JP2005099373A - 定着器のウォームアップ方法およびその方法を用いた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】定着ニップ部を形成する少なくとも2つの定着部材を有し、ウォームアップ時における2つの定着部材の昇温速度に差がある定着器のウォームアップ方法であって、湿度情報に基づき、湿度が低いときには、定着部材のうち昇温速度の速い方の定着部材が所定温度に達するまでウォームアップし、湿度が高いときには、昇温速度の速い方の定着部材が所定温度に達した後、さらに所定時間、追加ウォームアップする。追加ウォームアップは、タイマーカウントまたは定着部材のうち昇温速度の遅い方の定着部材が所定の温度に達するまで行う。
【選択図】図4
Description
画像形成装置において画像形成動作がなされる際、定着器は、ウォームアップ動作がなされる。ウォームアップ動作は、上記定着ローラ等と加圧部材とを回転させながら上記加熱部材により上記定着ローラ等と加圧部材とを加熱することにより、定着ローラ等が所定の温度に達するまでなされる。加圧部材は、定着ローラ等からの伝熱によって加熱される。
ウォームアップが終了した後、トナー像が形成された記録媒体が上記ニップ部を通過することにより、トナーが溶融されて用紙上に定着される。
そこで従来の定着器として、装置内の定着ローラの近傍に湿度検知手段を設け、電源投入直後の装置内の湿度条件に応じて、定着ローラの昇温速度を変化させる、すなわち、装置内の湿度が基準値よりも高い場合には電気絶縁層及び接着層中の吸水状態が高いと判断し、定着ローラの昇温速度を遅くして電気絶縁層及ぴ接着剤中の水分を時間をかけて除々に蒸発させ、急激な気化膨張による電気絶縁層の破壊による不具合を防止するようにした定着器が知られている(例えば特許文献1参照)。
このような状況下において、高湿環境下におかれていて多くの水分を吸収した用紙が定着ニップ部を通過すると、用紙の表裏における乾き具合に差が生じる。高温の定着部材(例えば定着ローラ)側の面はよく乾燥し、低温の定着部材(例えば加圧ローラ)側の面はあまり乾燥しない。
このため、定着ニップ部を通過した用紙が、その乾き側が縮まるように大きくカールし、このカールが紙詰まりや皺発生等の不具合を引き起こす原因となるということが分かった。
この発明の目的は、上記課題を解決し、紙詰まりや皺発生等が生じにくい定着器のウォームアップ方法およびその方法を用いた画像形成装置を提供することにある。
湿度情報に基づき、湿度が低いときには、前記定着部材のうち昇温速度の速い方の定着部材が所定温度に達するまでウォームアップし、湿度が高いときには、前記昇温速度の速い方の定着部材が所定温度に達した後、さらに所定時間、追加ウォームアップすることを特徴とする。
望ましくは、前記追加ウォームアップは、前記定着部材のうち昇温速度の遅い方の定着部材が所定の温度に達するまで行う。
本発明の画像形成装置は上記目的を達成するため、定着ニップ部を形成する少なくとも2つの定着部材を有し、ウォームアップ時における前記2つの定着部材の昇温速度に差がある定着器を備えた画像形成装置であって、
湿度を測定する湿度センサと、
この湿度センサにより測定された湿度に基づき、湿度が低いときには、前記定着部材のうち昇温速度の速い方の定着部材が所定温度に達するまでウォームアップさせ、湿度が高いときには、前記昇温速度の速い方の定着部材が所定温度に達した後、さらに所定時間、追加ウォームアップさせるコントローラとを備えたことを特徴とする。
画像形成装置。
望ましくは、前記定着部材のうち昇温速度の遅い方の定着部材の温度を測定する温度センサを設け、前記コントローラは、前記温度センサにより測定された温度に基づき、前記昇温速度の遅い方の定着部材が所定の温度に達するまで前記追加ウォームアップを行わせるコントローラとする。
また望ましくは、前記昇温速度の遅い方の定着部材についての所定の温度は、前記昇温速度の速い方の定着部材についての所定温度よりも低温とする。
湿度情報に基づき、湿度が低いときには、前記定着部材のうち昇温速度の速い方の定着部材が所定温度に達するまでウォームアップし、湿度が高いときには、前記昇温速度の速い方の定着部材が所定温度に達した後、さらに所定時間、追加ウォームアップする方法であるので、この方法によれば次のような作用効果が得られる。
湿度が低いときには、定着部材のうち昇温速度の速い方の定着部材が所定温度に達するまでウォームアップがなされる。すなわち、通常のウォームアップがなされる。その後、定着ニップ部を用紙が通過することとなるが、この場合の用紙は低湿度環境下にあった用紙であり、多くの水分を吸収してはいない。
このため、2以上の定着部材間に比較的大きな温度差があったとしても、用紙の表裏における乾き具合には大きな差が生じず、したがって、定着ニップ部を通過した用紙に大きなカールは生じない。
結果として、紙詰まりや皺発生等の不具合が発生しにくくなる。
一方、湿度が高いときには、前記昇温速度の速い方の定着部材が所定温度に達した後、さらに所定時間、追加ウォームアップがなされる。この追加ウォームアップによって、昇温速度の遅い定着部材がさらに加熱されるため、2以上の定着部材間の温度差が小さくなる。
したがって、その後、高湿度環境下にあって多くの水分を含んでいる用紙が定着ニップ部を通過したとしても、用紙の表裏における乾き具合には大きな差が生じず、したがって、定着ニップ部を通過した用紙に大きなカールは生じない。
結果として、高湿度環境下においても、紙詰まりや皺発生等の不具合が発生しにくくなる。
