JP2005227359A - カメラのシャッタ機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】高速駆動が可能で、且つ、遮光性が高く、塵埃の進入を確実に防止することのできるカメラのシャッタ機構を提供することである。
【解決手段】撮像モジュール20は、シャッタユニット21と撮像ユニット22とで構成している。シャッタユニット21は、それぞれエレクトレットを備えた先幕25aと後幕25bとを有するフォーカルプレーンシャッタで構成している。それぞれのエレクトレットの対向面側は、駆動電極28a、28bと、開口部27a、27bを設けた固定子29a、29bを配設している。また、シャッタユニット21の前面を覆うように、開口部31を有する保護部材32を固設している。シャッタユニット21の側面はシールド部材43によって覆われており、これにより、迷光を遮蔽すると共に塵埃の進入が防止される。
【選択図】 図7
【解決手段】撮像モジュール20は、シャッタユニット21と撮像ユニット22とで構成している。シャッタユニット21は、それぞれエレクトレットを備えた先幕25aと後幕25bとを有するフォーカルプレーンシャッタで構成している。それぞれのエレクトレットの対向面側は、駆動電極28a、28bと、開口部27a、27bを設けた固定子29a、29bを配設している。また、シャッタユニット21の前面を覆うように、開口部31を有する保護部材32を固設している。シャッタユニット21の側面はシールド部材43によって覆われており、これにより、迷光を遮蔽すると共に塵埃の進入が防止される。
【選択図】 図7
Description
本発明は、カメラのシャッタ機構に関し、より詳細にはデジタル一眼レフレックスカメラ及びカメラのフォーカルプレーンシャッタの改良に関するものである。
一般に、一眼レフレックスタイプのカメラ(以下、単に一眼レフカメラと略記する)の場合、フィルムまたは撮像素子の前面にフォーカルプレーンシャッタが配置されて、露光量の調整が行われるように構成されている。そして、近年のフォーカルプレーンシャッタは、シャッタ羽根をステップモータで駆動する方式や、スプリング力を利用してシャッタ羽根を開閉させる方式のものが知られている。
しかしながら、このような方式によるものは、シャッタ羽根を駆動する駆動装置の駆動力をシャッタ羽根に伝達するために複雑な構造を必要としていた。
そこで、遮光フィルムで形成したシャッタ幕を静電アクチュエータの原理を用いて駆動することにより、軽量化、低コスト化した、極めて簡単な構造のシャッタ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−220592号公報
ところで、上述した静電アクチュエータの原理を用いたシャッタ装置(以下、静電シャッタと略記する)に於いては、シャッタ幕に機械的に連結する部材が存在しないため、駆動電極基板とカバーガラスとを、スペーサを介して積層し、それによってシャッタ幕の移動空間を確保する等の構造上の工夫が必要である。
更に、上述したアクチュエータをカメラのシャッタ機構に適用した場合、撮影光束以外の迷光をどのようにして遮光するか、またシャッタ装置内に進入する塵埃をどのように阻止するかという対策が必要である。
しかしながら、上記特許文献1には、このような点に関する具体的な開示がなされていないものであった。
したがって本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、高速駆動が可能で、且つ、遮光性が高く、塵埃の進入を確実に防止することのできるカメラのシャッタ機構を提供することを目的とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、第1の基板、第2の基板及び保護部材がスペーサを介して積層されたユニットと、上記ユニット内の上記第1の基板と第2の基板で形成される空間を移動可能なシャッタ先幕と、上記第1の基板上に設けられ、上記シャッタ先幕を静電力を利用して駆動するための第1の駆動電極部位と、上記ユニット内の上記第2の基板と上記保護部材で形成される空間を移動可能なシャッタ後幕と、上記第2の基板上に設けられ、上記シャッタ後幕を静電力を利用して駆動するための第2の駆動電極部位と、少なくとも上記ユニットに於ける上記第1の基板、第2の基板及び保護部材の側面を覆うシールド部材と、を具備することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記シールド部材は、上記ユニットの側面部と共に上記ユニットの前面部の一部領域を覆うように構成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、フィルム状の移動部材と、上記移動部材を静電駆動するための複数の駆動電極が設けられた固定部材と、上記固定部材と共に上記移動部材を挟み込むように配置された保護部材と、上記移動部材の移動空間を形成するために、上記固定部材と上記保護部材の中間に配置されるスペーサと、上記移動空間内に撮影光束以外の迷光及び塵埃の進入を阻止するために、上記固定部材と上記保護部材の側面を覆うように配置されたシールド部材と、を具備することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明に於いて、上記シールド部材は、上記シャッタ機構が装着されるユニットに上記シャッタ機構を固定する機能を有することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の発明に於いて、上記シールド部材は、上記保護部材の前側の一部も覆う形状であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の発明に於いて、上記シールド部材は、上記シャッタ機構が装着されるユニットに一体的に構成されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、少なくとも1つの基板及び該基板を保護する保護部材がスペーサを介して積層されたユニットと、上記ユニット内の上記基板と上記保護部材で形成される空間を移動可能なシャッタ幕と、上記基板上に設けられて、上記シャッタ幕を静電力を利用して駆動するための駆動電極部位と、少なくとも上記ユニットの上記基板及び上記保護部材の側面を覆うシールド部材と、を具備することