JP5004404B2 - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、新規なポリアミド樹脂組成物及びそれを溶融押出して得られるフィルムに関する。更に詳しくは、外観が良好で、透明性、滑り性に優れたフィルムを製造するのに適したポリアミド樹脂組成物に関する。
ポリアミド樹脂フィルムはガスバリア性や機械的特性に優れるため、食品包装用途、工業用途など広範な用途に使用されている。
ポリアミド樹脂は金属との親和性が強いため、そのまま溶融押出すると押出機のスクリューやシリンダー内壁との摩擦が大きく、剪断発熱によりポリアミド樹脂が劣化しやすい。そこで通常は金属との滑り性を改善するためにビスアミド化合物や金属石鹸を配合する。
また、ポリアミド樹脂からなるフィルムの滑り性を改良するために無機粒子を添加することがしばしば行われる。すなわち、無機粒子を配合することでフィルム表面に突起を形成させ、フィルムどうしの間に隙間を作るというものである。
このようにポリアミドフィルムを製造する際には複数種の添加剤を添加するため、溶融製膜した際に均質なフィルムを得ることが難しい。その典型的な現象がフィルム外観に現れる不均一な白濁であり、この現象を解消する目的でこれまでに種々の方法が提案されて来た。
例えば特許文献1に記載されるようにポリアミド樹脂に微細シリカとシランカップリング剤を配合する方法、特許文献2に記載されるようにポリアミド樹脂にビスアミド化合物、3〜6価アルコールの部分エステル、無機フィラーを配合する方法、特許文献3に記載されるように末端封鎖したポリアミド樹脂にビスアミド化合物、無機フィラー粒子を配合する方法、特許文献4に記載されるようにポリアミド樹脂に無機フィラー、炭素数12〜30のヒドロキシ脂肪酸のマグネシウム塩を配合する方法、特許文献5に記載されるようにポリアミド樹脂にエチレンビスベヘニルアミド、不定形シリカを配合する方法が知られている。
しかしながら、特許文献1〜5に記載されている方法によれば、フィルム表面の不均一な白濁は低減されるものの、まだ満足できるレベルでは無く、更に不均一な白濁を低減する方法が求められている。
特開昭63−251460号公報 特開平5−59274号公報 特開平5−59275号公報 特開平6−179813号公報 特開平9−67515号公報
そこで本発明は、表面の不均一な白濁の無い外観であり、かつ透明性、滑り性に優れたフィルムを製造するためのポリアミド樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、本発明に到達した。すなわち本発明は、
(1)下記成分(A)〜(E)を配合してなるポリアミド樹脂組成物。
(A)98%硫酸の1.0%溶液を用いてオストワルド粘度計を用いて25℃で測定した相対粘度が2.7〜6.0であるポリアミド樹脂 100重量部
(B)コールカウンター法により測定した平均粒径が0.5〜10μmのシリカ粒子0.03〜1.5重量部
(C)下記一般式で表されるビスアミド化合物 0.01〜3.0重量部
R1−CONH(CH2)2NHCO−R2
(ただし、R1、R2は炭素数12〜32の炭化水素基を表し、R1とR2は同一であっても異なっていても良い。)
(D)ステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウム 0.01〜3.0重量部
(E)ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールの片末端エステル物、ポリエチレングリコールの両末端エステル物から選ばれる少なくとも1種以上のポリエチレングリコール系化合物であって、分子量が5000以下のもの 0.005〜1.0重量部
(2)前記(A)ポリアミド樹脂がナイロン6またはナイロン6/66共重合体であることを特徴とする上記(1)記載のポリアミド樹脂組成物。
)前記(C)ビスアミド化合物がエチレンビスステアロアミドであることを特徴とする上記(1)〜()のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物
)(1)〜()のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物からなるフィルム
を提供するものである。
本発明のポリアミド樹脂組成物を用いることにより、摩擦特性、透明性、表面外観に優れたフィルムを提供することができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物を用いて得られたフィルムやシートは食品包装用途、ガスバリア性が必要な用途に好適に用いることができる。
本発明で用いられるポリアミド樹脂としては、3員環以上のラクタム、重合可能なアミノ酸、二塩基酸とジアミン、あるいはこれらの混合物の重縮合によって得られるポリアミド樹脂が挙げられる。
