JP2005107399A - ミラー装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】振動、発生音の問題を克服し、かつピーク時の消費電力が小さいミラー装置を提供する。
【解決手段】表面に複数の駆動電極を有する駆動電極部材(ガラス基板315)と、光反射膜とエレクトレット化された部位とを有し、駆動電極に印加される電圧による駆動力を受けて、駆動電極部材に対して相対移動可能な光反射部材((可動ミラー部材312)とを具備する。
【選択図】 図3
【解決手段】表面に複数の駆動電極を有する駆動電極部材(ガラス基板315)と、光反射膜とエレクトレット化された部位とを有し、駆動電極に印加される電圧による駆動力を受けて、駆動電極部材に対して相対移動可能な光反射部材((可動ミラー部材312)とを具備する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、ミラー装置に関するものである。
カメラにおいては、観察時においてユーザが被写体を目視できるように撮影光学系からの光束をペンタプリズム側に導くことと、撮影時において前記光束を撮像素子方向に導くこととを切り替えるためにクイックリターンミラーが用いられている。
例えば、特開2000−75402号公報は、回転軸を介して上下方向へ回動変位可能なクリックリターンミラーを備えた1眼レフレックスカメラを開示している。また、特許第2578180号公報は、1眼レフレックスカメラにおいて、モータにより反射ミラーを駆動する構成を開示している。
特開2000−75402号公報
特許第2578180号公報
特開2000−75402号公報及び特許第2578180号公報を含む従来のミラー駆動方法では、1.動作音が大きい、2.ミラー移動時に振動によるブレが発生する、3.ミラー動作時のピーク消費電流が大きい、4.動作速度に限界があり高速連写に追従できない、5.機械的な摩耗による発塵のため、撮像素子にゴミが付着する可能性がある、などの問題があった。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、振動、発生音の問題を克服し、かつピーク時の消費電力が小さいミラー装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、第1の発明はミラー装置であって、表面に複数の駆動電極を有する駆動電極部材と、光反射膜とエレクトレット化された部位とを有し、上記駆動電極に印加される電圧による駆動力を受けて、上記駆動電極部材に対して相対移動可能な光反射部材とを具備する。
また、第2の発明はミラー装置であって、表面に複数の駆動電極を有する駆動電極部材と、光反射膜とエレクトレット化された部位とを有し、上記駆動電極に印加される電圧による駆動力を受けて、上記駆動電極部材に対して相対移動可能な光反射部材と、上記複数の駆動電極に上記電圧を与えて上記光反射部材の移動を制御する制御手段とを具備する。
また、第3の発明は第1または第2の発明に係るミラー装置に関わり、上記駆動電極部材は光透過部材からなる。
また、第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明に係るミラー装置に関わり、前記光反射部材を保護するための保護部材を有し、上記光反射部材は上記駆動電極部材と上記保護部材とで挟むように配置される。
また、第5の発明は、少なくとも光路の領域が透明もしくは開口し、走査電極を有する固定基板と、少なくともその一部の領域にミラーとしての機能を有する移動子とを備えたミラー装置であって、前記移動子を前記固定基板に沿って並進駆動させることにより、前記移動子が前記光路上にある状態と、当該光路から退避された状態とを切り替える。
また、第6の発明は、第5の発明に係るミラー装置に関わり、前記移動子は少なくとも部分的にエレクトレット化され、当該エレクトレット化による電荷と前記走査電極に印加された電圧によるクーロン力で前記移動子を並進駆動する。
また、第7の発明は、第5または第6の発明に係るミラー装置に関わり、前記移動子は、前記固定基板と、当該固定基板の反対側に配置された少なくともその一部が透明なプレートによって挟まれている。