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、薄膜で形成されたシャッタ幕と、上記シャッタ幕を静電駆動するための複数の駆動電極が設けられた固定部材と、上記固定部材との間に上記シャッタ幕を移動可能に挟持するように配置された保護部材と、少なくとも上記固定部材と上記保護部材の側面を覆うシールド部材と、を具備することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明に於いて、上記シールド部材は、迷光及び塵埃を遮蔽する機能を有することを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の発明に於いて、上記シャッタ幕、上記固定部材及び上記保護部材を装着するユニットを更に具備し、上記シールド部材は、上記固定部材及び上記保護部材を上記ユニットに固定する機能を有することを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明に於いて、上記シールド部材は、迷光及び塵埃を遮蔽する機能を有することを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、被写体光束が通過する領域を遮蔽する位置と上記領域を開放する位置とで移動可能な薄膜で形成されたシャッタ幕と、上記シャッタ幕を静電駆動するための複数の駆動電極が設けられた固定部材と、その一方の面と上記固定部材との間に上記シャッタ幕を移動可能に挟持するように配置された保護部材と、上記固定部材及び上記保護部材の側面と、上記保護部材の他方の面上で上記被写体光束が通過する領域を除く全面を覆うシールド部材と、を具備することを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の発明に於いて、上記シールド部材は、迷光及び塵埃を遮蔽する機能を有することを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、薄膜で形成されたシャッタ幕と、上記シャッタ幕を静電駆動するための複数の駆動電極が設けられた固定部材と、上記固定部材との間に上記シャッタ幕を移動可能に挟持するように配置された保護部材と、上記シャッタ幕、上記固定部材及び上記保護部材を装着すると共に、少なくとも上記固定部材及び上記保護部材の側面を覆うシールド部材と、を具備することを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の発明に於いて、上記シールド部材は、迷光及び塵埃を遮蔽する機能を有することを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、薄膜で形成されたシャッタ幕と、上記シャッタ幕を静電駆動するための複数の駆動電極が設けられた固定部材と、上記固定部材との間に上記シャッタ幕を移動可能に挟持するように配置された保護部材と、上記シャッタ幕、上記固定部材及び上記保護部材を支持する支持部と、この支持部と一体的に形成されるもので、少なくとも上記固定部材及び上記保護部材の側面を覆う側壁部とを有するユニットと、を具備することを特徴とする。
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の発明に於いて、上記シールド部材は、迷光及び塵埃を遮蔽する機能を有することを特徴とする。
本発明によれば、高速駆動が可能で、且つ、遮光性が高く、塵埃の進入を確実に防止することのできるカメラのシャッタ機構を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
はじめに、本発明に係るシャッタ装置に於けるシャッタ機構の駆動原理について、図1及び図2を参照して説明する。
本シャッタ機構は、基本的に固定子1と移動子2とを備えており、移動子2は固定子1に対して図1(a)及び(b)に於いて左右方向に移動自在に構成されている。そして、固定子1には、被写体からの光像を撮像素子(図示せず)に導くための開口部3が設けられている。更に、この固定子1には、上記移動子2の移動方向と直交する方向に、帯状の複数の延出された駆動電極4が所定の間隔で並設されている。
上記移動子2は、後述する永久分極された、延出された誘導体(以下、エレクトレットと称する)5の部位を複数備えている。
このような構成に於いて、駆動電極4に周波電圧を印加すると、駆動電極4と上述したエレクトレットとの間に吸引力若しくは反発力が発生し、結果的に移動子2が固定子1に対して相対移動する。したがって、移動子2が固定子1の開口部3を、開放若しくは遮蔽するように移動可能にしておけば、これによってシャッタ機構を構成することができる。
図1(a)はシャッタが開の状態を示し、図1(b)はシャッタが閉の状態を示している。尚、固定子1に開口部3は必ずしも必要なものではなく、固定子1を透過部材として、図1(a)に示されるように、駆動電極4が設けられていない領域、すなわち、透過領域を形成しても良い。以下、被写体光束が通過するこのような領域を便宜的に開口部と称する。また、本構成に係るシャッタ機構を、エレクトレットシャッタと称するものとする。
図2は、こうしたエレクトレットシャッタの断面を模式的に示すと共に該エレクトレットシャッタの駆動回路を示した図である。
エレクトレットシャッタ7に於いて、固定子1に並設されたそれぞれの駆動電極4には、駆動回路10からの電圧信号線が接続されている。これらの電圧信号線には、4相の電圧信号が印加されるようになっており、従って、駆動電極4には、4本毎に同一の電圧信号が印加される。図2では、駆動電極4にA、B、C、Dの符号を付してこの電圧信号を区別している。
移動子2には、固定子1との対向面に永久分極された誘導体(エレクトレット)5を複数備えている。
尚、この図は、あくまでも模式図であり、実際のエレクトレットシャッタに於ける電極やエレクトレット部位の数や配置間隔は、シャッタの大きさ、開口部の面積、エレクトレット部位の極性、その配置形態、シャッタ機構として要求される駆動分解能、シャッタ最高速度等の様々な要因によって適宜決定されるものである。また、このエレクトレットシャッタの場合、正負の極性を有するエレクトレット化部位が交互に配置されたタイプであるが、何れか一方の極性だけでも実現可能である。
図2の左側には、上述したエレクトレットシャッタ7の構成と共に、エレクトレットシャッタ7に印加する電圧信号を発生するための駆動回路10の構成が示されている。
