JP3315310B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP3315310B2
JP3315310B2 JP09498196A JP9498196A JP3315310B2 JP 3315310 B2 JP3315310 B2 JP 3315310B2 JP 09498196 A JP09498196 A JP 09498196A JP 9498196 A JP9498196 A JP 9498196A JP 3315310 B2 JP3315310 B2 JP 3315310B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分離されていない
エピタキシャル層に形成された複数のトランジスタ、例
えば複数のV−pnp型トランジスタ(縦型pnpトラ
ンジスタ)に互いに異なる電源を接続することを可能に
する半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、IC内の複数のV−pnpトラン
ジスタを異なる電源で駆動する場合には、前記複数のV
−pnpトランジスタは互いに分離されたエピタキシャ
ル層に形成されていた。
【0003】以下、従来の半導体装置について説明す
る。
【0004】図3は、従来の半導体装置の構造図であっ
て、1はp型シリコンよりなる半導体基板、2は半導体
基板1上に形成されるエピタキシャル層を分離するp型
の分離層、3は分離層2によって分離されたn型の第1
のエピタキシャル層、4は分離層2によって分離された
n型の第2のエピタキシャル層である。
【0005】図3において、5は第1のエピタキシャル
層3に形成された第1のV−pnpトランジスタ、6は
第1のV−pnpトランジスタ5のエミッタ、7は第1
のV−pnpトランジスタ5のベース、8は第1のV−
pnpトランジスタ5のコレクタであって、9はベース
7、コレクタ8及び第1のn型エピタキシャル層3によ
り構成される第1のV−pnpトランジスタ5の第1の
寄生npnトランジスタ、10はコレクタ8、エピタキ
シャル層3及び半導体基板1により構成される第1のV
−pnpトランジスタ5の第1の寄生pnpトランジス
タである。
【0006】図3において、11は第1のエピタキシャ
ル層3に形成された第2のV−pnpトランジスタ、1
2は第2のV−pnpトランジスタ11のエミッタ、1
3は第2のV−pnpトランジスタ11のベース、14
は第2のV−pnpトランジスタ11のコレクタであっ
て、15はベース13、コレクタ14及び第1のエピタ
キシャル層3により構成される第2のV−pnpトラン
ジスタ11の第2の寄生npnトランジスタ、16はコ
レクタ14、エピタキシャル層3及び半導体基板1によ
り構成される第2のV−pnpトランジスタ11の第2
の寄生pnpトランジスタである。
【0007】図3において、17は第2のエピタキシャ
ル層4に形成された第3のV−pnpトランジスタ、1
8は第3のV−pnpトランジスタ17のエミッタ、1
9は第3のV−pnpトランジスタ17のベース、20
は第3のV−pnpトランジスタ17のコレクタであっ
て、21はベース19、コレクタ20及び第2のエピタ
キシャル層4により構成される第3のV−pnpトラン
ジスタ17の第3の寄生npnトランジスタ、22はコ
レクタ20、第2のエピタキシャル層4及び半導体基板
1により構成される第3のV−pnpトランジスタ17
の第3の寄生pnpトランジスタである。
【0008】図3において、23は第2のエピタキシャ
ル層4に形成された第4のV−pnpトランジスタ、2
4は第4のV−pnpトランジスタ23のエミッタ、2
5は第4のV−pnpトランジスタ23のベース、26
は第4のV−pnpトランジスタ23のコレクタであっ
て、27はベース25、コレクタ26及び第2のエピタ
キシャル層4により構成される第4のV−pnpトラン
ジスタ23の第4の寄生npnトランジスタ、28はコ
レクタ26、第2のエピタキシャル層4及び半導体基板
1により構成される第4のV−pnpトランジスタ23
の第4の寄生pnpトランジスタである。
【0009】図3において、29は第1の電源であっ
て、該第1の電源29はエミッタ6、エミッタ12及び
第1のエピタキシャル層3に接続している。30は第2
の電源であって、該第2の電源30はエミッタ18、エ
ミッタ24及び第2のエピタキシャル層4に接続してい
