JP2005102136A - 無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 複数のアンテナ素子からなる適応アンテナを用いて、空間分割多元接続を実現し、通信容量を増加させる無線通信装置を提供する。
【解決手段】 複数のアンテナ素子からなるアレー・アンテナを設け、各アンテナ素子に供給する送信信号に任意のウェイトを適応的に与えて送信ビーム形成を行なう。このとき、SDMAの多重数、送信時のビーム形成更新頻度、伝搬路特性の変動状況などのSDMA環境パラメータの変動に応じて、変調方式や符号化率などの送信ビットレートを調整することで、時間の経過とともに変化する最適な送信ビットパターンとのずれの問題を吸収する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、無線LAN(Local Area Network)のように複数の無線局間で相互に通信を行なう無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、家庭内などの通信環境下で広帯域の無線伝送を実現する無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
さらに詳しくは、本発明は、複数のアンテナを持つ送信機と複数のアンテナを持つ受信機が対となって、それぞれ任意のアンテナ重みを与えることにより空間多重を利用したデータ通信を行なう無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、時間の経過に伴う伝搬路の変動に応じて伝送効率のよい通信動作を行なう無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
LANを始めとするコンピュータ・ネットワーキングにより、情報資源の共有や機器資源の共有を効率的に実現することができる。ここで、旧来の有線方式によるLAN配線からユーザを解放するシステムとして、無線LANが注目されている。無線LANによれば、オフィスなどの作業空間において、有線ケーブルの大半を省略することができるので、パーソナル・コンピュータ(PC)などの通信端末を比較的容易に移動させることができる。
近年では、無線LANシステムの高速化、低価格化に伴い、その需要が著しく増加してきている。特に、人の身の回りに存在する複数の電子機器間で小規模な無線ネットワークを構築して情報通信を行なうために、パーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)の導入が検討されている。例えば、2.4GHz帯や、5GHz帯など、監督官庁の免許が不要な周波数帯域を利用して、異なった無線通信システム並びに無線通信装置が規定されている。
無線ネットワークに関する標準的な規格の1つにIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11(例えば、非特許文献1を参照のこと)や、HiperLAN/2(例えば、非特許文献2又は非特許文献3を参照のこと)やIEEE302.15.3、Bluetooth通信などを挙げることができる。IEEE802.11規格については、無線通信方式や使用する周波数帯域の違いなどにより、IEEE802.11a(例えば、非特許文献4を参照のこと),b,gといった拡張規格が存在する。
ところで、1つの通信範囲内に複数の通信局が存在するような無線通信環境下では、どの信号がどのユーザのものかを検出してアクセスを制御する多元接続技術が必要である。とりわけ、少ない資源で通信容量を拡大するためには、多元アクセス制御は重要な課題である。
多元接続技術の1つとして、SDMA(Space Division Multiple Access)と呼ばれる空間分割多重を実現するシステムが開発されている。例えば、複数のアンテナ素子によって構成されるアダプティブ・アレー・アンテナにおいて、それぞれのアンテナ素子で受信される受信信号に適当な重み付けを行ない加算合成することによって、受信ビーム形成を適応的に行ない(すなわち、指向性を適応的に変化させて)、複数の相手との同時通信を実現し、通信容量を増加させることができる(例えば、非特許文献5を参照のこと)。
基本的なアダプティブ・アレー・アンテナの構成として、アンテナ毎に独立にRF部を持ち、その各RF部からの信号にアンテナ毎に持つ重み係数を乗算することにより実現される。
各重み係数は、通常はデジタル部で実現され、その値はデジタル信号処理部で計算される。具体的な重みの計算方法として、最小2乗法(RLS(Recursive Least Squares)アルゴリズム)などが代表的なものである。RLSアルゴリズムを動作させるとき、入力として所望波と干渉波を同時に受信し、さらにRLSアルゴリズムの教師信号として既知の所望波の信号を入力することにより、学習が行なわれる。学習後のアダプティブ・アレー・アンテナは、所望波のみ受信し、干渉波は受信しないような特性に変化している。
また、空間分割多元接続に関する技術をさらに発展させて、受信時だけでなく送信時についてもビーム形成を行なう手法についても考案されている(例えば、特許文献1を参照のこと)。
受信信号に対するビーム形成を行なう際には、一般に、送信側でビーム形成のためのウェイト算出用信号を送信し、受信側ではこのウェイト算出用信号によってウェイトの計算を行なうことで、好適なビーム形成を形成することができる。
ここで、端末の移動や周辺の電波反射物の移動などによって、伝搬路環境は時々刻々と変化するものなので、伝搬路の変化に応じてビーム形状も変更する必要がある、という問題がある。伝搬路は、室内の温度やその他の雰囲気で変化する他、室内での人や物の移動とともに反射路が変わることに応じて劇的に変動する。
そこで、受信信号に対するビーム形成を行なう場合には、送信側から上述したウェイト算出用信号を伝搬環境に応じて一定時間間隔で送信することで、受信側ではウェイト値の再計算しビーム・パターンを更新することによって、伝搬路の時間の経過に伴う変化に追従するようにしている。
受信ビーム形成は、このような手続きを行なうことによって伝搬路の変化に追従することが可能になる。これに対し、送信側では、受信したウェイト算出用信号を基に送信ビーム形成を行なっているので、一旦送信状態になってしまうと、送信中は伝搬路の変動状況を把握することができなくなる。このため、このまま送信を続けると、時間の経過とともに伝搬路が変動し、現在の送信ビーム・パターンが最適な送信ビーム・パターンとずれてしまい、受信側でのSNの劣化や、干渉局の影響により受信誤りの増大の要因となる。
この問題を解決するために、送信パケット長を短くして、一定時間間隔でウェイト算出用の信号を受信することによって送信ビームを再形成し、伝搬路の変動による影響を小さくする、という方法も考えられる。しかしながら、送信パケットを短くすることに伴い、データ通信においてヘッダーなどのオーバーヘッドの占める割合が増大し、システム全体のスループットの低下につながる。
例えばビデオ・サーバからテレビ・モニタへ動画像データをストリーミング配信するようなアプリケーションにおいては、送信パケット長を短くすると、データの途切れによりサービス品質を劣化させてしまう。
一方、IEEE802.11aの規格では、最大で54Mbpsの通信速度を達成する変調方式をサポートしているが、さらなる高ビットレートを実現できる無線規格が求められている。例えば、HT SG(High Throughput Study Group)では、実効スループットで 100MBPS を越える高速な無線LAN技術の開発を目指し、次世代の無線LAN規格としてIEEE802.11nを策定している。
無線通信の高速化を実現する技術の1つとしてMIMO(Multi−Input Multi−Output)通信が注目を集めている。これは、送信機側と受信機側の双方において複数のアンテナ素子を備え、空間多重した伝送路(以下、「MIMOチャネル」とも呼ぶ)を実現することにより、伝送容量の拡大を図り、通信速度向上を達成する技術である。MIMO通信は、空間多重を利用するので、周波数利用効率はよい。
MIMO伝送の構成方法としてはさまざまな方式が存在しているが、例えばV−BLAST(Vertical Bell Laboratories Layered Space Time)方式を挙げることができる(例えば、特許文献2を参照のこと)。
図16には、MIMO通信システムを概念的に示している。同図に示すように、送受信機各々に複数のアンテナが装備されている。MIMO通信方式によれば、送信側は、複数の送信データを空間/時間符号して多重化しM本のアンテナに分配して、複数のMIMOチャネルに送出し、受信側は、チャネル経由でN本のアンテナにより受信した受信信号を空間/時間復号して受信データを得ることができる。この場合のチャネル・モデルは、送信機周りの電波環境(伝達関数)と、チャネル空間の構造(伝達関数)と、受信機周りの電波環境(伝達関数)で構成される。
同図に示されるように、送信側で複数のアンテナによって送信された信号Xは、伝搬路で伝達関数(若しくはチャネル行列)Hが乗算されて受信側で受信される。したがって、受信機側では、この伝達関数Hを正確に推定し、受信信号Yに対してこの伝達関数Hの逆行列H-を乗算する必要がある。
伝達関数Hを推定するために、まず送信側からHを推定するための、既知パターンからなるトレーニング信号を送信するという方法が一般にとられる。この場合、受信側では、受信したトレーニング信号に基づいて伝達関数を推定することができる。
このような送受信機間でトレーニング信号を授受する操作は、通常、通信手順の最初に行なわれる。ここで、伝搬路環境は時々刻々と変化することから、これに応じて伝達関数Hは時間とともに変動する。伝搬路は、室内の温度やその他の雰囲気で変化する他、室内での人や物の移動とともに反射路が変わることに応じて劇的に変動する(前述)。
このため、ある程度の時間経過後に再度トレーニング信号を送受信して伝達関数Hを再度見直すという作業が必要である。例えば、パケット長若しくはフレーム長が長いデータ通信を行なう場合、伝達関数Hの時間的変動に対応するため、再推定が必要不可欠である。
図17には、IEEE802.11aすなわち5GHz対のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)通信方式を例にとって、QPSK変調、SNR8[dB]、通信装置の移動速度1.2[km/h]の場合を例にとって、伝達関数Hの時間的変動のシミュレーション結果を示している。図示のグラフでは、横軸(時間軸)をOFDMシンボル数で表し、縦軸すなわち伝達関数Hの変動量を使用している(最初に推定した)伝達関数Hと実際の伝達関数の相関係数で表している。同図からも、時間の経過に応じて伝達関数Hの再推定が必要であることを理解できよう。