パルス発生回路12で生成した矩形波列(駆動パルス信号)は、位相器13及び昇圧回路14に供給される。昇圧回路14では、入力された矩形波列が100V程度まで昇圧されると共に、2つの極性を有する電圧信号に分岐されて、駆動電極4A及び4Cに供給される。一方、位相器13に入力された矩形波列は、90°位相が遅れた波形となり、その後、昇圧回路14に入力されて、上述と同様の2つの矩形波列となり、駆動電極4B及び4Dに供給される。
図3は、上記駆動回路10によって作成されて、駆動電極4A〜4Dに印加される電圧信号列の例を示したタイミングチャートである。このうち、図3(a)は駆動電極4A、図3(b)は駆動電極4B、図3(c)は駆動電極4C、図3(d)は駆動電極4Dのタイミングチャートである。
尚、駆動電極4A〜4Dの電圧の状態は、時間t1〜t4の4つの状態が、時間経過に対応して繰り返して変化するものである。
図4(a)〜(d)は、上述したエレクトレットシャッタ7の動作を説明する図である。尚、図4(a)〜(d)に於いて、同図右側方向をエレクトレットの進行方向として、後方側(左側)に正極(プラス)のエレクトレット5a、前方側(右側)に負極(マイナス)のエレクトレット5bが配列されているものとする。
図4(a)は、図3に示される時間t1に切り替わった直後のエレクトレットと駆動電極4の電圧の状態(極性)を示している。
この状態に於いて、正極のエレクトレット5aは、駆動電極A(正極)から反発力を受け、駆動電極B(負極)から吸引力を受ける。また、負極のエレクトレット5bは、駆動電極C(負極)から反発力を受け、駆動電極D(正極)から吸引力を受ける。このため、移動子2は、図4(a)の右方向に力を受けて、1つの駆動電極ピッチd分右方向に移動する。
図4(b)は、時間t2に切り替わった直後のエレクトレットと駆動電極の電圧の状態を示している。
この状態に於いて、エレクトレット5aは、駆動電極B(正極)から反発力を受け、駆動電極C(負極)から吸引力を受ける。また、エレクトレット5bは、駆動電極D(負極)から反発力を受け、駆動電極A(正極)から吸引力を受ける。このため、移動子2は、図4(b)の右方向に力を受けて、1つの駆動電極ピッチd分移動する。
同様に、図4(c)は、時間t3に切り替わった直後のエレクトレットと駆動電極の電圧の状態を示している。
この状態に於いて、エレクトレット5aは、駆動電極C(正極)から反発力を受け、駆動電極D(負極)から吸引力を受ける。また、エレクトレット5bは、駆動電極A(負極)から反発力を受け、駆動電極B(正極)から吸引力を受ける。このため、移動子2は、図4(c)の右方向に力を受けて、1つの駆動電極ピッチd分移動する。
更に、図4(d)は、時間t4に切り替わった直後のエレクトレットと駆動電極の電圧の状態を示している。
この状態に於いて、エレクトレット5aは、駆動電極D(正極)から反発力を受け、駆動電極A(負極)から吸引力を受ける。また、エレクトレット5bは、駆動電極A(負極)から反発力を受け、駆動電極C(正極)から吸引力を受ける。このため、移動子2は、図4(d)の右方向に力を受けて、1つの駆動電極ピッチd分移動する。
上述したように、移動子2は1つの駆動電極ピッチd移動し、この動作が繰り返されることで、移動子2は図4(a)→(b)→(c)→(d)のように右方向(図示矢印F方向)に移動する。尚、移動子2を図の左方向に移動するためには、駆動電極4に印加する電圧の極性を逆に切り替えれば良い。
(第1の実施形態)
次に、本発明の第1の実施形態について説明する。
次に、本発明の第1の実施形態について説明する。
図5は、本発明に係る第1の実施形態のシャッタ装置を適用した撮像モジュールの構成を示す組立図であり、図6は図5の構成の撮像モジュールと該撮像モジュールに取り付けられるシールド部材との構成を示した組立図、図7はその撮像モジュールにシールド部材が取り付けられた状態の断面図である。
本撮像モジュール20は、シャッタユニット21と、撮像ユニット22とで構成されている。上記シャッタユニット21は、それぞれ独立して走行する先幕(シャッタ先幕)25aと、後幕(シャッタ後幕)25bとを有するフォーカルプレーンシャッタである。この先幕25a、後幕25bは、上述したエレクトレット5(図示せず)を備えている。そして、それぞれのエレクトレット5の対向面側には、複数の帯状の延出された駆動電極(第1の駆動電極部位、第2の駆動電極部位)28a、28bと、開口部(または透過部)27a、27bが設けられた固定子(固定部材)29a、29bが配設されている。
上記先幕25a、後幕25bは、それぞれ固定子29a、29bの長手方向に対して、移動自在に構成されている。そして、上記複数の電極28a、28bは、上記固定子29a、29b上で、上記先幕25a、後幕25bの移動方向と直交する方向に所定の間隔で並設されている。
更に、シャッタユニット21の被写体側(図5、図7に於いて左側)には、開口部(透光部)31を有する保護部材32が、スペーサ33〜36を介して、シャッタユニット21の前面を覆うように固設されている。ここで、固定子29a、29bは、ガラス等を基板として構成されており、その表面に駆動電極28a、28bが形成され、更に駆動電極28a、28b上に絶縁膜(図示せず)が設けられている。この絶縁膜が施されることにより、隣接する駆動電極間の短絡を防止している。
一方、先幕25a、後幕25bは、ポリイミドやテフロン(登録商標)が基材として用いられており、アルミニウム等の金属が蒸着されている。これにより、完全ではないものの、ある程度の遮光性を確保することができる。本実施形態に於いては、このような特性を半透光性と称するものとする。そして、これら先幕25a、後幕25bとして使用される基材(フィルム膜)の一方の面、この場合駆動電極28a、28bと対向する面側には、コロナ放電法により複数のエレクトレットが形成されている(これをエレクトレット化するという)。本実施形態に於いては、正負の極性を有するエレクトレット部位が交互に配置されている(例えば、図4のエレクトレット5a、5b参照)。
撮像ユニット22は樹脂等により構成されるもので、収納容器39内に撮像素子40と信号線41を収容して固定し、収納容器39の被写体側を開口部(透光部)を有するカバーガラス42で覆って構成している。
