JP2005112005A - 航空機用空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機内空気における水分排出を抑制しつつ二酸化炭素濃度の増大を防止し、新鮮空気による換気量を削減でき、エンジン負担や消費エネルギを増大することなく機内環境を向上する航空機用空気調和装置を提供する。
【解決手段】冷却装置により冷却されたエンジン1からの抽出空気がキャビン8に導入される。キャビン8から流出する空気を再びキャビン8に導く空気流路における空気から二酸化炭素を二酸化炭素選択透過膜により分離する。その空気流路における空気に含まれる水分が吸着部83により吸着される。吸着部83により吸着された水分がキャビン8に導入可能とされている。その二酸化炭素透過膜を介して二酸化炭素は航空機の機外に排出される。
【選択図】図1

Description

本発明は、固定翼機および回転翼機を含む航空機の空気調和装置に関する。
エンジン抽出空気を冷却してキャビン内に導入する冷却装置を備える航空機用空気調和装置において、キャビンから流出する空気を再びキャビンに導くことで、エンジン抽出空気を減少させて飛行エネルギを低減することが図られている。その際、キャビンから流出する空気に含まれる水分を除去し、除去した水分を機外に排出したり再びキャビン内に戻すことで、機内環境を向上することが提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−160098号公報
キャビンから流出する空気を再びキャビンに導く場合、搭乗者の呼吸や炭酸飲料のサービス等によって機内空気の二酸化炭素濃度が高くなる。空気中の二酸化炭素濃度は、肺での血液中の二酸化炭素の排出が円滑に行われるよう低濃度に抑制することが必要であり、一般に5000ppm以下にすることが要望されている。
空気中の二酸化炭素濃度を低減するシステムとして、例えば潜水艦において二酸化炭素を選択的に吸着する有機アミン等の化学的吸着剤を用いることが考えられる。しかし、化学的吸着剤を用いる場合、吸着機能を維持するために再生処理が必要となるが、これらの吸着剤では再生時に過大なエネルギが消費とされることから、飛行エネルギの低減が必要な航空機において用いるのは困難である。
そこで、キャビンから流出する空気の二酸化炭素濃度を選択透過膜を用いて低減することが考えられる。ところで、選択透過膜でN2 (窒素)、O2 (酸素)に比べてCO2 (二酸化炭素)の透過係数をより高めようとする場合、膜分子に分極を与えることで、分子的に分極状態にあるCO2 分子の一部が引き合い、膜に溶解し易くなる。この結果、N2 、O2 の分子に比べ、CO2 は非常に大きな透過係数を得ることができるが、この特徴は水の分子に対しても働くため、水分子も大きな透過係数となる。この結果、二酸化炭素だけでなく空気中の水分も積極的に排出されるため、機内空気が必要以上に乾燥して機内環境が低下するという問題がある。このような問題を本発明は解決することを目的とする。
本発明の航空機用空気調和装置は、エンジンからの抽出空気を冷却して航空機のキャビンに導入する冷却装置と、前記キャビンから流出する空気を再び前記キャビンに導く空気流路と、前記空気流路における空気から二酸化炭素を分離する二酸化炭素選択透過膜と、前記空気流路における空気に含まれる水分の吸着部と、前記吸着部により吸着された水分を前記キャビンに導入可能な水分捕捉手段とを備え、前記吸着部は前記二酸化炭素選択透過膜の上流に配置され、前記二酸化炭素透過膜を透過した二酸化炭素は前記航空機の機外に排出されることを特徴とする。
本発明によれば、キャビンから流出する空気を再びキャビンに導く場合に、その空気に含まれる二酸化炭素を選択透過膜を介して航空機の機外に排出し、機内空気における二酸化炭素濃度を低減できる。二酸化炭素濃度低減のために選択透過膜を用いることで、化学的吸着剤を用いる場合のような吸着機能を維持するための再生処理が不要になる。機内空気と機外空気の圧力差により二酸化炭素が選択透過膜を透過するのを促進できる。さらに、空気中に含まれる水分は二酸化炭素選択透過膜を介して機外に排出される前に吸着剤により吸着され、キャビンに再導入可能とされているので、機内空気が乾燥し過ぎるのを防止できる。すなわち、水分の機外排出を抑えて二酸化炭素を機外排出できる。