具体的には、ε−カプロラクタム、ウンデカラクタム、ドデカラクタムなどのラクタムから得られるポリアミド樹脂、アミノカプロン酸、エナントラクタム、7−アミノヘプタン酸、8−アミノオクタン酸、9−アミノノナン酸、10−アミノデカン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などのアミノ酸から得られるポリアミド樹脂、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、2−メチル−1,5−ジミノペンタン、3−メチル−1,5−ジミノペンタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、o−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサンなどのジアミンとコハク酸、グルタール酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、1,7−ヘプタンジカルボン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などのジカルボン酸から得られるポリアミド樹脂、あるいはこれらのポリアミド樹脂の任意の共重合体が挙げられる。これらの中でも製膜性、コスト、得られるフィルムの特性の観点からナイロン6樹脂、ナイロン66樹脂、ナイロン6/ナイロン66共重合体、ナイロン6・10樹脂、ナイロン11樹脂、ナイロン12樹脂、ナイロン6/ナイロン12共重合体、ナイロン6/6T共重合体(6T:ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸からなるポリアミド単位)、ナイロン6/6I共重合体(6I:ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸からなるポリアミド単位)、ナイロン6/6T/6I共重合体、ナイロン6/6I/66共重合体、ナイロンMXD・6(m−キシリレンジアミンとアジピン酸から得られるポリアミド樹脂)、ナイロンMXD・6/66共重合体が好ましく、ナイロン6樹脂、ナイロン6/ナイロン66共重合体、ナイロン6・10樹脂、ナイロン11樹脂、ナイロン12樹脂、ナイロン6/ナイロン12共重合体が特に好ましい。とりわけ好ましくはナイロン6、ナイロン6/ナイロン66共重合体である。
本発明で用いられるポリアミド樹脂の重合度には特に制限はないが、フィルムやシートに成形する時の成形性や得られるフィルムやシートの機械特性の面から、1gを98%硫酸100mLに室温で溶解し、オストワルド粘度計を用いて25℃にて測定した相対粘度(ηr)が2.7〜6.0であり、特に3.0〜5.0であることが好ましい。
本発明で用いられる無機粒子はシリカである。シリカ粒子を複数種類併用することも可能であるし、同じ種類のシリカ粒子であって平均粒径の異なる粒子を複数併用してもかまわない。
シリカ粒子のコールカウンター法により測定した平均粒径は0.5μm〜10μmである。0.5μmより小さいと分散性が悪くなり、また得られたフィルムの摩擦係数が大きいので使用できない。また10μmより大きいと異物となり、衝撃特性や透明性、外観が低下するので使用できない。ここで、コールカウンター法とは、サンプル粒子を懸濁させた電解液を細孔チューブに通過させ、そのときに粒子の体積に比例して発生する電圧パルスを読み取って粒子径を定量する方法である。
また、添加量はポリアミド樹脂100重量部に対して0.03〜5重量部である。0.1重量部より少ないと得られたフィルムの摩擦係数が大きいので使用できない。また5重量部より多いと衝撃特性や透明性、外観が低下するので使用できない。
また、これらシリカ粒子をイソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物、およびエポキシ化合物などのカップリング剤で同時にもしくは予備的に処理して使用することは、より優れた機械的特性や外観を得る意味において好ましい。
本発明で使用されるビスアミド化合物は下記一般式で表される化合物である。
R1−CONH(CH2)2NHCO−R2
ただし、ここでR1、R2は炭素数12〜32の炭化水素基を表し、R1とR2は同一であっても異なっていても良い。
具体的には、エチレンジアミンとラウリル酸、n−トリデカン酸、ミリスチン酸、n−ペンタデカン酸、パルミチン酸、n−ヘプタデカン酸、ステアリン酸、オレイン酸、n−ノナデカン酸、アラキドン酸、メリシン酸などとの縮合物があげられるが、分散性、コスト、得られるフィルムの機械物性、透明性などの観点からエチレンビスステアロアミド、エチレンビスオレイルアミドが好ましく、エチレンビスステアロアミドが特に好ましい。
本発明で使用されるビスアミド化合物の添加量はポリアミド樹脂100重量部に対して0.01〜3重量部である。0.01重量部より少ないと得られたフィルムの摩擦係数が大きく、使用できない。また3重量部より多いと衝撃特性や透明性、外観が低下するので使用できない。
本発明ではステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウムが配合されるが、その添加量はポリアミド樹脂100重量部に対して0.01〜3重量部である。0.01重量部より少ないと得られたフィルムの摩擦係数が大きくなるので使用できない。また3重量部より多いと衝撃特性や透明性、外観が低下するので使用できない。
本発明の組成物にはポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールの片末端エステル物、ポリエチレングリコールの両末端エステル物から選ばれる少なくとも1種以上のポリエチレングリコール系化合物であって、分子量が5000以下のものが添加される。熱安定性や得られるフィルムの機械物性、透明性、押出特性などの観点から分子量200〜4000が好ましく、200〜1000が特に好ましい。