る。
【0010】ここで、第1のV−pnpトランジスタ5
と第1の寄生npnトランジスタ9、第2のV−pnp
トランジスタ11と第2の寄生npnトランジスタ1
5、第3のV−pnpトランジスタ17と第3の寄生n
pnトランジスタ21、及び第4のV−pnpトランジ
スタ23と第4の寄生npnトランジスタ27は、それ
ぞれpnpnサイリスタ構造を作っている。
【0011】図4は、図3に示す半導体装置の等価回路
図であって、31は第1の抵抗、32は第2の抵抗、3
3は第1のnpnトランジスタ、34は第2npnトラ
ンジスタ、35は第1のnpnトランジスタ33のベー
スであって回路の入力端、36は回路の出力端である。
【0012】第1のV−pnpトランジスタ5のベース
7と第2のV−pnpトランジスタ11のベース13及
びコレクタ14とを接続し、カレントミラー構造を作っ
ている。同様に、第3のV−pnpトランジスタ17の
ベース19と第4のV−pnpトランジスタ23のベー
ス25及びコレクタ26とを接続し、カレントミラー構
造を作っている。コレクタ14は第1の抵抗31の一端
と接続し、第1の抵抗31の他端は接地する。コレクタ
8は第1のnpnトランジスタ33のコレクタと接続
し、第1のnpnトランジスタ33のエミッタは接地す
る。コレクタ26は第2の抵抗32の一端と接続し、第
2の抵抗32の他端は接地する。コレクタ20は第2の
npnトランジスタ34のコレクタと接続し、第2のn
pnトランジスタ34のエミッタは接地する。第1のn
pnトランジスタ33のコレクタは第2のnpnトラン
ジスタ34のベースと接続する。
【0013】以下、前記のように構成された従来の半導
体装置の動作について説明する。
【0014】まず、図3において、第1の電源29と第
2の電源30とが入力されているとき、第1のエピタキ
シャル層3の電位は第1の電源29の電圧値になり、第
2のエピタキシャル層4の電位は第2の電源30の電圧
値になる。もし、第1の電源29の電圧値と第2の電源
30の電圧値とが異なっていても、第1のエピタキシャ
ル層3と第2のエピタキシャル層4とは分離層2により
常に逆バイアスを消し合うように分離されているので、
相手方の電位に影響されることはない。これにより、第
1のエピタキシャル層3及び第2のエピタキシャル層4
の電位は分離の中で常に最高の電位になる。
【0015】次に、図4を参照しながら従来の半導体装
置の動作について説明する。
【0016】第1の電源29と第2の電源30とを入力
している場合には、第1のV−pnpトランジスタ5の
コレクタ8には、第2のV−pnpトランジスタ11の
コレクタ14の電圧値と第1の抵抗31の抵抗値とで決
まる電流がカレントミラーされて定電流が流れる。同様
に、第3のV−pnpトランジスタ17のコレクタ20
には、第4のV−pnpトランジスタ23のコレクタ2
6の電圧値と第2の抵抗32の抵抗値とで決まる電流が
カレントミラーされて定電流が流れる。
【0017】従って、前記の状態で、入力端35にHレ
ベルの信号を与えると、第1のnpnトランジスタ33
がONして第2のnpnトランジスタ34のベースをL
レベルにし、第2のnpnトランジスタ34はOFFの
状態となり、出力端36には、第3のV−pnpトラン
ジスタ17のコレクタ電流と同様の定電流が出力され
る。
【0018】また、入力端35がLレベルのときは、第
1のnpnトランジスタ33がOFFになり、第2のn
pnトランジスタ34のベースをHレベルにすると共に
第1のV−pnpトランジスタ5のコレクタ電流と同様
の定電流を第2のnpnトランジスタ34のベースに流
し込むので、第2のnpnトランジスタ34をONの状
態にして、出力端36から、第2のnpnトランジスタ
34のベース電流のhFE倍の電流から第3のV−pnp
トランジスタ17のコレクタ電流分を引いた値の電流を
引き込む。
【0019】次に、第1の電源29がOFF又は接地
で、第2の電源30だけを入力している場合には、第1
のV−pnpトランジスタ5及び第2のV−pnpトラ
ンジスタ11が動作していないので、入力端35の値に
拘らず、第2のnpnトランジスタ34は常にOFFで
あり、出力端36には第3のV−pnpトランジスタ1
7のコレクタ電流と同様の定電流が出力される。
【0020】以上のように、図4に示す回路は第1の電
源29及び第2の電源30の状態を変化させて入力端3
5と出力端36との関係を制御するものであるが、この
