JP2005191896A - 出力ドライブ回路を備える半導体集積回路 - Google Patents

出力ドライブ回路を備える半導体集積回路 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡単な構成かつ低コストで実現可能な、出力ドライブ回路を備える半導体集積回路を提供する。
【解決手段】 クランプ電圧設定部54は、ハイサイドトランジスタ43のベース電位を、駆動トランジスタ45がONの状態で、飽和電圧Vsatと、クランプ電圧設定部54で設定される電圧V1との和だけ接地電位に対して高い電位がハイサイドトランジスタ43のベースに印加される。この電位から、ハイサイドトランジスタ43のベース・エミッタの順方向電圧VBEよりも低い電圧分だけ出力端子51の電位が低下すると、ハイサイドトランジスタ43はONになる。出力端子51に負サージが印加されても、電源の正電圧側から電流が供給されて、負サージが解消され、電圧低下を抑制し、寄生トランジスタ53がONにならないようにクランプすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子制御などに使用する出力素子を駆動することができ、誤動作対策のために出力電圧をクランプする機能を備える出力ドライブ回路を備える半導体集積回路に関する。
従来から、各種電子制御などでは、信号処理や演算などをマイクロコンピュータなどで高速かつ小電力で行い、各種アクチュエータなどは必要に応じた大電力で駆動するようにしている。この大電力の駆動には、比較的大型で許容電力損失が大きい出力素子が使用され、その制御信号は、たとえばシリコン(Si)などの半導体で集積回路化された制御回路や処理回路などで生成される。出力素子は、半導体集積回路上に形成して使用したり、個別の半導体素子を使用する。
図4は、従来からの出力素子ドライブ回路1に関する基本的な電気的構成を示す。出力素子ドライブ回路1は、半導体集積回路で形成され、構成は等価的な電気回路として示す。外部のNチャネル型出力MOSトランジスタ2に制御信号を与えて、出力MOSトランジスタ2が大電力の電気的制御を行う。出力MOSトランジスタ2のゲートを駆動する制御信号は、NPN型のバイポーラトランジスタであるハイサイドトランジスタ3およびローサイドトランジスタ4で形成するトーテムポール形式の出力回路から導出される。ハイサイドトランジスタ3のコレクタは電源の正電圧側に接続される。ハイサイドトランジスタ3のエミッタとローサイドトランジスタ4のコレクタは共通接続され、出力MOSトランジスタ2のゲートを駆動する制御信号を導出する。ローサイドトランジスタ4のエミッタは、電源の接地側に接続される。
ハイサイドトランジスタ3のベースは、NPN型のバイポーラトランジスタである駆動トランジスタ5のコレクタによって駆動される。駆動トランジスタ5のコレクタとハイサイドトランジスタ3のベースとの接続部には、定電流回路6を介して、電源の正電圧側から定電流が供給される。駆動トランジスタ5のエミッタは電源の接地側に接続される。駆動トランジスタ5のベースは、NPN型のバイポーラトランジスタである入力トランジスタ7のコレクタに抵抗8を介して接続される。入力トランジスタ7のコレクタには、抵抗9を介して、ローサイドトランジスタ4のベースも接続される。入力トランジスタ7のコレクタは、抵抗10を介して、電源の正電圧側にも接続される。入力トランジスタ7のエミッタは接地され、ベースには出力MOSトランジスタ2を駆動する制御信号の元になる信号が入力される。
ハイサイドトランジスタ3のエミッタとローサイドトランジスタ4のコレクタとが共通接続される部分には、出力端子11が設けられ、外部の出力MOSトランジスタ2を駆動する制御信号を取出す。出力MOSトランジスタ2は、ゲート電極の金属(Metal)層が薄い酸化物(Oxide)膜を介して半導体(Semiconductor)の表面に形成されるチャネルに接する構造であり、チャネルとの間は電気的に絶縁されている。ただし、このような構造は、コンデンサと同様であり、ゲート電極の面積が大きくなる大電力駆動用のMOSトランジスタ2では、ゲートとチャネル側のソースやドレインとの間には大容量の寄生容量12が生成される。
