JP2005105167A - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記成分を配合してなるポリアミド樹脂組成物とする。
(A)ポリアミド 100重量部
(B)平均粒径が0.5〜10μmの無機粒子 0.03〜1.5重量部
(C)特定構造のビスアミド化合物 0.01〜1.0重量部
(D)ステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウム 0.01〜1.0重量部
(E)分子量が5000以下のポリエチレングリコール系化合物0.005〜1.0重量部
【選択図】なし
Description
このようにポリアミドフィルムを製造する際には複数種の添加剤を添加するため、溶融製膜した際に均質なフィルムを得ることが難しい。その典型的な現象がフィルム外観に現れる不均一な白濁であり、この現象を解消する目的でこれまでに種々の方法が提案されて来た。
(1)下記成分(A)〜(E)を配合してなるポリアミド樹脂組成物。
(B)コールカウンター法により測定した平均粒径が0.5〜10μmの無機粒子0.03〜1.5重量部
(C)下記一般式で表されるビスアミド化合物 0.01〜3.0重量部
R1−CONH(CH2)2NHCO−R2
(ただし、R1、R2は炭素数12〜32の炭化水素基を表し、R1とR2は同一であっても異なっていても良い。)
(D)ステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウム 0.01〜3.0重量部
(E)ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールの片末端エステル物、ポリエチレングリコールの両末端エステル物から選ばれる少なくとも1種以上のポリエチレングリコール系化合物であって、分子量が5000以下のもの 0.005〜1.0重量部
(2)前記(A)ポリアミド樹脂がナイロン6またはナイロン6/66共重合体であることを特徴とする上記(1)記載のポリアミド樹脂組成物。
(3)前記(A)ポリアミド樹脂の98%硫酸の1.0%溶液を用いてオストワルド粘度計を用いて25℃で測定した相対粘度が2.7〜6.0であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載のポリアミド樹脂組成物。
(4)前記(B)無機粒子がシリカ粒子であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
(5)前記(C)ビスアミド化合物がエチレンビスステアロアミドであることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物
を提供するものである。
R1−CONH(CH2)2NHCO−R2
ただし、ここでR1、R2は炭素数12〜32の炭化水素基を表し、R1とR2は同一であっても異なっていても良い。
具体的には、エチレンジアミンとラウリル酸、n−トリデカン酸、ミリスチン酸、n−ペンタデカン酸、パルミチン酸、n−ヘプタデカン酸、ステアリン酸、オレイン酸、n−ノナデカン酸、アラキドン酸、メリシン酸などとの縮合物があげられるが、分散性、コスト、得られるフィルムの機械物性、透明性などの観点からエチレンビスステアロアミド、エチレンビスオレイルアミドが好ましく、エチレンビスステアロアミドが特に好ましい。
[フィルムの製造方法]
(1)未延伸フィルムの製造方法
以下の条件で未延伸チューブラーフィルムを溶融成形した。
押出機:30mm単軸押出機、L/D=22、
スクリュー:フルフライトコンスタントピッチ(3ゾーン型)、圧縮比3.1
ダイズ:70mmφリングダイス
シリンダー温度:230〜245℃
冷却水温度:20℃。
前記の方法で得られた未延伸フィルムから90mm×90mmの試験片を切り出した。この切り出し片を東洋精機製作所の二軸延伸装置X4HD−HT型を用い、120℃で縦横2.3倍に延伸した。
[フィルム特性の評価方法]
(A)引張特性
東洋精機製作所製の引張試験機オートグラフ、幅10mm×長さ150mmの試験片を用いて、試験速度1mm/minで引張弾性率を測定した。また、試験速度200mm/minで引張強度および引張破断伸度を測定した。
東洋精機製作所製のフィルムインパクトテスター、100mm×100mmのフィルム試験片を用いて、1/2インチの衝撃ヘッドを振り下ろした時の吸収エネルギーから衝撃強度を算出した。
東洋精機製作所製摩擦測定機TR−2を用い、テーブル側に幅80mm×長さ170mm、スレッド側に幅75mm×長さ90mmの試験片を貼り付けて、摩擦係数を測定した。
東洋精機製作所製の直読ヘイズメーター、50mm×50mmの試験片を用いてヘイズを測定した。
前記の未延伸フィルム製造法で得られたフィルムを用い、フィルム表面の透明性の不均一性に着目して目視で観察した。
PA−1:ナイロン6樹脂CM1010(東レ(株)製,相対粘度(ηr)=2.7)
PA−2:ナイロン6樹脂CM1031(東レ(株)製,相対粘度(ηr)=3.7)
PA−3:ナイロン6樹脂CM1041(東レ(株)製,相対粘度(ηr)=4.4)
PA−4:ナイロン6/ナイロン66共重合樹脂CM6231(東レ(株)製,相対粘度(ηr)=3.7,共重合比率:ナイロン6/ナイロン66=80/20重量%)。
シリカ−1:コールカウンター法により測定した平均粒径が1.6μmのシリカ粒子
水澤化学(株)“ミズカシル”C−002
シリカ−2:コールカウンター法により測定した平均粒径が2.2μmのシリカ粒子
水澤化学(株)“ミズカシル”C−402
シリカ−3:コールカウンター法により測定した平均粒径が3.5μmのシリカ粒子
富士シリシア(株)“サイリシア”440
シリカ−4:コールカウンター法により測定した平均粒径が12μmのシリカ粒子
富士シリシア(株)“サイリシア”476
シリカ−5:コールカウンター法により測定した平均粒径が0.2μmのシリカ粒子
宇部日東化成(株)“ハイプレシリカ”SP
アルミノシリケート−1:コールカウンター法により測定した平均粒径が2.9μmの アルミノシリケート粒子 水澤化学(株)“シルトン”JC−30。
BIS−1:エチレンビスステアロアミド
