JP2005104367A - 自動車用サイドバイザー - Google Patents

Abstract

【解決手段】鍔部１ｂの表面を、前後両端部に亘って上縁のエッジ部を含む範囲まで金属光沢の装飾モール３で被覆する。金属光沢の装飾モール３はステンレス製で、その上縁に折り返し形成された係止片３ａを鍔部１ｂの上縁に係止させると共に、その下縁に折り返し形成された係合片３ｂを、庇部１ａと鍔部１ｂとの境界に形成されたアンダーカットタイプの切り込み係合部２に係合させる。係止片３ａと係合片３ｂとの折り曲げ部分は、被装着対象とするドアフレームにおける金属部分の湾曲率に一致させ、幅も、被装着対象とするドアフレームにおける金属部分に一致させる。
【課題】 鍔部の外観をドアフレームと見分けがつかないほどよく似せて違和感を起こさせなくすると共に、耐久性をアップさせる。
【選択図】図１

Description

本発明は、自動車のドアフレームの窓枠上縁に取り付ける自動車用サイドバイザーに関するものである。

自動車用サイドバイザーは、鍔部を金属色の窓枠に取り付けた場合、窓枠とのマッチングを図るべく鍔部表面に金属光沢の装飾を施したものがある。
特許文献１には、恰も鍔部が金属製であるように見せるため、鍔部の表面に金属メッキを施したサイドバイザーの開示がある。
又特許文献２に記載のように、鍔部の表面に窪みを設け、その窪みの底面にテープを貼り付けたバイザーも知られている。

特開２００２−２１９９３３号公報 特許第２９８７４２１号公報

金属メッキは、鍔部以外をマスキングしたり、メッキ部分にベースコート剤を塗布する等の工程が必要であるため、作業が繁雑であるし、薄いメッキ層は傷が付いたりはげやすく、はげると美観が損なわれる。
一方テープの貼り付けによるものは、所詮テープにてごまかしているにすぎず、テープであるから安っぽく見えるし、貼り付けられたテープが剥がれやすい。

又、上縁部分では、わずかに地肌が露出してしまい、品質の低下は免れない。

本発明は、違和感を抱かせない自動車用サイドバイザーであって、その構成は、鍔部の表面を、前後両端部に亘って上縁のエッジ部を含む範囲まで金属光沢の装飾モールで被覆したことにある。
そして前記金属光沢の装飾モールには、その上縁に折り返し状の係止片を設け、その係止片を鍔部の上縁に係止させたり、その下縁に折り返し状の係合片を設け、その係合片を、庇部と鍔部との境界に形成された切り込み係合部に係合させることができる。

前記係合部は、アンダーカットの切り込みタイプを採用することができ、又、金属光沢の装飾用モールは金属製とすることが可能で、その場合、係止片を、金属光沢のモールの上縁部を折り曲げることにより金属製モールと一体に形成したり、係合片を、金属光沢のモールの下縁部を折り曲げることにより金属製モールと一体に形成することができる。
更に、係止片と係合片との少なくともいずれかの折り曲げ部分を、被装着対象とするドアフレームにおける金属部分の湾曲率に一致させたり、金属光沢の装飾モールの幅を、被装着対象とするドアフレームにおける金属部分に一致させることが望ましい。

鍔部は上縁のエッジ部を含む範囲まで金属光沢の装飾モールで覆われているため、鍔部の外観がドアフレームと見分けがつかないほどよく似ていて、ドアフレームに取り付けた場合に違和感を起こさせない。
尚、鍔部は、装飾モールで上縁のエッジ部を含む範囲総てを覆うことが望ましいものの、成形上の都合や取り付け対象の形態によっては、外見上に影響を及ぼさない限り、地肌の露出した部分があっても差し支えない。
そして金属光沢の装飾モールの上縁に設けた折り返し状の係止片を、鍔部の上縁に係止させたり、金属光沢の装飾モールの下縁に設けた折り返し状の係合片を、庇部と鍔部との境界に形成されたアンダーカットタイプの切り込み係合部に係合させれば、金属光沢の装飾モールが鍔部に対して強固に結合され、外れることがない。

又、金属光沢の装飾モールを金属製とすれば傷が付きにくく高い強度が得られ、且つ、前記係止片や係合片を容易に折り曲げ形成できるので、係止片や係合片を折り曲げ形成により一体に設ければ見栄えが良くなり、折り曲げ部分や幅を窓枠と一致させれば、装着時においてより違和感がなくなり、一体感が増す。

本発明に係る自動車用サイドバイザーを図面に基づいて説明する。
図１は、金属光沢の装飾モールをサイドバイザーから分離して示した説明図であり、サイドバイザー１は、長尺刀身状の庇部１ａ上縁長手方向に沿って鍔部１ｂが一体に形成されており、その鍔部１ｂには、庇部１ａとの境界に、アンダーカットタイプの切り込み係合部２を備えている。

