JP2005100916A - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Abstract

【課題】端子部が発光領域の一辺上に存在する有機エレクトロルミネッセンス素子において、有機エレクトロルミネッセンス層を構成する各点を流れる電流の大きさの差を小さくする。
【解決手段】有機エレクトロルミネッセンス素子11は、陽極13及び陰極15に有機エレクトロルミネッセンス層14が挟持され、陽極13は陰極15よりも体積抵抗率の高い物質により構成されている。陽極13及び陰極15は、有機エレクトロルミネッセンス層14に接する発光領域と、発光領域から突設された端子とを有し、各発光領域は、それぞれ、有機エレクトロルミネッセンス層14を挟んで対応する位置に、概略直線状の辺を外周に有する。陽極13及び陰極15の各端子は、それぞれ、有機エレクトロルミネッセンス層14を挟んで対応する位置にある一つの辺上に突設され、陽極13の発光領域と端子との境界の長さが、陰極15の発光領域と端子との境界の長さよりも長く形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子は、陽極電極、有機エレクトロルミネッセンス層及び陰極電極が積層され、一般に基板上に形成される。有機エレクトロルミネッセンス層を基準として光取出側に設けられる部材は、有機エレクトロルミネッセンス素子外部へ取り出す光に対して透過性を有するように(透明であるように)形成される。
有機エレクトロルミネッセンス素子は、陽極電極と陰極電極との間に電圧を印加されると、有機エレクトロルミネッセンス層に電流が流れて発光する。
このような有機エレクトロルミネッセンス素子は、当該素子が組み込まれる装置(例えば携帯端末等)の大きさが限定されるため、素子及び当該素子に接続される配線が占める体積や面積を小さくすることが要求されている。
また、同一の体積や面積における有効表示領域(発光する面積)を大きくすることも要求されている。
さらに、有機エレクトロルミネッセンス素子と、当該素子を駆動する外部駆動回路との接続を容易にすることも要求されている。製造を容易にするためである。
これらの要求に対し、従来、陽極の端子と陰極の端子を、有機エレクトロルミネッセンス素子の一辺側に配置することがあった(例えば、特許文献1参照。)。このような有機エレクトロルミネッセンス素子を、図5を用いて説明する。
上記従来の有機エレクトロルミネッセンス素子21は、図5(a)に示すように、延出部221を有する基材(透明基板)22上の一部にITO(インジウム錫酸化物)からなる透明電極(陽極)23が形成されている。透明電極23上には、集電体24が外部導出端子(陽極用の端子)25を兼ねるように基材22の延出部221に延出した状態で形成されている。透明電極23及び集電体24(外部導出端子25を除く)上には、発光層(有機エレクトロルミネッセンス層)26と反射絶縁層(図示せず)が順次形成されている。この上には、裏面電極(陰極電極)27が形成されている。裏面電極27は、その一部が外部導出端子(陰極用の端子)25’を兼ねるように、基材22の延出部221側に延出するように形成されている。
このように有機エレクトロルミネッセンス素子21を形成すると、図6に示す矩形の有機エレクトロルミネッセンス素子の対向する辺上にそれぞれの電極の端子を設ける場合と比べて、素子の大きさを、例えば図6における長さA分、すなわち端子一つの長さ分、小さくすることができる。
また、図6に示す有機エレクトロルミネッセンス素子と比べて、同一の大きさの基板の上に配置可能な有機エレクトロルミネッセンス層の大きさ(面積)を大きくできる。具体的には、端子25’が設けられている領域も有効表示領域にする、すなわち有機エレクトロルミネッセンス層を設けることが可能になるからである。
さらに、図6に示す有機エレクトロルミネッセンス素子とは異なり、外部導出端子が有機エレクトロルミネッセンス素子の一辺上に設けられているため、有機エレクトロルミネッセンス素子の一方の側でのみ配線を行えばすむ。したがって、図5(b)に示す陽極用の端子25と陰極用の端子25’を外部駆動回路と接続するためのコネクタ等を設け、このコネクタ等をこれらの端子に差し込むだけで配線作業を完了させる、ということも可能になる。また、外部駆動回路と有機エレクトロルミネッセンス素子21との間の配線が携帯端末等に占める面積や体積を、図6に示す素子よりも小さくすることも可能になる。
特開平7−211459号公報(明細書の段落[0005]〜[0006]、[0009]、図1、図3)
しかしながら、端子を発光領域の一辺上に配置すると、有機エレクトロルミネッセンス層を構成する各点に流れる電流の大きさが、端子に近い側では大きくなり、端子から遠い側では小さくなってしまうという問題が生じる。この問題は、陽極と陰極の少なくとも一方の電極が、その体積抵抗率を無視できない程度に大きくせざるを得ないことに起因して生じる。
前記したように、有機エレクトロルミネッセンス素子は、有機エレクトロルミネッセンス層を基準にして少なくとも一方の側から光を取り出す必要がある。したがって、光取出側に設けられる電極は、上記光に対する透過性を備えていなければならず、また、有機エレクトロルミネッセンス層を変質させない/変質させにくいといった性質も求められるため、採用できる材料が極めて限定されてしまう。そのため、一般に、光取出側に設けられる電極は、他方の電極と比べて体積抵抗率の高い物質により構成せざるを得ない。
以上の理由により、陽極の端子から近い箇所で有機エレクトロルミネッセンス層を介して陰極の発光領域へ通じる経路は抵抗値が小さくなり、陽極端子から遠い箇所で陰極の発光領域へ通じる経路は抵抗値が大きくなる。言い換えれば、有機エレクトロルミネッセンス層を構成する各点に流れる電流が、陽極の端子から遠ければ遠いほど少なくなってしまう。これにより、例えば以下のような問題が生じる場合もあった。
・輝度むらの発生。
電流が多く流れる箇所と少なくしか流れない箇所とが存在するために、素子全体として輝度むらが生じる。有機エレクトロルミネッセンス素子の輝度は、流れる電流が大きくなるほど高くなるため、電流が多く流れる箇所と少なくしか流れない箇所が存在すると両者の間に輝度の差が生じ、輝度むらとなるためである。
・素子内における寿命差の発生。
電流が多く流れる箇所と少なくしか流れない箇所とで、素子の寿命が変わってしまう。一般に、流れる電流の多い部分は寿命が短くなる。このため、電流が均一に流れる素子と比べると、寿命の短い箇所が存在してしまい、有機エレクトロルミネッセンス素子としての寿命が短くなってしまう。また、長期間使用していると、光らない箇所ができてしまったり、他の箇所に比べて輝度が低い箇所ができてしまったりする。
・変質等の問題。
電流が多く流れる箇所と少なくしか流れない箇所とが存在するため、場所によって変質してしまう場合がある。
・色度むらの発生。