また、前記追加ウォームアップを、前記定着部材のうち昇温速度の遅い方の定着部材が所定の温度に達するまで行うようにした場合には、定着部材間の温度差を確実に一定値以内とすることができ、定着ニップ部を通過した用紙のカールをより確実に抑制して、高湿度環境下における紙詰まりや皺発生等の不具合の発生をより確実に抑制できるようになる。
本発明の画像形成装置は、定着ニップ部を形成する少なくとも2つの定着部材を有し、ウォームアップ時における前記2つの定着部材の昇温速度に差がある定着器を備えた画像形成装置であって、
湿度を測定する湿度センサと、
この湿度センサにより測定された湿度に基づき、湿度が低いときには、前記定着部材のうち昇温速度の速い方の定着部材が所定温度に達するまでウォームアップさせ、湿度が高いときには、前記昇温速度の速い方の定着部材が所定温度に達した後、さらに所定時間、追加ウォームアップさせるコントローラとを備えているので、この画像形成装置によれば次のような作用効果が得られる。
湿度センサにより湿度が測定され、その測定結果に基づき、コントローラによって次のような制御がなされる。
湿度が低いときには、コントローラは、定着部材のうち昇温速度の速い方の定着部材が所定温度に達するまでウォームアップさせる。すなわち、通常のウォームアップがなされることとなる。その後、定着ニップ部を用紙が通過することとなるが、この場合の用紙は低湿度環境下にあった用紙であり、多くの水分を吸収してはいない。
このため、2以上の定着部材間に比較的大きな温度差があったとしても、用紙の表裏における乾き具合には大きな差が生じず、したがって、定着ニップ部を通過した用紙に大きなカールは生じない。
結果として、紙詰まりや皺発生等の不具合が発生しにくくなる。
一方、湿度が高いときには、コントローラは、前記昇温速度の速い方の定着部材が所定温度に達した後、さらに所定時間、追加ウォームアップさせる。この追加ウォームアップによって、昇温速度の遅い定着部材がさらに加熱されるため、2以上の定着部材間の温度差が小さくなる。
したがって、その後、高湿度環境下にあって多くの水分を含んでいる用紙が定着ニップ部を通過したとしても、用紙の表裏における乾き具合には大きな差が生じず、したがって、定着ニップ部を通過した用紙に大きなカールは生じない。
結果として、高湿度環境下においても、紙詰まりや皺発生等の不具合が発生しにくくなる。
また、前記定着部材のうち昇温速度の遅い方の定着部材の温度を測定する温度センサを設け、前記コントローラを、前記温度センサにより測定された温度に基づき、前記昇温速度の遅い方の定着部材が所定の温度に達するまで前記追加ウォームアップを行わせるコントローラとした場合には、定着部材間の温度差を確実に一定値以内とすることができ、定着ニップ部を通過した用紙のカールをより確実に抑制して、高湿度環境下における紙詰まりや皺発生等の不具合の発生をより確実に抑制できるようになる。
また、前記昇温速度の遅い方の定着部材についての所定の温度を、前記昇温速度の速い方の定着部材についての所定温度よりも低温とした場合には、追加ウォームアップアップに要する時間を短時間とすることができる。
この画像形成装置は、最大ほぼA3サイズの用紙の両面にフルカラー画像を形成することのできるカラー画像形成装置であり、ケース10と、このケース10内に収容された、像担持体ユニット20、露光ユニット30、現像器40、中間転写体ユニット50、および定着器である定着ユニット60を有する画像形成部と、この画像形成部により片面(または後述するように両面)に画像が形成された用紙を用紙排出部である排紙トレイ15に向けて搬送する搬送路16と、この搬送路16により用紙排出部15に向けて搬送された用紙をスイッチバックさせて他面にも画像を形成すべく前記画像形成部に向けて返送する返送路17と、装置全体の制御を行う制御手段としてのコントローラ80とを備えている。排紙トレイ15の手前には排紙ローラ部70が設けられている。
ケース10内には装置本体の図示しないフレームが設けられており、このフレームに各ユニット等が取り付けられている。
像担持体ユニット20には、一次転写後に感光体21の表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手段(クリーニングブレード)23と、このクリーニング手段23で除去された廃トナーを収容する廃トナー収容部24が設けられている。
ケース10の下部には、複数枚の用紙を積層保持する給紙トレイ18と、その用紙を一枚ずつ上記二次転写部t2に向けて給送する給紙ローラ19とが設けられている。
また、搬送路16および返送路17から二次転写部t2に至る経路内には、二次転写部t2への用紙の供給タイミングを制御するためのゲートローラ10gが設けられている。
露光ユニット30は、板ガラス等で構成された露光窓31から上記レーザー光Lを感光体21に向けて照射するようになっている。
二次転写ローラ10bは、前記駆動ローラ54に対して(したがって中間転写ベルト51に対して)接離可能であり、接触した際に二次転写部t2が形成される。
したがって、カラー画像を形成する際には、二次転写ローラ10bが中間転写ベルト51から離間している状態で中間転写ベルト51上において複数色のトナー像が重ね合わされてカラー画像が形成され、その後、二次転写ローラ10bが中間転写ベルト51に当接し、その当接部(二次転写部t2)に用紙が供給されることによって用紙上にカラー画像(トナー像)が転写されることとなる。