尚、カバーガラス42に設けられた開口部は、上述した固定子29a、29bの開口部27a、27b、保護部材32に設けられた開口部31と対応する位置に設けられている。これにより、開口部31より取り込まれた被写体光が光電変換素子である撮像素子40に導かれ、この撮像素子40により当該被写体の像が光電変換される。
そして、本撮像モジュール20の主にシャッタユニット21の側面である周囲を覆うように、環状で遮光性を有したシールド部材43が取り付けられる。このシールド部材43は、シャッタユニット21を構成するスペーサ33〜36を含む固定子29a、29b及び保護部材32の側面を覆うように取り付けられる。このシールド部材43は、ゴム等の弾性部材で構成されているため、シャッタユニット21の側面に取り付けられることにより、密閉性の高いものとなっている。
このように、本撮像モジュール20は、エレクトレットシャッタを用いてシャッタユニット21を構成しているため、その厚さを従来のシャッタユニットと比較して大幅に減少することができ、薄型化することができる。
更に、シールド部材43が取り付けられることによって、シャッタユニット21の側面からの迷光を遮蔽すると共に、塵埃の進入を防止することができる。加えて、このシールド部材43によって、シャッタユニット21を撮像ユニット22に確実に固定することができる。
また、エレクトレットシャッタは、先幕25a、後幕25bに誘導される電荷を利用するのではなく、エレクトレットに永久分極されている電荷を利用するため、幕の立ち上がり時間を短縮してシャッタ動作を高速化することができる。
加えて、エレクトレットの電荷量は任意に与えることが可能であることから、駆動力が最大となるような最適の電荷量を与えることができ、極めて大きな駆動力を得ることができる。したがって、撮像モジュールのサイズに応じた最適なシャッタユニット21を構成することができる。
更に、先幕25a、後幕25bは素材として樹脂材料を用いることができるため、軽量である。例えば、先幕25a、後幕25bは、10〜20μmの薄い膜で形成することが可能である。それ故、動作に必要な電力量は少なく、且つ静かな動作を実現することができる。
図8は、先幕25a、後幕25bの動作を説明する図である。
図8(a)は初期状態を示すもので、露光開口27は全閉状態となっている。すなわち、先幕25aによって露光開口27の全体が覆われており、図示されない撮像ユニット22に対して被写体光が遮蔽される。
次に、撮像動作の開始指示に応じて、図8(b)に示されるように、先幕25aが図示矢印F1 方向に駆動されて露光開口27は全開状態となる。これにより、被写体光が図示されない撮像ユニット22に導かれる。
そして、所定時間が経過したときに、図8(c)に示されるように、後幕25bが図示矢印F2 方向に駆動されて露光開口27が遮蔽される。その後、先幕25aと後幕25bは、図8(a)に示される初期状態に復帰し、次の撮像動作に備えて待機する。
図9は、本発明の第1の実施形態に係るシャッタ装置を用いたカメラの電気系のシステム構成を示すブロック図である。
図9に於いて、このカメラシステムは、ボディユニット50と、アクセサリ装置として、例えば交換可能なレンズユニット(すなわちレンズ鏡筒)51と、通信コネクタ56を介して撮影した画像データを記録しておく記録メディア52と、ストロボ通信コネクタ57を介して外付けのストロボユニット53とを有して構成されている。
上記レンズユニット51は、上記ボディユニット50の前面に設けられた、図示されないレンズマウントを介して着脱自在に装着可能である。そして、上記レンズユニット51は、撮影レンズ61a及び61bと、絞り62と、レンズ駆動機構63と、絞り駆動機構64と、レンズ制御用マイクロコンピュータ(以下、Lμcomと略記する)65とから構成されている。
上記撮影レンズ61a及び61bは、レンズ駆動機構63内に存在する図示されないDCモータによって、光軸方向に駆動される。絞り62は、絞り駆動機構64内に存在する図示されないステッピングモータによって駆動される。また、Lμcom65は、上記レンズ駆動機構63や絞り駆動機構64等、レンズユニット51内の各部を駆動制御する。このLμcom65は、通信コネクタ55を介して、後述するボディ制御用マイクロコンピュータ85と電気的に接続がなされ、該ボディ制御用マイクロコンピュータ85の指令に従って制御される。
一方、ボディユニット50は、以下のように構成されている。
レンズユニット51内の撮影レンズ61a及び61b、絞り62を介して入射される図示されない被写体からの光束は、クイックリターンミラー70で反射されて、フォーカシングスクリーン71、ペンタプリズム72を介して接眼レンズ73に至る。
上記クイックリターンミラー70の中央部はハーフミラーになっており、該クイックリターンミラー70がダウン(図示の位置)した際に一部の光束が透過する。そして、この透過した光束は、クイックリターンミラー70に設置されたサブミラー75で反射され、自動測距を行うためのAFセンサユニット76に導かれる。尚、上記クイックリターンミラー70のアップ時には、サブミラー75は折り畳まれるようになっている。
上記クイックリターンミラー70の後方には、光軸上のフォーカルプレーン式のシャッタユニット21と、光学系を通過した被写体像を光電変換するための撮像素子(CCD)40を収容した撮像ユニット22とを備えた撮像モジュール20が設けられている。図示されないが、クイックリターンミラー20が光路より退避した場合、撮影レンズ61a及び61bを通った光束は、撮像モジュール20内の撮像素子40(図5及び図7参照)に結像される。
このボディユニット50は、また、上記撮像モジュール20内の撮像素子40に接続された撮像素子インターフェイス回路80と、記憶領域として設けられたSDRAM82と、液晶モニタ83及び上記通信コネクタ56を介して記録メディア52とが、画像処理を行うための画像処理コントローラ81に接続されている。これらは、電子撮像機能と共に電子記録表示機能を提供できるように構成されている。
上記記録メディア52は、各種のメモリカードや外付けのハードディスクドライブ(HDD)等の外部記録媒体であり、通信コネクタ56を介してカメラボディ50と通信可能、且つ交換可能に装着される。
上記画像処理コントローラ81は、通信コネクタ55と、測光回路86と、ミラー駆動回路87と、AFセンサ駆動回路88と、駆動制御手段であるシャッタ駆動制御回路90と、不揮発性メモリ(EEPROM)91等と共に、このボディユニット50内の各部を制御するためのボディ制御用マイクロコンピュータ(以下、Bμcomと略記する)85に接続されている。