BIS−2:エチレンビスオレイルアミド
AMI−1:ステアリン酸アミド。
CSL:ステアリン酸カルシウム
MSL:ステアリン酸マグネシウム
LSL:ステアリン酸リチウム。
PEG−1:ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(融点12℃)
PEG−2:分子量400のポリエチレングリコール(融点:6℃)
ライオン(株)製 PEG#400
PEG−3:分子量4000のポリエチレングリコール(融点:55℃)
ライオン(株)製 PEG#4000
PEG−4:ポリエチレングリコールのジステリン酸エステル(融点:56℃)
PEG−5:分子量6000のポリエチレングリコール(融点:55℃)
ライオン(株)製 PEG#6000M。
MAS−1
ナイロン6樹脂CM1021(東レ(株)製,相対粘度(ηr)=3.4)の粉砕品(メッシュ)100重量部に対して上記のシリカ−15重量部をドライブレンドし、これを2軸押出機供給して樹脂温255℃で溶融混練した。得られた溶融混練物をストランドで押出し、ペレタイザーでカットしてマスターペレットとした。
MAS−2
シリカ−1の代わりにシリカ−2を使用する以外はMAS−1と同様にして製造した。
MAS−3
シリカ−1の代わりにシリカ−3を使用する以外はMAS−1と同様にして製造した。
MAS−4
シリカ−1の代わりにシリカ−4を使用する以外はMAS−1と同様にして製造した。
MAS−5
シリカ−1の代わりにシリカ−5を使用する以外はMAS−1と同様にして製造した。
MAS−6
シリカ−1の代わりにアルミノシリケート−1を使用する以外はMAS−1と同様にして製造した。
相対粘度(ηr)=3.7のナイロン6樹脂ペレット(PA−2)100重量部に無機粒子マスターペレットMAS−2 4.2重量部、エチレンビスステアロアミド(BIS−1) 0.08重量部、ステアリン酸カルシウム(CSL) 0.03重量部、PEG−1 0.03重量部をヘンシェルミキサー内に添加して混合した。得られたポリアミド樹脂組成物を上記した製膜条件で製膜し、80μmの未延伸フィルムを得た。
また、このフィルムから90mm×90mmの試験片を切り取り、東洋精機製作所の二軸延伸装置X4HD−HT型を用い、120℃で縦横2.3倍に延伸した。厚み15μmのフィルムが得られた。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
ポリアミド樹脂として相対粘度(ηr)が2.7のナイロン6樹脂(PA−1)を使用する以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
ポリアミド樹脂として相対粘度(ηr)が4.4のナイロン6樹脂(PA−3)を使用する以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
ポリアミド樹脂として相対粘度(ηr)が3.7のナイロン6/ナイロン66=80/20重量部の共重合樹脂(PA−4)を使用する以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
無機粒子マスターペレットとしてMAS−1を使用する以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
無機粒子マスターペレットとしてMAS−3を使用する以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
無機粒子マスターペレットとしてMAS−6を使用する以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
無機粒子マスターペレットMAS−2の添加量を1.0重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
相対粘度(ηr)=3.7のナイロン6樹脂ペレット(PA−2) 100重量部にシリカ−2 1.2重量部を配合し、30mmφ2軸押出機を用いて250℃で溶融混練して得られたペレットにエチレンビスステアロアミド(BIS−1) 0.08重量部、ステアリン酸カルシウム(CSL) 0.03重量部、PEG−1 0.03重量部をヘンシェルミキサー内に添加して混合した。得られた材料を上記した製膜条件で製膜し、80μmの未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
無機粒子マスターペレットとしてMAS−1とMAS−2を表1に示す割合で併用する以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。ヘイズ、摩擦係数、物性のバランスが最も優れている。
ビスアミド化合物をエチレンビスオレイルアミド(BIS−2)とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
ビスアミド化合物の添加量を0.02重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
ビスアミド化合物の添加量を2.5重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
CSLをMSLとする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
CSLの添加量を0.0015重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
CSLの添加量を2.5重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2示す。
ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(PEG−1)をPEG400(PEG−2)とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。
ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(PEG−1)をPEG4000(PEG−3)とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。
ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(PEG−1)をポリエチレングリコールのジステアリン酸エステル(PEG−4)とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。
ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(PEG−1)の添加量を0.008重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。
ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(PEG−1)の添加量を0.8重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。
無機粒子を配合しない以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表4に示す。無機粒子を使用しないと、巻き取り時にしわが発生する上に摩擦特性が低く、実用性のないことがわかる。
無機粒子マスターペレットとしてMAS−5を使用する以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表4に示す。無機粒子の平均粒径が小さすぎると、巻き取り時にしわが発生する上に摩擦特性が低く、実用性のないことがわかる。
無機粒子マスターペレットとしてMAS−4を使用する以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表4に示す。無機粒子の平均粒径が大きすぎると耐衝撃性および透明性が低い上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
無機粒子マスターペレットの添加量を0.4重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表4に示す。無機粒子の添加量が少なすぎると、巻き取り時にしわが発生する上に摩擦特性が低く、実用性のないことがわかる。
相対粘度(ηr)=3.7のナイロン6樹脂ペレット(PA−2) 100重量部にシリカ−2 6.0重量部を配合し、30mmφ2軸押出機を用いて250℃で溶融混練して得られたペレットにエチレンビスステアロアミド(BIS−1) 0.08重量部、ステアリン酸カルシウム(CSL) 0.03重量部、PEG−1 0.03重量部をヘンシェルミキサー内に添加して混合した。得られたポリアミド樹脂組成物を上記した製膜条件で製膜し、80μmの未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表4に示す。無機粒子の添加量が多すぎると耐衝撃性および透明性が低い上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
比較例6 ビスアミド化合物の無使用
ビスアミド化合物を使用しない以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表4に示す。ビスアミド化合物を使用しないと透明性および摩擦特性が低い上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
ビスアミド化合物をステアリン酸アミド(AMI−1)とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表4に示す。ビスアミド化合物の代わりにステアリン酸アミドを使用すると透明性および摩擦特性が低い上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
ビスアミド化合物の添加量を0.005重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表4に示す。ビスアミド化合物の添加量が少なすぎると透明性および摩擦特性が低い上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
ビスアミド化合物の添加量を4.0重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表5に示す。ビスアミド化合物が多すぎると摩擦特性および透明性が低い上に、フィッシュアイと呼ばれる異物や白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
CSLを使用しない以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表5に示す。CSLを使用しないと摩擦特性が低い上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
CSLをLSLとする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表5に示す。CSLの代わりにLSLを使用すると、摩擦特性および透明性が低い上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
CSLの添加量を0.005重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表5に示す。CSLの添加量が少なすぎると摩擦特性および透明性が低い上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