電流が多く流れる箇所と少なくしか流れない箇所とがあるため、素子内において、蛍光材料を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子ではS−Sアニヒレーション現象が発生したり、燐光材料を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子ではT−Tアニヒレーション現象が発生したりする。したがって、発光層に複数の発光材料を含有させて、各発光材料が少なくとも他の一つの発光材料とは異なる波長の色を発する有機エレクトロルミネッセンス素子では、電流が流れやすい場所と流れにくい場所とで、各層の輝度が異なってしまう場合があり、結果として色度のむらが発生してしまう場合がある。
したがって、単に端子を表示領域の一辺上に設けるだけでは以上のような問題が生じてしまい、有機エレクトロルミネッセンス素子として実際上使用することは困難であった。
本発明は上記問題に鑑みなされたものであり、その目的は、端子部が発光領域の一辺上に存在する有機エレクトロルミネッセンス素子において、有機エレクトロルミネッセンス層を構成する各点を流れる電流の大きさの差が小さい有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することにある。
また、本願発明者らは、上記有機エレクトロルミネッセンス素子の提供に当たり、有機エレクトロルミネッセンス層を構成する各点を流れる電流の大きさの差を小さくするための、発光領域に対する端子部の好適な相関関係を見いだした。すなわち、有機エレクトロルミネッセンス層を構成する各点を流れる電流の大きさの差が小さい有機エレクトロルミネッセンス素子の提供を第二の目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る第一の有機エレクトロルミネッセンス素子は、第一電極と第二電極と、当該両電極に狭持された有機エレクトロルミネッセンス層とを有する素子であって、各電極が以下のように構成されている。
・第一電極は、第二電極を形成する物質よりも体積抵抗率が高い物質で形成されている。
・第一電極及び第二電極は、それぞれ、有機エレクトロルミネッセンス層に接する発光領域と、発光領域から突設された端子とを有している。
・各発光領域は、それぞれ、有機エレクトロルミネッセンス層を挟んで対応する位置に、概略直線で構成された辺を外周に有している。すなわち、有機エレクトロルミネッセンス層の法線方向から眺めた際に、位置が概略一致する(重なって見える)辺が存在する。
・一電極及び第二電極の各端子は、それぞれ、エレクトロルミネッセンス層を挟んで対応する位置にある一つの辺上に突設されている。すなわち、前記したように法線方向から眺めた際に位置が概略一致する辺上に各端子が突設されている。
・第一電極における発光領域と端子との境界の長さが、第二電極における発光領域と端子との境界の長さよりも長い。
第一の有機エレクトロルミネッセンス素子は、各発光領域の形状が、それぞれ概略矩形であってもよい。
第一の有機エレクトロルミネッセンス素子は、第一電極の端子と第二電極の端子とが、当該端子が突設された発光領域の一つの辺上において交互に配置されていてもよい。
このように構成する場合には、端子が突設された発光領域の一つの辺上において、第一電極の端子が両端に配置されているとよい。
本発明に係る第二の有機エレクトロルミネッセンス素子は、第一電極と第二電極と、該両電極に狭持された有機エレクトロルミネッセンス層とを有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、各電極は以下のように構成されている。
・第一電極は、第二電極を形成する物質よりも体積抵抗率が高い物質で形成されている。
・第一電極及び第二電極は、それぞれ、前記有機エレクトロルミネッセンス層に接する発光領域と、前記発光領域から突設された端子とを有している。
・第一電極における発光領域と端子との境界の長さが、第二電極における発光領域と端子との境界の長さよりも長い。
第一〜第二の有機エレクトロルミネッセンス素子は、第一電極が陽極であってもよい。
また、第一電極に補助電極が設けられていてもよい。
本発明によれば、端子部が発光領域の一辺上に存在する有機エレクトロルミネッセンス素子において、有機エレクトロルミネッセンス層を構成する各点を流れる電流の大きさの差が小さい有機エレクトロルミネッセンス素子を提供できる。
また、有機エレクトロルミネッセンス層を構成する各点を流れる電流の大きさの差が小さい有機エレクトロルミネッセンス素子を提供できる。
以下、本発明の実施の形態に係る第一の有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、適宜、単に「有機エレクトロルミネッセンス素子」と表記する。)を図1及び図2に基づいて説明する。図1は有機エレクトロルミネッセンス素子11の模式分解斜視図、図2は有機エレクトロルミネッセンス素子11の模式断面図である。
[第一の有機エレクトロルミネッセンス素子11]
図1及び図2に示すように、有機エレクトロルミネッセンス素子11は、第1電極としての陽極13、有機エレクトロルミネッセンス層14、第2電極としての陰極15が順に積層され、一般には基板12の一方の面上に積層された有機エレクトロルミネッセンスデバイスの形をとっている。陽極13(少なくとも陽極の発光領域131)は、陰極15(少なくとも陰極の発光領域151)よりも体積抵抗率の高い物質により構成されている。
以下、各構成要素について詳細に説明する。
《基板12》
基板12は、有機エレクトロルミネッセンス素子11を支える、主として板状の部材である。有機エレクトロルミネッセンス素子11は、構成する各層が非常に薄いため、一般に基板12によって支えられた有機エレクトロルミネッセンスデバイスとして作製される。
基板12は、有機エレクトロルミネッセンス素子11が積層される部材であるため、平面平滑性を有していることが好ましい。
また、基板12は、有機エレクトロルミネッセンス層14よりも光取り出し側にある場合には取り出す光に対して透明とされる。
なお、本実施の形態において「透明」とは、有機エレクトロルミネッセンス素子11から外部へ出射する光に対する透過性を有していることを言う。一般には、本実施の形態に係る「透明な部材」は、上記光に対して透過率が50%以上、好ましくは70%以上になるように設定される。
基板12としては、上記した性能を有していれば公知のものを用いることができる。一般には、ガラス基板やシリコン基板、石英基板などのセラミックス基板や、プラスチック基板が選択される。また、金属基板や支持体に金属箔を形成した基板なども用いられる。さらに、同種又は異種の基板を複数組み合わせた複合シートからなる基板を用いることもできる。
《陽極13》
陽極13は、有機エレクトロルミネッセンス層14に正孔を注入する電極であり、図1に示すように、陽極の発光領域131と陽極の端子132とを有する。
陽極の発光領域131は、有機エレクトロルミネッセンス層14と接する領域であり、矩形に設計される。陽極の発光領域131は、使用時において、陽極の端子132に接続された外部駆動回路から正孔(ホール)が輸送され、この正孔を有機エレクトロルミネッセンス層14に注入する。