３は金属光沢を有したステンレス製の装飾モールであって、上縁には鍔部１ｂの上縁に合致する係止片３ａが折り曲げ形成されると共に、下縁には、切り込み係合部２に合致する係合片３ｂが折り曲げ形成されている。
前記切り込み係合部２と係合片３ｂとは、長手方向に亘って連続して形成される場合と、断続的に形成される場合とがある。
鍔部１ｂを装飾モール３で被覆するには、例えば、係止片が折り曲げ形成されていない状態で係合片３ｂを係合部２に係合し、装飾モール３を鍔部１ｂの表面に密着させたまま治具を利用して係止片３ａを折り曲げによりかしめ、庇部１ａに対して固定する。
尚、装飾モール３による鍔部１ｂの被覆工程では、予め係止片３ａが折り曲げ形成されている装飾モール３を用いる方法もあり、鍔部１ｂと装飾モール３との間には、両面接着テープ４を介在させることができる。

装飾モールで被覆された鍔部は、前後両端部に亘り、装飾モールが上縁裏側にまで回り込んでいるので、表面側から見る限りではまさにステンレスそのもので、傷に強く剥がれもない。
而も、係止片や係合片が折り曲げ形成されていることにより、上下の縁が切りっ放しにならず丸みを帯びているので、窓枠と形状が近似し、違和感が少ない。
特に、金属製の装飾モールでは、係止片や係合片の折り曲げ部分、幅を窓枠と一致させることによって、窓枠と見分けがつかないほどまでに近似させることができる。

実施例のサイドバイザーは、装飾モールをステンレス製とし、ステンレスの金属光沢面を有しているが、ステンレス以外の金属、例えば銅、アルミニウムその他の金属で形成し、その表面を金属メッキしたものであってもよいし、金属製以外であっても、金属光沢の表面を有したプラスチック製を採用することも可能であって、プラスチック製であれば、被覆する際に、弾力性を利用して係合片を係合部に嵌め込むこともできる。

本発明は、鍔部の表面を、前後両端部に亘り、上縁のエッジ部を含む範囲まで金属光沢の装飾モールで被覆したことにあり、係止片や切り込み係合片を利用して固定する場合であっても、係止片や係合片は折り曲げによる一体成形以外に、別体で形成された係止片や切り込み係合片が組み付けられることもある。
又は係止片や係合片は必ずしも必要ではないのであって、接着剤を利用した固定手段も含む。

装飾モールは、前記したように金属製でなくとも差し支えないが、できれば金属メッキ、金属塗装、金属蒸着等の表面処理を施すことが望ましく、その場合でも、サイドバイザーの鍔部に直接メッキを施すよりは簡単といえる。
又、装飾モールを金属製とすれば、鍔部の剛性が高められるので、鍔部を薄くできる利点もある。

金属光沢の装飾モールをサイドバイザーから分離して示した説明図である。 鍔部が金属光沢の装飾モールで被覆されたサイドバイザーを示した説明図である。

符号の説明

１・・サイドバイザー、１ａ・・庇部、１ｂ・・鍔部、２・・切り込み係合部、３・・装飾モール、３ａ・・係止片、３ｂ・・係合片、４・・両面接着テープ。

Claims (9)

1. 長尺刀身状の庇部上縁に沿って鍔部が一体的に形成され、その鍔部を自動車のドアフレーム上縁に密着固定して取り付けられるサイドバイザーにあって、前記鍔部の表面を、前後両端部に亘って上縁のエッジ部を含む範囲まで金属光沢の装飾モールで被覆した自動車用サイドバイザー。
2. 金属光沢の装飾モールには、その上縁に折り返し状の係止片を設け、その係止片を鍔部の上縁に係止させる請求項１に記載の自動車用サイドバイザー。
3. 金属光沢の装飾モールは、その下縁に折り返し状の係合片を設け、その係合片を、庇部と鍔部との境界に形成された係合部に係合させる請求項１又は２に記載の自動車用サイドバイザー。
4. 係合部をアンダーカットの切り込みタイプとした請求項３に記載の自動車用サイドバイザー。
5. 金属光沢の装飾用モールを金属製とした請求項１〜４のいずれかに記載の自動車用サイドバイザー。
6. 係止片は、金属光沢のモールの上縁部を折り曲げることにより金属製モールと一体に形成されている請求項５に記載の自動車用サイドバイザー。
7. 係合片は、金属光沢のモールの上縁部を折り曲げることにより金属製モールと一体に形成されている請求項５に記載の自動車用サイドバイザー。
8. 係止片と係合片との少なくともいずれかの折り曲げ部分を、被装着対象とするドアフレームにおける金属部分の湾曲率に一致させた請求項５〜７のいずれかに記載の自動車用サイドバイザー。
9. 金属光沢の装飾モールの幅を、被装着対象とするドアフレームにおける金属部分に一致させた請求項１〜９のいずれかに記載の自動車用サイドバイザー。
   

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