また、出力素子ドライブ回路1を半導体集積回路として形成するときは、たとえばP型の半導体基板に、N型の拡散領域を形成して、その拡散領域内部に、トランジスタや抵抗、コンデンサなどの構成部分を形成する。出力端子11などに接続される配線パターンは、P型の半導体基板の表面に、電気絶縁層を介して形成され、N型の拡散領域内の構成部分とも電気的に接続される。P型の半導体基板とN型の拡散領域との間にはPN接合が生じるけれども、通常は逆バイアスとなるようにしておく。たとえば、P型の半導体基板が接地電位で、N型の拡散領域が正の電位であれば、このPN接合は逆バイアスとなり、高インピーダンス状態となる。N型の拡散領域が接地電位程度まで低下しも、P型の半導体基板との間は、同電位であり、高インピーダンス状態である。
出力素子ドライブ回路1の出力端子11からローレベルの制御信号を導出している時に、出力MOSトランジスタ2のソースに外部から負サージが印加されると、ソースとゲートとの間の寄生容量12を介して、出力端子11にも負サージが印加される。出力端子11が接地電位よりも負になり、出力端子11に接続されるN型拡散領域とP型の半導体基板との間が順方向にバイアスされる。このため、N型拡散領域がエミッタとなり、P型半導体基板がベースとなるNPN型の寄生トランジスタ13がON状態となる。寄生トランジスタ13のコレクタは、半導体集積回路内の種々のN型拡散領域であり、コレクタにはベース・エミッタに流れる電流に対応する電流が流れる。この電流増幅率が1よりも大きいと、寄生トランジスタ13の動作で、自他の回路より異常電流を引き抜くことにより、誤動作が発生することがある。
図5は、図4の出力素子ドライブ回路1の構成にクランプ回路14を加え、寄生トランジスタ13の動作による異常電流の発生による誤動作を防止する対策を示す。クランプ回路は、出力端子11に負のサージが印加されても、出力端子11に接続されている部分の電位が寄生トランジスタ13がONとなるまで低下しないように規制する。クランプ回路14は、出力端子11の電位を規制しているけれども、出力端子11は出力MOSトランジスタ2のゲートに接続されているので、出力MOSトランジスタ2のゲートの電位を規制していると考えることもできる。電源と負荷との間に設けられる出力MOSトランジスタのゲートにクランプ手段を設ける構成も知られている(たとえば、特許文献1参照)。ただし、特許文献1のクランプ手段は、出力MOSトランジスタのゲートに、ドレインが接続される電源の正電圧よりも高い電圧を与えるために設けられている。
図6は、図4に使用するクランプ回路14の一例を示す。図4の出力端子11には、NPNトランジスタ20,21の共通接続されたエミッタから電位が与えられる。NPNトランジスタ20,21は、ベースも、NPNトランジスタ22のエミッタに共通接続される。NPNトランジスタ20,21の共通接続されたエミッタは、ダイオード23を介して、図4の出力端子11に接続される。NPNトランジスタ22のベースには、ダイオード24,25の順方向電圧よりも高い電圧が与えられる。この増加分の電圧は、ダイオード26の順方向電圧を、抵抗27,28で分圧して得られる。3つのダイオード24,25,26には、電源の正電圧側から抵抗29を介して電流が供給される。なお、ダイオード23,24,25,26は、NPNトランジスタのベースとコレクタとを共通接続して、等価的にダイオードとして動作するようにしている。
分圧用の抵抗27,28を流れる電流は、PNPトランジスタ30のコレクタから供給される。PNPトランジスタ30のエミッタは、電源の正電圧側に接続される。PNPトランジスタ30のベースは、PNPトランジスタ31のベースおよびコレクタと共通接続される。PNPトランジスタ31のエミッタは電源の正電圧側に接続され、2つのPNPトランジスタ30,31は、カレントミラー回路を形成する。NPNトランジスタ22のエミッタと接地との間には、抵抗32,33が接続される。抵抗32,33の接続部には、NPNトランジスタ20,21の共通接続されているエミッタが接続される。したがって、抵抗32は、NPNトランジスタ20,21のベース・エミッタ間に接続される。
NPNトランジスタ20,21のエミッタの電位は、NPNトランジスタ22のベース電圧に対して、NPNトランジスタ22のベース・エミッタ間順方向電圧と、NPNトランジスタ20,21のベース・エミッタ間順方向電圧との和だけ低くなるように設定される。この電位に対し、出力端子11の電位がダイオード23の順方向電圧分以上低下しない限り、ダイオード23は非導通状態であり、クランプ回路14は出力端子11と切離されている。出力端子11の電位が低下して、ダイオード23が導通状態になると、NPNトランジスタ20を介して電源の正電圧側から電流が供給され、出力端子11の電位低下を抑制する。このようなクランプ動作によって、出力端子11に接続される部分の電位が寄生トランジスタ13がON状態になる電位まで下がらないようにすれば、誤動作を防ぐことができる。