また、片末端エステル化物あるいは両末端エステル化物のエステル構造は特に制限は無いが、炭素数6〜32の脂肪酸エステルであることが好ましい。例えば、n−ヘキサン酸、n−ヘプタン酸、n−オクタン酸、n−ノナン酸、n−デカン酸、ラウリル酸、n−トリデカン酸、ミリスチン酸、n−ペンタデカン酸、パルミチン酸、n−ヘプタデカン酸、ステアリン酸、オレイン酸、n−ノナデカン酸、アラキドン酸、メリシン酸などがあげられるが、特にラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸が好ましい。
これらポリエチレングリコール系化合物の添加量はポリアミド樹脂100重量部に対して0.005〜1重量部である。0.005重量部より少ないと得られたフィルムの摩擦係数が大きくなるので使用できない。また1重量部より多いと衝撃特性や透明性、外観が低下するので使用できない。
さらに、本発明の目的を損なわない範囲で、要求される特性に応じて他のポリマー類、添加剤、結晶核剤、耐熱剤や紫外線吸収剤などの安定剤、難燃剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤、およびカップリング剤などを添加することも可能である。
本発明のポリアミド樹脂組成物とは、それぞれの成分を溶融混錬してなるものでも良いし、それぞれの成分をドライブレンドをしてなる樹脂混合体であってもよい。
また、本発明のポリアミド樹脂組成物を製造する方法としては通常公知の方法を採用することができる。例えば、ポリアミド樹脂のペレットに無機粒子、ビスアミド化合物、ステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール類を所定の割合でドライブレンドしても良いし、溶融混練機を用いて溶融混練してもかまわない。また、ポリアミド樹脂に上記各成分を高濃度に溶融混練した材料(マスターペレット)を予め製造しておき、これとポリアミド樹脂ペレットとをドライブレンドしたり、溶融混練しても良い。また、ポリアミド樹脂を重合する際に重合成分中に上記添加剤を配合しておく方法も採用可能である。
得られたポリアミド樹脂ペレットをフィルム製造装置に導入してフィルムを溶融押出する際の押出性の観点からビスアミド化合物、ステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール類はポリアミド樹脂ペレットとドライブレンドすることが好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物をフィルムやシートに成形する方法としては従来公知の方法を採用することができる。例えばT−ダイ法、インフレーション法、射出成形法、プレス成形法などを使用することができる。
フィルムやシートは用途に応じて単層、他の樹脂との多層、同一樹脂との多層、紙や金属などの他の素材との積層などにすることができる。また得られるフィルムやシートの厚みには特に制限がない。更にガスバリヤー性および水分バリア性をさらに向上させるために、フィルムの片面に金属および/または金属化合物の蒸着を行っても良い。蒸着層を施す方法としては特に制限はないが、真空蒸着、EB蒸着法、スパッタリング、イオンプレーティング、プラズマCVD等の公知の方法を用いることができる。フィルムと蒸着金属および/または金属酸化物等の蒸着皮膜との密着性を向上させるためには、フィルムの表面をあらかじめコロナ放電処理やアンカーコート剤を塗布するなどの方法により前処理しておくことが好ましい方法である。フィルムに蒸着させる金属および/または金属酸化物としては、アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素等が挙げられ、アルミニウムが最も好ましい。得られる蒸着層の膜厚には特に制限はない。
以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
[フィルムの製造方法]
(1)未延伸フィルムの製造方法
以下の条件で未延伸チューブラーフィルムを溶融成形した。
押出機:30mm単軸押出機、L/D=22、
スクリュー:フルフライトコンスタントピッチ(3ゾーン型)、圧縮比3.1
ダイズ:70mmφリングダイス
シリンダー温度:230〜245℃
冷却水温度:20℃。
(2)延伸フィルムの製造方法
前記の方法で得られた未延伸フィルムから90mm×90mmの試験片を切り出した。この切り出し片を東洋精機製作所の二軸延伸装置X4HD−HT型を用い、120℃で縦横2.3倍に延伸した。
[フィルム特性の評価方法]
(A)引張特性
東洋精機製作所製の引張試験機オートグラフ、幅10mm×長さ150mmの試験片を用いて、試験速度1mm/minで引張弾性率を測定した。また、試験速度200mm/minで引張強度および引張破断伸度を測定した。
(B)耐衝撃性
東洋精機製作所製のフィルムインパクトテスター、100mm×100mmのフィルム試験片を用いて、1/2インチの衝撃ヘッドを振り下ろした時の吸収エネルギーから衝撃強度を算出した。
(C)摩擦係数
東洋精機製作所製摩擦測定機TR−2を用い、テーブル側に幅80mm×長さ170mm、スレッド側に幅75mm×長さ90mmの試験片を貼り付けて、摩擦係数を測定した。
(D)ヘイズ
東洋精機製作所製の直読ヘイズメーター、50mm×50mmの試験片を用いてヘイズを測定した。
(E)表面外観