また、第8の発明は、第5から第7のいずれかの発明に係るミラー装置に関わり、前記固定基板の、前記移動子が配置されていない方の面もしくは前記プレートには帯電防止コートが施されている。
本発明によれば、振動、発生音の問題を克服し、かつピーク時の消費電力が小さいミラー装置が提供される。
図1は、本発明をデジタルカメラに適用した場合の実施の形態の概略的な構成を示す一部切り欠き斜視図である。本実施形態のカメラ1は、それぞれが別体に構成されるカメラ本体11及びレンズ鏡筒12とからなり、このカメラ本体11及びレンズ鏡筒12の両者は、互いに着脱自在に構成されてなるものである。
そして、レンズ鏡筒12は、複数のレンズやその駆動機構等からなる撮影光学系12aを内部に保持して構成されている。
この撮影光学系12aは、被写体からの光束を透過させることによって、当該光束により形成される被写体の像を所定の位置(後述する撮像素子の光電変換面上)に結像せしめるように、例えば、複数の光学レンズ等によって構成されるものである。
このレンズ鏡筒12は、カメラ本体11の前面に向けて突出するように配設されている。
また、カメラ本体11は、内部に各種の構成部材等を備えて構成され、かつ撮影光学系12aを保持するレンズ鏡筒12を着脱自在となるように配設するための連結部材である撮影光学系装着部11aをその前面に備えて構成されてなるいわゆる一眼レフレックス方式のカメラである。
つまり、カメラ本体11の前面側の略中央部には、被写体光束を当該カメラ本体11の内部へと導き得る所定の口径を有する露光用開口が形成されており、この露光用開口の周縁部に撮影光学系装着部11aが形成されている。
そして、このカメラ本体11の外面側には、その前面に上述の撮影光学系装着部11aが配設されているほか、上面部や背面部等の所定の位置にカメラ本体11を動作させるための各種の操作部材、例えば、撮影動作を開始せしめるための指示信号等を発生させるためのレリーズボタン17等が配設されている。
このカメラ本体11の内部には、各種の構成部材、例えば、いわゆる観察光学系を構成するファインダ装置13と、撮像素子の光電変換面への被写体光束の照射時間等を制御するシャッタ機構等を備えたシャッタ部14と、被写体像に対応した画像信号を得る不図示の撮像素子及びこの撮像素子の光電変換面の前面側の所定の位置に配設され、当該光電変換面への塵埃等の付着を予防する防塵部材である防塵フィルタ(防塵ガラスともいう)21等を含む撮像ユニット15と、電気回路を構成する各種の電気部材が実装される主回路基板16を始めとした複数の回路基板(主回路基板16のみを図示している)等が、それぞれ所定の位置に配置されている。
ファインダ装置13は、撮影光学系12aを透過した被写体光束の光軸を折り曲げて観察光学系の側へと導き得るように構成される可動ミラー機構13bと、この可動ミラー機構13bから出射する光束を受けて正立正像を形成するペンタプリズム13aと、このペンタプリズム13aにより形成される像を拡大して観察するのに最適な形態の像を結像させる接眼レンズ13c等によって構成されている。
可動ミラー機構13bは、撮影光学系12aの光軸上において当該光軸に対して所定の角度、例えば、角度45度を有して配置されている反射鏡であるが、従来の一眼レフカメラに採用されていたクイックリターンミラーとは異なり、ガラス基板と保護ガラスで形成された空隙をエレクトレット化された銀またはアルミ蒸着を施したフィルムが移動する、いわゆるエレクトレットミラー構造になっている。
このエレクトレットミラーは、撮影光学系12aの光軸から退避する位置と当該光軸上の所定の位置との間で移動自在に構成されており、被写体像を観察する際には撮影光学系12aの光軸上にあって被写体光束をペンタプリズム側へ反射する。
一方、本カメラ1が撮影動作の実行中においては、撮影光学系12aの光軸から退避する所定の位置に移動するようになっており、その場合、被写体光束は保護ガラスとガラス基板を透過して撮像ユニット15に導かれる。尚、このエレクトレットミラーの詳細については後述する。
