JP2005107864A - 定電圧電源回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源回路の起動時に、集積回路化された電圧制御回路部、過電流保護回路部に寄生する寄生トランジスタが導通しないようにする。
【解決手段】ベース電流制御用NPNトランジスタ(Tr2)のコレクタは、電源回路(1)の出力段PNPトランジスタ(Tr1)のベースとカレントミラー回路(21)の第2のNPNトランジスタ(Tr4)のコレクタに接続され、出力電圧を分圧した帰還電圧と基準電圧との誤差電圧に比例した電流を吸引して接地端子に流す。カレントミラー回路を構成する第1、第2のPNPトランジスタは、ベース共通、エミッタ共通に接続され、ベース電流は抵抗を介して接地に流れ、第2のPNPトランジスタ(Tr4)からは定電流がベース電流制御用NPNトランジスタ(Tr2)のコレクタに供給される。電源入力端子とカレントミラー回路を構成するPNPトランジスタの共通接続されたエミッタとの間に電流制限用抵抗(R9)を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、直流定電圧を供給する定電圧電源回路に関し、特に電圧制御を担う電圧制御回路部及び過電流保護回路部が集積回路化されている場合において、その集積回路内に寄生する寄生トランジスタの動作に起因して発生する起動時の異常動作を防止する技術に関する。
近年の車両には多数のロジック回路が使用されており、それらのロジック回路に定電圧を供給する電源として、バッテリーを電源として+5V程度の定電圧を供給する定電圧電源回路が多用されている図3は、このような定電圧電源回路の従来回路の例である。
電源回路1のプラス側の電源入力端子Niは、バッテリーB1よりスイッチSW1を経てプラス電圧の供給を受ける。マイナス側の電源入力端子(接地端子)Ngは、バッテリーB1のマイナス側に接続され、接地されている。
電源入力端子Niに供給されたプラス電圧は、出力電流検出用抵抗R1を経て出力段PNPトランジスタTr1のエミッタに供給される。トランジスタTr1のコレクタは、電源回路1の電源出力端子Noに接続されている。トランジスタTr1のベース電流はダーリントン接続されたベース電流制御用NPNトランジスタTr2によって制御され、その制御量によってトランジスタTr1のコレクタ−エミッタ間電圧が変化し、電源出力端子Noに現れる出力電圧Voが一定値(例えば+5V)に制御される。
トランジスタTr2は、誤差増幅器OP1の出力電圧により制御される。誤差増幅器OP1は、出力電圧Voを抵抗R2とR3で分圧した帰還電圧Vfと基準電圧Vsとの誤差電圧に比例した出力電圧でトランジスタTr2のベースを駆動する。トランジスタTr2のエミッタとマイナス側電源入力端子Ngとの間には抵抗R4が接続されており、トランジスタTr2のエミッタ電圧は、誤差増幅器OP1の出力電圧からトランジスタTr2のベース−エミッタ間電圧を引いた値となる。従って、抵抗R4には、その電圧を抵抗R4の抵抗値で割った電流が流れ、トランジスタTr2のベース電流は小さいことからコレクタ電流にも同じ電流が流れる。
トランジスタTr2のコレクタには、トランジスタTr1のベース電流と、トランジスタ4のコレクタ電流とが流れ込む。誤差増幅器OP1は、このトランジスタTr4のコレクタとトランジスタTr2のベースからの電流吸引量をトランジスタTr2によって制御することで、トランジスタTr1のコレクタ−エミッタ間電圧を制御し、出力電圧Voを一定値に制御する。
トランジスタTr3(第1のPNPトランジスタ)とTr4(第2のPNPトランジスタ)とは、カレントミラー回路21を構成している。その共通のエミッタ端子は、電源入力端子Niから電源供給を受けている。カレントミラー回路21の出力側に当たるトランジスタTr4のセル面積は、入力側のトランジスタTr3より大きく、例えば6倍に形成されており、トランジスタTr4のコレクタからは、トランジスタTr3のコレクタ電流の6倍の定電流がトランジスタTr2のコレクタに供給される。このような定電流をトランジスタTr2に供給するのは、誤差増幅器OP1、トランジスタTr2、Tr1により構成される電圧制御回路の動作を安定化させるためである。トランジスタTr3のコレクタには、入力電圧VeからトランジスタTr3のベース−エミッタ間電圧(約0.6V)を引いた値を抵抗R5の抵抗値で割った大きさの定電流が流れる。