トナー像が転写された用紙は、定着ユニット(定着器)60のローラ対61,62の圧接部(定着ニップ部)を通ることでトナー像が溶融定着され、搬送ローラ対14で搬送されて上記排紙ローラ部70および排紙トレイ部15に向けて排出される。
定着ローラ61の内部には熱源としての加熱部材63が設けられているが、加圧ローラ62には加熱部材は設けられていない。したがって、加圧ローラ62は上記定着ニップ部Nを通じて定着ローラ61により加熱される。
画像形成装置は、一度電源スイッチ(図示せず)がONされて使用に供されているとき、紙詰まりが生じたり、あるいは消耗品(例えばトナー)がなくなる等の不具合が生じることがある。このような場合、通常、ユーザーによって、電源スイッチは一旦切られ(OFFされ)、詰まった紙の除去あるいは消耗品の交換等のメンテナンス(上記不具合の解消)がなされた後に再び電源スイッチがONされて使用に供されることとなる。
この実施の形態の画像形成装置は、詰まった紙の除去あるいはメンテナンス時に、前面カバー10a(図1参照)、あるいは上面カバー10cを開けることができるようになっており、これらカバー10a、10cのいずれかが開かれると、電源スイッチがONになっていてもインターロック機構によって自動的に電源が切れ、また、全てのカバーが閉じられたときに自動的に電源が入るようになっている。
定着器60のウォームアップは、前述したように定着ローラ61と加圧ローラ62とを回転させながら加熱部材63により定着ローラ61と加圧ローラ62とを加熱することにより、少なくとも定着ローラ61が所定の温度(この実施の形態では180度)に達するまで行われる。
ウォームアップが終了した後、前記画像データ印字信号に応じてトナー像が形成された用紙が上記ニップ部Nを通過することにより、トナーが溶融されて用紙上に定着される。
図1において、81は装置内の湿度を測定するための湿度センサ、64は定着ローラ61の温度を測定するための温度センサである。これらのセンサは、コントローラ80に電気的に接続されている。また、前述したインターロック機構もコントローラ80に電気的に接続されている。
コントローラ80は、湿度センサ81により測定された湿度に基づき、湿度が低いときには、定着ローラ61が所定温度に達するまでウォームアップさせ、湿度が高いときには、定着ローラ61が所定温度に達した後、さらに所定時間、追加ウォームアップさせる。
コントローラ80は、画像形成装置の電源が投入されたとき(電源スイッチがONされ、あるいは上記カバーが閉じられて電源が入ったとき)、または、その後、上記パーソナルコンピュータ等からの画像データ印字信号が入力されたとき(またはすでに入力されているとき)、図2または図3、および図4のフローチャートに示す制御を行う。
(i)ステップST1で、電源スイッチがONされたか否かを判断する。
(ii)電源スイッチがONされたと判断した場合には、ステップST2で温度センサ64により定着ローラ61の温度を測定し、ステップST3でその測定値が所定値(この場合60度)未満であるか否かを判断する。
(iii)測定値が所定値未満であった場合には、ステップST4で、湿度センサ81により湿度を測定し、その測定結果を記憶手段82(図1参照)に記憶させるとともに、ステップST5でその測定結果を湿度値として決定する。
(iv)上記ステップST1で電源スイッチがONされなかったと判断した場合は、カバーが閉じられることによって電源が入った、あるいは印字信号が入力されたと判断し、ステップST6で、記憶手段82に記憶されている測定結果(前回の制御により記憶されていた測定値)を呼び出し、ステップST5でその測定結果を湿度値として決定する。
したがって、記憶手段82は、電源が切られてもその記憶内容を保持する記憶手段で構成されている。
また、上記ステップST3で、定着ローラ61の温度の測定値が所定値(60度)以上であった場合にも、ステップST6で、記憶手段82に記憶されている測定結果(前回の制御により記憶されていた測定値)を呼び出し、ステップST5でその測定結果を湿度値として決定する。
以上が第1の湿度値決定方法である。
この方法は、ステップST1〜ステップST5は上記第1の方法と同じであり、以下の点が異なる。
(iv)上記ステップST1で電源スイッチがONされなかったと判断した場合は、カバーが閉じられることによって電源が入った、あるいは印字信号が入力されたと判断し、ステップST7で、待機状態からの復帰であるか否かを判断する。上記カバー開からの復帰でなければ待機状態からの復帰(印字信号が入力されたことによる復帰)である。
(v)ステップST7で、待機状態からの復帰であると判断した場合、ステップST8で温度センサ64により定着ローラ61の温度を測定し、ステップST8でその測定値が所定値(この場合60度)未満であるか否かを判断する。
(vi)測定値が所定値未満であった場合には、ステップST10で、湿度センサ81により湿度を測定し、その測定値に補正値をプラスした値(これを補正後値という)を記憶手段82に記憶させるとともに、ステップST5でその補正後値(新たな湿度値)を湿度値として決定する。
前述したように、待機時には低温であるとはいえ定着ローラ61は一定の温度(この実施の形態では30度)に加熱されていて装置内はその温度の影響を受けており、装置内湿度と環境湿度との間には誤差があるため、補正値は、この誤差を修正すべく、装置内構造、待機時の定着ローラ温度を考慮して、あるいは実験等に基づき決定することができる。この実施の形態では補正値を+7%としてある。