とき回路が正常に動作するには、第1の電源29及び第
2の電源30の状態に拘らず各V−pnpトランジスタ
の寄生トランジスタがONしてはならない。もし、寄生
トランジスタがONすると、寄生npnトランジスタ又
は寄生pnpトランジスタを介して、各エピタキシャル
層又は半導体基板に電流がリークして、回路がラッチア
ップする。
【0021】ところで、第1の電源29及び第2の電源
30が入力されている場合は、図3に基づき説明したよ
うに、第1のエピタキシャル層3の電位は第1の電源2
9の電圧値になり、第2のエピタキシャル層4の電位は
第2の電源30の電圧値になっている。
【0022】従って、第1の寄生npnトランジスタ9
及び第2の寄生npnトランジスタ15のエミッタは、
第1の電源29にバイアスされるのでONしないし、第
3の寄生npnトランジスタ21及び第4の寄生npn
トランジスタ27のエミッタは、第2の電源30にバイ
アスされるのでONしない。同様に、第1の寄生pnp
トランジスタ10と第2の寄生pnpトランジスタ16
のベースは、第1の電源29にバイアスされるのでON
しないし、第3の寄生pnpトランジスタ22及び第4
の寄生pnpトランジスタ28のベースは、第2の電源
30にバイアスされるのでONしない。
【0023】次に、第1の電源29がOFF又は接地さ
れていて、第2の電源30だけが入力されている場合
は、第1のV−pnpトランジスタ5及び第2のV−p
npトランジスタ11は動作しておらず、第2のエピタ
キシャル層4の電位は第2の電源30の電圧値になって
いるので、前記同様、第3のV−pnpトランジスタ1
7及び第4のV−pnpトランジスタ23の各寄生トラ
ンジスタはONしない。以上のことから、第1の電源2
9及び第2の電源30の状態に拘らず、図4の回路は正
常に動作する。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の構成では、異なる電源に接続されているV−pnp
トランジスタ同士を同じエピタキシャル層に形成する
と、電源の状態によっては、エピタキシャル層の電圧が
その分離のなかで最高の電圧値ではなくなり、V−pn
pトランジスタの寄生トランジスタがONして回路がラ
ッチアップする恐れがある。
【0025】このため、異なる電源に接続されているV
−pnpトランジスタ同士を同じエピタキシャル層に形
成することができないので、素子の集積度を増すことが
できないという問題があった。
【0026】本発明は、前記従来の問題点を解決するも
ので、異なる電源に接続されているV−pnpトランジ
スタ同士を同じエピタキシャル層に形成できるようにし
て、素子の集積度を向上することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、異なる電源と同一のエピタキシャル層と
の間に、一方向に電流を流すことができる複数のダイオ
ードを介在させるものである。
【0028】具体的に請求項1の発明が講じた解決手段
は、半導体装置を、導電型基板に形成された第1のトラ
ンジスタ及び第2のトランジスタと、前記第1のトラン
ジスタのエミッタを駆動する第1の電源と、前記第2の
トランジスタのエミッタを駆動する第2の電源と、第1
電極が前記第1の電源に接続され第2電極が前記導電型
基板に接続された第1のダイオードと、第1電極が前記
第2の電源に接続され第2電極が前記導電型基板に接続
された第2のダイオードとを備えている構成とするもの
である。
【0029】請求項1の構成により、半導体装置は次の
ように動作する。第1の電源及び第2の電源が入力され
ている場合で第1の電源の電圧と第2の電源の電圧とが
等しいときには、エピタキシャル層の電圧は第1及び第
2の電源の電圧値となる。第1の電源及び第2の電源が
入力されている場合で、一方の電源の電圧が他方の電源
の電圧よりも高いときには、電圧が高い方の電源に接続
されているダイオードが順バイアスとなり、電圧が低い
方の電源に接続されているダイオードが逆バイアスとな
るので、エピタキシャル層の電位は電圧が高い方の電源
の電圧値となる。また、第1の電源及び第2の電源のう
ちの一方が入力されていて他方がOFF又は接地されて
いる場合には、入力されている方の電源に接続されてい
るダイオードが順バイアスとなり、OFF又は接地され
ている方の電源に接続されているダイオードが逆バイア
スとなるので、エピタキシャル層の電位は入力されてい
る方の電源の電圧となる。従って、エピタキシャル層の