出力電流検出用抵抗R1の両端には、過電流保護用PNPトランジスタTr5のエミッタ−ベース間順方向と抵抗R6との直列回路が並列に接続されている。電源出力端子Noがマイナス側電源入力端子Ng等と短絡を生じ、出力電流Ioが急増した場合には、抵抗R1の両端の電圧が急上昇し、トランジスタTr5にベース電流が流れてトランジスタTr5のコレクタから電流が流出する。流出したコレクタ電流は、抵抗R7を通り過電流保護用NPNトランジスタTr6のベースに流れ込んでトランジスタTr6を導通させる。導通したトランジスタTr6は、誤差増幅器OP1の出力端子から電流を吸引し、トランジスタTr2のベース電流を減少させる。トランジスタTr2のベース電流が減少すると、トランジスタTr1からのベース電流吸引量も減少し、トランジスタTr1を流れる電流が減少する。こうしてトランジスタTr1に流れる出力電流Ioは制限を受ける。この過電流保護動作が働いた場合にトランジスタTr1に流れる出力電流Ioの値を、トランジスタTr1がその制限された出力電流や発熱により破壊しない程度に収まるように回路定数を調整しておくことで、電源回路1を過電流による破壊から防止することができる。
上述した図3の電源回路1は、ディスクリートな回路部品を使用して構成されている場合には、問題は生じにくい。しかし、電源回路を小型にすることを目的として、例えば図3中の一点鎖線で囲った主要回路部分2を集積回路で構成した場合には、以下に説明するような問題が発生することがある。
図4は、集積回路で構成される回路部分のうちのトランジスタTr4(第2のPNPトランジスタ)付近の構造例を示したものである。トランジスタTr4は、P型基板3上に形成したN-層4の表面にコレクタ領域5、エミッタ領域6としてのP+領域と、ベース領域4として機能するN-層4とのコンタクトを保つN+のベースコンタクト領域7を形成したラテラルPNPトランジスタとして形成されている。なお、ベース領域4のN-層とP型基板3との間には、ベース領域4の電位勾配を少なくするためN+の埋め込みベース領域8が形成されている。
トランジスタTr4は、図中に示したようにN-層4の表層に形成されたエミッタ領域6、コレクタ領域5と、それらとP型基板3に挟まれたベース領域4とにより構成される。そして、トランジスタTr4が形成されている領域と、他のトランジスタ、接地端子9等が形成されている領域との間にはP型のアイソレーション領域10が形成され、素子間の電気的分離が図られている。
しかし、このように回路を集積回路で構成しアイソレーション領域10でもって素子間分離をした場合、目的とするトランジスタ以外に、好ましくない寄生トランジスタが同時に形成されてしまう。図4中に示した寄生トランジスタTr4e、Tr4bはその代表的なものである。寄生トランジスタTr4eは、トランジスタTr4のエミッタ領域6をエミッタ領域に、トランジスタTr4のベース領域4及び埋め込みベース領域8をベース領域に、P型基板3をコレクタ領域としたPNPトランジスタとして寄生する。また、寄生トランジスタTr4bは、トランジスタTr4のベース領域4をコレクタ領域に、P型のアイソレーション領域10をベース領域に、素子分離された対岸のN-層4をエミッタ領域としたNPNトランジスタとして寄生する。また、寄生トランジスタTr4bのベース(P型基板3領域)と接地GND間には抵抗Rp(低インピーダンス)が存在する。
このような寄生トランジスタTr4e、Tr4bが存在すると、それらが予期しない時に動作して、電源回路1に異常動作を生じさせる。以下に、電源回路1を立ち上げる際に生じることのある寄生トランジスタに起因する異常動作について説明する。
図5には、図4で説明した寄生トランジスタTr4bを図3の電源回路1中に追加した回路図を、また図6には図5の電源回路1を立ち上げる際に生じることのある異常な電圧波形の例を示す。
スイッチSW1が投入されると、電源入力端子Niの入力電圧VeはバッテリーB1からの電圧(14V)を受けて、図6の最初の立ち上がり部分に示すように急激に上昇する(図6のA部分)。これによりトランジスタTr3のコレクタに電流が流れ、カレントミラー比で決まる電流がトランジスタTr4のコレクタから流出しようとする。しかし、トランジスタTr3、Tr4の起動時間は短いのに比べ、誤差増幅器OP1やそれに基準電圧Vsを供給する回路は多数のトランジスタを用いて構成されているため起動に時間がかかる。従って、トランジスタTr4がONした時点では、誤差増幅器OP1の出力はLレベルで、それにより駆動されるトランジスタTr2は、まだOFF状態にある。