上記Bμcom85には、当該カメラの動作状態を表示出力によって撮影者へ告知するための動作表示用LCD92と、カメラ操作スイッチ(SW)93と、電源回路95を介して電池96とが接続されている。
尚、上記Bμcom85とLμcom65とは、レンズユニット51の装着時に於いて、通信コネクタ55を介して通信可能に電気的接続がなされる。そして、デジタルカメラとしてLμcom65がBμcom85に従属的に協働しながら稼動するようになっている。
上記測光回路86は、上記ペンタプリズム72からの光束に基づいて測光処理する回路である。上記ミラー駆動機構87はクイックリターンミラー70を駆動制御する機構であり、AFセンサ駆動回路88は上記AFセンサユニット76を駆動制御するための回路である。また、シャッタ駆動制御回路90は、上記シャッタユニット21の先幕25aと後幕25bの動きを制御すると共に、Bμcom85との間でシャッタの開閉動作を制御する信号とストロボと同調する信号の授受を行う。
不揮発性メモリ91は、その他の記憶領域として、カメラ制御に必要な所定の制御パラメータを記憶する記憶手段であり、Bμcom85からアクセス可能に設けられている。
動作表示用LCD92は、当該カメラの動作状態を表示出力によってユーザへ告知するためのものである。上記カメラ操作スイッチ93は、例えば撮影動作の実行を指示するレリーズスイッチ、撮影モードと画像表示モードを切り替えるモード変更スイッチ及びパワースイッチ等、当該カメラを操作するために必要な操作釦を含むスイッチ群で構成される。
更に、電源回路95は、電源としての電池96の電圧を、当該カメラシステムの各回路ユニットが必要とする電圧に変換して供給するために設けられている。
ストロボユニット53は、閃光発光部101と、DC/DCコンバータ102と、ストロボ制御用マイクロコンピュータ103及び電池104とから成っている。そして、このストロボユニット53は、ストロボ通信コネクタ57を介して、ボディユニット50と通信可能に装着可能である。
このように構成されたデジタルカメラの各部は、次のように稼動する。
先ず、画像処理コントローラ81により、Bμcom85の指令に従って撮像素子インターフェイス回路80が制御されて、撮像モジュール20から画像データが取り込まれる。この画像データは、一時保管用メモリであるSDRAM82に取り込まれる。このSDRAM82は、画像データが変換される際のワークエリア等に使用される。また、この画像データは、JPEGデータに変換された後には、記録メディア52に保管されるように設定されている。
ミラー駆動機構87は、上述したように、クイックリターンミラー70をアップ(UP)位置とダウン(DOWN)位置へ駆動するための機構である。ミラー駆動機構87によってクイックリターンミラー70がダウン位置にある時、撮影レンズ61a及び61bからの光束は、AFセンサユニット76側とペンタプリズム72側へと分割されて導かれる。
AFセンサユニット76内のAFセンサからの出力は、AFセンサ駆動回路88を介してBμcom85へ送信されて、周知の測距処理が行われる。
一方、ペンタプリズム72に隣接する接眼レンズ73からは、撮影者が被写体を目視できる。また、上記ペンタプリズム72を通過した光束の一部は、測光回路86内のホトセンサ(図示せず)へ導かれ、ここで検知された光量に基づいて周知の測光処理が行われる。
シャッタ駆動制御回路90では、Bμcom85からシャッタを駆動制御するための信号が受取られると、その信号に基づいてシャッタユニット21が制御される。それと共に、シャッタ駆動制御回路90から、所定のタイミングでBμcom85にストロボを発光させるためのストロボ同調信号が出力される。Bμcom85からは、このストロボ同調信号に基づいて、ストロボユニット53に通信により発光指令信号が出力される。
また、撮影者によって上述したカメラ操作スイッチ93の中のモード変更スイッチが操作されて、撮影モードから画像表示モードへ切り換えられると、記録メディア52に保管された画像データが読み出されて、液晶モニタ83に表示可能である。記録メディア52から読み出された画像データは、画像処理コントローラ81に於いてビデオ信号に変換され、液晶モニタ83にて出力表示される。
本実施形態のシャッタ装置は、図9に於けるシャッタユニット21とシャッタ駆動制御回路90とにより構成されている。
図10は、シャッタ駆動制御回路90とシャッタユニット21との信号接続を示す構成図である。
シャッタユニット21には、上述したように、先幕25aと後幕25bが備えられており、そのそれぞれの幕を駆動するために、図2に示されたものと同様の構成の位相器112a、112bを含む駆動手段としての駆動回路113a、113bが2系統設けられている。パルス発生回路111は、Bμcom85からの開閉制御信号に基づいて先幕25aと後幕25bを駆動する。これにより、図8に示される露光開口27の全開全閉動作が制御される。
また、Bμcom85からリセット信号を受取ったときは、先幕25aと後幕25bが初期状態に駆動される。更に、パルス発生回路111からは、所定のタイミングでBμcom85にストロボ同調信号が出力される。
次に、本実施形態に係るシャッタ装置を用いた撮像制御方法について説明する。
図11は、Bμcom85の概略の撮影動作手順を示すフローチャートである。この動作は、本カメラシステムの処理手順の内、レリーズ操作から画像データ生成までの動作手順を示している。
撮影者によってカメラ操作スイッチ93内のレリーズ釦が1段押下されると、本ルーチンが開始される。
先ず、ステップS1では、測光処理が実行される。すなわち、測光回路86にて測定された被写体の輝度情報が獲得される。次いで、ステップS2にて、その輝度情報に基づいて露光量演算が実行され、適正な絞り値(AV:aperture value)とシャッタ速度(TV:time value)が算出される。
ステップS3では、AF処理が実行される。つまり、被写体からの光束が、クイックリターンミラー70及びサブミラー75を介してAFセンサユニット76で受光される。この受光された被写体像のずれ量が、AFセンサ駆動回路88を介してBμcom85に出力される。Bμcom85では、被写体像のずれ量からレンズの駆動量が算出され、その値が通信コネクタ55を介してレンズユニット51内のLμcom65に送信される。Lμcom65では、上記レンズ駆動量に基づいて、レンズ駆動機構63を介して撮影レンズ61aが移動されて焦点が調整される。