電圧は、第1の電源及び第2の電源のうちのいずれか高
い方の電源の電圧値となり、常に最も高い電圧値にバイ
アスされる。
【0030】請求項2の発明は、請求項1の構成に、前
記第1のトランジスタは第1の縦型pnpトランジスタ
であり、前記第2のトランジスタは第2の縦型pnpト
ランジスタであり、前記第1及び第2のダイオードの各
第1電極はアノードであり、前記第1及び第2のダイオ
ードの各第2電極はカソードである構成を付加するもの
である。
【0031】請求項2の構成により、第1の電源及び第
2の電源の状態に拘らず、第1及び第2の縦型pnpト
ランジスタの各寄生トランジスタがONしない。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
半導体装置について、図面を参照しながら説明する。
【0033】図1は、本発明の一実施形態に係る半導体
装置の構造図である。
【0034】図1において、1はp型シリコンよりなる
半導体基板、2は半導体基板1上に形成されるエピタキ
シャル層を分離するp型の分離層、37はn型のエピタ
キシャル層である。
【0035】図1において、5はエピタキシャル層37
に形成された第1のV−pnpトランジスタ、6は第1
のV−pnpトランジスタ5のエミッタ、7は第1のV
−pnpトランジスタ5のベース、8は第1のV−pn
pトランジスタ5のコレクタであって、9はベース7、
コレクタ8及びエピタキシャル層37により構成される
第1のV−pnpトランジスタ5の第1の寄生npnト
ランジスタ、10はコレクタ8、エピタキシャル層37
及び半導体基板1により構成される第1のV−pnpト
ランジスタ5の第1の寄生pnpトランジスタである。
【0036】図1において、11はエピタキシャル層3
7に形成された第2のV−pnpトランジスタ、12は
第2のV−pnpトランジスタ11のエミッタ、13は
第2のV−pnpトランジスタ11のベース、14は第
2のV−pnpトランジスタ11のコレクタであって、
15はベース13、コレクタ14及びエピタキシャル層
37により構成される第2のV−pnpトランジスタ1
1の第2の寄生npnトランジスタ、16はコレクタ1
4、エピタキシャル層37及び半導体基板1により構成
される第2のV−pnpトランジスタ11の第2の寄生
pnpトランジスタである。
【0037】図1において、17はエピタキシャル層3
7に形成された第3のV−pnpトランジスタ、18は
第3のV−pnpトランジスタ17のエミッタ、19は
第3のV−pnpトランジスタ17のベース、20は第
3のV−pnpトランジスタ17のコレクタであって、
21はベース19、コレクタ20及びエピタキシャル層
37により構成される第3のV−pnpトランジスタ1
7の第3の寄生npnトランジスタ、22はコレクタ2
0、エピタキシャル層37及び半導体基板1により構成
される第3のV−pnpトランジスタ17の第3の寄生
pnpトランジスタである。
【0038】図1において、23はエピタキシャル層3
7に形成された第4のV−pnpトランジスタ、24は
第4のV−pnpトランジスタ23のエミッタ、25は
第4のV−pnpトランジスタ23のベース、26は第
4のV−pnpトランジスタ23のコレクタであって、
27はベース25、コレクタ26及びエピタキシャル層
37により構成される第4のV−pnpトランジスタ2
3の第4の寄生npnトランジスタ、28はコレクタ2
6、エピタキシャル層37及び半導体基板1により構成
される第4のV−pnpトランジスタ23の第4の寄生
pnpトランジスタである。
【0039】ここで、第1のV−pnpトランジスタ5
と第1の寄生npnトランジスタ9、第2のV−pnp
トランジスタ11と第2の寄生npnトランジスタ1
5、第3のV−pnpトランジスタ17と第3の寄生n
pnトランジスタ21、及び第4のV−pnpトランジ
スタ23と第4の寄生npnトランジスタ27は、それ
ぞれpnpnサイリスタ構造を作っている。
【0040】図1において、29は第1の電源であっ
て、該第1の電源29はエミッタ6及びエミッタ12に
接続している。30は第2の電源であって、該第2の電
源30はエミッタ18及びエミッタ24に接続してい
る。38はサージ電流を防止する第1のサージ抵抗、3
9は第1のダイオード、40はサージ電流を防止する第
2のサージ抵抗、41は第2のダイオードである。
【0041】第1のダイオード39のアノードは第1の