(vii)ステップST7で待機状態からの復帰ではない、すなわち、上記カバー開からの復帰であると判断した場合、あるいはステップST3またはステップST9で定着ローラ61の温度が所定値(この場合60度)以上である判断した場合のいずれの場合も、ステップST6で、記憶手段82に記憶されている測定結果(前回の制御により記憶されていた測定値)を呼び出し、ステップST5でその測定結果を湿度値として決定する。
以上が第2の湿度値決定方法である。
コントローラ80は、上記第1または第2の湿度値決定方法により決定された湿度値(湿度情報)に基づき、さらに次のようなウォームアップ制御を行う。
(i)ステップST11で、上記ステップST5で決定された湿度値が所定値(この場合70%)未満であるか、それよりも高いかを判断する。
(ii)ステップST11で、湿度値が所定値未満であると判断した場合には、ステップST12で通常のウォームアップモードに入り、ステップST12およびステップST13で温度センサ64により定着ローラ61の温度を測りながら、定着ローラ61が所定温度(この場合180度)に達するまで定着器60をウォームアップさせる。
(iii)定着ローラ61が所定温度に達した時点で、ステップST14でウォームアップを終了する。ここで、印字信号がある場合には、印字動作(画像形成動作)がなされ、印字信号がない場合には待機状態に入る。
(iv)ステップST11で、湿度値が所定値より高いと判断した場合には、ステップST15でロングウォームアップモードに入り、先ず、ステップST15およびステップST16で温度センサ64により定着ローラ61の温度を測りながら、定着ローラ61が所定温度(この場合180度)に達するまで定着器60をウォームアップさせる。
(v)次いで、定着ローラ61が所定温度に達した時点で、ステップST17で追加ウォームアップモードに入り、コントローラ80に内蔵されているタイマーのカウントを開始するとともに、ステップST17およびステップST18で所定時間(この場合30秒)経過するまで定着器60を追加ウォームアップさせる。
(iii)所定時間が経過した時点で、ステップST14でウォームアップを終了する。ここで、印字信号がある場合には、印字動作(画像形成動作)がなされ、印字信号がない場合には待機状態に入る。
すなわち、上記ステップST17,ST18に代え、例えば図5のフローチャートに示すように、ステップST19およびステップST20で温度センサ65(図1参照)により加圧ローラ62の温度を測りながら、加圧ローラ62が所定温度(定着ローラ61の温度よりも低い温度であり、この場合135度)に達するまで定着器60を追加ウォームアップさせるようにすることもできる。
この実施の形態の湿度値決定方法ないし画像形成装置によれば、電源スイッチがONされた直後に画像形成装置内の湿度が湿度センサ81で測定され、その測定結果(初期値)が記憶手段82に記憶され、その後、電源スイッチがOFFされるまで、前記測定結果(初期値)が画像形成装置の制御に用いられる湿度値として決定されるので、次のような作用効果が得られる。
すなわち、電源スイッチがONされた直後の画像形成装置内の湿度は、通常、その画像形成装置が設置されている環境の湿度に略等しい。一方、画像形成装置の電源スイッチがONされて使用に供されている間に環境温度が著しく変化するということは通常考えにくい。
この実施の形態の湿度値決定方法によれば、電源スイッチがONされた直後に測定された湿度値(初期値)が、その後、電源スイッチがOFFされるまで、画像形成装置の制御に用いられることとなるので、電源スイッチがONされて画像形成装置が稼働し、それによって、装置内湿度が次第に環境湿度と異なって行ったとしても、画像形成装置の制御は、電源スイッチがONされた直後に測定された湿度値(初期値)すなわち環境湿度に略等しい湿度値に基づいて行われることとなる。
したがって、装置内に設けられた湿度センサにより随時得られる湿度値に基づいて制御を行うのが好ましくない場合において、好ましい湿度値を決定することができる。
すなわち、画像形成装置においては、一度電源スイッチがONされ、その後OFFにされ、その後再びONにされたとき、OFFにされてから再びONされるまでの時間(この時間を休止時間という)はまちまちである。
休止時間が短ければ、その間の環境湿度は殆ど変化しないであろうし、休止時間が長ければ、その間に、環境湿度は大きく変化する可能性がある。
他方、電源スイッチがONされると、定着部材はウォームアップにより加熱されて高温となるが、その後電源スイッチがOFFにされると、定着部材は加熱されなくなるのでその温度は次第に低くなる。
この実施の形態の湿度値決定方法によれば、電源スイッチがONされた直後に画像形成装置内の湿度が測定され、その測定結果(初期値)が記憶され、その後、電源スイッチがOFFされるまで前記測定結果(初期値)が画像形成装置の制御に用いられる湿度値として決定され、その後電源スイッチがOFFされ再びONされたとき、定着部材の温度が測定される(図2のステップST1,ST2)。
そして、その測定値(定着部材の温度)が所定値以上であったときには記憶されていた前記測定結果(初期値)がその後電源スイッチがOFFされるまで画像形成装置の制御に用いられる湿度値として決定される(図2のステップST3,ST6,ST5)。
すなわち、定着部材の温度が所定値以上であった場合には、上記休止時間は短時間であったはずであり、したがって、その間における環境湿度の変化は殆どなかったであろうとの推論に基づき、その後の制御には初期値が用いられることとなる。