前記の未延伸フィルム製造法で得られたフィルムを用い、フィルム表面の透明性の不均一性に着目して目視で観察した。
実施例および比較例で使用した原料は以下のとおりである。
[ポリアミド樹脂]
PA−1:ナイロン6樹脂CM1010(東レ(株)製,相対粘度(ηr)=2.7)
PA−2:ナイロン6樹脂CM1031(東レ(株)製,相対粘度(ηr)=3.7)
PA−3:ナイロン6樹脂CM1041(東レ(株)製,相対粘度(ηr)=4.4)
PA−4:ナイロン6/ナイロン66共重合樹脂CM6231(東レ(株)製,相対粘度(ηr)=3.7,共重合比率:ナイロン6/ナイロン66=80/20重量%)。
[無機粒子]
シリカ−1:コールカウンター法により測定した平均粒径が1.6μmのシリカ粒子
水澤化学(株)“ミズカシル”C−002
シリカ−2:コールカウンター法により測定した平均粒径が2.2μmのシリカ粒子
水澤化学(株)“ミズカシル”C−402
シリカ−3:コールカウンター法により測定した平均粒径が3.5μmのシリカ粒子
富士シリシア(株)“サイリシア”440
シリカ−4:コールカウンター法により測定した平均粒径が12μmのシリカ粒子
富士シリシア(株)“サイリシア”476
シリカ−5:コールカウンター法により測定した平均粒径が0.2μmのシリカ粒子
宇部日東化成(株)“ハイプレシリカ”SP
アルミノシリケート−1:コールカウンター法により測定した平均粒径が2.9μmの アルミノシリケート粒子 水澤化学(株)“シルトン”JC−30。
[アミド化合物]
BIS−1:エチレンビスステアロアミド
BIS−2:エチレンビスオレイルアミド
AMI−1:ステアリン酸アミド。
[カルボン酸金属塩]
CSL:ステアリン酸カルシウム
MSL:ステアリン酸マグネシウム
LSL:ステアリン酸リチウム。
[ポリエチレングリコール類]
PEG−1:ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(融点12℃)
PEG−2:分子量400のポリエチレングリコール(融点:6℃)
ライオン(株)製 PEG#400
PEG−3:分子量4000のポリエチレングリコール(融点:55℃)
ライオン(株)製 PEG#4000
PEG−4:ポリエチレングリコールのジステリン酸エステル(融点:56℃)
PEG−5:分子量6000のポリエチレングリコール(融点:55℃)
ライオン(株)製 PEG#6000M。
[無機粒子マスターペレットの製造]
MAS−1
ナイロン6樹脂CM1021(東レ(株)製,相対粘度(ηr)=3.4)の粉砕品(メッシュ)100重量部に対して上記のシリカ−15重量部をドライブレンドし、これを2軸押出機供給して樹脂温255℃で溶融混練した。得られた溶融混練物をストランドで押出し、ペレタイザーでカットしてマスターペレットとした。
MAS−2
シリカ−1の代わりにシリカ−2を使用する以外はMAS−1と同様にして製造した。
MAS−3
シリカ−1の代わりにシリカ−3を使用する以外はMAS−1と同様にして製造した。
MAS−4
シリカ−1の代わりにシリカ−4を使用する以外はMAS−1と同様にして製造した。
MAS−5
シリカ−1の代わりにシリカ−5を使用する以外はMAS−1と同様にして製造した。
MAS−6
シリカ−1の代わりにアルミノシリケート−1を使用する以外はMAS−1と同様にして製造した。
実施例1
相対粘度(ηr)=3.7のナイロン6樹脂ペレット(PA−2)100重量部に無機粒子マスターペレットMAS−2 4.2重量部、エチレンビスステアロアミド(BIS−1) 0.08重量部、ステアリン酸カルシウム(CSL) 0.03重量部、PEG−1 0.03重量部をヘンシェルミキサー内に添加して混合した。得られたポリアミド樹脂組成物を上記した製膜条件で製膜し、80μmの未延伸フィルムを得た。
また、このフィルムから90mm×90mmの試験片を切り取り、東洋精機製作所の二軸延伸装置X4HD−HT型を用い、120℃で縦横2.3倍に延伸した。厚み15μmのフィルムが得られた。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
実施例2
ポリアミド樹脂として相対粘度(ηr)が2.7のナイロン6樹脂(PA−1)を使用する以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例3
ポリアミド樹脂として相対粘度(ηr)が4.4のナイロン6樹脂(PA−3)を使用する以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例4
ポリアミド樹脂として相対粘度(ηr)が3.7のナイロン6/ナイロン66=80/20重量部の共重合樹脂(PA−4)を使用する以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例5
無機粒子マスターペレットとしてMAS−1を使用する以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例6
無機粒子マスターペレットとしてMAS−3を使用する以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例7
無機粒子マスターペレットとしてMAS−6を使用する以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例8