電源29に接続し、カソードは第1のサージ抵抗38の
一端に接続する。また、第1のサージ抵抗38の他端は
エピタキシャル層37に接続する。第2のダイオード4
1のアノードは第2の電源30に接続し、カソードは第
2のサージ抵抗40の一端に接続する。また、第2のサ
ージ抵抗40の他端はエピタキシャル層37に接続す
る。
【0042】図2は、図1に示す半導体装置の等価回路
図であって、31は第1の抵抗、32は第2の抵抗、3
3は第1のnpnトランジスタ、34は第2npnトラ
ンジスタ、35は第1のnpnトランジスタ33のベー
スであって回路の入力、36は回路の出力である。ここ
で、第1のダイオード39及び第2のダイオード41
は、npnトランジスタのベースをアノードにして、n
pnトランジスタのエミッタをカソードにして構成し
た。
【0043】第1のV−pnpトランジスタ5のベース
7と第2のV−pnpトランジスタ11のベース13及
びコレクタ14とを接続し、カレントミラー構造を作っ
ている。同様に、第3のV−pnpトランジスタ17の
ベース19と第4のV−pnpトランジスタ23のベー
ス25及びコレクタ26とを接続し、カレントミラー構
造を作っている。コレクタ14は第1の抵抗31の一端
と接続し、第1の抵抗31の他端は接地する。コレクタ
8は第1のnpnトランジスタ33のコレクタと接続
し、第1のnpnトランジスタ33のエミッタは接地す
る。コレクタ26は第2の抵抗32の一端と接続し、第
2の抵抗32の他端は接地する。コレクタ20は第2の
npnトランジスタ34のコレクタと接続し、第2のn
pnトランジスタ34のエミッタは接地する。第1のn
pnトランジスタ33のコレクタは、第2のnpnトラ
ンジスタ34のベースと接続する。
【0044】以下、前記のように構成された一実施形態
に係る半導体装置の動作について説明する。
【0045】まず、図1において、第1の電源29と第
2の電源30とが入力されているとき、第1の電源29
の電圧と第2の電源30の電圧とが同じ場合には、エピ
タキシャル層37の電位は、第1の電源29及び第2の
電源30の電圧値となる。第1の電源29の電圧が第2
の電源30の電圧よりも高い場合には、第1のダイオー
ド39は順バイアス、第2のダイオード41は逆バイア
スになり、エピタキシャル層37には電流が流れないの
で、エピタキシャル層37の電位は第1の電源29の電
圧値となる。一方、第2の電源30の電圧が第1の電源
29の電圧よりも高い場合には、第1のダイオード39
は逆バイアス、第2のダイオード41は順バイアスにな
り、エピタキシャル層37には電流が流れないので、エ
ピタキシャル層37の電位は第2の電源30の電圧値と
なる。
【0046】次に、第1の電源29がOFF又は接地に
なっていて、第2の電源30だけが入力されているとき
には、第2の電源30の電圧が第1の電源29の電圧よ
りも高い場合と同様に、第1のダイオード39は逆バイ
アス、第2のダイオード41は順バイアスになり、エピ
タキシャル層37には電流が流れないので、エピタキシ
ャル層37の電位は第2の電源30の電圧値となる。一
方、第2の電源30がOFF又は接地になっていて、第
1の電源29だけが入力されているときには、第1の電
源29の電圧が第2の電源30の電圧よりも高い場合と
同様に、第1のダイオード39は順バイアス、第2のダ
イオード41は逆バイアスになり、エピタキシャル層3
7には電流が流れないので、エピタキシャル層37の電
位は第1の電源29の電圧値となる。
【0047】以上のように、エピタキシャル層37の電
位は、第1の電源29及び第2の電源30の状態によっ
て第1の電源29と第2の電源30とのいずれか電圧が
高い方の電源の電圧値となり、分離の中で最も高い電圧
値に常にバイアスされる。
【0048】次に、図2を参照しながら、前記一実施形
態に係る半導体装置の動作について説明する。
【0049】第1の電源29と第2の電源30とを入力
している場合には、第1のV−pnpトランジスタ5の
コレクタ8には、第2のV−pnpトランジスタ11の
コレクタ14の電圧値と第1の抵抗31の抵抗値とで決
まる電流がカレントミラーされて定電流が流れる。同様
に、第3のV−pnpトランジスタ17のコレクタ20
には、第4のV−pnpトランジスタ23のコレクタ2
6の電圧値と第2の抵抗32の抵抗値とで決まる電流が
カレントミラーされて定電流が流れる。
【0050】従って、前記の状態で、入力端35にHレ