ここで仮に、電源スイッチがOFFされ再びONされたとき、単に装置内湿度を測定したとすると、前記休止時間が短かった場合には、装置内湿度は環境湿度とは大きく異なっているおそれがあるため、その装置内湿度をその後の制御に用いると適切な制御はできなくなるおそれがあるという不具合が生じるが、この実施の形態によれば、そのような不具合は生じにくい。
他方、前記定着部材の温度の測定値が前記所定値未満であったときには、再び画像形成装置内の湿度が測定され(図2のステップST4)、その新たな測定結果が記憶され(図2のステップST4)、その後、電源スイッチがOFFされるまで前記新たな測定結果が画像形成装置の制御に用いられる湿度値として決定される(なお、この湿度値は次回制御の初期値となる)。
すなわち、定着部材の温度が所定値未満であった場合には、上記休止時間は長時間であったはずであり、したがって、その間に環境湿度は大きく変化した可能性があるとの推論に基づき、その後の制御には新たに測定された湿度値(したがってその時点での環境湿度に近い湿度値)が用いられることとなる。
以上のように、この実施の形態によれば、装置内に設けられた湿度センサにより随時得られる湿度値に基づいて制御を行うのが好ましくない場合において、より好ましい湿度値を決定することができる。
前記印字信号が入力された直後に前記定着部材の温度を測定し(図3のステップST7からST8)、その測定温度が所定値以下であったとき、画像形成装置内の湿度を測定し(同ステップST10)、その測定値に補正値をプラスした値を、その後、電源スイッチがOFFされるまで、画像形成装置の制御に用いる湿度値として決定する(同ステップST10,ST5)方法であるので、この方法によれば次のような作用効果が得られる。
電源スイッチがONされた後、所定時間印字信号が入力されない場合には、画像形成装置(したがって定着器)は待機状態となり、その後印字信号が入力されたとき定着器はウォームアップされるが、上記待機状態となっている時間、すなわち待機時間は、ユーザーによる使用状況によってまちまちである。
待機時間が短ければ、その間の環境湿度は殆ど変化しないが、待機時間が長ければ、その間に、環境湿度は大きく変化する可能性がある。
一方、定着器60が待機状態になると、その定着部材は定着可能温度(例えば180度)よりも遙かに低い温度(例えば30度)にしか加熱されないので、その温度は次第に低くなる。
この実施の形態の第2の湿度値決定方法によれば、その後印字信号が入力されたとき、その直後に前記定着部材の温度が測定される(同ステップST8)。
そして、その測定温度が所定値以下であったときには、画像形成装置内の湿度が測定され、その測定値に補正値をプラスした値が、その後、電源スイッチがOFFされるまで、画像形成装置の制御に用いる湿度値として決定される(同ステップST10,ST5)。
すなわち、定着部材の温度が所定値以下であった場合には、上記待機時間は長時間であったはずであり、したがって、その間に環境湿度は大きく変化した可能性があるとの推論に基づき、その後の制御には新たに測定された湿度値に補正値をプラスした値が用いられることとなる。
ここで仮に、定着部材の測定温度が所定値以下であったときに測定した装置内湿度を単に湿度して用いたとすると、待機時には低温であるとはいえ定着部材は一定の温度に加熱されていて装置内はその温度の影響を受けており、装置内湿度と環境湿度との間には誤差があるため、適切な制御はできなくなるおそれがあるという不具合が生じるが、この実施の形態によれば、前記測定値に補正値をプラスした値が、その後、電源スイッチがOFFされるまで、画像形成装置の制御に用いる湿度値として決定されるので、そのような不具合は生じにくい。
湿度情報(この実施の形態では上記の湿度値決定方法により決定された湿度値)に基づき、湿度が低いときには、前記定着部材のうち昇温速度の速い方の定着部材61が所定温度に達するまでウォームアップし(図4のステップST11〜ST14)、前記湿度値が高いときには、前記昇温速度の速い方の定着部材61が所定温度に達した後、さらに所定時間、追加ウォームアップする方法であるので(同ステップST15〜18)、この方法によれば次のような作用効果が得られる。
湿度が低いときには、定着部材のうち昇温速度の速い方の定着部材61が所定温度に達するまでウォームアップがなされる。すなわち、通常のウォームアップがなされる(ステップST12〜13)。その後、定着ニップ部を用紙が通過することとなるが、この場合の用紙は低湿度環境下にあった用紙であり、多くの水分を吸収してはいない。
このため、2以上の定着部材61,62間に比較的大きな温度差があったとしても、用紙の表裏における乾き具合には大きな差が生じず、したがって、定着ニップ部Nを通過した用紙に大きなカールは生じない。
結果として、紙詰まりや皺発生等の不具合が発生しにくくなる。
一方、湿度が高いときには、前記昇温速度の速い方の定着部材61が所定温度に達した後、さらに所定時間、追加ウォームアップがなされる(同ステップST15〜18)。この追加ウォームアップによって、昇温速度の遅い定着部材62がさらに加熱されるため、定着部材61,62間の温度差が小さくなる。
したがって、その後、高湿度環境下にあって多くの水分を含んでいる用紙が定着ニップ部Nを通過したとしても、用紙の表裏における乾き具合には大きな差が生じず、したがって、定着ニップ部を通過した用紙に大きなカールは生じない。
結果として、高湿度環境下においても、紙詰まりや皺発生等の不具合が発生しにくくなる。
しかも、前記湿度値(湿度情報)は、上記の湿度値決定方法により決定された湿度値であるので、より確実に、紙詰まりや皺発生等の不具合を防止することができる。