陽極の端子132は、陽極の発光領域131と一体的に形成され、図1に示すように、陽極の発光領域131の一辺の外側に突設されている。つまり、陽極の端子132は、陽極の発光領域131と、両者の境界133において電気的に直接接続されている。
本実施の形態においては、図1に示すように、陽極の端子として、陽極の発光領域131の一辺上に二つの陽極の端子132,132’が設けられている。陽極の端子132,132’は、陽極の発光領域131の一辺上において、両端側に設けられており、それぞれ概略同一の形状とされている。つまり、陽極の端子132,132’と陽極の発光領域131との境界133の長さLa1と、境界133’の長さLa2とはそれぞれほぼ同じ長さにされている。
陽極の端子132,132’は、使用時に、図示しない外部駆動回路の端子と接続され、当該外部駆動回路から輸送された正孔を陽極の発光領域131へ輸送する。
なお、陽極の端子132,132’は、外部駆動回路の端子と少なくとも一部で接続されればよく、全域に渡って接続される必要はない。
陽極13形成用の材料は、上記した性質を陽極13に付与する材料であればよく、一般には金属、合金、電気伝導性の化合物及びこれらの混合物等、公知の材料が選択され、陽極の発光領域131の有機エレクトロルミネッセンス層14と接する面(表面)の仕事関数が4eV以上になるように製造される。
陽極13形成用の材料としては、例えば以下のものを挙げることができる。
ITO(インジウム−スズ−オキサイド)、IZO(インジウム−亜鉛−オキサイド)、酸化スズ,酸化亜鉛、亜鉛アルミニウム酸化物、窒化チタン等の金属酸化物や金属窒化物;金、白金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、コバルト、鉛、クロム、モリブデン、タングステン、タンタル、ニオブ等の金属;これらの金属の合金やヨウ化銅の合金等、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフェニレンビニレン、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリフェニレンスルフィド等の導電性高分子など。
陽極13は、有機エレクトロルミネッセンス層14よりも光取り出し側に設けられる場合には、一般に、取り出す光に対する透過率が10%よりも大きくなるように設定される。可視光領域の光を取り出す場合には、可視光領域で透過率の高いITOが好適に用いられる。
反射性電極として用いられる場合には、以上のような材料の内、外部へ取り出す光を反射する性能を備えた材料が適宜選択され、一般には金属や合金、金属化合物が選択される。
陽極13は、上記したような材料一種のみで形成してもよく、複数を混合して形成してもよい。また、同一組成又は異種組成の複数層からなる複層構造であってもよい。
陽極13の抵抗が高い場合には、補助電極を設けて抵抗を下げるとよい。補助電極は、銅、クロム、アルミニウム、チタン、アルミニウム合金等の金属もしくはこれらの積層物が陽極13に部分的に併設された電極である。
陽極13、特に陽極の発光領域131の膜厚は、使用する材料にもよるが、一般に5nm〜1μm程度、好ましくは10nm〜1μm程度、さらに好ましくは10nm〜500nm程度、特に好ましくは10nm〜300nm程度、望ましくは10nm〜200nmの範囲で選択される。
陽極13は、上記したような材料を用いて、スパッタリング法やイオンプレーティング法、真空蒸着法、スピンコート法、電子ビーム蒸着法などの公知の薄膜形成法によって形成される。
また、表面を、UVオゾン洗浄やプラズマ洗浄してもよい。
有機エレクトロルミネッセンス素子の短絡や欠陥の発生を抑制するためには、粒径を微小化する方法や成膜後に研磨する方法により、表面の粗さを二乗平均値として20nm以下に制御するとよい。
《有機エレクトロルミネッセンス層14》
有機エレクトロルミネッセンス層14は、公知の有機エレクトロルミネッセンス素子における公知の層構成及び公知の材料の層にすればよく、公知の製造方法によって製造できる。すなわち、有機エレクトロルミネッセンス層14は、少なくとも以下の機能を実現できればよく、積層構造とし、各層にそれぞれいずれかの機能を担わせてもよく、単層により下記機能を実現してもよい。
・電子注入機能
電極(陰極)から電子を注入される機能。電子注入性。
・正孔注入機能
電極(陽極)から正孔(正孔)を注入される機能。正孔注入性。
・キャリア輸送機能
電子及び正孔の少なくとも一方を輸送する機能。キャリア輸送性。
電子を輸送する機能は電子輸送機能(電子輸送性)と言い、正孔を輸送する機能は正孔輸送機能(正孔輸送性)と言う。
・発光機能
注入・輸送された電子及びキャリアを再結合させて励起子を発生させ(励起状態となり)、基底状態に戻る際に光を発する機能。
したがって、有機エレクトロルミネッセンス層14は、陽極の発光領域131と接する面及び陰極の発光領域151と接する面とに挟まれた領域(発光領域)が上記機能によって発光する。この発光する領域が、前記した有効表示領域となる。
一般には、有機エレクトロルミネッセンス層14は、陽極の発光領域131の面上に、当該領域と概略同一の大きさで同一の形状に設けられる。本実施の形態においては、陽極の発光領域131上に、当該領域と同一の大きさで同一の形状(矩形)の有機エレクトロルミネッセンス層14が設けられている。
有機エレクトロルミネッセンス層14は、例えば、陽極13側から正孔輸送層、発光層、電子輸送層の順に層を設けて有機エレクトロルミネッセンス層14を構成してもよい。
正孔輸送層は、陽極13から発光層へ正孔を輸送する層である。正孔輸送層形成用の材料としては、例えば、銅フタロシアニン、テトラ(t−ブチル)銅フタロシアニン等の金属フタロシアニン類及び無金属フタロシアニン類、キナクリドン化合物、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン等の芳香族アミンなどの低分子材料や、ポリチオフェン、ポリアニリン等の高分子材料、ポリチオフェンオリゴマー材料、その他既存の正孔輸送材料の中から選ぶことができる。
発光層は、陽極13側から輸送された正孔と陰極15側から輸送された電子とを再結合させて励起状態となり、励起状態から基底状態へ戻る際に光を発する層である。発光層の材料としては、蛍光材料や燐光材料を採用することができる。また、ホスト材中にドーパント(蛍光材料や燐光材料)を含有させてもよい。