ここで、ステップS4に於いて、焦点が調整された状態でレリーズ釦が更に(2段)押下されている(2ndレリーズスイッチON)か否かが判断される。レリーズ釦が2段押下されていない場合は、ステップS5に移行してレリーズ釦が1段押下されている状態であるか否かが判断される。ここで、レリーズ釦が1段押下の状態にある場合は、ステップS4へ移行してレリーズ釦が2段押下されるまで待機する。しかし、レリーズ釦が2段押下されていない場合で、レリーズ釦が1段押下されていない場合は、撮影者は撮影動作を中止したものと判断されて本ルーチンが終了する。
上記ステップS4にてレリーズ釦が2段押下されている場合は、撮影動作が継続され、ステップS6へ移行して絞り込み駆動が実行される。すなわち、Bμcom85により、AV値が通信コネクタ55を介してLμcom65に送信される。Lμcom65では、送られたAV値に基づいて絞り駆動機構64を介して絞り62が制御される。
次に、ステップS7にてミラーアップ駆動が実行される。すなわち、ミラー駆動機構87を介してクイックリターンミラー70がアップ位置に跳ね上げられて、撮影光路が確保される。この後、ステップS8にて、撮像素子インターフェイス回路80に対して撮像動作が開始されるように、Bμcom85から指示が出力される。すると、撮像素子インターフェイス回路80では、この指示に基づいて撮像ユニット22内の撮像素子40を動作させる。
以上の動作の後、Bμcom85によってシャッタ制御動作が実行される。このシャッタ制御動作については、図11のフローチャートと共に、図12に示される全開露光時のシャッタ制御タイムチャートを参照して説明する。
ステップS9では、Bμcom85からシャッタ駆動制御回路90にシャッタ開信号が出力される。すなわち、図12のタイムチャートに示される開閉制御信号の信号レベルが、アクティブにされる。次いで、ステップS10にて、これを受けたシャッタ駆動制御回路90内のパルス発生回路111では、先幕25aを駆動するため先幕駆動パルスの出力が開始される。この先幕駆動パルスのパルス数に対応して、図12の先幕開口波形に示されるように、先幕25aが露光開口の全閉位置から開方向に駆動される。
次に、ステップS11に於いて、Bμcom85により、露光時間が経過したか否かが判断される。ここで、露光時間が経過していない場合は、ステップS12へ移行して、図12に示されるストロボ同調信号がシャッタ駆動制御回路90から出力されたか否かが判断される。ここでは、ストロボ同調信号が出力されるまで待機する。
ストロボ同調信号は、先幕25aが露光開口を全開とする位置に到達したタイミングでシャッタ駆動制御回路90から出力される。上述したように、エレクトレットが用いられて構成された先幕25a(及び後幕25b)は極めて軽量であるため、この先幕駆動パルスによって先幕25aを高精度、且つ高速に駆動することが可能である。したがって、露光開口が全開になったか否かを他の検出手段を用いて検出する必要がなく、先幕駆動パルスのパルス数を計数することで判断することができる。
そこで、シャッタ駆動制御回路90からは、図12に示されるように、先幕駆動パルスが所定数(m)出力されたタイミングで、ストロボ同調信号(矩形信号)がBμcom85に対して出力される。ステップS12にて、このストロボ同調信号がアクティブになったことが検出された場合は、ステップS13へ移行して、Bμcom85からストロボユニット53に対して発光を指示する発光制御信号が出力されたか否かが判断される。
ここで、発光制御信号がまだ出力されていない場合は、ステップS14へ移行して発光制御信号がストロボユニット53に対して出力されるた後、上記ステップS11へ移行する。一方、既に発光制御信号が出力されている場合は、再度の発光制御信号の出力は行われないように制御されて上記ステップS11へ移行する。
上記ステップS11にて露光時間が経過した場合は、ステップS15へ移行してBμcom85からシャッタ閉信号が出力される。すなわち、開閉制御信号の信号レベルがノンアクティブにされる。これを受けたシャッタ駆動制御回路90内のパルス発生回路111では、後幕25bを駆動するための後幕駆動パルスの出力が開始される。この後幕駆動パルスのパルス数に従って、図12の後幕開口波形に示されるように、後幕25bが露光開口の全開位置から全閉位置の方向に向けて駆動される。
次に、ステップS16にて、Bμcom85から撮像素子インターフェイス回路80に対して撮像動作を停止させる旨の指示が出力される。この撮像素子インターフェイス回路80からの指示に基づいて、撮像ユニット22内の撮像素子40の撮像動作が停止される。
ステップS17では、シャッタ駆動制御回路90にリセット信号が出力される。これを受けたシャッタ駆動制御回路90内のパルス発生回路111により、先幕25a及び後幕25bが初期位置に駆動される(図8(a)参照)。
次いで、ステップS18では、Bμcom85から画像処理コントローラ81に、画像データの処理実行が指示される。画像処理コントローラ81では、初めに撮像素子インターフェイス回路80を介して撮像素子40の蓄積電荷の読み出しが行われる。そして、その信号がA/D変換されて画像データが生成される。そして、その画像データが処理されて、画像処理コントローラ81から通信コネクタ56を介して、記録メディア52に記録される。
更に、ステップS19にて、Bμcom85からミラー駆動機構87を介してクイックリターンミラー70がダウン位置へ駆動される。また、ステップS20にて、Lμcom65に対して、絞り駆動機構64を介して絞り62が全開とされるように指示される。
このようにして、撮像動作が終了する。
図13は、スリット露光時のシャッタ制御動作を説明するタイムチャートである。
通常の撮影時は、上述したように、露光開口27を全開状態にした全開露光による撮影が行われるが、被写体の輝度が高い場合は、先幕25aが全開となる前に露光時間が経過する場合がある。
この場合は、シャッタ駆動制御回路90からは、ストロボ同調信号が出力されずに後幕駆動パルスが出力される。すると、この場合は、露光開口27は全開状態とはならず、先幕25aと後幕25bで形成される所定幅を有したスリット開口が、露光開口27上を移動する。