ベルの信号を与えると、第1のnpnトランジスタ33
がONして第2のnpnトランジスタ34のベースをL
レベルにし、第2のnpnトランジスタ34はOFFの
状態となり、出力端36には第3のV−pnpトランジ
スタ17のコレクタ電流と同様の定電流が出力される。
【0051】また、入力端35がLレベルのときは、第
1のnpnトランジスタ33がOFFになり、第2のn
pnトランジスタ34のベースをHレベルにすると共に
第1のV−pnpトランジスタ5のコレクタ電流と同様
の定電流を第2のnpnトランジスタ34のベースに流
し込むので、第2のnpnトランジスタ34をONの状
態にして、出力端36から第2のnpnトランジスタ3
4のベース電流のhFE倍の電流から第3のV−pnpト
ランジスタ17のコレクタ電流分を引いた値の電流を引
き込む。
【0052】次に、第1の電源29がOFF又は接地
で、第2の電源30だけを入力している場合には、第1
のV−pnpトランジスタ5及び第2のV−pnpトラ
ンジスタ11が動作していないので、入力端35の値に
拘らず、第2のnpnトランジスタ34は常にOFFで
あり、出力端36には第3のV−pnpトランジスタ1
7のコレクタ電流と同様の定電流が出力される。
【0053】以上のように、図2に示す回路は第1の電
源29及び第2の電源30の状態を変化させて入力端3
5と出力端36の関係を制御するものであるが、このと
き回路が正常に動作するには、第1の電源29及び第2
の電源30の状態に拘らず各V−pnpトランジスタの
寄生トランジスタがONしてはならない。もし、寄生ト
ランジスタがONすると寄生npnトランジスタ又は寄
生pnpトランジスタを介してエピタキシャル層37又
は半導体基板1に電流がリークして、回路がラッチアッ
プする。
【0054】例えば、第2の寄生npnトランジスタ1
5がONすると第2のV−pnpトランジスタ11と第
2の寄生npnトランジスタ15とはpnpnのサイリ
スタ構造となっているため、第2のV−pnpトランジ
スタ11のベース電流が第2の寄生npnトランジスタ
15を介してエピタキシャル層37にリークし、第2の
V−pnpトランジスタ11がラッチアップする。この
ように、寄生トランジスタがONしないためには、エピ
タキシャル層37は分離の中で常に最高電位にバイアス
されていなければならない。
【0055】まず、第1の電源29と第2の電源30と
が入力されている場合は、前記図1に基づき説明したよ
うに、エピタキシャル層37の電位は、第1の電源29
及び第2の電源30のいずれか電圧値の高い方の電源と
同じ電位にバイアスされる。従って、第1の寄生npn
トランジスタ9のエミッタ、第2の寄生npnトランジ
スタ15のエミッタ、第3の寄生npnトランジスタ2
1のエミッタ及び第4の寄生npnトランジスタ27の
エミッタは、分離の中で最高の電位にバイアスされるの
でONしない。同様に、第1の寄生pnpトランジスタ
10のベース、第2の寄生pnpトランジスタ16のベ
ース、第3の寄生pnpトランジスタ22のベース及び
第4の寄生pnpトランジスタ28のベースは、分離の
中で最高の電位にバイアスされるのでONしない。
【0056】次に、第1の電源29がOFF又は接地さ
れていて、第2の電源30だけが入力されている場合
は、第2のV−pnpトランジスタ5及び第2のV−p
npトランジスタ11は動作しておらず、エピタキシャ
ル層37の電位は、分離の中で最高の電位である第2の
電源30の電圧値にバイアスされるので、前記同様、第
3のV−pnpトランジスタ17及び第4のV−pnp
トランジスタ23の各寄生トランジスタはONしない。
【0057】以上のように、第1の電源29及び第2の
電源30の状態に拘らず、エピタキシャル層37の電位
は、分離のなかで常に最高の電位にバイアスされるの
で、図2に示す回路は正常に動作する。
【0058】
【発明の効果】請求項1の発明に係る半導体装置による
と、エピタキシャル層の電圧は、第1の電源及び第2の
電源のうちのいずれか高い方の電源の電圧値となり、常
に最も高い電圧値にバイアスされるため、エピタキシャ
ル層の電圧が最も高い電圧でなくなりエピタキシャル層
に形成されているトランジスタが誤動作する事態を回避
することができる。従って、異なる電源に接続されるト
ランジスタ同士を同一のエピタキシャル層内に形成する
ことができるので、素子の集積度が向上する。
【0059】請求項2の発明に係る半導体装置による