発光層形成用の材料としては、例えば、9,10−ジアリールアントラセン誘導体、ピレン誘導体、コロネン誘導体、ペリレン誘導体、ルブレン誘導体、1,1,4,4−テトラフェニルブタジエン、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、ビス(8−キノリノラート)亜鉛錯体、トリス(4−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、トリス(8−キノリノラート)スカンジウム錯体、ビス〔8−(パラ−トシル)アミノキノリン〕亜鉛錯体及びカドミウム錯体、1,2,3,4−テトラフェニルシクロペンタジエン、ペンタフェニルシクロペンタジエン、ポリ−2,5−ジヘプチルオキシ−パラ−フェニレンビニレン、クマリン系蛍光体、ペリレン系蛍光体、ピラン系蛍光体、アンスロン系蛍光体、ポルフィリン系蛍光体、キナクリドン系蛍光体、N,N’−ジアルキル置換キナクリドン系蛍光体、ナフタルイミド系蛍光体、N,N’−ジアリール置換ピロロピロール系蛍光体等の低分子材料や、ポリフルオレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリチオフェン等の高分子材料、その他既存の発光材料を用いることができる。ホスト/ゲスト型の構成を採用する場合には、これらの材料の中から適宜ホスト及びゲスト(ドーパント)を選択すればよい。
電子輸送層は、陰極15から発光層へ電子を輸送する層である。電子輸送層形成用の材料としては、例えば、2−(4−ビフィニルイル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール及びオキサジアゾール誘導体やビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリノラート)ベリリウム錯体、トリアゾール化合物等が挙げられる。
なお、有機エレクトロルミネッセンス層14には、バッファ層や正孔ブロック層、電子注入層、正孔注入層等の公知の有機エレクトロルミネッセンス層に採用されうる層を設けることも当然に可能である。これらの層も、公知の材料を用いて公知の製法によって設けることができる。
《陰極15》
図1に示すように、陰極15は、陰極の発光領域151と陰極の端子152とを備え、両者は一体形成されている。
陰極の発光領域151は、有機エレクトロルミネッセンス層14に対して、陽極の発光領域131とは反対側に設けられ、一般には有機エレクトロルミネッセンス層14とほぼ同一の大きさで同一形状とされる。本実施の形態においては、有機エレクトロルミネッセンス層14、つまり陽極の発光領域131と、同一の大きさで同一形状(矩形)に設計されている。換言すれば、陰極の発光領域151は、陽極の発光領域131の外周における辺134と対応する位置に辺154を有している。
このように、陰極の発光領域151は、有機エレクトロルミネッセンス層14の陽極の発光領域131と接する面とは反対側の面に積層され、使用時おいて、陰極の端子152に接続された外部駆動回路から電子が輸送され、この電子を有機エレクトロルミネッセンス層14に注入する。
陰極の端子152は、陰極の発光領域151の、陽極の発光領域131における陽極の端子132が突設されている辺134と対応する辺154から外部に突設されている。つまり、端子152が突設されている側は、有機エレクトロルミネッセンス素子11において、陽極の端子132が突設されている側と同じ側である。
本実施の形態においては、陰極の端子152は一つ設けられており、陽極の端子132と同一の大きさかつ同一形状である。したがって、陰極の発光領域151との境界153の長さLcは、境界133の長さLa1と同一である。
したがって、陽極の端子132,132’と陽極の発光領域131との境界133の長さLa1及び境界133’の長さLa2の合計(La1+La2)は、陰極の端子152と陰極の発光領域151との境界153の長さLcよりも長く、本実施形態では二倍に設計されている。
また、図1に示すように、有機エレクトロルミネッセンス素子11が組み立てられた際、陰極の端子152は、基板12上に配置される。また、陽極の端子132,132’の間に、これらと電気的に接続しない位置に配置されている。つまり、陽極の端子132,132’と陰極の端子152とが、発光領域131(151)の一辺134(154)上において交互に配置され、かつ、当該辺134の両端に陽極の端子132,132’が配置されている。
陰極の端子152は、使用時において、図示しない外部駆動回路と接続され、当該回路から輸送された電子を陰極の発光領域151へ輸送する。
なお、陰極の端子152は、外部駆動回路の端子と少なくとも一部において接続していればよく、全域に渡って接続している必要はない。
陰極15は、有機エレクトロルミネッセンス層14(上記層構成では電子輸送層)に電子を注入する電極であり、電子注入効率を高くするために仕事関数が例えば4.5eV未満、一般には4.0eV以下、典型的には3.7eV以下の金属や合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物が電極物質として採用される。
以上のような電極物質としては、例えば、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、金、銀、銅、アルミニウム、インジウム、カルシウム、スズ、ルテニウム、チタニウム、マンガン、クロム、イットリウム、アルミニウム−カルシウム合金、アルミニウム−リチウム合金、アルミニウム−マグネシウム合金、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、リチウム−インジウム合金、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム/銅混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物などが挙げられる。また、陽極13に用いられる材料として採用できる材料も使用できる。
陰極15は、発光層よりも光取り出し側に設けられる場合には、一般に、取り出す光に対する透過率が10%よりも大きくなるように設定され、例えば、超薄膜のマグネシウム−銀合金に透明な導電性酸化物を積層化して形成された電極などが採用される。また、この陰極において、導電性酸化物をスパッタリングする際に発光層などがプラズマにより損傷するのを防ぐため、銅フタロシアニンなどを添加したバッファ層を陰極15と有機エレクトロルミネッセンス層14との間に設けるとよい。
光反射性電極として用いられる場合には、以上のような材料の内、外部へ取り出す光を反射する性能を備えた材料が適宜選択され、一般には金属や合金、金属化合物が選択される。
陰極15は、以上のような材料単独で形成してもよいし、複数の材料によって形成してもよい。例えば、マグネシウムに銀や銅を5%〜10%添加させれば、陰極15の酸化を防止でき、また陰極15の有機エレクトロルミネッセンス層14との接着性も高くなる。
また、陰極15は、同一組成又は異種組成の複数層からなる複層構造であってもよい。
例えば以下のような構造にしてもよい。
・陰極15の酸化を防ぐため、陰極15の有機エレクトロルミネッセンス層14と接しない部分に、耐食性のある金属からなる保護層を設ける。
この保護層形成用の材料としては例えば銀やアルミニウムなどが好ましく用いられる。