しかし、頻繁にトレーニング信号を送受信すると、システムのスループットの低下を招く。また、送信されたトレーニング信号は伝送路と受信機でノイズが加わっているので、受信側で伝達関数Hを推定しても、その精度には限界がある。例えば、SNR8[dB]の環境下では、推定される伝達関数H’と本来の伝達関数の相関係数は平均で0.94程度しか見込めない。図17に示した例では、長いトレーニング信号を送受信することで、相関係数を0.96に引き上げている。同図に示した例では、たまたま相関係数が0.985程度得られているだけである。
以上を要約すれば、SDMA通信並びにMIMO通信のいずれにおいても、複数のアンテナを有する送信機及び受信機が対となってデータ通信を行なう無線通信システムにおいては、送信機及び受信機のそれぞれにおいて任意のアンテナ重みを与えることにより空間多重を実現するという点で共通する。ところが、これらの通信方式はいずれも、チャネルの特性を利用した通信方式であることから、時々刻々と変化する伝搬路の影響を受けるという問題がある。このため、システムの伝送効率を向上するためには、伝搬路が時々刻々と変動することに応じて、より信頼度の高い伝搬路情報に基づいた重み付け処理を行なうとともに、最適な通信方式を適応的に選択利用する必要がある。
特開2001−94488号公報 特開平10−84324号公報 International Standard ISO/IEC 8802−11:1999(E) ANSI/IEEE Std 802.11, 1999 Edition, Part11:Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) Specifications ETSI Standard ETSI TS 101 761−1 V1.3.1 Broadband Radio Access Networks(BRAN); HIPERLAN Type 2; Data Link Control(DLC) Layer; Part1: Basic Data Transport Functions ETSI TS 101 761−2 V1.3.1 Broadband Radio Access Networks(BRAN); HIPERLAN Type 2; Data Link Control(DLC) Layer; Part2: Radio Link Control(RLC) sublayer Supplement to IEEE Standard for Information technology−Telecommunications and information exchange between systems−Local and metropolitan area networks−Specific requirements−Part 11: Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) specifications: High−speed Physical Layer in the 5GHZ Band 菊間信良著「アレーアンテナによる適応信号処理」(科学記述出版、ISBN4−87653−054−8)
本発明の目的は、複数のアンテナを持つ送信機と複数のアンテナを持つ受信機が対となって、それぞれ任意のアンテナ重みを与えることにより空間多重を利用して好適なデータ通信を行なうことができる、を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、複数のアンテナ素子からなるアレー・アンテナを設け、各アンテナ素子に供給する送信信号に任意のウェイトを適応的に与えて送信ビーム形成を行なうことにより、空間多重通信を好適に実現することができる、優れた無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、時間の経過に伴う伝搬路の変動のために生ずる現在の送信ビーム・パターンと最適なビーム・パターンとの相違による、受信側でのSNの劣化や干渉局の影響による受信誤りの増大の問題を解決することができる、優れた無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、送信ビーム形成を行なう際に、送信パケット長を短くすることなく受信側の受信誤り率を低く抑えることができる、優れた無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、時間の経過に伴う伝搬路の変動に応じて、最適な通信方式を適応的に選択利用することで、システムの伝送効率を向上することができる、優れた無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、複数のアンテナを有する送信機及び受信機が対となって、チャネルの伝達関数Hを得て、伝達関数Hに基づいて重み付けしてデータ通信を行なう無線通信システムであって、
伝達関数Hの信頼度を判別する判別手段と、
伝達関数Hの信頼度に応じた通信方式を決定する通信方式決定手段と、
を具備することを特徴とする無線通信システムである。
但し、ここで言う「システム」とは、複数の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が論理的に集合した物のことを言い、各装置や機能モジュールが単一の筐体内にあるか否かは特に問わない。
複数のアンテナを有する送信機及び受信機が対となってデータ通信を行なうことにより、通信容量の拡大や通信速度の高速化を図る空間多重通信が知られている。
例えば、複数のアンテナ素子によって構成されるアダプティブ・アレー・アンテナにおいて、それぞれのアンテナ素子で受信される受信信号に適当な重み付けを行ない加算合成することによって、適応的に受信ビーム形成し、複数の相手との同時通信を行なうSDMA(空間分割多重通信)や、送信機において複数アンテナに送信データを分配して送出し、複数の仮想的なチャネルを利用して伝送し、受信機では複数アンテナにより受信した信号から信号処理によって受信データを得るMIMO通信方式が知られている。
これらの通信方式はいずれも、チャネルの特性を利用した通信方式であり、送信機及び受信機のそれぞれにおいて任意のアンテナ重みを与えることにより空間多重を実現するという点で共通し、時々刻々と変化する伝搬路の影響を受けるという問題がある。
これに対し、本発明によれば、重み付けに使用する伝搬路の伝達関数Hの信頼度を判別し、Hの信頼度に応じた通信方式を適応的に選択利用するようした。したがって、伝搬路が時々刻々と変動することに応じて、より信頼度の高い伝搬路情報に基づいた重み付け処理を行なうとともに、最適な通信方式を用いることにより、システムの伝送効率を向上することができる。
また、複数のアンテナ素子からなるアレー・アンテナを設け、各アンテナ素子に供給する送信信号に任意のウェイトを適応的に与えて送信ビーム形成を行なうことにより、空間多重通信を実現する場合、時間の経過に伴う伝搬路の変動のために生ずる現在の送信ビーム・パターンと最適なビーム・パターンとの相違による、受信側でのSNの劣化や干渉局の影響による受信誤りの増大の問題がある。
そこで、本発明では、空間多重環境パラメータ値に応じた送信ビットレートを決定し、あるいは、空間多重環境パラメータ値又はその変化量に基づいて送信ビットレートを時間の経過とともに切り替えることによって、受信側におけるノイズ耐性を確保するようにした。
したがって、送信パケット長を長くすることによって生じる送信ビーム・パターンと最適なビーム・パターンとのズレに起因する誤り率の増加を抑え、システムのスループットを増大することができる。
また、伝搬路状況が時々刻々と変わる環境においても、送信ビーム・パターンと最適なビーム・パターンとのズレに起因する受信側での受信誤り率を低く抑えることができる。
また、空間多重接続における端末の多重数が多いときに、伝搬路の変動によって他の多重波の干渉影響が生じても、受信側での受信誤り率を低く抑えることができる。
ここで、空間多重環境パラメータとして、前記受信手段により受信した信号に対して相手局毎の受信SNを取得することができる。
あるいは、空間多重環境パラメータとして、空間多重環境下における多重数を取得することができる。
あるいは、空間多重環境パラメータとして、前記送信手段から送信されるパケットのデータ長を取得することができる。例えば、動画像データのストリーミング配信などの場合においては、送信パケット長は必然的に長くなる。
あるいは、空間多重環境パラメータとして、送信ビーム・パターンの更新頻度や、送信ビーム・パターンの変動量を取得することができる。
例えば、パケットにウェイト算出用信号(既知のトレーニング・シンボルなど)を連接するように無線通信システムの場合、通信相手からの受信信号から抽出されたウェイト算出用信号を基に算出される相手局毎の受信ウェイト値を各アンテナ素子で受信される信号に与えて受信ビーム・パターンを形成する。さらに、送信時には、相手局毎の受信ウェイト値と受信信号から取り出されたウェイト算出用信号に基づいて送信ビーム・パターンを形成することができる。そこで、算出された送信ビーム・パターンにおけるヌル・ビーム方向の変化量に基づいて、空間多重環境パラメータとしての送信ビーム・パターンの変動量を取得することができる。
あるいは、空間多重環境パラメータとして、到来波角度の変動速度で表される伝搬路特性の変動状況を取得することができる。
また、前記通信方式決定手段は、伝達関数Hの信頼度に応じて、変調方式、符号化率、誤り訂正符号のパラメータ、誤り訂正符号の種類(例えば、ビタビ符号、ターボ符号、リード・ソロモン符号など)、パケット長若しくはフレーム長を変更することにより、最適な送信ビットレートを適応的に決定する。
例えば、空間多重していない場合には、ビットレートを途中で変更せず初期に決定したビットレートを維持する。一方、空間多重している場合には、時間の経過とともにノイズ耐性の強いビットレートに変更することによって、伝搬路の変動によって現在の送信ビーム・パターンと最適なビーム・パターンとのズレに起因する受信側での受信誤り率を低く抑えるようにする。
あるいは、送信ビーム・パターンの更新頻度又は変動量が所定値未満の場合には、ビットレートを途中で変更せず初期に決定したビットレートを維持する。一方、該更新頻度又は変動量が所定値以上となる場合には、時間の経過とともにノイズ耐性の強いビットレートに変更することによって、伝搬路の変動によって現在の送信ビーム・パターンと最適なビーム・パターンとのズレに起因する受信側での受信誤り率を低く抑えるようにする。