空気流路切替機構と、前記空気流路切替機構を制御するコントローラと、前記キャビン内の空気よりも高温の空気が流れる補助空気流路とが設けられ、前記吸着部は複数設けられ、各吸着部は吸着時よりも温度が上昇することで吸着した水分を放出する吸着剤により構成され、各吸着部は、前記コントローラによる前記空気流路切替機構の制御により、前記補助空気流路に接続される状態と、前記空気流路における前記二酸化炭素選択透過膜の上流に接続される状態とに切替えられ、前記補助空気流路を流れる空気が前記吸着部の通過後に前記キャビンに導入可能とされることで、前記水分捕捉手段が構成されているのが好ましい。これにより水分の機外排出を効率良く抑制できる。
前記空気流路に設けられる空気圧縮手段を備え、前記空気圧縮手段の下流に前記二酸化炭素選択透過膜が配置されるのが好ましい。これにより、機内空気と機外空気の圧力差を増大し、機内空気に含まれる二酸化炭素が選択透過膜を透過するのを促進する圧力差を確保できる。また、機内空気は圧縮された際には、高温(たとえば150℃程度)に昇温するため、これにより生じた熱により各種病原菌の殺菌効果を奏することができる。
前記空気圧縮手段により圧縮された空気により、前記補助空気流路における前記吸着部の上流を流れる空気を加熱する熱交換器を備えるのが好ましい。これにより、機内空気に含まれる二酸化炭素が選択透過膜を透過するのを促進する圧力差を増大する場合、機内空気の圧縮により生じた熱を水分吸着剤の再生に利用し、エネルギーを有効利用できる。
本発明の航空機用空気調和装置によれば、機内空気における水分排出を抑制しつつ二酸化炭素濃度の増大を防止し、新鮮空気による換気量を削減でき、エンジン負担や消費エネルギを増大することなく機内環境を向上することができる。
図1に示す本発明の実施形態の航空機用空気調和装置は、エンジン1からの抽出空気を、プリクーラ2と呼ばれる熱交換器により冷却し、流量制御バルブ39で流量制御する。流量制御バルブ39は、例えば図外コントローラからの信号により開度を指示されるモータ駆動のバタフライバルブにより構成される。流量制御バルブ39により流量制御されたエンジン抽出空気は、ラジアルコンプレッサ3でほぼ断熱的に圧縮される。ラジアルコンプレッサ3で圧縮されることで昇温された空気はメインクーラ4と呼ばれる熱交換器により冷却された後、再生熱交換機4aで冷却され、水分捕捉のためにウォータセパレータ7に導かれる。プリクーラ2およびメインクーラ4においては、ラム空気路9を通る機外空気により冷却が行われる。
ウォータセパレータ7で水分除去された空気は空気流路75に導かれる。空気流路75を流れる空気の一部は空気分離部16に導かれる。空気分離部16を構成する選択透過膜16aは、本実施形態では空気中の酸素の透過率が窒素の透過率よりも高くされている。なお、酸素の透過率が窒素の透過率よりも低い選択透過膜を用いてもよい。これにより、空気分離部16に導かれた空気は窒素富化ガスと酸素濃縮空気とに分離される。選択透過膜16aは多数の中空糸膜からなる。それら中空糸膜は、図2に示すように容器16c′に収納されると共にエポキシ等の樹脂製バインダ16b′の中に両端が埋設されることで束ねられ、バインダ16b′により容器16c′の内周と中空糸膜の両端外周との間が封鎖される。容器16c′の一端開口は、各中空糸膜の一端開口とウォータセパレータ7に開閉バルブ16g′を介して接続される空気導入ポート16d′として機能する。容器16c′の他端開口は、各中空糸膜の他端開口に接続される窒素富化ガス排出ポート16f′として機能する。容器16c′の両端間に形成された開口は、各中空糸膜の両端間外周に接続される酸素濃縮空気排出ポート16e′として機能する。窒素富化ガス排出ポート16f′から排出される窒素富化ガスは、第1コントロールバルブ41aを介して燃料周囲領域15に導入された後に、放出路を通って機外空間14に放出される。酸素濃縮空気排出ポート16e′から排出される酸素濃縮空気は、第2コントロールバルブ41bを介して機外空間14に放出可能とされ、また、第3コントロールバルブ41cを介してキャビン8に導入可能とされている。各コントロールバルブ41a、41b、41cはコントローラからの信号により開度調整され、その開度調整により空気分離部16を通過する空気流量が調整可能とされている。
空気流路75に導かれた空気の残部が膨張タービン5においてほぼ断熱的に膨張されることで冷気が生成される。これにより、コンプレッサ3と膨張タービン5とによりエアサイクル式冷却装置が構成される。エアサイクル式冷却装置より生成された冷気は、再生熱交換機4aからミキシングチャンバ13を介して航空機のコックピット空間を含むキャビン8に導入される。膨張タービン5の膨張仕事は、シャフト6を介してコンプレッサ3に伝えられることで圧縮動力として利用される。シャフト6は動圧ガス軸受けにより支持されるのが好ましい。コンプレッサ3とタービン5を結ぶシャフト6に、コンプレッサ3の駆動に必要な動力を補助するためのモータ6aが取り付けられている。