・陰極15の仕事関数を小さくするために、陰極15と有機エレクトロルミネッセンス層14との界面部分に仕事関数の小さな酸化物やフッ化物、金属化合物等を挿入する。
例えば、陰極15の材料をアルミニウムとし、界面部分にフッ化リチウムや酸化リチウムを挿入したものも用いられる。
陰極15は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオン化蒸着法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などの公知の薄膜成膜法によって形成できる。
次に、上記のように構成された有機エレクトロルミネッセンス素子11の作用について説明する。
《作用》
有機エレクトロルミネッセンス素子11の陽極の端子132,132’と陰極の端子152に外部駆動回路が接続されると、陽極の端子132,132’から陽極の発光領域131に正孔が輸送される。一方、陰極の発光領域151には、陰極の端子152から電子が輸送される。
有機エレクトロルミネッセンス層14には、陽極の発光領域131から正孔が注入され、陰極の発光領域151から電子が注入される。そして、正孔及び電子の少なくとも一方が輸送されて両者が再結合し、励起状態を生成し、発光材料が励起状態となる。発光材料は、基底状態に戻る際に光を発する。
次いで、有機エレクトロルミネッセンス素子11により生じる効果について説明する。
《効果》
有機エレクトロルミネッセンス素子11は、上記構成を備えているために、下記(効果1)乃至(効果6)の効果を奏する。
(効果1)有機エレクトロルミネッセンス層14を構成する各点に流れる電流の大きさの差が、従来の素子よりも小さくなる(その1)。
有機エレクトロルミネッセンス素子11では、陰極15の体積抵抗率が陽極13の体積抵抗率よりも十分に小さい、無数に存在する電流経路(陽極の端子132,132’〜陽極の発光領域131〜有機エレクトロルミネッセンス層14〜陰極の発光領域151〜陰極の端子152)における抵抗値を考慮する際には、陽極13について検討すればよい。すなわち、陰極15における抵抗値については無視することができる。
有機エレクトロルミネッセンス素子11では、陽極の発光領域131を通る距離が短い経路であればあるほど、その経路の抵抗値が小さくなる。したがって、陽極の端子132近傍においては有機エレクトロルミネッセンス層14を流れる電流は多くなり、陽極の端子132から離れた位置になればなるほど有機エレクトロルミネッセンス層14を流れる電流は少なくなる。
一方、有機エレクトロルミネッセンス素子11は、陽極の端子132,132’と陽極の発光領域131との境界133,133’の長さLa1,La2の合計(La1+La2)が、陰極の端子152と陰極の発光領域151との境界153の長さLcよりも長い。そのため、図5や図6に示すような陽極の端子と陽極の発光領域との境界の長さが短い有機エレクトロルミネッセンス素子21と比べて、発光領域における端子から最も遠い位置までの距離が短くなる。つまり、有機エレクトロルミネッセンス素子11の方が、最も抵抗値の大きな経路の抵抗値が小さくなる。
最も抵抗値の小さな経路は、有機エレクトロルミネッセンス素子11も従来の素子も、陽極用の端子近傍で有機エレクトロルミネッセンス層14へ至る経路であり、その抵抗値はほぼゼロと考えることができる。
したがって、有機エレクトロルミネッセンス素子11は、従来の素子と比べて、抵抗値の最大差が小さくなる。そのため、有機エレクトロルミネッセンス層14を構成する各点に流れる電流の大きさの差が、従来の素子よりも小さくなる。
この効果は、すなわち、体積抵抗率の高い電極における発光領域と端子部との境界の長さが、体積抵抗率の低い電極における発光領域と端子部との境界の長さよりも長いために得られるものである。以下の効果2及び効果6についても同様である。
(効果2)電極全体の抵抗値を小さくできる。
体積抵抗率の大きい物質で形成された陽極において、発光領域と端子との境界が長くしてあるため、陽極の端子から有機エレクトロルミネッセンス層までの全体としての抵抗値を小さくできる。
陰極を形成する物質の体積抵抗率は十分小さいため、発光領域と端子との境界が短くても、端子から有機エレクトロルミネッセンス層までの全体としての抵抗値に及ぼす影響は陽極に比べて十分小さい。このため、有機エレクトロルミネッセンス素子を構成する電極全体としての抵抗値が小さくなる。その結果、電極における電力損失が小さくなり、有機エレクトロルミネッセンス素子の電力効率が向上する。
(効果3)有機エレクトロルミネッセンス素子11を小型化できる。
有機エレクトロルミネッセンス素子11は、前記したように陽極用の端子132及び陰極用の端子152が、発光領域131,151及び有機エレクトロルミネッセンス層14の一辺側に突設されている。
したがって、発光領域131,151の大きさを一定とした場合、図6に示すような発光領域の一辺側に端子が突設されていない有機エレクトロルミネッセンス素子と比べて、素子の大きさを小さくすることができる。図6に示す有機エレクトロルミネッセンス素子との比較では、端子一つ分(図6における長さAだけ)、素子及び基板を小さくすることができる。
また、端子132,132’,152が発光領域131,151の一辺側に突設されているため、図6に示すような端子が発光領域の一辺側に突設されていない有機エレクトロルミネッセンス素子と比べて、外部駆動回路と各端子132,132’,152との間の配線の長さを短くすることも可能になる。
(効果4)同一の大きさの基板を用いた際、有機エレクトロルミネッセンス層14の大きさ(発光領域131や151の大きさ)を大きくできる。
有機エレクトロルミネッセンス素子11は、端子132,132’,152が発光領域131,151の一辺側に突設されているため、端子が発光領域の一辺側のみに突設されていない有機エレクトロルミネッセンス素子と比べて、発光領域131,151、ひいては有機エレクトロルミネッセンス層14の大きさを大きくできる。つまり、有効表示領域を大きくできる。図6に示す有機エレクトロルミネッセンス素子との比較では、当該素子の端子一つ分(図6における長さA分)、発光領域131,151の面積を広げることが可能になる。
(効果5)有機エレクトロルミネッセンス素子11と外部駆動回路との接続を容易にできる。
有機エレクトロルミネッセンス素子11は、端子132,132’,152が発光領域131,151の一辺側に突設されているため、例えば図6に示すように複数の辺側に端子が突設された素子と比べて外部駆動回路との接続・配線を容易にすることができる。また、発光領域131,151の一方の側でのみ配線を行えばすむため、陽極用の端子132,132’と陰極用の端子152とを外部駆動回路に接続するためのコネクタ等を設け、このコネクタ等をこれらの端子に差し込むだけで配線作業を完了させる、ということも可能になる。
(効果6)有機エレクトロルミネッセンス層14を構成する各点に流れる電流の大きさの差が、従来の素子よりも小さくなる(その2)。