あるいは、到来波角度の変動速度が所定値よりも遅い場合には、ビットレートを途中で変更せず初期に決定したビットレートを維持する。一方、該到来波角度の変動速度が所定値よりも速い場合には、時間の経過とともにノイズ耐性の強いビットレートに変更することによって、伝搬路の変動によって現在の送信ビーム・パターンと最適なビーム・パターンとのズレに起因する受信側での受信誤り率を低く抑えるようにする。
また、MIMO伝送方式では、ある程度の時間経過後に再度トレーニング信号を送受信して伝達関数Hを再度見直すという作業が必要である。すなわち、実システムとして導入するには、送受信機の移動によってチャネル変動が大きい場合に、受信側から送信側へのフィードバックをかける頻度が多く必要となるという問題がある。
そこで、本発明では、受信側で最初だけトレーニング信号による伝達関数Hの推定を行ない、その後は、Decision Feedbackを用いてLMSやRLSなどの追従アルゴリズムにより伝達関数Hを追従する方法を採用する。
伝達関数Hの時間変動がそれほどでもない場合には、通信の最初にトレーニング信号によって推定した伝達関数H’と本来の伝達関数Hの相関値は,時間経過とともに追従計算によってむしろ高い値となる。すなわち、時間経過とともに、より高精度なHの推定が可能になる。
そこで、受信機は、通信を開始してから所定時間が経過し、Decision Feedbackによる計算の結果伝達関数Hの精度が高くなった頃に、より伝送効率の高い通信方式に切り換えるようにしてもよい。
一方、追従計算を行なっても、その性能には限界があるため、伝達関数Hの時間変動が追従性能の限界を超えた場合には、受信側では伝達関数Hを正確に推定することができず、受信特性の低下を引き起こす。
そこで、推定される伝達関数Hの時間的変化量を監視し、この時間的変化量により伝達関数Hの信頼度を判別し、伝達関数Hの信頼度に応じた最適な通信方式を適応的に選択利用することで、システムの伝送効率の向上を図る。すなわち、受信機側では、所定時間経過後には、ノイズ耐性のより低いビットレートに適応的に切り替える。
受信機側では、推定追従計算を行なった伝達関数H’と本来の伝達関数Hとの相関に基づいて、H’の信頼度を判断することができる。例えば、追従計算を行なった伝達関数H’の時間変動量を監視する検出器を設け、H’の時間的変動量に基づいてH’の信頼度を判断することができる。あるいは、受信エラー率を以ってH’の信頼度を判断することができる。そして、この信頼度に応じて、変調方式や誤り訂正符号のパラメータ、誤り訂正符号の種類などビットレートを適応的に切り替えるようにする。
また、受信機側では、追従計算を行なった伝達関数H’の時間変動量を監視する検出器を設け、その時間的変化量に応じてパケット長若しくはフレーム長を変更し、適当な時間間隔で伝達関数Hの再推定を行なうようにする。
また、本発明の第2の側面は、複数のアンテナ素子からなるアレー・アンテナを設けた通信局において、各アンテナ素子に供給する送信信号毎にウェイトを適応的に与えて送信ビーム・パターン形成を行なうことにより空間多重通信を行なうための処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
空間多重環境パラメータを取得するパラメータ取得ステップと、
該取得した空間多重環境パラメータに基づいて、送信ビットレートを制御するビットレート制御ステップと、
該制御されるビットレートに従って無線データを送信する送信ステップと、
を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラムである。
また、本発明の第3の側面は、複数のアンテナを備え、複数のアンテナを持つ送信機からの多重化された信号を伝達関数Hに基づいて重み付けして受信するための処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
無線データを受信する受信ステップと、
伝搬路の伝達関数Hを推定する伝達関数推定ステップと、
伝達関数Hの信頼度を判別する判別ステップと、
伝達関数Hの信頼度に応じた通信方式を決定する通信方式決定ステップと、
を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラムである。
本発明の第2及び第3の各側面に係るコンピュータ・プログラムは、コンピュータ・システム上で所定の処理を実現するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムを定義したものである。換言すれば、本発明の第2及び第3の各側面に係るコンピュータ・プログラムをコンピュータ・システムにインストールすることによってコンピュータ・システム上では協働的作用が発揮され、通信装置として動作する。このような通信装置を複数起動して無線ネットワークを構築することによって、本発明の第1の側面に係る無線通信システムと同様の作用効果を得ることができる。
本発明によれば、複数のアンテナ素子からなるアレー・アンテナを設け、各アンテナ素子に供給する送信信号に任意のウェイトを適応的に与えて送信ビーム形成を行なうことにより、空間多重通信を好適に実現することができる、優れた無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
また、本発明によれば、時間の経過に伴う伝搬路の変動のために生ずる現在の送信ビーム・パターンと最適なビーム・パターンとの相違による、受信側でのSNの劣化や干渉局の影響による受信誤りの増大の問題を解決することができる、優れた無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
また、本発明によれば、送信ビーム形成を行なう際に、送信パケット長を短くすることなく受信側の受信誤り率を低く抑えることができる、優れた無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
本発明に係る無線通信装置によれば、伝送レートを時間の経過とともに切り替えて(あるいは最初からノイズ耐性の強い伝送レートに設定して)、ノイズ耐性を確保することによって、送信パケット長を長くすることによって生じる送信ビーム・パターンと最適なビーム・パターンとのズレに起因する誤り率の増加を抑え、システムのスループットを増大することができる。
また、本発明に係る無線通信装置によれば、伝送レートを時間の経過とともに切り替えて(あるいは最初からノイズ耐性の強い伝送レートに設定して)、ノイズ耐性を確保することによって、伝搬路状況が時々刻々と変わる環境においても、現在の送信ビーム・パターンと最適なビーム・パターンとのズレに起因する受信側での受信誤り率を低く抑えることができる。
また、本発明に係る無線通信装置によれば、伝送レートを時間の経過とともに切り替えて(あるいは最初からノイズ耐性の強い伝送レートに設定して)、ノイズ耐性を確保することによって、空間多重環境における端末の多重数が多いときに、伝搬路の変動によって他の多重波の干渉影響が生じても、受信側での受信誤り率を低く抑えることができる。
また、本発明によれば、時間の経過に伴う伝搬路の変動に応じて、最適な通信方式を適応的に選択利用することで、システムの伝送効率を向上することができる、優れた無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
本発明によれば、送信側のトレーニング信号の長さが不十分なことにより、伝達関数Hの推定精度が不十分であっても、LMSアルゴリズムなどの追従計算を行なうことで、推定値を十分な精度に引き上げることが可能である。伝達関数Hを十分な推定することができれば、より伝送容量の高いビットレートで通信を行なうことが可能になり、システムの伝送容量を増やすことができる。
また、長いデータを連続して送信する場合には、伝搬路特性の時間的特性に対応するためには、パケット長若しくはフレーム長を短くするか、あるいはパケット若しくはフレームの途中で伝達関数Hを再推定するためのトレーニング信号を挿入しなければならないと考えられる。これに対し、本発明によれば、追従計算を行なうことにより、トレーニング信号を挿入する必要がなくなるので、システムの伝送効率が向上する。
すなわち、伝達関数Hの時間変動に追従することにより、より長いパケット若しくはフレームにすることができるので、オーバーヘッドを削減し、システムの伝送容量を増やすことができる。また、伝達関数Hの時間変動に追従することにより、受信誤りを低減でき、再送処理を少なくすることでシステムの特性劣化を防ぐことができる。
また、仮に伝達関数Hの時間変動に追従できなくなっても,事前にビットレートを低くしておくことで、受信誤りを未然に防ぎ、再送処理を少なくすることでシステムの特性劣化を防ぐことができる。あるいは、伝達関数Hの時間変動に追従できなくなっても、事前にパケット長若しくはフレーム長を短くすることで、伝達関数Hの時間変動が特性に与える影響を少なくし、これによって受信誤りを未然に防ぎ、再送処理を少なくすることでシステムの劣化を防ぐことができる。
特に、送受信双方のアンテナ本数が多くなり、多数のMIMOチャネルを形成して高速伝送を行なう場合には、上述したような本発明の効果は特に有効且つ重要である。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
A.第1の実施形態
本実施形態において想定している通信の伝搬路は無線であり、空間分割多元接続(SDMA)に基づくアクセス制御により、複数の通信局間でネットワークを構築する。また、本発明で想定している通信は蓄積交換型のトラフィックであり、パケット単位で情報が転送される。
本実施形態に係る無線ネットワーク・システムでは、緩やかな時分割多重アクセス構造を持った伝送(MAC)フレームにより複数のチャネルを効果的に利用した伝送制御が行なわれる他、各通信局は、CSMA(Carrier Sense Multiple Access:キャリア検出多重接続)に基づくアクセス手順に従い直接非同期的に情報を伝送することもできる。
後者のアクセス手順の場合、このとき、衝突を回避し通信品質を向上させる手段としてRTS/CTS方式を採用することができる。
この場合、正味の情報の送信に先立ち、送信元通信局はRTS(Request to Send:送信要求)を送信し、受信先通信局がこのRTSを受信してデータを受信可能であれば、その応答としてCTS(Clear to Send:受信準備完了)を返す。そして、RTS/CTSの情報交換により送受信局間でコネクションが確立した後にデータ伝送を実行する。