シャッタ部14は、例えば、フォーカルプレーン方式のシャッタ機構やその駆動回路等、従来のカメラ等において一般的に利用されているものと同様のものが適用される。
図2は、本発明に関わる第1の実施の形態のカメラのシステム構成を示すブロック図である。すなわち、この第1の実施の形態のカメラシステムは、カメラ本体11と、交換レンズとしてのレンズ鏡筒12とから主に構成されており、カメラ本体11の前面に対して所望のレンズ鏡筒12が着脱自在に設定されている。
レンズ鏡筒12の制御は、レンズ制御用マイクロコンピュータ(以下、Lucomと称する)205が行う。カメラ本体11の制御は、ボディ制御用マイクロコンピュータ(以下、Bucomと称する)150が行う。
なお、これらLucom205とBucom150とは、合体時において通信コネクタ206を介して通信可能に電気的接続がなされる。そして、この場合、カメラシステムとしてLucom205がBucom150に従属的に協働しながら稼動するようになっている。また、レンズ鏡筒12内には、撮影光学系12aと、絞り203とが設けられており、絞り203は絞り駆動機構204内に在る図示しないステッピングモータによって駆動される。Lucom205は、Bucom150からの指令に従って、これらの各モータを制御する。
また、このカメラ本体11内には、光学系としての一眼レフレックス方式の構成部材(ペンタプリズム13a、可動ミラー機構13b、接眼レンズ13c)と、光軸上のフォーカルプレーン式のシャッタ115とが設けられている。
また、上記可動ミラー機構13bを駆動制御するミラー駆動回路118と、上記シャッタ115の先幕と後幕を駆動するためのばね力をチャージするシャッタチャージ機構119と、それら先幕と後幕の動きを制御するシャッタ制御回路120と、上記ペンタプリズム13aからの光束に基づき測光処理する測光回路121とが設けられている。
光軸上には、上記光学系を通過した被写体像を光電変換するための撮像素子27が光電変換素子として設けられている。
この場合、この撮像素子27は、該撮像素子27と撮影光学系12aとの間に配設された光学素子としての透明なガラス部材でなる防塵フィルタ21によって保護されている。
そして、この防塵フィルタ21を所定の周波数で振動させる加振手段の一部として、例えば、圧電素子22がその防塵フィルタ21の周縁部に取り付けられている。
また、圧電素子22は2つの電極を有しており、この圧電素子22が加振手段の一部としての防塵フィルタ駆動回路140によって防塵フィルタ21を振動させ、そのガラス表面に付着していた塵を除去できるように構成されている。
なお、撮像素子27の周辺の温度を測定するために、防塵フィルタ21の近傍には、温度測定回路133が設けられている。
このカメラシステムには、また、撮像素子27に接続されたインターフェイス回路123と、液晶モニタ124と、記憶領域として設けられたSDRAM125と、FlashROM126及び記録メディア127などを利用して画像処理する画像処理コントローラ128とが設けられ、電子撮像機能と共に電子記録表示機能を提供できるように構成されている。
その他の記憶領域としては、カメラ制御に必要な所定の制御パラメータを記憶する不揮発性記憶手段として、例えば、EEPROMからなる不揮発性メモリ129が、Bucom150からアクセス可能に設けられている。
また、Bucom150には、当該カメラの動作状態を表示出力によってユーザへ告知するための動作表示用LCD151と、カメラ操作スイッチ(SW)152とが設けられている。
上記カメラ操作SW152は、例えば、レリーズSW、モード変更SW及びパワーSWなどの、当該カメラを操作するために必要な操作釦を含むスイッチ群である。
さらに、電源としての電池154と、この電源の電圧を、当該カメラシステムを構成する各回路ユニットが必要とする電圧に変換して供給する電源回路153が設けられている。
次に、上述したように構成されるカメラシステムの動作について説明すると、このカメラシステム各部が次のように稼動する。
まず、画像処理コントローラ128は、Bucom150の指令に従ってインターフェイス回路123を制御して撮像素子27から画像データを取り込む。この画像データは、画像処理コントローラ128でビデオ信号に変換され、液晶モニタ124にて出力表示される。ユーザは、この液晶モニタ124の表示画像から、撮影した画像イメージを確認することができる。