また、前記追加ウォームアップを、前記定着部材のうち昇温速度の遅い方の定着部材62が所定の温度に達するまで行うようにした場合(図5参照)には、定着部材61,62間の温度差を確実に一定値以内とすることができ、定着ニップ部Nを通過した用紙のカールをより確実に抑制して、高湿度環境下における紙詰まりや皺発生等の不具合の発生をより確実に抑制できるようになる。
また、前記昇温速度の遅い方の定着部材62についての所定の温度を、前記昇温速度の速い方の定着部材についての所定温度よりも低温としてあるので、追加ウォームアップアップに要する時間を短時間とすることができる。
図6は追加ウォームアップに関する実験結果をまとめた表である。
実験は、25度の環境温度下で、環境湿度を50%、60%、70%、80%、85%と変化させ、それぞれの環境下において、紙水分(水分量/紙重量)を測定するとともに、通常のウォームアップ(ウォームアップ時間=約90秒)のみを行った後に画像形成(したがって定着器60に通紙)した場合と、通常のウォームアップ+追加ウォームアップ(追加ウォームアップ時間=30秒)を行った後に画像形成した場合とにおける、加圧ローラ62の温度と紙詰まりの有無を調べた。
その結果、環境湿度70%以下のときには、「通常のウォームアップのみ」、「通常のウォームアップ+追加ウォームアップ」のいずれの場合も紙詰まりは生じなかった。
このときの加圧ローラ62の温度は113〜115度であり、定着ローラ61の温度(180度)との差は大きいが、紙水分が8%以下と低いため、大きなカールが生じず、したがって紙詰まりも生じなかったと考えられる。
一方、環境湿度80%以上のとき、「通常のウォームアップのみ」の場合には、紙詰まりが生じたが、「通常のウォームアップ+追加ウォームアップ」の場合には紙詰まりは生じなかった。
このときの紙水分は11%以上であり、「通常のウォームアップのみ」の場合の加圧ローラ62の温度は112度であって定着ローラ61の温度(180度)との差が大きいために、用紙の表裏における乾き具合に大きな差が生じ、大きなカールが生じて紙詰まりが生じたと考えられる。一方、「通常のウォームアップ+追加ウォームアップ」の場合には、加圧ローラ62の温度が138度となって定着ローラ61の温度(180度)との差が小さくなるため、紙水分が多くても大きなカールが生じず、紙詰まりも生じなかったと考えられる。
なお、以上の実験では、後述するような待機状態あるいはカバー開閉からの復帰については実験していない。
図7は湿度値決定方法および追加ウォームアップに関する実験例1の結果をまとめた表である。
この実験は、図2に示した第1の湿度値決定方法、および図4に示したウオームアップ方法を用いた画像形成装置を用い、環境温度25度、環境湿度75%の環境下において、以下のような状況にてそれぞれ画像を形成し、紙詰まりの有無を調べた。
電源スイッチをONにした直後の定着ローラ61の温度は25度であり、したがって、図2のステップST1〜ST5により、湿度75%が測定されてその測定値75%が湿度値として決定され、記憶手段82に記憶された。
したがってまた、図4のステップST11、ST15〜18により追加ウォームアップがなされ、その後画像が形成された。
紙詰まりはなかった。
電源スイッチONによる復帰ではないため、図2のステップST1、ステップST6、およびステップST5により、上記状況1の実行にて記憶手段82に記憶されていた湿度値が呼び出されてその記憶値が湿度値として決定された。
したがってまた、図4のステップST11、ST15〜18により追加ウォームアップがなされ、その後画像が形成された。
紙詰まりはなかった。
電源スイッチONによる復帰ではないため、図2のステップST1、ステップST6、およびステップST5により、上記状況1の実行にて記憶手段82に記憶されていた湿度値が呼び出されてその記憶値が湿度値として決定された。
したがってまた、図4のステップST11、ST15〜18により追加ウォームアップがなされ、その後画像が形成された。
紙詰まりはなかった。
電源スイッチONによる復帰ではないため、図2のステップST1、ステップST6、およびステップST5により、上記状況1の実行にて記憶手段82に記憶されていた湿度値が呼び出されてその記憶値が湿度値として決定された。
したがってまた、図4のステップST11、ST15〜18により追加ウォームアップがなされ、その後画像が形成された。
紙詰まりはなかった。
電源スイッチがONにされたため、図2のステップST1およびST2により定着ローラ61の温度が測定されたが、その測定値が100度(>60度)であったため、ステップST3、ステップST6、およびステップST5により、上記状況1の実行にて記憶手段82に記憶されていた湿度値が呼び出されてその記憶値が湿度値として決定された。
したがってまた、図4のステップST11、ST15〜18により追加ウォームアップがなされ、その後画像が形成された。
紙詰まりはなかった。
電源スイッチがONにされたため、図2のステップST1およびST2により定着ローラ61の温度が測定され、その測定値が30度(<60度)であったため、ステップST4で再び画像形成装置内の湿度73%が測定され、その新たな測定結果が記憶手段82に記憶されるとともに、ステップST5でその新たな測定結果73%が画像形成装置の制御に用いられる湿度値として決定された。
したがってまた、図4のステップST11、ST15〜18により追加ウォームアップがなされ、その後画像が形成された。
紙詰まりはなかった。