RTS信号又はCTS信号のいずれかを受信した周辺局は、これらのパケットに記述されているデータ伝送期間においてデータ送信処理を差し控える。したがって、送信側又は受信側から隠れ端末となる通信局は、RTS信号又はCTS信号のいずれかを受信することでデータ伝送の衝突を回避するので、隠れ端末問題を解消することができる。以下では、空間多重接続の無線ネットワークにおいて、RTS/CTS方式でデータ伝送する実施形態について説明する。
まず、本発明に係る無線ネットワークにおけるデータ送受信手順について、図1を参照しながら説明する。
同図において、通信局STA0は主に大容量のデータの送信を行なうマスタ局であり、例えば動画像データをストリーミング送信するビデオ・サーバのような通信局である。一方、その他の通信局STA1、STA2、STA3は主にデータの受信を行なうスレーブ局であり、マスタ局から受信した動画像データなどのコンテンツを再生するテレビ・モニタなどのコンテンツ再生装置に相当する通信局である
ここで、マスタ局STA0が各スレーブ局STA1、STA2、STA3に対して同時に異なるデータを送信する場合について考察してみる。
まず、STA0は空間多重伝送(SMT:Space Multiple Transmission)専用のRTSパケットを送信する。このSMT専用のRTSパケットには、ターゲットとなるスレーブ局(図示の例ではSTA1、STA2、STA3)のアドレスが含まれている。このRTSパケットを受信したスレーブ局は、RTSパケット中に記載されているアドレス順に従って時分割でCTSパケットを返信する。
このCTSパケットの後ろには、マスタ局において送信ビット・パターン形成のためのウェイト算出を行なう際に使用するトレーニング・シンボル(Training Symbol)が連接されている.各スレーブ局が時分割で返信するCTS+Training SymbolはMIFS(Momentary IFS)時間だけ間隔を設けてあり、マスタ局がこれらのCTS+Training Symbolを確実に受信できるようにこの値を設定する。
図1に示した例では、データ・フレームだけSDMA多重しており、CTS及びACKについては時分割多重しているが、これらCTS及びACKについてもSDMA多重することは可能である。例えば、図2に示すように、各スレーブ局はCTSパケットを同時送信するようにしてもよい。この場合、各スレーブ局で送信するCTSパケットは同一である必要がある。また、マスタ局STA0は、各スレーブ局からのCTSパケットをマルチパス成分として処理を行なう。
マスタ局STA0は、このCTS+Training Symbolを受信すると、各スレーブ局を空間多重接続するためのウェイト・ベクトルを算出し、それぞれに対する最適な送信ビーム・パターンに設定して、正味のデータ・フレームを送信(SMT)する。
各スレーブ局は、マスタ局STA0からのデータ・フレームを受信すると、CTSパケットを返信するときと同様にして、ACK+Training Symbolを返信する。勿論、各スレーブ局はACKパケットを同時送信するようにしてもよい。なお、既にビーム形成されているので、各スレーブ局で送信するACKパケットは同一である必要はない。
RTSパケット、CTSパケット、データ・パケット、ACKパケットそれぞれのMACフィールドあるいはPHYフレームのヘッダーには、Durationフィールドが用意されており、この値を基にNAVを設定する。
図1に示す例では、RTSでは、RTSとすべてのCTS+Training Symbolが送信し終わる間での時間をNAVとして設定する。
CTSについては、CTSと、その後に続くデータ・フレームとすべてのACK+Training Symbolが送信し終わるまでの時間をNAVとして設定する。したがって、CTSによって指定されるNAVの設定時間が終了する時刻は各スレーブ局STA1、STA2、STA3で同時刻となる。
データ・フレームでは、その後に続くすべてのACK+Training Symbolが送信し終わるまでの時間がNAVとして設定される。
ACK(+CTS)では、CTSのときと同様に、その後に続くデータ・フレームとすべてのACK+Training Symbolが送信を終わるまでの時間を設定する。したがって、このACK+Training Symbolによって指定されるNAVの設定値は、各スレーブ局STA1、STA2、STA3で同時刻となる。
なお、図1並びに図2に示した例では、Training Symbol(TS)をCTS及びACKの後ろに連接しているが、CTS及びACKフレームの前に設けることも可能である。
図3には、本実施形態に係る空間多重接続ネットワークにおいて動作する無線通信装置の構成を模式的に示している。同図では、送信機側における構成を示しているが、受信機の場合には加算器4が分配器に変わると理解されたい。
図示の無線通信装置のアンテナ素子数は3本であり、同時に多重可能な通信局数は3台である。主にフレーム構成の解釈などのMAC層プロトコルにおける処理を行なうMACノード部1と、主に変復調などのPHYそうプロトコルにおける処理を行なうPHYノード部2と、各アンテナ素子に対してウェイトを与える乗算部3と、各通信局の送信信号を加算する加算器4(受信の場合には分配器)と、RF部とアンテナ部からなるPHYブランチ5が、多重される通信局毎に対応して設けられている。制御部6は、各通信局間の調停や伝送レートの制御、ウェイト値の算出など、空間の多重化管理(Multiple Manager)やアレイ・アンテナの管理(Array Manager)を行なう。
なお、本実施形態に係る無線通信装置は、送受信をともに並行しては行なえないものとする。したがって、送信中は伝搬路の変動状況を把握することができないことから、送信パケット長が長くなると、この間、送信ビット・パターンを更新することができない。このような伝搬路の変動を放置すると、時間の経過とともに現在の送信ビット・パターンと最適な送信ビット・パターンとの相違により、受信側では受信誤り率が増加する。
続いて、この無線通信装置の動作について説明する。受信動作は以下の通りである。
(ステップ1)
各アンテナ素子(PHYブランチ5)で信号を受信し、必要な周波数帯域を抽出する。
(ステップ2)
所定周波数大域の受信信号を(加算)分配器4で3分配する。
(ステップ3)
PHYノード部3で所定の復調操作を行ない、受信パケットのPHYヘッダーを解釈する。また、受信した信号に対して相手局毎のSNの測定を行ない、この測定結果が制御部6で保持される。また、トレーニング・シンボルを抽出し、制御部6に渡す。
(ステップ4)
制御部6で、トレーニング・シンボルから各相手局に対するウェイト・ベクトルを算出し、求めたウェイト値を乗算器3に与える。
(ステップ5)
MACノード部1で、MACヘッダーを解釈し、各種制御信号やデータを抽出する。
また、送信動作は以下の通りである。
(ステップ11)
送信する信号がMACノード部3に入力されると、制御部6のフロー制御に従い、所定のMACフレームを生成する
(ステップ12)
制御部6では、受信処理時の(ステップ3)で測定した受信SNや、多重数、送信パケット長、ビーム・パターンの変化の度合いなどに基づいて、最適な変調方式並びに誤り訂正符号などの送信ビットレートを決定・制御し、PHYノード部2に対して指示する。この処理ステップにおける動作の詳細については後述する。
(ステップ13)
PHYノード部2では、制御部6により指定された変調方式及び誤り訂正符号により、送信データを変調符号化する。
(ステップ14)
制御部6では、受信処理時の(ステップ4)で算出された受信ウェイト値と、受信処理時の(ステップ3)で抽出されたトレーニング信号に基づいて、送信ウェイト値を算出し、このウェイト値を乗算器3に与える。
(ステップ15)
乗算器3で制御部6からのウェイト値を乗算し、加算器4で各相手局への信号を加算して、PHYブランチ5のアンテナから送信する。
続いて、送信処理時の(ステップ12)における、変調方式や誤り訂正符号などのビットレートの制御方法について詳解する。本明細書では、変調方式と誤り訂正符号の組み合わせは、以下の表1に示す7通りとする。
Figure 2005102136
上記の送信処理時の(ステップ12)では、最初に受信SNから伝送可能な伝送レートを決定し、多重数などの情報を基にさらに細かな制御を行なう。以下の説明では、伝送速度決定するためのパラメータとして、SDMA多重数、送信パケット長、ビット・パターンの変動量の3つを利用する。
多重数による伝送速度決定:
空間多重接続の状況を示すパラメータの1つとして、通信局の多重数を挙げることができる。多重数が多くなると、受信側では受信誤り率が増加するので、送信側ではノイズ耐性の強い伝送速度でデータを送信する必要がある。
図4には、多重数により伝送速度を決定するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
SDMA多重数が3以上の場合には(ステップS1)、最初に受信SNで決めた伝送レート対して2段階低い(すなわち、よりノイズ耐性の強い)伝送レートで送信することにする(ステップS2)。
また、SDMA多重数が2の場合には(ステップS3)、最初に受信SNで決めた伝送レートに対して1段階低い伝送レートで送信することにする(ステップS4)。
また、SDMA多重数が1の場合、すなわち多重していない場合には、最初に受信SNで決めた伝送レートのままで送信することにする(ステップS5)。
また、パケットを送信し始めてから時間の経過とともに、SDMA多重数が変動することがある。例えば、SDMA多重数が増加すると、受信側では受信誤り率が増加するので、送信側ではノイズ耐性の強い伝送速度に動的に切り替える必要が生ずる。また逆に、SDMA多重数が減少すると、システム全体のスループットを向上させるためにも、送信側では許容される高速な伝送速度に切り替えることが好ましい。
図5には、時間の経過を考慮して多重数による伝送速度を決定するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
SDMA多重数が3以上の場合には(ステップS11)、送信開始から40シンボル後に1段低い(すなわち、よりノイズ耐性の強い)伝送レートに切り替えて、さらに送信開始から70シンボル後にもう一段低い伝送レートに切り替えるようにする(ステップS12)。