特開平7−44246号公報
図4に示すような出力素子ドライブ回路1では、出力MOSトランジスタ2の論理反転時等に、その寄生容量12を通して、出力側から入力側のゲートに負入力が印加されることがある。この負入力で寄生トランジスタ13がONになると、OFF状態のハイサイドトランジスタ3がON状態に遷移し、ローレベルの出力時にハイレベルを誤出力するという、予期せぬ誤動作を生じるおそれがある。
図5に示すようなクランプ回路14を追加する手法では、回路素子数が多いため、コスト面で不利である。図6に示すようなクランプ回路14では、少なくとも、NPNトランジスタ20は、出力MOSトランジスタ2の寄生容量12を急速に充電して、出力端子11から出力MOSトランジスタ2のゲートに印加される負サージを抑制するので、比較的大電流を出力する必要があるので、配線パターンも幅を広くする必要がある。
半導体集積回路では、出力MOSトランジスタ2のような電力制御用の半導体素子を駆動するための出力端子11ばかりではなく、外部に信号を出力するような端子には、外部からのサージで寄生トランジスタが動作し、自他の回路から異常電流を引き抜いて誤動作を発生させる問題がある。回路が微細化され、高密度化されると、相対的に小さいサージでも、広範囲に誤動作を引き起すおそれがある。
本発明の目的は、簡単な構成かつ低コストで実現可能な、出力ドライブ回路を備える半導体集積回路を提供することである。
本発明は、半導体集積回路外へ出力信号を導出する出力ドライブ回路を備える半導体集積回路において、
出力ドライブ回路の入力側に、出力信号の電圧が所定の駆動範囲外では予め定める基準を超えて変化しないように、クランプするクランプ手段が設けられることを特徴とするドライブ回路を備える半導体集積回路である。
また本発明で、前記出力ドライブ回路は、出力側電極から前記出力信号のうちの少なくとも一部を導出する半導体素子を含み、
前記クランプ手段は、該半導体素子の入力側電極に、前記クランプ用の電圧を印加することを特徴とする。
また本発明で、前記半導体素子は、NPN型の導電形式を有するバイポーラトランジスタであることを特徴とする。
また本発明で、前記半導体素子は、相補的な2種類の導電形式のうちの1つの導電形式を有し、
前記出力ドライブ回路は、該半導体素子をハイサイド側に設け、該半導体素子と同一導電形式の半導体素子をローサイド側に設けるトーテムポール形式で、前記出力を導出することを特徴とする。
また本発明で、前記半導体素子は、相補的な2種類の導電形式のうちの1つの導電形式を有し、
前記出力ドライブ回路は該半導体素子と、該半導体素子に対して相補的な関係にある導電形式を有する半導体素子とで、プッシュプル形式で前記出力を導出することを特徴とする。
また本発明で、前記クランプ手段は、
前記出力ドライブ回路への入力信号に応じてスイッチング動作を行うスイッチング素子と、
該スイッチング素子と該出力ドライブ回路の入力側との間に接続され、該スイッチング素子がON状態の時に、該出力ドライブ回路に前記クランプするための電圧が印加されるように設定するクランプ電圧設定手段とを含むことを特徴とする。
また本発明で、前記クランプ電圧設定手段は、ダイオードによって前記クランプするための電圧を設定することを特徴とする。
また本発明で、前記出力ドライブ回路は、電力制御用MOSトランジスタを駆動することを特徴とする。
本発明によれば、半導体集積回路には、出力ドライブ回路の入力側に、出力信号の電圧が所定の駆動範囲外では予め定める基準を超えて変化しないように、クランプするクランプ手段が設けられるので、出力ドライブ回路を介して、出力側もクランプすることができる。クランプ手段がクランプする基準を、寄生トランジスタがON動作しない範囲に設定することによって、クランプ手段を出力ドライブ回路の出力側に設ける場合と同様に、誤動作を防ぐことができる。クランプ電圧の設定に出力ドライブ回路を介在させるので、クランプ手段は、出力ドライブ回路の出力側を直接クランプする必要はなく、出力ドライブ回路の少なくとも一部を利用して、構成を簡単にすることができる。さらに、部品点数の削減を図り、製造コストの低減を図ることができる。