CSLの添加量を4.0重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表5に示す。CSLの添加量が多すぎると透明性および摩擦特性が低い上にフィッシュアイと呼ばれる異物や白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(PEG−1)を使用しない以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表5に示す。ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステルを使用しないと透明性が若干低下する上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(PEG−1)を分子量6000のPEG(PEG−5)とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表5に示す。ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステルを分子量6000のPEGにすると透明性が若干低下する上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(PEG−1)の添加量を0.002重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表5に示す。ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステルの添加量が少なすぎると透明性が若干低下する上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(PEG−1)の添加量を2.0重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表6に示す。ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステルの添加量が多すぎると、透明性が低下する上にフィッシュアイと呼ばれる異物や白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
相対粘度(ηr)=3.7のナイロン6樹脂ペレット(PA−2) 100重量部に無機粒子マスターペレットMAS−2 4.2重量部、エチレンビスステアロアミド(BIS−1) 0.1重量部、グリセリンモノステアレート 0.3重量部をヘンシェルミキサー内に添加して混合した。得られたポリアミド樹脂組成物を上記した製膜条件で製膜し、80μmの未延伸フィルムを得た。
また、このフィルムから90mm×90mmの試験片を切り取り、東洋精機製作所の二軸延伸装置X4HD−HT型を用い、120℃で縦横2.3倍に延伸した。厚み15μmのフィルムが得られた。得られたフィルムの評価結果を表6に示す。エチレンビスステアロアミドとグリセリンモノステアレートを用いた配合処方では透明性および摩擦特性が劣る上に白斑ムラが解消せず、実用性のないことがわかる。
相対粘度(ηr)=3.7のナイロン6樹脂ペレット(PA−2) 100重量部に無機粒子マスターペレットMAS−2 4.2重量部、エチレンビスステアロアミド(BIS−1) 0.1重量部、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム 0.1重量部をヘンシェルミキサー内に添加して混合した。得られたポリアミド樹脂組成物を上記した製膜条件で製膜し、80μmの未延伸フィルムを得た。
また、このフィルムから90mm×90mmの試験片を切り取り、東洋精機製作所の二軸延伸装置X4HD−HT型を用い、120℃で縦横2.3倍に延伸した。厚み15μmのフィルムが得られた。得られたフィルムの評価結果を表6に示す。エチレンビスステアロアミドと12−ヒドロキシステアリン酸カルシウムを用いた配合処方では透明性および摩擦特性が劣る上に白斑ムラが解消せず、実用性のないことがわかる。
相対粘度(ηr)=3.7のナイロン6樹脂ペレット(PA−2) 100重量部に無機粒子マスターペレットMAS−2 4.2重量部、エチレンビスベヘニルアミド 0.05重量部をヘンシェルミキサー内に添加して混合した。得られたポリアミド樹脂組成物を上記した製膜条件で製膜し、80μmの未延伸フィルムを得た。
また、このフィルムから90mm×90mmの試験片を切り取り、東洋精機製作所の二軸延伸装置X4HD−HT型を用い、120℃で縦横2.3倍に延伸した。厚み15μmのフィルムが得られた。得られたフィルムの評価結果を表6に示す。エチレンビスベヘニルアミドを用いた配合処方では透明性および摩擦特性が劣る上に白斑ムラが解消せず、実用性のないことがわかる。
Claims (5)
- 下記成分(A)〜(E)を配合してなるポリアミド樹脂組成物。
(A)ポリアミド 100重量部
(B)コールカウンター法により測定した平均粒径が0.5〜10μmの無機粒子0.03〜1.5重量部
(C)下記一般式で表されるビスアミド化合物 0.01〜3.0重量部
R1−CONH(CH2)2NHCO−R2
(ただし、R1、R2は炭素数12〜32の炭化水素基を表し、R1とR2は同一であっても異なっていても良い。)
(D)ステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウム 0.01〜3.0重量部
(E)ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールの片末端エステル物、ポリエチレングリコールの両末端エステル物から選ばれる少なくとも1種以上のポリエチレングリコール系化合物であって、分子量が5000以下のもの 0.005〜1.0重量部 - 前記(A)ポリアミド樹脂がナイロン6またはナイロン6/66共重合体であることを特徴とする請求項1記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記(A)ポリアミド樹脂の98%硫酸の1.0%溶液を用いてオストワルド粘度計を用いて25℃で測定した相対粘度が2.7〜6.0であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記(B)無機粒子がシリカ粒子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記(C)ビスアミド化合物がエチレンビスステアロアミドであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
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