また、多重数が2の場合には(ステップS13)、送信開始から40シンボル後に1段低い(すなわち、よりノイズ耐性の強い)伝送レートに切り替える(ステップS14)。
また、多重数が1の場合、すなわちSDMA多重を行なわない場合には、最初に決定した伝送レートのままで送信することにする(ステップS15)。
送信パケット長による伝送速度決定:
空間多重接続の状況を示すパラメータの1つとして、送信パケット長を挙げることができる。送信中は伝搬路の変動状況を把握することができないことから、ストリーミング送信時などにより送信パケット長が長くなると、この間、送信ビット・パターンを更新することができない。このため、時間の経過とともに現在の送信ビット・パターンと最適な送信ビット・パターンとの相違が生じ、受信側では受信誤り率が増加するので、送信側ではノイズ耐性の強い伝送速度でデータを送信する必要がある。
図6には、送信パケット長により伝送速度を決定するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
送信パケット長が80シンボル以上の場合には(ステップS21)、最初に受信SNで決めた伝送レートに対して2段階低い(すなわち、よりノイズ耐性の強い)伝送レートで送信することにする(ステップS22)。
また、送信パケット長が50シンボル以上80シンボル未満の場合には(ステップS23)、最初に受信SNで決めた伝送レートに対して1段階低い伝送レートで送信することにする(ステップS24)。
また、送信パケット長が50シンボル未満の場合には、最初に受信SNで決めた伝送レートのままで送信することにする(ステップS25)。
また、パケットを送信し始めてから時間の経過とともに、伝搬路特性が変動することがある。例えば、ストリーミング配信などにより送信パケット長が長い場合には、時間の経過に伴う最適な送信ビット・パターンの変動に拘らず、送信中は伝搬路の変動状況を把握することができないことから、送信ビット・パターンを更新することができず、受信側では受信誤り率が増加する。このため、送信パケット長に応じて、時間の経過とともに伝送速度を段階的に調整する必要がある。
図7には、時間の経過を考慮して送信パケット長による伝送速度を決定するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
送信パケット長が80シンボル以上の場合には(ステップS31)、送信開始から40シンボル後に1段低い(すなわち、よりノイズ耐性の強い)伝送レートに切り替えて、さらに送信開始から70シンボル後に、もう一段低い伝送レートに切り替えるようにする(ステップS32)。
また、送信パケット長が50シンボル以上80シンボル未満の場合には(ステップS33)、送信開始から40シンボル後に1段低い(すなわち、よりノイズ耐性の強い)伝送レートに切り替える(ステップS34)。
また、送信パケット長が50シンボル未満の場合には、最初に決定した伝送レートのままで送信することにする(ステップS35)。
送信ビーム・パターンの変動による伝送速度決定:
空間多重接続の状況を示すパラメータの1つとして、送信ビーム・パターンの変動を挙げることができる。送信ビーム・パターンの変動が激しい場合、送信中に、時間の経過とともに現在の送信ビット・パターンと最適な送信ビット・パターンとの相違が生じ、受信側では受信誤り率が増加するので、送信側ではノイズ耐性の強い伝送速度でデータを送信する必要がある。
制御部6では、送信ウェイトを算出した後、この送信ウェイトから送信ビーム・パターンを計算し、ヌル・ビームの方向の時間経過での変化を監視しておく。そして、ある一定時間でのヌル・ビーム方向の変化に応じて伝送レートを制御する。
図8には、送信ビット・パターンの変動により伝送速度を決定するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
ヌル・ビーム方向の変動角が5度以上の場合には(ステップS41)、最初に受信SNで決めた伝送レートに対して2段階低い(すなわち、よりノイズ耐性が強い)伝送レートで送信することにする(ステップS42)。
また、ヌル・ビーム方向の変動角が3度以上5度未満の場合には(ステップS43)、最初に受信SNで決めた伝送レートに対して1段階低い伝送レートで送信することにする(ステップS44)。
また、ヌル・ビーム方向の変動角が3度未満の場合には、最初に受信SNで決めた伝送レートのままで送信することにする(ステップS45)。
また、パケットを送信し始めてから時間の経過とともに、伝搬路特性が変動することがある。例えば、送信中は伝搬路の変動状況を把握することができないことから、ヌル・ビーム方向が変動したにも拘らず送信ビット・パターンを更新することができず、受信側では受信誤り率が増加する。このため、ヌル・ビーム方向の変動に応じて、時間の経過とともに伝送速度を段階的に調整する必要がある。
図9には、時間の経過を考慮してヌル・ビーム方向の変動による伝送速度を決定するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
ヌル・ビーム方向の変動角が5度以上の場合には(ステップS51)、送信開始から40シンボル後に1段低い(すなわち、よりノイズ耐性の強い)伝送レートに切り替えて、さらに送信開始から70シンボル後に、もう一段低い伝送レートに切り替えるようにする(ステップS52)。
また、ヌル・ビーム方向の変動角が3度以上5度未満の場合には(ステップS53)、送信開始から40シンボル後に1段低い(すなわち、よりノイズ耐性の強い)伝送レートに切り替える(ステップS54)。
また、ヌル・ビーム方向の変動角が3度未満の場合には、最初に決定した伝送レートのままで送信することにする(ステップS55)。
なお、伝送レートの可変方法として、図10に示すように2段階で伝送レートを切り替える方法と、図11に示すように1段階で伝送レートを切り替える方法などが挙げられる。
B.第2の実施形態
本実施形態では、送信機側と受信機側の双方において複数のアンテナ素子を備え、空間多重した伝送路を実現し、伝送容量の拡大を図るMIMO通信方式によりネットワークを構築する。
MIMO伝送を構成方法としてはさまざまな方式が提案されているが、アンテナのコンフィギュレーションに応じていかにしてチャネル情報を送受信間でやり取りするかが実装上の大きな課題となる。
チャネル情報をやり取りするには、既知情報(プリアンブル情報)を送信側から受信側のみ伝送する方法が容易であり、この場合は送信機と受信機が互いに独立して空間多重伝送を行なうことになり、オープンループ型のMIMO伝送方式と呼ばれる。オープンループ型のMIMO伝送方式として、例えばV−BLAST方式を挙げることができる(前述)。送信機は、多重化信号を送出する前に、受信機側でチャネル推定を行なうためのトレーニング信号を、例えばアンテナ毎に時分割で挿入する。これに対し、受信機では、チャネル推定部でトレーニング信号を利用してチャネル推定を行ない、各アンテナ対に対応したチャネル情報行列Hを算定する。そして、Zero−forcingとキャンセリングを巧妙に組み合わせることで、キャンセリングによって生じたアンテナ自由度を活用してSN比を向上させ、復号の確度を高める。この場合、送信側では、特にアンテナ重み係数行列を与えず、単純にアンテナ毎に信号を多重化して送るだけであり、アンテナ重み係数行列を得るためのフィードバック手続きが一切省略される。
さらにオープンループ方式の発展形として、受信側から送信側にもプリアンブル情報をフィードバックすることによって、送受信間で理想的な空間直交チャネルを作り出すクローズループ型のMIMO伝送方式もある。
このクローズループ型のMIMO伝送の理想的な形態の1つとして、伝播路関数の特異値分解(SVD:Singular Value Decomposition)を利用したSVD−MIMO方式が知られている(例えば、http://radio3.ee.uec.ac.jp/MIMO(IEICE_TS).pdf(平成15年10月24日現在)を参照のこと)。
SVD−MIMO伝送では、各アンテナ対に対応するチャネル情報を要素とした数値行列すなわちチャネル情報行列Hを特異値分解してUDVHを求め(H=UDVH)、送信側のアンテナ重み係数行列としてVを与えるとともに、受信側のアンテナ重み係数行列としてUHを与える。これによって、それぞれのMIMOチャネルは、各固有値λiの平方根を対角要素に持つ対角行列Dとして表され、全くクロストーク無しに信号を多重化して伝送することができる。この場合、送信器側と受信器側の双方において、空間分割すなわち空間直交多重された論理的に独立した複数の伝送路を実現することができる。SVD−MIMO伝送では、受信機は伝達関数として実際にはHVを推定することになる。
MIMO伝送方式では、ある程度の時間経過後に再度トレーニング信号を送受信して伝達関数Hを再度見直すという作業が必要である。しかし、頻繁にトレーニング信号を送受信すると、システムのスループットの低下を招く、という問題がある。さらに、送信されたトレーニング信号は伝送路と受信機でノイズが加わっているので、受信側で伝達関数Hを推定しても、その精度には限界がある、という問題がある。
そこで、本実施形態では、受信側で最初だけトレーニング信号による伝達関数Hの推定を行ない、その後は、Decision Feedbackを用いてLMSやRLSなどの追従アルゴリズムにより伝達関数Hを追従する方法を採用する。
伝達関数Hの時間変動がそれほどでもない場合には、通信の最初にトレーニング信号によって推定した伝達関数H’と本来の伝達関数Hの相関値は,時間経過とともに追従計算によってむしろ高い値となる。すなわち、時間経過とともに、より高精度なHの推定が可能になる。
一方、追従計算を行なっても、その性能には限界があるため、伝達関数Hの時間変動が追従性能の限界を超えた場合には、受信側では伝達関数Hを正確に推定することができず、受信特性の低下を引き起こす。
そこで、このような場合には、伝達関数Hの信頼度に応じた最適な通信方式を適応的に選択利用することで、システムの伝送効率の向上を図る。すなわち、受信機側では、所定時間経過後には、ノイズ耐性のより低いビットレートに適応的に切り替える。
受信機側では、推定追従計算を行なった伝達関数H’と本来の伝達関数Hとの相関に基づいて、H’の信頼度を判断することができる。例えば、追従計算を行なった伝達関数H’の時間変動量を監視する検出器を設け、H’の時間的変動量に基づいてH’の信頼度を判断することができる。あるいは、受信エラー率を以ってH’の信頼度を判断することができる。そして、この信頼度に応じて、変調方式や誤り訂正符号のパラメータ、誤り訂正符号の種類(例えば、ビタビ符号、ターボ符号、リード・ソロモン符号など)などビットレートを適応的に切り替えるようにする。