また本発明によれば、出力ドライブ回路は、出力側電極から出力信号のうちの少なくとも一部を導出する半導体素子を含み、その半導体素子の入力側電極に、クランプ用の電圧を印加するので、入力側から出力側をクランプすることができる。
また本発明によれば、半導体素子としてNPN型のバイポーラトランジスタ利用し、入力側のベース電位をクランプして、出力側のエミッタ電位を、ベース・エミッタ間電圧だけベース電位よりも低い電位にクランプすることができる。このベースの電位を、半導体基板の電位よりも高くしておけば、外部から負のサージが印加されても、寄生トランジスタがONになる電位まで低下しないように抑制することができる。
また本発明によれば、トーテムポール形式で出力を導出するハイサイド側のトランジスタを利用して、外部からサージが印加されても、半導体基板との間に形成される寄生トランジスタがONにならないようにクランプすることができる。
また本発明によれば、相補的な2種類の導電形式の半導体素子を用いてプッシュプル形式の出力ドライブ回路を形成し、その一方を用いて出力側で寄生トランジスタが動作しないようなクランプを行わせることができる。
また本発明によれば、クランプ手段は、クランプ電圧設定手段で、スイッチング素子がON状態の時に、出力ドライブ回路にクランプするための電圧が印加されるような電圧を与える。スイッチング手段がON状態であるので、発生する電圧は小さく、出力ドライブ回路の通常の動作には影響を与えないようなクランプ動作を行わせることができる。
また本発明によれば、ダイオードによってクランプするための電圧を設定するので、回路構成を簡単にすることができる。
また本発明によれば、出力ドライブ回路が電力制御用MOSトランジスタを駆動する際に、電力制御用MOSトランジスタの出力側からゲートに寄生容量を介してサージが印加されても、誤動作を生じないようにクランプすることができる。
図1は、本発明の実施の一形態である出力素子ドライブ回路41の概略的な電気的構成を示す。出力素子ドライブ回路41は、半導体集積回路で形成され、外部のNチャネル型出力MOSトランジスタ42に制御信号を与えて、出力MOSトランジスタ42が大電力の電気的制御を行うように動作する。出力素子ドライブ回路41の基本的な構成は、図4に示す出力素子ドライブ回路1と同様である。すなわち、出力素子ドライブ回路41は、たとえばP型の半導体基板にN型の拡散領域を選択的に形成して、各構成部分が電気的に分離するように動作する。
出力MOSトランジスタ42のゲートを駆動する制御信号は、NPN型のバイポーラトランジスタであるハイサイドトランジスタ43およびローサイドトランジスタ44で形成するトーテムポール形式の出力回路から導出される。ハイサイドトランジスタ43のコレクタは電源の正電圧側に接続される。ハイサイドトランジスタ43のエミッタとローサイドトランジスタ44のコレクタは共通接続され、出力MOSトランジスタ42のゲートを駆動する制御信号を導出する。ローサイドトランジスタ44のエミッタは、電源の接地側に接続される。
ハイサイドトランジスタ43のベースは、NPN型のバイポーラトランジスタである駆動トランジスタ45のコレクタによって駆動される。駆動トランジスタ45のコレクタとハイサイドトランジスタ43のベースとの接続部には、定電流回路46を介して、電源の正電圧側から定電流が供給される。駆動トランジスタ45のエミッタは電源の接地側に接続される。駆動トランジスタ45のベースは、NPN型のバイポーラトランジスタである入力トランジスタ47のコレクタに抵抗48を介して接続される。駆動トランジスタ45は、ベースに入力トランジスタ47のコレクタから与えられる電圧に応じてスイッチング動作を行う。駆動トランジスタ45がON状態のときはコレクタが低い飽和電圧Vsatになり、ハイサイドトランジスタ43はOFF状態になる。駆動トランジスタ45がOFF状態のときはコレクタが高い電圧になり、ハイサイドトランジスタ43はON状態になる。
入力トランジスタ47のコレクタには、抵抗49を介して、ローサイドトランジスタ44のベースも接続される。入力トランジスタ47のコレクタは、抵抗50を介して、電源の正電圧側にも接続される。入力トランジスタ47のエミッタは接地され、ベースには出力MOSトランジスタ42を駆動する制御信号の元になる信号が入力される。ローサイドトランジスタ44は、入力トランジスタ47のコレクタからの出力に応じて、スイッチング動作を行う。すなわち、入力トランジスタ47がOFF状態で、コレクタに電源の正電圧側に近い高い電圧が発生するときは、ローサイドトランジスタ44はON状態となり、このとき、駆動トランジスタ45もON状態になるので、ハイサイドトランジスタ43はOFF状態になる。したがって、出力端子51は、ON状態のローサイドトランジスタ44の飽和電圧程度の低い電圧だけ、接地より電位が高いローレベル出力の状態となる。