この状況6から分かるように、電源がOFFにされて長時間放置され、その後電源がONされたときには、湿度が新たに測定されて湿度値が決定されるので、より環境湿度に近い湿度値に基づく制御がなされることになる。
図8は湿度値決定方法および追加ウォームアップに関する実験例2の結果をまとめた表である。
この実験は、図3に示した第2の湿度値決定方法、および図4に示したウオームアップ方法を用いた画像形成装置を用い、上記実験例1と同じ環境温度、環境湿度の環境下において、上記実験例1と同じ状況にてそれぞれ画像を形成し、紙詰まりの有無を調べた。
電源スイッチをONにした直後の定着ローラ61の温度は25度であり、したがって、図3のステップST1〜ST5により、湿度75%が測定されてその測定値75%が湿度値として決定され、記憶手段82に記憶された。
したがってまた、図4のステップST11、ST15〜18により追加ウォームアップがなされ、その後画像が形成された。
紙詰まりはなかった。
電源スイッチONによる復帰ではなく、かつ待機状態からの復帰でもないため、図3のステップST1、ステップST7,ステップST6、およびステップST5により、上記状況1の実行にて記憶手段82に記憶されていた湿度値が呼び出されてその記憶値が湿度値として決定された。
したがってまた、図4のステップST11、ST15〜18により追加ウォームアップがなされ、その後画像が形成された。
紙詰まりはなかった。
電源スイッチONによる復帰ではなく、かつ待機状態からの復帰であるため、図3のステップST1、ステップST7を経てステップST8で定着ローラ61の温度が測定されたが、その温度は120度であって60度未満ではないため、ステップST6およびステップST5により、上記状況1の実行にて記憶手段82に記憶されていた湿度値が呼び出されてその記憶値が湿度値として決定された。
したがってまた、図4のステップST11、ST15〜18により追加ウォームアップがなされ、その後画像が形成された。
紙詰まりはなかった。
電源スイッチONによる復帰ではなく、かつ待機状態からの復帰であるため、図3のステップST1、ステップST7を経てステップST8で定着ローラ61の温度が測定された。その温度は30度であり、60度未満であるため(ステップST9)、ステップST10により、湿度が測定され、その測定値(68%)に補正値(7%)をプラスした補正後値(75%)が記憶手段82に記憶させるとともに、ステップST5でその補正後値が湿度値として決定された。
したがってまた、図4のステップST11、ST15〜18により追加ウォームアップがなされ、その後画像が形成された。
紙詰まりはなかった。
電源スイッチがONにされたため、図3のステップST1およびST2により定着ローラ61の温度が測定されたが、その測定値が100度(>60度)であったため、ステップST3、ステップST6、およびステップST5により、上記状況4の実行にて記憶手段82に記憶されていた湿度値(上記補正後値)が呼び出されてその記憶値が湿度値として決定された。
したがってまた、図4のステップST11、ST15〜18により追加ウォームアップがなされ、その後画像が形成された。
紙詰まりはなかった。
電源スイッチがONにされたため、図3のステップST1およびST2により定着ローラ61の温度が測定され、その測定値が30度(<60度)であったため、ステップST4で再び画像形成装置内の湿度73%が測定され、その新たな測定結果が記憶手段82に記憶されるとともに、ステップST5でその新たな測定結果73%が画像形成装置の制御に用いられる湿度値として決定された。
したがってまた、図4のステップST11、ST15〜18により追加ウォームアップがなされ、その後画像が形成された。
紙詰まりはなかった。
この実験2における状況4から分かるように、待機時間が長時間であった場合には、新たに測定された湿度値に補正値をプラスした値がその後の制御に用いられるので、より環境湿度に近い湿度値に基づく制御がなされることになる。
図9は湿度値決定方法および追加ウォームアップに関する比較実験例の結果をまとめた表である。
この実験は、比較例として図10に示す湿度値決定方法を用い、ウォームアップ方法として図4に示したウオームアップ方法を用いた画像形成装置にて、上記実験例1,2と同じ環境温度、環境湿度の環境下において、上記実験例1,2と同じ状況にてそれぞれ画像を形成し、紙詰まりの有無を調べた。なお、各状況において機内温度(装置内温度)も測定した。
図10に示す比較例としての湿度値決定方法は、湿度センサ81により随時得られる湿度値をそのままウォームアップ方法に用いる湿度値として決定する方法である。
図10のステップST2C、ST5Cにより、湿度75%が測定されてその測定値75%が湿度値として決定された。
したがってまた、図4のステップST11、ST15〜18により追加ウォームアップがなされ、その後画像が形成された。
紙詰まりはなかった。
図10のステップST2C、ST5Cにより、湿度54%が測定されてその測定値54%が湿度値として決定された。
したがって、図4のステップST11〜14により通常のウォームアップのみがなされ、その後画像が形成された。
この状況2は、上記状況1の実験の直後の状況であって、その環境湿度は略75%であるにも拘わらず、図10のステップST2C、ST5Cにより、実環境湿度(略75%)と大きく異なるカバー開閉後の装置内湿度54%が測定されてその測定値54%がウオームアップ制御に用いられる湿度値として決定されてしまい、通常のウォームアップしかなされなかったために、紙詰まりが生じた。