また、受信機側では、追従計算を行なった伝達関数H’の時間変動量を監視する検出器を設け、その時間的変化量に応じてパケット長若しくはフレーム長を変更し、適当な時間間隔で伝達関数Hの再推定を行なうようにする。
図12には、本実施形態に係る無線通信システムの構成を模式的に示している。この無線通信システムは、送信機はM本のアンテナを備えるとともに、受信機はN本のアンテナを備え、送信機は各アンテナに配分されたストリームを重み付け送信し、受信機は各アンテナでストリームを重み付け受信することにより、伝送データを複数のストリームに配分し、MIMO通信を行なう。
ここで、オープンループ型のMIMO伝送方式では、受信機はチャネルの伝達関数Hを推定することになる。また、クローズループ型のMIMO伝送では、受信機はHVを推定することになる。
既に述べたように、本実施形態に係る無線通信システムでは、受信機側は、Decision Feedbackを用いてLMSやRLSなどの追従アルゴリズムにより伝達関数Hを追従する方法を採用する。
図13には、Decision Feedback型LMSアルゴリズムによる伝達関数Hの追従システム部の構成例を示している。但し、図示の例では、送信アンテナM=2本、受信アンテナN=3本で、独立したMIMOチャネル(土管)が2本の場合の構成を示している。
各受信アンテナで受信された信号は、フレームバッファを介して重み付け処理され、トレーニング信号部分が分離されチャネル推定部(Channel Estimate)で伝達関数H(若しくはHV)が推定される。ここで導入された伝達関数H(若しくはHV)は、メモリ(Memory forHV(UD))に保存され、チャネル更新部(Channel Updator)によって更新されるが、伝達関数の更新処理については後述に譲る。
トレーニング信号の以降に受信される信号は、重み行列乗算部(Matrix Multiplying)に入力され、先に導入された伝達関数H(若しくはHV)の逆行列と乗算を行なうことで、独立したMIMOチャネルの信号が抽出される。
各MIMOチャネルから抽出された信号はそれぞれ、復調器(De−Mapper)で復調され、デインタリーバ(De−Interleave)でデインタリーブされ、デパンクチャ(De−puncture)でデパンクチャされた後、パラレル−シリアル変換器(P/S)で直列信号に変換され、復号器(Decoder)により復号され、情報が得られる。
ここで、復号器で誤り訂正された情報は、再び同じ誤り訂正符号の種類とパラメータによって再符号化され、2つのストリーム(土管)にシリアル−パラレル変換され、パンクチャ、インタリーブ、マッピングなどの各処理を経て再変調が施された後、チャネル更新部(Channel Update)へDecision Feedbackされる。なお、受信信号を再符号化・再変調することなく、そのままチャネル更新部へフィードバックするように構成してもよい。
フィードバックされた信号は、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムに入力され、下式を用い、Decision Feedbackされた信号から伝達関数H(若しくはHV)を更新する。
Figure 2005102136
なお、ここでは追従アルゴリズムにLMSを利用したが、RLS(Recursive Least Squares)アルゴリズムなど、他のアルゴリズムを利用することも考えられる。
図14には、LMSによる追従計算を行なった場合における、追従した伝達関数H’と本来の伝達関数Hとの相関係数の推移のシミュレーション結果を示している。但し、変調方式はQPSK、SNRは8[dB]、移動速度は1.2km/hである.LMSの追従計算をしない場合には、図17に示したように時間経過とともに伝達関数Hの相関値は低くなってしまうが、追従計算を行なうことで、図14に示すように伝達関数Hの相関値を高い値に維持することができる。
ここで注目すべき点は、通信の最初で取得したトレーニング信号により推定した伝達関数Hの精度が、Decision Feedbackに基づく追従計算によって、時間経過とともにさらに精度が増している、という点である。
本来、SNRが8[dB]程度の環境であれば、変調方式がQPSK、誤り訂正符号が拘束長7、符号化率3/4のビタビ(Viterbi)を利用するのが適当である。
しかし、図14に示すように、追従計算を行なうことで、100 OFDMシンボル後にはかなり高い精度の伝達関数Hを推定することができる。したがって、この高い精度の伝達関数Hであれば、16QAM 符号化率1/2などより伝送効率の高いビットレートを利用することができる。
このことは、受信機は、通信開始直後に取得したトレーニング信号に基づいて伝搬路の伝達関数Hを一旦推定した後は、伝達関数Hの時間的変動に対し、トレーニング信号の再送による伝達関数Hの再推定を行なわず、Decision Feedbackによる伝達関数Hの追従計算により、伝搬路の時間変動に十分対応することができることを意味する。伝達関数Hの時間変動がそれほどでもない場合には、通信の最初にトレーニング信号によって推定した伝達関数H’と本来の伝達関数Hの相関値は,時間経過とともに追従計算によってむしろ高い値となる。すなわち、時間経過とともに、より高精度なHの推定が可能になる。変調方式と符号化率の関係については、[表1]に示した通りである。
本実施形態における通信動作の手順の一例を以下に示す。
(ステップ1)
送信機が伝達関数Hを推定するためのトレーニング信号を送信する。
(ステップ2)
受信機が、受信したトレーニング信号を用いて伝達関数H(若しくはHV)を推定する。
(ステップ3)
同時に送受信双方でSNRを測定し、最適な通信方式を表1から決定する。
(ステップ4)
送受信機間で、決定した変調モードにより情報伝送を開始する。
(ステップ5)
受信機は、受信信号のDecision Feedbackにより伝達関数Hの追従計算を行なう。
(ステップ6)
受信機は、通信を開始してから所定時間経過後(例えば、100OFDMシンボル後など、Decision Feedbackによる計算の結果伝達関数Hの精度が高くなった頃)、より伝送効率の高い通信方式に切り換える。
本実施形態では、追従計算としてLMSアルゴリズムを利用したが、これらの追従アルゴリズムによっては、追従性能に大きな差がある。送受信機が移動を伴う環境下においては、追従アルゴリズムによっては、伝達関数Hの変動速度に追従しきれない場合が生じる。すなわち、追従計算を行なっても、その性能には限界があるため、伝達関数Hの時間変動が追従性能の限界を超えた場合には、受信側では伝達関数Hを正確に推定することができず、受信特性の低下を引き起こす。
そこで、図13に示した伝達関数Hの追従計算部に、伝達関数Hの変動量を監視する検出器(図示しない)を設ける。そして、伝達関数Hの変動量が追従アルゴリズムの性能を越えた場合には、伝送効率は低いが、ノイズ耐性のより強い通信方式に切り換えるようにする。
ここで言う検出器は、例えば、受信機側で推定した伝達関数H’を本来の伝達関数Hとの相関に応じて伝達関数Hの変動量を検出し、追従アルゴリズムの性能を超えたかどうかを判断するようにしてもよい。あるいは、検出器は、受信機側で追従計算を行なった伝達関数H’の時間的変化量を監視し、伝達関数H’の時間的変化量に応じて追従アルゴリズムの性能を超えたかどうかを判断することができる。また、検出器の代替手段として、受信機における受信エラー率を監視し、受信エラー率の増大に応じて追従アルゴリズムの性能を超えたかどうかを判断するようにしてもよい。
検出器を用い、追従アルゴリズムの性能に応じた通信動作の手順を以下に示す。
(ステップ1)
送信機が伝達関数Hを推定するためのトレーニング信号を送信する。
(ステップ2)
受信機が、受信したトレーニング信号を用いて伝達関数H(若しくはHV)を推定する。
(ステップ3)
同時に送受信双方でSNRを測定し、最適な通信方式を表1から決定する。
(ステップ4)
送受信機間で、決定した変調モードにより情報伝送を開始する。
(ステップ5)
受信機は、受信信号のDecision Feedbackにより伝達関数Hの追従計算を行なう。
(ステップ6)
受信機は、通信を開始してから所定時間経過後(例えば、100OFDMシンボル後など、Decision Feedbackによる計算の結果伝達関数Hの精度が高くなった頃)、より伝送効率の高い通信方式に切り換える。
(ステップ7)
受信側では伝達関数Hの変動量を検出器で随時監視する。
(ステップ8)
伝達関数Hの変動量が、ある決められた値を越えた場合には、伝送効率は低いがノイズ耐性のより強い通信方式に切り換える。
これまでは、通信の最初にトレーニング信号によって伝達関数Hの推定を行なった後、LMSアルゴリズムなどの追従計算を行なう場合について説明してきた。以下では、最初のトレーニング信号による伝達関数Hの推定だけで、追従計算は行なわない場合の動作手順について説明する。
図15には、LMSアルゴリズムによる伝達関数Hの追従計算を行なわない場合における、追従した伝達関数H’と本来の伝達関数Hとの相関係数の推移のシミュレーション結果を示している。但し、変調方式がQPSK、SNR8[dB]、移動速度1.2[km/h]であるとする。
既に述べたように、通信の最初にトレーニング信号によって伝達関数Hを推定しても,時間の経過とともに,この伝達関数Hは変動する。追従計算された(若しくは使用されている)伝達関数H’の信頼度を判断するには、本来の伝達関数Hとの相関値を鑑みながら通信方式を変更することが好ましい。図15に示した例では、相関値の低下に伴い、通信方式をMode1からMode2、Mode3へと、ビットレートのより低いものへ順次切り替えるようになっている。但し、本来の伝達関数Hを知る手段はないので、過去の誤り率などから判断して通信方式を変更するようにする。
伝達関数Hの追従計算を行なわない場合の動作手順の一例を以下に示す。この例では、時間経過とともに、伝送効率は低いが、ノイズ耐性のより強い通信方式に切り換えるようにしている。
(ステップ1)
送信機が伝達関数Hを推定するためのトレーニング信号を送信する。
(ステップ2)
受信機が、受信したトレーニング信号を用いて伝達関数H(若しくはHV)を推定する。
(ステップ3)
同時に送受信双方でSNRを測定し、最適な通信方式を表1から決定する。
(ステップ4)
送受信機間で、決定した変調モードにより情報伝送を開始する。
(ステップ5)
受信機は受信エラーの頻度を随時検出する。
(ステップ6)