有機エレクトロルミネッセンス素子11のように陽極の端子132,132’が複数設けられているため、上記効果1欄に記した効果が、端子が一つしか設けられていない素子よりもより得られる。
陽極の発光領域131における陽極の端子から最も遠い位置までの距離は、陽極の端子が陽極の発光領域131の一辺上に複数突設されている素子の方が、陽極の端子が一辺上に一つしか設けられていない素子よりも短くなる。したがって、前者の方が、抵抗値の最大差が小さくなり、有機エレクトロルミネッセンス層14を構成する各点に流れる電流の大きさの差がより小さくなる。
有機エレクトロルミネッセンス素子11は、上記効果1及び効果6を奏するために、さらに、下記(効果a)〜(効果d)の効果を奏することも可能になる。
(効果a)輝度むらの抑制。
有機電界発光素子の輝度は、流れる電流が大きくなるほど高くなるため、電流が多く流れる箇所と少なくしか流れない箇所とが存在すると輝度の差が生じ、輝度むらとなる。一方、有機エレクトロルミネッセンス素子11は、前記したように、電流経路の抵抗値の差が従来よりも小さくできる。したがって、有機エレクトロルミネッセンス層14において、電流が多く流れる箇所と少なくしか流れない箇所との電流値の差を従来よりも小さくできる。そのため、素子全体として輝度むらを小さくすることが可能になる。
(効果b)素子の長寿命化。
一般に、流れる電流の多い部分は寿命が短くなる。一方、有機エレクトロルミネッセンス素子11は、前記したように、有機エレクトロルミネッセンス層14において、電流が多く流れる箇所と少なくしか流れない箇所との電流値の差を従来よりも小さくできる。このため、電流の流れる量に起因して、素子の寿命が長くなる箇所と短くなる箇所との寿命差を小さなものにすることも可能になる。
(効果c)素子の変質防止。
有機エレクトロルミネッセンス素子11は、前記したように、有機エレクトロルミネッセンス層14において、電流が多く流れる箇所と少なくしか流れない箇所との電流値の差を従来よりも小さくできる。そのため、電流の流れる量に起因して、素子が変質しやすい場所と変質しにくい場所との変質の度合いの差を小さなものにすることも可能になる。
(効果d)色度むらの抑制。
例えば、赤色に発光する層(赤色発光層)、青色に発光する層(青色発光層)及び緑色に発光する層(緑色発光層)を積層して白色を表現するような、有機エレクトロルミネッセンス層に複数の発光材料を含有させて、複数の波長の光を発する有機エレクトロルミネッセンス素子における色度むらを抑制することができる。このような有機エレクトロルミネッセンス素子では、有機エレクトロルミネッセンス層に流れる電流の大きさが変わると、発光材料ごとに輝度が変わってしまう。すなわち、素子としての発光色(色度)が変わってしまう(S−Sアニヒレーション現象、T−Tアニヒレーション現象)。
しかし、有機エレクトロルミネッセンス素子11は、前記したように、有機エレクトロルミネッセンス層14において、電流が多く流れる箇所と少なくしか流れない箇所との電流値の差を従来よりも小さくできる。したがって、以上の現象を抑制することが可能になる。すなわち、色度むらを抑制することが可能になる。
《変形例》
有機エレクトロルミネッセンス素子11は、以下のように変形することもできる。また、各変形例が互いに矛盾しない範囲内で、それぞれの変形例を組み合わせて具現化することもできる。
(変形例1)
陽極の端子132と陽極の発光領域131との境界133の長さLa1と、陽極の端子132’と陽極の発光領域131との境界の長さLa2とは異なっていてもよい。つまり、有機エレクトロルミネッセンス素子11は、陽極の端子と陽極の発光領域との境界の合計長さが、陰極の端子と陰極の発光領域との境界の合計長さよりも長ければよい。
同様に、陽極の端子132と陽極の発光領域131との境界133の長さLa1と、陰極の端子152と陰極の発光領域151との境界153の長さLcとは異なっていても、上記した要件を満たしてさえいればよい。すなわち、体積抵抗率の高い電極における発光領域と端子部との境界の長さが、体積抵抗率の低い電極における発光領域と端子部との境界の長さよりも長ければよい。
(変形例2)
陽極の端子132や陰極の端子152の形状は、矩形に限定されず、少なくともそれぞれの発光領域と接する箇所が概略直線であればよい。
なお、概略直線とは、例えば一部に曲線を有していたり、全体が曲線であったりしても、実質的に直線とみなすことができる線(辺)のことを言う。
したがって、陽極の端子132の総面積が陰極の端子152の総面積よりも小さくても、上記した要件を備えていればよい。
(変形例3)
陽極の発光領域131や陰極の発光領域151は、厳密な矩形でなくてもよい。例えば、角取りされた矩形や、角が丸められた矩形などの形状であってもよい。
なお、発光領域の角を角取りしたり丸めたりすると、角に電力が集中する現象を緩和することも可能になる。
(変形例4)
陽極の発光領域131や陰極の発光領域151は、矩形でなくてもよく、少なくとも端子が突設されている箇所(辺)が直線であり、かつ、両者のこの辺が有機エレクトロルミネッセンス層14を挟んで概略対応する位置にあればよい。
なお、概略対応する位置とは、有機エレクトロルミネッセンス層14の厚さ方向の中心を通る面を基準の面とした際に、概略対象の位置に存在することを言う。
(変形例5)
陰極の発光領域151の大きさを陽極の発光領域131の大きさよりも小さくしてもよい。このように、後から積層する電極の発光領域の大きさを小さくすると、両電極の短絡が生じにくくなる。
(変形例6)
有機エレクトロルミネッセンス層14の周囲に絶縁層を設け、陽極の発光領域131と陰極の発光領域151とが短絡してしまうことを防止してもよい。例えば、陽極の発光領域131を設け、その上に有機エレクトロルミネッセンス層14を設けた後、有機エレクトロルミネッセンス層14の周囲を、好ましくはこの製造段階において陽極の発光領域131が外部に露出しないように絶縁層を設け、その後陰極の発光領域151を設けてもよい。陽極の発光領域131を設けた後、その周囲を覆うように絶縁層を設け、次いで有機エレクトロルミネッセンス層14及び陰極の発光領域151を設けてもよい。
絶縁部形成用の材料としては、公知の有機エレクトロルミネッセンス素子に採用される絶縁部形成用の材料を適宜採用することができ、例えば、SiO、SiON、Al、Si、SiAlON、Y、BaTiO、Sm、BaTa、Ta、ATO、Al−TiO、SrTiO、PbTiO等を挙げることができる。形成方法も公知の形成方法を採用でき、例えばスパッタ法、電子線蒸着法、CVD法等を採用することができる。
(変形例7)
図3に示すように、陽極の発光領域131と電気的に接続するように補助電極を設けてもよい。
図3(a)に示すように、陽極の発光領域131において、端子132が突設された側と反対側に補助電極18を配置すれば、補助電極18を配置した近傍の陽極全体の体積抵抗率が下がるため、これらの箇所における有機エレクトロルミネッセンス層14に、より電流が流れやすくなる。したがって、前記した効果をより得ることができる。