無機粒子マスターペレットMAS−2の添加量を1.0重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例9
相対粘度(ηr)=3.7のナイロン6樹脂ペレット(PA−2) 100重量部にシリカ−2 1.2重量部を配合し、30mmφ2軸押出機を用いて250℃で溶融混練して得られたペレットにエチレンビスステアロアミド(BIS−1) 0.08重量部、ステアリン酸カルシウム(CSL) 0.03重量部、PEG−1 0.03重量部をヘンシェルミキサー内に添加して混合した。得られた材料を上記した製膜条件で製膜し、80μmの未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
実施例10
無機粒子マスターペレットとしてMAS−1とMAS−2を表1に示す割合で併用する以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。ヘイズ、摩擦係数、物性のバランスが最も優れている。
実施例11
ビスアミド化合物をエチレンビスオレイルアミド(BIS−2)とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
実施例12
ビスアミド化合物の添加量を0.02重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
実施例13
ビスアミド化合物の添加量を2.5重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
実施例14
CSLをMSLとする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
実施例15
CSLの添加量を0.0015重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
実施例16
CSLの添加量を2.5重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2示す。
実施例17
ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(PEG−1)をPEG400(PEG−2)とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。
実施例18
ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(PEG−1)をPEG4000(PEG−3)とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。
実施例19
ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(PEG−1)をポリエチレングリコールのジステアリン酸エステル(PEG−4)とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。
実施例20
ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(PEG−1)の添加量を0.008重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。
実施例21
ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(PEG−1)の添加量を0.8重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表3に示す。
本発明のポリアミド樹脂組成物を用いて製膜したフィルムは透明性、表面外観に特に優れており、無機粒子の種類、添加量等が本発明の構成となる場合には特に優れていることが明らかである。
Figure 0005004404
Figure 0005004404
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比較例1
無機粒子を配合しない以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表4に示す。無機粒子を使用しないと、巻き取り時にしわが発生する上に摩擦特性が低く、実用性のないことがわかる。
比較例2
無機粒子マスターペレットとしてMAS−5を使用する以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表4に示す。無機粒子の平均粒径が小さすぎると、巻き取り時にしわが発生する上に摩擦特性が低く、実用性のないことがわかる。
比較例3
無機粒子マスターペレットとしてMAS−4を使用する以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表4に示す。無機粒子の平均粒径が大きすぎると耐衝撃性および透明性が低い上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
比較例4
無機粒子マスターペレットの添加量を0.4重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表4に示す。無機粒子の添加量が少なすぎると、巻き取り時にしわが発生する上に摩擦特性が低く、実用性のないことがわかる。
比較例5