その後、誤差増幅器OP1は動作を開始する。そして、誤差増幅器OP1は、出力電圧を上昇させるためにトランジスタTr2を導通させる。トランジスタTr2は、トランジスタTr1のベース電流を吸引すると同時にトランジスタ4のコレクタ電流をも吸引する。こうしてトランジスタ4のコレクタ電流が流れ始める。この時点では、誤差増幅器OP1のプラス電源端子電圧は、マイナス側入力端子電圧より高いため、誤差増幅器OP1は、トランジスタTr2を駆動してトランジスタTr1のベースから大きな電流を吸引し、トランジスタTr1に大きな出力電流Ioを流そうとする。
そして、出力電流Ioが増大すると抵抗R1の両端の電位差が増加してトランジスタTr5にベース電流が流れ始める。トランジスタTr5のコレクタ電流が流れると、トランジスタTr6のベースに電流を供給しトランジスタTr6を導通させ、トランジスタTr2のベース電流を吸引する。このためトランジスタTr2のコレクタ電流が減少し、トランジスタTr1のベース電流も減少する。すると、出力電流Ioが制限され、抵抗R1の両端にはトランジスタTr5を駆動する電位差が得られず、トランジスタTr5はOFF状態となる。
こうして電源回路1の立ち上がり時には、トランジスタTr5がON、OFFを繰り返しながら動作し、それに伴いトランジスタTr6、Tr2もON、OFFを繰り返すことによって、トランジスタTr1の出力電流Ioの増大は抑えられ、その値は回路定数で決まる所定の値に制限される(図6のB部分)。この時、トランジスタTr5からP型基板3に寄生電流Ipが流れるが、誤差増幅器OP1を誤動作させるレベルではない。
この状態でスイッチングSW1のチャタリングにより、電源入力端子Niの波形が割れて電圧が低下すると(図6のC部分)、電源出力端子Noと接地GND間のコンデンサC1に溜まった電荷が、トランジスタTr1のコレクタ−ベースを経由してトランジスタ4のコレクタに流れ込むと同時に、その一部はベース領域4を通ってさらに寄生トランジスタTr4bのベース領域であるP型基板3に流れ込む。また、電源回路1の立ち上がり時には、前述した動作と同時に、トランジスタTr4がONした時にエミッタからベース領域4に流れ込んだ電流はP型基板3にも流れ込む。さらにトランジスタTr5がONした時にエミッタからベース領域4に流れ込んだ電流もP型基板3に流れ込む。このため、トランジスタTr5のベース電流は、寄生トランジスタへ流れ込んだ電流分だけ少なくなり、トランジスタTr5のコレクタ電流も減少する。よって、トランジスタTr6は導通しにくい方向へ働く。
P型基板3へ流れ込む寄生電流は以上の3つの経路から流れ込むと考えられるが、スイッチSW1のON時のトランジスタTr4のエミッタからの経路に加えて、スイッチSW1のチャタリングによりトランジスタTr4のコレクタから流れ込み、さらに過電流保護用トランジスタTr5がONしたときにエミッタから流れ込む電流が加わることで、寄生トランジスタTr4bはついに導通状態に至る。
導通状態に至った寄生トランジスタTr4bにより、電源入力端子NiからトランジスタTr4もしくはトランジスタTr5を経由して、接地GND間が短絡された状態になり大電流が流れる。また寄生トランジスタTr4bのコレクタは、誤差増幅器OP1内部のトランジスタとも寄生経路でつながっており、トランジスタTr4bが導通状態では、誤差増幅器OP1内部のあるトランジスタから電流を吸引する。そのトランジスタがOP1出力をHレベルにするような場合、寄生トランジスタTr4bが導通しているためOP1の出力はHレベルが続き、かつ前述したようにトランジスタTr6が導通しにくい方向へ働いているため、次段のトランジスタTr2は導通し続ける。
よってトランジスタTr1のベース電流を吸引し続け、出力電圧Voは定格(5V)を超えて上昇を続ける。さらに出力電圧Voは上昇するが、入力電圧Veに近くなると、過電流保護用トランジスタTr5がON、OFFを繰り返していた状態から、完全にOFF状態となり、トランジスタTr5を介する寄生トランジスタTr4bへの電流経路はなくなる。この状態では、トランジスタTr4のベース領域から寄生トランジスタTr4bへの経路は残るが、寄生トランジスタTr4bは十分に導通するには至らず、誤差増幅器OP1の内部トランジスタから電流を吸引することもない。よって、「背景技術」で説明したような本来の制御作用が働き、また電源出力端子Noからは負荷電流が流出するため、出力電圧Voは徐々に低下してやがて定格電圧(5V)に戻る。