尚、このスリット露光時の撮像動作は、図11に示されるフローチャートと同一であるため、その詳細の説明は省略する。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図14は、本発明に係る第2の実施形態のシャッタ装置を適用した撮像モジュールの構成を示す断面図であり、図15は図14の構成の撮像モジュールの外観斜視図である。
尚、この第2の実施形態は、上述した第1の実施の形態とは撮像モジュールの構成が異なるだけであり、この撮像モジュールが搭載されるカメラの構成及び基本的な動作等については、基本的に図8乃至図13に示されたものと同様であるので、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明は省略する。
第2の実施形態に於ける撮像モジュール20aは、シャッタユニット21と撮像ユニット22とを有して構成されている。上記シャッタユニット21は、露光開口となる開口部31を除いてその前面(図14、図15に於いて左側)及び側面がシールド部材44によって覆われている。このシールド部材44は、遮光性を有して、例えばプラスチック等の樹脂やゴム等の弾性部材で形成される。そして、このシールド部材44の、保護部材32の開口部31に対応する位置には、遮光開口45が形成されている。
このように、本撮像モジュール20aは、シールド部材44が取り付けられることによって、シャッタユニット21の側面と、遮光開口45を除く前面からの迷光を遮蔽すると共に、塵埃の進入を防止することができる。加えて、このシールド部材44は、蓋状に構成されていることによって、シャッタユニット21を撮像ユニット22に確実に固定することができる。
尚、このシールド部材44は、単独の部材である必要はなく、例えば、シャッタユニット21を取り付けるカメラ本体の取り付け部位を、シールド部材44と同様の形状にしておいても良い。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図16は、本発明に係る第3の実施形態のシャッタ装置を適用した撮像モジュールの構成を示す断面図であり、図17は図16の構成の撮像モジュールの組立図である。
尚、この第3の実施形態は、上述した第1及び第2の実施の形態とは撮像モジュールの構成が異なるだけであり、この撮像モジュールが搭載されるカメラの構成及び基本的な動作等については、基本的に図8乃至図15に示されたものと同様であるので、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明は省略する。
第3の実施形態に於ける撮像モジュール20bは、シャッタユニット21と撮像ユニット22aとを有して構成されている。
撮像ユニット22aは、収納容器39a内の凹部39cに撮像素子40と信号線41を収容して固定すると共に、収納容器39a内にシャッタユニット21を固定するべく側壁部39b及び支持部39dを有して構成されている。つまり、シャッタユニット21を固定するべく側壁部39bは、収納容器39aと一体的に構成されている。
そして、シャッタユニット21を撮像ユニット22aに固定する際は、上記支持部39dにシャッタユニット21のカバーガラス42の周囲部が接触して支持される。それと共に、側壁部39bによってシャッタユニット21の側面が接触して保持される。尚、側壁部39bの高さ(図16に於いて左右方向)は、シャッタユニット21の厚さに等しいか、若しくは大きいものが望ましい。
上記カバーガラス42に設けられた開口部は、上述した固定子29a、29bの開口部27a、27b、保護部材32に設けられた開口部31と対応する位置に設けられている。これにより、開口部31より取り込まれた被写体光が光電変換素子である撮像素子40に導かれ、この撮像素子40により当該被写体の像が光電変換される。
このように、本撮像モジュール20は、エレクトレットシャッタを用いてシャッタユニット21を構成しているため、その厚さを従来のシャッタユニットと比較して大幅に減少することができ、薄型化することができる。
更に、シャッタユニット21の側面が側壁部39bよって覆われることにより、シャッタユニット21の側面からの迷光を遮蔽すると共に、塵埃の進入を防止することができる。加えて、この側壁部39b及び支持部39dによって、シャッタユニット21を撮像ユニット22aに確実に固定することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態以外にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
1、29a、29b…固定子、2…移動子、3、27a、27b、31…開口部、4、4A〜4D、28a、28b…駆動電極、5、5a、5b…永久分極された誘導体(エレクトレット)、7…エレクトレットシャッタ、10…駆動回路、12…パルス発生回路、13…位相器、14…昇圧回路、20、20a、20b、…撮像モジュール、21…シャッタユニット、22…撮像ユニット、25a…先幕、25b…後幕、27…露光開口、32…保護部材、33〜36…スペーサ、39、39a…収納容器、39b…側壁部、39c…凹部、39d…支持部、40…撮像素子、43、44…シールド部材、50…ボディユニット、51…レンズユニット、52…記録メディア、53…ストロボユニット、61a、61b…撮影レンズ、62…絞り、65…レンズ制御用マイクロコンピュータ(Lμcom)、70…クイックリターンミラー、76…AFセンサユニット、80…撮像素子インターフェイス回路、81…画像処理コントローラ、85…ボディ制御用マイクロコンピュータ(Bμcom)、90…シャッタ駆動制御回路、101…閃光発光部、103…ストロボ制御用マイクロコンピュータ。
Claims (17)
- 第1の基板、第2の基板及び保護部材がスペーサを介して積層されたユニットと、
上記ユニット内の上記第1の基板と第2の基板で形成される空間を移動可能なシャッタ先幕と、
上記第1の基板上に設けられ、上記シャッタ先幕を静電力を利用して駆動するための第1の駆動電極部位と、
上記ユニット内の上記第2の基板と上記保護部材で形成される空間を移動可能なシャッタ後幕と、
上記第2の基板上に設けられ、上記シャッタ後幕を静電力を利用して駆動するための第2の駆動電極部位と、
少なくとも上記ユニットに於ける上記第1の基板、第2の基板及び保護部材の側面を覆うシールド部材と、
を具備することを特徴とするカメラのシャッタ機構。 - 上記シールド部材は、上記ユニットの側面部と共に上記ユニットの前面部の一部領域を覆うように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のカメラのシャッタ機構。