図3(b)に示すように、陽極の端子132,132’と電気的に接続された補助電極18,19を設ければ、補助電極18,19が設けられた近傍の陽極の発光領域131の電位が陽極の端子132,132’の電位に近くなるため、前記した効果をより得ることも可能になる。
補助電極は、陽極13よりも体積抵抗率の小さい物質を用い、公知の補助電極形成法を用いて形成すればよい。補助電極に用いることができる材料としては、例えば、クロム、銀、銀系合金、銅、アルミニウム、アルミニウム系合金、ニッケル、ニッケル系合金、モリブデン、タングステン、金等が挙げられる。
(変形例8)
陽極の端子132を一つだけにしてもよい。この場合であっても、図4(a)に示すように、陽極の端子132と陽極の発光領域131との境界133の長さLa1を、陰極の端子152と陰極の発光領域151との境界153の長さLcよりも長くすれば、上記(効果1)〜(効果5)や(効果a)〜(効果d)といった効果を奏する。
(変形例9)
陽極の端子を三つ以上設けたり、陰極の端子を二つ以上設けたりしてもよい。例えば図4(b)に示すように、三つの陽極の端子132,132’,132”を設け、二つの陰極の端子152,152’を設けてもよい。この場合であっても、陽極の端子132,132’,132”と陽極の発光領域131の境界133,133’,133”の長さLa1,La2,La3の合計(La1+La2+La3)が、陰極の端子152,152’と陰極の発光領域151の境界153,153’の長さLc1,Lc2の合計(Lc1+Lc2)よりも長くなるようにすれば、上記(効果1)〜(効果5)や(効果a)〜(効果d)といった効果を奏する。さらに、図4(b)に示すように、陽極の端子132,132’,132”と陰極の端子152,152’とを交互に設けたり、陽極の端子132,132”が最も外側に配置されたりするようにすれば、上記(効果6)の効果をより得ることができる。
(変形例10)
有機エレクトロルミネッセンス層14等を外気から保護するために、有機エレクトロルミネッセンス素子11をパッシベーション膜や封止缶によって保護してもよい。この際、陽極の端子132,132’,132”及び陰極の端子152,152’は、素子外部に露出するように保護する必要がある。
パッシベーション膜は、有機エレクトロルミネッセンス素子11が酸素や水分と接触するのを防止するために基板と反対側に設けられる保護層(封止層)である。パッシベーション膜に使用する材料としては、例えば、有機高分子材料、無機材料、さらには光硬化性樹脂などを挙げることができ、保護層に使用する材料は、単独で使用してもよく、あるいは複数併用してもよい。保護層は、一層構造であってもよく、また多層構造であってもよい。パッシベーション膜の膜厚は、外部からの水分やガスを遮断できる厚さであればよい。
有機高分子材料の例としては、クロロトリフルオロエチレン重合体、ジクロロジフルオロエチレン重合体、クロロトリフルオロエチレン重合体とジクロロジフルオロエチレン重合体との共重合体等のフッ素系樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート等のアクリル系樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、エポキシシリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリパラキシレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂などを挙げることができる。
無機材料としては、ポリシラザン、ダイヤモンド薄膜、アモルファスシリカ、電気絶縁性ガラス、金属酸化物、金属窒化物、金属炭素化物、金属硫化物などを挙げることができる。
封止缶は、外部からの水分や酸素を遮断するために、基板12とは反対側に設けられる、封止板、封止容器等の封止部材により構成される部材である。封止缶は、背面側の電極側(基板12とは反対側)のみに設置しても、有機エレクトロルミネッセンス素子11全体を覆ってもよい。封止部材の厚さは、有機エレクトロルミネッセンス素子11を封止でき外部の空気を遮断することができれば、封止部材の形状、大きさ、厚さ等は特に限定されない。封止部材に用いる材料としては、ガラス、ステンレススチール、金属(アルミニウム等)、プラスチック(ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリエステル、ポリカーボネート等)、セラミック等が使用できる。
封止部材を有機エレクトロルミネッセンス素子11に設置する際には、適宜封止剤(接着剤)を用いてもよい。有機エレクトロルミネッセンス素子11全体を封止部材で覆う場合は、封止剤を用いずに封止部材同士を熱融着してもよい。封止剤としては紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、二液型硬化樹脂等が使用可能である。
なお、パッシベーション膜や封止缶と有機エレクトロルミネッセンス素子11との間の空間に水分吸収剤を挿入してもよい。水分吸収剤は特に限定されず、具体例としては酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化リン、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、酸化マグネシウム等が挙げられる。
また、パッシベーション膜や封止缶内に不活性なガスを封入してもよい。不活性なガスとは、有機エレクトロルミネッセンス素子11と反応しないガスのことを言い、例えばヘリウム、アルゴン等の希ガスや窒素ガスを採用することができる。
(変形例11)
上記した各例では、陽極13を一体構成で作製した例を示したが、陽極13の各構成要素をそれぞれ別個に作製して組み合わせて陽極13を構成してもよい。また、陰極15の各構成要素をそれぞれ別個に作製してもよい。
(変形例12)
有機エレクトロルミネッセンス素子11を、全面発光する構成ではなく、複数の素子をマトリックス状に配置してもよい。この場合、パッシブマトリックス制御法やアクティブマトリックス制御法等を用い、有機エレクトロルミネッセンス素子を用いて画像を表示できるようにしてもよい。
(変形例13)
上記例では、陽極の方が陰極よりも体積抵抗率の高い材料により構成されている例を示したが、陰極の方が陽極よりも体積抵抗率が高い場合には、陰極に上記した処理を施せばよい。
また、上記例では、基板側の電極が他方の電極よりも体積抵抗率の高い材料により構成されている例を示したが、他方の電極の方が基板側の電極よりも体積抵抗率が高い場合には、他方の電極に上記した処理を施せばよい。
(変形例14)
陽極の端子132と陰極の端子152とを、両者の間に絶縁層を挟んで積層することもできる。このように構成すれば、陽極の端子132と陽極の発光領域131との境界133の長さをより長くすることが可能となり、前記した効果をより得ることも可能になる。