エンジン1からの抽出空気を上記エアサイクル式冷却装置を通ることなくキャビン8に導くためのバイパス空気流路11が設けられている。バイパス空気流路11はホットエアモジュレートバルブ12により開閉される。ホットエアモジュレートバルブ12はコントローラからの信号により開度調整可能とされている。これにより、バイパス空気流路11を流れる空気流量が調整可能とされている。抽出空気の一部は、ホットエアモジュレートバルブ12を開くことで、コンプレッサ3と膨張タービン5とから構成されるエアサイクル式冷却装置で冷却されることなく、バイパス空気流路11からミキシングチャンバ13を介してキャビン8に導かれる。
キャビン8内の空気は、空気調和装置からの供給分から機体の漏れや機外への空気流路からの放出分を差し引いた分に相当する量だけ流出空気流路40に流出され、流出空気流路40においてフィルター42により埃や匂いが除去される。流出空気流路40に流出された空気の一部はファンF1を介してミキシングチャンバ13に導かれる。
流出空気流路40から分岐する補助空気流路71が第2再生熱交換機72に接続されている。キャビン8から流出空気流路40を介して流出した空気の一部はファンF2により補助空気流路71に導かれた後に第2再生熱交換機72により加熱される。補助空気流路71と流出空気流路40とに吸着部83が空気流路切替機構50を介して接続される。すなわち図3に示すように、多数の吸着部83が回転ドラム80の内部にハニカム状に設けられ、その長手方向は回転軸方向に延びる。各吸着部83内に吸着剤が充填されている。各吸着部83を構成する吸着剤は、空気に含まれる水分を吸着し、また、吸着時よりも温度が上昇することで吸着した水分を放出するもので、例えばシリカゲルのような水分子吸着物質から構成できる。回転ドラム80の両端面にセパレータ81が相対回転可能にシール部材(図示省略)を介して接合されている。各セパレータ81は、外輪81aと内輪81bとを2本のアーム81cにより接続することで構成され、航空機の機体側に固定される。各セパレータ81の内輪81bにより、回転ドラム80の中心シャフト80aが軸受(図示省略)を介して回転可能に支持される。中心シャフト80aにモータ82が接続され、モータ82がコントローラ25からの信号により駆動されることで回転ドラム80は回転する。各セパレータ81における外輪81aと内輪81bとの間は、2本のアーム81cにより2つの領域81d、81eに区画されている。各セパレータ81における一方の領域81dは配管継手84を介して補助空気流路71に接続され、他方の領域81eは配管継手85を介して流出空気流路40に接続される。これにより、コントローラ25による空気流路切替機構50の制御により回転ドラム80が回転することで、各吸着部83それぞれは補助空気流路71に接続される状態と流出空気流路40に接続される状態とに切替えられる。なお、吸着部83と空気流路切替機構50の構造は特に限定されず、例えば複数の容器内に吸着剤を充填することで吸着部を構成し、各吸着部を補助空気流路71と流出空気流路40とに交互に接続する切り替えバルブにより空気流路切替機構を構成してもよい。
補助空気流路71から吸着部83に導かれた空気は第3切替えバルブ27に導かれる。第3切替えバルブ27は、そこに導かれた空気を機外空間14に放出する状態と、ミキシングチャンバ13を介してキャビン8に導入する状態とにコントローラからの信号により空気流路を切替え可能である。これにより、補助空気流路71を流れる空気は吸着部83の通過後にキャビン8に導入可能とされ、吸着部83により吸着された水分をキャビン8に導入する手段が構成されている。
補助空気流路71を流れる空気の温度は第2再生熱交換機72により加熱されることで例えば100℃〜140℃になり、キャビン8内の空気よりも高温になる。一方、キャビン8から流出空気流路40に導かれる空気の温度は例えば20℃〜30℃になる。これにより、吸着部83はキャビン8から流出空気流路40を介して導入される空気が流れる時は低温になるので、吸着剤はキャビン8から流出される空気に含まれる水分子を吸収する。一方、吸着部83は補助空気流路71を介して導入される空気が流れる時は高温になるので、吸着剤は補助空気流路71を介して導入される空気中に吸収した水分子を放出することで再生される。例えば、各吸着剤がシリカゲルである場合、20℃ではシリカゲル1.0kgに0.25kg以上の水分子を吸着できるが、100℃ではシリカゲル1.0kgに0.02kg以下の水分子しか吸着できない。これにより、キャビン8から流出される空気中の水分子を、吸着剤により吸着した後にキャビン8に還流する空気中に放出することでキャビン8に戻し、キャビン8の快適性を向上することができる。しかも、吸着剤は再度利用できるように再生される。
