃを挟んで上下両側に、パックを掛架支持する支持片３５Ｃと支持片３６Ｃを左右に設けている。これらの支持片３５Ｃと支持片３６Ｃは折り目Ｘを介して折り曲げられ、パックを掛架支持する支持片となる。また、支持片３６Ｃの先端には半孔３７Ｃを設け、ここに指を差し込んで支持片３５Ｃと支持片３６Ｃを両側へ開き易いように工夫している。先ず、縦仕切り段ボール２００Ｃのミシン目Ｙに沿って、両側の縦仕切片２１Ｃを折り曲げる。同様にして、横仕切り段ボール３００Ｃのミシン目Ｚに沿って、両側の横仕切片３１Ｃを折り曲げる。次いで、折り曲げた縦仕切片を、同じく折り曲げた横仕切片に連結する。この際、縦仕切片の切欠部２４Ｃを、横仕切片３１Ｃに設けた切欠き３３Ｃに上から挿入、嵌込んで掛合することにより、十文字形仕切り５００Ｃ（図１５に示す）ができ上がる。

一方、図１４に示すように、底面１Ｃを囲むようにして、両側の左右側壁２Ｃと前後側壁３Ｃを折り上げると、一体型の箱４００Ｃが出来上がる。前後側壁３Ｃを折り込む際、前後側壁３Ｃの外端部の支持片５Ｃの先端部を、左右側壁２Ｃに押し付け、開き気味に当接させながら、折り目Ｎに沿って強制的に拡開させると、パックを掛架支持する支持片５Ｃがトレーの四隅に形成される。この箱４００Ｃに、前記した十文字形仕切り５００Ｃを、四方の側壁内に嵌め込むように底面１Ｃの上に載せると、トレー６００Ｃが出来上がる。また、この時、縦仕切片２１Ｃの両先端の支持片２２Ｃの先端部を、前後側壁３Ｃに開き気味に当接させながら、折り目Ｗに沿って強制的に拡開させる。こうして、パックを受ける支持片２２Ｃがトレー６００Ｃの縦仕切片２１Ｃの両端、両側の四箇所に形成される。

箱４００Ｃが折り上げられる過程について、補足説明する。補助片４Ｃを折り目Ｓを介して内側へ直角に折り曲げた後、この補助片４Ｃを間に挟むようにして前後側壁３Ｃを二重折り目Ｑ、Ｖに沿って内側に折り込む。前後側壁３Ｃを内側に折り込む際、先端部の二箇所の係止片９Ｃ（図１１に示す）は、底面１Ｃに設けられた四箇所の係止孔７Ｃ（図１１に示す）に挿嵌される。この時、係止片が辺８Ｃに当接するので前後側壁３Ｃが、トレーの前後方向で固着される。また、補助片４Ｃの当接片１３Ｃ（図１１に示す）が、二重壁を形成する前後側壁３Ｃの頂面１４Ｃを内側から支える。また、補助片４Ｃの突片１１Ｃ（図１１に示す）の先端が底面１Ｃに当接する。このようにして、二重壁を形成する前後側壁３Ｃの頂面１４Ｃが天地の方向で補強され、段積みの荷重を受けることができる。また、前後側壁２Ｃの頂面１４Ｃに形成された、それぞれ二箇所の山型突起１０Ｃは、段積みの際に、係止孔７Ｃに挿嵌され、位置決めの作用をする。

最後に、パック受け台の形成について説明する。前述したように、パック受け台は側壁から拡開された支持片５Ｃおよび前記十字型中仕切り５００Ｃから拡開された支持片２２Ｃ、支持片３５Ｃ、支持片３６Ｃから構成される。図１５には、トレー６００Ｃの四半区画の二つに、パック７００を載せた状態を示す。また、前述したように、パック７００は、底７１、横縁７２、隅縁７３、縦縁７４等から構成される。トレーの四隅に形成される支持片５Ｃはパックの隅縁７３を受け、縦仕切片の両端の四箇所に形成される支持片２２Ｃはパックの隅縁７３を受け、そして、横仕切片３１Ｃの上下に形成される支持片３５Ｃと支持片３６Ｃはそれぞれ横縁７２を受ける。以上のようにして、トレー６００Ｃの四半区画毎にパック受け台が形成される。ここで、それぞれの支持片の、底面１Ｃからの高さ寸法は、パックの深さ寸法より大きい。そのため、パックの縁部は、支持片５Ｃと支持片２２Ｃと支持片３５Ｃおよび支持片３６Ｃとで、支えられながら、パックの底面７１は、トレー６００Ｃの底面１Ｃに接触することなく、浮いた状態を保つことができる。なお、半開き状態の支持片３５Ｃおよび支持片３６Ｃの上部は、空間が形成され通気孔の作用をする。