このようにして電源入力端子Niの入力電圧Ve、電源出力端子Noの出力電圧Voがそれぞれの定格値に到達した後は、本来の制御作用が働いて、出力電圧Voは定格(5V)に維持される。
このような動作により図3、図5に示した従来回路においては、出力電圧Voは最終的に定格電圧(5V)に制御される。しかし、その起動途中においては、スイッチSW1のチャタリングにより集積回路化された部分2内に寄生するトランジスタTr4bが一時的に動作して、出力電圧Voはオーバーシュートする現象が現れる。
本発明は、従来回路で発生することのあるかかる問題を解決するためになされたもので、電源回路1の起動時に寄生トランジスタTr4bが動作することがないようにして、大電流の流れ込み及び出力電圧Voのオーバーシュートを防止することを課題とする。
前記課題を達成するための本発明の定電圧電源回路は、一端が電源入力端子に接続された出力電流検出用抵抗と、エミッタが前記出力電流検出用抵抗の他端に接続され、コレクタが電源出力端子に接続された出力段PNPトランジスタと、コレクタが該出力段PNPトランジスタのベースに接続され、自己のベースに印加された電圧に比例する電流をコレクタから吸引して接地端子に流すベース電流制御用NPNトランジスタと、前記電源入力端子から電源供給を受け、前記電源出力端子の電圧を分圧した帰還電圧と基準電圧との差電圧に比例した電圧を前記ベース電流制御用NPNトランジスタのベースに印加することにより、前記出力段PNPトランジスタのベース電流を制御して電源出力端子の電圧を所定の値に制御する誤差増幅器と、一端が前記電源入力端子に接続された電流制限抵抗と、ベース共通、エミッタ共通に接続された第1、第2のPNPトランジスタで構成されたカレントミラー回路であって、共通接続されたエミッタは前記電流制限抵抗の他端に接続され、第1のPNPトランジスタのコレクタは抵抗を介して接地に接続され、第2のPNPトランジスタのコレクタは前記ベース電流制御用NPNトランジスタのコレクタに接続されたカレントミラー回路と、エミッタが前記電流制限抵抗の他端に接続され、ベースが抵抗を介して前記出力段PNPトランジスタのエミッタに接続された過電流保護用PNPトランジスタと、該過電流保護用PNPトランジスタのコレクタ電流に比例した電流を、前記誤差増幅器の出力端子より吸引して接地端子に流す過電流保護用NPNトランジスタと、を備えた定電圧電源回路である。
このような構成の定電圧電源回路によれば、前記出力電流検出用抵抗と出力段PNPトランジスタとを除く回路部分を集積回路で構成したとしても、前記カレントミラー回路を構成する第1、第2のPNPトランジスタ周辺に寄生する寄生トランジスタおよび過電流保護用PNPトランジスタ周辺に寄生する寄生トランジスタが導通することを防止することができる。そのため、電源入力端子に非安定直流電圧を印加して起動する際に、寄生トランジスタの導通による電源入力端子と接地間の短絡現象や出力電圧のオーバーシュートといった異常動作が生ぜず、スムーズに電源回路を立ち上げることが可能になる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態を示す電源回路の回路図である。図1の電源回路1aは、従来回路である図3の電源回路1と大部分が同一であるので、同一部分には同一符号を付してその説明を繰り返さない。
図1の電源回路1aが従来回路である図3の電源回路1と異なる点は、電源入力端子Niと、トランジスタTr3、Tr4、Tr5の共通エミッタ端子との間に電流制限抵抗R9が追加されている点のみである。
この追加した電流制限抵抗R9は、主としてトランジスタTr4のエミッタからベースに流れ込む電流を制限する働きをする。抵抗R9を追加したことで、トランジスタTr3のエミッタ電位が抵抗R9における電圧降下分だけ低下するために、トランジスタTr3、Tr4により構成されるカレントミラー回路21の出力電流を決める抵抗R5を流れる基準電流が少なくなる。
カレントミラー回路21の入力基準電流であるトランジスタTr3のコレクタ電流が減少すると、カレントミラー比で決まるトランジスタTr4のエミッタ電流及びコレクタ電流も同じ比率で低下する。こうして、トランジスタTr4のエミッタ電流が減少すると、図4、図5の寄生トランジスタTr4eのコレクタから流出する寄生電流Ipも少なくなるので、寄生トランジスタTr4bのベースに流れる電流が減少して寄生トランジスタTr4bは導通しにくくなる。