出力端子51に接続される外部の出力MOSトランジスタ42は、ゲート電極の面積が大きくなり、ゲートとチャネル側のソースやドレインとの間には大容量の寄生容量52が生成される。また、出力素子ドライブ回路41には、前述のように、N型拡散領域がエミッタとなり、P型半導体基板がベースとなるNPN型の寄生トランジスタ53が形成される可能性がある。この寄生トランジスタ53のコレクタは、半導体集積回路内の種々のN型拡散領域であり、コレクタにはベース・エミッタに流れる電流に対応する電流が流れる。前述のように、この電流増幅率が1よりも大きいと、寄生トランジスタ53の動作で、自他の回路より異常電流を引き抜くことにより、誤動作が発生することがある。
本実施形態の出力素子ドライブ回路41は、駆動トランジスタ45のコレクタとハイサイドトランジスタ43のベースとの間に、クランプ電圧設定部54を設ける。すなわち、半導体集積回路外へ出力信号を導出する出力ドライブ回路としての出力素子ドライブ回路41を備える半導体集積回路において、出力素子ドライブ回路41の入力側に、出力信号の電圧が所定の駆動範囲外では予め定める基準を超えて変化しないように、クランプするクランプ手段としてのクランプ電圧設定部54が設けられる。クランプ電圧設定部54は、ハイサイドトランジスタ43のベース電位を、駆動トランジスタ45がONの状態で、ハイサイドトランジスタがONになる電位よりは低く、接地電位よりは高い電位に設定する。駆動トランジスタ45がONのときは、そのコレクタ・エミッタ間には、一般にベース・エミッタ間の順方向電圧VBE、たとえばシリコントランジスタでは0.7V程度よりも小さい0.数V程度の飽和電圧Vsatが発生する。駆動トランジスタ45のON状態では、この飽和電圧Vsatと、クランプ電圧設定部54で設定される電圧V1との和だけ接地電位に対して高い電位がハイサイドトランジスタ43のベースに印加される。この電位から、ハイサイドトランジスタ43のベース・エミッタの順方向電圧VBEよりも低い電圧分だけ出力端子51の電位が低下すると、ハイサイドトランジスタ43はONになる。ハイサイドトランジスタ43がONになると、出力端子51に負サージが印加されても、電源の正電圧側から電流が供給されて、負サージが解消され、電圧低下を抑制し、寄生トランジスタ53がONにならないようにクランプすることができる。クランプする電位は、接地電位に対して、次の(1)式で示す電位となる。
クランプ電位=Vsat+V1−VBE …(1)
半導体集積回路としての出力素子ドライブ回路41は、クランプ電圧設定部54によって、入力側をクランプするので、出力素子ドライブ回路41を構成する半導体素子を利用して、出力側もクランプすることができる。クランプ電圧設定部54が設定する基準を、寄生トランジスタ53がON動作しない範囲に設定することによって、クランプ回路などを出力素子ドライブ回路41の出力側に設ける場合と同様に、誤動作を防ぐことができる。クランプ電圧の設定に出力素子ドライブ回路41を介在させるので、出力素子ドライブ回路41の出力側を直接クランプする必要はなく、出力素子ドライブ回路41の少なくとも一部を利用して、部品点数の削減を図り、製造コストの低減を図ることができる。
また出力素子ドライブ回路41は、出力側電極である出力端子51から出力信号のうちの少なくとも一部を導出する半導体素子としてハイサイドトランジスタ43を含む。クランプ電圧設定部54は、ハイサイドトランジスタ43の入力側電極であるベースに、クランプ用の電圧を印加するので、ハイサイドトランジスタ43のエミッタの電圧をクランプすることができる。ハイサイドトランジスタ43は、NPN型の導電形式を有するバイポーラトランジスタであるので、入力側のベース電位をクランプしておけば、出力側のエミッタ電位を、ベース・エミッタ間電圧だけベース電位よりも低い電位にクランプすることができる。このベースの電位を、半導体基板の電位よりも高くしておけば、外部から負のサージが印加されても、寄生トランジスタ53がONになる電位まで低下しないように抑制することができる。