相対粘度(ηr)=3.7のナイロン6樹脂ペレット(PA−2) 100重量部にシリカ−2 6.0重量部を配合し、30mmφ2軸押出機を用いて250℃で溶融混練して得られたペレットにエチレンビスステアロアミド(BIS−1) 0.08重量部、ステアリン酸カルシウム(CSL) 0.03重量部、PEG−1 0.03重量部をヘンシェルミキサー内に添加して混合した。得られたポリアミド樹脂組成物を上記した製膜条件で製膜し、80μmの未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表4に示す。無機粒子の添加量が多すぎると耐衝撃性および透明性が低い上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
比較例6 ビスアミド化合物の無使用
ビスアミド化合物を使用しない以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表4に示す。ビスアミド化合物を使用しないと透明性および摩擦特性が低い上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
比較例7
ビスアミド化合物をステアリン酸アミド(AMI−1)とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表4に示す。ビスアミド化合物の代わりにステアリン酸アミドを使用すると透明性および摩擦特性が低い上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
比較例8
ビスアミド化合物の添加量を0.005重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表4に示す。ビスアミド化合物の添加量が少なすぎると透明性および摩擦特性が低い上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
比較例9
ビスアミド化合物の添加量を4.0重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表5に示す。ビスアミド化合物が多すぎると摩擦特性および透明性が低い上に、フィッシュアイと呼ばれる異物や白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
比較例10
CSLを使用しない以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表5に示す。CSLを使用しないと摩擦特性が低い上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
比較例11
CSLをLSLとする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表5に示す。CSLの代わりにLSLを使用すると、摩擦特性および透明性が低い上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
比較例12
CSLの添加量を0.005重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表5に示す。CSLの添加量が少なすぎると摩擦特性および透明性が低い上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
比較例13
CSLの添加量を4.0重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表5に示す。CSLの添加量が多すぎると透明性および摩擦特性が低い上にフィッシュアイと呼ばれる異物や白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
比較例14
ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(PEG−1)を使用しない以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表5に示す。ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステルを使用しないと透明性が若干低下する上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
比較例15
ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(PEG−1)を分子量6000のPEG(PEG−5)とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表5に示す。ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステルを分子量6000のPEGにすると透明性が若干低下する上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
比較例16
ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(PEG−1)の添加量を0.002重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表5に示す。ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステルの添加量が少なすぎると透明性が若干低下する上に白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