次に、本実施の形態に係る第二の有機エレクトロルミネッセンス素子について、図7〜図8を参照しながら説明する。図7は、第二の有機エレクトロルミネッセンス素子31の模式平面図であり、図8は、第二の有機エレクトロルミネッセンス素子31の別の形態に係る模式平面図である。なお、図7及び図8では、図1〜図6と同等若しくは類似の構成要素については、これらの図における符号と同一の符号を付した。
[第二の有機エレクトロルミネッセンス素子31]
第二の有機エレクトロルミネッセンス素子31は、第一電極かつ透明電極としての陽極と、第二電極としての陰極と、両電極に狭持された有機エレクトロルミネッセンス層とを有する有機エレクトロルミネッセンス素子31である。そして、各電極は以下のように構成されている。
・陽極は、陰極を形成する物質よりも体積抵抗率が高い物質で形成されている。
・陽極は、図7に示すように、有機エレクトロルミネッセンス層に接する陽極の発光領域131と、陽極の発光領域131から突設された陽極の端子132とを有している。
・陰極は、図7に示すように、有機エレクトロルミネッセンス層に接する陰極の発光領域151と、陰極の発光領域151から突設された陰極の端子152とを有している。
・図7に示すように、陽極の発光領域131と陽極の端子132との境界の長さLaが、陰極の発光領域151と陰極の端子152との境界の長さLcよりも長い。
図7に示すように、陽極の端子131及び陰極の端子151は、概略矩形の発光領域における同一辺上に設けられていない(突設されていない)点が、第一の有機エレクトロルミネッセンス素子11と異なる。
第二の有機エレクトロルミネッセンス素子31は、第一の有機エレクトロルミネッセンス素子11と同様の作用により光を発する。また、第一の有機エレクトロルミネッセンス素子11と同様に、体積抵抗率の高い電極における発光領域131と端子132との境界の長さLaが、体積抵抗率の低い電極における発光領域151と端子152との境界の長さLcよりも長いため、前記した効果1、効果2並びに効果6、及び効果a乃至効果dなどと同等の効果を奏する。
なお、第二の有機エレクトロルミネッセンス素子31は、その本旨に反しない限り、第一の有機エレクトロルミネッセンス素子11と同様に変形することができ、また、公知の有機エレクトロルミネッセンス素子に採用され得る構成を選択することができる。
例えば、陽極の端子及び陰極の端子は、それぞれ複数設けられていてもよい。この場合、それぞれの端子と発光領域との境界の長さを加算した合計長さが、陰極における合計長さよりも陽極における合計長さの方が長くなればよい。図8に示す例では、陽極の端子132、132’と陽極の発光領域131との境界の長さLa1及びLa2を加算した長さ(La1+La2)が、陰極の端子152、152’と陰極の発光領域151との境界の長さLc1及びLc2を加算した長さ(Lc1+Lc2)よりも長く設定される。
また、発光領域と端子との境界は概略直線である必要はない。
当然、陰極を陽極よりも体積抵抗率が高い材料で構成した有機エレクトロルミネッセンス素子に、第二の有機エレクトロルミネッセンス素子31に係る技術思想を適用することもできる。
一実施の形態の有機エレクトロルミッセンス素子の模式分解斜視図。 有機エレクトロルミッセンス素子の模式断面図。 別の実施の形態の有機エレクトロルミッセンス素子の模式平面図。 別の実施の形態の第1端子部、第1電極及び第2端子部の関係を示す模式平面図。 (a)は従来技術の有機エレクトロルミッセンス素子の模式分解斜視図、(b)は有機エレクトロルミッセンス素子の模式平面図。平面図。 別の従来技術の有機エレクトロルミッセンス素子の模式平面図。 本実施の形態に係る第二の有機エレクトロルミネッセンス素子の模式平面図。 本実施の形態に係る別の第二の有機エレクトロルミネッセンス素子の模式平面図。
符号の説明
11…第一の有機エレクトロルミネッセンス素子、13…第一電極としての陽極、14…有機エレクトロルミネッセンス層、15…第二電極としての陰極、18,19…補助電極、31…第二の有機エレクトロルミネッセンス素子、132,132’,132”,152,152’…端子、131,151…発光領域、133,133’,153…境界、134,154…辺。

Claims (7)

  1. 第一電極と第二電極と、当該両電極に狭持された有機エレクトロルミネッセンス層とを有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    第一電極は、第二電極を形成する物質よりも体積抵抗率が高い物質で形成され、
    第一電極及び第二電極は、それぞれ、前記有機エレクトロルミネッセンス層に接する発光領域と、前記発光領域から突設された端子とを有し、
    各発光領域は、それぞれ、前記有機エレクトロルミネッセンス層を挟んで対応する位置に、概略直線で構成された辺を外周に有し、
    第一電極及び第二電極の各端子は、それぞれ、前記エレクトロルミネッセンス層を挟んで対応する位置にある一つの辺上に突設され、
    第一電極における発光領域と端子との境界の長さが、第二電極における発光領域と端子との境界の長さよりも長いことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 各発光領域の形状は、それぞれ概略矩形であることを特徴とする、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 第一電極の端子と第二電極の端子とが、当該端子が突設された発光領域の一つの辺上において交互に配置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記端子が突設された発光領域の一つの辺上において、第一電極の端子が両端に配置されていることを特徴とする、請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 第一電極と第二電極と、当該両電極に狭持された有機エレクトロルミネッセンス層とを有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    第一電極は、第二電極を形成する物質よりも体積抵抗率が高い物質で形成され、
    第一電極及び第二電極は、それぞれ、前記有機エレクトロルミネッセンス層に接する発光領域と、前記発光領域から突設された端子とを有し、
    第一電極における発光領域と端子との境界の長さが、第二電極における発光領域と端子との境界の長さよりも長いことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 第一電極が陽極である、請求項1から5のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  7. 第一電極に補助電極が設けられている、請求項1から6のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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