受信エラーが頻発してきた場合には、ある決められた時間毎に、伝送効率は低いが、ノイズ耐性の強い通信方式へ段階的に下げてゆく(図15を参照のこと)
(ステップ7)
ある一定時間受信エラーが生じないようであれば、通信方式のステップダウンの量を減らすか、又はステップダウン自体を止めてみる。
(ステップ8)
上記ステップ5へ戻り、上述の処理を繰り返し行なう。
上述した例では、伝送効率は低いがノイズ耐性のより強い通信方式に切り換えることで、伝達関数Hの時間的変化の影響を除去しているが、伝送するパケット長若しくはフレーム長を短くすることによっても同様の効果を得ることができる。伝達関数Hの追従計算を行なわない場合の動作手順についての他の例を以下に示す。
(ステップ1)
送信機が伝達関数Hを推定するためのトレーニング信号を送信する。
(ステップ2)
受信機が、受信したトレーニング信号を用いて伝達関数H(若しくはHV)を推定する。
(ステップ3)
同時に送受信双方でSNRを測定し、最適な通信方式を表1から決定する。
(ステップ4)
送受信機間で、決定した変調モードにより情報伝送を開始する。
(ステップ5)
受信機は受信エラーの頻度を随時検出する。
(ステップ6)
受信エラーが頻発してきた場合には、一度に送るパケット長若しくはフレーム長を短くする。
(ステップ7)
ある一定時間受信エラーが生じないようであれば、パケット長若しくはフレーム長を長くしてみる。
(ステップ8)
上記ステップ5へ戻り、上述の処理を繰り返し行なう。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本発明は、空間多重してデータ伝送を行なうさまざまな無線通信システムに適用することができ、SVD−MIMO方式のように空間分割すなわち空間直交した多重伝送方式に適用範囲は限定されない。また、送信側又は受信側のいずれか一方が空間多重を行なう無線通信システムに対しても、好適に適用することができる。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
図1は、本発明に係る無線ネットワークにおけるデータ送受信手順を模式的に示した図である。 図2は、図1に示したデータ送受信手順の変形例を示した図である。 図3は、本発明に係る空間分割多元接続ネットワークにおいて動作する無線通信装置の構成を模式的に示した図である。 図4は、多重数により伝送速度を決定するための処理手順を示したフローチャートである。 図5は、時間の経過を考慮して多重数による伝送速度を決定するための処理手順を示したフローチャートである。 図6は、送信パケット長により伝送速度を決定するための処理手順を示したフローチャートである。 図7は、時間の経過を考慮して送信パケット長による伝送速度を決定するための処理手順を示したフローチャートである。 図8は、ビーム・パターンの変動量により伝送速度を決定するための処理手順を示したフローチャートである。 図9は、時間の経過を考慮してビーム・パターンの変動量による伝送速度を決定するための処理手順を示したフローチャートである。 図10は、2段階で伝送レートを切り替える方法を示した図である。 図11は、1段階で伝送レートを切り替える方法を示した図である。 図12は、本発明の第2の実施形態に係る無線通信システムの構成を模式的に示した図である。 図13は、Decision Feedback型LMSアルゴリズムによる伝達関数Hの追従システム部の構成例を示した図である。 図14は、LMSによる追従計算を行なった場合における、追従した伝達関数H’と本来の伝達関数Hとの相関係数の推移のシミュレーション結果を示した図である。 図15は、LMSアルゴリズムによる伝達関数Hの追従計算を行なわない場合における、追従した伝達関数H’と本来の伝達関数Hとの相関係数の推移のシミュレーション結果を示した図である。 図16は、MIMO通信システムを概念的に示した図である。 図17は、伝達関数Hの時間的変動を示した図である。
符号の説明
1…MACノード部
2…PHYノード部
3…乗算部
4…加算部
5…PHYブランチ
6…制御部

Claims (54)

  1. 複数のアンテナを有する送信機及び受信機が対となって、チャネルの伝達関数Hを得て、伝達関数Hに基づいて重み付けしてデータ通信を行なう無線通信システムであって、
    伝達関数Hの信頼度を判別する判別手段と、
    伝達関数Hの信頼度に応じた通信方式を決定する通信方式決定手段と、
    を具備することを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記判別手段は、空間多重環境パラメータを取得し、該取得した空間多重環境パラメータに基づいて伝達関数Hの信頼度を判別する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記判別手段は、空間多重環境パラメータとして、通信相手の受信SNを取得する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 前記判別手段は、空間多重環境パラメータとして、空間多重環境下における多重数を取得する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
  5. 前記判別手段は、空間多重環境パラメータとして、送信パケットのデータ長を取得する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
  6. 前記判別手段は、空間多重環境パラメータとして、送信ビーム・パターンの更新頻度を取得する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
  7. 前記判別手段は、空間多重環境パラメータとして、到来波角度の変動速度で表される伝搬路特性の変動状況を取得する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
  8. 前記送信機及び受信機間で交換されるトレーニング信号に基づいて伝搬路の伝達関数H’を推定する伝達関数推定手段をさらに備え、
    前記判別手段は、前記の推定された伝達関数H’と本来の伝達関数Hの相関に基づいて伝達関数Hの信頼度を判別する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  9. 前記判別手段は、前記伝達関数推定手段により伝達関数Hを推定してからの経過時間に基づいて伝達関数Hの信頼度を判別する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の無線通信システム。
  10. 伝達関数Hの時間変動に対し、デシジョン・フィードバックによる伝達関数Hの追従計算を行なう追従計算手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項8に記載の無線通信システム。
  11. 前記判別手段は、前記追従手段による伝達関数Hの追従計算を開始してから所定時間が経過した後に、伝達関数Hの信頼度が向上したと判別し、
    前記通信方式決定手段は、伝達関数Hの信頼度が向上したという判別結果に応じて、より高いビットレートの通信方式に変更する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の無線通信システム。
  12. 前記判別手段は、前記追従手段により推定追従計算を行なった伝達関数H’と本来の伝達関数Hの相関に基づいて伝達関数Hの信頼度を判別する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の無線通信システム。
  13. 前記判別手段は、前記追従手段により推定追従計算を行なった伝達関数H’の時間的変動量に基づいて伝達関数Hの信頼度を判別する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の無線通信システム。
  14. 前記通信方式決定手段は、伝達関数Hの信頼度に応じて、変調方式、符号化率、誤り訂正符号のパラメータ、誤り訂正符号の種類、パケット長若しくはフレーム長を変更する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  15. 複数のアンテナを有する送信機及び受信機が対となって、チャネルの伝達関数Hを得て、伝達関数Hに基づいて重み付けしてデータ通信を行なう無線通信システムであって、
    前記送信機及び受信機間で交換されるトレーニング信号に基づいて伝搬路の伝達関数Hを推定する伝達関数推定手段と、
    伝達関数Hの時間変動に対し、デシジョン・フィードバックによる伝達関数Hの追従計算を行なう追従計算手段と、
    を具備することを特徴とする無線通信システム。
  16. 複数のアンテナ素子からなるアレー・アンテナを設け、各アンテナ素子に供給する送信信号毎にウェイトを適応的に与えて送信ビーム・パターン形成を行なうことにより、空間多重通信を行なう無線通信装置であって、
    無線データを受信する受信手段と、
    空間多重環境パラメータを取得するパラメータ取得手段と、
    該取得した空間多重環境パラメータに基づいて、送信ビットレートを制御するビットレート制御手段と、
    該制御されるビットレートに従って無線データを送信する送信手段と、
    を具備することを特徴とする無線通信装置。
  17. 前記パラメータ取得手段は、空間多重環境パラメータとして、前記受信手段により受信した信号から相手局毎の受信SNを取得する、
    ことを特徴とする請求項16に記載の無線通信装置。
  18. 前記パラメータ取得手段は、空間多重環境パラメータとして、空間多重環境下における多重数を取得する、
    ことを特徴とする請求項16に記載の無線通信装置。
  19. 前記パラメータ取得手段は、空間多重環境パラメータとして、前記送信手段から送信されるパケットのデータ長を取得する、
    ことを特徴とする請求項16に記載の無線通信装置。
  20. 前記パラメータ取得手段は、空間多重環境パラメータとして、送信ビーム・パターンの更新頻度を取得する、
    ことを特徴とする請求項16に記載の無線通信装置。
  21. 受信信号にはウェイト算出用信号が連接されており、
    前記受信手段は、受信信号から抽出されたウェイト算出用信号を基に算出される相手局毎の受信ウェイト値を各アンテナ素子で受信される信号に与えて受信ビーム・パターンを形成する、
    ことを特徴とする請求項16に記載の無線通信装置。