図2は、図1のクランプ電圧設定部54として、ダイオード55を使用する例を示す。ダイオード55は、順方向電圧として、前述のように、ハイサイドトランジスタ43のベース・エミッタ間電圧VBEと同程度の電圧を発生する。したがって、前述の(1)式で、V1=VBEとなり、クランプ電位=Vsatなる。出力端子51に負のサージが印加されても、出力端子51が接続される部分の電位はVsat以下には下がらず、寄生トランジスタ53はON状態にならない。このように、クランプ電圧設定部54を、ダイオード55によって形成することで、回路構成を簡単にすることができる。なお、ダイオード55は、実際にはバイポーラトランジスタを、図6と同様に、ダイオードとして接続して用いることができる。なお、ダイオード55には、PN接合ダイオードばかりではなく、ショットキバリア型ダイオードなど、他の形式のダイオードも用いることができる。ショットキバリア型ダイオードを用いると、順方向電圧を低くすることができる。また、クランプ電圧設定部54には、抵抗を用いることもできる。定電流回路46から定電流が供給されれば、その電流と抵抗値との積でクランプ電圧を設定することができる。
図3は、本発明の実施の他の形態である出力素子ドライブ回路61の概略的な電気的構成を、一部を簡略化して示す。出力素子ドライブ回路61で、図1の出力素子ドライブ回路41に対応する部分には同一の参照符を付し、重複する説明を省略する。出力端子51のクランプに使用するNPNトランジスタ63は、相補的な電気的特性を有するPNPトランジスタ64とともに、プッシュプル形式の出力素子ドライブ回路61を形成する。NPNトランジスタ63とPNPトランジスタ64とは、エミッタが共通に出力端子51に接続される。NPNトランジスタ63のコレクタは、電源の正電圧側に接続される。PNPトランジスタ64のコレクタは、接地される。PNPトランジスタ64のベースは、駆動トランジスタ45のコレクタに接続される。駆動トランジスタ45のベースは、入力トランジスタ47のコレクタに接続される。
駆動トランジスタ45がOFFになると、駆動トランジスタ45のコレクタはハイレベルとなり、NPNトランジスタ63はON状態、PNPトランジスタ64はOFF状態となる。駆動トランジスタ45がONになると、駆動トランジスタ45のコレクタはローレベルとなり、NPNトランジスタ63はOFF状態、PNPトランジスタ64はON状態となる。この状態で、出力端子51に外部から負のサージが印加されると、NPNトランジスタ63がON状態となって、外部端子51の電圧をクランプする。すなわち、NPNとPNPという、相補的な2種類の導電形式の半導体素子を用いてプッシュプル形式の出力ドライブ回路を形成し、その一方を用いて出力側で寄生トランジスタが動作しないようなクランプを行わせることができる。
以上で説明している実施の各形態では、出力素子ドライブ回路41,61は、電力制御用の出力MOSトランジスタ42を駆動している。クランプ手段を設けているので、電力制御用の出力MOSトランジスタ42の出力側からゲートに寄生容量52を介してサージが印加されても、誤動作を生じないようにクランプすることができる。なお、一般的に、制御電流が大きい半導体素子は入出力間の容量も大きくなるので、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor )やバイポーラトランジスタ、GTO(Gate Turn-Off
thyristor)などを駆動する場合も、適正な電圧範囲を使用する半導体素子に適合させれば、出力素子ドライブ回路41,61の考え方を同様に適用することができる。また、出力素子ドライブ回路41,61はバイポーラ型の半導体集積回路であるけれども、MOS型の半導体集積回路でも、同様に、出力素子ドライブ回路に使用する半導体素子を利用してクランプすることができる。たとえば、半導体素子がエンハンスメント型のMOSトランジスタであれば、ゲート・ソース間電圧としてスレッショルド電圧が印加されるときにON状態となるので、ゲート電位を基準として、ソース電位をクランプすることができる。
さらに、一般のロジックレベル出力用の出力端子を備える半導体集積回路でも、出力端子にはプリント配線基板上に形成され、浮遊容量が大きい配線パターンが接続されるので、サージが印加される可能性がある。半導体集積回路の集積密度が高くなると、サージによって誤動作する可能性も増大するので、出力端子に接続される部分にはクランプの機能を設けることが好ましいはずである。本発明を適用すれば、出力回路の半導体素子を、たとえばOFF状態など、使用していないときにクランプ用として利用することができ、部品点数の削減によるコスト低減を図ることができる。