同様に、トランジスタTr5のエミッタ電流も減少するので、寄生電流Ipも少なくなる。さらに、スイッチSW1によるチャタリングにより、出力のコンデンサC1から電流がトランジスタTr1、Tr4を経由して寄生電流Ipが流れても、トランジスタTr4、Tr5からの寄生電流が減少しているため、寄生トランジスタTr4bは導通しにくい。
また、仮に寄生トランジスタTr4bが導通して電流が流れようとしても、その電流は追加した抵抗R9を通して流れるため、従来回路の場合に比べてその電流値は大幅に制限を受け、集積回路に与えるダメージは大幅に減少することとなる。
このように、追加した抵抗R9は、寄生トランジスタTr4bの導通を妨げる効果を発揮する。図2は、本実施形態の図1の電源回路1aの起動時の電圧波形の例を示したものである。図で分かるように、抵抗R9を追加したことにより、電源入力端子NiにスイッチSW1によるチャタリングが生じたとしても、寄生トランジスタTr4bが導通しないため、出力電圧Voはオーバーシュートすることなく、定格出力電圧(5V)にスムーズに収束している。
このように本実施形態によれば、抵抗R9を追加したことで寄生トランジスタTr4bの導通を阻止することができ、電源回路をスムーズに立ち上げることができる。
本発明に係る電源回路の回路図である。 図1の電源回路の起動時の電圧波形の例である。 従来技術による電源回路である。 従来回路における寄生トランジスタの存在と動作を説明する図である。 従来回路に寄生トランジスタを追加した回路図である。 従来回路の起動時の電圧波形の例である。
符号の説明
図面中、1、1aは定電圧電源回路、2は集積回路部分、3はP型基板、4はベース領域、5はコレクタ領域、6はエミッタ領域、7はベース領域、8は埋め込みベース領域、10はアイソレーション領域、21はカレントミラー回路、B1はバッテリー、Ngはマイナス側電源入力端子、Niはプラス側電源入力端子、Noは電源出力端子、OP1は誤差増幅器、R1は出力電流検出用抵抗、R9は電流制限抵抗、RpはP型基板と接地GND間抵抗、SW1はスイッチ、Tr1は出力段PNPトランジスタ、Tr2ベース電流制御用NPNトランジスタ、Tr3は第1のPNPトランジスタ、Tr4は第2のPNPトランジスタ、Tr4b、Tr4eは寄生トランジスタ、Tr5は過電流保護用PNPトランジスタ、Tr6は過電流保護用NPNトランジスタ、Veは入力電圧、Vfは帰還電圧、Voは出力電圧、Vsは基準電圧を示す。

Claims (1)

  1. 一端が電源入力端子に接続された出力電流検出用抵抗と、
    エミッタが前記出力電流検出用抵抗の他端に接続され、コレクタが電源出力端子に接続された出力段PNPトランジスタと、
    コレクタが該出力段PNPトランジスタのベースに接続され、自己のベースに印加された電圧に比例する電流をコレクタから吸引して接地端子に流すベース電流制御用NPNトランジスタと、
    前記電源入力端子から電源供給を受け、前記電源出力端子の電圧を分圧した帰還電圧と基準電圧との差電圧に比例した電圧を前記ベース電流制御用NPNトランジスタのベースに印加することにより、前記出力段PNPトランジスタのベース電流を制御して電源出力端子の電圧を所定の値に制御する誤差増幅器と、
    一端が前記電源入力端子に接続された電流制限抵抗と、
    ベース共通、エミッタ共通に接続された第1、第2のPNPトランジスタで構成されたカレントミラー回路であって、共通接続されたエミッタは前記電流制限抵抗の他端に接続され、第1のPNPトランジスタのコレクタは抵抗を介して接地に接続され、第2のPNPトランジスタのコレクタは前記ベース電流制御用NPNトランジスタのコレクタに接続されたカレントミラー回路と、
    エミッタが前記電流制限抵抗の他端に接続され、ベースが抵抗を介して前記出力段PNPトランジスタのエミッタに接続された過電流保護用PNPトランジスタと、
    該過電流保護用PNPトランジスタのコレクタ電流に比例した電流を、前記誤差増幅器の出力端子より吸引して接地端子に流す過電流保護用NPNトランジスタと、
    を備えた定電圧電源回路。

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JP2014142679A (ja) * 2013-01-22 2014-08-07 Fujitsu Telecom Networks Ltd 過電流保護回路とそれを備える充電装置

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