と、第1の電源及び第2の電源の状態に拘らず、第1及
び第2の縦型pnpトランジスタのいずれの寄生トラン
ジスタもONしないため、寄生トランジスタを介してエ
ピタキシャル層又は半導体基板に電流がリークして、回
路がラッチアップする事態を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る半導体装置の断面を
示す構造図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る半導体装置の等価回
路図である。
【図3】従来の半導体装置の断面を示す構造図である。
【図4】従来の半導体装置の等価回路図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 分離層 3 n型の第1のエピタキシャル層 4 n型の第2のエピタキシャル層 5 第1のV−pnpトランジスタ 6 第1のV−pnpトランジスタのエミッタ 7 第1のV−pnpトランジスタのベース 8 第1のV−pnpトランジスタのコレクタ 9 第1の寄生npnトランジスタ 10 第1の寄生pnpトランジスタ 11 第2のV−pnpトランジスタ 12 第2のV−pnpトランジスタのエミッタ 13 第2のV−pnpトランジスタのベース 14 第2のV−pnpトランジスタのコレクタ 15 第2の寄生npnトランジスタ 16 第2の寄生pnpトランジスタ 17 第3のV−pnpトランジスタ 18 第3のV−pnpトランジスタのエミッタ 19 第3のV−pnpトランジスタのベース 20 第3のV−pnpトランジスタのコレクタ 21 第3の寄生npnトランジスタ 22 第3の寄生pnpトランジスタ 23 第4のV−pnpトランジスタ 24 第4のV−pnpトランジスタのエミッタ 25 第4のV−pnpトランジスタのベース 26 第4のV−pnpトランジスタのコレクタ 27 第4の寄生npnトランジスタ 28 第4の寄生pnpトランジスタ 29 第1の電源 30 第2の電源 31 第1の抵抗 32 第2の抵抗 33 第1のnpnトランジスタ 34 第2のnpnトランジスタ 35 入力端 36 出力端 37 n型エピタキシャル層 38 第1のサージ抵抗 39 第1のダイオード 40 第2のサージ抵抗 41 第2のダイオード

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の第1の半導体層に第1のト
    ランジスタ及び第2のトランジスタが形成されていると
    共に、前記第1のトランジスタのエミッタと前記第2の
    トランジスタのエミッタとが電圧値が互いに異なる電源
    に接続された半導体装置であって、 前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタ
    は、前記第1の半導体層の内部において互いに分離する
    ように形成された第2導電型の第2の半導体層にそれぞ
    れ形成されており、 前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタの
    各エミッタは、前記第2の半導体層の内部において該第
    2の半導体層と分離された第2導電型の第3の半導体層
    にそれぞれ形成されており、 前記第1のトランジスタのエミッタを駆動する第1の電
    源と、 前記第2のトランジスタのエミッタを駆動する第2の電
    源と、 第1電極が前記第1の電源に接続され且つ第2電極が前
    記第1の半導体層に接続された第1のダイオードと、 第1電極が前記第2の電源に接続され且つ第2電極が前
    記第1の半導体層に接続された第2のダイオードとを備
    えていることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のトランジスタは第1の縦型p
    npトランジスタであり、前記第2のトランジスタは第
    2の縦型pnpトランジスタであり、前記第1及び第2
    のダイオードの前記各第1電極はアノードであり、前記
    第1及び第2のダイオードの前記各第2電極はカソード
    であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
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