  22. 前記送信手段は、相手局毎の受信ウェイト値と受信信号から取り出されたウェイト算出用信号に基づいて送信ビーム・パターンを形成する、
    ことを特徴とする請求項21に記載の無線通信装置。
  23. 前記パラメータ取得手段は、算出された送信ビーム・パターンにおけるヌル・ビーム方向の変化量に基づいて、空間多重環境パラメータとしての送信ビーム・パターンの変動量を取得する、
    ことを特徴とする請求項22に記載の無線通信装置。
  24. 前記パラメータ取得手段は、空間多重環境パラメータとして、到来波角度の変動速度で表される伝搬路特性の変動状況を取得する、
    ことを特徴とする請求項16に記載の無線通信装置。
  25. 前記ビットレート制御手段は、空間多重環境パラメータに基づいて、前記送信手段において適用する変調方式を決定する、
    ことを特徴とする請求項16に記載の無線通信装置。
  26. 前記ビットレート制御手段は、空間多重環境パラメータに基づいて、前記送信手段において適用する符号化率を決定する、
    ことを特徴とする請求項16に記載の無線通信装置。
  27. 前記ビットレート制御手段は、空間多重していない場合には、ビットレートを途中で変更せず初期に決定したビットレートを維持し、空間多重している場合には、時間の経過とともにノイズ耐性の強いビットレートに変更する、
    ことを特徴とする請求項18に記載の無線通信装置。
  28. 前記ビットレート制御手段は、送信ビーム・パターンの更新頻度又は変動量が所定値未満の場合には、ビットレートを途中で変更せず初期に決定したビットレートを維持し、該更新頻度又は変動量が所定値以上となる場合には、時間の経過とともにノイズ耐性の強いビットレートに変更する、
    ことを特徴とする請求項20又は22のいずれかに記載の無線通信装置。
  29. 前記ビットレート制御手段は、到来波角度の変動速度が所定値よりも遅い場合には、ビットレートを途中で変更せず初期に決定したビットレートを維持し、該到来波角度の変動速度が所定値よりも速い場合には、時間の経過とともにノイズ耐性の強いビットレートに変更する、
    ことを特徴とする請求項24に記載の無線通信装置。
  30. 複数のアンテナ素子からなるアレー・アンテナを設けた通信局において、各アンテナ素子に供給する送信信号毎にウェイトを適応的に与えて送信ビーム・パターン形成を行なうことにより空間多重通信を行なう無線通信方法であって、
    無線データを受信する受信ステップと、
    空間多重環境パラメータを取得するパラメータ取得ステップと、
    該取得した空間多重環境パラメータに基づいて、送信ビットレートを制御するビットレート制御ステップと、
    該制御されるビットレートに従って無線データを送信する送信ステップと、
    を具備することを特徴とする無線通信方法。
  31. 前記パラメータ取得ステップは、空間多重環境パラメータとして、前記受信ステップにおいて受信した信号から相手局毎の受信SNを取得する、
    ことを特徴とする請求項30に記載の無線通信方法。
  32. 前記パラメータ取得ステップでは、空間多重環境パラメータとして、空間多重環境下における多重数を取得する、
    ことを特徴とする請求項30に記載の無線通信方法。
  33. 前記パラメータ取得ステップでは、空間多重環境パラメータとして、前記送信ステップにおいて送信されるパケットのデータ長を取得する、
    ことを特徴とする請求項30に記載の無線通信方法。
  34. 前記パラメータ取得ステップでは、空間多重環境パラメータとして、送信ビーム・パターンの更新頻度を取得する、
    ことを特徴とする請求項30に記載の無線通信方法。
  35. 受信信号にはウェイト算出用信号が連接されており、
    前記受信ステップでは、受信信号から抽出されたウェイト算出用信号を基に算出される相手局毎の受信ウェイト値を各アンテナ素子で受信される信号に与えて受信ビーム・パターンを形成する、
    ことを特徴とする請求項30に記載の無線通信方法。
  36. 前記送信ステップでは、相手局毎の受信ウェイト値と受信信号から取り出されたウェイト算出用信号に基づいて送信ビーム・パターンを形成する、
    ことを特徴とする請求項35に記載の無線通信方法。
  37. 前記パラメータ取得ステップでは、算出された送信ビーム・パターンにおけるヌル・ビーム方向の変化量に基づいて、空間多重環境パラメータとしての送信ビーム・パターンの変動量を取得する、
    ことを特徴とする請求項36に記載の無線通信方法。
  38. 前記パラメータ取得ステップでは、空間多重環境パラメータとして、到来波角度の変動速度で表される伝搬路特性の変動状況を取得する、
    ことを特徴とする請求項30に記載の無線通信方法。
  39. 前記ビットレート制御ステップでは、空間多重環境パラメータに基づいて、前記送信ステップにおいて適用する変調方式を決定する、
    ことを特徴とする請求項30に記載の無線通信方法。
  40. 前記ビットレート制御ステップでは、空間多重環境パラメータに基づいて、前記送信ステップにおいて適用する符号化率を決定する、
    ことを特徴とする請求項30に記載の無線通信方法。
  41. 前記ビットレート制御ステップでは、空間多重していない場合には、ビットレートを途中で変更せず初期に決定したビットレートを維持し、空間多重している場合には、時間の経過とともにノイズ耐性の強いビットレートに変更する、
    ことを特徴とする請求項32に記載の無線通信方法。
  42. 前記ビットレート制御ステップでは、送信ビーム・パターンの更新頻度又は変動量が所定値未満の場合には、ビットレートを途中で変更せず初期に決定したビットレートを維持し、該更新頻度又は変動量が所定値以上となる場合には、時間の経過とともにノイズ耐性の強いビットレートに変更する、
    ことを特徴とする請求項34又は36のいずれかに記載の無線通信方法。
  43. 前記ビットレート制御ステップでは、到来波角度の変動速度が所定値よりも遅い場合には、ビットレートを途中で変更せず初期に決定したビットレートを維持し、該到来波角度の変動速度が所定値よりも速い場合には、時間の経過とともにノイズ耐性の強いビットレートに変更する、
    ことを特徴とする請求項30に記載の無線通信方法。
  44. 複数のアンテナを備え、複数のアンテナを持つ送信機からの多重化された信号を伝達関数Hに基づいて重み付けして受信する無線通信装置であって、
    無線データを受信する受信手段と、
    伝搬路の伝達関数Hを推定する伝達関数推定手段と、
    伝達関数Hの信頼度を判別する判別手段と、
    伝達関数Hの信頼度に応じた通信方式を決定する通信方式決定手段と、
    を具備することを特徴とする無線通信装置。
  45. 前記伝達関数推定手段は、トレーニング信号に基づいて伝搬路の伝達関数Hを推定する、
    ことを特徴とする請求項44に記載の無線通信装置。
  46. 前記判別手段は、前記伝達関数推定手段により伝達関数Hを推定してからの経過時間に基づいて伝達関数Hの信頼度を判別する、
    ことを特徴とする請求項44に記載の無線通信装置。
  47. 伝達関数Hの時間変動に対し、デシジョン・フィードバックによる伝達関数Hの追従計算を行なう追従計算手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項44に記載の無線通信装置。
  48. 前記判別手段は、前記追従手段による伝達関数Hの追従計算を開始してから所定時間が経過した後に、伝達関数Hの信頼度が向上したと判別し、
    前記通信方式決定手段は、伝達関数Hの信頼度が向上したという判別結果に応じて、より高いビットレートの通信方式に変更する、
    ことを特徴とする請求項47に記載の無線通信装置。
  49. 前記判別手段は、前記追従手段により推定追従計算を行なった伝達関数H’と本来の伝達関数Hの相関に基づいて伝達関数Hの信頼度を判別する、
    ことを特徴とする請求項47に記載の無線通信装置。
  50. 前記判別手段は、前記追従手段により推定追従計算を行なった伝達関数H’の時間的変動量に基づいて伝達関数Hの信頼度を判別する、
    ことを特徴とする請求項47に記載の無線通信装置。
  51. 前記通信方式決定手段は、伝達関数Hの信頼度に応じて、変調方式、符号化率、誤り訂正符号のパラメータ、誤り訂正符号の種類、パケット長若しくはフレーム長を変更する、
    ことを特徴とする請求項44に記載の無線通信装置。
  52. 複数のアンテナを備え、複数のアンテナを持つ送信機からの多重化された信号を伝達関数Hに基づいて重み付けして受信する無線通信方法であって、
    無線データを受信する受信ステップと、
    伝搬路の伝達関数Hを推定する伝達関数推定ステップと、
    伝達関数Hの信頼度を判別する判別ステップと、
    伝達関数Hの信頼度に応じた通信方式を決定する通信方式決定ステップと、
    を具備することを特徴とする無線通信方法。
  53. 複数のアンテナ素子からなるアレー・アンテナを設けた通信局において、各アンテナ素子に供給する送信信号毎にウェイトを適応的に与えて送信ビーム・パターン形成を行なうことにより空間多重通信を行なうための処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
    空間多重環境パラメータを取得するパラメータ取得ステップと、
    該取得した空間多重環境パラメータに基づいて、送信ビットレートを制御するビットレート制御ステップと、
    該制御されるビットレートに従って無線データを送信する送信ステップと、
    を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラム。
  54. 複数のアンテナを備え、複数のアンテナを持つ送信機からの多重化された信号を伝達関数Hに基づいて重み付けして受信するための処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
    無線データを受信する受信ステップと、
    伝搬路の伝達関数Hを推定する伝達関数推定ステップと、
    伝達関数Hの信頼度を判別する判別ステップと、
    伝達関数Hの信頼度に応じた通信方式を決定する通信方式決定ステップと、
    を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラム。
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