- フィルム状の移動部材と、
上記移動部材を静電駆動するための複数の駆動電極が設けられた固定部材と、
上記固定部材と共に上記移動部材を挟み込むように配置された保護部材と、
上記移動部材の移動空間を形成するために、上記固定部材と上記保護部材の中間に配置されるスペーサと、
上記移動空間内に撮影光束以外の迷光及び塵埃の進入を阻止するために、上記固定部材と上記保護部材の側面を覆うように配置されたシールド部材と、
を具備することを特徴とするカメラのシャッタ機構。 - 上記シールド部材は、上記シャッタ機構が装着されるユニットに上記シャッタ機構を固定する機能を有することを特徴とする請求項3に記載のカメラのシャッタ機構。
- 上記シールド部材は、上記保護部材の前側の一部も覆う形状であることを特徴とする請求項3に記載のカメラのシャッタ機構。
- 上記シールド部材は、上記シャッタ機構が装着されるユニットに一体的に構成されていることを特徴とする請求項3に記載のカメラのシャッタ機構。
- 少なくとも1つの基板及び該基板を保護する保護部材がスペーサを介して積層されたユニットと、
上記ユニット内の上記基板と上記保護部材で形成される空間を移動可能なシャッタ幕と、
上記基板上に設けられて、上記シャッタ幕を静電力を利用して駆動するための駆動電極部位と、
少なくとも上記ユニットの上記基板及び上記保護部材の側面を覆うシールド部材と、
を具備することを特徴とするカメラのシャッタ機構。 - 薄膜で形成されたシャッタ幕と、
上記シャッタ幕を静電駆動するための複数の駆動電極が設けられた固定部材と、
上記固定部材との間に上記シャッタ幕を移動可能に挟持するように配置された保護部材と、
少なくとも上記固定部材と上記保護部材の側面を覆うシールド部材と、
を具備することを特徴とするカメラのシャッタ機構。 - 上記シールド部材は、迷光及び塵埃を遮蔽する機能を有することを特徴とする請求項8に記載のカメラのシャッタ機構。
- 上記シャッタ幕、上記固定部材及び上記保護部材を装着するユニットを更に具備し、
上記シールド部材は、上記固定部材及び上記保護部材を上記ユニットに固定する機能を有することを特徴とする請求項8に記載のカメラのシャッタ機構。 - 上記シールド部材は、迷光及び塵埃を遮蔽する機能を有することを特徴とする請求項10に記載のカメラのシャッタ機構。
- 被写体光束が通過する領域を遮蔽する位置と上記領域を開放する位置とで移動可能な薄膜で形成されたシャッタ幕と、
上記シャッタ幕を静電駆動するための複数の駆動電極が設けられた固定部材と、
その一方の面と上記固定部材との間に上記シャッタ幕を移動可能に挟持するように配置された保護部材と、
上記固定部材及び上記保護部材の側面と、上記保護部材の他方の面上で上記被写体光束が通過する領域を除く全面を覆うシールド部材と、
を具備することを特徴とするカメラのシャッタ機構。 - 上記シールド部材は、迷光及び塵埃を遮蔽する機能を有することを特徴とする請求項12に記載のカメラのシャッタ機構。
- 薄膜で形成されたシャッタ幕と、
上記シャッタ幕を静電駆動するための複数の駆動電極が設けられた固定部材と、
上記固定部材との間に上記シャッタ幕を移動可能に挟持するように配置された保護部材と、
上記シャッタ幕、上記固定部材及び上記保護部材を装着すると共に、少なくとも上記固定部材及び上記保護部材の側面を覆うシールド部材と、
を具備することを特徴とするカメラのシャッタ機構。 - 上記シールド部材は、迷光及び塵埃を遮蔽する機能を有することを特徴とする請求項14に記載のカメラのシャッタ機構。
- 薄膜で形成されたシャッタ幕と、
上記シャッタ幕を静電駆動するための複数の駆動電極が設けられた固定部材と、
上記固定部材との間に上記シャッタ幕を移動可能に挟持するように配置された保護部材と、
上記シャッタ幕、上記固定部材及び上記保護部材を支持する支持部と、この支持部と一体的に形成されるもので、少なくとも上記固定部材及び上記保護部材の側面を覆う側壁部とを有するユニットと、
を具備することを特徴とするカメラのシャッタ機構。 - 上記シールド部材は、迷光及び塵埃を遮蔽する機能を有することを特徴とする請求項16に記載のカメラのシャッタ機構。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004033666A JP2005227359A (ja) | 2004-02-10 | 2004-02-10 | カメラのシャッタ機構 |
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JP2004033666A JP2005227359A (ja) | 2004-02-10 | 2004-02-10 | カメラのシャッタ機構 |
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JP (1) | JP2005227359A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8632265B2 (en) | 2010-12-20 | 2014-01-21 | Canon Kabushiki Kaisha | Shutter device capable of preventing foreign matter from adhering to magnetic sticking surface and camera including shutter device |
-
2004
- 2004-02-10 JP JP2004033666A patent/JP2005227359A/ja not_active Withdrawn
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US8632265B2 (en) | 2010-12-20 | 2014-01-21 | Canon Kabushiki Kaisha | Shutter device capable of preventing foreign matter from adhering to magnetic sticking surface and camera including shutter device |
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