本発明の実施の一形態である出力素子ドライブ回路41の概略的な構成を示す等価的な電気回路図である。 図1のクランプ電圧設定部54として、ダイオード55を使用する例を示す等価的な電気回路図である。 本発明の実施の他の形態である出力素子ドライブ回路61の概略的な構成を、一部を簡略化して示す等価的な電気回路図である。 従来からの出力素子ドライブ回路1に関する基本的な構成を示す等価的な電気回路図である。 図4の出力素子ドライブ回路1の構成にクランプ回路14を加え、寄生トランジスタ13の動作による異常電流の発生による誤動作を防止する対策を示す等価的な電気回路図である。 図4に使用するクランプ回路14の一例を示す等価的な電気回路図である。
符号の説明
41,61 出力素子ドライブ回路
42 出力MOSトランジスタ
43 ハイサイドトランジスタ
44 ローサイドトランジスタ
45 駆動トランジスタ
47 入力トランジスタ
51 出力端子
52 寄生容量
53 寄生トランジスタ
54 クランプ電圧設定部
55 ダイオード
63 NPNトランジスタ
64 PNPトランジスタ

Claims (8)

  1. 半導体集積回路外へ出力信号を導出する出力ドライブ回路を備える半導体集積回路において、
    出力ドライブ回路の入力側に、出力信号の電圧が所定の駆動範囲外では予め定める基準を超えて変化しないように、クランプするクランプ手段が設けられることを特徴とするドライブ回路を備える半導体集積回路。
  2. 前記出力ドライブ回路は、出力側電極から前記出力信号のうちの少なくとも一部を導出する半導体素子を含み、
    前記クランプ手段は、該半導体素子の入力側電極に、前記クランプ用の電圧を印加することを特徴とする請求項1記載の出力ドライブ回路を備える半導体集積回路。
  3. 前記半導体素子は、NPN型の導電形式を有するバイポーラトランジスタであることを特徴とする請求項2記載の出力ドライブ回路を備える半導体集積回路。
  4. 前記半導体素子は、相補的な2種類の導電形式のうちの1つの導電形式を有し、
    前記出力ドライブ回路は、該半導体素子をハイサイド側に設け、該半導体素子と同一導電形式の半導体素子をローサイド側に設けるトーテムポール形式で、前記出力を導出することを特徴とする請求項2または3記載の出力ドライブ回路を備える半導体集積回路。
  5. 前記半導体素子は、相補的な2種類の導電形式のうちの1つの導電形式を有し、
    前記出力ドライブ回路は該半導体素子と、該半導体素子に対して相補的な関係にある導電形式を有する半導体素子とで、プッシュプル形式で前記出力を導出することを特徴とする請求項3または4記載の出力ドライブ回路を備える半導体集積回路。
  6. 前記クランプ手段は、
    前記出力ドライブ回路への入力信号に応じてスイッチング動作を行うスイッチング素子と、
    該スイッチング素子と該出力ドライブ回路の入力側との間に接続され、該スイッチング素子がON状態の時に、該出力ドライブ回路に前記クランプするための電圧が印加されるように設定するクランプ電圧設定手段とを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の出力ドライブ回路を備える半導体集積回路。
  7. 前記クランプ電圧設定手段は、ダイオードによって前記クランプするための電圧を設定することを特徴とする請求項5記載の出力ドライブ回路を備える半導体集積回路。
  8. 前記出力ドライブ回路は、電力制御用MOSトランジスタを駆動することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の出力ドライブ回路を備える半導体集積回路。
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JP2009246848A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Fujitsu Ten Ltd クランプ回路および電子機器
JP2010187121A (ja) * 2009-02-10 2010-08-26 New Japan Radio Co Ltd 映像信号出力回路
US10831219B2 (en) 2018-03-27 2020-11-10 Ablic Inc. Voltage regulator

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