SDRAM125は、画像データの一時的保管用メモリであり、画像データが変換される際のワークエリアなどに使用される。また、この画像データはJPEGデータに変換された後には記録メディア127に保管されるように設定されている。
撮像素子27は、前述したように透明なガラス部材でなる防塵フィルタ21によって保護されている。この防塵フィルタ21の周縁部にはそのガラス面を加振するための圧電素子22が配置されており、この圧電素子22は、防塵フィルタ駆動回路140によって駆動される。
撮像素子27及び圧電素子22は、防塵フィルタ21を一面とし、かつ破線で示すような枠体によって囲まれたケース内に一体的に収納されることが、防塵のためにはより好ましい。
通常、温度はガラス製の物材の弾性係数に影響し、その固有振動数を変化させる要因の1つであるため、運用時にその温度を計測してその固有振動数の変化を考慮しなければならない。稼動中に温度上昇が激しい撮像素子27の前面を保護するために設けられた防塵フィルタ21の温度変化を測定して、そのときの固有振動数を予想するようにしたほうがよい。
したがって、この例の場合、上記温度測定回路133に接続されたセンサ(不図示)が、撮像素子27の周辺温度を測定するため設けられている。
なお、そのセンサの温度測定ポイントは、防塵フィルタ21の振動面の極近傍に設定されるのが好ましい。
ミラー駆動回路118は、可動ミラー機構13bの上述のエレクトレットミラーを反射位置と透過位置に移動制御するための回路であり、この可動ミラー機構13bが反射状態にあるとき、撮影光学系12aからの光束はペンタプリズム13a側へと導かれる。
また、ペンタプリズム13aに隣接する接眼レンズ13cからはユーザが被写体を目視できる一方、このペンタプリズム13aを通過した光束の一部は測光回路121内のホトセンサ(不図示)へ導かれ、ここで検知された光量に基づき周知の測光処理が行われる。
図3は、本実施形態に係る可動ミラー機構13bの概略構成を示す図である。本実施形態の可動ミラー機構13bでは、図3に示すように、表面に走査用電極310が所定間隔(例えば0.05mm程度)で多数設けられた固定基板(固定子)としてのガラス基板(駆動電極部材)315の上に、スペーサ314−1,314−2を介して保護ガラス313が配置されている。保護ガラス313は少なくともその一部が透明なプレートとなっている。ガラス基板315の走査用電極310が設けられた領域の一部は透明もしくは開口しており光透過領域となっている。
スペーサ314−1,314−2により造られる間隙には可動ミラー部材(光反射部材)312が配置されている。可動ミラー部材312は、所定の間隙で帯状にエレクトレット化(ここではプラス(+)とマイナス(−)に帯電させる)されており、これによる電荷と走査用電極310に印加された電圧によるクーロン力でガラス基板315に沿って並進駆動される。図に示す各部材の厚さは例えば、ガラス基板:0.3mm、可動ミラー:40μm、スペーサ:50μm、保護ガラス:0.1mm、となっている。
図4(A),(B)は可動ミラー機構13bの状態を示しており、図4(A)は、撮影時における可動ミラー機構13bの状態を示しており、図4(B)は、観察時における可動ミラー機構13bの状態を示している。撮影時においては図4(A)に示すように、可動ミラー部材312はガラス基板315の右半分の領域に移動し、光透過領域311の全体が現われる。この場合、可動ミラー機構13bに到達した撮影光学系12aからの光束は、光透過領域311を通過して撮像素子27へと導かれる。
一方、観察時においては図4(B)に示すように、可動ミラー部材312はガラス基板305の左半分の領域に移動し、光透過領域311の全体が可動ミラー部材312により覆われる。この場合、可動ミラー機構13bに到達した撮影光学系12aからの光束は、可動ミラー部材312の反射面により上方へ反射されてペンタプリズム13aへと導かれる。
なお、ガラス基板315の裏面もしくは保護ガラス313に帯電防止コートを施しても良い。