流出空気流路40から吸着部83に導かれた空気は、空気圧縮手段として高周波モータ18で駆動されるコンプレッサ17に導かれる。コンプレッサ17によりキャビン8から流出して吸着部83により水分吸着された空気が略断熱的に圧縮される。コンプレッサ17により昇圧され、150℃〜200℃程度まで温度が上昇した空気は、第2再生熱交換機72において補助空気流路71を流れる空気と熱交換され、第1放熱器19aにおいてラム空気路9を通る機外空気により冷却された後に、100℃〜120℃程度で二酸化炭素分離部91に導かれる。これにより第2再生熱交換機72は、コンプレッサ17により圧縮された空気により、補助空気流路71における吸着部83の上流を流れる空気を加熱する。なお、吸着部83からコンプレッサ17に向かう流路から分岐する流路が設けられ、その流路は切替えバルブ90aを介してアウトフローバルブ90bに接続される。切替えバルブ90aはアウトフローバルブ90bを吸着部83に接続する状態とキャビン8に接続する状態とに切り換える。図外センサによるキャビン8内の検出圧力と航空機の検出高度に基づき、アウトフローバルブ90bの開度がコントローラにより制御され、キャビン8内の圧力が適正に維持される。
二酸化炭素分離部91は、空気から二酸化炭素を分離する二酸化炭素選択透過膜により構成される。二酸化炭素選択透過膜の外側は機外に通じるものとされ、これにより二酸化炭素選択透過膜の機内側と機外側との圧力差が確保される。すなわち図4に示すように、二酸化炭素選択透過膜91a′は多数の中空糸膜からなり、それら中空糸膜は、容器91c′に収納されると共にエポキシ等の樹脂製バインダ91b′の中に両端が埋設されることで束ねられ、バインダ91b′により容器91c′の内周と中空糸膜の両端外周との間が封鎖される。容器91c′の一端開口は、各中空糸膜の一端開口と第1放熱器19aに接続される空気導入ポート91d′として機能する。容器91c′の他端開口は、各中空糸膜の他端開口に接続される空気排出ポート91f′として機能する。容器91c′の両端間に形成された開口は、各中空糸膜の両端間外周と減圧弁91g′を介して機外空間14に接続される二酸化炭素排出ポート91e′として機能する。減圧弁91g′で流出量を制御しながら二酸化炭素選択透過膜91a′を透過した二酸化炭素を機外空間14に排気できる。これにより空気中の二酸化炭素濃度が低下する。二酸化炭素を選択的に分離する膜としては公知のものを用いることができ、例えば二酸化炭素の透過能力が窒素のそれの数十倍のものを用いることができる。例えば、CO2 、O2 、N2 の透過係数が40:1.5:1の膜を使用した場合、ここにCO2 、O2 、N2 が0.4%、20.8%、78.8%の空気を100kg流したとして、膜を通って1.26kgが流出したとすると、CO2 、O2 、N2 の供給量、透過量、および非透過分の量と濃度は以下の表1に示すようになり、流出空気のCO2 濃度は約6割に低下することになる。
Figure 2005112005
二酸化炭素濃度が低下した空気は、第2放熱器19bにおいてラム空気路9を通る機外空気により冷却され、第4切替えバルブ36に導かれる。第4切替えバルブ36は、コントローラからの信号により、導かれた空気をミキシングチャンバ13を介してキャビン8に導く状態と、エアサイクル式冷却装置に導く状態とに空気流路を切替え可能である。これにより、キャビン8から流出する空気を循環空気として第4切替えバルブ36を介して再びキャビン8に導くリサキュレーション空気流路が構成され、流出空気流路40はリサキュレーション空気流路の一部とされる。すなわち、このリサキュレーション空気流路にコンプレッサ17と、コンプレッサ17の下流に位置する二酸化炭素選択透過膜91a′が配置され、また、吸着部83はリサキュレーション空気流路において二酸化炭素選択透過膜91a′の上流に配置される。なお、二酸化炭素選択透過膜91a′として耐熱性が高いものを選択することで、コンプレッサ17による圧縮後の空気の冷却を過度に行う必要がなく、コンプレッサ17による圧縮率を大きくして二酸化炭素の透過量を高めることができる。