本発明の使途は、苺、葡萄、杏子、サクランボ、無花果、枇杷等の青果用のトレーに限らず、卵、菓子等の用途に使っても勿論よい。段ボールを使っているが、段ボール以外の各種型紙や、必要に応じてプラスチック等を用いても勿論よい。

本発明の第一実施例の箱４００Ａの展開図で、段ボール１００Ａである。 同上、トレーの縦仕切りの展開図で、段ボール２００Ａである。 同上、折り上がったトレー６００Ａを示す斜視図である。 同上、折り上がったトレー６００Ａの一箇所に、パック７００を載せた状態を示す斜視図である。 同上、パック７００の斜視図である。 本発明の第二実施例の箱４００Ｂの展開図で、段ボール１００Ｂである。 同上、トレーの縦仕切りの展開図で、段ボール２００Ｂである。 同上、トレーの横仕切りの展開図で、段ボール３００Ｂである。 同上、折上がったトレー６００Ｂを示す斜視図である。 同上、折上がったトレー６００Ｂの一箇所に、パック７００を載せた状態を示す斜視図である。 本発明の第三実施例の箱４００Ｃの展開図で、段ボール１００Ｃである。 同上、トレーの縦仕切りの展開図で、段ボール２００Ｃである。 同上、トレーの横仕切りの展開図で、段ボール３００Ｃである。 同上、折上がったトレー６００Ｃを示す斜視図である。 同上、折上がったトレー６００Ｃの一箇所に、パック７００を載せた状態を示す斜視図である。

符号の説明

１００Ａ〜１００Ｃ（１００） トレーの段ボール
２００Ａ〜２００Ｃ（２００） トレーの縦仕切り段ボール
３００Ａ〜３００Ｃ（３００） トレーの横仕切り段ボール
４００Ａ〜４００Ｃ（４００） 箱
５００Ａ〜５００Ｃ（５００） 十字形中仕切り
６００Ａ〜６００Ｃ（６００） トレー
７００ パック
１Ａ〜１Ｃ 底面
２Ａ〜２Ｃ（２） 左右側壁
３Ａ〜３Ｃ（３） 前後側壁
４Ａ〜４Ｃ 補助片
５Ａ、５Ｂ、５Ｃ（５） 支持片
６Ｂ 支持片
７Ｃ〜７Ｂ 係止孔
８Ａ〜８Ｃ 辺
９Ａ、９Ｂ 係止片
１０Ａ〜１０Ｃ 山型突起
１１Ａ〜１１Ｃ 突片
１３Ａ〜１３Ｃ 当接片
１４Ａ〜１４Ｃ 頂面
１５ 分割壁
１６ 補助片
２１Ａ〜２１Ｃ（２１） 縦仕切片
２２Ａ〜２２Ｃ（２２） 支持片
２４Ａ〜２４Ｃ 切欠部
２５Ｂ、２５Ｃ 通気用切欠
３１Ｂ、３１Ｃ（３１） 横仕切片
３３Ａ〜３３Ｃ 切欠き
３５Ａ〜３５Ｃ（３５） 支持片
３６Ａ〜３６Ｃ（３６） 支持片
３７Ａ〜３７Ｃ 半孔
７１ 底
７２ 横縁
７３ 隅縁
７４ 縦縁
Ｊ 距離
Ｋ 主折り目
Ｌ 二重折り目
Ｍ 主折り目
Ｎ 折り目
Ｐ 折り目
Ｑ 二重折り目
Ｒ 折り目
Ｓ 折り目
Ｔ 補助片折り目
Ｕ 分割線
Ｖ 二重折り目
Ｗ 折り目
Ｘ 折り目
Ｙ ミシン目
Ｚ ミシン目

Claims (3)

1. 一枚の段ボール１００から折り上げられた一体形の箱４００の中に、十字型中仕切り５００を形成してなるトレー６００であって、パック受け台が、側壁から拡開された支持片５と前記十字型中仕切り５００から拡開された支持片２２、支持片３５および支持片３６とから構成されてなり、前記パック受け台がパック７００の周縁を掛架支持するように配置されてなることを特徴とする中仕切りを備えたトレー。
2. 前記トレー６００は分割壁１５を有し、この分割壁１５は前記十字型中仕切り５００の横仕切りを構成するとともに、支持片３５および支持片３６を設けてなることを特徴とする請求項１記載の中仕切りを備えたトレー。
3. 前記トレー６００は横仕切片３１を有し、この横仕切片３１は前記十字型中仕切り５００の横仕切りを構成するとともに、支持片３５および支持片３６を設けてなることを特徴とする請求項１記載の中仕切りを備えたトレー。
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   

Images