図5(A)は、可動ミラー部材312の構成を示す断面図であり、ガラスまたはポリイミド等からなる基材312−2と、反射面となる一面に必要に応じてコーティングされるアルミ蒸着膜312−1と、基材312−2の他面にフッ素樹脂等により形成されるエレクトレットフィルム312−3とから構成される。
エレクトレットフィルム312−3は、基材312−2に例えばスピンコーティングによりフッ素樹脂のフィルムを形成した後、エッチングにより一部を削除することにより図5(A)に示すように所定の間隔ごとにフィルムが存在するようにする。この状態で高電界のコロナ放電処理を施すことでフィルム部分のみがエレクトレット化される。
図5(B)は、可動ミラー部材312の変形例を示す図であり、この例では、ポリイミドプレート等で構成されるプレート312−4に針状電極を近接させて高電圧を印加し、アース板として作用するアルミ蒸着膜312−1との間でアーク放電を起こさせることによりエレクトレット化された部分312−5が形成される。針状電極を走査させながら上記の処理を所定間隔ごとに行えばよい。
図6は、図2に示すミラー駆動回路118と可動ミラー機構13bの構成を示す図である。ここでは図3で説明した走査用電極310は駆動電極410として、ガラス基板315は固定子415として実現される。また、可動ミラー部材312は、移動子412−2とエレクトレットフィルム412−3により実現される。
Bucom150からの制御信号によりパルス発生回路118−1は例えば1k〜数kHzのパルスを生成する。パルス発生回路118−1から出力されるパルス信号は昇圧回路118−4に供給されて約100V程度にまで昇圧された後、駆動信号(駆動電圧)として駆動電極410のA及びCに印加される。A及びCに印加される駆動信号は互いに90度位相が異なっている。これと同時に、前記パルス信号は移相器118−3により位相が90度シフトされた後、昇圧回路118−4に供給されて約100V程度にまで昇圧された後、駆動信号として駆動電極410のB及びDに印加される。B及びDに印加される駆動信号は互いに90度位相が異なっている。これによって、駆動電極A,B,C,Dにはそれぞれ90度ずつ位相が異なる駆動信号が印加される。
従来のアクチュエータでは駆動するのに約1000V程度の電圧が必要だったが、本実施形態のようにエレクトレット化されたフィルムを採用することにより、100V程度の低電圧によりアクチュエータを駆動することが出来る。
図7は、移動子412−2が各時刻(t=t1、t2、t3)において固定子415上のどの位置に移動するかを示す図である。また、図8は、駆動電極A,B,C,Dに印加される駆動信号が各時刻(t=t1、t2、t3、…)においてどのように変化するかを示す図である。最初、移動子412−2が初期位置にあるときに電極A、B、C、Dに1パルス分の駆動信号を印加すると移動子412−2はクーロン力により電極間のピッチである距離dだけ右方に移動する。時刻t1において電極A、B、C、Dにそれぞれ+、−、−、+の駆動信号を印加するとクーロン力により距離dだけさらに右方に移動する。次に、時刻t2において、電極A、B、C、Dにそれぞれ+、+、−、−の駆動信号を印加すると移動子412−2はクーロン力によりさらに距離dだけ右方に移動する。次に、時刻t3において、電極A、B、C、Dにそれぞれ−、+、+、−の駆動信号を印加するとクーロン力により移動子412−2はさらに距離dだけ右方に移動する。
なお、本実施形態では、隣り合う各移動子412−2の中心間の距離αは、電極間のピッチdの2倍になるように構成されている。
このようにして移動子412−2を所定距離だけ移動させた後、切換信号によりスイッチ118−2(図6)を切り換えて駆動電極410に一定電圧を印加すれば、クーロン力により移動子412−2は所定の位置に留まる。