第4切替えバルブ36を介してエアサイクル式冷却装置に導かれる循環空気は、流量制御バルブ39を介して供給される抽出空気と混合される。これにより、上記流量制御バルブ39により流量制御されたエンジン抽出空気とコンプレッサ17によって圧縮された空気とが、混合後にコンプレッサ3に導入可能とされている。その混合された循環空気と抽出空気とがコンプレッサ3でほぼ断熱的に圧縮された後に空気分離部16に導入される。
上記実施形態によれば、キャビン8から流出する空気を再びキャビン8に導く場合に、その空気に含まれる二酸化炭素を二酸化炭素選択透過膜91a′を介して航空機の機外に排出し、機内空気における二酸化炭素濃度を低減できる。また、二酸化炭素濃度低減のために二酸化炭素選択透過膜91a′を用いることで、化学的吸着剤を用いる場合のような吸着機能を維持するための再生処理が不要になる。機内空気と機外空気の圧力差により二酸化炭素が二酸化炭素選択透過膜91a′を透過するのを促進できる。さらに、コンプレッサ17による機内空気の圧縮によって、機内空気と機外空気の圧力差を増大し、機内空気に含まれる二酸化炭素が二酸化炭素選択透過膜91a′を透過するのを促進する圧力差を増大できる。そのコンプレッサ17による機内空気の圧縮により生じた熱により各種病原菌の殺菌効果を奏することができる。そして、空気中に含まれる水分は二酸化炭素選択透過膜91a′を介して機外に排出される前に吸着部83における吸着剤により吸着され、キャビン8に再導入可能とされているので、機内空気が乾燥し過ぎるのを防止できる。すなわち、水分の機外排出を抑えて二酸化炭素を機外排出できる。さらに、コンプレッサ17による機内空気の圧縮により生じた熱を吸着部83における水分吸着剤の再生に利用し、エネルギーを有効利用できる。なお、地上においてキャビン内もまた高温多湿状態の時には、吸着部83を通過した空気にはまだかなりの水蒸気が含まれている。この状態では残っている水蒸気は、二酸化炭素選択透過膜91a′を透過して放出されることになる。しかし、このような時には第3切替えバルブ27は、再生空気を機外に放出するように切替えられており、キャビン内の水蒸気量を低下させるように働くことから、二酸化炭素選択透過膜91a′はこの機能をより高めるように働くことになる。
本発明の実施形態における航空機用空気調和装置の構成説明図 本発明の実施形態における航空機用空気調和装置の空気分離部の構成説明図 本発明の実施形態における航空機用空気調和装置の吸着部の構成説明図 本発明の実施形態における航空機用空気調和装置の二酸化炭素分離部の構成説明図
符号の説明
1 エンジン
8 キャビン
17 コンプレッサ
25 コントローラ
50 空気流路切替機構
71 補助空気流路
72 第2再生熱交換機
83 吸着部
91a′ 二酸化炭素選択透過膜

Claims (4)

  1. エンジンからの抽出空気を冷却して航空機のキャビンに導入する冷却装置と、
    前記キャビンから流出する空気を再び前記キャビンに導く空気流路と、
    前記空気流路における空気から二酸化炭素を分離する二酸化炭素選択透過膜と、
    前記空気流路における空気に含まれる水分の吸着部と、
    前記吸着部により吸着された水分を前記キャビンに導入可能な水分捕捉手段とを備え、
    前記吸着部は前記二酸化炭素選択透過膜の上流に配置され、
    前記二酸化炭素透過膜を透過した二酸化炭素は前記航空機の機外に排出される航空機用空気調和装置。
  2. 空気流路切替機構と、
    前記空気流路切替機構を制御するコントローラと、
    前記キャビン内の空気よりも高温の空気が流れる補助空気流路とが設けられ、
    前記吸着部は複数設けられ、
    各吸着部は吸着時よりも温度が上昇することで吸着した水分を放出する吸着剤により構成され、
    各吸着部は、前記コントローラによる前記空気流路切替機構の制御により、前記補助空気流路に接続される状態と、前記空気流路における前記二酸化炭素選択透過膜の上流に接続される状態とに切替えられ、
    前記補助空気流路を流れる空気が前記吸着部の通過後に前記キャビンに導入可能とされることで、前記水分捕捉手段が構成されている請求項1に記載の航空機用空気調和装置。
  3. 前記空気流路に設けられる空気圧縮手段を備え、
    前記空気圧縮手段の下流に前記二酸化炭素選択透過膜が配置される請求項1または2に記載の航空機用空気調和装置。
  4. 前記空気圧縮手段により圧縮された空気により、前記補助空気流路における空気を、前記吸着部の上流側で加熱する熱交換器を備える請求項3に記載の航空機用空気調和装置。
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