比較例17
ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステル(PEG−1)の添加量を2.0重量部とする以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物を調製し、未延伸フィルムを得た。このフィルムを用いて実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表6に示す。ポリエチレングリコールのモノラウリル酸エステルの添加量が多すぎると、透明性が低下する上にフィッシュアイと呼ばれる異物や白斑ムラが発生し、実用性のないことがわかる。
比較例18
相対粘度(ηr)=3.7のナイロン6樹脂ペレット(PA−2) 100重量部に無機粒子マスターペレットMAS−2 4.2重量部、エチレンビスステアロアミド(BIS−1) 0.1重量部、グリセリンモノステアレート 0.3重量部をヘンシェルミキサー内に添加して混合した。得られたポリアミド樹脂組成物を上記した製膜条件で製膜し、80μmの未延伸フィルムを得た。
また、このフィルムから90mm×90mmの試験片を切り取り、東洋精機製作所の二軸延伸装置X4HD−HT型を用い、120℃で縦横2.3倍に延伸した。厚み15μmのフィルムが得られた。得られたフィルムの評価結果を表6に示す。エチレンビスステアロアミドとグリセリンモノステアレートを用いた配合処方では透明性および摩擦特性が劣る上に白斑ムラが解消せず、実用性のないことがわかる。
比較例19
相対粘度(ηr)=3.7のナイロン6樹脂ペレット(PA−2) 100重量部に無機粒子マスターペレットMAS−2 4.2重量部、エチレンビスステアロアミド(BIS−1) 0.1重量部、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム 0.1重量部をヘンシェルミキサー内に添加して混合した。得られたポリアミド樹脂組成物を上記した製膜条件で製膜し、80μmの未延伸フィルムを得た。
また、このフィルムから90mm×90mmの試験片を切り取り、東洋精機製作所の二軸延伸装置X4HD−HT型を用い、120℃で縦横2.3倍に延伸した。厚み15μmのフィルムが得られた。得られたフィルムの評価結果を表6に示す。エチレンビスステアロアミドと12−ヒドロキシステアリン酸カルシウムを用いた配合処方では透明性および摩擦特性が劣る上に白斑ムラが解消せず、実用性のないことがわかる。
比較例20
相対粘度(ηr)=3.7のナイロン6樹脂ペレット(PA−2) 100重量部に無機粒子マスターペレットMAS−2 4.2重量部、エチレンビスベヘニルアミド 0.05重量部をヘンシェルミキサー内に添加して混合した。得られたポリアミド樹脂組成物を上記した製膜条件で製膜し、80μmの未延伸フィルムを得た。
また、このフィルムから90mm×90mmの試験片を切り取り、東洋精機製作所の二軸延伸装置X4HD−HT型を用い、120℃で縦横2.3倍に延伸した。厚み15μmのフィルムが得られた。得られたフィルムの評価結果を表6に示す。エチレンビスベヘニルアミドを用いた配合処方では透明性および摩擦特性が劣る上に白斑ムラが解消せず、実用性のないことがわかる。
Figure 0005004404
Figure 0005004404
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Claims (4)

  1. 下記成分(A)〜(E)を配合してなるポリアミド樹脂組成物。
    (A)98%硫酸の1.0%溶液を用いてオストワルド粘度計を用
    いて25℃で測定した相対粘度が2.7〜6.0であるポリアミド樹脂 100重量部
    (B)コールカウンター法により測定した平均粒径が0.5〜10μmのシリカ粒子0.03〜1.5重量部
    (C)下記一般式で表されるビスアミド化合物 0.01〜3.0重量部
    R1−CONH(CH2)2NHCO−R2
    (ただし、R1、R2は炭素数12〜32の炭化水素基を表し、R1とR2は同一であっても異なっていても良い。)
    (D)ステアリン酸カルシウム及び/又はステアリン酸マグネシウム 0.01〜3.0重量部
    (E)ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールの片末端エステル物、ポリエチレングリコールの両末端エステル物から選ばれる少なくとも1種以上のポリエチレングリコール系化合物であって、分子量が5000以下のもの 0.005〜1.0重量部
  2. 前記(A)ポリアミド樹脂がナイロン6またはナイロン6/66共重合体であることを特徴とする請求項1記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. 前記(C)ビスアミド化合物がエチレンビスステアロアミドであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物からなるフィルム。
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