図9及び図10は、移動子412−2の初期化方法を説明するための図である。ここで初期化とは、電源OFFのときに移動子412−2がどの位置に存在するかを確実に認識することはできないので、強制的に所定の位置に移動させて現在位置を確定することを言う。まず装置の電源をON(ステップS0)すると、初期化指令がBucom150からミラー駆動回路118に送られる(ステップS1)。ミラー駆動回路118はこれに応答して初期化パルスを可動ミラー機構13bの駆動電極410に印加する(ステップS2)。このとき、印加電圧と移動子412−2の電荷により発生するクーロン力により移動子412−2は1ピッチ分の距離だけ並進駆動される。検出電極401により検出される電圧値に基づいて初期化プロセスが終了したか否かを判断し(ステップS3)、NOの場合にはステップS2に戻って上記の処理を行い、ステップS3の判断がYESとなった場合には待機モードに移行して低電圧での駆動が行われる(ステップS4)。
検出電極401による検出は以下のようにして行われる。すなわち移動子412−2は、図8と同様の方法によって駆動電極410上を並進移動して最終的に検出電極401まで移動されるが、移動子412−2が図10(a)に示される位置にあるときと、図10(b)に示される位置にある場合とでは検出電極401により検出される電圧値が異なる。これにより移動子412−2が初期化位置である図10(b)に示される位置まで移動したことを認識することができる。
図11は初期化の他の方法を説明するための図である。ここでは、駆動電極410に所定数のパルスを印加することにより突き当て400まで並進移動させてその位置を初期位置とする。
なお、図10に示す方法と図11に示す方法とを組み合わせて用いることも可能である。
図12は、光透過領域311の一実施形態として、撮影用開口402を設けた例を示している。
以下に図13(A)〜(D)を参照して可動ミラー機構13bの変形例について説明する。この変形例では上記した可動ミラー部材312が2分割され、第1の可動ミラー部材312Aと第2の可動ミラー部材312Bとから構成される。第1の可動ミラー部材312A及び第2の可動ミラー部材312Bは、駆動電極が設けられたガラス基板上を互いに逆方向に相対移動可能となっている。
図13(A)、13(C)はそれぞれ、このような可動ミラー部材312A,312Bの正面図、断面図である。この状態では光透過領域311が可動ミラー部材312A,312Bによって遮られておらずカメラが撮影時の状態にあることを示している。また、図13(B),13(D)はそれぞれ、各々の可動ミラー部材312A、312Bが中央部に移動することにより光透過領域311を完全に遮る、観察の状態を示している。314−1は可動ミラー部材312Aの左方向への移動を停止するための係止部材としてのストッパであり、314−2は可動ミラー部材312Bの右方向への移動を停止するための係止部材としてのストッパである。
図14(A)〜(D)は、図13(A)〜(D)に示す構成の変形例を示している。この変形例では、上記したストッパ314−1,314−2に加えて、可動ミラー部材312A、312Bの移動を停止させるための係止部材としてのストッパ314−3,314−4を、可動ミラー部材312Aの移動領域と可動ミラー部材312Bの移動領域の境界近傍に設けるとともに、各可動ミラー部材312A、312Bの、ストッパ314−3,314−4と対峙する部分に切り欠き部403を設けたことを特徴とする。図14(A)、(C)は撮影時の状態を示しており、図14(B)、(D)は観察時の状態を示している。
図15(A),(B)は、図13(A)〜(D)に示す構成のさらなる変形例を示している。図15(A)は撮影時の状態を示しており、図15(B)は観察時の状態を示している。
本変形例においても図14(A)、(B)と同様に、可動ミラー部材312Aの移動領域と可動ミラー部材312Bの移動領域の境界近傍に可動ミラー部材312A、312Bの移動を停止させるための係止部材としてのストッパ314−3,314−4を設けるが、ここでは一方の可動ミラー部材312Aのみに切り欠き部403を設けたことを特徴とする。また、本変形例における可動ミラー部材312Aは、図16に示すように、切り欠け部403に加えて突起部404を有している。この突起部404の高さは、ストッパ314−3,314−4の幅よりも大きくなっている。従って、観察時に可動ミラー部材312Aが中央部に向けて右方に移動したときに、当該可動ミラー部材312Aはストッパ314−3,314−4により係止されるが、可動ミラー部材312Bは中央部に向けて左方に移動したときにストッパ314−3,314−4に行き着く前に突起部404によって係止される。このような突起部404により、ストッパ314−3,314−4の位置精度に関係なく2枚の可動ミラー部材312A,312Bの境界に生じる微小な隙間を調整することができる。