図10のステップST2C、ST5Cにより、湿度58%が測定されてその測定値58%が湿度値として決定された。
したがって、図4のステップST11〜14により通常のウォームアップのみがなされ、その後画像が形成された。
この状況3は、上記状況2の実験後の短時間しか経過していない状況であって、その環境湿度は略75%であるにも拘わらず、図10のステップST2C、ST5Cにより、実環境湿度(略75%)と大きく異なるカバー開閉後の装置内湿度58%が測定されてその測定値58%がウオームアップ制御に用いられる湿度値として決定されてしまい、通常のウォームアップしかなされなかったために、紙詰まりが生じた。
図10のステップST2C、ST5Cにより、湿度68%が測定されてその測定値68%が湿度値として決定された。
したがって、図4のステップST11〜14により通常のウォームアップのみがなされ、その後画像が形成された。
この状況4は、上記状況3の実験後の略1時間以上という比較的長時間が経過した状況であるため、装置内湿度は実環境湿度に近づいてはいるが、上述したように、待機時には低温であるとはいえ定着ローラ61は一定の温度に加熱されていて装置内はその温度の影響を受けており、装置内湿度と環境湿度との間には誤差がある。
それにも拘わらず、この比較例では、図10のステップST2C、ST5Cにより、実環境湿度と誤差のある装置内湿度68%が測定されてその測定値68%が、前記誤差が修正されることなく、ウオームアップ制御に用いられる湿度値として決定されてしまい、通常のウォームアップしかなされなかったために、紙詰まりが生じた。
図10のステップST2C、ST5Cにより、湿度60%が測定されてその測定値60%が湿度値として決定された。
したがって、図4のステップST11〜14により通常のウォームアップのみがなされ、その後画像が形成された。
この状況5は、上記状況4の実験後、すなわち画像形成後10分しか経過していないので、装置内温度は状況4の時より高温である35度となっており、装置内湿度は状況4の時より低い60%となっている。
それにも拘わらず、この比較例では、図10のステップST2C、ST5Cにより、実環境湿度と大きく異なる装置内湿度60%が測定されてその測定値60%が、そのままウオームアップ制御に用いられる湿度値として決定されてしまい、通常のウォームアップしかなされなかったために、紙詰まりが生じた。
図10のステップST2C、ST5Cにより、湿度73%が測定されてその測定値73%が湿度値として決定された。
したがって、図4のステップST11,およびステップST15〜18により追加ウォームアップがなされ、その後画像が形成された。
この状況5は、上記状況4の実験後、電源がOFFされた状態で1時間という長時間が経過しているため、装置内温度、装置内湿度とも実環境温度、実環境湿度に近づいている。
そのため、比較例においても、追加ウォームアップがなされ、結果として紙詰まりは生じなかった。
例えば、追加ウォームアップを行う際、定着ローラ61の温度を所定温度(例えば180度)以上とすることにより、追加ウオームアップをより短時間で終了させることができるようになる。
また、図1に示すように、給紙トレイ(給紙カセット)18内またはその近傍に湿度センサ83を設け、この湿度センサ83により得られる湿度値(実環境湿度により近い湿度値)に基づいて追加ウォームアップ制御を行うようにすることにより、より適切な追加ウォームアップ制御を行うことができるようになる。
Claims (5)
- 定着ニップ部を形成する少なくとも2つの定着部材を有し、ウォームアップ時における前記2つの定着部材の昇温速度に差がある定着器のウォームアップ方法であって、
湿度情報に基づき、湿度が低いときには、前記定着部材のうち昇温速度の速い方の定着部材が所定温度に達するまでウォームアップし、湿度が高いときには、前記昇温速度の速い方の定着部材が所定温度に達した後、さらに所定時間、追加ウォームアップすることを特徴とする定着器のウォームアップ方法。 - 前記追加ウォームアップは、前記定着部材のうち昇温速度の遅い方の定着部材が所定の温度に達するまで行うことを特徴とする請求項1記載の定着器のウォームアップ方法。
- 定着ニップ部を形成する少なくとも2つの定着部材を有し、ウォームアップ時における前記2つの定着部材の昇温速度に差がある定着器を備えた画像形成装置であって、
湿度を測定する湿度センサと、
この湿度センサにより測定された湿度に基づき、湿度が低いときには、前記定着部材のうち昇温速度の速い方の定着部材が所定温度に達するまでウォームアップさせ、湿度が高いときには、前記昇温速度の速い方の定着部材が所定温度に達した後、さらに所定時間、追加ウォームアップさせるコントローラとを備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記定着部材のうち昇温速度の遅い方の定着部材の温度を測定する温度センサを備え、前記コントローラは、前記温度センサにより測定された温度に基づき、前記昇温速度の遅い方の定着部材が所定の温度に達するまで前記追加ウォームアップを行わせるコントローラであることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 前記昇温速度の遅い方の定着部材についての所定の温度は、前記昇温速度の速い方の定着部材についての所定温度よりも低温としたことを特徴とする請求項1または2記載の定着器のウォームアップ方法、または請求項3または4記載の画像形成装置。
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