なお、上記した実施形態では、エレクトレット化により可動ミラーをプラス(+)とマイナス(−)の電荷に帯電しているが、製造の容易さを考慮してプラス(+)のみあるいはマイナス(−)のみの電荷に帯電させる構成としても良い。
上記した実施形態によれば、少なくとも光路の領域が透明もしくは開口し、走査電極を有する固定基板に沿って、少なくともその一部の領域にミラーとしての機能を有する移動子を並進駆動させることにより移動子が光路上にある状態と、当該光路から退避された状態とを切り替えるようにしたので、振動、発生音、ピーク時消費電力が小さい可動ミラーを構成できる。
また、移動子は少なくとも部分的にエレクトレット化され、当該エレクトレット化による電荷と前記走査電極に印加された電圧によるクーロン力で前記移動子を並進駆動するようにしたので、低電圧での高速駆動が実現できる。
また、移動子は、固定基板と保護プレートによって挟まれた構成となるので、発塵の問題が克服される。
また、固定基板の裏面もしくは保護プレートは帯電防止コートが施されているので、駆動のために比較的高い電圧を走査することによって周囲の塵を引き寄せてしまうという不具合を回避することができる。
310…走査用電極、311…光透過領域、312…可動ミラー部材、313…保護ガラス、314−1,314−2…スペーサ、315…ガラス基板、400…突き当て、401…検出電極、410…駆動電極、412−2…移動子(エレクトレットミラー)、412−3…エレクトレットフィルム、415…固定子(ガラス基板)。
Claims (8)
- 表面に複数の駆動電極を有する駆動電極部材と、
光反射膜とエレクトレット化された部位とを有し、上記駆動電極に印加される電圧による駆動力を受けて、上記駆動電極部材に対して相対移動可能な光反射部材と、
を具備することを特徴とするミラー装置。 - 表面に複数の駆動電極を有する駆動電極部材と、
光反射膜とエレクトレット化された部位とを有し、上記駆動電極に印加される電圧による駆動力を受けて、上記駆動電極部材に対して相対移動可能な光反射部材と、
上記複数の駆動電極に上記電圧を与えて上記光反射部材の移動を制御する制御手段と、
を具備することを特徴とするミラー装置。 - 上記駆動電極部材は光透過部材からなることを特徴とする請求項1または2記載のミラー装置。
- 前記光反射部材を保護するための保護部材を有し、上記光反射部材は上記駆動電極部材と上記保護部材とで挟むように配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のミラー装置。
- 少なくとも光路の領域が透明もしくは開口し、走査電極を有する固定基板と、
少なくともその一部の領域にミラーとしての機能を有する移動子と、
前記移動子を前記固定基板に沿って並進駆動させることにより、前記移動子が前記光路上にある状態と、当該光路から退避された状態とを切り替える制御を行う制御部と、
を具備することを特徴とするミラー装置。 - 前記移動子は少なくとも部分的にエレクトレット化され、当該エレクトレット化による電荷と前記走査電極に印加された電圧によるクーロン力で前記移動子を並進駆動することを特徴とする請求項5記載のミラー装置。
- 前記移動子は、前記固定基板と、当該固定基板の反対側に配置された少なくともその一部が透明なプレートによって挟まれていることを特徴とする請求項5または6記載のミラー装置。
- 前記固定基板の、前記移動子が配置されていない方の面もしくは前記プレートには帯電防止コートが施されていることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載のミラー装置。
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